365.(Midlle-Earth) Shadow of War

シャドウ・オブ・ウォー - XboxOne





 おはようございます。あるへです。
 本日はこちら「ミドルアース:シャドウ・オブ・ウォー」のレビューです。

 本格ウルク育成シミュレーション+(プラス)、満を持して完成! ってところでしょうか。いやもうすごかった。
 一つ、贅沢な不満を言えば、それは観光には適さないことですね。
 前作「シャドウ・オブ・モルドール」と同様、作り込まれたオープンワールドは、のんびり景色を楽しみながら歩くには敵が多すぎて余裕が無く、幽鬼によるとんでもない速度のダッシュと壁登りによりスケール感も感じられません。
 ここは本当、微妙なところなんですよね。ゲームプレイの快適性を取るならアサクリシリーズも見習ってほしいくらいすごい快適に走り回れるんです。絶壁だってマジで一息で頂上まで登れちゃうんです。
 でもそのせいで、非常に大規模で他のゲームと比べてもかなり巨大な建築物がたくさんある壮大な世界なのに、その「巨大さ」をうまく感じ取れないんですよね。主人公が超人すぎてギャップが埋められている。

 でもま、これは贅沢な不満と言ったように、本作の狙いではないです。
 ネメシスシステムの進化により、より顕著になったシミュレーション要素を活かすためのステージですから。

 本作は、前作が全てチュートリアルだったと言わんばかりに出来ることやバリエーションやらエリア数やらなんやらが超パワーアップしています。現在の状況を的確に表すボス格オーク達の前口上とか、いったい幾つのセリフが収録されているんだと考えると……ちょっと身の毛がよだちます。
 軍団長の上に首領というポジションが追加されて大規模な攻城戦まで楽しめるようになりました。
 前作以上にオークの扱いが大事になって、逆に言えば前作以上に単身では理不尽な殺され方をするようにもなりました。
 こちらは護衛を何人も引き連れて、周りは味方だらけ、敵は小隊長一人だけ、しかも今の今までタリオンがガシガシ殴って小隊長はアイコンが緑色になってるにも関わらず、突然激高して反応不可の反撃を食らって一撃で全体力を持って行かれ、無慈悲の特性ではいゲームオーバーとか……。
 この理不尽な、オークではなくゲームの仕様に負かされる怒りを自分の顔やら腹やらに叩きつけて平静を取り戻そうとしたのは一度や二度ではないです。

 でもなんか、それで嫌になってゲーム自体辞めちゃうって発想はないんですよね。もしかしたらこれくらいメリハリがついてた方が自分には合ってるのかも……。
 これでも難易度イージーですよ。最低難易度ですよ。

 逆に考えれば、難易度イージーは確かに、プレイヤーの腕でなんとかなる場面が多く、単騎特攻しがちです。でもその分理不尽な仕様に返り討ちにあうことも少なくないです。
 となると、ノーマル難易度やもう一個上のネメシス難易度なんかで、自分は慎重に、常に護衛や味方の存在を近くに置き、チームとして行動する、そんな戦略をもってすればこのような理不尽な目には遭いにくいのかもしれません。
 そしてそれこそが、ゲームが狙っているネメシスシステムの真価なんですよね。

 だからこそ、スキルやゲームシステムの解禁状況が整っていない序盤は、かなり難しいです。

 もう一つ、不満がありました。これも不満と言うか、自分の感覚との違いなので、このゲームの欠点とは言えないのですが。
 原作からして、映画などで刷り込まれた通り、このシリーズはとにかく世界観が壮大です。壮大すぎるんですよね。
 セリフの二言目にはだいたい「殺す」「死」「全て」のいずれかが入ってるような状況でとにかく枠組みがでかすぎて、逆に「ホビット庄」とか「ホビットのパイプ」とか見るとほっこりする始末。
 まぁ、再三言うようにこれはこのゲームの欠点ではなく、一つの見方です。本作は影の戦争のテーマのとおり、超大規模で超迫力の超美麗な軍団同士のぶつかり合いがコンセプトなわけですから、もっとミクロな視点に立ちたかったら別のRPGやれって話なんですけどもね。

 不満ばっかりになってしまいましたが、面白かったですよ。プレイ中は「このクソゲー!」と連呼しましたけど。クソゲーというか、悔しかったからそう叫んだんだと思います。悔しいってことは、きっと楽しかったんでしょう。
 と、一晩寝て冷静になった頭で考えてみました。

 DLCはすごく良かったと思います。最近プレイした「DLC」は、大抵出来の悪い本編のレプリカで、あんまり面白いと思わなかったものですから、本作のDLCはかなり優秀な方だと思います。

 前作でもそうだったように、本作もまた「ブランド/支配」を覚えてからがスタートラインです。そしてストーリーをクリアしてからが本編です(笑)

 前作を遊んでいて、このゲームの遊び方をわきまえていたので、根本的な不満というのはそんなに出てこなかったかな。雰囲気も世界観も大きすぎて、オブジェクトや建築物に親近感を感じないというか、生えてる木の一本一本に生活感を感じる余裕がないというか、身の置き所が無く終始ふわふわした心地を覚えるのも前作と一緒。
 ストーリーは前作から続いているので、プレイ推奨です。
 こっちを遊んでから前作を遊ぶと、たぶん物足りないと思いますよ。


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2019年05月05日

この記事へのコメント
おはよございます、めいちゃん!

わかってもらえてうれしいです! 前回もそうだったか忘れたのだけど、今回は結構レベルの差が顕著で格上に単身で手を出す旨みがあまりありません。
手応えはありますね! 単純にエリア数も倍以上になりましたし、新しいポジションも追加されて名ありオークの数が膨れ上がってますし、単なる育成シミュレーションに留まらない、攻城戦システムもありますし、このシステムを使ってオンラインプレイをすることもできます。
人に見られる、攻められる、ということを意識すると砦のオークの配置やアップグレードの仕方にもまた違ったモチベーションが生まれるのではないでしょうか。

また、おそらくレベルやスキルポイントにカンストは無さそうなのでずーっと強化に励むこともできそうです。
逆に言えば装備やオークの育成も常に更新し続けなければならないというわけですが。

今作は日本語吹き替え仕様なのもおいしいですね。
個人的には英語音声、日本語字幕の方がしっくりきますが。
Posted by あるへ at 2019年05月15日 09:57
こんにちわ、あるへさん。このゲームは前作が好きで購入候補の1つなのですが、かなり手応えがある内容のようですね。前作もボスに理不尽なやられかたをしたので、ムカつくのもわかります。(笑)
Posted by めい at 2019年05月13日 12:28
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