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初リーダー・セッションを含む初期の軽快なドナルドソン節 ルー・ドナルドソン(Lou Donaldson)は1926年生まれで、85歳となった現在も存命中のアルト・サックス奏者。米国ノース・キャロライナ生まれで、徴兵期間があったものの、1950年代初頭からニューヨークに出てきて、1952年にミルト・ジャクソンやセロニアス・モンクの吹き込みに参加。その後、同年からリーダーとして作品を録音し始めている。 本盤に収録されているのは、まず、1952年6月20日の初リーダー・セッションとなったカルテットの吹き込み。続いて11月19日には、トランペット奏者のブルー・ミッチェルを含めたクインテットの録音を行っている。その後、翌年にはまだ新人だったクリフォード・ブラウンとの吹き込みを残しているが、こちらの方は本盤には収録されていない。さらに翌年の1954年8月22日には、今度はトランペッターにケニー・ドーハム、さらにトロンボーンのマシュー・ジーを迎えてセクステット(6人組)の録音を行った。これらの録音は、元々は10インチ盤2枚としてリリースされたが、12インチ時代に入って一部をカットして1枚にまとめられた。その結果が本盤『ルー・ドナルドソン・カルテット・クインテット・セクステット(Lou Donaldson Quartet/Quintet/Sextet)』というわけである。 ドナルドソンは“パーカー派”なんて言われたりもするが、元々はソニー・スティットをかなり意識していたようで、後からチャーリー・パーカーも聴いて影響を受けたらしい。まあ、どちらにしても、スタイルが似ているのだけれど、先達の影響を既にいい意味で消化していると思える演奏が並ぶ。全体にビ・バップ感がいい感じで漂っているのが大きな特徴とでも言えそうなところ。 聴きどころとして筆者のお薦めは、まずはクインテットでの演奏の1.「イフ・アイ・ラヴ・アゲイン」。ブルー・ミッチェルのトランペットをフロントに据えた好演奏で軽快さが心地よい。3.「ザ・ベスト・シングズ・イン・ライフ・アー・フリー」はルー・ドナルドソンのアルトの“滑らかさ”が存分に発揮された好演奏。同様のことは、4.、5.、8.のカルテット演奏にも言えると思う。セクステット(6人組)での演奏の7.、9.、10.は全体に楽器の種類も多く華やかだけれど、何よりもドナルドソン自身のブルージーで、かつ流れるようなアルト・サックスのプレイが聴きどころとなっている。 全体として、“何気なく流れていく演奏に耳を奪われる”というのが本盤の特徴と言えそうに思う。後の粘っこさの片鱗があるけれど、どちらかと言えば“軽快に流れるプレイ”という印象に近い。そのようなわけで、聞き流そうと思えばそうなってしまうかもしれない盤でもある。けれども、軽快さとプレイの味を注視すれば、何とも心地の良い一時を過ごすことができる。派手な名盤や名演奏というわけではないかもしれないが、こういう楽しみ方こそ、ジャズを聴いていて“楽しい!”と思える瞬間の一つだと思ってみたりもする。[収録曲]1. If I Love Again 2. Down Home 3. The Best Things in Life Are Free 4. Lou's Blues5. Cheek to Cheek6. Sweet Juice7. The Stroller8. Roccus 9. Caracas 10. Moe's Bluff[パーソネル、録音]Lou Donaldson (as)Blue Mitchell (tp, 1.~3.、6.)Kenny Dorham (tp, 7.、9.、10.)Matthew Gee (tb, 7.、9.、10.)Horace Silver (p., 1.~6.、8.)Elmo Hope (p., 7.、9.、10.)Gene Ramey (b, 4.、5.、8.)Percy Heath (b, 1.~3.、6.、7.、9.、10.)Art Taylor (ds, 4.、5.、8.)Art Blakey (ds, 1.~3.、6.、7.、9.、10.)1952年6月20日(4.、5.、8.)、1952年11月19日(1.~3.、6.)、1954年8月22日(7.、9.、10.)録音。 ブログのランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、“ぽちっと”クリックで応援をよろしくお願いします! ↓ ↓
2014年02月27日
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2014年02月25日
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“怒れる若者”の王道を行く第4作 エルヴィス・コステロ(Elvis Costello)を初期のイメージに押し込めてしまうのはどうかと思う。けれども、“怒れる若者”と形容したり、“パンク/ニューウェーヴの旗手”と呼んだりする観点からすれば、『ディス・イヤーズ・モデル』と並んで気に入っているのが、本盤『ゲット・ハッピー(Get Happy!!)』である。コステロとしては第4作、ジ・アトラクションズとの共作としては3枚目のアルバムに当たり、1979年後半に制作され1980年初頭にリリースされた。前作の『アームド・フォーセス』と同様にヒットし、全英2位、全米11位を記録した。 曲を見てわかるように、20もの楽曲がずらりと並ぶ。CD時代のアルバムか、はたまたボートラ満載の再発盤かと思ってしまい人もいるかもしれないけれど、まったくそんな訳ではない。元々、この頃のコステロ曲は短く簡潔なものが多い。本盤はとりわけその傾向が顕著で、ほとんどが3分以内の演奏で収まっている。したがって、総収録時間は20曲あるけれども、すべてあわせても50分未満(つまりはLP収録のヴォリューム)となっている。 短く完結したものを見事に聴かせるバンドと言えば、CCR(クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル、参考過去記事)があるけれども、コステロの場合は少し違う。CCRが完結した楽曲を聴かせてくれる側面を持つのに対し、コステロの方は“次々とたたみかける”風に楽曲群が押し寄せてくる。この部分は必ずしも本盤だけの特徴ではなく、他の盤でも総じて全収録時間に対して楽曲数が比較的多く、前後作にも似通った傾向が認められるように思う。 余談ながら、本盤にまつわるエピソードとして、制作に入る前(前作のツアー中)にレイ・チャールズへの“人種差別的発言”事件を起こし、本盤はその事件への返答が含まれていると言われたりする。本作に垣間見られるR&B的な要素はこの事件へのコステロの答えだと言うのだが、筆者としてはどうもいま一つそんな気がしない。70年代後半のシーンへの登場(デビュー盤はこちら)以降、彼が走ってきた道の延長線を基本的にはそのまま走っているように感じられるという印象の方が強い。実際、コステロ自身も後に上の見解を否定していて、“ただ本能や好奇心、音楽的熱情に頼って仕事をしただけ”といったコメントをしている。[収録曲]1. Love for Tender2. Opportunity3. The Imposter4. Secondary Modern5. King Horse6. Possession7. Men Called Uncle8. Clowntime Is Over9. New Amsterdam10. High Fidelity11. I Can't Stand Up for Falling Down12. Black & White World13. Five Gears in Reverse14. B Movie15. Motel Matches16. Human Touch17. Beaten to the Punch18. Temptation19. I Stand Accused20. Riot Act1980年リリース。 【送料無料】【輸入盤】Get Happy [ Elvis Costello ] 下記のランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、バナーを“ぽちっと”応援いただけると嬉しいです! ↓ ↓
2014年02月23日
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70年代ロックの名曲たち(その10) さて、先に取り上げたディープ・パープルやレッド・ツェッペリンに代表されるハードなロックの流れはイギリスだけにとどまらず、アメリカの音楽シーンにも次第に根づいていきます。そんなことを話題にするならば、外せないのはエアロスミス(Aerosmith)ということで、彼らのナンバーを1曲取り上げようと思います。言わずもがなの名曲、「ドリーム・オン(Dream On)」です。 当初はストーンズやツェッペリンの真似に過ぎないとの批判もありましたが、デビュー盤(『野獣生誕』、1973年)収録のこの曲は当初からローカルで受けがよく、やがて彼らが人気を獲得して1976年にシングルとして再発され、全米6位のヒットを記録しています。 とりあえず10回でいったん区切りとしますが、実際に挙げ始めるとキリがないというのが正直なところですね(今回のエアロスミスだけでも他の曲が気になってしまう、といった具合です)。 所詮10曲だけで70年代ロックを語るのに無理があったわけで、“あれが足りない”、“なぜこれを取り上げない”といったご批判は少々我慢いただければと思います。またあらためてシリーズ第2弾を用意し、近いうちに続きをお届けできればと考えています。[収録アルバム]Aerosmith / Aerosmith(野獣生誕) (1973年) 【送料無料】野獣生誕(エアロスミス1) [ エアロスミス ] 下記のランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、バナーを“ぽちっと”応援いただけると嬉しいです! ↓ ↓
