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日が決まりました。9月25日で丸34年が経ち、これで閉店します。なんとも寂しい限りですが、何時かは終止符を打たなくてはと模索していましたが、いよいよ決心がつきました。長いようで短いようで複雑な気持ちで一杯ですが、やはりケジメは付けなくては、と思います。マダマダやりのこした事が山ほどあり、未練はあるのですが、これも時の流れだと言い聞かせております。何時の日か、又自分一人で再開をと考えていますが、年齢も加算されますし、非常に流動的です。30年来のお客様も多く、ごひいき頂いたお客様には感謝しきれない物が沢山あります。ここでお礼を申し上げます。さてこのブログですがやはり休眠に入ると思います。あと一ヶ月を切りましたが、宜しくご購読をお願します Chef 村上ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
August 31, 2007
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久しぶりに立食パーティーを受けた。人数は22名、私としてはこなしやすい人数だ。立食の料理は難しい、暖かい物冷たい物をお出しするタイミングがあるからだ。それと料理が余っても足りなくても困る!当たり前のことだが、平均して少し控えめな量でも事が足りるのだが、今回は常連様で遠慮はない!と判断し人数分の料理となった。しかし、蓋を開ければやはり残る!一つには一品ずつの説明不足があると思った。勿論プレートを添え、料理名は判るのだが私の料理はそこらで出す宴会料理ではない。フランス料理を踏まえての立食料理、おまけに素材も個性があり野趣がある。最後のチーズあたりでも、手は出すが食べ残す・・・ではデザートはと言うと、アイスクリームなどは真っ先になくなるが、野生のフキノトウを焼きこんだタルトや、野生の胡桃をタップリと使用したフィルーツケーキなどは残る!なんともやりきれない気持ちになるが、細かい説明不足があり、致し方なかったのか?このお客様も閉店!と聞き急遽ご予約いただいた、感謝々の気持ちが一杯だ・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
August 30, 2007
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閉店の日が迫ってきた。ここの所遠方からのお客様や、旧店からの常連さんが目立つようになってきた。昨晩も女性6名の来店があったが、入店後すぐにお花を頂いた。ご自分で生けられたと言う話だが、プロ顔負けの出来で思わず見とれてしまった。皆さん10数年来のお客様で、噂を聞きつけご来店の運びとなった。数人のお客様はこちらの新店にも足を運んでいただいた方だが、中には10数年ぶりという方もおられた。お顔を拝見すれば、なんとなく記憶にあるがはっきりとは覚えていない。何はともあれ有り難いと感謝しながら、これでこのお客様とは最後と思えば、仕上げる料理にも最高の出来をと、力が入る・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
August 29, 2007
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高い山では秋の気配が漂い始めた。昨日は丹沢山の里山に入り、ミョウガを採取し、その足でやまの中腹まで登ってきた。途中までは車で、後は足を頼りに行くのだが、残暑と言うかマダマダ真夏の暑さで閉口した。お目当ては野生の茸だが、秋の茸ではない夏から秋に掛けて発生する卵茸が目当て!このタマゴタケ、地上にゆで卵を立てたカッコウで生える。大きさは鶏卵を一回り小さくした位が大きい方・・・ベニテングタケの仲間で、成長するとゆで卵の頂上を突き破り傘を開く。色は綺麗なオレンジ色で、遠目にも良く目立つ色だ。だが幼菌の状態、ゆで卵状の時には猛毒の白テングタケとよく間違え誤食して中毒を起こす。素人は絶対に手を出してもらいたくない茸だ。しばらく探索をしたのだが、それらしき物は見当たらない。それでも雑茸があちこちで出始めた、勿論毒キノコだが、これらが出始めれば秋の茸が出る頃となる。しかし山肌はやけに乾ききっている。この今の状態が秋の茸の豊漁不漁に繋がるのだが・・・山での野生の茸が採れなかったので、今回は栽培物の茸だけでテリーヌを仕込んだ。テリーヌとは写真の容器を指す言葉で、この型で仕込んだ料理は全て○○テリーヌと言う言葉が適用される・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
August 28, 2007
