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外気温も下がりノビタキの獲物の昆虫の動きも活発になり、ノビタキとの再会を期待してホームグランド手賀沼沿岸を訪ねました。その姿は、水田と水路の混在するエリアにあり、草丈の高い場所に止まっては地面を移動する昆虫類を捕食するために地面にに何度も降り立っていました。最近は、花弁4枚の黄色の花を咲かす熱帯アメリカ原産のヒレタゴボウ(別名アメリカミズキンバイ)が段々ふえてきてノビタキを撮影するとそのバックに黄色の花が存在するようになっています。ノビタキの動きをじっと観察していたら、同じフィールドにトビの若鳥、アオサギ成鳥の姿があり、こちらも田んぼに生息している昆虫類を捕食しようと待機していました。(写真)2023年9月25日撮影
2023.09.25
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普段、見慣れているはずのスズメですが、案外その変化には気がついていない方も多いのではと思います。玉田・池田(2019)が、北海道の札幌市と江別市のスズメ個体群を対象に,嘴基部の色に着目して鳥類標識調査と野外観察を実施し,嘴基部の色の変化を調査した結果を報告しています。それによると、6月から 7月までの間、幼鳥の嘴基部の色は黄色であったが、成鳥は黒色であった。9月から 12月は,ほとんどすべて個体が黄色になり、1–2 月には黒色の個体の割合が増加し,3–5 月にはすべて黒色であった。この結果から、北海道に生息するスズメの成鳥には嘴基部の色が黄色と黒色の個体が存在し、色は季節により変化すると考えられたと結論づけています。しかし、三重県での調査結果を報告している文献に、成鳥は、繁殖期の 5–6 月の嘴は黒色であるが、早いものでは 7 月下旬から口角付近と嘴底に淡色部が現れ、8 月中旬から 9月中旬には幼鳥と同じ形色になるとし、10月から成鳥の嘴は黒色になると記されていると指摘しています。我が町やホームグランドで見かけるスズメの嘴は何色だろうと思い、画像を復習。嘴の黒色の個体、嘴基部が黄色、嘴の大部分が黄色の若鳥と実にいろいろ。同じフィールドで記録をしてこなかったので、反省しています。(引用)玉田克巳・池田徹也.2019.北海道のスズメにおける嘴基部の色の季節変化と外部計測値による性判定の可能性.日本鳥学会誌.第68巻.第2号.p349-355.(写真)#:2008年12月14日柏市内で撮影、2枚目:2023年2月16日柏市内で撮影、3枚目:2023年2月28日手賀沼沿岸で撮影、4枚目:2022年4月8日手賀沼沿岸で撮影#嘴基部が黄色5枚目:2010年12月18日柏市内で撮影#嘴が大部分が黄色の若鳥6枚目:2020年8月15日野田市江川で撮影
2023.09.24
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昨日、買い物でオフィスの近くのコンビニエンスに向かう途中の公園でエナガが群れで移動しているのを目撃しました。個体数は把握できませんでしたが、今後散歩や買い物途中での楽しみが増えました。文献をおさらいしていたら、赤塚(2012)に「繁殖期前の冬季には5羽から20羽程度の構成メンバーが安定した群れで行動するが、巣立ちビナが集合する春から秋にかけては、50羽を超す大型の群れも現れる。群れは縄張りを持ち、この群れ縄張りは主として群れから出生したオスによって継承される」とありました。また、中村(1969)が、本州中部で行ったエナガの冬季群の行動圏を調査した結果によると、冬季群の大きさは平均7.6羽、群れの観察頻度が高くなるのが11月から1月、行動圏の大きさは約0.2k㎡と報告しています。また、エナガの行動圏が、採餌場所・水浴・ねぐらという基本空間、移動コース、防衛行動をとるエリアの3つから構成させていると記していますから、目撃したエナガの行動がどれに当たるのかを把握してみるのが大切だと思いました。(引用)中村登流.1969.エナガの個体群の行動圏構造.山階鳥研報.第5巻.第5号.p433-460.赤塚隆幸.2012.エナガ.Bird Research News Vol.9 No.7.p2-3.(写真)2013年1月19日、2013年12月28日、2018年1月2日いずれも柏市内で撮影
2023.09.23
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(モズとカケスが物真似をした野鳥)モズとカケスは、ほかの鳥たちの鳴き声を真似上手として知られています。蒲谷(1996)は、文献に報告されているモズ、カケスが物真似をした種類を報告しています。それによると、モズはコジュケイ、オオジシギ、セグロセキレイ、ミソサザイ、ヒヨドリ、ウグイス、コヨシキリ、オオヨシキリ、キビタキ、オオルリ、サンコウチョウ、エナガ、ヒガラ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、ホオジロ、ノジコ、カワラヒワ、イカル、コムクドリを物真似をしていたと記しています。また、カケスについては、クマタカに似た声、猫に似た声、アカゲラに似た声、ウグイス、フクロウ、クロツグミの声を真似していたと報告があると述べています。(モズとカケスの物真似の違い)加藤(1981)は、モズとカケスの物真似の対象に違いがあることを指摘しています。カケスの場合、自分の恐れる天敵の声が多いが、モズは自分より弱い小鳥の真似が多いと述べています。俗説では、小鳥を呼びよせて捕えるためだというが、実際モズは近くに現われた小鳥を襲撃することは多いが、モズの物真似にさそわれて近よって行く小鳥は見たことがないと述べています。(引用)加藤昌宏.1981.神戸の野鳥観察記.神戸市教育委員会.蒲谷鶴彦.1996.日本野鳥大鑑.下巻.p29、p145.小学館.
