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2018年12月29日

お礼参り/なんかおった(山の恐怖4)

必ずお読みください!

例年のことなのだが、1年お世話になった山(もしくは山の神)にお礼参りに行くことにしている。きのこなり山菜なりを採らせてもらった木や地べたに、持参した酒をぶっかけている。

DSC_0124.JPG

だから一昨日「今年はもう行かない」と書いた気持ちが悪い道にも行った。まだ日が高い時間帯であるにもかかわらず、気持ちわりい道の奥は真っ暗。気持ちわるさに拍車がかかっていた。

主にヒラタケ、春〜夏にかけては山ミツバを採らせてくれた場所なので、酒もたっぷりぶっかけた。お礼であるにもかかわらず、新たなヒラタケが発生していて驚いた。

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↑2本目のホダ。ちょうど元日あたりが採りごろか。
↓気持ちわりい道のメインホダ木のとなりの木。このヒラタケは凍っていた。
DSC_0129.JPG

昨日に続き今日もお礼回りが無事終了し、明日はまた別の場所でお礼をしてこなければと、意識はすでに明日に飛んだタイミングで、私の耳に不吉なガサゴソ音が飛び込んできた。

以前この一帯はカモシカの群生地であるという話をしたと思うが、ガサゴソ音の大きさに思わず振り返って、その瞬間その大型獣はカモシカではないことに気づいた。

茶色っぽく、妙に四角い大型獣だった。前回掲載した写真からもわかるとおり、イノシシがこのあたりでどうやら出没している。しかしいくら光が差さない薄暗い山とはいえ、こんな真昼間からイノシシが出没するとは考えにくい。

とすると、クマ?可能性としてはクマの確率が高いと思われた。しかしクマがこの時期に出歩いたりするのだろうか?絶賛冬眠中であると考えるほうが自然だと思うのだが・・・

といいうことで、明日もお礼参りは続く。

2018年12月16日

山の恐怖#3〜山の超恐怖/家の恐怖

必ずお読みください!

今年はもうヒラタケは出そうにない。ヒラタケはそろそろいいや、なんて思ってたんだけど、いざ出そうもないとなると、なんだかとても寂しい気がする。だから出そうもないと思いながら、出現率が高い「気持ちわりい道」に足を運んでいる。

不意に、やけに甘い香りを察知する。あ、あまーいと思ってその原因となっている対象物を探ると、そこにはこんな赤い実があった。あ、これはクサギってやつだと思い、私は思わず顔をしかめた。イケメンも台無しである。

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クサギは「臭い木」だからそう呼ばれるっつー話をどっかで聞いた。もしくは見た。クサギの臭さは私もよく知っており、とてもあのあまーい香りと同一人物とは思えなかった。そこでもうちょっと探してみると・・・その隣に名もなき(いや、私の頭の中に名がなき)木があった。紫のかわいらしい実をつけていた。

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なんやこれ?と関西人でもないのにそんなことを思ったが、こんな山んなかで答えを教えてくれる者などない。そんな者が急に現れたらとんでもなく怖いから、教えてくんなくてもいーやと思い、とりあえずつまんで食ってみた。甘い。香りにたがわぬ見事な甘さ。

でも果実らしい香りにはおよそ乏しかったのは少し残念。これ、あとで調べたらどうやらムラサキシキブという木の実だという。

甘い香りのおかげで、気持ち悪い道の割にはリラックスして歩いていたが、やはりこの道はひと筋縄ではいかない。何かと物騒な話が耳に届く今年のこのあたりの山だったが、個人的に今年最高級の恐怖を味わうことになる。

DSC_0115.JPG
↑何者かがこのぬかるみで何らかの行動を起こしたらしいことがわかる。周囲の木や草が倒されている。

こんなところになんで水たまりがあるのかなーと考えながら日々この道を歩いているのだが、水たまりが周囲の土と混じって、完全な「泥」へと変貌していた。この場所だけではなく、道という道が何かでえぐられたような痛々しい傷痕を刻んでいた。

その正体を推測する重要な手がかりを見つけた。

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↑中央部のくぼみはおそらく大型獣の後足のあとだろう。
↓そしてこの特徴的なフォルムの足跡。もちろん前足のあとだ。こんな足跡を残す動物はアイツくらいのものだ。
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やっぱりねーと思った。十中八九イノシシである。「豚足」というやつに酷似する。まさか豚ってことはないだろう。やっぱりどう考えてもイノシシなのだ。この道、とにかく大型獣の気配が濃い。何かの足跡がたくさんあるのだが、それが多すぎてよくわからなかった。でもこれではっきりした。

この道の道幅は狭い。こんなところでイノシシと出くわしたら一巻の終わりだなぁ・・・

山を歩き自然に親しむのは楽しい。でもときおり不意に死のにおいを嗅ぎとることがあり、ヒヤッとする。しかも生々しい死のにおいだ。先日の雌鹿のように。とりあえず今年はもうこの道には行かないことにする。

2018年12月10日

パドック2〜イイギリ追跡調査&巨大怪鳥の考察

必ずお読みください!