2014年02月20日
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70年代ロックの名曲たち(その9) アメリカン・ロック確立に西側からの風を吹き込み、大きな影響を与えたのは、イーグルス(Eagles)でした。当初はカントリー風なテイストが強かったですが、やがてロック色を濃くしていき、70年代を通して活動を繰り広げました(82年に解散、後に再結成)。特に1976年のアルバム『ホテル・カリフォルニア』は70年代を代表する名盤です。 ちょうど彼らがカントリー・ロックから一言で「ロック」と言えそうな傾向を見せ始めたのは、その少し前、1975年のアルバム『呪われた夜』の辺りからでした。今回は、同盤からのシングルで、ベースのランディ・マイズナーがヴォーカルをとってヒットとなった「テイク・イット・トゥ・ザ・リミット(Take It To The Limit)」をどうぞ。 「ホテル・カリフォルニア」も「呪われた夜」も、「テイク・イット・イージー」も「ロング・ラン」も、彼らの有名曲は数ありますが、この「テイク・イット・トゥ・ザ・リミット」も70年代ロックの名曲ランキング入りしてしかるべき名曲ではないかと思ったりしています。[収録アルバム]Eagles / One of These Nights(呪われた夜) (1975年) 【送料無料】Forever YOUNG::呪われた夜 [ イーグルス ] 次のブログのランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、“ぽちっと”クリックで応援をよろしくお願いします! ↓ ↓
2014年02月19日
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70年代ロックの名曲たち(その8) 時代が70年代から80年代への曲がり角を迎えるころには、いわゆる典型的アメリカのロック(アメリカン・ロック)は完成されたものとして提示されるようになりました。70年代末でそれを見事に体現した典型的アーティストと言えば、このトム・ペティ(Tom Petty)とブルース・スプリングスティーン(参考過去記事『闇に吠える街』・『ザ・リバー』)ではないかと思っています。 トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズの第3作で全米2位の大ヒットを記録した『破壊(Damn The Torpedoes)』(1979年)から、「逃亡者(Refugee)」です。 この曲は第2弾シングルとして翌80年1月に発売され、シングルチャートでは全米15位でした(ちなみにカナダではシングル最高位2位、ニュージーランドでは3位)。トム・ペティのヴォーカル、バンドとしての演奏、とくにギターのドライヴ感が最高です。[収録アルバム]Tom Petty and the Heartbreakers / Damn The Torpedoes (1979年) 【当店専用ポイント(楽天ポイントの3倍)+メール便送料無料】トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズTom Petty & The Heartbreakers / Damn The Torpedoes (輸入盤CD) (トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ) 下記ランキングに参加しています。 お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”よろしくお願いいたします! ↓ ↓
2014年02月19日
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驚きの質を誇る未発表音源集 1991年にリリースされたスティーヴィー・レイ・ヴォーン(Stevie Ray Vaughan)の未発表音源集がこの『ザ・スカイ・イズ・クライング』。既に別の機会(参考記事:『ファミリー・スタイル』、『テキサス・フラッド~ブルースの洪水』)に紹介したように、彼はエレクトリック・ブルースのひとつの頂点を築いた白人ギタリストで、1990年に航空事故で亡くなっている。 本盤はスティーヴィー死去の翌年、兄のジミー・ヴォーンが未発表音源をセレクトして編んだ追悼盤である。亡くなったアーティストのみならず、現役の大物についても、未発表音源の“蔵出し”というのは近年よくあるパターンで、スティーヴィーの場合は没後すぐにそうした未発表音源の新規リリースをやったわけだ。とはいえ、近年のいろんなアーティストの未発表音源リリースを聴いてみてしばしば感じるのは、残念ながらその多くは、結局のところ“蔵出し”に過ぎない。つまりは、いくら演奏レベルやその内容がよくても、やっぱりアウトテイクであって、正式リリース盤にかなわないという事態である。 ところが、不思議なことに、このアルバムは全くそうした例に当てはまらない。音源としては、1984~89年の録音を再編集したものだが、編集盤にありがちな“出涸らし”感はゼロと言っていい。つまるところ、とにかく質が高い未発表音源集なのである。 1.「ブート・ヒル」はこれぞ彼らしい演奏の一つ。かと思えば、表題曲の2.「ザ・スカイ・イズ・クライング」はブルースマンらしい曲調でギターを抱えた姿が目前に浮かぶ。4.「リトル・ウィング」は、かのジミヘン・ナンバーだけれども、これまた外せない名演奏。かと思うと、ジャズ・ギタリストのケニー・バレルの8.「チトリンズ・コン・カルネ」では、ブルースだけにに止まらないギタリストとしての懐の深さが顕わにされているといった印象。 死後の未発表音源集ということもあり、アルバムとしての統一感には必ずしも期待できないかもしれない。けれども、個々の楽曲の演奏の質の高さは、そこいらのアルバムよりもはるかに上を行っている。飛行機事故という衝撃的な亡くなり方で、しかもその直後に編まれた盤ということもあって、余計に思い入れが入ってしまうかもしれないが、“もっと聴きたかった”、“もっと演奏していてほしかった”とうい思いを新たにさせてくれる1枚だと思う。[収録曲]1. Boot Hill2. The Sky Is Crying3. Empty Arms4. Little Wing5. Wham6. May I Have a Talk with You7. Close to You8. Chitlins con Carne9. So Excited10. Life by the Drop1991年リリース。 【送料無料】【輸入盤は全品ポイント5倍!】【輸入盤】Sky Is Crying [ Stevie Ray Vaughan ] 下記ランキングに参加しています。 お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”よろしくお願いいたします! ↓ ↓
2014年02月18日
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2014年02月16日
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70年代ロックの名曲たち(その7) 前回、ディープ・パープルを取り上げ、“70年代ハードロック”などと言ったからには、レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)を外すわけにはいかないでしょう。実際のところ、ハードロック系で70年代といってディープ・パープルとレッド・ツェッペリンを一括りにして同列に扱うのは正確じゃないという気もしますが、それはさておき、ずばりその名も「ロックンロール(Rock And Roll)」をどうぞ。 レッド・ツェッペリンの真価は、ブルースロックからハードロックへの移行と同時に、フォークやトラッドといった音楽志向をそのサウンドの中に取り込んでいった点にあったと思います。つまりは、ハードロックを“それが進もうとしている方向”に推し進めたというよりは、彼ら自身の解釈に基づいた独自路線を目指したと言った方が的確だったのかもしれません。 もちろん、彼らが創り上げた音楽は後世に大きく影響を残し、本ブログでも何度か紹介したハート(関連過去記事「天国への階段」)なんかはその好例です。今回の「ロックンロール」は確かにロックとしての傾向の強い彼らの代表的ナンバーの一つで、しかも彼らの作品としてはいちばん有名である『IV』に収録されたナンバーです。とはいえ、有名曲ばかりで神格化されるのではなく、今後もいろんな曲(参考過去記事「アキレス最後の戦い」)あるいはアルバムを通じて次の世代に聴き継がれたいものです。[収録アルバム]Led Zeppelin / IV (1971年) [枚数限定][限定盤]レッド・ツェッペリンIV-限定Celebration Day Version-/レッド・ツェッペリン[CD]【返品種別A】 下記のランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、バナーを“ぽちっと”応援いただけると嬉しいです! ↓ ↓
2014年02月15日
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70年代ロックの名曲たち(その6) 70年代ロックの名曲を動画つきで紹介していますが、今回はその中でもハードな方面に目を向けてみたいと思います。60年代から70年代への重要な展開の一つは、ブルースロックからハードロックへという流れで、70年代に入るといわゆるハードロックが一気に開花していきました。そして、その口火を切ったのは、主にイギリスのバンドでした。 この話題となれば、外せないと思うバンドの一つが、ディープ・パープル(Deep Purple)です。代表曲の一つのあの曲、「スモーク・オン・ザ・ウォーター(Smoke On The Water)」をどうぞ。 落ち着いた環境でのレコーディングを求めてモントルーへ行ったにもかかわらず、火事のせいでホテルの廊下で録音という羽目になり、でもその出来事のおかげでこの曲が生まれたのは有名な話ですね。リッチー・ブラックモア在籍時の名曲は他にも数多いですが、このナンバーも外せない名曲です。このリフ、ギターを手に取った少年が必ず弾いてみるというやつですね。とか何とかいって、かつて自分もそんな一人だったわけですが(笑)。[収録アルバム]Deep Purple / Machine Head (1972年) 【送料無料】Forever YOUNG::マシン・ヘッド [ ディープ・パープル ] 次のブログのランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、“ぽちっと”クリックで応援をよろしくお願いします! ↓ ↓
2014年02月14日
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2014年02月13日
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一歩引いたギタリストの冒険にみる真価 マイケルもしくはマイク・ブルームフィールド(Mike / Michael Bloomfield)は、米国シカゴ生まれのギタリスト。1960年代半ば、ポール・バターフィールド率いるバターフィールド・ブルース・バンドのリードギタリストとしてデビューし、ブルース・ロックのギタリストとして人気を博すも、70年代以降はヘロイン中毒で調子を落とし、1981年に37歳で死去している。 バターフィールド・ブルース・バンドで数年活動した後、エレクトリック・フラッグを結成したり、アル・クーパーの企画に参加したりした中で、本盤『マイク・ブルームフィールドの冒険(It’s Not Killing Me)』は、1969年にリリースされた作品。『フィルモアの奇蹟』(『スーパーセッション』から続くアル・クーパーとのレコーディング)の後で録音された、最初のソロ・アルバムにしてスタジオ作である。 だが、フィルモアでの白熱したライヴの余韻に浸りながら本盤を聴き始めたりすると、とんでもない肩透かしを食らうことになってしまう。冒頭からいきなりのカントリー・テイスト、全体的にギターは控えめに演奏され、ヴォーカルがより前面に出ているからだ。このヴォーカル、正直言って好き嫌いは分かれるかもしれないが、個人的には暖かみがあってなかなか好きだったりする。 マイク・ブルームフィールドと聞けば“ブルース・ロックのギタリスト”という返事が多くのファンの頭には浮かぶ。でも、エレクトリック・フラッグからこのソロに至る流れというのは、もう一つの、そしておそらくは彼本人が実際になりたかったであろう姿を表していたのかもしれない。それは、“アメリカン・ギタリスト”といってもいいし、エレクトリック・フラッグが標榜した“アメリカン・ミュージック”でもいい。つまるところ、ブルースという狭い枠にとらわれるのではなく、広く“アメリカの大衆音楽”を背景にした独自解釈を提示したかったということなのだろう。 とまあ、そのようなわけで、鬼気迫る白熱の演奏や、がちがちのブルースロックを期待せずに、まったく頭の発想を切り替えて聴く必要がある作品だと思う。もちろん、随所で聴き手が期待するかもしれないブルースに根差したギタープレイは聴くことができる。けれども、あくまでそれは本盤を構成する多様な要素の一つであり、それがメインというわけではない。そんな風にイメージしてから聞けば、過去に肩透かしを食らったと感じていた人も聴き方が変わるかもしれない。[収録曲]1. If You See My Baby2. For Anyone You Meet3. Good Old Guy4. Far Too Many Nights5. It's Not Killing Me6. Next Time You See Me7. Michael's Lament8. Why Must My Baby9. The Ones I Loved Are Gone10. Don't Think About It Baby11. Goofers1969年リリース。 【Aポイント+メール便送料無料】 マイケル・ブルームフィールド / マイケル・ブルームフィールドの冒険[CD][初回出荷限定盤(完全生産限定盤)]下記のブログランキングに参加しています。応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2014年02月12日