2023.09.22
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湖沼などで見かけるシマアジ、トモエガモ、コガモは、識別がむずかしいと質問を受けることがあります。横顔を比較し、特徴を整理してみました。(1)シマアジ一枚目の写真は、2019年10月7日の都内水元公園で観察・撮影した個体です。過眼線と眉斑がはっきりしています。眉斑はコガモに比べて白っぽくはっきりとしています。嘴基部に白い斑があります。(2)トモエガモ二枚目の写真は2018年1月7日手賀沼、三枚目の写真は2020年11月8日に印西市で観察・撮影した個体です。眉斑と過眼線は不明瞭です。三枚目の個体は、頭部が暗色で雄エクリプスではないかと思います。(3)コガモ四枚目から六枚目はコガモです。四枚目は2023年9月4日手賀沼、五枚目は2022年10月19日柏の葉キャンパス駅近郊、六枚目は2023年3月27日手賀沼で観察・撮影した個体です。眉斑や過眼線はシマアジと比べて目立ちません。嘴基部に黄色部があります。六枚目の個体は、嘴の根元に斑があるように見え、トモエガモではないかと印象を持つケースがあります。
2023.09.21
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午後からお天気がくずれるとの予報なので、写真の整理と今後見られると思われる鳥たちの予習をしていました。その中で、初野(2018)が、幼鳥や図鑑に載っていない若い鳥が珍鳥に間違われることが多いとして、混同しやすい種類との相違点などを整理し報告していたので紹介します。秋の渡りの時期に見かけるノビタキ幼鳥がサバクヒタキ類成鳥に見えたという経験をしたバーダーも多いのではないかとして、ノビタキ幼鳥とサバクヒタキ成鳥の写真を掲載しリポートしています。サバクヒタキは、尾羽基部の白が少なく尾羽先端の黒が大きいのでノビタキの尾と似ているため注意が必要と記しています。この他、五百沢(2000)が、サバクヒタキの中央尾羽は基部の1/3、外側尾羽は基部の1/2が白いと述べています。なお、ノビタキとサバクヒタキ類の違いについては、高野(1980)がサバクヒタキ属の鳥は腰および尾羽基部が白いのでよく目立つが、ノビタキ冬羽では腰が淡黄褐色と記しています。(引用)五百沢日丸.2000.日本の鳥550.山野の鳥.p177.文一総合出版.初野謙.2018.幼鳥が起こす真夏の怪 珍鳥と間違わないために.Birder.第21巻.第8号.p39.文一総合出版.(写真)1枚目から3枚目はサバクヒタキ第一回冬羽:2011年1月15日栄町で観察・撮影(顔から喉が黒く雄と思われ、眉斑は目から後で目立ちました)4枚目はノビタキ:2014年10月12日手賀沼で観察・撮影5枚目はノビタキ:2016年10月1日さいたま市秋ヶ瀬で観察・撮影
2023.09.20
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柏市の柏の葉キャンパス駅近郊の調整池を探索しました。お目当ては鳥友から聞いていたコガモの姿とクサシギなどの水鳥たち。お目当てのコガモは13羽が羽をやすめていました。一枚目から四枚目がコガモです。一枚目は、嘴に黄色味があり、各羽の羽縁が橙黄色になっており雌ではないかと思われます。二枚目、三枚目は、嘴は一様に黒く、眉斑は不明瞭で、雄個体と思われます。四枚目は、嘴に黄色味があり、胸から腹にかけて小斑があり、雌幼羽ではと思われます。五枚目と六枚目は、橋梁の下で自慢の声で囀っていたイソヒヨドリ雄です。対岸にもう一羽が囀っていたので比較的長いさえずりでした。七枚目から九枚目が上空を旋回していたコウノトリです。利根川方向から出現し、柏の葉公園方向に飛翔し移動していきました。ただし、足環の確認はかなわず個体の特定には至りませんでした。最後の画像は、ヒメアマツバメの巣の様子です。鳥友によると、先週巣で休息をとっていた模様です。(写真)2023年9月19日撮影
2023.09.19
