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歩世亜さんComments
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多和田葉子さんが説くヨーロッパの都市がええので、以下の通り復刻して読み直してみようと思うわけです♪
図書館で『溶ける街透ける路』という本を、手にしたのです。
この本の目次を見ると・・・ヨーロッパ、北米の都市名が並んでいます。つまりそれだけ動き回っていたわけで、パンスカを生み出した人はすごいでぇ。
【溶ける街透ける路】
多和田葉子著、日経
BPM
(日本経済新聞出版本部)、
2007
年刊
<「
BOOK
」データベース>より
揺さぶられる身体感覚。欧州、北米、中東、日本を駆け巡り、自作を朗読し、読者と話した1年。見る、聞く、歩く、触る、食べる。街の表層が裂け、記憶がゆがむ。待望のエッセイ集。
<読む前の大使寸評>
この本の目次を見ると・・・ヨーロッパ、北米の都市名が並んでいます。つまりそれだけ動き回っていたわけで、パンスカを生み出した人はすごいでぇ。
rakuten
溶ける街透ける路
ロシアなどの近隣国に翻弄されたラトビアの首都リガを、見てみましょう。
p223
~
226
<リガ
Riga
>
バルト諸国を訪れるのは今回が初めてだった。飛行機が綿菓子のような雲の層を抜けて下界に出ると、秋の色に染まった森の広がる平坦な土地が見えた。山どころか、丘ほどの起伏さえ見当たらない。
飛行場から街へ向かう途中、葉を金色に染めた白樺の間に木造の家が間隔をあけて建っていた。元は濃かったのかもしれない塗装のブルーやピンクがいい具合に色あせている。職人が数人、屋根をなおしている家もあったし、まだ壊れたままで人の住んでいない家もあった。
途中大きな河があったので、「なんという川ですか」と運転手に訊くと、返ってきた答えが「ダウ川」と聞こえた。日本語のようなので驚いたが、あとで他の人に訊いて確かめると、この川は本当に「ダウガヴァ」というのだそうだ。
旧市街に入ると、教会も商館もホテルもすべて見事に修復してある。まずは観光の要になる旧市街から修復されていくのだろう。
リガには
12
世紀にドイツ人たちがやってきて、ハンザ同盟の町として栄えた。それからポーランド、スウェーデン、ロシアなどの国が次々のしてきて随分苦労したようだ。わたしの頭の中では、ラトビアという国はずっとソビエト連邦の一部だったが、
1991
年に独立してからどんな風になったのか、よく知らないまま来てしまった。
たとえば、独立後、首都のリガから何十万人ものロシア人が去ったと聞いていたが、町を歩いているとロシア語がたくさん聞こえてくる。旧市街の真ん中にはロシア語劇場もあった。
その夜、Tさんの家にパーティに呼ばれていって、いろいろな人と話をした。この町ではロシア語人口の方がラトビア語沈香より多いのだそうだ。ラトビアが独立からは、ロシア人だけの学校も含めて、すべての学校で
60
パーセント以上はラトビア語で授業しなければいけないという規則ができたが、代々リガで暮らしてきたロシア人たちにはそれが受け入れられず、いろいろ衝突がある。
しかし最近はまたラトビア人の間でロシア語の価値が再評価されてきているそうで、ロシア系の企業も多いし、ロシア語ができた方がいいと考えるラトビア人が増えているらしい。文学部学生のKさんも「〇」と教えてくれた。
ロシア語と言えば、出発の
2
日前にベルリンでラジオで偶然「〇」というテーマの番組を聞いた。ドイツ統一直後には、東独の人たちはそれまで第一外国語だったロシア語を投げ捨ててしまおうとしたが、最近になって若い人たちが一部ロシア語を見直し始めている。世界は英語化に向かっていると言うが、もう少し眼を凝らして細部を見れば、そうでないのかもしれない。
わたしがリガに着いた週にはちょうど、バルト三国のドイツ語の先生たちの集まりがリガで行われていて、参加者は全部で約三百人というから、ドイツ語の人気もまだまだ落ち目ではないようだ。バルト三国の主要都市にはすべてゲーテ・インスティチュートかドイツ文化研究所またはその両方があり、盛んに活動している。
ウン ドイツ語話者でもある多和田さんが、リガでドイツ語の集まりに参加するとは・・・さすがパンスカ話者である。
大使が渡仏の際、アエロフロートの窓からバルト海海岸線で輝く明かりが見えたのです。隣の異国人に「あれはどこか?」と訊ねたら、「リガじゃないかな」と答えてくれたことを思い出したのです。
『溶ける街透ける路』
2
:デュッセルドルフ
『溶ける街透ける路』
1
:パリ
https://plaza.rakuten.co.jp/foret/diary/202107070000/
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