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モズの雌雄の性比(*)がどうなっているだろうと思い、冬鳥の様子の下見を兼ねて市川市の長田谷津と呼ばれる細長い谷間に緑豊かな空間を訪ねました。最寄り駅近くの駐車場に愛車をとめて徒歩で現地に向かい、谷津田を探索して歩きました。斜面林からは複数のシロハラが鳴きながら移動していき、水路沿いでは複数のウグイスの笹鳴き、木々の枝や幹にはシジュウカラやメジロが虫を採食している光景を目撃しました。また、日だまりではダイサギがじっと座り込んで日光浴をしている姿も観察しました。さて、肝心のモズですが、雌が水路沿いの小枝にとまり、水路を移動するコオロギのような虫を捕獲しついばんでいるのを観察できました。植田(2011)が、食物の多そうな環境では雄、餌の少ない住宅地では雌が多いと述べていますが、ここの谷津田の性比がどうなっているか興味のあるところです。これから真冬にルリビタキ、シロハラ、ウグイス、ミソサザイ、ヤマシギなどと出会えるか、楽しみなシーズンとなります。(*)バードリサーチニュース2011年9月号.p1.(写真)アカハラ2022年1月、ウグイス(2022年2月)以外は2023年11月14日撮影
2023.11.14
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木枯らし一号が吹く中、柏市の柏の葉公園にでかけました。県民プラザの前に広がる調整池には、オカヨシガモ、ヨシガモ、ヒドリガモ、マガモ、オナガガモ、コガモ、オオバンが羽を休めていました。カモは、エクリプスから換羽中の個体、非繁殖羽とじつにいろいろで見応えがありました。(オカヨシガモの非生殖羽雌と頭に模様のある雄生殖羽)雌非生殖羽と頭に模様のある雄生殖羽を見つけました。雌非生殖羽は脇が幼羽よりも丸みがあり、風切に生殖羽のような薄橙色の斑がありません。雄は、額から頭頂、後頭が暗色で淡色の頬をしている生殖羽でした。雄は、頭の模様がじつにいろいろなので観察がいつも楽しみです。(ヨシガモ)写真ではわかりにくいと思いますが、三列風切基部が淡色、大雨覆が白色部があったので雌非繁殖羽と思われました。(ヒドリガモ)雨覆の白い雄エクリプスが生殖羽に換羽中の個体と雨覆に白い羽縁が目立つ雌非繁殖羽の姿がありました。(オナガガモ)雄生殖羽、エクリプスが生殖羽に換羽中の雄、生殖羽に比べると色味のシックな雌非繁殖羽の姿を観察しました。(コガモ)下嘴が橙色で上面が黒っぽさのある褐色の若鳥と思われる個体と嘴が黒く、上面が褐色味がある雌非繁殖羽と思われる個体を見つけました。(写真)2023年11月13日撮影
2023.11.13
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今月9日に柏市内の谷津田でウソを目撃しました。過去、千葉県北西部および手賀沼とその周辺地域で観察された記録を整理しました。ウソの飛来は年により変動が大きく予想できませんが、これまでになかった秋早くに姿を見かけたことから所謂当たり年となる可能性も考えられるので情報提供します。(関東南部での越冬)唐沢(2007)は、関東南部でのウソの越冬記録を整理し報告しています。2000年から2003年市川市大町で1羽の観察記録があり、2006年11月には7羽から12羽の群れが頻繁に観察できたと述べています。(手賀沼とその周辺地域での観察記録)手賀沼とその周辺地域では、1978年2月19日に我孫子市中峠で10羽の群れが観察された後は観察されていなかったが、2000年4月8日柏市豊四季1羽、2006年11月26日から12月10日柏市酒井根1羽、2006年12月25日柏市布施6羽、同日柏市片山1羽、2007年1月1日から2月25日最大7羽、2007年3月17日から18日柏市布施3羽、2019年12月16日柏市光ヶ丘1羽、2020年1月20日柏市光ヶ丘1羽、同日柏市片山1羽、2020年1月25日から2月2日柏市光ヶ丘1羽、2020年2月9日から2月24日柏市片山1羽が観察されている。前記のうち、2000年以降の観察記録は桜の花芽をついばんでいたもの。(ウソの食物)唐沢(2007)は、ウソの食物について報告しています。それによると、種子はアキエレ・スイカズラ・カエデ科sp.・ウツギ・イロハモミジ・アジサイ・マサキ・アキグミ・ナナカマド・広葉樹spの10種と記し、花芽は桜・ソメイヨシノ・ウメ・レンギョウ・カエデ・ハナモモ・カツラ・エノキ・グミ・桜桃・八重桜・ヤマザクラ・ヤシャブシ・コナラ(葉芽)・マダケ(葉才)の15種類と述べています。また、11月から12月は草本類や本木類の種子、3月から4月は花芽を食べると報告しています。(参考)我孫子野鳥を守る会.会報.no1-294.1975年-2023年9月.唐沢孝一.2007.関東南部を中心としたウソの越冬記録.千葉生物誌.第57巻.第1-2号.p3-14.(写真)2020年1月20日、25日柏市光ヶ丘で観察・撮影
2023.11.12
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鳥友から昨日の水元公園のリポートを見てヒドリガモの雨覆が淡色部の多い個体、白い羽縁が目立つ個体となどいろいろだが、年齢の識別との関係を知りたいと質問をもらいました。(雨覆に白い羽縁が目立つ個体)一枚目から三枚目の写真は、雨覆に白い羽縁が目立つ個体です。一枚目の写真は、昨日、水元公園で観察した個体です。雨覆に白い羽縁が目立つ雌非生殖羽です。脇の羽が幼羽に比べて大きく丸みが強いです。二枚目は、2021年1月20日に水元公園で観察した同様の個体です。雨覆の全体のイメージがわかるのでアップしました。三枚目は、2021年1月20日に水元公園で観察した同様の個体です。後ろ方向から雨覆を記録したものです。(雨覆の羽縁が目立ちない個体)四枚目は、2021年11月21日千葉県流山市で観察した個体です。五枚目は2021年11月23日に水元公園で観察した個体です。いずれも雨覆の羽縁が目立たず一様に見えるので雌幼羽と思われました。(雨覆が淡色部が目立つ個体)六枚目は、2018年12月9日に水元公園で観察した個体です。奥の個体の雨覆は淡色部が多く、胸から脇にかけて小斑があり、雄幼羽と思われました。
2023.11.11
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三週間ぶりに水元公園にでかけました。小合溜に羽を休めるカモとツグミの姿を探すのが今日の目的でした。水面には、ヨシガモ雄、ヒドリガモ、マガモ、ハシビロガモ、オナガガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、カイツブリ、カンムリカイツブリ、カワウ、ダイサギ、コサギ、アオサギ、オオバン、ユリカモメが羽を休めていました。ユリカモメはヘッドフォンをかけたような愛くるしい個体でした。また、ツグミはグリーンプラザ南に広がる広場にありました。数えてみると、13羽。まだ数羽のフィールドがほとんどなのに勢ぞろいしていました。よく見てみると、胸の白っぽいもの、黒っぽくT字の模様のあるもの、上面が黒っぽいもの、そうでない個体と実にいろいろ。帰りがけには、秋の景色とカワウ、カワセミを記録し、楽しい時間を過ごしました。(写真)2023年11月10日撮影
2023.11.10
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昨日、柏市内の小さな谷津田でウソと遭遇しました。林縁にジョウビタキ、カワセミが登場するのを待っていた時、屋敷林の方向から私の方をめがけてウソ雄が正面から飛翔してきて、林の中に入り二度フィフィと鳴き声を披露してくれました。前回、2016年12月は11日から18日の間滞在しましたので、同様に滞在してくれるといいのにと思っています。(写真)2016年12月18日柏市内、2007年3月17日柏市内
2023.11.09
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一ヶ月ぶりに茨城県浮島周辺を探索してみました。ツグミが複数鳴きながら移動する光景の中、蓮田にはセイタカシギの小群、タゲリ、コチドリ、ハジロコチドリ、タカブシギ、イソシギ、トウネン、オジロトウネン、ウズラシギが餌を物色している光景を観察しました。あわせて、蓮田の中にユリカモメの姿も発見。ウズラシギは上面の赤褐色の色が強い若鳥、タカブシギでは上面が黄褐色味のある若鳥、グレーの色の強い夏羽から冬羽に換羽している個体とじつにいろいろ。見ていて飽きることがなく、時間を忘れて楽しめました。(写真)2023年11月8日撮影
2023.11.08
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昨日、手賀沼でオナガガモ雄幼羽を目撃しました。雄幼羽は最外三列風切が黒いので、雌幼羽の黒褐色、灰褐色とは違いがあります。(例外があるので、雄は嘴側面が青灰色で、雌は全体が鉛色の点を確認する必要があります)最外三列風切の他、翼鏡でも雄、雌の識別が可能です。緑色であれば雄、茶色であれば雌となります。ただし、光線の具合で雄でえんじ色、雌で不鮮明な緑や茶と黒のまだらに見えることがあるので注意が必要です。(写真)一枚目から三枚目が雄幼羽、四枚目は嘴が黒っぽく、肩羽に赤褐色の斑があり、最外三列風切が黒くないので雌と思われます。一枚目:2023年11月6日手賀沼二枚目:2006年9月30日茨城県土浦市三枚目:2010年10月3日柏市柏の葉四枚目:2012年11月3日栃木県真岡市
2023.11.07
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11月に入ったのに南寄りの強い風が吹く中、ホームグラント手賀沼を探索しました。カモの姿もだいぶ増え、マガモの群れがあちこちに見受けられるようになりました。このほか、カンムリカイツブリの姿も複数あり、冬羽、生殖羽の残っている個体も見受けました。このほか、カイツブリ若鳥、オナガガモ成鳥雌雄、雄幼羽、ハシビロガモエクリプス、ユリカモメがカンムリカイツブリと連れ立って水面を移動する光景や葦原ではチュウヒが飛翔する姿を目撃しました。(写真)2023年11月06日撮影(オナガガモ雄幼羽:最外三列風切が黒いのが特徴です。成鳥雌は灰褐色です)
2023.11.06
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鳥友から先月読書会でとりあげた「ヤマケイ文庫山階鳥類研究所のおもしろくてためになる鳥の教科書」に掲載されているウソの名前の由来の件で質問をもらいました。「ウソの名は嘘つきのうそからくるものではありません。笛のような声で鳴くことから口笛の意味である嘯くからきています」と記されていますが、何を根拠に断言するような表現になっているのでしょうかとの内容でした。質問を受けて確認してみると、筆者の小林さんは、1950年に安倍幸六さんの太宰府天満宮の鷽替とのタイトルで日本野鳥の会会報野鳥誌に掲載されたものを参考に記されたものと思われました。以前メンバーで読み合わせた文献は、蒲谷鶴彦さんの日本野鳥大鑑に記載されていた「本種の名は鳴き声が口笛によく似ていることから口笛を吹く意味の嘯く(うそぶく)に由来していると言われている」との件でした。このくだりは、榮川省造さんの異説鳥名抄に記載されていたものを紹介したものです。前記文献のほかには、石田(2015)が「口笛のような声で鳴くことから口笛を意味する古語うそから名づけられた」と述べています。さらに、出典は不明ですが、「フィー、フィー」という口笛のような声で鳴き、それが「おそぶえ」(口笛の古語)のようだというので「オソ」が「ウソ」という名前になったといいます」と紹介しているWebもあります。文献などを確認してみると、口笛の古語がルーツと表現して差し支えないと思います。(引用)蒲谷鶴彦.1996.日本野鳥大鑑.下巻.p132.小学館.石田光史.2015.野鳥図鑑.p357.ナツメ社.南三陸町VIRTUAL MUSEUM.https://www.town.minamisanriku.miyagi.jp/小林さやか.2023.ウソで精算する?天神様の鷽替え神事.山階鳥類研究所のおもしろくてためになる鳥の教科書.p305-307.ヤマケイ文庫.(写真)私のライブラリーより
2023.11.05
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渡辺・平野(2009)は、ヒクイナの越冬分布について知見を整理し報告しています。それによると、ヒクイナの1986年の冬期の生息は、九州地方と山口県の一部で越冬が確認されていたに過ぎなかったが、2006年から2009年3月までの越冬期は、1都2府22県で分布が報告され1980年代中ごろに比べると,明らかに拡大したと述べています。また、その分布は西から東へ拡大したことが判明したと記しています。さらに、ヒクイナの越冬分布の拡大は,近年の地球温暖化にともなう冬期の気温の上昇と関係していることが推測されると報告しています。このほか、環境省が実施した調査結果でも1980年代と比べて2016年以降越冬分布が拡大していると報告されています。拙宅の亭主のデータベースによると、1972年から2019年の間では、1978年6月19日、6月25日に手賀沼での観察記録以外は報告が見当たりません。それが、2019年11月以降の冬季(11月から翌3月)になると、つぎのような観察記録が寄せられています。2019/11/07岡発戸、2020/01/11岡発戸、2020/02/04手賀沼、2020/03/19手賀沼、2020/03/30岡発戸、2020/11/05手賀沼、以降、2021/春、2021/11以降2022年春以降も継続して観察報告が寄せています。手賀沼とその周辺地域では、湿地性植物の生息面積の極端な減少なく、草の実や根等の植物質を採食することができれば冬季でも滞在できると言えるのではないかと思います。(引用)渡辺美郎・平野敏明2009. ヒクイナ 越冬分布の拡大.Bird Research News Vol.6 No.11.p4-5.環境省.2023.全国鳥類越冬分布調査最終報告.2016-2021年日本語版最終報告.https://www.bird-atlas.jp/pub.html(参考)我孫子野鳥を守る会.会報.no1-294.1975年-2023年9月.(写真)2023年11月3日柏市で撮影
2023.11.04
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茨城県南西部にある菅生沼にでかけました。面積85ha、水深 1 mに満たない沼で、ヨシ ・マコモ が 生い 茂っていて水鳥に採食 可能 な 環境が残っている環境です。今シーズンもコハクチョウが4羽飛来し、草原にはコガモが羽を休めていました。また、葦原のヤブにコゲラの姿も発見。帰り道、柏の葉キャンパス駅近くの調整池に立ち寄ったところ、草刈り作業が進行する中、ヒクイナが水路を移動しながら餌を物色している姿を観察しました。葦原をぴょんぴょん跳ねるように軽やかに移動していく姿、しっかりと目に焼き付けました。東日本では減少が甚だしいと言われていますが、ホームグランド手賀沼とあわせてその動向を注視していきたいと思います。(写真)2023年11月3日撮影
2023.11.03
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昨日も前日に引き続き、松戸市千駄堀にある21世紀の森と広場を訪ねました。ネイチャーセンターに立ち寄り、来場なさった方の観察メモを閲覧したところ、マヒワの観察情報が記されていました。年によってまったく見かけない年とまとまって姿を見かける年があります。出会う確率を高めるには、この時期にマヒワが好む実をつける木がどこにあるかを把握しておくことをお勧めします。百日紅、ヒノキ、ハンノキには好んで飛来する印象があります。一枚目は、2011年2月に柏市南部で見かけた百日紅の実をついばんでいた雄個体です。二枚目は、2012年11月4日松戸市千駄堀で枝に止まっていた雄個体です。三枚目は、2019年10月20日に柏市内でヒノキの実をついばんでいた雌雄ペアです。四枚目は、2017年1月1日に都内水元公園で見かけた雌個体です。五枚目は、2013年1月20日に松戸市千駄堀の地面で水浴びしていた光景です。
2023.11.02
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都市の一角にありながら谷津田、屋敷林、林が残っている環境があるフィールドで猛禽ツミが小さな池で水浴びした後、近くの枝にとまり30分程度、羽を広げ日光浴する姿を目撃しました。虹彩は黄色で脇腹と下腹部に褐色の褐色の横斑、足は黄色でツミ若鳥でした。昨年も12月、翌1月にも姿をみせていましたので今冬も近くで冬を過ごす可能性があります。その動向を注視していきたいと思います。(写真)2023年11月1日撮影
2023.11.01
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10月最終日に松戸市の21世紀の森と広場を訪ねました。千駄堀池には、カルガモ、コガモそしてオシドリ4羽の姿を見つけました。オシドリは雄3羽、雌1羽で、雄は内側三列風切が銀杏羽となっている個体、エクリプス羽から換羽中の個体で銀杏羽が少し見えている個体、エクリプス1羽でした。このほか、水路で餌を探すコサギ、ダイサギ、水面を鳴きながら飛翔するカワセミ、水際や地面で鳴きながら移動していたハクセキレイ、セグロセキレイの姿もありました。月がかわると、オカヨシガモが飛来し、コガモの個体数もさらに増加し、林縁ではルリビタキ、アキニレの実をついばむマヒワが見られる年もあり楽しみな時期となります。ただし、10月28日から11月12日は松戸アートピクニック、11月2日から5日は松戸モリヒロフェスタが開催されるので駐車場が満車となることがあり、この期間は、電車、バスを利用するのことで園内にスムーズに入れます。(写真)2023年10月31日撮影
2023.10.31
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二週間ぶりに印旛沼に水鳥を見に出かけました。沼の水面に羽を休めているカモはぐんとふえていて、ヨシガモ、ヒドリガモ、マガモ、カルガモ、オナガガモ、トモエガモ、コガモ、ホシハジロ、キンクロハジロと種類もいろいろ。このほか、遊歩道脇ではクイナの鳴き声、水田地帯の畦ではノビタキの姿、葦原をチュウヒが飛翔する姿があったり、楽しい時間を過ごしました。帰り道、近郊の白鳥の郷に立ち寄ったところ97羽のコハクチョウの姿を見つけました。(写真)2023年10月30日撮影
2023.10.30
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先週読書会を開催した後、山階鳥類研究所のおもしろくてためになる鳥の教科書(以下、山階2023)に所蔵されていたオナガの件で質問をもらいました。内容は、柏市の鳥がオナガと選ばれた経緯についてでした。ホームグランド手賀沼沿岸の千葉県柏市の鳥は、1994年11月に市制施行四十周年を記念して市民から募集し身近に見られる鳥であるなどの理由で市の鳥に制定されました。(オナガの世界的分布)茂田(2023)は、オナガが東アジアとイベリア半島のスペイン、ポルトガルに隔離分布している件を紹介しています。東西に分かれた分布は、人間によって持ち込まれた人為的なものと元々ユーラシア大陸に広く分布していたが両端を残して消滅してしまった自然分布なものという二つの説が存在していた件を記しています。その後、1997年にイベリア半島南端のジブラルタル付近の三ヶ所から約4万4000年前のオナガ4個体の化石が出土し自然分布であることが判明したと報告されしています。さらに、DNA解析によると100万年から120万年前にはユーラシア大陸東西の端に分布するようになったと推定され、イベリア半島に分布しているオナガは亜種ではなく独立種として扱われるようになっていると述べています。(国内の分布)原田(2009)は、オナガの分布、生態などの知見について整理し報告しています。分布については、「日本、朝鮮半島、中国北東部、アムール川流域の極東アジアとヨーロッパ西端のイベリア半島に隔離分布する。日本では、福井県、岐阜県、愛知県以東、青森県までの東日本に分布する」とし、「九州北部では1960年代まで生息し、島根県、兵庫県、和歌山県、愛媛県でも記録がある」とも報告しています。西日本に分布しなくなった理由については、言及されていないがカササギと競合していたことで消滅したなどの説をしていますが、定かではありません。(引用)原田俊司.2009.オナガ.Bird Research News Vol.6 No.6.p2-3.茂田良光.2023.山階鳥類研究所のおもしろくてためになる鳥の教科書.p243-244.ヤマケイ文庫.(写真)私のライブラリーより
2023.10.29
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鳥友から昨日、水元公園で観察したヒドリガモの羽色について質問をもらいました。羽色のいろいろを整理したものを提供します。(1)雄成鳥一枚目の写真は、2017年12月9日水元で観察した雄成鳥です。雨覆の白さは雄成鳥のみです。(2)雄エクリプス二枚目の写真は、昨日観察した雄エクリプスです。頭部と脇の橙褐色が赤味が強いのが特徴です。(3)雄エクリプスが生殖羽に換羽中三枚目の写真は昨日観察した雄エクリプスが生殖羽に換羽中と思われるものです。脇は幼羽より幅広く丸みがありました。(4)雄若鳥四枚目の写真は、2022年3月12日に水元で観察した雄若鳥です。上面が黒っぽく、脇は赤褐色味は弱い印象です。(5)雄幼羽が生殖羽換羽中五枚目の写真は、2022年1月17日に水元で観察した雄幼羽が生殖羽に換羽中と思われる個体です。雨覆が白くないので成鳥でないことがわかります。(6)幼羽六枚目の写真は、昨日観察した幼羽と思われる個体です。雨覆に羽縁が目立たず一様な印象です。(7)交雑個体七枚目は2019年1月3日に茨城県土浦市で観察した個体です。一見すると、雄成鳥のように見えますが、喉と口角が黒く、アメリカヒドリとの交雑の可能性が考えられます。
2023.10.28
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10日ぶりに水元公園を訪ねました。小合溜の水面には、マガモ、ヒドリガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、カイツブリといった水禽の仲間を見ながら林エリアに向かいました。林に入ると、すぐ近くの枝にヒタキ類と思われる一羽が登場。上面はオリーブ色で下面は汚白色で鱗模様があり、喉は白っぽく、翼に白斑はなくキビタキの第一回夏羽かとも思われました。(オオルリ雌であれば、上面は赤褐色、翼、腰から尾に赤褐色があり)しかし、逆光の条件下でキビタキと同定できず。林をさらにすすむと、今度は実のなる木の上部にハト大の鳥が動くのを発見しました。下尾筒に緑色の横斑、雨覆に赤褐色はないことから雌個体と思われました。その後、開けた空間の木々に目をやると、3羽のカッコウ科の姿を見つけました。うち、1羽は下尾筒に横斑があり、後頭には白斑がないことからツツドリでした。帰り道、小合溜の水面で羽をやすめるカモたちを観察。コガモ、マガモ、ヒドリガモ、ホシハジロ、キンクロハジロの姿があり、出会いを楽しみました。中でも、ヒドリガモの羽色は実にいろいろ。頭部、脇の赤褐色がより赤みりの強い雄エクリプス、雨覆の羽縁が目立たず一様な感じのする雌幼羽、雄エクリプスが生殖羽に換羽している個体と水元ならではの観察の醍醐味でした。(写真)2023年10月27日撮影
2023.10.27
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佐倉市の川村美術館を訪ね、毎年飛来しているオシドリを観察してきました。仲睦まじさを披露している雌雄ペア、エクリプスから生殖羽となって間もない銀杏羽のない個体、幼羽から第一回生殖羽となった個体、嘴の大方が鉛色で基部だけピンク色の雌幼羽個体とじつにいろいろな個体を観察できました。紅葉とオシドリのコラボにはまだ早すぎましたが、秋の一日楽しい時間を過ごしました。(写真)2023年10月26日撮影
2023.10.26
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日本の高山帯、森林、草原、里地、湖沼、湿原沿岸、浅海、小島について1000箇所程度のモニタリングサイトを設置して2003年から調査が行われています。この調査で注目はしたい変化があります。それは、越冬期の出現率の上位10位にミソサザイが突然登場したことです。モニタリングサイト(2021)が「ミソサザイは,繁殖期は山地の湿った林、や渓流沿い,崖地などに生息し,標高の高い場所で繁殖する個体は低地に移動して越冬します。林床や岩の上を移動しながら採食するので,越冬地の林床環境の変化が影響しているのかもしれません。林床環境の変化といえば,シカが林床植物を採食することによる藪の減少が思いつきます」と述べています。我孫子野鳥を守る会のホームグランド手賀沼とその周辺地域の観察記録を振り返ってみると、冬季の観察記録は1975年から1990年12月以前では報告されていないものの、1990年12月、1994年1月いずれも手賀沼沿岸の葦原で観察され、2007年1月柏市、2020年2月10日から28日手賀沼沿岸の公園、2020年12月7日、14日手賀沼沿岸の公園、2021年2月8日、12日手賀沼沿岸の公園、2022年1月6日から2022年3月7日手賀沼沿岸の公園で観察したと報告が寄せられています。(2021年12月公園付近の資材置場の火災の影響で公園の一部が焼け、林床が開けた変化で長期間の滞在につながった可能性があります)今冬、手賀沼沿岸でのミソサザイの出現はどうか注視したいと思います。(引用)モニタリングサイト1000. 2021.陸生鳥類調査情報 Vol.13 No.1環境省 自然環境局 生物多様性センター.(参考)我孫子野鳥を守る会.会報.no1-294.1975年-2023年9月.(写真)2022年3月千葉県市川市で観察・撮影
2023.10.25
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10日ぶりに松戸市八柱霊園を探索しました。スタートは、アカゲラとの出会いでスタートとなりました。木の幹に穴をあけている姿を目撃、ねぐらに使うためなのか、長い舌を出して中にいる幼虫を食べるためかのいずれかではと思われました。後頭に赤色部があったので雄個体でした。このほか、キンモクセイの木にエナガ、シジュウカラ、メジロの混群が飛来している光景も観察。葉の裏にある虫の卵を採食していたのが、甘い蜜を吸っていたかのいずれかと思われました。なお、エナガの群れのうちの一羽だけ下面がぶどう色の個体がいるのを見つけました。(写真)2023年10月24日撮影
2023.10.24
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そろそろ水鳥が増加する時期なのでホームグランド手賀沼沿岸に出かけました。印西市と柏市の境界エリアのコブハクチョウが多数集まっているエリアからスタートし、沼東端の水面と隣接する水田地帯を探索しました。水田地帯では、耕起がつい最近行われた模様で土の中から出てくる昆虫類を採餌するノビタキ、ハクセキレイの姿を目撃、沼の水面ではカイツブリ、カンムリカイツブリ、マガモ、カルガモ、コガモの姿を見つけました。これからカモをはじめとする水禽がだんだん増えていくものと思います。なお、ノビタキは喉が黒く、下面がオレンジ褐色の雄成鳥冬羽でした。(写真)2023年10月23日撮影
2023.10.23
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鳥友たちと新しく刊行された本を読みあう読書会を開催しました。とりあげたのは、ヤマケイ文庫の山階鳥類研究所のおもしろくてためになる鳥の教科書でした。中でもみんなの興味を引いたのが、岡 奈理子さんが執筆なさった食べ物が筋胃の大きさを決めるとのタイトルがつけられたキンクロハジロについての章でした。岡(2023)は、湖沼や川、内湾で越冬するキンクロハジロは、主に水底に住む二枚貝や巻貝を採食しますが、島根県中海と宍道湖におけるキンクロハジロに関して調査した結果を整理し報告しています。その中で、中海と宍道湖に生息するキンクロハジロの体重は筋胃を除く体重は平均約800g、全身脂質量も約17-18gで良好な栄養状態だったが、筋胃の重さは中海で平均37g、宍道湖で平均73gと大きく隔たりがあったと報告しています。その原因は、宍道湖に生息する固い殻のヤマトシジミを粉砕するのに筋胃の大きな力が必要される点にあると記しています。(中海の場合は指でつぶせるホトトギスガイ)柔らかなホトトギスガイが生息する中海の方が暮らしやすいとの印象を持ちますが、2月になるとカモによってホトトキスガイがほとんど食べつくされてしまい、多数のカモの採食圧で餌が底をつく事態となり、出雲平野の湖沼を発ち柔らかい餌生物を求めて大移動する必要となりどちらに軍配があがるかは議論の余地があると指摘しています。(引用)岡 奈理子.2023.食べ物が筋胃の大きさを決める.キンクロハジロの重装備、軽装備.山階鳥類研究所のおもしろくてためになる鳥の教科書.p55-60.ヤマケイ文庫.
2023.10.22
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標高の高い環境の鳥というイメージのアカゲラ、バードリサーチ(2018)が報告しているように、1980年代までは千葉県では冬期での観察記録はありませんでした。ところが、2010年代になると千葉県北西部周辺で冬期の観察記録が報告されるようになったと述べています。手賀沼とその周辺地域の観察記録を振り返ると、2006年9月、12月に柏市南部で、翌2007年1月と2月および3月に手賀沼沿岸、2008年6月に我孫子市内で採餌していたのが観察されています。その後、2008年6月以降、2019年10月までは観察記録が見当たらないままでしたが、2019年11月再び手賀沼沿岸で観察されてからほぼ毎年観察されています。今年も10月18日に柏市内で飛来し、観察できました。越冬するか注視しています。まだ繁殖は観察されていませんが、将来繁殖分布が変化する可能性も否定できません。(引用)バードリサーチニュース2018年4月.https://db3.bird-research.jp/news/201804-no2/(写真)2013年2月9日柏市、2016年7月11日日光市、2020年1月13日柏市で撮影
2023.10.21
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アトリは、黒と橙色のパッチワークのセーターを着たようなイメージがある大好きな鳥です。和名の由来が大群で行動することから集鳥(あつとり)と呼ばれ、それが転じてアトリとなったとの説があります。(千葉県北西部でのアトリの飛来)ホームグランドとしている千葉県北西部松戸市、柏市では2016年11月から12月、翌年3月の間にかけて90~80羽の群れが公園、谷津田といった環境に飛来しました。飛来した環境に着目してみると、ケヤキの実が豊富にある環境に滞在した傾向がありました。今冬のアトリの日本への飛来がどうなるか興味のあるところです。(写真)2017年1月9日柏市内、2017年3月19日柏市内で撮影(2015年冬から2021年冬の間のアトリの飛来状況)さて、NPOバードリサーチが日本への渡来を整理し報告しています。https://www.bird-research.jp/1_katsudo/fuyudori/index_fuyudori.html(1)2015年東北地方から北関東ではアトリの大群は記録されず。(2)2016年冬大きな群れは観察されなかったものの情報件数は過去最多で、その半数が21~50羽以下の小さな群れでした。また、各地市街地の公園や雑木林に群れが飛来したと報告があります。(3)2017年冬報告があった36件のうち55.6%が50羽以下で、201羽以上の群れが30.6%という状況と報告されています。大きな群れに着目してみると、最大6000羽、5000羽、3000羽といった群れの観察報告も寄せられたと記されています。(4)2018年冬観察記録件数が最も多かったと報告があり、東京都などの市街地の緑地や公園で群れが観察されたのが特徴だったと述べています。(5)2019年冬200羽以上の大きな群れが報告されたのは長野県と新潟県の2ヶ所だけで、情報件数の約2/3が山地で越冬した個体数が多く、平野部では少なかったのがと特筆されると記しています。(6)2020年冬東日本では小さい群れでの越冬だったのに対して西日本では大きな群れで越冬していた可能性が高いと報告しています。(7)2021年冬小規模な群れで越冬していた可能性があったと述べ、日本海側の大雪の影響で大きな群れを維持するだけの餌が少なかったのではないかと推察しています。
2023.10.20
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昨日水元公園でカッコウ若鳥、13日に八柱霊園でホトトギス若鳥と出会うことができました。ツツドリ若鳥との違いを整理してみました。(1)カッコウ若鳥1枚目から3枚目が昨日水元で観察したカッコウ若鳥、4枚目が2017年9月2日に野田市で観察・撮影したカッコウ若鳥です。後頭に白斑があり、上面に褐色味があり(ツツドリは暗色)、黄色のアイリング、虹彩は橙黄色です。(2)ホトトギス若鳥五枚目と六枚目が13日に八柱で観察したホトトギス若鳥です。目の色が暗色で頭から上面が一様に黒く、頭部から上面が黒灰色で淡色の羽縁がありました。なお、下尾筒はバフ色で横斑は見えず、ツツドリの下尾筒がバフ色で横斑が見えるのとは相違していました。また、カッコウ、ツツドリよりは体が小さい印象を受けます。(3)ツツドリ若鳥5枚目の写真は、八柱で2014年10月4日に出会ったツツドリ若鳥です。頭部から上面が黒灰色で上面は黒~褐色味があります。
2023.10.18
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ほぼ一月ぶりに柏市内の小さな谷津田を訪ねました。谷津田入り口の雑木林ではアカゲラが鳴きながら移動していく姿があり、期待に胸を膨らませ、谷津田に降り立ちました。畑地では柿が実をつけており、大分色づいてきて熟し始めていました。柿の実をめぐってはオナガ、メジロ、ヒヨドリが次々に飛来しついばむ光景を目撃。すると、今度は林縁をチーチーと鳴きながらカワセミ雌が登場しました。しばらく枝に止まったり、杭に止まったり餌探しに余念がありませんでした。これから秋が深まり、冬鳥たちが立ち寄っていきますので、出会いが楽しみです。(写真)2023年10月18日撮影
2023.10.18
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鳥友から水元公園で複数の種類のカッコウ科の鳥類の姿を目撃しているとニユースをもらい、現地に出向きました。ツツドリとカッコウ若鳥の姿が合計5羽あり、メタセコイヤがある林縁を活発に動いていました。1枚目の写真はツツドリ、2枚目から4枚目がカッコウです。ツツドリは腹に白地に太めで間隔の広い黒色横斑があり、下尾筒にバフ色ベースに黒色横斑があります。一方カッコウは、後頭に白斑があり、上面に褐色味があり(ツツドリは暗色)、黄色のアイリング、虹彩は橙黄色で、幼鳥と思われました。このほか、林ではアカゲラが鳴きながら木の幹に止まったり、小合溜の水面にはヨシガモ、ヒドリガモ、キンクロハジロ、ホシハジロの姿を観察しました。(写真)2023年10月17日撮影
2023.10.17
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印旛沼と房総のむらを探索しました。印旛沼吉高機場から甚平渡しの間の遊歩道を探索し、沼の水面の水鳥を観察しました。ケリ10羽が水田で休んでいる姿を発見したり、沼の水面にマガモ、オナガガモ、ススガモ、モモイロペリカンのかんちゃんの姿、ダイサギがカモのように水面に浮かぶ姿を観察しました。また、帰り道に立ち寄った房総風土記の丘では、オオルリ、キビタキ、エナガ、シジュウカラ、ヤマガラ、コゲラ、メジロ、モズの姿も観察できました。(写真)2023年10月16日撮影
2023.10.16
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毎年、10月中旬から下旬にかけての夜に柏市のオフィスの上空をホオジロ属の鳥類たちが鳴きながら通過していきます。ホームグランド手賀沼や近郊の印旛沼の葦原周辺でオオジュリン、カシラダカの姿を見かけるのもそろそろです。ホオジロ属に関して越冬地での分布や行動に関する報告は少ないのが現況が、山岸ほか(1969)が印旛沼で行ったホオジロ属の越冬時期の分布ほかを調査した結果を報告しています。これからの時期、沼の葦原周辺で姿を見かける際の参考までにその概要を整理したものを提供します。(1)どんな環境を選択しているかオオジュリンは沼沢地帯と水田地帯の中にモザイク状に残されている沼沢部に限って出現し、きわめて環境選択の巾が狭い種、カシラダカは沼沢、水田、山麓の巾広くで出現したが量的には沼沢地にかたよる傾向があったと述べています。ホオジロはカシラダカと同様の環境に出現したが荒地、路傍、林縁等が選択される傾向がある、ホオアカは、沼沢地帯の水田の畦で出現し、アオジは主として山麓地帯で記録され水田地帯で記録されたとしています。(2)オオジュリンとカシラダカの行動の違いオオジュリンは垂直に立った草本の桿に横どまりすることができ、その状態から上下方向にも移動ができ、足を開いて桿から桿へと渡り歩くこともできると報告しています。一方、カシラダカはほとんど地上採食し、垂直な桿に横止まりして採食することはないと述べています。カシラダカは水のないヨシやガマの倒れたオープンな場所で採食するという事実もカシラダカの採食姿勢とよく一致していると指摘しています。(3)オオジュリンとカシラダカの群れの大きさカシラダカは100羽以上の集合を成し得るのに対して、オオジュリンは大きくても15羽以下だったと記しています。カシラダカの群れに対して、オオジュリンが小さな単位で分散しているのは、種子食のカシラダカと昆虫食もまざるオオジュリンの食性の違いから来ていると報告しています。(引用)山岸哲・中村登流・須山才二・飯島一良・牛山英彦・香川敏明.1969.ホオジロ属5種の越冬生態の比較研究.山階鳥研報.第5巻.第6号.p1-16.(写真)オオジュリン:2018年3月12日手賀沼、カシラダカ:2016年1月17日野田市、2018年2月10日流山市で撮影
2023.10.15
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昨日、八柱霊園でジョウビタキの雌雄各1羽が餌をフライキャッチしているのを目撃しました。過去、手賀沼および柏市南部エリアでのジョウビタキの初認日を整理してみると、つぎの通りです。(ただし、データの欠損あり)1979/9/9手賀沼、1980/10/11手賀沼、1998/10/31手賀沼、2001/10/25柏市内、2002/10/31柏市内、2003/10/24柏市内、2004/10/28柏市内、2005/10/31柏市内、2006/10/29柏市内、2007/10/31柏市内、2008/10/26柏市内、2009/10/13柏市内、2010/11/6柏市内、2019/11/10手賀沼沿岸、2020/11/1柏市内2021/11/4柏市内2022/11/7柏市内整理した結果からは、1979年が9月上旬と最も早く、続いて1980年が10月2週で、その他では年による違いが小さい傾向にあると言えそうです。(バードリサーチによるジョウビタキの渡りの阻害要素について)バードリサーチ(2022)によると、渡りのピーク日にあたる中央値もジョウビタキは年による違いが小さく、10月20-24日の短い期間にほぼ収まっている(ただし2013年と2017年は10月27日と大きく外れていた)と報告しており、同じような傾向を示しています。ただし、2013年と2017年は普段の年とは違い渡りの時期が遅れ、10月25-31日のあいだに最も多くの初認が報告されたと述べており、要因として台風の影響を受け渡るのが遅かったと言えそうだと記しています。(引用)db3.bird-research.jp/news/202211-no3/(写真)1枚目:2021年12月26日柏市内、2枚目:2021年1月31日都内で撮影
2023.10.14
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10日ぶりに八柱霊園内を探索して歩きました。青空が広がり、園内のあちこちで柿の実をついばむメジロ、ヒヨドリ、空中でフライキャッチをしているコサメビタキ、キビタキ、小鳥類と出会ったエリアとは別のエリアでホトトギスの姿を発見。目の色が暗色で頭から上面が一様に黒く、頭部から上面が黒灰色で淡色の羽縁がありました。なお、下尾筒はバフ色で横斑は見えず、ツツドリの下尾筒がバフ色で横斑が見えるのとは相違していました。このほか、ジョウビタキ雌雄各1羽がフライキャッチをしている姿も目撃しました。(写真)2023年10月13日撮影
2023.10.13
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青空が広がり、手賀沼の様子を見に出かけました。沼の水面には、カイツブリ若鳥、マガモ、カルガモ、コガモ、ヒドリガモ、ユリカモメが羽を休めていました。このほか、柏よりの水面の工作物にミサゴ、印西市との境界の電柱にはチョウゲンボウが縄張り争いをしている光景、田んぼのあちこちにモズが高鳴きをし、遊歩道近くの浅瀬ではダイサギ、コサギが餌を物色してする姿を見つけました。また、アワダチソウのーが群生しているエリアではキタテハの群れが甘い蜜を吸っている姿を観察したり、楽しい時間を過ごしました。(写真)2023年10月12日撮影
2023.10.12
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モズは動物食で、捕えた獲物をなわばり内の木々の枝先などに突き刺して「はやにえ」を作ります。長年解明されていなかったはやにえの機能について大阪市立大学西田有佑さんと北海道大学高木昌興さんが、共同研究の結果、モズの雄は非繁殖期のみはやにえを作り繁殖期が始まる前にほとんど食べ尽くすことを発見しました。大阪市立大学(2019)には、両氏の調査概要、結果などを整理したものが掲載されています。それによると、大阪府の里山にてモズのオスのなわばり内の木々などを観察し、はやにえの生産時期と消費時期を詳細に調べた結果、モズのオスは非繁殖期にのみはやにえを生産し、そのほとんどを繁殖期が始まるまでに食べ尽くすことが分ったとし、はやにえの消費数は気温が低くなるにつれて増え、一年で最も寒い月にピークに達することが分かり、はやにえが冬の保存食であることを示唆していたと記しています。検証結果では、繁殖期のオスのなわばりを定期的に巡回してオスの歌を録音し、歌唱速度とはやにえの消費量の関係を調べた結果、はやにえの消費量が多かったオスほど歌唱速度が速いことが判明したと報告しています。このことからモズのオスのはやにえがメスの獲得で重要な歌の質を高めるための栄養食として機能していることを突き止めたと記しています。 貯食行動は生存に関わる自然選択によって進化したという解釈がこれまでの定説で、モズにおいても、貯えたはやにえには「冬の保存食」としての機能はあったが、さらに「歌の質を高める栄養食」としても機能していることが明らかになり、貯えた餌の消費がオスの性的な魅力を高める効果をもつことを世界ではじめて実証したと述べています。(引用)https://www.osaka-cu.ac.jp/ja/news/2019/190513モズの『はやにえ』の機能をついに解明!―はやにえを食べたモズの雄は、歌が上手になり雌にモテる.大阪市立大学大学院理学研究科の西田有佑特任講師、北海道大学大学院理学研究院の高木 昌興 教授との共同研究.(写真)私のライブラリーより2018年10月29日手賀沼沿岸、2013年9月15日手賀沼沿岸
2023.10.11
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昨日の肌寒さから一転し、朝から青空が広がり、柏の葉公園に出かけました。桜の広場周辺にはヒタキ類、トケンの仲間が立ち寄ったりするのでまずそこから探索をスタート。芝生の上を複数のハクセキレイ、セグロセキレイが鳴きながら移動したり、追尾したりして観察していた飽きません。しかも羽衣はいろいろ。つぎに、ふれあい県民プラザ前の調整池をぐるりと探索しました。。実のなる木にはエナガ、シジュウカラ、コゲラから構成される混群10羽前後の姿を発見。すると、その中に眉がほとんどない所謂チバエナガ1羽がいるのに気づきました。撮影をしようとレンズを向かた時、散歩の方が前を通過し葉で姿が隠れたしまいました。でも、眉のないのは何とかわかっていただける画像がかろうじて1枚記録できました。参考に過去2015年11月に柏市内で観察した眉の薄いチバエナガの画像をアップしました。このほか、コガモ、カルガモ、ダイサギの姿を見かけました。(なお、コガモは嘴に黄色味のない雌非生殖羽)(写真)2023年10月10日撮影(過去のチバエナガ1枚は2015年11月柏市内で撮影)
2023.10.10
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セグロセキレイは、日本固有種でその誕生は日本というのが常識と思われています。ところが中村(2013)が報告しているように、韓国で3つの河川、東海岸で繁殖が確認され、1875年5月にロシアウスリー川上流で古い繁殖記録があり、ロシアサハリン南部で雄の採集記録があるなどセグロセキレイが日本列島、朝鮮半島、サハリン南部を含む日本海沿岸に分布していたことを示唆しています。見かけた鳥がどこからやってきたか、そのルーツはどこかに夢をはせるのも観察の醍醐味と私共は思っています。(引用)中村一恵.2013.日本列島におけるセキレイ属近縁2種の分布変遷と種分化.神奈川県県立博物館研究報.第42巻.p71-90.(写真)2022年1月27日、2020年11月30日いずれも松戸市千駄堀で観察・撮影
2023.10.09
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6日に浮島で観察したコチドリについて、鳥友からハジロコチドリではないかと質問をもらいました。一枚目の写真がコチドリです。胸の帯が太く、頭から上面が淡褐色、前頭に黒色はありません。これらの点からハジロコチドリ幼鳥似に見えます。しかし、嘴が太く、黄色のアイリングがあったこと、淡色の眉斑があることを考えると、コチドリ夏羽が冬羽に換羽中と思われます。二枚目がハジロコチドリ冬羽(2022年1月28日浮島で観察)、三枚目がハジロコチドリ夏羽(2013年8月24日三番瀬で観察)です。
2023.10.08
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昨日、茨城県浮島でアメリカウズラシギ幼鳥と出会いました。鳥友から夏羽との違いについて質問を受けました。過去に観察したアメリカウズラシギ夏羽と比較をしてみました。(アメリカウズラシギ幼鳥)一枚目から四枚目の写真が昨日10月6日に出会った幼鳥です。眉斑に褐色斑が入り、胸の縦斑は密で腹との境も明瞭で、頭上に赤褐色のキャップがあり(ウズラシギと比べると赤褐色が弱い)はっきりとしていました。(アメリカウズラシギ成鳥夏羽)五枚目から七枚目の写真は、2011年7月23日河内町古河林で観察した夏羽です。肩羽には冬羽に見られる灰褐色はなく、第一回冬羽のような全体的に灰色味は感じないこと、胸の縦斑は細くなく、羽縁が擦り切れて黒くなりかけてているなどの特徴から成鳥雄夏羽が冬羽に換羽がはじまった個体ではないかと思われます。(参考ウズラシギ)昨日、観察したウズラシギの画像もアップします。
2023.10.07
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強風が吹き抜ける日中、シギ・チドリを探索しに浮島周辺を訪ねました。夏にも何度も通っていたけれど出会えずだったシギ・チドリが今日は蓮田のあちこちに姿がありました。コチドリ、タシギ、コアオアシシギ、アオアシシギ、タカブシギ、トウネン、オジロトウネン、ヒバリシギ、ウズラシギ、アメリカウズラシギ、ハマシギ、エリマキシギの姿を堪能しました。このほか、田んぼの真ん中の電柱にミサゴが止まり餌の魚をついばんでいました。強風で霞ヶ浦から退避してきたものと思われました。(写真)2023年10月6日撮影
2023.10.06
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谷津干潟、三番瀬でススガモを見かけたと鳥友からニュースをもらいました。いよいよ、冬鳥を楽しむ時期が到来です。飛翔する時の羽音が鈴の音に似ていることから和名がつけられたと言われるススガモの齢と性別の見分けについて整理しました。(1)成鳥生殖羽1枚目の写真は2021年2月3日に浦安市で観察・撮影した雄生殖羽です。前頭部が盛り上がる丸い頭、基部ががっしりした青灰色の嘴、上面の白地に黒い波状斑が特徴です。(2)雌冬羽2枚目の写真は、2017年3月5日に三番瀬で観察め撮影した雌冬羽です。嘴基部を囲む白色部、上面と脇が波状斑に覆われ、上・下尾筒は黒褐色、全体的に褐色がベースです。3枚目の写真は2019年2月23日浦安市で観察・撮影した雌冬羽ですが、上面が黒褐色で下面は褐色です。灰色の羽毛が混じっていました。(3)雄エクリプスから生殖羽に換羽中4枚目の写真は、2021年2月17日谷津干潟で観察・撮影した雄エクリプスから生殖羽に換羽中の個体です。嘴が明るい青灰色で、脇に褐色部や波状斑が残ります。(4)雌幼羽5枚目の写真は、2016年11月20日旭市で観察・撮影した雌幼羽です。虹彩は濁った黄褐色、嘴は暗色、体全体は一様に淡褐色に見え、嘴周辺の白色部はバフ色がかっています。(5)雄エクリプスと思われる個体6枚目は2016年10月30日に浦安市で観察・撮影した個体です。嘴基部が雌よりも不明瞭で、嘴の色は青灰色、体上面に波状斑が見られました。一見すると雌のように見えますが、雄エクリプスではと思いました。
2023.10.05
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鳥友から水元公園で観察した所謂ベンケイヤマガラについて亜種でなく変異個体ということだが、変異の原因は何かと質問をもらいました。観察されている個体のDNAを調べないと確定的なことは申し上げられないものの、ヤマガラとコガラの交雑、ナミエヤマガラの羽色変異個体が飛来している可能性などが考えられると返事をさせてもらいました。なお、写真はイメージとしてアップしもので水元の濃色化した個体ではありません。(1)ベンケイヤマガラの論文への登場私共の手元には論文がないのですが、理学博士黒田長禮氏の「本邦産ヤマガラの色變型と雑種」に博士が1925年3月銀座松坂屋でベンケイヤマガラとして入手し、飼育したとの記載があると友人より教えてもらいました。なお、三島(1969)に本邦産ヤマガラの色變型と雑種に報告されているヤマガラは、ヤマガラとコガラの交雑個体である旨の記載があります。(2)亜種ナミエヤマガラで見られる高い羽色変異について上田ほか(2006)は、2003年から2004年の繁殖期に伊豆諸島神津島でに亜種ナミエヤマガラPv. namiyeiを捕獲し羽色などを調査した結果を報告しています。報告によると、本土に生息する亜種ヤマガラPv. variusや伊豆諸島南部に生息する亜種オーストンヤマガラP.v. owstoniでは見られないほどに、頬のパッチの色彩が幅広く変異し乳白色から煉瓦色まで様々な個体が存在すると記しています。また、要因として、神津島個体群が複数の亜種からなっている、さまざまな雑種の存在、浸透交雑、近親交配などの可能性を指摘しています。このうち、浸透交雑について、亜種ヤマガラPv. variusや亜種オーストンヤマガラPv. owstoniが神津島に侵入し、雑種を形成していれば、遺伝子が浸透する可能性は充分考えられるとしている点は注目されます。(引用)三島冬嗣.1969.ヤマガラ× コガラの雑種およびアオジの淡色型について.山階鳥研報.第5巻.第6号.p92-94.上田恵介•山口典之・森本元•福永杏.2006.稀少鳥類ナミエヤマガラの基礎生態研究一少ない生息数が引き起こす独特な生活史形質一.プロ・ナトゥーラ・ファンド第15期助成成果報告書.p39-46.(写真)2020年10月25日柏市内で撮影一般的な亜種ヤマガラの写真で、濃色化した個体ではありません。
2023.10.04
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一週間ぶりに八柱霊園内を探索して歩きました。お目当てのエゾビタキは2羽の姿があり、木々のてっぺんにとまり移動していました。上面の黒褐色、下嘴が黒色で下面にはっきりと縦斑があり、成鳥と思われました。このほか、シジュウカラ、ヤマガラ、エナガ、メジロ、コゲラが20羽ほどの混群となり、木々を鳴きながら動き、餌を物色していました。また、エゾビタキ、カラ類の混群が移動していた林から離れたエリアで、ツツドリの姿を発見。黄色のアイリング、黒褐色の嘴、お腹には太めで間隔の広い横斑、頭部から上面にかけて黒っぽさがあり、ツツドリ幼鳥と思われました。(写真)2023年10月3日撮影
2023.10.03
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湿度が低く、秋らしくなってきました。先週、ホームグランド手賀沼で出会ったノビタキの姿を再び観察しに出かけました。先週姿のあった熱帯アメリカ原産のヒレタゴボウ周辺ではなく、1年草南米産ホソアオゲイトウ(たとえば1枚目のは写真の背景に写っている褐色がかった)がはえているエリアにありました。しかも、新しい発見だったのがアワダチソウなどの草のてっぺんに止まる時間よりも小さな畑で餌探しをしている時間が長かったこと。あわせて、その足が意外に長いことにもびっくり。ノビタキにくわえて、北柏方面の水面の杭にミサゴ、コガモの10数羽の群れ、サギ類の姿がありました。これからカモの仲間の姿がふえていくので楽しみです。(写真)2023年10月2日撮影
