2006年03月12日
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
藤堂 志津子著  『秋の猫』  「ドルフィン・ハウス」  2005 (株)集英社  p.125

人の第一印象ってとても大事なのではなかろうか。
ぼくはかなり気が小さい方なので、とくにはじめてあった人にはよく思われたいといつも思っている。
だからこの気持ちはよく分かる。
とにかく最初に如才無いところをみせ第一印象を良くするように勤める。

でもそのときに、あまりに本当の自分と違う姿で第一印象をつくってしまうと後が恐い。
そんなペルソナ状態をずっと続けていくのはかなりたいへんだ。
社会的というか、会社的というか、ビジネスライクな関係だったそういうペルソナをつけた関係の方かえっていいのかもしれないし、割り切ることだって出来る。
でも、日常でそれを通してしまうと、本当の自分をどんどん追い詰めていってしまうことになりかねない。


そうなると、ある程度の長い付き合いを前提としたとき、第一印象がどのようにバイアスとして影響を及ぼしてくるのかをある程度考えていく必要が生ずる。
この場合、バイアスは第一印象によってつけられた評価店によって左右される。
第一印象がいい場合、その人に対しての最初の評価点は高くなる。
逆に、第一印象が悪い場合、その人に対しての最初の評価点は低くなる。
評価が高い場合にせよ、低い場合にせよバイアスはいい方へも悪い方へも働いていく。

「思ったよりもだめなんだ」
「思ったよりもいいじゃない」
「そんな人には見えない」
「あの人ならやりかねない」
この手のバイアスに影響された評価はどこででも聞くことができるが、その根拠が第一印象にあるケースも少なくない。
問題は評価軸が多様化してきていることだ。


しかし、マス・メディア、IT技術の発達した現代において、地域・世代・国・宗教・言語・文化などなど、さまざまな「評価軸」を目にすることができ、ある程度であれば取捨選択することも出来る。
そうなると自分は良かれと思ってやる行為も、相手には反対の意味として解釈されることだってあるだろう。
それを考えると、自分の評価が絶対とは思わないくらいの柔軟な思考が必要で、それを身につけるには知識や経験を積んで自分の中の裾野を広げていくしかない。
そのような常に微調整を求められる関係が、これからの「個人」の責任による人間関係になるんだとぼくは思う。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2012年04月09日 23時20分21秒
コメント(2) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

コメント新着

Jeraldanact@ Проститутки метро Выборгская Брат замминистра инфраструктуры Украины…
Adamixp@ Свежие новости Где Вы ищите свежие новости? Лично я ч…
FLUR @ >alex99さん(2) alexさん、こんばんわ! >いいえ。 …
alex99 @ Re:>alex99さん(09/23) FLURさん >一休和尚がご乱交!? -----…
FLUR @ >alex99さん alexさん、こんにちわ! >万物はうつ…
FLUR @ >alex99さん alexさん、こんにちわ! 返事が遅くなっ…

© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: