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    2019年08月15日

    医療的ケア児の保活、この2点が必須でした!気管切開児の次男のケース

    前回の記事 「医療的ケア児の保活・気管切開児の次男のケース」 では、次男が保育園に通えるようになるまでに行った取り組みを大まかに説明させていただきました。

    でも、結局は医療的ケア児の保活には何が有効だったのか?
    前回の記事を読んだだけでは、ちょっと分かりづらかったのではないかと思います。

    そこで今回は、次男のケースにおいて、これが医療的ケア児の保活を大きく後押ししてくれた!というものを2つご紹介したいと思います。

    これから保育園の入園を希望されている医療的ケア児とその保護者の方で、「何をしたらいいのか分からない」と迷っておられる方は、勇気を出して一歩行動に移してみられるのもいいかなと思います。

    ただ、あくまでも次男の場合に有効だったという但し書きがつきますので、すべてのケースに当てはまるというわけではないことをご了承下さいね。

    1.市議会等、自治体の議会の場で取り上げてもらう工夫をする


    医療的ケア児を保育園通園させたい場合、受け入れ先の保育園では新たに看護師等の人員が配置になることがほとんどです。そして、その人員の配置の費用は自治体が負担します(一部は国が負担します)。
    ということは、人員の配置の必要性を認めてもらい、雇用のための予算を確保してもらう必要があるのですね。
    そして、その予算を決定したり、医療的ケア児の支援をどの程度行うかを決定したりするのは、議会です。
    まずはこの議会で取り上げてもらえない限り、自治体の認可保育園に通うことは困難です。

    でも、自治体の担当部署に電話等で相談しても、議会には取り上げられてもらえません。
    そこで、頼りになるのが市議会等の議員さんです。

    次男の場合、最初に議員さんに相談したのは地域の市政相談会でした。
    おそらく、議員さんたちは定期的に市政相談会や報告会などを開いていると思うので、そこに飛び込んでまず現状を訴えてみるのもいいかと思います。

    もし、そのような場が見つからないという場合、ホームページなどに掲載されている議員名簿から連絡を取ってみてもいいかもしれません。

    ちなみに、議会にはそれぞれ専門の委員会(地域によって呼び方は違うかもしれませんが)がありますので、子育てや保育、福祉関係の内容を取り扱う委員会所属の議員さんだと話が早いかも。

    会派によっては新しい支援に消極的な場合もあるので、「手ごたえがないな…」と感じたら、他の会派に相談するのもありかもしれません。私の場合、幸いにも相談した議員さんたちはみな積極的に動いてくれましたが、中にはそうでもないところもあるようなので…。(苦笑)

    そして、医療的ケア児の保育問題を公的な場で審議してもらうために、できることなら請願書を出してみましょう。 「市議会での請願審議の結果について」 の記事に請願審査までの大まかな流れを載せています。
    請願審議の場では、関係部署の役職者がこぞって出てきます。これは、個人で相談を持ち掛けた場合ではありえないことです。請願をきっかけに支援が大きく進むこともあります。

    あと、私たちの場合は請願をすることで他にもいくつかメリットがありました。

    メリット1:署名を集めたことで、医療的ケア児の問題を多くの方に知ってもらえた


    署名を集めるのは大変な作業ですが、署名を通して医療的ケア児が置かれている理不尽な状況を広く知ってもらうことができました。

    また、皆さまのご協力で得られた多くの署名は、制度を作る側からしても「これだけの人数がこの問題の行方を注視しているぞ」というプレッシャーになった…かもしれません(笑)。事実、請願の次年度に行われた選挙では、医療的ケア児の支援という文言が政策に入ったくらいなので、多少の影響力はあったかも。

    メリット2:請願を行ったことで、当事者として公的な場で意見を述べる機会を得られた


    今後の支援の方向性を決定する有識者会議にて、当事者としての意見を述べる機会をいただきました。医療的ケア児と一口に言っても、医療依存度や、重複障害の有無、望んでいる支援の方向性は様々です。有識者だけで話を進めるのではなく、当事者のヒアリングを取り入れた(1回のみですが)という点はかなり大きかったと思います。
    この時は「請願者の方に」と依頼をいただく形で参加させていただきました。