2023.10.02
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先週、柏の葉公園と柏の葉キャンパス駅近郊を散策していたら、ハクセキレイの水浴びを観察。見入ってたら近くの住民の方に、ハクセキレイっていろいろな羽色のものを見かけますが、成鳥と幼鳥の見分け方について教えてもらえると助かりますと質問をもらいました。私のブログに見分けのポイントを整理したものをアップすると約束し、帰宅しました。(雄成鳥夏羽)1枚目の写真(2023年5月4日柏市内)、二枚目(2009年3月29日柏市内)の写真が雄成鳥夏羽です。一見すると、セグロセキレイのように見えますが、耳羽は黒色ではありません。この他、上面の黒色、胸の黒色が広く、全体的に白黒のコントラストが目立ちます。(雌成鳥夏羽)三枚目の写真(2019年4月14日柏市内)が、雌成鳥夏羽です。嘴全体が黒色で、背が灰色、喉の黒色は雄より狭く見えます。(雄第一回冬羽)四枚目の写真(2022年10月14日柏市内)が雄第一回冬羽です。頭上が黒く、顔に少し黄色味があります。(若鳥から第一回冬羽に換羽中)五枚目の写真(2022年10月14日柏市内)、六枚目(2019年9月4日都内)が若鳥から第一回冬羽に換羽中と思われる個体です。頭から上面に若鳥に見られるバフ色がなく第一回冬羽のようにグレーとなっていました。(若鳥)七枚目の写真(2008年7月5日茨城県神栖市)、八枚目の写真(2018年8月23日柏市)が若鳥です。口角が黄色で、上面が少しバフ色がかったグレーでした。
2023.10.01
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千葉県東葛地区のとある駅前にはイソヒヨドリが2006年以降、営巣、抱卵、子育てをしています。お買い物でたまたま今日昼過ぎに立ち寄ったときにも雄が縄張を監視している姿を見つけました。先月、8月20日には雄が営巣した商業施設の屋上に帰還し、以来縄張りを見回っています。縄張りを見張る場所は、8階に相当する高さにある工作物の一角、隣りの商業施設の避雷針、駅の反対側にある商業施設のアンテナです。このほか、4階に相当する高さにある飲食店の看板の隙間を休み場所としています。このほかにも、今年の酷暑下で直射日光をされてきたスポットがあるものと考えています。イソヒヨドリの都市進出のいくつかの報告があるものの、都市に生息している個体の空間利用に焦点を当てた研究は限られたものがあるのみです。鳥居・江崎(2014)がイソヒヨドリの空間利用について兵庫県での調査結果を報告しています。調査結果よると、イソヒヨドリは調査地の中でも特に、高層マンション区に偏って分布し、オスは繁殖期、高層建築物の屋上など上層によく出現しそこでは高い確率でさえずっていたと報告しています。私共が観察してきたイソヒヨドリにも同様の縄張防衛が認められます。ただし、イソヒヨドリの餌は地表性の動物であり、私共の観察しているイソヒヨドリがどこで餌を獲っているのかは不明なので、その生活の把握が不十分という課題があります。(引用)鳥居憲親・江崎保男.2014.イソヒヨドリのハビタットとその空間構造 ―内陸都市への進出―.山階鳥学誌第46号p15‒24.(写真)2023年1月18日、4月3日、5月25日柏市で撮影
2023.09.30
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そろそろ、カモが飛来しているだろうと期待して松戸市の21世紀の森と広場に立ち寄りました。お目当て通り、コガモの姿がありました。嘴全体が黒い雄エクリプス、嘴基部側面が黄色味を帯びる雌の両方を観察。このほかのカモはカルガモのみでした。千駄堀池小島には、コサギ、ダイサギ、広場と民家の境界線には複数のモズが高鳴きする姿を発見。雄の初列風切に白斑がありますが、羽をおりたたむと白斑が隠れてしまうことをあらためて発見しました。これから秋が深まっていくと、猛禽類のオオタカ、ノスリ、オカヨシガモをはじめとするカモ、ルリビタキ、ツグミ、マヒワなどの小鳥たちと出会えることとなるものと思います。今から楽しみです。(写真)2023年9月29日撮影
2023.09.29
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昨シーズンまではケリが毎年飛来していた流山市北部の水田地帯を探索しました。しかし、ケリが主に採餌と休憩していたエリアが物流団地となるため耕作が放棄され荒れ放題となっているのでその姿は見つけられませんでした。しかし、野田市に近いエリアの水田に複数のタシギが飛来しており、鳴きながら飛び立つ光景を観察できました。このほか、モズの雌をめぐり複数の雄が高鳴きし、激しくテリトリー争いを展開していました。くわえて、まだ滞在しているツバメ、ムクドリ、スズメの若鳥が次々に電線に飛来。アオサギ、チュウサギが田んぼの畦周辺で昆虫類を探す姿も観察できました。(写真)2023年9月28日撮影
2023.09.28
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野鳥誌最新号にヘビのような声と動きをするアリスイについての記事が掲載されていました。筆者上田恵介さんが「脅かされると首をヘビのようにくねらせシューシューという声を出して威嚇する」と記しています。この点は、複数の研究者が首振り行動が発生する状況とその行動の機能と効果について解明が待たれると指摘しています。橋間・加藤(2015)が「巣内雛も孵化16日目以降には首ふりを行なう。この行動はヘビの擬態であるともいわれており、捕食者に対する防衛行動だと考えられている。捕食者に対する行動であることを確かめるために、カラスやイタチの剥製を巣箱の近くに提示してみた。その結果,アリスイは剥製に対し警戒声を発したり,スズメやコムクドリなどとモビングをしたが、首ふり行動は観察されなかった。少なくとも巣の近くに捕食者がいるだけでは首ふり行動をしない」と報告しています。アリスイを観察する機会はなかなか少ないのですが、手賀沼沿岸、印旛沼沿岸では姿を見かけることがあります。その行動に注目し、何をしていたかを記録したり、首振りをしていたなどの行動内容を記録しておくのも生態を解明するベースとなります。(引用)橋間清香・加藤貴大.2015.アリスイ.首ふり行動Bird Research News Vol.12 No.8.p6-7.上田恵介.2023.ヘビのような声と動きをする奇妙な鳥アリスイ.野鳥.第88巻.第5号.p8-9.日本野鳥の会.(写真)3枚とも2014年3月22日手賀沼にて撮影
2023.09.27
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先週、エゾビタキが飛来したと鳥友からニュースをもらい、現地に出かけました。先週お彼岸で人での多かった園内もグランドゴルフのメンバーが入場している程度で探索するにはもってこいの条件でした。例年、ヒタキ類が飛来するポイント複数箇所を探索すると、カッカッと鳴き声を出して移動するヒタキ類、柿の実を食べに群れで飛来したメジロ、シジュウカラ、エナガの混群と期待を抱かせるオープニング。でも、その後は、小一時間、鳥影がなくなり、そろそろ退散しようと思ったら、遠い木のてっぺんにヒタキらしいシルエットを発見。翼(肩羽、雨覆先端)に白斑があり、下面にはっきりとした縦斑、下嘴が黒いのを観察しました。コサメビタキは雨覆先端はバフ色でなく白、下面は無斑なのでエゾビタキと思われました。なお、参考までに2020年10月12日に同地で観察したエゾビタキの画像をアップしました。なお、今日のエゾビタキは距離があり、不鮮明で証拠写真の域です。ご容赦ください。(写真)2023年9月26日撮影(エゾビタキ4枚のうち最後の2枚は2020年10月撮影)
2023.09.26
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