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9月半ばすぎというのに連日酷暑が続いていますが、手賀沼にオシドリが飛来しました。手賀沼の東端からスタートし、稲刈が終了したエリアにノビタキの姿から探索しました。しかし、まだその姿を見つけることはかないませんでした。沼の比較的水深の浅い場所でダイサギ、アオサギ、岸辺の葦原近くでコサギが小魚を物色している姿を観察している際、遠目に小型のカモ3羽を発見しました。嘴は汚れた印象のある赤みのある色、胸は白っぽく、アイリングは白くその線が後頭に伸びていたなどの特徴から雄幼羽と思われました。このほか、沿岸でもモズの高鳴きを初認、褐色味の強いホオジロ雄、嘴が淡色のスズメ若鳥などの姿を見つけました。(写真)2023年9月18日撮影
2023.09.18
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8月下旬にイソヒヨドリ雄が東葛地区の駅前に帰還したことをリポートしました。その後も連日続く酷暑の中でも元気な姿を披露しています。観察していると、繁殖期とは違った声であることに気が付きました。地鳴きと思われるヒッヒッという声と繁殖期の囀りよりも短くフィーという声で鳴いています。長い囀りは雌が存在している時、短い囀りは縄張りを主張する時に使うものとも思われます。本当は、その鳴き声を録音し分析したいところですが、何せ駅前で商業施設の屋上で囀るのでかないません。(写真)2023年9月17日撮影
2023.09.17
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13日に三番瀬でオバシギ、トウネン幼羽などを観察しました。このうち、鳥友からトウネンの羽衣について質問をもらいました。(13日に観察したトウネン幼羽について)一枚目、二枚目の写真が13日に観察したトウネン幼羽です。幼鳥は肩羽に赤褐色味があり、不明瞭な帯となって見えます。なお、幼鳥でも背の∨字斑が明瞭な個体も見かけることがあります。このほか、観察した個体では上胸両サイドに小さな褐色斑が数列あります。(ヨーロッパトウネンでは暗色斑の集まりとなっています)(夏羽、摩耗した夏羽が換羽している個体など)a.夏羽:三枚目の写真は、2018年5月16日に谷津干潟で観察・撮影した個体です。頭部と喉から胸にかけて赤褐色で肩羽に黒い軸斑があります。b.摩耗した夏羽が換羽中:四枚目の写真は、2016年7月25日に三番瀬で観察した個体です。上面に赤みがかっています。c.冬羽に換羽中五枚目の写真は、2015年9月19日に三番瀬で観察した、上面は灰色がかっていて軸斑があり下面は白い幼羽が冬羽に換羽中の個体と思われます。
2023.09.16
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一昨日、船橋市の三番瀬でフラッグを装着しているダイゼンを観察しました。今年3月11日にも同地で観察しており、この半年近くでこんなふうに換羽するのかと学びました。放鳥:2018年1月6日船橋市の三番瀬で性別不明、第一回冬羽として放鳥。前回観察日:2023年3月11日同地で観察。放鳥から5年2か月経過今回観察日:2023年9月13日同地で観察。放鳥から5年8か月経過前回出会えた個体は、成鳥冬羽で雨覆に幼羽が残る第一回冬羽と比べると上面の模様はすっきり見えていました。今回、観察した個体は、上面の白黒が鮮やかで下尾筒が白く、夏羽に近いいわゆる中間羽と思われます。成鳥でも冬羽から夏羽に換羽するまでは相当の時間がかかるということを学びました。(写真)一枚目:2023年9月13日観察・撮影二枚目・三枚目:2023年3月11日観察・撮影
2023.09.15
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オバシギの和名は「尾羽鴫」と言う説と姥鴫」言う説があると聞きます.しかし、目立った特徴を尾羽に感じません。オバシギ幼鳥の上面は白い羽縁と肩羽の黒褐色の軸斑が目立ちます。一方、コオバシギ幼鳥は軸斑が褐色で羽縁の白さも強くなく上面全体が一様、肩羽や雨覆の黒色のサブターミナルバンドがはっきりしています。昨日三番瀬で出会った個体とコオバシギ(2015年9月19日三番瀬)の画像をアップします。あわせて、昨日は出会えなかったのですが、オバシギ夏羽(2017年7月9日三番瀬)、夏羽から冬羽に換羽中の若い個体(2014年9月14日三番瀬)画像もアップします。
