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高い質を誇り、聴き続けられるに値する90年代の好盤 ソウル・アサイラム(Soul Asylum)は1980年代に米国ミネソタ州ミネアポリスで形成されたバンドで、1990年代に入ってからのヒットでスターダムにのし上がった。メンバーは、ヴォーカルのデヴィッド・パーナーを中心とする4人編成で、メンバー交代(特に2005年のベースのミュラー死去)を経ながらも活動を続けているバンドである。 一般にソウル・アサイラムは“オルタナティヴ・ロック”や“グランジ・ロック”とのラベルを貼られるけれども、あまり狭い枠にはめ込まない方がいいというのが筆者のかねてからの感想である。一般論としてもそうなのだけれど、このことは、特にこのソウル・アサイラムというバンドには当てはまるように思う。少し大袈裟に言うならば、1990年代は特に音楽ジャンルが細分化され、実際の中身よりもラベル付けでイメージが決まりがちな状況が進んでいったような気がする。けれども、実は、彼らがやっていたことは、単に新たなロックの王道を進んでいただけなのかもしれない、とも思ったりする。 そんなソウル・アサイラムのアルバムの中でも、筆者が特に当時よく聴いたのが、この『キャンディー・フロム・ア・ストレンジャー(Candy From A Stranger)』という1998年リリースの盤である。『グレイヴ・ダンサーズ・ユニオン』(1992年)、『レット・ユア・ディム・ライト・シャイン』(1995年)で既にその実力のほどは知られ、大きな人気も獲得していた。そんな中で貫禄と安定感がうまく表現された好盤であった。 冒頭の1.「クリーチャーズ・オブ・ハビット」は、筆者の特にお気に入りのナンバーで、トータルでは本盤中でいちばんの推奨曲。次いで、おすすめの収録曲としては、5.「ノー・タイム・フォー・ウェイティング」、9.「ニューヨーク・ブラックアウト」、11.「クレイドル・チェイン」といったところが挙げられる。 本作の売り上げに目を向けると、前作、前々作と比べて決してセールス面では成功したとはいいがたいものだった。けれども、バンドの着実なキャリアの積み重ねは、派手に売れることがないにせよ、聴き継がれてよい好盤を生み出すことにつながったんじゃないかと思っている。[収録曲]1. Creatures of Habit 2. I Will Still Be Laughing3. Close4. See You Later5. No Time for Waiting6. Blood into Wine7. Lies of Hate8. Draggin' the Lake9. New York Blackout10. The Game11. Cradle Chain12. Losin' It *日本盤ボーナス・トラック1998年リリース。 【中古】 キャンディー・フロム・ア・ストレンジャー/ソウル・アサイラム 【中古】afb 下記ランキングに参加しています。 お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”よろしくお願いいたします! ↓ ↓
2023年08月31日
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セールスは奮わずとも後に残る好盤 ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンド(The Velvet Underground)は、1960年代、ルー・リードがウェールズ出身でニューヨークに来ていたジョン・ケイルと意気投合して形成されたバンド。1967年にレコードデビューを果たし、概ね毎年1枚程度のペースで5枚のスタジオ・アルバムを残した。 デビュー作の『ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンド・アンド・ニコ』(1967年)からして、セールスに結びついたとは言い難かったものの、前衛色を深めた『ホワイト・ライト/ホワイト・ヒート』(1968年)、その次の本作『ヴェルヴェット・アンダーグラウンドIII(The Velvet Underground)』(1969年)と売り上げは振るわず、本盤に至ってはチャートインすらしなかった(ただし、1985年のリイシュー時には全米197位になった)。 本盤『ヴェルヴェット・アンダーグラウンドⅢ』は、原題はセルフタイトル作になっているが、日本語タイトルが示すように、バンドの3枚目のアルバムに当たる。2作目の制作中にルー・リードとジョン・ケイルの関係が悪化し、結果的にケイルはバンドを去ることになった。