★記憶の過程
仕組みを知れば、それに適った方法も思いつくのです。これは記憶についても言えることで、うまく記憶したいのであれば、記憶の仕組みを知ることが大切です。 記憶の過程は、オーディオレコーダーやパソコンであれ、次の3つの段階から成り立っています。?@記銘?A保持?B想起
何かを覚え、思い出すには、この3段階を経る必要があります。言い換えれば3つの段階の内1つでもうまく機能しなければ、情報を思い出すことはできません。記憶されていた(あるいは、記憶されていたはずの)情報を想起できないことを忘却と言います。
★長期記憶
長期記憶とは、長い期間保持できる記憶のことです。その保持期間は、数分から数日、長いものだと数年数十年と保持できる情報もあります。容量は無制限ともいえるほどで、 最近の試算によれば、1ペタバイトもの情報を保持できるそうです。ペタバイトという単位は1テラバイトの1,000倍。映像に換算すれば丸々7年分の映像を記憶できる計算になる 。
★想起
保持されていた情報が、ある期間の後に外に現れる事を想起と言います。早期は記憶において極めて大事な段階です。それにもかかわらず、ほとんどの人が想起について何も知りません。これではうまく記憶できません。記憶力を高めたいあなた方は、想起について少なくとも次のことを知らなければなりません。 想起は何らかの手掛かりに対応して生じる 。ある情報を想起できるようにするには、手がかりとの関連付けが必要です。
★忘却
記憶されていたこと、あるいは記憶されていたはずのことが想起できなくなる現象を忘却と言います。 なぜ私たちは忘れてしまうか。それは、忘却が私たちにとって必要な機能であるからです。私たちは、不必要な情報を忘れることが出来るから、必要な情報だけを思い出せるのです 。以前に考えていたことを忘れるから、新しい考え事が出来るのです。ですから、忘却を悪だと決めつけることはできません。
◆想起練習
5秒後に思い出せたら、次はより一流の記憶法一流の記憶法長い間隔をあけてから思い出します。それでも思い出せたら、更に間隔をあける。このように、次第に想起の間隔をあけていく方法を延長リハーサルまたは間隔伸長法といいます。
★記憶の干渉
記憶した別の情報に妨害されて、肝心の情報を思い出せない現象を、記憶の干渉といいます 。この原因は、手がかりの負荷が大きいことです。手がかりに結びついている情報が多いため、手がかりと結びついている他の情報が想起されてしまって、思い出したい情報を思い出せないのです。 対処法は、言うまでもないと思いますが、手がかりの負荷を減らすことです。
記憶対象となる情報に結びつける手がかりは、多ければ多い方が良い。しかし、手がかりに結びつける情報は、少なければ少ない方が良いのです 。
★アルコールは記憶の敵!
アルコールは、脳内のさまざまなところに悪影響を与え、例えば、運動を司る小脳に悪影響を与え、人を千鳥足にさせます。また、短期記憶を長期記憶に転送する海馬にも影響を与えます。翌日に飲み会のことを覚えていないのは、このためです 。
ここで、簡単にアルコールの影響時間を計算してみようと思います。 人は、体重1kgあたり1時間に0.1gのアルコールを分解できます 。 ビール1缶のアルコール量はおよそ15gですから、仮にあなたの体重が70kgだとすれば、これを分解するだけでも、2時間の時間がかかるという計算になります。つまり、5杯も6杯もお酒を飲めば、アルコールの影響が10時間以上持続し、翌日に響く、というわけです。ここから言えることは、翌朝に集中して勉強したいのであれば、その前日には飲みすぎないということです 。また、丸一日勉強のできる土日の前日に大酒を食らうなんてことも、もってのほかであるわけです。これは、自分への戒めとしても、ここで述べておきます。
【感想】
記憶法についてここまで丁寧かつ論理的に説明してある本は初めて読んだ。記憶の過程が銘記→保持→想起の3段階から成り立っていること。凄くシンプルで分かりやすい!!記憶のメカニズムが分かれば「忘却」に対する対策も分かってくるし、いかにして記憶を保持して、それを想起させるかのコツみたいなものも見えてきた。アルコールが記憶に悪影響というのは自分にとって悲報・・・勉強したい時とかはお酒は控える!
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