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調理の世界では色々な道具が活躍する。写真のピアノ線もその一つだ。太さは数種あり、私は三種類位を使い分けている。何に使うかと言うと、生きた魚を市場で〆、一晩寝かさずに料理する時にこのピアノ線で処理をする。ヒラメや鯛などを買い付け、すぐ料理をしようとすると身がチジミ包丁が上手く入らない。そんな時、生き〆した魚の神経を破壊して持ち帰ると、いわゆる死後硬直がないので、そぎ切りなどがやりやすくなる。魚を泳いでいる状態で首に半分ほど包丁を入れ、背骨まで切り落としてやると骨の断面が現れる。よく見ると8の字の形に見えるが、大きな下のマルは脊髄でその上の小さなマルが神経の通る穴。この上の穴にピアノ線を入れ、ゴシ々としごくと魚はピクピクと痙攣する。これで神経を破壊した事になり、死後硬直は始まらないと言う訳だ。但し魚のタンパク質が旨味に変わるのには時間が掛かり、この作業をしてもやはり時間の経過だけは必要・・・このときに尾の付け根にも包丁が入り血抜き作業も並行して行なわれる・・・魚も大きさは様々で、神経の通ル穴のサイズも様々、そこで数種類の太さのピアノ線が必要となる。ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
August 26, 2007
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ハーブのローズマリー、私は結構多用する。男性的な香りはデザートに料理にお茶に、リキュールもこれで仕込む。今は立派な株が自宅にも店の花壇にもデンと居座っているが、最初は小さな刺し穂から始まった。このローズマリー、品種は数種あるようだが、私は香りの引き立つ這いずり性のものだけを栽培している。暑さにも寒さにも良く耐え、年に数回の花が咲き目も楽しませてくれるこのローズマリー、20数年私と共に歩んできた・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
August 25, 2007
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この陽気の中では長時間火の前にいるのは辛い!だが仕込みは待ってはくれない。当然の話だが、では仕込量を増やし、回数を減らしたら?しかし、特に真夏はいた痛みが早いし、時間の経過した物は味がボケてくる。そこで少しでも楽?をしようとやり繰りをするのだが、やはり限界と言うものがあり、せいぜい厨房の温度が上がる前、早朝の仕込みとなる。今朝も炎と格闘し、キッシュを仕込んだ。地タマネギのスライスを澄ましバターでジックリと炒めると水分が飛び三分の一になるが、飴色になったタマネギは実に美味しい。後は岩塩と少量の胡椒で下味を付けておく。アサリは白ワインをタップリと注ぎ蒸し揚げる。口を空けたら身を取り出し、煮汁の中で洗い砂を取り除く。身は煮汁と共に保管しておくが、味は付ける必要はない。アサリの塩分で充分、下手な味付けは個性を消してしまうからだ。これで下準備が終わり、昼の営業が終われば組み合わせて、オードヴル“アサリのキッシュ”を仕込む・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
August 24, 2007
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昨日までの猛暑が今朝は嘘のように消えてしまった。3日間の夏休み中は、店の大掃除やハーブ畑の縮小作業などで消えてしまった。本当にあっという間に過ぎ去ってしまったが、掃除や整理がジックリと出来有意義な休みだった。ハーブの移植やら整理やらと、畑を這いずり回っていると、ミョウガが沢山でいていた。以前から利用はしていたのだが、丹沢山の野生の物ばかり採取していて、つい見過ごしていた。見過ごす?と言うよりは、山で収穫が出来なかった時にと温存していた物だ。勿論消毒などは一切やっていない安心・安全な野菜だ。今朝はこれを収穫してきた。地面を這いつくばり、目を凝らすと結構ある。ぜんぶで80数個の収穫!これで一回分の仕込みが出きる!これは盛り合わせデザートの一品になる。前に紹介したミョウガを入れたファーだ。ファーは粥を意味する言葉で、そば粉が入ればファーブルトンとなるが今回も小麦だけで仕込む予定だ。この方が土地柄お客の受けが良いようだから・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
August 23, 2007
