全15件 (15件中 1-15件目)
1
70年代ロック&ポップス名曲選~Part 6(その4) 1970年代名曲選の第6集、4回目です。少しマイナーなところから、シングルにはなっていない好曲を取り上げたいと思います。エルトン・ジョン(Elton John)の最高作の一つに『ピアニストを撃つな』がありますが、この盤を締めくくる曲で、「ハイ・フライング・バード(High Flying Bird)」です。若い頃にこのアルバムを繰り返し聴いていた頃から気に入っていた“B面締めくくり”のナンバーです。 まずは、アルバム収録の元のヴァージョン(歌詞付き)をお聴きください。個人的には、「ダニエル」や「クロコダイル・ロック」といった華々しい楽曲の陰で、ひっそりと収録された名曲といった印象です。自信に満ちた確信的なヴォーカルとどこかのびのびとした雄大な曲調の妙なバランスが気に入っています。 さて、次はこの曲のライヴ・ヴァージョンもというわけですが、発表から30年以上を経た後年のものをご覧ください。2007年、マジソン・スクエア・ガーデンでのエルトンの60歳記念のライヴの模様です。 [収録アルバム]Elton John / Don’t Shoot Me, I’m Only The Piano Player(ピアニストを撃つな)(1973年) ピアニストを撃つな +4/エルトン・ジョン[SHM-CD]【返品種別A】 次のブログのランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、“ぽちっと”クリックで応援をよろしくお願いします! ↓ ↓
2019年01月31日
コメント(0)
70年代ロック&ポップス名曲選~Part 6(その3) 続いては、サンタナ(Santana)による曲です。ご存知の通り、ギタリストのカルロス・サンタナ(Carlos Santana)を中心とするバンドですが、1969年にレコード・デビューし、翌70年発表の『天の守護神(アブラクサス)』で全米1位に輝いて名声を手にしました。今回は、同盤に所収で、シングルとしては全米13位になった「僕のリズムを聞いとくれ(Oye Como Va)」というナンバーをピックアップします。まずは元のアルバム収録の演奏の音声をどうぞ。 続いてライヴの演奏もということですが、今年(2019年)で72歳を迎えようというカルロス・サンタナは相変わらず元気で、バンドとしてのサンタナも存続しています。そんなわけで、いめ現在というわけではありませんが、21世紀になってからのライヴ演奏を取り上げておきます。2011年(つまりは64歳の時)の演奏の様子です。何ともカッコよく熱い演奏です。 余談ながら、今回はもう1つ。このナンバーは、実は有名曲のカバーでした。そもそもはラテン音楽界の大御所で、“ティンバレスの王様”と呼ばれたティト・プエンテ(Tito Puente, 2000年没)が作ったものです。そのようなわけで、ティト・プエンテのライヴ・パフォーマンスも最後にご覧ください。 [収録アルバム]Santana / Abraxas(天の守護神)(1970年) 天の守護神/サンタナ[Blu-specCD2]【返品種別A】 下記ランキングに参加しています。 お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”よろしくお願いいたします! ↓ ↓
2019年01月29日
コメント(0)
70年代ロック&ポップス名曲選~Part 6(その2) 1970年代の名曲選、続いての2回目は、少々マイナーかもしれませんが、マリア・マルダー(Maria Muldaur)の代表曲です。先に夫婦デュオで活動していた彼女ですが、1973年に最初のソロ・アルバムを発表し、これが大きなヒットとなります。同盤に収録のナンバーで、シングルとして全米6位になった「真夜中のオアシス(Midnight at the Oasis)」をどうぞ。 この曲を聴いて、マリア・マルダーの歌声だけでなく、魅惑的なギター・ソロも気になってしまいますが、それもそのはず、これを演奏しているのはエイモス・ギャレットです。アン・マレーの「スノーバード」のギターもこの人だとのことですが、主役でなくとも限られた時間の中で見事なまでに存在感を出すプレイです。 さて。もう1本は往時のステージでの歌唱をどうぞ。この曲がヒットした1974年当時、彼女は31歳だったわけですが、歌のうまさもさることながらどこかチャーミングな印象もします。 [収録アルバム]Maria Muldaur / Maria Muldaur(オールド・タイム・レイディ)(1973年) 【メール便送料無料】Maria Muldaur / Maria Muldaur (輸入盤CD) (マリア・マルダー) 次のブログのランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、“ぽちっと”クリックで応援をよろしくお願いします! ↓ ↓
