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posted by fanblog

2019年04月25日

連想を生む ニューロン集団?@

最終的には、心の働きの脳内メカニス?ムについて述べていきます。

連想を生む
ニューロン集団?@


異なる記憶の関連付けは
私たちが周囲の世界を理解したり体系化したりする上で重要だ
技術革命によって記憶を関連付けるプロセスが明らかになってきた




私たちの記憶は、子供の顔や鳥、湖など、この世界のディテールを想起する力によるものだ。
だが実際の経験を思い出すには、脳はそれらのディテールを1つに纏めあげる必要がある。
「これは湖畔の芦の茂みから鳥の一群が突然飛び立ったのを見たときのあの子の表情だ」という
具合に。

記憶を統合する能力は、他の要素にも由来する。
人類が長きにわたって生き延びてこられたのは、「ライオンだ」「ヘビだ」といった個々の情報だけでなく、
その文脈を思い出すことができたおかげだ。
私たちは、そのライオンにアフリカのサバンナの外れでいきなり出くわしたのか、それとも
サンディエゴ動物園でのんびりと眺めたのかを思い出せる。

現在の生活にはまた別のタイプの敵が存在し、これに対処するためには、複数の記憶を長期間に
わたって関連付けておく能力が必要だ。
一見魅力的な投資話に乗る価値があるかどうかは、その情報の出所で決まる。
例えば、その話を持ってきた人物が誠実かどうかだ。
情報の出所とその人の性格についての記憶がリンクしていないと、惨憺たる結果を招きかねない。

神経科学では現在、異なる時刻や場所にまたがる記憶を脳がどのように関連付けているかを明らかに
する研究が始まっている。
従来の研究の圧倒的多数は、私たちが記憶をどう獲得し、保存し、想起し、変更しているのかに着目
していた。
だが、大抵の記憶は孤立して存在しているわけではない。
ある記憶が別の記憶を呼び起こし、絡み合った一連の記憶を作り出す。
そのおかげで、私たちは周囲の状況をより正確に予測したり理解したりできるのだ。

脳が記憶を関連付けるのに用いている基本的なメカニズムが、徐々に明らかになってきた。
ここ20年間にわたる、私たちや他の研究チームの研究の結果だ。
個々の記憶の関連付けの際に起きる物理的過程を理解することは、脳の仕組みの解明の手がかりに
なるだけではない。
記憶を作り、関連付けることを妨げる記憶障害の予防にも役立つだろう。

記憶の割り当てと関連づけ

■ 記憶の研究に革命が起きている。
 個々のニューロンの活動を画像化する技術やニューロンを正確なタイミングでオン・オフする技術が
 開発され、数年前にはSFの話と考えられていた脳科学実験が可能になった。
■ そうした実験によって、記憶は情報の処理や保存を行う脳領域のニューロンにランダムに割り当て
 られているのではないことがわかった。
 どのニューロンが特定の記憶を保持するかを決めるメカニズムがあるようだ。
■ どのニューロンでどの記憶を記録するかを制御する脳機能は、記憶を強化したり、関連付けたりする
 のに重要だ。
 多くの神経精神疾患患者や加齢で認知機能が低下している人は、そうした機能がうまく働かなく
 なっている。


参考文献:別冊日経サイエンス『最新科学が解き明かす脳と心』
2017年12月16日刊
発行:日経サイエンス社 発売:日本経済新聞出版社
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タナカマツヘイ
総合診療科 医学博士 元外科学会専門医指導医、元消化器外科学会専門医指導医、元消化器外科化学療法認定医、元消化器内視鏡学会専門医、日本医師会産業医、病理学会剖検医
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