    でも、1回限りじゃ話せることに限りがあるので、本当は毎回意見書などを提出したいくらいです!!!
    あと、できれば当事者が毎回傍聴できる時間帯に実施してほしい!(有識者会議は夕方開始)

    2.医療的ケア児とその保護者の横のつながりを作る


    潜在的には地域の中に医療的ケア児はたくさんいるのだと考えられますが、そもそも支援から漏れてしまっているため、医療的ケア児同士の出会いの機会自体、あまり多くないかもしれません。
    それでも、積極的に声をかけて、横のつながりを作ることができたなら、お互いに心強い存在になれるのではないかと思います。

    地域の医療的ケア児の保護者の方の全てが保育園の利用を望んでいるわけではないので、それが即保活につながることはないかもしれません。
    でも、医療的ケア児の親ならではの悩みを共有できたり、思わぬ支援につながることもあります。

    私の場合、幸いにも保育園の利用を希望する保護者の方たちと出会い、協力し合いながら支援を求めていくことができましたが、それ以外にもいろいろな場面で助けられました。

    たとえば、
    ・動ける医療的ケア児が利用可能な事業所の紹介
    ・公的な機関からは支援員の利用は不可能だと言われていたが、医療的ケア児の支援に実績のある支援員の紹介
    ・請願審査の際に署名の協力をこころよく受けてくれた
    ・一人ではカバーできない医療的ケア児に関する情報の提供
    ・福祉用具や支援制度についてのアドバイス

    などなど、本当にいろいろな面で助けられています。

    あ、でも、一番助けられてるのはメンタル面かな。
    一緒に悩んでくれたり、愚痴を聞いてくれたり。当事者ならではの悩みをお互いに抱えているので、そのフォローがほんとにありがたい。時に神かと思うくらいのありがたさです。

    そして、横のつながりは自然と広がっていくもの。

    私の最初のきっかけは、往診の先生でした。
    「ほかに、気管切開しているお子さんって、いないんですか?」と尋ねて、紹介してもらった方が最初です。
    そしてその方が、気切の子の会や保育園を希望されている医療的ケア児のお母さんを紹介してくれて…という感じで知り合っていきました。

    最初は勇気がいるかもしれませんが、横のつながりはやっぱりないよりは、あったほうがいいと思います。


    私にとっては、この2点があったからこその今の保育園があるのかなと思っています。
    全国的にも医療的ケア児の保育支援の必要性の認識は高まっているものの、実働となるとまだまだです。

    保育園を希望するすべての医療的ケア児が、保育園への通園を選択することができますように。
    そして、通園先で一人一人の状態にあったケアが受けられますように。

    少しずつですが、私もまだまだ動いていきます。






    ★最近、私もこれ飲んでいます。おいしくてお手軽です。

    2019年08月04日

    医療的ケア児の保活・気管切開児の次男のケース

    2019年の6月から市の医療的ケア児保育モデル事業を利用して保育園に通えるようになった次男。
    改めてブログを読み直してみると、本格的に次男の通園について動き始めたのは2017年で次男が3歳の時でしたね。

    実際に自治体が具体的な政策として医療的ケア児の受け入れを始めるまでには2年間という時間がかかっています。これを早いとみるか、遅いとみるか。

    もし、医療的ケアが必要なお子さんを保育園に通園させたいという思いをお持ちの方がいらっしゃるなら、できるだけ早くその思いを行動に移された方が良いかもしれません。

    当初、自治体に相談に行ったときに「制度を作るのには時間がかかる」と何度も言われましたが、事実、数年単位の時間を要することもあります。
    3歳で相談に行ったとして、制度が出来上がるのが3年後、4年後だと、お子さんの通園には間に合わないかもしれませんし、制度は間に合ったとしても、制度の利用対象外となって丸一年棒に振ってしまうということも考えられます。