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ちょっと不思議なサックス奏者の代表盤 ウォーン・マーシュ(Warne Marsh)は、1927年ロサンゼルス出身のテナー・サックス奏者。1950年代にレニー・トリスターノの教えを乞い、主要な吹き込みを行ったほか、1970年代にはスーパーサックス(Supersax)にも参加したが、1987年にステージ上で演奏中に倒れそのまま帰らぬ人となった。 これまで本ブログでは『アート・ペッパー・ウィズ・ウォーン・マーシュ』や『リー・コニッツ・ウィズ・ウォーン・マーシュ』を紹介しているが、本盤も同じ50年代後半のもので、1957年末と翌年初頭に録音されたもの(厳密にはコニッツとの共演盤は1955年、ペッパーとのそれは1956年に吹き込まれている)で、しばしば彼の代表盤として名が挙げられる作品である。 ウォーン・マーシュの不思議なところは、毎日聴くと飽きそうだけれど、たまに引っ張り出して聴くと実に心地いいという点にある。褒めているのかけなしているのかよくわからない言い方だが、正直、これが本心といったところ。同じサックスでもその演奏の仕方は一様ではなく、個性がある(いや、それは当たり前)。いやはや、個性があっていいのは当たり前で、型にはまろうという気配がないのはこの人の演奏面での特徴の一つとも言える。 2曲がカルテット演奏で、残りはトリオ。レニー・トリスターノの“コード進行に基づくアドリブの可能性を追求”というテーマを追い求めつつ、吹きたい放題に吹いているようで、なおかつ掴みどころのない彷徨い方の不思議なサックス。ストレートに入ってくるというよりは身をよじりながらようやく聴き手に届いている感じのメロディ。これがたまに聴くと何とも心地よい。[収録曲]1. Too Close For Comfort2. Yardbird Suite3. It's All Right With Me4. My Melancholy Baby5. Just Squeeze Me6. Excerpt[録音・パーソネル]Warne Marsh (ts)Ronnie Ball (p, 1. & 3.)Paul Chambers (b)Philly Joe Jones (ds, 1. & 3.)Paul Motian (ds, 2. & 4.-6.)1957年12月12日(1., 3.)、1958年1月16日(2., 4., 5., 6.)録音。 【送料無料】JAZZ BEST COLLECTION 1000::ウォーン・マーシュ [ ウォーン・マーシュ ]下記のブログランキングに参加しています。応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2014年02月10日
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70年代ロックの名曲たち(その5) 少し時代をさかのぼる気分で、ザ・バンドを取り上げたいと思います。ザ・バンドは60年代末にレコード・デビューし、時代の流れに逆らうかのように地味~な演奏をしつつ、アメリカの音楽とは何かを探求したバンドです。代表盤の『ミュージック・フロム・ビッグ・ピンク』や『ザ・バンド』といったアルバムは70年代ではなく60年代に属するわけですが、70年代半ばに解散(後に再結成)するまで、アメリカのロックの基層をつくるのに貢献しました。 ザ・バンドはやがてロビー・ロバートソン色が強くなっていき、しかもバンドとしてのまとまりを欠いていって最後は解散となってしまいすが、その中でも特に活動後期のお気に入りは『南十字星』(1975年)です。同盤には「アーケイディア(アルカディア)の流木」(日本での表記はなぜか「アケディアの流木」)という名曲も含まれていますが、今回はそのオープニング・ナンバーである「禁断の木の実(フォービドン・フルーツ)」をお聴きください。 個人的には、このイントロを聴いただけでノックアウトされてしまいます。カナダ人中心(メンバー5人のうちリヴォン・ヘルム以外の4人はカナダ出身)のバンドでありながら、南へと向かって音楽的な旅を続け、結果、彼らのこの音楽的基層は、そのまま米国ロックの基層にもなっていったという感じです。だいぶ前にも書いたように、ザ・バンドは個人的に“波長が合う”音楽なのですが、それはザ・バンドの音が後世の他のバンドの下敷きとして存在しているからだろうと思っていたりします。[収録アルバム]The Band / Northern Lights-Southern Cross(1975年) 【RCP】【Joshinはネット通販部門1位(アフターサービスランキング)日経ビジネス誌2013年版】[期間限定][限定盤]南十字星/ザ・バンド[CD]【返品種別A】 下記のランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、バナーを“ぽちっと”応援いただけると嬉しいです! ↓ ↓
2014年02月08日
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70年代ロックの名曲たち(その4) さて、少々間が空きましたが、70年代のロック名曲、今回はもろヴォーカル的な感じの曲を行ってみたいと思います。60年代末から頭角を現し、70年代にヴォーカリストとしての実力を存分に示したロッド・スチュワート(Rod Stewart)の代表曲です。 ロッド・スチュワートの功績はいろいろありますが、そのうちの一つは英米にまたがって活躍したことでもあるように思います。英国から米国への拠点の変化は税金対策だった(長年の末、2010年に再びイギリスへ戻ったそうです)と言われたりもしますが、それにしてもソロからフェイセズの成功とその少し後までをイギリスで過ごしたのち、アメリカのミュージシャンを起用して、太平洋を一跨ぎするジャケットが印象的な『アトランティック・クロッシング』というアルバムを制作し、そこからこの「セイリング」が大ヒット・シングルとなりました(全英1位となり、本人曰く“第二の英国国歌”)。 この活躍ぶりだけでもお見事ですが、さらにこのヴォーカルスタイルのカッコよさ。ハスキーな声とこの歌唱は簡単には真似できませんが、スタイルとしては以降のロック・ヴォーカリストに大きく影響を与えたように感じます。[収録アルバム]Rod Stewart / Atlantic Crossing (1975年) 下記ランキングに参加しています。 お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”よろしくお願いいたします! ↓ ↓
2014年02月06日
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冬+夜+街=トーマス・ラング!? 春の訪れかと思いきや、今日は何とも寒い一日! そんな寒さの中、前々から記事にしたいと思いつつ書きそびれていたこのアルバムのことをふと思い出したので、取り上げることにしたい。 音楽と日常生活のシーンが偶然マッチするというのは、たまに起こる現象である。ほとんどが偶発的といっていいのだろうけれど、たまたまそういう瞬間にその音楽がラジオから流れていた、あるいは、特定のシチュエーションでたまたまその曲を繰り返し聴いた、などの原因による。自分自身のウォークマンやカーステレオなどで聴く場合には、偶然が数回続き、やがてそれが定着していくという場合もある。結局のところ、そうやって作りだされた音楽と日常シーンの関係は個人的なものに過ぎないと言えばそれまでなのかもしれない。けれども、それを聴いている個々人にとっては、そうした音楽と日常の特定場面の関係は確固たるものとして刻み込まれる。 いきなりよくわからん持論になってしまったけれども、トーマス・ラング(同姓同名のオーストリア人ドラマーではなくて、イギリスのシンガーおよびバンド)の作品、とりわけこのアルバムは、筆者にとって、冬の夜の街の音楽なのである。その理由は上で述べたとおり、そういうシチュエーションで繰り返し聴いたからという理由に過ぎない。もう少し厳密に言うと、夕暮れから夜へと移り変わる薄暗い街のイメージである。 さて、今回のトーマス・ラング(Thomas Lang)という人は、リヴァプールを拠点に1987年に本盤『JAZに抱かれて(Scallywag Jaz)』でデビューしたシンガー。一説によると(というか今回取り上げる盤のライナーではそのように明記されているのだけれど)、この名称はバンド名も兼ねていたようである。5人編成のバンド名とのことで、要はシャーデーがシンガー名ではなくてバンドの名称になっていたのと同じようなわけかと思われる。1980~90年代に活躍した後は音沙汰がなかったが、つい先ごろ(2014年1月)には、18年ぶりとなるアルバムを発表しているようである(筆者は未聴、その間もリヴァプールで活動は続けていたらしい)。 全体としては、“ジャズ風”なテイストを重視した、オシャレでジャジーなヴォーカルアルバム的な仕上がり。とはいっても、本来はリヴァプールの若者の勝手解釈なジャズというのがコンセプトだったそうだが、レコード会社(CBS)のイメージ戦略により、それよりもオシャレな雰囲気メインに仕上がったというのが本盤の裏事情のようだ。 楽曲は全体的に渋めで、夜を連想させるナンバーが多い。