2023.09.14
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大潮で干潮が11時前後で、それにあわせて船橋市潮見町の三番瀬を訪ねました。今日のお目当ては、今シーズン出会えていないオバシギ。浦安側の干潟からスタートして干潟を丹念に探索。ダイゼン、メダイチドリ、ミヤコドリ、チュウシャクシギ、キアシシギ、イソシギ、トウネン、ハマシギを観観察できたもの、オバシギは遠目の目撃したのみ。しかし、最後に船橋港寄りの堤防にその姿がないか探索していたら、浦安側からミヤコドリと一緒に飛来した群れの中にオバシギの姿を目撃。背に黒い斑が目立つ3羽の姿を観察しました。降り立つ際のケッという鳴き声が印象的でした。帰路、干潟の近くの工場の屋上でイソヒヨドリがとまり、さえずりを披露していました。(写真)2023年9月13日撮影
2023.09.13
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昨日、柏の葉公園上空をサシバが旋回していたのをリポートしました。身近な環境でもこの時期に空を見上げると、ワシタカを目撃することがあります。翼指(翼を全開にした際の先端部が分離する風切の枚数)を復習・整理してみました。(翼指:翼先分離)(1)翼指5本サシバ、ノスリ、ミサゴ、チュウヒ、ハイイロチュウヒが翼指が5本です。(2)翼指6本トビ(隙間がありバラバラとした印象)(3)翼指7本オジロワシ、(4)ハヤブサ科の欠刻ハヤブサ科の鳥類では欠刻(外側初列風切の何枚かが内弁、外弁のいずれかが切り取ったように先が細くなってがいる)が発達し翼先が分離していません。(写真)サシバ:2023年9月11日柏市柏の葉公園ノスリ:2018年3月11日茨城県稲敷市ミサゴ:2022年1月16日手賀沼チュウヒ:2016年1月16日茨城県稲敷市ハイイロチュウヒ:2021年11月7日手賀沼オジロワシ:2016年12月23日宮城県栗原市トビ:2022年11月14日手賀沼チョウゲンボウ:2018年2月4日茨城県稲敷市
2023.09.12
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柏市内の小さな谷津田を探索しました。その一角に縄文時代から食べられてきたオニグルミがあります。オニグルミには「オメガ3脂肪酸」という物質が多く含まれることが知られています。地区の古老に聞くと、クルミ餅、クルミ味噌を作ったのだとか。さて、出会った蝶の仲間ではコミスジ、クロアゲハ、ジャコウアケゲハ、ヤマトシジミ、モンシロチョウ、キチョウ、外来種アカボシゴマダラ、トンボの仲間ではシオカラトンボ、オオシオカラトンボを見かけました。なお、希少なオニグルミなどの植物や猛禽類が生息しているので観察地は非公開です(写真)2023年9月12日撮影(蝶のコミスジ、クロアゲハ、ジャコウアゲハは撮影はかなわず)
2023.09.12
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朝から青空が広がり、今秋のサシバの渡りがどうかと柏の葉公園、流山市運河周辺を見て歩きました。このうち、柏の葉公園上空でサシバが旋回している姿を発見。翼指5枚、写真でわかりにくさがあると思いますが喉中央に縦線、体下面に横斑があることから成鳥でした。公園内で例年ツツドリが立ち寄っていくエリアも探索してみましたが姿は確認できずでした。また、柏の葉近郊の調整池では、バンの若鳥が親鳥に連れられて池を移動している姿がありました。帰り道、立ち寄った流山市運河近郊の水田地帯では、台風影響で稲刈りがスタートしていました。ダイサギ、チュウサギがバッタ、イナゴを物色している姿を観察。(写真)2023年9月11日撮影
2023.09.11