    医療的ケアが必要なお子さんのケアを行いながら、こうした行動を起こすことは本当に大変だと思います。

    それでも、何かアクションを起こしてみようかと思っている方のために、次男が保育園に通えるようになるまでの経緯を簡単にまとめてみたいと思います。
    回り道をしたことや、うまくいったこと、いろいろありますが、こんなケースもあるんだと何かの参考にしていただけると幸いです。

    これまでの次男の保活の歩みの詳細は、ブログカテゴリーの 「医療的ケア児の療育・進路(保育園)」 をご参照下さい。

    さて、前置きが長くなりましたが、次男が保育園へ通えるようになるまでに行った取り組みをざっと説明いたしますね。

    1.保育園を希望する医療的ケア児がいることを知ってもらう

    見出し通りですが、まずは次男の存在を知ってもらうことから始めました。
    療育センターや、通園を希望する保育園、区役所、市役所へ、動ける医療的ケア児である次男が通園することは可能か相談してみたのです。でも、答えはノーでした。相談した保育園だけは前向きな姿勢を見せてくれましたが、利用の可否を決めるのは「区」であり、区で判断できないときは「市」が判断するのだということを理解しました。

    2.医療的ケア児の支援における国の方針を確認

    区や市の手ごたえが全く感じられなかったので、「じゃあ、国はどう言っているんだ」と国の方針を確認。
    市との交渉材料が欲しかったわけですね。
    でも、これが後から効いてきました。国の方針が自治体に通達されていることが分かったからです(やるかどうかは努力義務ですが)。ですから、国の方針は確認しておいて損はないです。医療的ケア児に関する施策はこまめにチェックしておくと、交渉の時にどこをポイントに話せば相手が聞いてくれるかのヒントになります。

    3.市議会に要望を出す方法を考える

    市などの担当部署に個人で相談の電話をかけても、「分かりました、動きましょう!」と言ってもらえることはまずありません(意見としては聞いてもらえるかと思います)。
    そのため、もっと確実に自分たちの声が届くように、市議会で医療的ケア児のことを取り上げてもらえるように、要望の出し方について調べまくりました。市議会のホームページには「陳情」「請願」の2種類の要望の出し方が紹介されていますが、より議会への影響度の高い「請願」を出すことを目標に動き始めました。

    4.市政相談会に参加して、市議会議員に現状を訴える

    当事者である次男を連れて、市政相談会へ。そして、市議会議員の方に現状を説明しました。議員さんは医療的ケア児の置かれている現状を知るや、その日のうちにあちこちの関係機関に連絡してくれたので、あっという間に市当局との交渉の場が設定され、請願提出の道もつきました。

    5.市との交渉

    市の担当局との交渉の場を市議会議員さんが設けてくれたので、現状と要望を直接伝えました。
    しかし、今後協議の場を作っていくとの回答はあったものの、その時期は未定。
    この交渉から数か月後、改めて進捗を確認するも、まだ検討中であるとのことで具体的な回答は得られず。
    そうこうしているうちに、次年度の保育園の利用申請の時期になったので、再度利用申請について問い合わせをしましたが、医療的ケア児については検討の余地もないとの回答。

    6.市議会議員さんと話し合い、「議会」と「交渉」を並行して行うことに

    議会の場で医療的ケア児に対する保育支援の必要性の高さを認めさせるため、「請願」を行うことにしました。また、請願準備と並行して、様々な会派の議員にも協力を呼び掛け、市当局と交渉を行う方針に。

    7.同じ悩みを持つ医療的ケア児の親との横のつながりを作る

    医療的ケア児を育てている親の中には、自分と同じように保育園の利用を希望されている方もいるはず。
    一緒に動ければどんなに心強いか!と、いろいろなツテをたどってみたら、やはり同じように保育園入園を希望している方はいらっしゃいました!!しかも、保育園入園に向けて、市とも何度もやり取りをされているとのこと。同じような状況にびっくり!その方のつながりで医療的ケア児の親の会に参加させてもらうことができ、請願も「親の会」として提出。請願審議に向けて、署名も集め始めました。

    そしてこの後、やっぱり保育園落ちました。

    8.医療的ケア児保育モデル事業が開始

    なんと、いきなり医療的ケア児保育モデル事業開始のお知らせが市のホームページに掲載されていました。
    まずは市内で一園のみの実施です。でも、自宅からかなり遠方で、募集の時期も「今?」という時期。次男は利用できませんでした。

    9.保育園がダメなら認可外?幼稚園?

    保育園がどうしてもだめなら、別の道を…と思って通えそうなところに問い合わせ。
    でも、ことごとく撃沈。
    ただ、知り合いの話によると、市内の幼稚園の中には医療的ケア児を受け入れてくれる園(母子通園が多いようですが)もあったようなので、距離を気にしなければ可能かも。
    うちの区では、そもそも「医療的ケア児は難しい」との判断。

    10.請願までの間に、広く地域の方へ医療的ケア児の保育問題を知ってもらう

    請願に向けて署名を集めたい、という話をすると、医療的ケア児に心を寄せて下さる方たちが、医療的ケア児について話をさせてもらえる場所をなにかと作って下さいました。療育センターの「療考会」や、公民館での婦人の会、お世話になっている医療機関、新聞社の方など、こんな子もいるんだと知ってもらえて、問題意識を持ってもらえたことがとてもありがたかったです。

    11.医療的ケア児の保育園入園を求める請願審議

    請願書を議会に提出してから半年後、請願審議。審議の結果は「継続」でした。「採択」とはなりませんでしたが、「まずは実態を把握し、スピード感を持って今後の進め方を再検討する」を信じて見守ることに。

    特に動きのないまま、また保育園の利用申請の時期が来たので、通常の手続きで申請を行いましたが、申請書は受理されず。またも保育園への道は開けませんでした。

    12.医療的ケア児保育モデル事業拡大

    その後、年度が替わると、市で行っていたモデル事業が拡大されて、市内4園で医療的ケア児の受け入れが可能となりました。早速、このモデル事業に申し込み、次男は保育園への通園が可能になりました。


    ものすごく長くなってしまいましたが、大まかな流れは以上の通りです。
    じゃあ医療的ケア児の保活には一体何が有効だったのか?
    については、上記だけではちょっとわかりづらいと思うので、次回説明したいと思います。






    2019年07月17日

    保育園に通えるようになりました!

    気管軟化症で気管切開をしている次男、5歳になるまでどこにも通園先がなかったのですが、とうとう今年から保育園に通えるようになりました!

    2年前、なんとか次男を保育園に通わせたい!と動き始め、大勢の方の力を借りて、やっと願いが叶いました。

    辛いこともたくさんあったけど、お友達の中で元気いっぱいに遊んでいる息子の姿に感無量です。
    正直、まだ夢みたいな感じ。
    これまで色々な形で応援した下さった皆様に感謝でいっぱいです。

    本当はもっと早くご報告したかったのですが、入園が決まってから次男が入院したり、私が交通事故(完全なもらい事故です^^;)で通院が長引いていたりで、バタバタしていて報告が遅くなってしまいました。

    これまでとは生活の状況や、次男を取り巻く環境が大きく変わったので、まだ私も次男も探り探り、というところもありますが、就学前に保育園のような集団に入ることができた意味は大きいと思っています。

    まだ、通い始めてひと月も経たないのですが、このわずかな期間にも次男はいろいろな面で成長しています。
    そして、その成長は自宅で母親の私と二人きりで過ごしているだけでは決して得られなかったもの。
    次男の姿を見ていて、改めてお友達や先生とのかかわりの大切さを実感しました。

    医療的ケア児の中には、これまでの次男のように、どこにも受け皿がなくて集団を経験できないまま年齢を重ねていくお子さんもいます。
    運よく(という言い方は嫌ですが)通園先が見つかったとしても、自宅から遠方のため通園の負担が大きいというケースもあります。
    医療的なケアが必要な子どもとその母親が、もっと就学前の通園先についてたくさんの選択肢を持てるようになればいいなぁと思います。

    次の記事では、これまでの次男の保育園入園へ向けた取り組みを簡単にまとめておきますね。
    参考にならない部分もあるかもしれませんが、もしこれから自治体や保育園等に相談に行こうとされている方がいらっしゃるなら、こういうケースもあるんだと思っていただけると嬉しいです。







