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turu164 @ Re:フロントブレーキ修理(05/09) こんな新車のようなバイクは初めてです。…
906tom@ Re:フロントブレーキ修理(05/09) 太田ガレージに入庫する中古物件にしては…
turu164@ Re[1]:TY50/12年振りのエンジン始動(05/02) グリフイスさんへ 今年は不動車になってし…
グリフイス@ Re:TY50/12年振りのエンジン始動(05/02) バイクも車も同じですが、ほおって置くと…
グリフイス@ Re:フレンディーでキャンプに行ったものの(04/18) 良いですね。最高じゃないですか。ひとり…
2023.09.02
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カテゴリ: Touring



今回は快適に眠りたいので、30年ほど前に買ったダンロップの4人用テントを持参する事にしたので、持ち物を厳選し、水は小型ポリタンクから給水袋に替えてテントが大きくなった事によるバッグの空きスペースをカバーしたが、現地調達の食料品と冷えたビールが入らないのでリュックを背負う事にした。 
セローのリアキャリアに防水バッグとテントマットを積載し、12時20分後山に向けていざ出発。足守から建部を通って、吉井までは信号が殆ど無く快走路だ。高速走行でもタイヤのブレは感じられず、グリップもまずまずだ。ブロックパターンなのであまり倒すと滑りそうなのでほどほどにして楽しむ。吉井からはR374を北上し、湯郷温泉を抜けて県道354号を佐用方面に分岐、江見で更に県道5号に分岐して大原方面に北上。吉野川沿いの快走路に入ると幾分暑さが和らいだように感じる。
大原のコメリでバイクを止めて初めての休憩。時間はまだ2時30分頃だ。ここで食料の買い出しをてもクーラーボックスが無いので、ビールが温くなってしまう。後山近くや温泉施設に小さな店があるかも知れないし、時間があるので無かったらまた大原に戻ってくれば大丈夫だろうと思い、後山に向けて出発。
途中の簡易郵便局で食料の移動販売車を見かけたので、この先食料品店は期待薄だ。後山キャンプ場は大原から看板が幾つも掲げられているので、間違うこと無く到着した。アスファルト舗装の広い駐車場の上手が林間の第2キャンプ場だテントサイトは木枠で囲まれ良く整備されている。クルマの横付けは出来ないが、短い坂を登れば距離は近い。大きな炊事棟もある。
駐車場入口から分岐する坂を登れば第1キャンプ場が開ける。途中に車止めの鉄柵があるが、バイクは通過できるし、柵はロックされていないので、引き抜けばクルマも通過できる。
登ってみると誰もいない。こちらも7つのサイトで芝生張りだ。回りの草も綺麗に刈られ、ゴミ1つ落ちていない。手入れが行き届いていて本当に無料なのかと疑いたくなるようなキャンプ場だ。ここは大きな炊事棟と水洗トイレがあり、奥の方にもテントを設営出来そうな場所が見えたのでバイクで確かめに行く。遊歩道に続く長い階段の上にもサイトらしき広場が見えたので、荷物を積んだまま急斜面をアタック。樹木が邪魔して広場に続くルートが見つからない。諦めてターンをしようとした時、フロントが滑った拍子にバランスを崩して坂の下側に傾いた。まずいと思ったが斜面の下側なので足が届かない。そのままスローモーションのように急坂で倒れた。腰を少し打ったが体は大丈夫だった。しかし、タンクからガソリンが少しこぼれているので、慌ててキルスイッチでエンジンを切った。斜面で、しかも下向きに倒れているので、引き起こしは相当大変な事が予想出来る。しかもキャンプ道具満載だ。フロントを少し下側に向けながら渾身の力で引き起こすと、なんとが半分くらい起きたので膝で支えながら少しずつ起こして行く、ギアは1速に入ったままなので、いきなり動き出す事はない。やっとの事で斜面から脱出。バイクを点検してみるも、斜面が柔らかかったのが幸いし、クラッチレバーも無事。損傷も傷もなし。流石セロー軽量車の強みが生かされた。このサイトは東南が開けてロケーションが良いので、本日の宿泊地に決定し、早速テント設営に掛かる。30年ぶりに開封するテントに不安を感じたが、シミのような汚れが少しあるものの、全く問題無いレベルであった。設営も吊り下げ式なので、至って簡単あっという間だった。
荷物をテントの中に仕舞い、一服する。標高600mだけあって、吹く風は爽やかで、気持ち良い。気温は25°~26°くらいであろうか。
喉が渇いたので、リュックを背負ってビールと食料の買い出しに大原まで引き返す。商店街の看板があったので行ってみるが、酒屋と少しの雑貨屋がある程度で、スーパーなどは見当たらない。宅配のオジサンに尋ねてみると、この辺りでは農協ストア1店のみだそうだ。国道沿いの農協に併設されたストアで夕食と朝食の食材を調達、それと冷えたキリンビールとおつまみ。このまま、入浴施設に向かおうかと思ったが、冷えたビールがすぐに飲みたくなったので、入浴は諦めてキャンプ場に全速力で引き返す。テントサイトの隣の大きな岩に腰掛けて冷えたビールを飲み干す。最高だ。
午後5時、焚き火台の準備をして、持参したエビナタを手に薪を探しに熊出没注意の看板が掲げられた山に入り、杉や松、雑木の枝を運んで帰る。ナタで適当な長さに叩き切り、薪を整え、杉の枯れ葉で着火。適当な熾きが出来るまで燃やし続ける。午後6時、熾きが出来た所で、調理に掛かる。調理道具は今回も100均のスキレットだ。直火にはこれに限る。煤も気にする必要もなく、何でも焼ける。今日は、豚肉の角切りと、カット野菜の炒め物をあてに日本酒を飲もうという算段だ。スキレットが小さいので何回にも分けて肉と野菜を炒める。一人だとこの大きさが丁度良いのだ。