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今34年の営業に終止符を打つための準備に終われている。残すところ一ヶ月と言う所か。何時の日か再開を願いながらの作業、大変な手間隙が掛かる。食器類はレストランの生命線、処分するわけには行かないので、在庫を確認しながら梱包するので作業はナカナカはかどらない。棚の奥からは今は使わなくなった物がぞろぞろと出てくる。全く呆れる量だが無理はない、34年分だからだ。駄物は処分と決めているが、決心がつかない物も現れる。クリスタルのシャンパングラスもその一つだ。足つきの細身のグラスは優雅で中身を一段階グレードアップして味合せてくれるが、その扱いには最新の注意が要求される。提供する側は勿論だが、お客様のマナーも要求される。日本人の悪い癖で、飲み始めにカンパイ!の儀式を必ずやる。グラスに酒が入ると、カンパイ!と叫びながら相手のグラスと自分のグラスをぶつけ合う。まるでそれをしなければ始まらない、お決まりの儀式!としてだ。だがそれは悪しき習慣、グルメ大国の日本とはどうしても理解できない(私としては・・・)クリスタルグラスは透明度も高く美しい光沢を放っている。だがその反面一般のソーダーグラスと比べると実にモロク傷つき易い。だからカンパイでグラス同士をぶつけると、細かい目に見えない傷が付き始め、やがては破損してしまう。おまけに価格はかなりの高額!と来ている。そんな理由があり、何時しか使用を止め棚の奥へと追いやってしまった物だ。そのような品々が目の前に現れると、34年の月日が走馬灯のように現れる・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
August 22, 2007
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2~3日前の天気予報では、月曜日は曇りに雨マークにはず?だが予報は変わり暑い夏空が広がってしまった。3日連休の夏休みが始まったが、仕事はこなし切れないほどある。一つは夏草が占領したハーブの畑の整理だ。こまめに手入れをしていれば、大げさな作業はないのだが、忙しいと言う言葉に甘え、ツイツイ草を繁殖させてしまう。丁度34年続いた店に終止符を打つ時期も迎え、大掛かりな整理縮小を図ることにした。将来的には1~2年の休眠を経て、自分ひとりだけの小さな店を再開する予定!それを考えればむやみやたらとハーブを絶やす事は出来ない。さりとて、今までの規模は必要なく、最低限の種類と量を残しておきたい。そんな意図があり、マル一日掛けての作業となった。先ず大きな一角だけに全てのハーブを集める支度を始めた。今までは、家の周りを取り囲むように畑が点在していてハーブの中に家がある!と言ったありさまだった。夏草を大雑把に取り、次は土を掘り起こしながら雑草の根を出きる限り取り去る。幸いにも土はバサバサに乾き、作業は楽に進める事が出来た。しかし暑い、朝7時前から始めた作業だが10時を回る頃には外気はドンドン上がり30分作業を続けると水を飲み5分くらいは休む!と言った案配で時間の経過とともにこの作業時間は短い間隔となってしまった。作業は日向の場所から日陰の場所に移動しながら、肩には日焼け止めのタオルを乗せ手をかばう軍手をはめ、長靴を履いての作業だ。(上半身はランニング)道具はスコップと畑の仕切りのブロックやレンガを外すカナテコ、そして移植スコップだけだ。犬達は私の休憩時間にタップリとスキンシップを取るので大喜び。長時間一緒にいられるのは、山での訓練か狩猟本番の時以外はないからだ。作業の目鼻が付いたのは午後4時を回ってからで、この間水しかの飲まなかった。さすがに血糖値が下がりメマイを覚えたが、自宅の庭での作業で大事にはなるまい!と作業を続けて来たのだが、さすがに疲れた・・後は後日雨が降ったら少しずつ移植を始めればよい・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
August 21, 2007
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今朝は藤沢までひとっ走り、野菜と卵の仕入れに行ってきた。帰りがけに一軒の農家にお邪魔して、青いトマトをもいでもらった。このトマト熟せば赤くなる品種だが、あえて青いうちに頂いてきた。これには理由がある。今の時期どうしても地野菜が不足し、無農薬となると本当に限られてしまう。そこで限られた種類の野菜を美味く使いまわす事が必要となる。この青いトマトはサラダに盛り込んでコリコリとした食感を味わって頂く予定だ・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
August 19, 2007