    2019年02月14日

    平成31年度 福岡市医療的ケア児保育モデル事業の詳細発表

    本日付けで、平成31年度の福岡市医療的ケア児保育モデル事業の詳細が市のホームページに掲載されました。

    これまでは市内で1か所のみでの実施でしたが、あらたに公立保育所3園での実施されることとなりました。
    募集の内容はひとまず置いておいて、受け入れ先が拡大したという点は大変喜ばしいことです。

    様々な形で応援して下さった方々に心からお礼を言わせていただきたいです。
    本当にありがとうございました。

    わが家の長男も、居住している区内の保育所で実施が決定したので、早速週末に書類の受け取りに行くことになりました。

    ただ、当然のことながらモデル事業の実施決定=利用の確定ではありません。

    市ホームページに掲載されている利用の条件等は以下の通りでした。

    利用対象

    保護者の就労等により保育が必要なお子さんで,保育中に医療的ケアを必要とし,集団保育が可能な,ことば・身振り・表情等で意思疎通ができる1〜5歳児のお子さんが対象。

    受け入れ人数

    C保育所:4名(30年度から継続して入所しているお子さんを含む)
    N保育所:2名
    K保育所:2名
    M保育所:2名

    となっていますが、注意すべきはココ。
    *保育所毎に受け入れ可能な年齢が異なりますので,各保育所にご確認ください。
    との但し書きがあるのです。

    実際、あるお母さんは、通園を希望する実施園から希望の年齢枠に空きがないことを理由に無理だろうといわれてしまったようです。

    そもそも、モデル事業の大枠決定が2月で、すでに一般の利用申し込みの一次の結果は出ているわけですよね。人気の高い園は、一次で定員が埋まってしまうのは目に見えています。
    昨年も同じようなことを書きましたが、この断り方は理不尽な感じがしますよね。
    他の実施園を選べればまだいいのかもしれませんが、蓋を開けてみなければわからないし、住んでいる場所が遠すぎて他に選択肢がない場合だってあります。
    そのあたりを考慮してもらえればありがたいのですが…。

    利用判定

    利用の可否は、行政機関や専門機関関係者、保育関係者等で構成する「医療的ケア検討会議」での協議を参考に決定します。
    ポイントは、「集団保育」が可能かどうかというところになりそうですね…。
    入園を希望する保育所で、事前に「観察保育」というものを受けて、そこでの様子で判断されるようです。


    まだ現段階ではどのように転ぶか不透明なところはありますが、良い方向に向かえばいいなぁと思っています。

    2018年12月03日

    保育園の利用申請書を提出したら、返送された

    平成31年度の保育園の利用申請書を提出してきました。
    福岡市では、書類の提出先は「第一希望の保育園」なので、第一希望の公立保育園へ直接書類を持って行ったのですが…、やはり「医療的ケア時の受け入れは現状ではできない」とのことでした。
    ただ、福岡市の当局の方には確認をしてもらえるとのことで、書類だけ提出して帰りました。

    帰宅後しばらくして、保育園から連絡があったのでちょっと嫌な予感がしたのですが…。
    要件は以下の通りでした。

    福岡市のほうでは、今後医療的ケア時の受け入れがどうなるかはまだ決定していない。決定したら改めて連絡をするので、平成31年度4月利用開始の申請書は出す必要はありません、とのことでした。
    もし、受け入れが可能になれば、改めて別の書式で書類を提出し、一般の申し込みの方たちとは別スケジュールで動くことになるそうです。
    そのため、提出した書類(マイナンバーとか大事なものも入っているので)を返したいと言われたので、自宅に郵送してもらうことにしました。

    で、翌日にはもう私の手元に書類一式が帰ってきていましたとさ。

    利用申請書には第二希望以降に私立の保育園も希望として挙げていたのに、書類丸ごと返されたってことは、こっちはそもそも選考の対象にもならないんでしょうか。
    締め切りまでまだ少しあるから、私立の保育園を第一希望にして園に提出…というのも考えましたが、結局は利用決定可否の判断をする人は同じなので意味ないですよね…。