持参した酒も全て飲み干したので、締にうどんを煮て食す。焚き火の前に座っているのだが、暑くはない。気温も少しづつ下がっているようだ。夕闇が迫ってくる。それにしてもこの辺りには熊出没注意の看板がやたらと多い。生息地域になっているようだ。見つけたら電話して下さいと電話番号も記載してある。その恐ろしい環境下で、真っ暗な誰もいないキャンプ場で、ぼっちで一晩過ごすのは面白いではないか。
午後9時、星空も雲で隠れ、焚き火も飽きたので、寝ることにした。妻に生存連絡のLINEをして、夜中に熊が襲いに来た時のために、枕元にエビナタとシースナイフを置いて、LEDのランプの明かりを少し落とし、iPhoneのラジオを点けっぱなしにして眠りについたがなかなか寝付けない。風が出てきたのだ。時折、回りの木々の葉が大きくざわつき、もの凄い音がするのだ。この音だと熊が近づいても気づかないだろうが、こんな大風の中では熊もうろつかないだろう。
しかし、久し振りにエアコン無しで寝る事ができるのは有り難い。両方の出入り口をメッシュにしたまま、夏用シュラフに包まり丁度良い。
夜明けと共に目が覚めた。LEDのランプは点いていたが、ラジオの音は消えている。iPhoneを確認すると、バッテリー残量が無くなっていた。一瞬立ち上がるが、LINEを送ろうと操作している途中でシャットダウン。しかし、慌てない。こういう時のために、モバイルバッテリーを持参しているのだ。悠然とバッテリーを取り出し、iPhoneに接続しようと、ケーブルを探すが、無い。LEDライト用のタイプCケーブルはあるのだが、iPhone用のライトニングケーブルが何処を探しても見つからないのだ。良く考えてみると、ケーブルをバッグに入れた覚えが無い。入れ忘れだ。やっちまった。これでは朝の生存確認連絡出来ないので、このままでは最悪、妻から警察に捜索願いが出されるかも?これはやばい事になった。
ここで慌てても仕方がない。まだ午前5時を回った所だ。妻もまだ寝ている頃だろう。ゆっくりと片付けをを終え、朝食の飯を炊いて、ハムエッグを作り、麓に降りた所に交番があったので、そこで電話を借りて連絡しようかと思いながら、ゆっくりと朝食を食す。7時になったので、そろそろ出掛けようと第2駐車場まで降りてきたら、何とテントが二張り。遅くにクルマで来たキャンパーがいたのだ。早速、電話を借りて妻に生存連絡。すると「午前6時前から、LINEや電話を掛けるも繋がらないので、娘と熊に喰われたのかもと凄く心配していた。」、「掛かって来た電話が、知らない番号だったので、地元の人から熊に襲われた知らせかと思ってビックリした。」などと口早にまくし立てられた。面目ない事である。
生存連絡もしたし、片付けも終わったし、メシも食ったので、林道アタックに出掛ける事にした。今日の目当ては駒の尾山を通って西粟倉村の大茅スキー場に続く林道ダルガ峰線を走る事である。ダルガ峰林道の入口にももれなく熊出没注意の大きな看板が設置されいている。
道幅は狭いが、舗装路となっていたので拍子抜けだ。それでも細いクネクネ道を上って行き、標高が上がって行くにつれガスが出てきて、ジャケットを着ていても急に肌寒く感じるほど涼しい。ここは別天地だ。山深い頂上の稜線を縫うように走って行くと、カーブを曲がる度に熊が出てきそうな雰囲気である。途中に展望台や名勝白雲の滝などの見所のある林道は、千草高原への分岐で大茅へと下って行くと大茅スキー場兼キャンプ場に出る。このキャンプ場は30年ほど前に家族で利用した事があるのだが、水を汲みに入った沢にマムシが何匹もいたのを思い出す。ここはオートキャンプもできるが有料であるにもかかわらず、木陰がなく、草もボウボウで無料の後山キャンプ場の方が整備されていて断然綺麗だ。標高は同じく600mとの事。西粟倉村からR373を南下、後は帰るだけなのだが、このままでは、もしも何かトラブルがあっても連絡が取れないので、大原の国道沿いにあったコンビニに入店。ライトニングケーブルはあったものの2千円を超える値段だ。こんなケーブル家に帰れば幾らでもあるので、この時だけのために買うのはバカらしいと思い止めた。更に下ると、昨日休憩したコメリが見えて来て、閃いた。ホームセンターにあるケーブルは安いかも知れないと思い、入店。やっぱりあった。半額以下の850円なり。それでも少し高いが、休憩させて頂いた御礼と、安全を手に入れるために購入。早速、妻に「もう大丈夫」と連絡。昨日、走った道を逆方向に快調に飛ばして帰宅したのが午前11時30分。なかなかハードな2日間であった。

テントを立てて買い出しを終えビールで一息

本日の野営地

キャンプ場に立てられたクマ注意の看板

南東が開けた第1キャンプ場

本日の食材

酒を飲みながら小さなスキレットで少しずつ炒める

夕闇迫るキャンプ場

シメのうどん 具無し

ライトニングケーブルを調達できたコメリ






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Last updated  2023.09.02 06:35:11
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