したがって、この第3作は、新たに加わったメンバー(ダグ・ユール)を新メンバーに迎えての新ラインアップでの作品となった。 前作で高まった前衛的な雰囲気はやや抑え気味となり、叙情的な部分も増えたというのが本盤の印象である。いずれにしても、盤全体のトーンは“アンダーグラウンド”の名そのものといったところ。個人的な好みでは、叙情的な雰囲気をもち、ダグ・ユールがヴォーカルを担当する1.「キャンディ・セッズ」、VUらしさが漂う2.「ホワット・ゴーズ・オン」、演奏の完成度の高さが光る7.「アイム・セット・フリー」、モーリン・タッカーがヴォーカルを担当し、アコギ(リード)とベース(ユール)の演奏だけというシンプルで素朴な10.「アフター・アワーズ」なんかがいい。 なお、このアルバムには2種類のミックスが存在し、一般に知られているのがヴァル・ヴァレンティンによるもの。その一方、リードは後年になって「会社に勝手にミックスされた」と言っており、この公式ヴァージョンとは別に、リード自身がミックスを手掛けたヴァージョンがある(こちらはボックスセットに収録されているが、筆者は未聴)。[収録曲]1. キャンディ・セッズ2. ホワット・ゴーズ・オン3. サム・カインダ・ラブ4. ペイル・ブルー・アイズ5. ジーザス6. ビギニング・トゥ・シー・ザ・ライト7. アイム・セット・フリー8. ザッツ・ザ・ストーリー・オブ・マイ・ライフ9. 殺人ミステリー10. アフター・アワーズ1969年リリース。 ヴェルヴェット・アンダーグラウンド3 [ ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンド ] 次のランキングに参加しています。 お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”よろしくお願いします! ↓ ↓
2023年08月28日
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ブギー・ロックというスタイルの確立 1971年に結成され、『フォガット』(1972年)、『ロックン・ロール』(1973年)、『電撃のフォガット』(1974年)とアルバム・リリースを重ねていったフォガット(Foghat)の第4作が、この『ロックンロール・アウトロー(Rock and Roll Outlaws)』である(原題通りだと『ロックンロール・アウトローズ』のはずだが、邦盤では『ロックンロール・アウトロー』とされていた)。『電撃の~』は1974年初頭であったが、本盤は同年の秋にリリースされた。 バンドの結成・デビューからの数年間は、フォガットにとって音楽的方向性が定まっていくという期間だった。ブルース・ロック(結成時のメンバー4人のうち3人はイギリスのブルース・ロック・バンド、サヴォイ・ブラウンの元メンバーだった)からスタートし、他と同じではないサウンドを確立していく。そんな意味で、本作『ロックンロール・アウトロー』は、フォガットにとって重要なステップアップの盤だったと言えるのかもしれない。本盤では、前作に見られたハード・ブギーへの志向がより鮮明化し、彼ら独自のブギー・ロックというスタイルの確立に真っ向邁進している様子が明確に見てとられるという風に感じる。 冒頭の1.「エイト・デイズ・オン・ザ・ロード」からして、“これが自分たちの音楽だ”と言わんばかりのノリを披露する。アルバムを聴き進んでも、中途半端に甘いバラードを挟むようなまねはしない。せいぜい4.「トラブル・イン・マイ・ウェイ」のようなテンポを少し抑えつつもブルース的なスライド・ギターが大きくフィーチャーする演奏が登場するに過ぎない。 前半(LPのA面)1曲目の「エイト・デイズ~」と並んで、本盤でフォガット節が全開のナンバーとしては、後半最初(B面1曲目)の5.「ロック・アンド・ロール・アウトロー」がいい。とりわけこのアルバムの後半は、ブギー・ロックで押しまくるといった部分が最大のよさだと思うのだけれど、あえて1曲挙げるとすると、8.「シャトー・ラフィッテ・’59・ブギー」は必聴。この勢いに乗った疾走感はなんとも心地いい。[収録曲]1. Eight Days on the Road2. Hate to See You Go3. Dreamer4. Trouble in My Way5. Rock and Roll Outlaw6. Shirley Jean7. Blue Spruce Woman8. Chateau Lafitte '59 Boogie1974年リリース。 Foghat フォガット / Rock And Roll Outlaws 輸入盤 【CD】 【中古】 ロックン・ロール・アウトローズ(K2HD/紙ジャケット仕様)/フォガット 【中古】afb 下記のランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、バナーをクリックして応援いただけると嬉しいです! ↓ ↓