    医療的ケア児には選択肢がそもそもないんだもんなぁ…と痛感しました。

    心の中にもやもやしたものや言いたいことはいろいろあるけど、次男の体調不良やお兄ちゃんの病気の診断のことで心身ともに疲弊してしまったので、ちょっとまとまりそうにありません。
    今日はここまでにします。






    2018年11月02日

    公立保育所の見学へ…。次男はショックで涙。

    平成31年度の保育園入園に向けて、今日は公立保育所へ見学へ行きました。
    10人くらいの見学者が来られていたのですが、見たところ0〜1歳の赤ちゃん連れの方ばかり。
    さすがに4歳児の見学はうちの次男だけでした。

    園の概要について説明を受け、その後教室の見学。
    だいたい30分くらいだったでしょうか。
    見学が終わった後、見学担当者の方に声をかけて、少し個別でお話をさせてもらいました。

    担当者の方に、次男は気管切開をしている医療的ケア児であることを伝えると、「どんなケアが必要ですか?」と聞かれたので、いつも通り「痰が溜まった時に吸引したり、ティッシュで拭うなど…」と説明。
    すると、「保育士は医療的な行為はできない。看護師が必要になると思いますが、うちは看護師がいないので、うちではお受けできません」とのこと。

    その場でこれ以上話をしてもどうしようもなさそうだったし、気持ちもしおれてしまったので「分かりました」と答え、そのまま帰宅することにしました。

    やっぱり公立でも無理なんだな…。モデル事業も拡大はナシなのか…。と思いながら靴に履き替え、次男の手を引いて帰ろうとすると、次男はしゅんしゅんと鼻をすすりあげていました。

    どうしたの?!と顔を覗き込むと、「先生、ダメって・・・?」と次男は泣いていました。

    なんて答えたらいいのかと考えながら、「大丈夫、泣かなくてもいいよ」と言うと、「なんで、ぼくだけ行ったらダメなのー!」「保育園、行きたいのにー…!」うわーん!と本泣きに。
    次男をなだめようと抱っこで背中をトントンしながら、私も「ほんとに、なんでなんだろう…」と、悲しい気持ちでいっぱいに…。

    少し落ち着いてからも、次男は思い出してしくしく泣いたり、怒ったりしながら、「なんでなの?」としきりに言っていました。
    そんな次男を見て、私も胸がつぶれる思いです。

    4歳の次男は、大人の話している内容は、もう大体わかります。
    それが自分に関わることならなおさらです。

    普段から「ぼくも保育園行きたいなー、毎日お友達と遊んだりしたい」と話している次男。
    それを、目の前で大人にバッサリ否定されることは、まるで自分自身を否定されたかのように感じてしまったかもしれません。

    正直、今回のことが心の傷になったりしないか心配です。
    こういったことも、結局は親がフォローしていくしかないのでしょうね。

    お受けできませんと言われた以上、利用申請はするだけ無駄ということなのでしょう。
    思えば、昨年の同じ時期にも「出すだけ無駄」と、市のこどもみらい局から言われましたが、今年も同じようなことを言われたということは昨年と状況はあまり変わっていないようですね。

    福岡市の医療的ケア児を取り巻く状況は本当に厳しいです。

    今年一年を棒に振った次男、さらに来年度も「お預かりできませんよ」と、存在を無視をされ続けるのでしょうか。

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    2018年10月22日

    平成31年度 保育園利用申請書の配布が始まりました

    今日から、平成31年度の保育園利用申請所の配布が始まりましたね。
    福岡市のホームページにアップされた内容には目を通しましたが、医療的ケア児保育モデル事業については一言も触れていません。

    31年度はどうなるんでしょうか?!
    請願審議の場でのこどもみらい局の「スピード感を持って」という言葉を疑うわけではないですが、現段階で告知がないのでやるのかやらないのか分かりません。

    新規募集がなければ、また来年一年を棒に振ることに…?
    考えただけで恐ろしいです。

    それとも、私立の保育園も選択肢に入れれるほど、支援が進んでいるとか?!
    だから、あえてモデル事業の告知をしていないとか?!

