本日はこちら「アサシンクリード オデッセイ」のレビューです。
とにかく広大で、やってもやっても終わりの見えない長〜い冒険でした。オリジンズでもそうでしたけど、ほんとに広く、見えた場所には全てに到達でき、冒険してる感が半端なかったですね。今回は砂漠ではなく、肥沃なギリシアの大地ということで景色がいちいち画面映えするんですよね。ふと立ち止まって後ろを振り返ると、ため息が出てもう動けなくなるくらいの絶景が広がっていたりします。
一言で言えば、アサクリシリーズの極致がここに詰まっている気がします。
その土地柄、船の操縦があり、マップの半分は海ですけど、水増し感はまったく感じません。
このテイストは非常にUBIもといアサクリらしいとも言えるのですが、風呂敷をたっぷり広げてきた割りにはそれぞれのクエストの終わりがあっさりというかバッサリって感じで、素っ気ないんですよね。出会いも唐突なら別れも唐突で、なかなかプレイヤー自身が一つのイベントとして認識する時間がないというか、もう一度振り返って印象付けないと、そのまま流されていくというか。あまりうまい言葉がみつからないのですが、とても洋ゲーらしい。あとで再会しても、誰?ってなることはしばしば。
かと思えばその逆もあって、今まで一緒に冒険してきた仲間たちとの別れ、一つの山場を迎えた後、それぞれの人生を歩むための別れの儀式、これがまた本当に良かったです。じーんと来て、今までの冒険を思い出して、別れたくないよーもっと一緒に冒険したいよーという心の声を聞きながら、さよならを言う。
特に終盤や、最後の最後に是非やることをお勧めしたい「コルフ島の宝探し」は胸を打たれるようなシーンが多く、満たされた気持ちになりました。
個人的な要望としては、クエストの履歴なんかを復習出来たらよかったですね。自分が何をしてきたか、どんな人物と出会ってきたかを振り返ってみたかったです。
今回のテーマはまさしく、冒険と家族ですね。
この二つについては始点と終点ではなく、その経過がきっちりと描き込まれていて、とても良いエピソードでした。
ネタバレになるかもだけど、前作オリジンズでも家族というのは一つのテーマになっていて、結構きつめのエピソードだったんですよ。
今回は一転して、家族の温もりや心強さを感じさせてくれるストーリーだったので、バランスが取れて非常に良かったです。
……実のところ、本作に手を付けたのは随分前のことで、こっちを少しやっちゃあ、別のゲームをコンプするまで遊びこんで、またこっちを少しやっちゃあ、別のゲームに旅立ち……、と、かなりふらふらしながら本作を遊んでたんですよ。
全然つまんなかったわけではなくて、落ち着いて長く遊べ、確実に面白いからこそ、他のゲームに飽きたり疲れたり、区切りをつけたい時に避難先として本作を遊んでいました。
だから攻略重視のプレイではなくて、メインストーリーの途中でDLCストーリー始めちゃうし、その辺の一兵卒がインスタントキルを連発しまくるような地獄の「ナイトメア」難易度で最初から最後まで遊んでたり。
書いてて思い出したけどホント序盤はきつかったなぁ。まじで一兵卒二人に囲まれただけで死が見えるし、巨漢の敵や隊長、司令官クラスの敵は本気で正面から戦いたくない相手だったし、その辺を闊歩してる傭兵どもはマジで赤い攻撃食らったら一発死だし、敵が硬いからなんと暗殺も仕留めきれない奴がごろごろいるし……。
いったい何度死んだことか(笑) 100や200じゃ済まないねきっと。
正攻法じゃ太刀打ちできないからって、死角から射殺したり、崖から突き落としたり……、難易度補正のお陰で副官召喚や海戦時の味方MOBが強い強い(笑) アビリティや装備が整ってくるまではあの手この手で生き抜いてきました。いやそれが楽しいのよ。うまくいくとゾクゾクしちゃうのよ。とくに崖から蹴り落とす瞬間w
レベルも50をとっくに過ぎて、アドレナリンを確保し単純な差し合いを拒否してクールタイムを計算してアビリティを回せるようになったあたりからようやく楽に感じることが多くなって、そこからようやっとするする攻略できるようになってくるような難易度でした。
めちゃくちゃマゾい攻略ですが、別ゲーの避難先としての遊び方としてはぴったりとはまっていて、結果的に最後まで楽しく、作業感を感じることなく遊びきることが出来ました。