昨日、テレビで見た「ブドウハゼ」によく似ている(と私が勝手に思い込んでいた)「イイギリ」について触れた。ブドウハゼはもともと赤い実であり、あれが紅葉的な進化だか退化だかによって金色っぽく変色するのだと考えていたのだ。もしひと粒でも金色の実が見つかれば、私は疑うことなく「ブドウハゼ」と判断していたと思う、というような話をした。

しかしイイギリはイイギリである。私ははからずも「みにくいアヒルの子」という童話を思い出した。イイギリの赤が進化だか退化だかした写真を今日山でカメラにおさめてきたので、ご覧いただこう。

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これを見た瞬間、あ、いい感じに熟した山ブドウ発見!と喜んだ。しかし枯葉から引っ張り上げてみるとご覧の通り、実以外の構造がブドウと大きく異なる。山ブドウもスーパーで売っている一般的なブドウと同じ構造をしている。そしてこの正体がイイギリであるとわかってしまったとき、私はけっこう落胆した。

イイギリは金色に変色しないんだなー(つまり、ブドウハゼの可能性がほぼゼロになった)という落胆と、食えるには食えるけど山ブドウとは味に天地ほどの差があるんだろうなーという落胆。

実際イイギリがどういうふうになっているのかも撮影してきたので、ついでにご覧いただこう。

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↑「独りバックドロップ」という自爆技が存在するならこんな角度に首を曲げるんだろうなーと思うような角度で見上げながらの撮影。パソコンやスマホでご覧いただく分にはふつうの角度でご覧いただけます。

念のため説明を加えるが、ボツボツと山柿の実のようなものがたくさんなっているでしょ?この画像状の柿ちっくなひと粒が、上の画像の「ひと房」分ですよ。つまり、ちっちぇえ粒は数えるのが不可能なくらいたくさんあるんです。意味わかりますか?説明ヘタクソですいませんねぇ。

私は右脳だか左脳だか、あるいは前頭葉だか後頭部だかわからんけど、たぶん脳のどこか一部がおかしくなっていて、ふつうの人間よりもノルム空間(簡単にいうなら、空間における2点間の距離)の分野では脳が正常に機能していないのではないかという疑念を昔から自覚していた。

直線距離にしてもノルムの見当は恐ろしく調子っぱずれである。脳は基本水平方向の感覚に慣れ親しんでいるから、鉛直方向の感覚は鈍いのではないかと推測する。とすると、木の高さなんて確実に不明である。富士山は3700メートルですなんて言われても、私には「はぁ?」としか思えない。当然独りバックドロップの角度で見上げた木の高さなんてまったくわからんのですよ。

ただ、やたらと高所にこうしてイイギリの赤い実はなっており、落下して時間が経過すると、金色ではなく、黒いような紫のような、ススケヤマドリカラーへと変色するのだ・・・ということだけは今回学習できた。この学習が何らかの役に立つのはおそらく1000年に1度くらいの頻度だとは思うが、学習できたことはものすごくちょっとだけよかった。

ちなみに今日は一番奥のヒラタケホダ木(最もデカくて分厚いヒラタケが最も大量に発生する木)を見に行ってきたのだが、残念ながらヒラタケはまったく出ていなかった。だから珍しくヒラタケ画像なナシ。

しかしそのホダのところに行くための急斜面の途中に立っている大木に、こちらは間違いなく山ブドウがなっているのを発見した。こちらはいかにも山ブドウらしくカラフルな実がたくさんなっていたのだが、残念ながら大木の高所にブドウ蔓が絡まるようにしてなっていたので、収穫は物理的に不可能だった。結局またもや落胆である。

落胆ばかりしていてもしかたがないので、ここで話を変える。先日の「山の恐怖」の鹿が死んでた回のとき、巨大な鳥がいたっつー話をしたじゃないですか。この鳥の正体について推測。今日はクマもイノシシも鹿も登場しないが、数種類の「鳥」が登場する少々イレギュラーな回である。鳥ファンの方、お待たせしました!!的ノリでお読いただきたい。