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和食もそうだがフレンチも実に什器の種類と数が多い。季節によっても使い分けるし、料理が変われば当然形や大きさ、または絵柄が変わってくる。しかも収容人数の数以上が要求されるとなると、膨大な数量になる。タイプも計算尽くされて揃えるのだが、一度使いそのまま食器戸棚の奥へ・・・と言う事も珍しくはない。それと専門店の皿やナイフ・フォークなどは一般の店よりも高価な物を使わざるをえない・・・と言う悩みがある。まして経営者がその世界に疎いと、つい料理長やシェフの言いなりになり、高価な物でも揃えざるえなくなる。しかも一回使用しただけ、あるいは年に数日使い、後は倉庫や食器戸棚の奥へ・・となると余計な経費の投下となり、経営を圧迫してしまうケースが実に多い。私は実践的にそろえる主義だが、それでも実に多くの食器を集めなくてはならない。例えばスープ皿一つとっても数種必要で、これに冷製用が加わると、又増えてしまう。今余分な食器類を整理し、自宅の倉庫に移動を始めた。一体金に換算したら何百万になるのやら?一人のお客様の食器単価を計算すると、実に四万円ほど掛かる・・実に効率の悪い商売だと唸ってしまう・・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
August 18, 2007
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洋食には箸を使わない、当然フォークナイフの世界だ。時たま箸を・・とご要望のお客様がおられるが、私はお断りをしている。料理のスタイルにもフォークの方が理に適っているからだ。和食では食器は手に持って召し上がる事が多い。だから持ち上げる物はもちやすいようにワングリと出来ている。反面原則的に手を触れずに食事を進める洋食では、皿がもてないように浅い皿で構成されている。唯一持ち上げて召し上がる物は足!が付いているか、取っ手が付けてある。フォークナイフはそれに合せて発達した物だ。私は銀のフォークを使っている。この銀(シルバー)は実に面倒な物で、定期的に手を加えてやらないと、表面が変色し銀の光沢が失われてしまう。変色したシルバーでは、銀の価値は失われてしまうのでこれを元に戻さなければならない。作業は簡単で酸性の専用液が市販されている。この液に一分程浸し、洗浄してやれば元の光沢が戻る。この店も終止符を打つ時期を迎え、余分なシルバーを梱包して運び出している。ラップで1本ずつ包装し、更にまとめて荷作り用のラップで包装、空気を遮断して保管する・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
August 17, 2007
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とにかく暑い!庭木も元気がないし、鉢植えの草花もぐったりとしている。幾ら水をやっても、暑さには勝てないようだ。だがこの中でも元気な奴がいる。ハーブのベルべーヌだ。英名はレモンバーベナとなるが、これは草ではない、落葉の低木だ。春の芽だしは若干遅いようにも感じるが、秋が過ぎても11月一杯までは葉が枝に残っている。寒さにも結構耐性があり、神奈川県の陽気では戸外でも充分越冬する。このハーブは実に重宝で、ハーブティは勿論料理の添えやグラニテの材料、そしてリキュールの仕込にも重宝している。収穫した葉は寒さには弱く、冷蔵庫で保存するとすぐ枯れてしまう。しかし、これだけ植わっていると使い放題で、毎朝使用する分を枝ごと折り店に持ち込んでいる・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
August 16, 2007
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今犬は三頭飼っている、全て猟犬だ。その中で最古参がローズ、メス犬だ。年齢は12歳を超え、猟犬としてはとうに盛りを越えた犬だが、ナカナカの知恵者でランボー(オス)のよき伴侶であり又指導者だ。ランボーはチョッとオッチョコチョイ、間が抜けたところがあるが、ローズは年を重ねただけあって知恵者,やり手ババアと言ったところだ。そのローズもいざ山へ!と言うと、真っ先に吠え私をせかす!だがいざ獲物を追い始めると、やはり年!なのだろうか、ランボーに先を越され遅れ遅れの追跡となる。ただ太っていないので、体が軽いのだろうか?結構成果をあげる。しかしこの夏は応えるらしく、少し元気がない。今朝も尻尾を足の間に巻き込むポーズをとっている。早く秋の気配を!と願っているのは私だけではなく、犬達も一緒のようだ・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
August 15, 2007
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昨日は定休日で早朝魚市場に仕入れに出かけてきた。朝3時起床、犬の世話は後回しで急いで市場に出かけた。丁度お盆を迎え、市場も連休がある。その前に良い魚をと業者が争奪戦を繰り広げるからだ。おりしも相模湾の漁獲量は激減、夏枯れに突入しているとあっては、眠い!などとは言ってはいられないからだ・・それでも休み明けの定置網には魚が2日分入っているので、何とかなった・・・ホッ・・トンボ帰りで店に帰り、荷を下ろすと休むまもなく、次の仕入れに向かわなくてはならない。全く忙しい、帰る途中青果市場にも顔を出し、支払いやらを済ましているのだが、それでも出かけるところは多い。肉屋に出かけ、唯一の仕入れ肉である牛肉を受け取り、雑貨などを仕入れて帰ると店に着くのは昼になっている。ここからは時計と睨めっこで仕込などが始まる。魚の処理も勿論あるが、前日からパン釜の余熱を利用したタマネギのローストなどのチェックや数え切れないほどの仕事が待っている。それでも今日はまだ余裕がある。自家製チーズの仕込みがないからだ。チーズを仕込むには前日から乳酸菌の培養やら、牧場への仕入れやらが加わる。当然汚れる仕事はある程度チーズの仕込終了後となる。そうなれば、掃除を終え帰宅するのは深夜12時!という事になりこれに水汲みなどが加われば帰宅は世があける頃、となってしまう。最近は年を取ってしまったので、ここまでの無茶はしなくなったが、こんなパターンを34年続けて来た・・・もうすぐ終止符を打つつもりだが・・・結局帰宅は夜の9時、それでも早いほうか、早速ワン公の世話を始めるが、一日家を空けていたせいか、犬達の甘え方も半端ではない!大きな体で飛びつき顔中をペレペレと舐め回す・・・こんな甘え方をされると一日の疲れが吹っ飛んでしまう、最愛のパートナー達だ・・・休み明けの今日も仕込みはある。昨日あれだけ仕込んでも、全て自家製となると仕事はなくならない。ソースやら付けあわせやらだが、マアこれが生きがいかな?ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
August 14, 2007
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今朝は藤沢市まで卵の受け取りに出かけてきた。ついでに無農薬栽培のミズナを・・・いつもどうりのパターンだ。ミズナだけでは葉物野菜が足りないので店に卵を下ろし、その足で里山まで野草を取りに出かけた。野草はハコベの仲間、やや大ぶりの牛ハコベだ。採取していると人が寄って来る。無視するのだが、好奇心からだろうが「何が採れます?」とか「何をしているのです?」と声を掛けてくる。今朝は片道40分かけ、藤沢まで仕入れに出かけ、ここの里山まで30分掛けてやってきた。早く店に戻らなくては・・・気だけが焦っている時だ。声を掛ける人に悪気はないのは承知しているのだが、なんともウザッタイ・・・ギャル用語になってしまったが、そんな心境だった。これはコレコレこのように料理に・・・と説明してあげれば良いのだが、好奇心で数少ない野草を取られても営業にさしさわりが出る。こんな時には適当に返答をして誤魔化してしまう。例えば「小鳥の餌だよ!」とか「いや何もないよ、鈴虫のエサ!」などと冷たくあしらう。はるか遠くからご婦人のグループが寄ってきそうな時には、エチケット違反だが立ち小便の格好をすると,目線をそらして通り過ぎてくれる。勿論後ろ向きだが・・・何時だったかこのスタイルばかり繰り返していた事が合ったが、これも結構度胸がいるし、最後には雫も出なくなる・・・急ぎ店に帰り、採取してきたハコベの水洗いから始まり、営業の準備!時計を見ながら午後の仕込の準備を始める。明日は定休日でパン釜が一日空いている。そこで余熱でタマネギのローストを仕込む事にした。タマネギは地元の早生品種、春先に大量に買い付けてある、これを皮付きのまま中温のオーブンでジックリとローストするのだ。熱が加わりながら水分が飛んで行く、決して焦って温度を上げてはならない。とにかくジックリと加熱してやると、飴色までに火が入りトロットして実に甘い・・体積は半分以下だ、ここまで来れば余計なテクニックはいらない、岩塩だけの味付けで充分で、色々な物に使える・・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
August 12, 2007
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今回は犬の話だが、太りやすい体質と言うのがあるらしい。食事は一日に一回、深夜に与える。夜与えるのは、猟犬で早朝から山を走らせるために朝飯ではなく夜飯にしている。朝の食事では車での移動中にもどす事もあるし、満腹ではやはり猟欲が出にくいからだ・・これは私たち調理人にも言える事で、満腹では微妙な味付けに対しての注意力が欠ける。私の食事は一日に一回、夕方しっかりとした量をとる・・朝は早いのだが時間的に難しく、昼はお客待ちで無理・・・夕方しっかりとした食事をとり、しばらく休憩を取るようにしている。仕事が終わり、自宅に帰ると犬の世話が待っている。それらが終わり、ヤット家に入るのが11時か12時。それからシャワーを浴び、寝床に入る訳だが、このときに寝酒と少量のツマミを取ることもあるが、決して重いものは取らないようにしている。だが痩せるわけではない。いつでもベスト体重62.5キロを維持している。体重は毎日計り、ベストの状態で仕事に望んでいる。これは山で狩猟をやるので、決しておろそかには出来ないのだ。痩せれば、山は歩きやすいが射撃の時の衝撃を受けた時に負けまいと力む恐れがあり、仕事にならなくなる。又太ればその重い肉を背負ったまま、山を移動するのは辛くなる。これは犬も一緒で、太った状態では獲物を追い詰めることは出来ず、振り切られてしまう。特に内蔵に脂肪が付いた状態では体温の調整が難しく、すぐに体が火照りダウンしてしまう。秋口の食欲が増す時期が可愛そうだが、これは健康維持のためにも心を鬼にして減食させる。メスのメリーはすぐ太る性質で、食事量を減らすのだが、恨めしそうに私を見上げる。そんな時は頭を撫でながら、我慢しなさい!旦那も同じ、我慢をしているんだよ・・・とル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
August 11, 2007
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梅雨明け十日・・・と言うコトワザがあるが、安定した晴天が続いている。体の方はこの暑さになれてきたのだろうか、エアコンがなくても良く眠れる。私たちの仕事は火と水を使う・・・夏場の厨房は40度を越える事も珍しくなく、むしろ外の方が涼しく感じられる位だ。だがもっとキツイところはパンの厨房だろう。室温もさることながら、湿度が非常に高くなるように設定しているからだ。風を当てれば・・とも思うのだが、パン生地には風を当てるわけには行かない。生地に良い環境は人には過酷な環境となる。だがこれも慣れ?と言おうか、結構慣れてしまい、外出の時には真夏でも長袖でなくては過ごし難い・・・と言うように体が出来てしまう。動物の犬達も大変だろうと思う。毛皮をまとっているのだから、幾ら夏毛に生え変わっても汗をかかない構造ではきつかろうと思う・・・だが猫と一緒で、実に巧みに涼を取る。地面に穴を掘って横たわり体温を下げたり、高い所で風を受けたりと工夫している。ランボー(猟犬)は今日も小屋の上で寝ていた・・・実に器用な犬だ・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
August 10, 2007
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今一番人気があり、又お勧めしているハーブティがベルベーヌだ。間違いやすい発音のレモンバームとは違い、バーベナは落葉の低木。バームは多年草の草!だ。木は年を重ねるごとにある程度まで成長するが、草は一定の大きさまで成長すれば止まる。この定義で行けば、竹は草!と言う事になる。このバーベナ低温にも結構強く、神奈川県では路地で越冬するし、真夏の暑さにも負けず繁殖する。最初は一本の苗木から始まった物が、今では挿し木による繁殖とうでかなりの株に成長し、店で使うには充分、ややもすれば鎌で刈り取って廃棄するくらいの勢いだ。使い方も巾が広く、新芽は巣揚げにして料理に添えることも可能だし、成長した葉はグラニテの材料になるし、ジュレにしたりお茶にもなる。お茶はハーブティが主で、沢山ある種類で迷うお客にはこれを勧めている。(詳しくは私のホームページをご覧下さい)先ず100パーセント美味しいと言うが,確か一組のカップルだけが受けなかった。34年営業して一カップルだけだが・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
August 9, 2007
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朝起きて身支度が終わると犬の世話をする。犬は猟犬で三匹、オス犬のランボーと女房のローズ、そしてその子供メリーだ。雨戸を開けると一斉にこちらを向き、私の動向をジット見つめている。私が迷彩服を着込んでいれば、一緒に山にいけるからだ・・・だが何時もどうりの服装だと、がっかりして地面に目を落としだるそうな態度を取る。それでも側に行と私に抱きつきク~ン!と甘えジャレ付く。このとき頭を撫でながら犬達の健康状態をチェックするのだ。元気に甘え、飛びついてくるようならば先ず問題はないが、座ったまま頭を撫でろ!