2023年08月25日
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半世紀以上前の音楽的胎動 “1966年×ブルース・ロック”と訊かれて、“ジョン・メイオールとエリック・クラプトン”と答えられるのは、よほどのブルース・ロック好きの人かもしれない。さらに前後を見れば、前年にはポール・バターフィールド率いる名盤『イースト・ウエスト』、翌年にはサヴォイ・ブラウンのデビュー盤など、ブルース・ロック史的には大きな胎動の時期だった。 そんな1966年の盤として、ぜひこれも忘れてはならぬと思うのが、ザ・ブルース・プロジェクト(The Blues Project)の『プロジェクションズ(Projections)』というアルバムである。このバンドは、1964年にエレクトラ・レーベルが企画したその名も“ザ・ブルース・プロジェクト”に端を発し、そこにあのアル・クーパーも合流していく。 実はこの盤は厳密な意味では、ザ・ブルース・プロジェクトのファースト作ではない。1965年末に録音され、66年になってから発売されたライヴ盤がデビュー作であった。その時点でメンバーだったトミー・フランダース(ヴォーカル)は脱退し、仕切り直しでアル・クーパー(Al Kooper)とダニー・カルブ(Danny Kalb)をヴォーカルとしてアルバム制作を行う。その結果が、最初のスタジオ録音作となる本盤だったというわけである(結局、アル・クーパーもその2年後には抜けていってしまうわけだけれど)。 全体的な印象としては、ムーディーなブルースを志向している曲が多めで、演奏面で決して“派手でない”。とはいえ、結果的にはそれがいいと言えるように思う。もう少し踏み込んで言えば、上記のメイオール盤やバターフィールド盤と比べて、それほどまでの“勢い”がない。ギター(ダニー・カルブに加え、スティーヴ・カッツ(Steve Katz)がギターとハーモニカを担当)が出しゃばり過ぎないないというのも、それを表していると言えるのかもしれない。“派手さがない”というのは、別に悪い意味で言っているわけではなくて、実のところは、意図的なものだったのではないかと感じている。つまりは、ノリで聴かせる部分を敢えて抑え、腰を据えて聴くタイプの、より“玄人”なリスナーを意図していたのではないだろうかと思ってみたりもする。 ぜひ注目してほしいナンバーとしては、まずは、1.「泣かずにいられない」。派手にならず地味な曲調でじっくり聴かせる点と、ハモンドオルガンのカッコよさが個人的には強く印象に残る。あとは、4.「二つの列車」に見られるような、まったりとした雰囲気が個人的には好みである。この“まったり感”というべきものは、表題通り大幅にフルートをフィーチャーした7.「フルート・シング」なんかでも面白い形で展開される。さらに、上記1.と並ぶスリリングさという点では、8.「やさしく抱いて」、同じく上述の“まったり感”という観点では、9.「フライ・アウェイ」もお勧めと言えるように思う。 [収録曲]1. I Can't Keep from Crying2. Steve's Song3. You Can't Catch Me4. Two Trains Running5. Wake Me, Shake Me6. Cheryl's Going Home7. Flute Thing8. Caress Me Baby9. Fly Away1966年リリース。 プロジェクション(モノ・ミックス) [ ザ・ブルース・プロジェクト ] 以下のブログランキングに参加しています。お時間の許す方は、クリックで応援よろしくお願いします。 ↓ ↓ ↓
2023年08月22日