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そろそろホームグランド手賀沼沿岸やさいたま市内にノビタキが飛来する時期を迎えます。今シーズンは、初列風切先にバフ色のスポットが見られる第一回冬羽と成鳥雌個体を探してみてはいかがでしょうか。第一回冬羽個体では、初列風切先にバフ色のスポットがあります。一枚目の写真に矢印をつけましたが、初列風切が幼鳥の証しで成鳥にはない特徴です。一枚目から三枚目の写真はいずれも第一回冬羽です。これに対し、四枚目の個体には、顔に黒味がありません。また、眉斑が淡褐色で、雌第一回冬羽と思われます。なお、若鳥から第一回冬羽に換羽中の個体の内側大雨覆には、白斑があります。(写真)一枚目・二枚目:2014年9月20日さいたま市内で観察・撮影三枚目:2015年9月30日さいたま市内で観察・撮影四枚目:2018年10月7日手賀沼沿岸で観察・撮影
2023.09.10
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ホームグランド手賀沼沿岸の台風影響がどうかと現地に出かけました。印西市と柏市の境界に広がる水田の一部が冠水しており、サギの仲間の姿があるのみでした。このほか、例年ですと、ノビタキが飛来する水田エリアでは大雨で稲刈りができなかったことで刈り取りがようやくスタートしたところが多く、ノビタキの姿はお預けとなりました。アップした写真は、水田の冠水の様子、ダイサギ、チュウサギ、コサギ、アオサギ、コブハクチヨウです。(写真)2023年9月10日撮影
2023.09.10
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一昨日、八柱霊園でツツドリ赤色型を観察することができました。過去に出会った赤色型の画像と見比べていましたら、風切や上面全体の地色に違いがあるような印象を受けました。一昨日の個体と2015年9月6日に野田市内で観察・撮影した個体を比較すると、一昨日の個体の方は上面が赤褐色、2015年9月の野田市の個体は上面の黒横縞模様が太い印象があり相違があるように見受けました。そこでツツドリの換羽に関して文献などを調べてみました。すると、中村(2009)に山階(1941)およびKuroda(1965)にツツドリの換羽に関する記述があることが紹介されていました。山階(1941)には幼鳥では8 月中旬より体羽の換羽に入り越冬地で換羽を行い、春季までに第1回冬羽を完成して風切および尾羽は換羽しないとあり、Kuroda(1965)には成鳥雄の換羽が左右対称に起こらないこと、幼羽は黒褐色であり成鳥羽は灰色の成鳥羽であること、風切羽に新旧の羽が混在すること、10月の雌では尾羽右外側より数えて第1、2、3 羽と,左の外側より第3羽が換羽中(ほかは未換羽)であったことが紹介されていました。なお、上記以外の文献ではツツドリの換羽に関する記述は見つけられず、ツツドリ赤色型の個体差について触れているものはありませんでした。しかし、永井(2014)が上面全体により赤褐色が鮮明な個体を雌成鳥赤色型と図示しており、一昨日の観察個体と近似している印象でした。2015年9月の野田市での観察個体の上面や風切がより黒褐色が強い印象があり、幼羽の可能性も考えられます。なお、一昨日の個体と2015年9月観察の個体を比較すると、胸の赤褐色の部分の幅が一昨日の個体の方が太く色がより濃い印象があります。いずれにしても、もっと観察を積み重ねる必要を痛感しました。(引用)中村茂.2009.大分県におけるホトトギスとツツドリの換羽について.日本鳥類標識協会誌第21巻第1号.p31–34(写真)一枚目、三枚目:2023年9月7日松戸市八柱で観察二枚目:四枚目2015年9月6日野田市内で観察
2023.09.09
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ホームグランド手賀沼に6日コガモが飛来したと鳥友から知らせをもらいました。飛来したばかりの雄は雌のように目立たない羽衣(エクリプス)です。エクリプスからの生殖羽までの羽衣を整理してみました。(1)雄エクリプス一枚目(2016年9月14日手賀沼)、二枚目(2020年10月4日柏市柏の葉)はいずれも雄エクリプスです。嘴基部が黄色味を帯び、頭上から過眼線まで濃く見えます。肩羽の模様が雌に比べると細く羽軸に直角になる傾向があります。雄幼羽は胸から腹にかけて小斑があり、脇最前列の羽が成鳥より小さくV字となっていて雄エクリプスでは丸みを帯びています。(2)エクリプスから生殖羽に換羽中三枚目の写真は、2019年11月3日に手賀沼で観察・撮影した個体です。