アルバムの冒頭を飾りインパクト感ある1.「フィンガーズ&サムズ」、代表的シングルともなった2.「ハッピー・マン」、ビリー・ポールの名ナンバーである4.「ミー&ミセス・ジョーンズ」といった辺りが、とりわけ本盤の中の聴きどころになっている。サンプリング全盛で、華やかが音が好まれたこの時代、アーティスト自身の志向としても、レコード会社の売り込み戦略としても、地味ながらしっかりしたいいアルバムがよくぞ作られたものと思う。この手の“ジャジー志向”が21世紀に入っても再び注目を集めたりしていること(参考記事(1) ・(2) )を思えば、ある意味、時代の影響は受けつつも、普遍的に聴衆を魅了し続けるスタイルと言えるのかもしれないなどと思って見たりもする。[収録曲]1. Fingers & Thumbs2. The Happy Man3. Boys Prefer4. Me & Mrs Jones5. Scallywag Jaz6. Shoelaces (Mrs Jones Part 2)7. Strength8. Sleep With Me9. Spirit10. Injury11. Envy12. A Difference13. Cry Baby1987年リリース。 【中古】洋楽CD トーマス・ラング /JAZに抱かれて【タイムセール】【画】 下記ランキングに参加しています。 お時間のある方、応援くださる方は、“ぽちっと”よろしくお願いいたします! ↓ ↓
2014年02月04日
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特異な輝きを放つサックス奏者の個性 フランク・アンソニー・モンテローズ・ジュニアは、1927年デトロイトに生まれたイタリア系米国人のサックス奏者。“ジュニア”を前にもってきて、J・R・モンテローズ(この理由からJRと続けて表記されることもある)と呼ばれる。個性的プレイで知られ、1993年に66才で亡くなっている。 彼にとって唯一のブルーノートでのリーダー作の本盤は、1500番台の中で実に特異な輝きを放っていると思う。白人系プレイヤーだからというだけでなく、演奏そのものが既に(この1956年の吹き込み時点で)ビバップどころかハードバップのその先を見据えている。“出たとこ勝負”とは真逆の、“入念に準備された演奏”であることは、この盤を一聴すれば、すぐに気づくだろう。もちろん、予定調和とかいう悪い意味ではない。アルフレッド・ライオンがミュージシャンに提供したリハーサルの機会が功を奏した完成度の高さという意味においてである。 その中で強烈に個性が発揮される。全体の演奏からはっきりと浮かび上がってくるテナーのカッコよさ。トランペットを加えた二管編成は完成度と聴きやすさ(とっつきやすさ)の源になっている。収録曲の半分がオリジナルで、もう半分は自作以外の曲だが、本人曰く“自分の曲ばかりにすると自分だけのサウンドになる”と考えたからとのこと。十分個性的なのだから、そのまま突っ走っても悪くなかったような気もするが、性格はリーダー向きではなかったということなのだろうか…(なお、サイドマンとしても『カフェ・ボヘミアのケニー・ドーハム』をはじめいい演奏を残している)。 話は唐突に現代の時事問題へと飛ぶのだけれど、昨今の大学入試の改革の話で“個性のある入学生選抜”とかいう不思議な話が出ている。“みんなちがってみんないい”なんて言われるけれど、その中で強い個性を発揮できる人もいればそうじゃない人もいる。J・R・モンテローズみたいな強烈な個性(それは、選ばれし者たちが吹き込みをしているジャズの世界の中で、さらに輝きを放つほどの飛び抜けた個性!)があればともかく、なくても無理やり“成功体験”を語らせられる就活生のように、今度はありもしない個性を無理やり高校生が語らせられるとしたら…?これから成長していく子どもたちがあまりに可哀想な気もするのだけれど。[収録曲]1. Wee-Jay2. The Third3. Bobbie Pin4. Marc V5. Ka-Link6. Beauteous7. Wee-Jay (別テイク) ←CD追加曲[パーソネル・録音]J. R. Monterose (ts)Ira Sullivan (tp)Horace Silver (p)Wilbur Ware (b)Philly Joe Jones (ds)1956年10月21日録音。 【送料無料】【輸入盤】Jr Monterose (24bit) [ J.R. Monterose ]下記のブログランキングに参加しています。応援くださる方は、バナーをクリックお願いします! ↓ ↓
2014年02月03日
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2014年02月01日
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