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2024.05.01
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カテゴリ: ヴァニラ文庫


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2024年4月刊
ヴァニラ文庫
著者:すずね凛

冷えきった関係のまま夫は戦死、フレドリカも命を失った…はずが目覚めたら一年前に巻き戻っていた!?夫婦としてやり直し、未来の死を回避しようと決意。頑なだった心を開けば、妻の変貌を喜んだユリウスに溺愛される蜜月で。初めて共にしたベッドで心身ともに愛に溺れさせられてしまう。だが、死ぬ原因となった戦のため彼は前線へ赴くことに!?

​     ↑楽天ブックスより、あらすじ引用

登場人物
 フレドリカ=亡国の王女。幼少期に結婚した夫とは長らく疎遠だった。
  ユリウス=公爵でフレドリカの夫。戦争で戦死する。
   ボリス=公爵家の執事長。
 アンドレア=ユリウスの派遣先である駐屯地の館に勤める侍女頭。


エクヴァル王国の王女フレドリカは幼少期に同盟の証として大国ヒュランデルにやって来た。しかし、直後にエクヴァルはニクロ帝国に攻め込まれ王族は皆殺されてしまった。
生き残ったのはヒュランデルにいたフレドリカのみ。
当時7歳だった彼女は扱いに困った王からの打診により、ベンディット公爵家当主ユリウスの元に嫁ぐことになった。
歳の差婚は珍しくはないものの、まだ幼い彼女に妻としての役目が果たせるわけもなく、故郷と家族を恋しがって泣き暮らす彼女は夫となった彼のことを気に掛ける余裕も無かった。

やがて軍人でもあるユリウスは王命によりニクロ帝国との国境近くにある駐屯地への派遣が決まり、家庭内別居も同然だった二人は一層疎遠に。
馬車で幾日もかかる場所の為、年に一度帰宅すればよい方で、自分からも少しは歩み寄るべきだと思いつつもつい素っ気ない態度を取り続けていた。
他愛もない噂を鵜呑みにして浮気を疑い大喧嘩をしてユリウスを怒らせてしまったが、まさかあれが彼を見た最後だったなんて。それから暫くしてヒュランデルとニクロ帝国との戦争が始まり、最前線を指揮していたユリウスは戦死。王都にはニクロ帝国軍が侵攻し公爵邸にも火が放たれた。フレドリカは辱めを受けるくらいならとこのまま屋敷と運命を共にする決心をしたが、後悔するのは夫とのこと。
結婚して10年、今思えば自分は子供のままだった。
死にたくない、やり直したい。そしてもう一度あの人と。
崩落した天井に押しつぶされる瞬間、フレドリカは願った。

ふと目覚めると見慣れた天井。
侍女に起こされた彼女の元に執事長のボリスがやって来て、今日はユリウスが帰って来る日だと告げられた。まさかとは思うが時間が戻っている?というより何故自分は生きているのか。
夢ではないようだし、ボリスに念のため今日の日付を尋ねるとなんと1年前に時が戻っていた。どうしてこうなったのかは謎だが、死に際の願いは聞き届けられたのだ。フレドリカは確信すると絶対に夫を死なせないし、彼との人生のやり直しを誓った。
そうとなれば、先ず態度と生活を改めなければならない。引き籠りはもうやめた。
フレドリカがいつもよりお洒落をして夫を出迎えると、彼は最初は驚いていたが随分嬉しそう。今まで別々に採っていた夕食も共にしてかつてないほど会話をした。
きっと内心ではどういう風の吹き回しだと思われているかもしれないが、旦那様をもっと知りたいからと素直な気持ちで伝えた。
そしてその夜、二人は結婚して10年で漸く寝室を共にし本当の夫婦となった。

翌日からユリウスは妻を溺愛。
七歳だった頃のことはともかく年々美しくなっていく彼女に心奪われていたのだと話す彼に、悲劇のヒロインぶって殻にこもりきりだった自分を恥じたフレドリカ。
休暇中は今までできなかったデートを重ね、フレドリカも彼を深く愛するようになっていた。
しかし、休暇はもう終わり。明日には彼は駐屯地へ帰ってしまう。
前の人生ではその後すぐに戦争になり、彼とはそれっきりで会えないまま戦死してしまったのだ。不興を買うのを承知で駐屯地へ行かないでくれと必死に頼んだものの、王命のため任期が終わるまでは無理だと言われた。自分も離れ難いのだから我慢してくれと諭されたものの、もう会えなくなるかもしれない。フレドリカはならば自分も付いて行くと告げると許しが出て、ボリスと侍女たちを連れ駐屯地へ。
彼は随分兵たちに慕われているようで、妻ということでフレドリカも歓迎された。
元々妻子と共に宿舎に住んでいる者も大勢いる。
館の侍女長のアンドレアはフレドリカの来訪を快く思っていないようで、あからさまな敵意を向けて来る。それに気づかないふりをしつつフレドリカは自分にも出来ることをと兵士の妻子たちと混じって麓の農作業の炊き出しにも参加したりもした。

この地に来て早数か月、暫くは平穏な日々は続いた。
しかし、ある日ニクロ帝国軍が国境を侵犯。ユリウスたちが出陣することに。
フレドリカは皆の無事を祈りつつ女たちと駐屯地を守った。半月後ヒュランデル軍が勝利を収め彼らが帰還。きっともう彼が死ぬ未来はやって来ない。
ホッとしたのも束の間、ニクロ帝国の宣戦布告によりついに本格的な戦争が始まってしまった。またもや戦場に行った彼を思い不安な日々を過ごしていた。
それから暫くして、一人の兵士が形見だと言うサッシュを携えて帰って来た。
見覚えのあるそれにフレドリカは卒倒せんばかり。それは彼女が勝利を願って手縫いしたユリウスの物で・・・。


ここにきて「えええええええっ」と思ったものの、戦死したと思われていたユリウスは生きていました。このサッシュは戦時のどさくさに紛れて盗み出されたもの。
彼を死んだことにして悲しみに沈むフレドリカを追い出す算段だったのです。
この時点で自ずと企んだ者が判るんですが、あの侍女、身の程知らずにも主人に横恋慕して妻の座を狙っていました。でも不審に思ったボリスと飼い猫の活躍によって企みは露見し、逆上したアンドレアはバレた途端に彼女の殺害を目論むも自滅。
その後、フレドリカは無事に勝利を収めて帰還したユリウスと再会を果たします。
ニクロ帝国は完全に敗北し、トップが変わったことで今後戦争することはないと予想され、属国にされていたフレドリカの故郷も解放されることに。
将来的に彼女は女王になりユリウスも王配として赴くことが示唆されて終わっています。

お互いの真意が判らないまま死に別れた夫婦。やり直しを望んだヒロインの願いによって時は戻り、愛を深めた二人はまたしても戦争に巻き込まれるも愛の力で乗り越えた。
そんなお話。
どうして死に戻ったのかは作中説明されないままだったけど、細かいことはいいんです。
フレドリカと二人エクヴァルに行くと言うことは、子供が何人か産まれたらそのうちの一人に公爵位を継がせるのかな?


評価:★★★★★





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最終更新日  2024.05.01 10:00:31
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