ノルムが対象の脳機能は劣っていても、物体そのものの大きさはおそらく人並みに推測できる程度に私の脳は役立つ。かの巨大な鳥、一見して私の脳は「カラス2羽分」と瞬時に判断を下した。このあたりの大型鳥はカラスとオオタカくらい。カラスは見たくなくても目に入るが、オオタカもごくまれに目にすることがある。

しかしオオタカはデカいサイズでもカラスと同じかカラスよりひと回り小ぶりなのがふつうサイズだ。とすると、カラス2羽分の鳥がなんなのかの想像がまったくつかなくなってしまったのだ。このへんにいるとなると「フクロウ」の可能性がまずは考えられたが、調べた結果、日本にいるフクロウはどんなにデカくてもカラスをひと回り大きくした程度である。カラス2羽分というのは少々無理がある。

そこで「ワシ」の可能性を考えた。しかしワシ数種類もイメージほど大きくはなかった。イヌワシというバカでかいワシもいるが、残念ながら私が住む周辺にイヌワシは生息していないことがわかった。ではアイツはいったい何者なのか・・・ここで私の脳は思考停止状態に陥った。

内心「もういいかなぁ」などと思いながら、もうこれでラストチャンスと思って最後に渾身の検索をかけた。「茶色 デカイ鳥 私が住む地方」で検索をかけたところ、これまでに調べた鳥とは異なる大型鳥がヒットした。みなさん、なんの鳥だと思いますか?

正解発表!鹿の死体を食っていたと思われるあの鳥、私の検索が正しければ、「クマタカ」というタカの仲間ではないかと推測した。おお!クマタカ、確かに聞いたことあるぞ!とちょっと興奮した。オオタカは東京の真ん中あたりにも姿を見せることがあるくらい「意外と身近な猛禽類」だったりするのだが、まさか私が住む近辺にクマタカが出るとは思わなかったなぁ・・・

鹿のときのブログにも書いたが、なんだか鳥にしちゃケツがでけえなぁと妙なところに関心しながら、私を誘導するように飛行していたその怪鳥(けちょう)を眺めていたのだが、クマタカって、割とケツのほうがデカく見える鳥らしい。猛禽類の中ではかなり珍しいシルエットなんだそうだ。それで、私が見た怪鳥もクマタカなんじゃないかなと判断したのだ。

クマタカの画像は残念ながらカメラに収めることができなかった。そこで、代わりといってはナニだが、同じ山の別の鳥・動物の画像を掲載しようと思う。

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↑思わず「あーっっ!」て声出しちゃいましたよ。誰だこんなもん捨ててったバカタレは・・・
↓山に入ればだいたい3日に1日くらいの割合で出くわすカモシカ。このあたりはカモシカの群生地になっている。
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ということで、私が見たデカイ鳥はオオタカでもフクロウでもイヌワシでもなく、どうやら「クマタカ」ということでいちおうの決着はついた。めでたしめでたし・・・て感じで、今回はおしまいです。


・・・てか、結局また「クマ」かよ!

2018年12月07日

第13R〜ブドウハゼ&ヒラタケ&そういえばの話

必ずお読みください!

昨日テレビを見ていたところ(実はこれを書き始めたのは数日前。内村さんとかサンドさんとかが出てたやつね)、「ブドウハゼ」が話題になっていて驚いた。驚いたなんていうと私の山にブドウハゼがあるのではないかと思われるかもしれないが、そういうことではない。あっても不思議ではない気もするが、少なくとも私は確認していない。

ではなぜ驚いたのかというと、一瞬私の山で大量にみかける「ブドウにそっくりな木の実」を思い出したからだ。あ、あれはもしかしたらブドウハゼ?と思ったから驚いたのである。実はこのブログでもすでにその木の実のことは紹介している。 こいつ だ。

台風で山がひどくやられたとき、たいへんな高所にどばーっとなっているブドウ状の木の実が軒並み落下した。テレビで見ていて、もしかしたらアレが金色に変色するとブドウハゼの実になるのではないか・・・そう直観したのだ。

私の直観なんて当たった試しがないのだが、直観以外にもちゃんとした根拠が珍しくあった。それは「私が入る山にはハゼが多い」ということ。ハゼったって魚系のハゼじゃあないですよ。今紅葉の最盛期を迎えている山では、「ナンキンハゼ」というハゼ科の木の紅葉がとても美しい。