と私の手の下に頭を入れ持ち上げるようならば、これは何かある!と見なければならない。問題がなければ良し、飲み水の補充とウンチの後始末をしてやる。夏はウンチも数時間で消えてしまう。糞転がしと言う昆虫が寄ってたかって糞を分解してしまうのだ。だが三匹分となるとさすがに処理しきれず、残骸が残ってしまう。その後始末をしながら寄生虫のチェックや周りの点検をしてやる。今朝箒で後始末をしていると、なにやら物体が・・・スズメの残骸だ!また狩りをしたようだが、恐らく餌の残りを食べに来たスズメの隙を突いて咥えたのだろうが、なんとも鮮やか!!犬達は鎖に繋がれていて、余り自由は利かないはず。その限られた行動範囲内で獲るのだから驚きだ。私が帰る夜半には食べ終わっているだろう・・・さすが猟犬・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
August 8, 2007
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今日も暑い!夏だから不思議な事はない、むしろ涼しいほうが異常なのだろうが、人間は勝手な者で暑さが続くと涼を求めるし、寒さが厳しいと又逆を求める。暑い々と言っても8月7日、後一ヶ月もすれば秋の便りも聞ける。せいぜい彼岸までの辛抱だ。私たちは火を使う商売、この暑さはやはり応えるし能率も悪く良い仕事が出来ない。そこで早朝に大きな仕事をこなしてしまう。今日はソーセージの仕込みだが、何時もより1時間早く仕事を始め、定時には燻製器の中に吊るし終えた。後はジックリとイブシテやればよい。この作業を午後の厨房でこなすには大量の氷を使いながらでも難しい。空気に晒されている部分の肉がだれてしまい、ケッチャク力が落ちるからだ。今回も自家栽培のハーブ、セージをタップリと使用した。仕上がりが楽しみだ・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
August 7, 2007
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仕入れや自然の物を採取する時間は早朝が多い。定休日は丸々一日使える貴重な日で、山での狩猟や、遠くの山へ採取に行くのに使う。明日は小田原の魚市場に出かけなくてはならないし、掃除や仕込みで昼間は潰れてしまう。そこで今朝は藤沢の養鶏場へ野菜と卵の仕入れに出かけ、トンボ帰りで里山に出かけてきた。里山では野草の採取が目的で、サラダに盛り込む牛ハコベを採取してきた。たまにだがハイカーや散歩の人に会う事がる。決まって何をしているのか?と聞かれるが私は曖昧な返事で済ましている。これは食べられるとか、お茶に使えるとか説明しようものなら、質問攻めになり仕事にならないからだ。モットもこれが若い美人の女性!となれば話は別だが・・・それと私はプロ!決して獲物の場所は教えないし又利用法も教えない。ネタ元が判ってしまえば価値観が半減するし、獲物を乱獲され自分の首を〆かねないからだ。採取している場所は写真に写したような、何処にでもありそうな草むら。だがここにはお宝が眠っているのだ。もしウドでも生えていたならば、来春のために記憶に留めておく。常日頃から山野を散策し、色々な植生を頭に叩き込んでおかなくては、とても営業では利用できない。人に頼んで採取していたのでは、高くて商売にならないからだ・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
August 5, 2007
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梅雨が明けたがはっきりしない天気、今日も曇天だ。知り合いの方から野菜が届いた。ミニトマトやジャガイモ胡瓜ナスといった面々だ。勿論無農薬で栽培された物だ。味はと言うと、専業農家ではなく家庭菜園、技術的な問題があるのか味にムラがある。ミニの赤いトマトはしっかりとした味で歯ごたえも十分だが、黄色い方は水っぽくやや旨味に欠ける仕上がりだ。だがこの季節、無農薬野菜は貴重で有りがたく頂戴してメニューに組み込んでみた。夏野菜は今が一番美味しい!生でも焼いても煮ても・・・早速自分でも頂いて見たが、至福の一時を味わえた・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
August 4, 2007