2019年01月28日
コメント(0)
70年代ロック&ポップス名曲選~Part 6(その1) 1970年代のロック&ポップスの名曲選、気がつけば前回から1年以上は間が空いてしまっているように思います。これまで全10回を5シリーズやっているわけですが、第6シーズンということで、今回も10曲、よろしくお付き合いください。 さて、初回は時節柄ということで、クイーン(Queen)です。世間では、映画『ボヘミアン・ラプソディ』の大ヒットでクイーン、そしてフレディ・マーキュリーが再注目されるという現象が起きましています。表題となった「ボヘミアン・ラプソディ」という曲は過去に取り上げているため、今回は別のナンバーをということで、「伝説のチャンピオン(We Are the Champions)」です。 1977年、「ウィー・ウィル・ロック・ユー」との両A面で英米をはじめ各国で多いなヒットとなったナンバーです。各種CMやサッカーの演出でも使用され、ふだん音楽を聴かない人にもよく知られている彼らの代表曲です。また、1980年代になって“ライヴエイド”(ボブ・ゲルドフが提唱し実現した、アフリカの難民救済を掲げた大規模コンサート)でもこの曲が披露されました。 そのようなわけで、1985年7月13日、ウェンブリー・スタジアムでのライヴをご覧ください。この時のテイクは上記の映画でも使用されているヴァージョンとのことです。 [収録アルバム]Queen / News Of The World(世界に捧ぐ)(1977年) クイーン・フォーエヴァー〜ベスト・オブ・ラヴソングス [ クイーン ] 世界に捧ぐ/クイーン[SHM-CD]通常盤【返品種別A】 下記のランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、バナーを“ぽちっと”応援いただけると嬉しいです! ↓ ↓
2019年01月27日
コメント(0)
聴かずに死ねない名演の表題曲 オスカー・ピーターソン(Oscar Peterson)は、1925年、カナダはモントリオール出身のジャズ・ピアニストで、2007年に82歳で没している。一般に、この人は“超絶技巧”がクローズアップされる。つまるところ、“技で魅せる”ピアニストで、おそらくはそれが理由で、ジャズの発展史的にはあまり触れられない人物ということになるのだろう。 とか何とか言って、筆者はそれほど熱心にオスカー・ピーターソンを聴いている訳ではない。一応、徐々にいろんな作品を聴いてみたいとは思ってはいるものの、あくまで素人的に幾枚か聴いたことがある程度にすぎない。とはいえ、この『オスカー・ピーターソンの新しい世界(Tristeza on Piano)』(後に邦盤でも『トリステーザ・オン・ピアノ』のタイトルになった模様)は、聴いた瞬間に圧倒された盤の一つである。 何と言っても圧巻なのが、冒頭に収められた表題曲の1.「トリステーザ」。ブラジリアンな、つまりはラテン・ジャズ的になりそうなはずのナンバーであるけれども、演奏内容は、そんなことを思い出させる間もないほどに、息つく間もない疾走感いっぱいのプレイだったりする。最初に聴いたときに受けた、超絶技巧にノックアウトされたかのような感覚は、何度聴いても忘れられない。そんな個人的体験からも、“聴かずに死ねない盤”の一つだと思っている。 他に聴きどころとなる演奏としては、4.「トリステ」。アントニオ・カルロス・ジョビンの曲で、ボサ・ノヴァのナンバーだけれども、これまた曲の演奏が進むにつれ、ピーターソンのピアノ・テクニックの世界に引きずり込まれる感じがいい。さらには、本盤の中では最も長い演奏時間(9分弱)の7.「ダウン・ヒア・オン・ザ・グラウンド」も忘れてはならない。ゆったりとした中で、テクニックはもちろん十分で、細かに配慮されたと思しき演奏は次第に盛り上がりを見せていく。ただ技巧で押しまくるだけでなく、こういう“押したり引いたり”が巧妙なところが、盤全体を通して聴いても飽きさせない要素になっているのかなと思う。[収録曲]1. Tristeza2. Nightingale3. Porgy4. Triste5. You Stepped Out of a Dream6. Watch What Happens7. Down Here on the Ground8. Fly Me to the Moon[パーソネル・録音]Oscar Peterson (p), Sam Jones (b), Bobby Durham (ds)1970年録音。 Oscar Peterson オスカーピーターソン / Tristeza On Piano 【CD】 トリステーザ・オン・ピアノ [ オスカー・ピーターソン ] 以下のブログランキングに参加しています。お時間の許す方は、 “ぽち”応援よろしくお願いします。 ↓ ↓ ↓