最近のアサクリと言えば神話DLCが一つの目玉になってますけど(オリジンズのエジプト神話、オデッセイのアトランティス、ヴァルハラのラグナロク)、神話世界を冒険できるのは確かに文句のつけようがないです。非常に良かったです。エピソード1の天国みたいな土地エリュシオンはホントに楽園みたいなマップですごく居心地よかったですけど、エピソードとしては私はやはり冥界が良かったかな。故人と再会して生前には果たせなかった関係の再構築がすごく刺さりました。当然マップの雰囲気は陰鬱としていてそっちは私の好みとは正反対でしたけどね。
続くアトランティスのマップもマジですごい……んですけど、やっぱり全体としてみた時、今回はかつて来たりし者、イスの存在がすごく、ってかもう隠す気がなく、心のどこかでこれは神話の世界ではなく、UBIのフィクション、架空のイスが作ったシミュレーションの世界なんだという観念がぬぐえなかったのが心残りです。
オリジンズではたしかイスの存在がほのめかされるくらいで、まだ神話世界にダイブしてる感があったので。
とはいえこの作り込みの豪華さはクソ高いシーズンパスを定価で買わせる価値はきっちりあると感じました。
そしてその陰に埋もれがちなもう一つのDLC。こいつも個人的には無視してほしくない珠玉のエピソードでした。いっそネタバレしてしまいますが、このエピソードで主人公は生涯の伴侶を見つけ、子を成すんですよ。それがもう素晴らしい。ここからアサクリの歴史は始まったんだって実感させてくれます。
だもんだから、どうも動画やらいろいろ見ると、オデッセイの主人公にはアサクリシリーズでは珍しい女性(カサンドラ)を選ぶ人が多いように見えますけど、是非とも自分と同性のキャラを選んでほしいですね。
なんか、最序盤に実績のためにロマンス選択肢を選んだら、あとは頑なに拒否してきたんですけど、その甲斐を感じました。
ちなみに私は男性、アレクシオスで最初から最後まで遊びました。まったく遜色ないというか、むしろこっちがこの世界にぴったりはまってるんじゃね?ってくらい馴染んでました。まぁ、カサンドラを選んでそのキャラで遊びこんだ人は、いやいやカサンドラこそがって思うでしょうが(笑)
初め、選ばなかった方はどうなるんだろうって不思議に思ってましたが、まさかあんな形で出てくるとはね……(笑)
という感じで、無限に、まじで無限に遊べるアクションのようなRPGのような、それでいてハクスラのような……、まぁ、型にはまらないおいしい所の良いとこ取りなスタイルは、このシリーズがそもそもそんな感じなんで、緩くいきましょう。
この緩さが、長い時間だらだらと遊ぶのに一役買ってると思っています。
あ、一つ注意点。
やっぱめちゃくちゃ広いマップをロードするんで、ロード時間は長いです。一度ロードしてしまえばあとはすんなりなんですが、注意するべきはロード直後のゲームの遊び方。
だいたい前回何やってたか思い出すためにマップやインベントリ開きがちなんですけど、この最初のロード直後にこれやっちゃうと私の場合、メニューを閉じてゲームに戻ろうとした時点で高確率でフリーズしました。
回避方法としては、ゲームを始めてキャラが動けるようになったら、とりあえず2、300メートルほどまっすぐ走ることです。方向はどこでもいいですけど、なるべく直線距離で遠くまで移動し、周りの景色を馴染ませた後なら、もう普通にプレイして構いません。
たぶん、裏でまだロードや描画の処理をしてるんでしょうね(一度その場でぼーっと2、3分突っ立ってたことがあるのですが、その時はダメでした)。
↓浅瀬に立って遮るもののないパノラマを360度楽しむ。こんなところで海に向かって小便したら、すっげぇ気持ちいいだろうなぁ。っていう写真。
↓まだまだ序盤も序盤な動画。身に着けてるものが山賊みたいですね(笑) 必要以上にパルス連打しててウザいですがご愛敬。今作のパルスは前作よりも使い勝手がいいです。
↓難易度ナイトメアかつアビリティも揃ってない序盤のため苦戦必至。ステルスキルできる敵を慎重に選び、強敵との切った張ったは極力避ける。周囲の環境も利用すべし!
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