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店で使うクレソンは近場の里山で採取して使う。クレソンとは春の芽出したばかりの柔らかい状態の物を呼ぶのだが、今朝採取してきたものは柔らかい新芽、クレソンと呼んでも差し支えないものだ。今の時期に取れる大きなものはウオータークレスと呼ばれる。これも結構重宝する野草で、サラダに使用したり料理の付け合せやハーブとしても活躍する。私は乾燥させてティーにも利用する。利尿作用があるし、むくみや発熱・解毒にも有効だ・・・このように野草は栽培品種に劣らぬ有効成分を含んでいるが、自生している環境を考えて採取しなければ逆に害を成す。クレソンなどは下界でも結構繁殖しているのだが、家庭雑排水が流れ込んだ川などでは絶対採取できないし、道端の野草なども問題外!せっかくの効能があだになってしまう。里山や沢に早朝から徘徊している私を世間の人はどのように見ているのだろうか?だが34年続いた店も終止符を打つかもしれない・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
August 3, 2007
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ようやく梅雨が明けたというが、相変わらず曇天が続く。今年は例年よりもかなり遅れての梅雨明けらしいが、私の記憶している限りでは8月5日と言うのがあった。私が20歳のとき、伊豆の白浜でテキヤまがいの商売をした時だ。勿論私は堅気、全くの素人だが若さゆえの冒険心でテキヤの中に紛れ込んで商売をした。砂浜にパラソルを立て、簡単な台を置いて飲み物や簡単な食べ物を売るのだ。当然回りのやっちゃんからはケチが付き、邪魔はされるは脅されるは散々な毎日だった。海岸は私有地ではなく国有地。無許可でやるのだから、行政といたちごっこの攻防となる。先ず警察がやってきて、お前は何処の若い衆だい?と聞かれるが、私は何処にも所属はしていないので、何とかクリヤ・・・次は保健場が衛生検査にやってくる。このときは生ものを全部砂浜に埋めてしまう。そうすれば後は税務署だが、こんな細かい所までは指摘はされない。全く若さゆえの行動で、今では色々な問題が怖くって出来ないだろう。そんな荒っぽい仕事も、今の仕事に生かされている?のだろうか・・その年は梅雨明けが長引き、ヤット人出が増え商売!と気合を入れた途端に土用波が・・散々な思いで帰ってきたことを思い出す。私は商売で狩猟をやる関係上、猟犬を飼っている。三匹だがどれも可愛い(自分だけが感じるのかな?)相棒だ。その中の一匹オス犬のランボーが昨夜から元気がない。自宅に帰ると小屋から飛び出し甘えながら吠える。顔を見せてから側に行くのが遅いと速く来い!とばかり三匹で吠えて催促する。その元気印のランボーがぐったりしているのだ。今朝も尻尾の振り方が弱く、後ろ足の間に巻き込んでいる。犬は口が利けないだけに、尻尾で表現をする。嬉しい時は右側から振るし、警戒したり敵意を表す時は左側から振り始める。それが尻尾を足の間に巻き込む格好をする。よほど具合が悪いと見え、私に甘える時も横になった状態、心配で食欲がなくなってしまった・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
August 2, 2007
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山から戻ったのは夕刻、雨は止んでいた。体のあちこちで違和感があり、早速山ヒルの点検?を始めた。そっとカッパを脱ぎ、雨で肌に張り付いた下着を見ると綺麗な赤に染まっている。ランニングシャツもブリーフもだ!予測はしていたのだが、ここまでとは!呆れながらソット下着を捲ると黒光した細長い物体が・・・タップリと血を吸ったヒルだ。長さは3センチはあろうか、ナメクジ状の物体がポロポロと下に落ちる。タップリと血を吸ったヒルがご馳走様!と言う合図だ。その落ちた場所からは血がダラダラと流れている・・・ヒルは血を吸う時に麻酔剤のような物を打ち、傷口が閉じないようにしてから血を吸う。血を吸い終わっても暫くはこの効果が持続していて、ダラダラと血は流れ出る。3時間もあれば自然と傷口は閉じるがその間は出っ放し、なんとも気味の悪い状態だ。ブリーフの中にも数匹いたようで、白いブリーフは綺麗な赤に染まっていた。全身で15~6匹はいたのだろうか、見つけ次第靴で磨り潰すのだが、結構丈夫でゴムの太い紐を踏んでいるようだ。この山ヒル、殺虫剤などでは死なない。磨り潰すか焼き殺すかしか方法はないが、劇薬の硫酸ニコチンなどは有効らしいが、危なくて使用は出来ない。あちこちの傷口にバンソウ膏を貼り血を止めようとしたが、みるみるうちに血に染まりその上から又貼るという作業が続いた。大変な目に合うが、これも仕事と割り切っている・・・写真は帰りがけに見つけた野生のミョウガ、日当たりの良い場所の為か、アクが強そうな色だ・・・ル・パスポートのホームページはこちらル・パスポートのホームページ 人気blogランキングへ
August 1, 2007
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