2019年01月24日
コメント(0)
スペクトラム曲選(その4) 1970年代末から80年代初頭の和製ブラス・ロック・バンド、スペクトラム(SPECTRUM)のナンバーを取り上げる企画ですが、この4回目で区切りです。最後は、「夜明け(アルバ)」というナンバーをピックアップしてみます。とはいえ、探しては見たのですが、どうやら視聴可能なのは以下のシングル・ヴァージョンのみのようです。 この曲は、1980年発表の5枚目のシングルですが、表題そのままにセイコーの腕時計アルバ(ALBA)のCM曲としてご記憶の方も多いのではないでしょうか。 ちなみに、1981年に武道館でのライヴを最後にバンドは解散してしまいました。その後は、再結成がかなうこともなく、メンバーそれぞれ(各メンバーにはスペクター1号~スペクター8号なんて言う名が付いていました)は、異なるバンドや異なる仕事で別々の道を歩まれているとのことです。[収録アルバム]SPECTRUM / 『スペクトラム3 TIME BREAK』(1980年リリース) ゴールデン☆ベスト スペクトラム-レジェンド-(SHM-CD)/スペクトラム[SHM-CD]【返品種別A】下記のブログランキングに参加しています。応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2019年01月21日
コメント(0)
スペクトラム曲選(その3) スペクトラム(SPECTRUM)曲選、第3回は、初回と同様に代表曲に数えられる「SUNRISE」(「サンライズ」)というナンバーです。今回は、先にライヴで演奏している様子をご覧ください。 曲を聴いてお気づきの方もいらっしゃるでしょうが、この曲はプロレスラー、スタン・ハンセン(ジャイアント馬場らと名勝負を繰り広げたあのハンセンです)の入場テーマ曲としても知られます。ハンセンの入場曲としては、イントロと間奏部分の、つまりは歌の入っていない部分が使われていたとのことです。 そんなわけで、スタン・ハンセンの雄姿とともに、入場曲用のヴァージョンをお聴きください。 [収録アルバム]SPECTRUM / 『スペクトラム2 OPTICAL SUNRISE』(1980年リリース) ゴールデン☆ベスト スペクトラム-レジェンド-(SHM-CD)/スペクトラム[SHM-CD]【返品種別A】 下記のブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2019年01月20日
コメント(2)
スペクトラム曲選(その2) 1970年代末から1980年代初めに存在した和製ブラス・ロック・バンド、スペクトラム(SPECTRUM)の曲を取り上げる2回目です。今回は、シングルのB面(1980年発表の「F・L・Y」のB面)となった曲で、「ミーチャンGoing to the Hoikuen」というナンバーです。英語を取り混ぜて妙なタイトルになっていますが、早い話、「ミーチャン、保育園に行く」という曲名なわけです。 探しても動画があまりないということもあるのですが、この曲は何と言ってもスタジオで録られたものを聴くほかありません。ゲストの保育園児によるセリフ(“鼻垂れてるから~”)はライヴで再現は困難ですし、こういう録音を混ぜて楽しんでいるというのが最大の聴きどころなのでしょう。 ブラス・ロックとどう関連するのかよくわかりませんが、北欧ヴァイキングもどきの奇抜な衣装など目を引く点が多いバンドでした。こういう曲を録音するという発想もある種、彼らの奇抜な特徴の一つだったのかなと思います。[収録アルバム]SPECTRUM / 『スペクトラム2 OPTICAL SUNRISE』(1980年リリース) 【中古】 スペクトラム伝説 /SPECTRUM 【中古】afb 下記のブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2019年01月18日
コメント(0)