    来年は次男は年中さんです。
    先日、子ども病院で受けたSTの評価でも、「集団生活は可能だし、むしろ必要」と言われました。

    来年度こそは、是非とも通えるようにして下さい。

    通園は次男のためでもあるし、家族全体のためでもある。
    実は、長男にも病気が見つかり、今後は長男のためにも時間を割く必要がでてきました。

    切実です。

    2018年08月27日

    市議会での請願審議の結果について

    福岡市において、医療的ケア児の保育園入園を求める請願審査についてのご報告です。

    請願審査までの簡単な流れを念のため説明すると、

    ?@請願者が請願書を作成
    ?A市議会の各会派を回り、市議会議員に紹介議員になってもらえるようお願いする。
    *この時点で紹介議員になることを断る会派もあります。
    ?B紹介議員の中から「筆頭紹介議員」を選出し、関係書類を提出
    ?C請願審査の日程の1週間前に日時決定の連絡届く(ギリギリすぎて、社会人は調整が厳しいです)

    という感じです。

    請願審査の場合、請願の内容によってそれぞれどの委員会で審議を行うかが決まります。
    今回の場合は、子ども育成、社会福祉、保健衛生、教育などが担当となる委員会で行われます。

    請願項目の採択には、その委員会に所属する全ての会派が「採択」の結論を出さねばなりません。
    一つでも「採択」を選択しない会派があれば、請願は通らず、その年度内での審議は終了となります。
    ただし、「採択」とならず「継続」となった場合、次年度に再度請願を提出することが可能です。
    請願を通すためには、いかに全ての会派に賛同を得られるか(実際はそれだけではうまくいかないこともあるようですが・・・)が大切なようですね。


    請願審査当日は、請願者は冒頭陳情(希望制なのでしない場合もあり)の後は、傍聴席について審査の流れを見守ります。
    実際のやりとりは、市議会議員とこどもみらい局とで行われることになります。

    今回の請願の審査では、傍聴者全員にこどもみらい局が作成した「請願審査資料」が配布されました。

    そこに示された請願に対する「市の考え方」は以下の通りです(要約)。

    ・医療的ケア児についても可能な限り保育施設等で受け入れを行う必要があると考える。
    ・しかし、医療的ケア児は一人一人の状況が異なるため、子どもの状況に応じた対応を検討する必要がある。
    ・看護師の確保、ニーズ量を踏まえた配置、どのような受け入れ態勢が必要か課題が多い。
    ・平成30年度の開始したモデル事業を通して課題を把握・整理し今後のあり方について検討進める。

    医療的ケア児の実態把握は、これまでも何度も上がってきた問題点です。
    これについては、市議会議員からも遅れを指摘する声が目立ちました。

    さらに今回のモデル事業についても、利用者の選定基準のあいまいさ、市内1か所のみで開始という「地域格差」、態勢の不十分さについても言及されていました。

    こども未来局長からは、最終的に、「スピード感を持って今後の支援を進める」との言葉を引き出すことができました。

    しかし、審議の結果自体は「継続」。
    採択とはなりませんでした。

    各会派が結論を求められたときに、一つの会派のみが「これだけの課題をこなすのには時間が必要なので」とか言う理由で、採択を拒否。
    親からすれば信じられないような理由です。

    でも、結論は覆らず。
    「継続」です。

    ハッピーエンド、という形ではありませんできたが、福岡市こども未来局長の「モデル事業は不十分な点があると認識している。まずは実態を把握し、スピード感を持って今後の進め方を再検討する」を信じて見守ります。

    くれぐれも、「検討」だけで今年度が終わりませんように。
    少なくとも、来年度に必ずつながりますように。






    2018年08月20日

    医療的ケア児の保育園入園を求める請願の署名のご協力、ありがとうございました。

    医療的ケア児の保育園入園についての請願審議にあたっては、本当に数多くの方に署名のご協力を頂きました。

    請願の趣旨に賛同していただいた方の署名は、審議前日までで,4100筆を超えていました。

    請願審査当日の朝まで、署名の提出を受け付けると説明を受けていたので、福岡市医療的ケア児親の会の方をはじめ、周囲の方々にギリギリまで声掛けをお願いし、請願審議の直前にさらに数百の署名をお預かりしました。