なんだかわからん木の実が落ちていたとしても、その正体を探るための時間を割くほど私は勤勉ではない。食えるかもしれないきのこなら一生懸命調べるが、どう見ても食えそうにない木の実の正体なんてどうでもよいのだ。しかしテレビを見て、希少価値が高い木なのかもしれないと知った以上、なんとか調べたいと思った。

そして調べた。たぶん正体を突き止めた。とりあえず予想しようか。

◎ イイギリ
△ ブドウハゼ
△ ナンキンハゼ

赤い木の実は相当な強毒のものもあるというから、なんでもかんでも試しに食ってみようという考え方は捨てたほうがよい。私もこのブドウ状赤い実の正体を調べながら、そういう考えは捨てることにした。強毒赤い実に当たらなくてラッキーだった。これまでは。強マズイ赤い実は何度か食らったが。

で、結論からいうと、おそらく「◎ イイギリ」で間違いないだろう。そして実はこの赤い実、食えるんだそうです・・・びっくりしましたよ、正直。食えなさそう感のものすごさはタマゴタケの比ではない。なんというか、毒の有無がどうのというよりも、恐ろしく食欲がわかない実なのである。やっぱり神様がつくったもんは奥が深いなー。

ただ、食って害がないという程度のもので、よほどの事情がない限り食いたいと思うような味ではないらしい。調べた印象からは、「基本ビターでうすら甘い感じの実」なのではないかと想像する。たとえばクマと出くわし決闘するも敗れ、足のほうから食われている最中にクマが急用を思い出して帰って行った・・・などという抜き差しならぬ状況以外では、イイギリの赤い実を食う機会もなさそう。

足だけ食われて動けなくなって、食わなきゃ飢え死にしちまうという状況以外では、少なくとも私は食わないと思う。私だったら足だけ食われて動けなくなった時点で助けを呼ぶと思うので、足だけ食われてもイイギリの赤い実を食うことはなさそうだが、果たしてどうだろうか。

さて、ここからはずいぶんたまってしまったヒラタケの写真を節操なく掲載しようと思う。今日も「薄気味悪い道」方面に行ってきたのだが、もう出ないだろうと思っていた木からまた1?sくらいのヒラタケを採取してきた。まあ、たぶん時系列になっていると思うので、まったく変わり映えのしないいつもと同じヒラタケ画像を見たいという物好きな方はどうぞご覧ください。どうぞどうぞ、遠慮なんて要りません。どんどん見てください。

11月29日
一番奥.JPG
↑前半戦ラストで大量に収穫した一番奥のホダ木。顔ぐらいある。デカすぎだろう・・・
↓決して小さくないが小さく見えるノーマルサイズのヒラタケ。同じ木。
一番奥1.JPG

例年2回に分けて15kgくらい収穫できる木なんだけど、今年はまだ出そうな雰囲気がある。明日あたりまた行ってみようと思う。

12月4日
124ムラサキ.JPG
↑1本だけこんな時期に出てきたムラサキシメジ。目立つので残しておくとロクなことにならないという前回の反省を生かし、普段なら絶対に残す「たった1本」をありがたくいただいてきた。相変わらず土臭いが、相変わらずシメジ的美味。

12月7日
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↑台風でぶち折れた木。デカイ。ここのは毎年そうだが。
↓そのちょっと先の「1本目のホダ木」と呼んでいた木。この木はいったい何回出るんだ?
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先日ムラサキシメジを掘り返すように持って行った人とおそらく同じ人が持って行ったホダ木で、きっとこれが(この木では)今年のラストだろうなーと思っていたら、まだ出るから驚く。さすがにもう最後だと思う。

そして今日。薄気味悪い道で今年新たに見つけたホダ木。こいつも4発目か5発目。毎度撮影して掲載しているわけではないが、この木を含む周辺の木々は年がら年中ヒラタケを発生させている。薄気味悪いのは道ばかりではなく、ここらへんの木々もけっこう薄気味悪いぞ。そしてここらのヒラタケもなんだかヤケにデカイしちょっと気味悪くなっている。

薄気味今日.JPG
↑まとまって出ていたのでその周辺のチョビ出ヒラタケも含め採取してきたが・・・
↓周辺の木々にはこんなのがひっきりなしに出てるんですよねー。ほんとうにいつも出てる。なんだこれ?
一番奥近く.JPG