スペクトラム曲選(その1) 唐突ですが、スペクトラム(SPECTRUM)というバンドをご存知でしょうか。今から40年近く前に、数年間の短期間、活動した日本のブラス・ロック・バンドです。この度は、4回を目安に彼らの楽曲を取り上げてみたいと思います。 初回ということで、まずはバンドの概要をごく短く述べておくことにします。彼らは、1979~81年まで活動し、6枚のアルバムを残しています。トランペット奏者の新田一郎が中心となって結成され、ブラスを中心としたロック・サウンドでファンキーなノリや、多少ぶっ飛んだアイデア(曲はもちろん衣装なども)が斬新だったバンドです。 ひとまず今回は、彼らの代表曲の一つである「イン・ザ・スペース」です。1979年リリースのセカンド・シングルで、1991年には“スーパー・リミックス・ヴァージョン”なるものも再リリースされています。とりあえずは、シングル・ヴァージョンをお聴きください。 さらに、もう1つ。短いですが、こちらは、TVへの出演時の演奏の様子です。 [収録アルバム]SPECTRUM / 『スペクトラム2 OPTICAL SUNRISE』(1980年リリース) Spectrum スペクトラム / ゴールデン☆ベスト スペクトラム-レジェンド- 【SHM-CD】 下記のブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2019年01月17日
コメント(0)
ブルースにこだわり過ぎなければ、代表盤かも クライマックス・シカゴ・ブルース・バンドとして始まったクライマックス・ブルース・バンド(Climax Blues Band)は、やがてブルース臭を薄めていく(とはいえ、捨て去ったわけではない)。ブルースという概念にこだわって聴くのであれば、明らかに初期の盤がお薦めとなるだろう。けれども、そこにこだわるのでなければ、彼らの真骨頂を示すのは、きっとこのアルバムだということになるのではないか。そんな1枚が1975年発表のこの『スタンプ・アルバム(Stamp Album)』である。 音楽的には、ブルース・ロックと呼べる部分を随所に残しつつも、キャッチ―な部分があり、心強いブギーが強く印象に残る。かと思うと、やたらファンキーな曲やレゲエ風のリズムもあったりして、アルバム全体を通して聴くと、リズムの変化が耳につく。要は、ブルース・ロックからすでに脱皮していったバンドの姿だと言っていいように思う。 冒頭の1.「ユージン・ザ・パワー」からしてメロディアスでキャッチ―な部分でのよさが出ている。人気曲の3.「アイ・アム・コンスタント」のほか、5.「スカイ・ハイ」なんかもそうした側面が成功したナンバーと言えそう。その一方、随所で展開されるギター・プレイは、やはりブルース・ロックの潮流から生じてきたバンドであるということを再確認させてくれるのも面白い。 余談ながら、本盤はジャケットも人目を引くものである。個人的な体験では、クライマックスのアルバムを買い揃えていたころ、見た目のジャケットのイメージでいちばんに欲しいと思ったのが本盤だった。“スタンプ”すなわち切手のデザインで、よくよく見ると飛行機に自由の女神と摩天楼が描かれたベタに“アメリカン”な感じの図柄だったのだけれど、ヘンテコなものやダサダサのジャケット・デザインもある彼らのアルバムの中では、『FMライヴ』と本盤のジャケットになかなかのセンスを感じたりする。[収録曲]1. Using the Power2. Mr. Goodtime3. I Am Constant4. Running Out of Time5. Sky High6. Rusty Nail / The Devil Knows7. Loosen Up8. Spirit Returning9. Cobra1975年リリース。 スタンプ・アルバム [ クライマックス・ブルース・バンド ] ブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、ぜひ“ぽちっと”お願いします。 ↓ ↓ ↓
2019年01月15日
コメント(0)
昨年12月からそのままになっていたINDEXページ(ジャンル別、アーティストのアルファベット順)を更新しました。INDEXページへは、下のリンク、もしくは本ブログのトップページ(フリーページ欄)からお入りください。アーティスト別INDEX~ジャズ編(A-G)へ → つづき(H-L)・つづき(M-Z)アーティスト別INDEX~ロック・ポップス編(A-C)へ → つづき(D-H)・つづき(I-L)・つづき(M-R)・つづき(S-Z)アーティスト別INDEX~ラテン系(ロック・ポップス)編へアーティスト別INDEX~邦ロック・ポップス編へ 下記ランキングに参加しています。応援くださる方は、各バナー (1つでもありがたいです)をクリックお願いします! ↓ ↓
2019年01月12日
コメント(0)