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個性の強さと時代の先取り リッキー・リー・ジョーンズ(Rickie Lee Jones)は、シカゴ生まれのシンガーソングライター。家出の末、19歳からロサンゼルスに暮らし、トム・ウェイツと同棲していたこともある(表の面ではないが、『ブルー・ヴァレンタイン』のジャケットの写真に登場する女性が彼女だとのことである)。いくつかの曲がレコード会社の関心をひき、ローウェル・ジョージが彼女の曲をソロ・アルバムで取り上げたこともあって、1979年のこのセルフ・タイトルのデビュー盤(日本版タイトルは『浪漫』となっているが、原題は彼女の名前そのまま)が生まれた。 本作は全米でアルバム・チャート3位を記録し、大きなヒットとなった。シングルの1.「恋するチャック(チャック・Eズ・イン・ラヴ)」も全米4位のヒットとなった。今風に言えば、ジャジーでブルージーな洗練された女性ヴォーカルがリスナーの心をつかんだということになるのだろう。けれども、その当時の音楽業界の中では、こうした音楽的な方向性そのものが斬新で、センセーショナルだったといえる。ドクター・ジョン、ジェフ・ポーカロ、マイケル・マクドナルド、スティーヴ・ガッドなどサポートのミュージシャンもなかなかの顔ぶれが並んでいる。 注目の曲をいくつか見ておきたい。シングル・ヒットした1.「恋するチャック(Chuck E.'s in Love)」は、トム・ウェイツとの共通の友人である実在の人物(チャック・E・ワイス)の実話にインスピレーションを受けて作られたナンバー。表題の“チャック・Eは恋してる”というのは、行方が知れなくなった彼からの電話を受けたトム・ウェイツの言葉だという。5.「イージー・マネー」は、上記の通り、ローウェル・ジョージが取り上げ、本デビュー盤の大きなきっかけとなったナンバー。あと、上記5.に加え、2.「1963年土曜日の午後」、3.「ナイト・トレイン」は特に外すことのできない好曲だと思う。[収録曲]1. Chuck E.'s in Love2. On Saturday Afternoons in 19633. Night Train4. Young Blood5. Easy Money6. The Last Chance Texaco7. Danny's All-Star Joint8. Coolsville9. Weasel and the White Boys Cool10. Company11. After Hours1979年リリース。 浪漫 [ リッキー・リー・ジョーンズ ] 下記のランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、バナーをクリックして応援いただけると嬉しいです! ↓ ↓
2023年08月19日
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全米で人気を獲得した飛躍の盤 ボブ・シーガー(Bob Seger)は、1945年デトロイト生まれのロック・ミュージシャン。ボブ・シーガー・システム、ソロ、さらにはバックバンドのシルヴァー・バレット・バンドとの活動を展開するが、長らく地元で人気のアーティストというポジションだった。 そんな彼が全米レベルでのステータスを築くことになったきっかけが、本盤『炎の叫び(Night Moves)』だった。アルバムはチャートで8位まで上昇し、彼にとって初のトップ10入りとなった。シングルも全米4位となった表題曲(2.「ナイト・ムーヴス」)を皮切りに複数がヒットした。トップ・アーティストとしてのボブ・シーガーの快進撃はこの盤から始まったと言える。 実際、本盤には好曲が並ぶ。冒頭の1.「ロックン・ロール(ロック・アンド・ロール・ネヴァー・フォーゲッツ)」は、ノリのいい、いかにもボブ・シーガーらしい王道のロック・ナンバー。シングルとしてもカットされた(最高位は全米41位)。2.「ナイト・ムーヴス」は、上記の通りシングルとしてヒットした。後の「アゲンスト・ザ・ウインド」や「ライク・ア・ロック」につながるあの雰囲気を、この曲は内包している。さらに、彼の代表曲の一つになった6.「メインストリート」も本盤に収められている。この曲もシングル化され、全米24位となった。シングルとなったこれら3曲が注目の曲ということになるのだろうけれど、そのほかにも注目したい曲を少し挙げておきたい。3.「ファイア・ダウン・ビロー」は、妙に筆者のツボにはまるいかにもアメリカン・ロック調のナンバー。ミディアム・テンポの4.「光の中へ(サンバースト)」と8.「シップ・オブ・フールズ」は、少し余裕を持たせたり、肩の力の抜けた落ち着いた雰囲気を出したりしているところがいい。一方で、アルバムを締めくくる9.「メリー・ルー」は、ボブ・シーガー独特のハイテンションのヴォーカルが聴きどころとなっている。[収録曲]1. Rock and Roll Never Forgets2. Night Moves3. The Fire Down Below4. Sunburst5. Sunspot Baby6. Mainstreet7. Come to Poppa8. Ship of Fools9. Mary Lou1976年リリース。 【輸入盤CD】Bob Seger & The Silver Bullet Band / Night Moves (ボブ・シーガー&シルヴァー・バレット・バンド) ↓こちらはベスト盤↓ 【輸入盤CD】Bob Seger & The Silver Bullet Band / Greatest Hits(ボブ・シーガー) 以下のブログランキングに参加しています。お時間の許す方は、 クリックで応援よろしくお願いします。 ↓ ↓ ↓
