森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2014.01.25
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赤ちゃん泣き声分析器というものがある。
赤ちゃんが泣いたとき、人間に代わって機械が分析する。
今泣いたのは、空腹か、退屈か、不快か、眠たいのか、ストレスかを見分けるのである。

親はいちいち赤ちゃんを観察しなくてもよい。考えなくてもよい。
空腹に電気が点灯すればおっぱいをやる。
不快に点灯すればオムツをかえる。
退屈に点灯すればおもちゃを与えたり、遊んでやる。

親は赤ちゃんを観察しなくてもよい。
機械の判定結果だけを見て育児をすればよい。
育児の手間暇を省く画期的な機械のように見える。
一見便利なようだが、何か違和感を感じるのは私だけではないと思う。

森田理論で考えてみた。大きな問題があることに気が付いた。
親が赤ちゃんの泣き声を見て観察するというのは、大きな意味がある。
泣き声を聞くとすぐに赤ちゃんのところに飛んでいく。

もう長いことオムツを変えていないので、オムツを変えてくれと言っているのかな。
あるいは、もうおっぱいを欲しがっているのかな。いろんな感情が湧いてくる。

そしてオムツを触ってみたり、おっぱいを与えてみたりする。
たまには見当違いのこともあるだろうが、仮説を立てて、実行する。
間違っていれば、すぐに修正して次に移る。

育児は赤ちゃんの観察、感情の発生、思考、行動という一連の流れの中で行われている。
感情の発生、感情の高まりは、赤ちゃんとの絆を深めるためには欠かせないプロセスなのです。
それが親子のふれあいをつくり、人間的なつながりを作っているのです。

それが泣き声分析器では、感情の発生はなく、いきなり処置を押し付けられる。
つまり強制労働をさせられているのと何ら変わりがない。
無駄な操作はなくなるかもしれないが、育児の楽しみがなくなり積極的に赤ちゃんと
かかわることができなくなる。

つまり自主的、創造的かかわりではなく、強制的、義務的行動となる。
そういう行動はストレスとなるばかりか、育児に興味が持てなくなり、最後には
育児放棄という方向に向かってしまう。
だから、たとえ面倒でも、赤ちゃんの観察は機械にやらせてはいけない。
親が自分でしないといけないと思う。





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