大成功を収めたロマンセ集第1弾 ルイス・ミゲル(Luis Miguel)は、プエルトリコ生まれで、メキシコを舞台に活躍する男性シンガー。“メキシコの太陽(ソル・デ・メヒコ)”の異名をとる。12歳でデビューし、ポップ界で最も成功したラテンアメリカの歌手である。 1990年代に入る頃、ちょうど人気絶頂の時期にあった彼は、ボレロを題材にしたアルバムを企図した。アルマンド・マンサネロが共同プロデューサーとして迎えられ、1991年にハリウッドでレコーディングが行われた。そうして同年にリリースされたのが、本盤『ロマンセ(Romance)』だった。発売から2週間で70万枚を売り上げ、数多くの国でゴールド・ディスクを獲得。これまでの世界での総セールスは1千万枚に上り、“史上もっとも多く売れたスペイン語のアルバム作品”と言われる。 1950年代の作品を中心に、定番や有名なボレロ曲がずらりと並んでいる。ルイス・ミゲルと共同プロデュースを行なったアルマンド・マンサネーロのナンバー(5.と11.)も含まれている。圧巻はその歌唱力で、当時まだ20歳を少し過ぎたくらいの若き人気シンガーが年配者にも親しみのある曲を熱唱するというのは、文字通り老若男女に受け入れられるものだったのだろう。 リリース当時、筆者も繰り返し聴いたクチなので、どの曲も思い入れがあるのだけれど、いくつか注目すべきナンバーを挙げておきたい。まず、シングルとして発売された2.「忘れじの君(イノルビダブレ)」は、本盤中で最も古い1944年に作曲されたキューバの定番ボレロ曲。同じくシングル・カットされた11.「見知らぬあなた(ノ・セ・トゥ)」は逆に最も新しく、1986年に作られたマンサネロのナンバー。他にシングルになったものとしては、7.「遠く離れても(コンティーゴ・エン・ラ・ディスタンシア)」があり、これも1940年代(ただし本盤の裏ジャケでは1952年となっている)にキューバのセサル・ポルティージョ・デ・ラ・ルスが作曲したナンバーである。さらに、聴き逃がせないと思うのは、1.「もう何も(ノ・メ・プラティケス・マス)」という、メキシコ人作曲家のビセンテ・ガリード・カルデロンの1954年作のナンバー、それからマンサネロ作の5.「恋焦がれて(テ・エストラーニョ)」。これら2曲は、アイドル的人気を博していたルイス・ミゲルのシンガーとしての実力の圧巻ぶりが特に発揮されているように思う。 結局、この成功を受けて、ルイス・ミゲルは概ね3年おきに2001年まで合計4枚の“ロマンセ集”をリリースすることになった。『セグンド・ロマンセ』(1994年)、『ロマンセス』(1997年)、『ミス・ロマンセス』(2001年)が残る3枚だが、これらもいつか本ブログで取り上げてみたいと思っている。[収録曲]1. No me platiques más(もう何も)2. Inolvidable(イノルヴィダブレ(忘れじの君))3. La puerta(閉ざされた扉)4. La barca(小船)5. Te extraño(恋焦がれて)6. Usted(ウステ)7. Contigo en la distancia(遠く離れても)8. Mucho corazón (ムーチョ・コラソン(あふれる想い))9. La mentira(嘘)10. Cuando vuelva a tu lado(君のもとへ)11. No sé tú(見知らぬあなた)12. Cómo(なぜ?)*( )内は日本盤による曲の邦題1991年リリース。 【メール便送料無料】Luis Miguel / Romance (輸入盤CD) (ルイス・ミゲル) 以下のブログランキングに参加しています。お時間の許す方は、 “ぽち”応援よろしくお願いします。 ↓ ↓ ↓
2019年01月10日
コメント(0)
派手さはなくとも病みつきになる好盤 『枯れ木(Bare Trees)』は、1972年発表のフリートウッド・マック(Fleetwood Mac)のオリジナル・アルバムとしては6作目に当たる。当初はピーター・グリーンを主役にブルース・ロック路線だった彼らだったが、そのグリーンは『ゼン・プレイ・オン』を最後にバンドを去る。これと重なって同作から参加したのがダニー・カーワン(Danny Kirwan)で、やがてボブ・ウェルチも参加して新体制へと変わっていく。 そんなバンドの変遷の中で、本盤はカーワンが主導し、かつ彼の在籍最後(カーワンもまた飲酒が原因の神経衰弱で脱退を余儀なくされる)の作品となったものである。そのようなわけで、アルバム全体のうち半数の曲をカーワンが担当し、その他はボブ・ウェルチやクリスティン・マクヴィー(ジョン・マクヴィーの妻で元チキン・シャックのメンバー)らの曲が占める。 全体的に地味な印象で、どぎつい派手さはない。どちらかというと淡々としていると言ってもいいかもしれない。上記のようにブルース・ロック路線ではなくなっているので、そういうイメージに当てはまるギターの聴きどころのようなものも目立ってあるわけではない(ただし、そういうイメージに拘らなければギターの聴きどころは多い盤であるとも思う)。ともあれ、どこかしら、ややマニアックな淡々とした雰囲気の演奏にのみこまれて中毒症が発症しそうというのが筆者の印象である。2つの全盛期に挟まれているからといって忘れ去られるのはもったいない盤で、例えば、1.「チャイルド・オブ・マイン」や、表題曲の5.