とにかくこのへんのジメジメ感のすごさといったらなく、おそらくヒラタケにとっては絶好の環境なのだろう。でけえし分厚いしいつも出てるし香りも強いし、誰に気兼ねすることもなくひたすらのうのうと成長している感がある。

だったらヒラタケ以外のきのこももうちょっと頑張れよと個人的には思うのだが、なかなかそうもいかないんですねー。数年前にこの近辺でブナハリタケをちょこちょこっといただいたことがあったが、あれ以来全然出ねえし。

あ、そういえばですね・・・ここからが今日の第3話目。
先日農協に行ったんですよ。まあ自宅からはちょっと遠く、地図で見る限りでは自宅近辺なんて比じゃないくらい山ばっかの、車で30分くらいのとこなんですけどね。とにかく野菜・フルーツ類が安く手に入るということで、掘立小屋のようなきったねえ店構えなんだけど、通勤ラッシュかよってくらいに毎度人だらけの店である。

野菜やフルーツのことはよくわからんからそっちは家族に任せ、私は酒コーナーとかナッツコーナーとか、人がいない方面で時間をつぶしているのだが、そのとき見つけた。「150g入りヒラタケ324円特価!」というラベルを・・・

私はあくまでも趣味の一環としてきのことりをしている。いろんなきのこに親しみたい気持ちがかなり強い。ヒラタケに偏ってしまうのは偶然であり、いくらヒラタケがいっぱい収穫できるからといって、近所の人や家族がいうように「売る」なんていう発想は微塵もない。

去年もダメだったが、今年は台風直撃の影響もあって、ヒラタケに限らずだいぶ量的に少なくなってしまった。多いときでは推定40kgを超えるヒラタケを収穫したことがある。相当な量を近所や遠方の親類に送り付けてなお、1年かけても食い切れないくらいだった。今年はたぶん20kgは超えていると思うが、30kgはいっていないと思う。

40kgの年は、たぶん頑張れば50kgくらいいったんじゃねえかなぁと思われるくらい猛烈な発生だった。仮に50kg収穫したとして、150gの原価100円ですべて売りさばいたとしよう。すると、50×1000÷150×100円の収益ということになる。ここからは電卓の出番だ。まあ大した数字にはならないだろう。だから売るつもりなんてまったくないんだけど・・・

いや待てよ。天然ヒラタケだと付加価値も見込めるはずだ。デカさだって、農協の栽培ヒラタケなんて150gパックを丸ごと覆うくらいの傘サイズだぞ。よし、ちょっと某有名通販サイトでカンニングしてこよう!

カンニングしてきた!なんと!私が収穫しているのと同じくらいのサイズ感のヒラタケで「300g2100円!」だってさ!やたらと「!」ばかりでうるさくてごめんなさい!でもさ!グラム単価が700円ですよ!ちょっとこれで計算してみます!すると・・・

50×1000÷100×700=35万!!!!

やっぱり売ろうかなー・・・なーんて、考えちゃいますね。もちろん売りませんよ。今年の25kgで計算しても17万5000円にはなるけど、売りません。17万5000円分を俺1人で食ってやるんだーーーー!

ということで、最後はとんでもなくイヤラシイ話をしたところで、今回は終わり。

「本家予想ブログ」もよろしくーーー

2018年12月02日

重大な訂正/山の恐怖#2

必ずお読みください!

前回「ヒラタケではないけどなんだかよくわからんきのこ」という感じで載せた写真 があった。シモフリシメジに似ている・・・などと書いたが、これは重大な間違いである。なぜ重大かというと、あれ、なんだかわからないもクソもなく、ものすごく有名なきのこで、しかも「食ったら死ぬかもしれないきのこ」だからである。

きのこもそうだが、写真もまったくのど素人である私は、サイズ感など完全に無視して、記憶だけで「確かこれはあんとき撮ったきのこだな」などと思いながら掲載している。これは軽率であった。小さいきのこだとなかなかうまく写らないから、ドアップで撮影しようという意図が見える・・・

あのきのこ 、強毒のニガクリタケである。ヤナギマツタケに似ているとも書いたが、実際見れば恐ろしく似ていない。「なんだかわからない」という理由で食った時点で、はっきり言って食った人間が悪いが、「このウソつきブログめ」といっておばけにどろどろ出てこられるのも迷惑極まりないので、これは訂正しておきたい。

傘色がシモフリシメジに似ていたのでついつい「シモフリシメジに似たなんだかわからんきのこ」と書いてしまったが、これはみんながよく知り、どこにでも出る強毒・ニガクリタケであると認識してください。