2023年08月16日
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ソフトながら、ボブ・マーリーらしさに溢れた盤 ウェイラーズ時代も含めて、ボブ・マーリー(Bob Marley)にとって10枚目のアルバムとなったのが、1978年リリースの『カヤ(Kaya)』である。メジャーのアイランドからのリリースとしては、6枚目のアルバムであった。ジャマイカへの凱旋帰国(「ワン・ラブ・ピース・コンサート」への参加)のタイミングで発表され、世界各国で人気を獲得した。特に英チャートでは、ボブ・マーリーのアルバムとしては最高位の4位の記録を残した。 内容的には、前作である『エクソダス』と同時期に録音された楽曲から構成されている。音楽的にも、歌詞の面でも、“ソフト”、“リラックス”、“レイド・バック”といった形容がなされるが、それは決して悪い意味ではないように筆者には思われる。社会性が強く、その意味では“過激な”彼らの音楽も魅力的な一方、こうした柔らかめの傾向の作品もまた、彼らを代表するものと言っていいような気がしている。 収録曲の中で特に有名なのは、3.「イズ・ディス・ラヴ」。この曲はシングルとしてイギリスなどでヒットした(イギリス・チャートでの最高位は9位)。他に注目したい曲としては、表題曲の2.「カヤ」。このナンバーは、メジャー以前作の『ソウル・レヴォリューション』に収められていた曲の採録。個人的好みからこれら以外にあといくつか挙げるとすると、4.「サン・イズ・シャイニング」、6.「シーズ・ゴーン」、9.「ラニング・アウェイ」なんかがいい。全編にわたって、ゆったり、まったりめにボブ・マーリー節が広がっている。そんな部分が魅力のアルバム作品だと言える。[収録曲]1. Easy Skanking2. Kaya3. Is This Love4. Sun Is Shining5. Satisfy My Soul6. She's Gone7. Misty Morning8. Crisis9. Running Away10. Time Will Tell1978年リリース。 【輸入盤CD】Bob Marley & The Wailers / Kaya (Bonus Track) (リマスター盤) (ボブ・マーリー) カヤ<35周年記念 デラックス・エディション> [ ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ ] 下記のブログランキングに参加しています。 応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2023年08月13日
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ソロとしてゲストとの共演、エレキ・ギターへの回帰 ジョン・マクラフリン(John McLaughlin)は、1942年イギリス出身のギタリスト。1971年から自身のバンド、マハヴィシュヌ・オーケストラで活動し、解散後にはシャクティというバンドを数年間続けた。そして、シャクティ解散後に発表されたソロ作が、1978年の『エレクトリック・ギタリスト(Electric Guitarist)』だった。 本盤は、マクラフリンにとって、二重の意味での“回帰作”となった。一つは、シャクティ時代のアコースティック・ギターから、エレクトリック・ギターへの回帰。表題はこの点がそのままアルバム・タイトルになっている。そして、もう一つは、西洋音楽への回帰である。これをフュージョン音楽として結実させるために彼がとった方法は、多彩なゲスト・ミュージシャンたちとの共演だった。 本盤参加の演奏者には、マハヴィシュヌ・オーケストラのメンバーだったジェリー・グッドマン(1.,ヴァイオリン)、共演作もある盟友カルロス・サンタナ(2.,ギター)、ナラダ・マイケル・ウォルデン(2.,ドラムス)、デイヴィッド・サンボーン(3.,アルト・サックス)、チック・コリア(4.,ピアノ)、ジャック・ディジョネット(4.,ドラムス)、ジャック・ブルース(5.,ベース)、トニー・ウィリアムス(5.,ドラムス)らが含まれる。