「枯れ木」なんかはその中毒症の入口である。 あと、注目の曲としては、6.「悲しい女(センティメンタル・レイディ)」。アメリカやカナダでシングルとしてヒット(ビルボード8位、キャッシュボックス4位)したことから、本盤の中では比較的知られたナンバーである。アルバム全体のトーンからするとやや異なる気もするが、ボブ・ウェルチのよさが発揮された名ラヴ・ソングである。それから異彩を放つのはクリスティン・マクヴィーによる2曲、3.「ホームワード・バウンド」と8.「あなたの愛を(スペア・ミー・ア・リトル・オブ・ユア・ラヴ)」。特に前者の疾走感のカッコよさには、個人的に完全にKOされてしまう。[収録曲]1. Child of Mine2. The Ghost3. Homeward Bound4. Sunny Side of Heaven5. Bare Trees6. Sentimental Lady7. Danny's Chant8. Spare Me a Little of Your Love9. Dust10. Thoughts on a Grey Day1972年リリース。 【メール便送料無料】Fleetwood Mac / Bare Trees (輸入盤CD) (フリートウッド・マック) ブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、ぜひ“ぽちっと”お願いします。 ↓ ↓ ↓
2019年01月07日
コメント(0)
アグレッシヴでファンキーな、ある意味ではキャノンボールの代表盤 キャノンボール・アダレイ(Cannonball Adderley)の代表盤としてよく名前の挙げられる『マーシー・マーシー・マーシー(Mercy, Mercy, Mercy!)』。ジャケットは激しくサックスをブロウしているキャノンボール・アダレイの写真だが、その左下部にLive at “The Club”と記されていることからも分かるように、シカゴの“ザ・クラブ”での1966年のライヴ演奏を収めたものである。 この写真の熱気そのままに、本盤の特徴は、“ファンキー・ジャズ”などと称される演奏にある。これまで、いくつかの記事にも記したことなのだけれど、こういう側面だけがキャノンボール・アダレイの真価というわけではない。けれども、ファンキーかつアグレッシヴで、しばしばスピード感にあふれた演奏は、彼の特徴あるいはよさの一つであることもまた確かである。 キャノンボールのバンドに弟のナット・アダレイが参加していたことはよく知られるが、本盤の冒頭の2曲(1.「ファン」と2.「ゲイムズ」)では、ナットの作曲が独特のファンキー感にいかに寄与していたかがよくわかる。続くジョー・ザヴィヌルによる表題曲の3.「マーシー・マーシー・マーシー」で、ザヴィヌルがエレクトリック・ピアノを演奏しているのも、明らかにこの全体としてのファンキー感を意図してのことなのだろう。そして、本盤の盛り上がりが最高潮に達するのが、キャノンボール作の4.「スティックス」ではないだろうか。その後も“ファンキー・ジャズ道”を突っ走ったまま本盤は終了する。 結局のところ、キャノンボールの音楽がファンキーか、という問いは無意味な気がしてしまう。ファンキーもまた彼の音楽であったというのがきっと正解なのだろう。ファンキー一辺倒でもそれがすべてでもないが、ファンキー・ジャズは彼の重要な一側面を示している。そんなわけで、本盤はそのファンキーな部分がクローズアップされた盤であり、それは良くも悪くも彼の特徴を示しているがすべてを表しているわけでもないということになるのだろう。[収録曲]1. Fun2. Games3. Mercy, Mercy, Mercy4. Sticks5. Hippodelphia6. Sack O' Woe[パーソネル、録音]Cannonball Adderley (as)Nat Adderley (cor)Joe Zawinul (p, elp)Victor Gaskin (b)Roy McCurdy (ds)1966年7月録音。 マーシー・マーシー・マーシー/キャノンボール・アダレイ[SHM-CD]【返品種別A】 下記のブログランキングに参加しています。応援くださる方は、 バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2019年01月04日
コメント(0)
あけましておめでとうございます。2019年がスタートしました。気がつけば、このブログが10年目に突入する年となりました。今年も無理をせず、楽しみながら更新できるように、息の長いブログにしていけたらなと思っています。本年も当ブログをよろしくお願いいたします。
2019年01月01日
コメント(0)
全15件 (15件中 1-15件目)
1