で、正真正銘の「シメジっぽい木に生える不明種きのこ」の写真を掲載しようとしたのだが、その写真がどっかいっちゃって見つからないので、夏の間に撮影して掲載するタイミングを失ったモエギアミアシイグチを、今回の話とは一切の脈絡を持たず突如掲載しようと思う。

もえぎ.JPG
↑たぶん私が入る山で最も多く発生するきのこ・モエギアミアシイグチ
↓「モエギ(萌黄)」の由来が柄の色に見られる。有毒とされるが毒なんかねえよと言ってバクバクくってピンピンしている人もいるという不思議なきのこと人
もえぎ1.JPG

まあいずれにしても、ヒトってぇのはこうやって毒きのこを食っちまうんだろうなぁということがおわかりいただけたのであれば、これはこれで収穫であった。転んでもタダでは起きない探求心は我ながら見上げたものである。ただ、写真の見間違いだからそんなのんきなことを言っていられるというのもまた事実。

万一ホンモノの毒きのこを食っちまったら転んだまま起き上がるどころか、のたうち回り七転八倒、八転九倒しなければならないだろう。ヘタをすればそのまま息絶えちゃうなんていうことだって当然考えられる。くわばらくわばら。

で、ここからも前回の内容を引きずって、大好評(←いやウソ)の「山の恐怖シリーズ」に話を振る。

(前回までのあらすじ)
雌鹿が死んでるー!→ぎゃああああ!鳥だあああああ!!!→ヒチコックとオーメンだーーー!!!→茶色の鳥でけえ!→あの鳥はフクロウかもしれないけどそれにしてもでけえな→ところでなんで鹿は死んだの?

という流れでお話したと思う。その最後の「なぜ鹿は死んだのか」というところに別の恐怖が潜んでるんですよ、という話で、この結論が今回。

鹿が死んでいたのは、延々と続く岩壁が終わる地点の崖下。おそらく転落死だろう。鳥が群がっていたので鹿の直接の死因はわからない。あの状況で鳥に混じって検死する気にはなれない。そんなことしたら絶対オーメンおばさんになってトラックにはねられて私が死んでいた。

鹿が転落する理由は何か。一番可能性が高いのは、何かに追われていて逃げ場がなくなり、イチかバチかでダイブを試み失敗したというケース。じゃあいったい何が鹿を追っていたのか。あの崖上に入る道を私は知っているが、あんなとこに入り込む人間はまずいないはず・・・やっぱり、ヒト以外の大型獣が鹿に迫った結果と考えるのだ妥当だろう。

つまり、クマ・イノシシ説が有力。しかしイノシシが鹿を襲うなんていう話は聞いたことがないから、確率的にはクマかなという気がする。

KIMG0146.JPG
↑クマ、イノシシなど大型獣捕獲用檻。直接的な恐怖ではないが、何かの間違いでこの中に入ってしまったら・・・と考えるととんでもねえ恐怖。自然の中の無機質な檻の不吉な存在感が際立つ。

クマやイノシシが出るということは、当然これを駆除する人々が何らかの動きをとる可能性が高い。たとえば猟銃。銃声を聞いてあわてて逃げ出して転落・・・の可能性も考えられる。クマやイノシシではなく、もしかしたら猟師に狙われた鹿だったかもしれない。ただこの場合、狙われたのは転落現場からかなり離れているはず。転落を確認できる場所で狙ったのであれば、鳥が群がる前に猟師が鹿を持ち去るはずだから。

銃.jpg
↑流れ弾に当たって死ぬ・大けがする事例は毎年数例ある、日本のどこかで必ず。山に入る人間にとって宿命的な脅威だ。

それと、鹿の目の構造がどうなっているかわからないが、「目の錯覚で誤って転落」の可能性もある。説明は難しいが、私も実はそういう種類の恐怖を感じたことがかつてあった。初めて入った山深い場所だと、遠近感や距離感といった潜在的な感覚に狂いが生じることがある。目前の木々と、崖を挟んで向こう岸の木々が「陸続き」に見えることもあるのだ。

崖を挟んで向こう側に行こうと思ってしまうレベルの錯覚なら、ヒトの場合普通にある。突然目の前に空間が現れてキモを冷やしたことはこれまでに何度かあった。

もしこのケースに相当するのであれば、鹿もきっとさぞかし怖かったと思う。でも実はこの種の危険は人間にとっても「山で起こる恐怖」なのだ。こえーよー!!!

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