本日はこちら「アスディバイン クロス」のレビューです。
一にも二にもラーニングゲーでした。
FFの青魔法の、敵から技もらって覚えるあのシステムです。
別に常にどんな時でもラーニングを狙ってどうのこうのするわけではないのですが、ラーニングのシステムがあり、さらに実績として全てのラーニング技を覚えるよう指定されている以上、常に頭の片隅と言わず半分くらいはラーニングのことを考えて冒険しなければならないのが苦痛でした。
ちゃんと調べたわけではないのですが、聞くところいや目にしたところによると、本作はアスデバシリーズの二作目にあたるようで、なんとKemcoがXboxストアに華々しく降臨したと同時に放った最初の作品「アスディバイン ハーツ」の、以前の作品だったようなのです。
恒例となる植木鉢での種栽培はないし、戦闘速度の倍速機能もない、戦闘中に流れるテロップもスキップできないためテンポが遅れるし、歩数や戦闘回数などのゲーム内チャレンジ機能もありません。
ゲーム自体をやりこんでステータスを強化し、俺TUEEEを堪能してくださいというKemco否Exe-Createらしい爽快感や達成感はこの頃から変わらぬものの、上記のそれ以外を司るスムーズさというのか、まとめて言えばもっさり感が半端なかったです。
プレイ中は、また時代が逆行して古めの作品なんだろうなとは薄々感づいていましたが、まさかアスデバハーツより古いとは。
で、ラーニングの話に戻りますが、これがまた本作の目玉システムのくせに、とにかく効率が悪いんですよね。
ちょっと前にプレイしたクリスタルオーサにもラーニングキャラがいたのですが、あちらは殴ると敵の技を覚えられるという画期的なものでした。とりあえず初見の敵は素で殴っとけばそれで良かったのです。
本作はきちんと敵がその技を唱え、目当てのキャラに発動してくれないと覚えることが出来ません。
ということはですよ?
Kemcoのお家芸、種食いまくって武器強化しまくって、見敵必殺プレイが根本から否定されるというわけですよ。
武器に状態異常とか付けて敵が麻痺しようものならラーニング狙えないのでアウト。
そもそも種食いすぎたり、レベル上げすぎて、特にSPDが上がりすぎると、敵が一回行動するまでこちらは何十回もガードで見送りしなければならないという地獄が待っています。
さらにはExe-Create作品の敵モンスターというのは何百種類もいて、そのほぼ全てにラーニング可能な技が設定されています。
魔物図鑑というのがあり、覚えたか覚えていないか確認することは可能なのですが、操作性というか識別性がすこぶる悪いです。
そもそも戦闘中にこれらの情報を確認する術がないので、一度出遭った敵はいったん殺して、メニューで確認してから、改めてその敵を探さなければなりません。
ボスなどは一期一会ですから、勘に頼るしかありません。
超絶便利なアイテムとして、未入手のラーニング技を一つ無条件で覚えられるという神アイテムもあるので詰むことはないのですが、ゲーム全編を通しても宝箱などから入手できる量は数えるほど、あとは恒例の課金ポイントで買うしかありません。高すぎるというほどではないですが、とにかく量が必要なので結果的に何千ポイントと必要になります。
これらを駆使して攻略するとしても、地道に未入手を調べつつ可能な限り吸っていく作業は必須となります。なんたって200以上ありますからね!
そしてトドメは今までKemco作品を遊んできて初となる周回要素。
本作の真エンディングは二周目以降なんですね。まぁ、サクサクですけど。新要素なども解禁されてそこまで辛いものではないですが、時間はかかりました。
本作はまだお手軽軽快サクサクRPGという方針に移行する前の作品なので、RPGとしての悪習も残っています。ダンジョン自体が比較的長く、ギミックが少し凝ってたり良い部分もあるのですが、とにかく画面を長く歩かせるつくりで、特に中盤の展開はこのクッソ長いダンジョンを何度も往復させるストーリー展開なのが辛かったです。
そんなわけで、ラーニングというプレッシャーと、二周目ありという情報が苦痛と時間を引き延ばす怪作でした。その裏返しとして、長く触れた分、達成感とかもありました。
アスデバシリーズ、本作は二作目だそうですね…。ハーツが三作目ということは、そう、こんだけもっさりした作品が、確定であと一つは残ってるってことですよ。
あ、ストーリー? んー。トッテモオモシロカッタデスー。
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