    審査の当日に配布された資料には、直前に提出した署名数は反映されていませんが、おそらく審議の記録には残るはずです。

    これほど多くの方が、福岡市における医療的ケア児の現状に関心を持ち、請願の内容に賛同して頂いたこと、感謝でいっぱいです。

    まずは、この場を借りてお礼を申し上げます。

    請願審議の内容については、長くなりますので改めて投稿いたしますね。









    2018年08月02日

    医療的ケア児の保育園入園を求める請願審議・口頭陳情

    こんにちは。
    毎日、暑い日が続きますね。
    ここ最近、次男は熱発が続いており、またしても肺炎を起こしてしまいました。
    今回は幸い初動が早かったので、外来の点滴でなんとかのりきれました^^;

    できるだけ記憶が新しいうちに、「気管切開児を連れての初旅行・ホテル編」をブログに書いてしまいたいと思っていたのですが、来年度に向けての動きも考えなくてはいけないので、まずは6月に行われた請願審議のことを残しておきたいと思います。

    私たちが請願書を提出したのは2017年の12月ですが、議会で審議されるまでに6か月を要しました。

    審議の場では、事前に提出した請願書の内容をもとに議論が行なわれるのですが、半年間の間に良くも悪くも状況が変わった部分もあるので、議会の冒頭に口頭陳情で再度自分たちの訴えたいことを明確にすることにしました。


    以下、冒頭陳述の内容です。

    平成29年12月に請願の申請を行ってから本日の審議に至るまで、6か月の期間がありました。その間に、医療的ケア児に向けた保育支援として、福岡市では平成30年度医療的ケア児保育モデル事業が開始されました。

    しかし、現段階におけるこのモデル事業の利用者はわずか一名です。他の多くの医療的ケア児は、様々な理由からこの制度を利用することができず、少なくとも今年度一年間は保育園への通園の道は閉ざされたままとなっています。

    また、医療的ケア児は、保育園だけでなく幼稚園や認可外保育園からも「安全性を確保できない」という理由で通園を断られています。さらに、発達障害のない医療的ケア児は、療育センターの利用も認められていません。

    福岡市の医療的ケア児は、健常児と同様の通園施設の利用も認められず、障害児としての療育の機会も与えらず、宙ぶらりんの状態です。

    誰もが平等に与えられるはずの発達・成長の機会を、医療的ケア児は奪われています。このことからも、医療的ケア児を安全に預かるための体制づくりを早急に進めていただきたいと思います。

    とはいえ、一言で「医療的ケア児」といっても、必要なケアや注意するべきリスクはそれぞれ違います。医療的ケア児すべてをカバーできるような制度作りに時間を割くのではなく、個別のケースに応じた支援・対応が必要です。

    制度が完成するまで一年、また一年と、子どもにとって貴重な時間を待っている余裕はありません。子どもの一年間がどれほど重要な意味を持つか、今一度考えて頂き、早急な対応をしていただけないでしょうか。

    同時に、24時間毎日子どもの看護や保育に携わる母親は、医療的ケア児への保育支援が提供されない限り、就労の機会を奪われたままであるという点も見過ごせません。母親が就労できないことで世帯収入は下がり、経済的な負担が大きくなります。家族だけに努力を強いるような現行の制度には限界があるのではないではないかと思います。

    自治体によっては医療的ケア児でも保護者の希望する保育園へ単独通園が可能なところもあります。住む場所によって受けられる支援に大きな差があるという現状をご理解いただいた上で、福岡市での制度の見直しを望みます。


    上記は議会冒頭に口頭で陳述しただけで、議員さんや市の未来局の方の手元に残っていない内容なので、さらっと聞き流されたかもしれない部分ですが、請願書よりも現状を濃く表しているのはこちらの内容かと思います。

    文章は拙いですが、最優先に伝えたいことだけを凝縮しました。

    もっと言いたいことはある。
    でも、これだけは早急に何とかしてほしいから、とにかくこれだけ。

    関係者の方には、自分事として何度でも読んで、考えてみて欲しいです。







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