まさにマクラフリンの旧知のミュージシャンを一気に並べたような面々である。 いくつか注目したい曲をピックアップしておきたい。1.「ニューヨーク・オン・マイ・マインド」は、マハヴィシュヌ時代を思わせる演奏。2.「フレンドシップ」は、その表題が示すように、C・サンタナとの共演で、かつての共演作『魂の兄弟たち』を想起させる。4.「ドゥ・ユー・ヒア・ザ・ヴォイス・ザット・ユー・レフト」は、チック・コリア(さらには同じくRTFのスタンリー・クラーク)、ジャック・ディジョネットとのカルテット演奏の精度の高さに加え、敬愛するジョン・コルトレーンの「ジャイアント・ステップス」をベースにしたコード進行で演奏されている。さらに、7.「マイ・フーリッシュ・ハート」は、マクラフリンにとっては珍しいスタンダード曲のアルバム収録。しかも、エレキ・ギターによるソロ演奏となっている。[収録曲]1. New York on My Mind2. Friendship3. Every Tear from Every Eye4. Do You Hear the Voices That You Left Behind?5. Are You the One? Are You the One?6. Phenomenon: Compulsion7. My Foolish Heart1978年1 ~2月録音。 John Mclaughlin ジョンマクラフリン / Electric Guitarist 【CD】 以下のブログランキングに参加しています。お時間の許す方は、 クリックで応援よろしくお願いします。 ↓ ↓ ↓
2023年08月10日
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時代を超越した金字塔 デヴィッド・ボウイ(David Bowie,デビッド・ボウイーと表記されることも)は、イギリス出身のミュージシャン・俳優で、1996年にロックの殿堂入りをしている。1947年生まれで、2016年に闘病の末に69歳で癌で帰らぬ人となった。 デヴィッド・ボウイの代表作とされるのが、1972年にリリースされた5枚目のアルバム、『ジギー・スターダスト(The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Mars)』である。発売当時は、この長い原題の直訳で『屈折する星屑の上昇と下降、そして火星から来た蜘蛛の群』と題されていた。表題のジギー・スターダストは、一種のコンセプト・アルバムとなっているこの作品の主人公の名で、ボウイ自身もこのジギーとしてパフォーマンスをしていた。 少し大袈裟に言うと、ボウイは予言者だったのかもしれない。資源枯渇の危機の地球にやってくる異星人の救世主、それもバイセクシュアルのスターという設定は、発表から半世紀を超えたとは思えないほどアクチュアルなテーマである。音楽的にも楽曲・演奏の完成度が高すぎて、批評するのも恐れ多い。かつては“グラム・ロック”とラベル付けされていた(その意味では、ある種“ゲテモノ”扱いされる部分もあった)ボウイだけれど、現代から見れば、メインストリームのロック史の中での名盤というふうに見なした方がしっくりくるのかもしれないと思う。 個人的におすすめのナンバーをいくつかだけでも挙げておきたい。1.「5年間」は、地球滅亡の危機まであと5年という、本盤のストーリーの前提となる事態を歌ったもので、切迫感が伝わってくる演奏とヴォーカルが印象的。4.「スターマン」は、言わずと知れたボウイの代表曲の一つ。このナンバーと並んで、曲の美しさが際立ったナンバーとして、6.「レディ・スターダスト」も外せない。アルバムを締めくくる11.「ロックン・ロールの自殺者」は、ジギーとしてのライヴ・パフォーマンスのクロージング・ナンバーとしても用いられた曲で、1974年になってからシングルとしてもリリースされた。[収録曲]1. Five Years2. Soul Love3. Moonage Daydream4. Starman5. It Ain't Easy6. Lady Stardust7. Star8. Hang Onto Yourself9. Ziggy Stardust10. Suffragette City11. Rock'N'Roll Suicide1972年リリース。 ジギー・スターダスト<2012リマスター> [ デヴィッド・ボウイ ] 以下のブログランキングに参加しています。お時間の許す方は、 クリックで応援よろしくお願いします。 ↓ ↓ ↓
2023年08月06日
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