脇最状列の各羽が丸みを帯びています。(幼羽は尖り気味)肩羽には第一回生殖羽のように白い明瞭な線はありません。(3)雌非繁殖羽四枚目の写真は、2020年1月4日に手賀沼で観察・撮影した個体です。嘴は黒色で基部には黄色味はなく、上面は雄エクリプスに比べて褐色味があり、淡色の羽縁があることから雌非生殖羽と思われます。(4)雄エクリプスから生殖羽に換羽中五枚目の写真は、2020年12月12日に手賀沼で観察・撮影した個体です。肩羽に細い横斑があり、脇が大きめで丸みがあります。(5)雄生殖羽六枚目の写真は、2021年2月17日に谷津で観察・撮影した雄生殖羽です。栗色の頭部、目の周囲から後方に広がる緑色の帯があり、嘴は黒色です。下尾筒は黒く、両側に黄白色の三角斑があります。脇との境に水平な白線があります。(6)雌生殖羽七枚目の写真は、2016年3月27日に成田市内で観察・撮影した個体です。非生殖羽に比べて全体的に褐色味があります。
2023.09.08
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一昨日、八柱霊園でツツドリを観察しましたが、出会えなかった赤色型を期待して現地に向かいました。昼過ぎ現地に到着し、モンクロシャチホコを食べるポイントでしばらく待機していると、3羽のカッコウ科の鳥が飛翔する姿を目撃しました。うち1羽が桜の木に飛来し、枝にとまり小一時間羽を休めていました。翼を広げたり、伸ばしたりして羽づくろいをスタート。上面全体のベースの色が赤褐色でほれぼれするような色でした。また、ホトトギスほど目立ちませんが、尾羽に白斑があり目立ちました。小一時間経過すると、お腹が減ったようで、今度はモンクロシャチホコを捕獲し、何度も食べていました。(写真)2023年9月7日撮影
2023.09.07
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秋の渡りの時期、カッコウ科の鳥類が公園、霊園などに立ち寄る姿を見かけます。識別ポイントは、鳴き声、大きさ、上面の色、体下面の横斑、下尾筒の色と横斑、初列風切の横斑、虹彩の色です。(1)腹の横斑カッコウ科のジュウイチ、カッコウ、ツツドリ、ホトトギスのうち、腹の白地に黒色横斑があるのはカッコウ、ツツドリ、ホトトギスです。カッコウの黒色横斑は細い11~13本、ツツドリは間隔の広い太めの横斑が9~11本、ホトトギスは太めで間隔のある黒色横斑が7~9本です。なお、ジュウイチには横斑はありません。なお、カッコウは後頭に白斑があります。一枚目の写真は昨日八柱で観察したツツドリ、二枚目の写真は2022年9月7日に都内で観察・撮影したツツドリです。三枚目、四枚目は2017年9月2日野田市で観察・撮影したカッコウです。(2)下尾筒の横斑と色下尾筒に注目してみると、ジュウイチ、ホトトギスには横斑は見えず、カッコウ、ツツドリには黒色横斑があります。また、カッコウでは白地に細かい黒色横斑、ツツドリでは淡いバフ色にはっきりとした黒色横斑があります。一枚目も二枚目のツツドリと三枚目、四枚目のカッコウを比較してみると、違いがおわかりいただけるものと思います。
2023.09.06
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昨日の曇天から一転して青空が広がり、再び酷暑となりました。一昨日、八柱にツツドリが渡来したと鳥友からニュースをもらい現地に出かけました。餌のモンクロシャチホコがいる桜、今日のように直射日光が差し込んだ際の退避ポイントとなる松の木をぐるっと見て回っていた時、シジュウカラ、エナガ、キジバトが飛翔する姿の中に少し大きいサイズの鳥が松の中にに入りました。双眼鏡で見てみると、松の枝にツツドリの姿を発見。最初は背中しか見えず、光線の具合もあり種類が特定できずでしたが、その後、腹に太目の間隔の広い横斑が9本、下尾筒に淡いバフ色に黒い横斑が見えました。(写真)2023年9月5日撮影
2023.09.05
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昨日、ツツドリの動向を把握するために東葛地区を探索しました。そのうち、柏の葉キャンパス駅近郊の調整池の一角で褐色味を増したホオジロを発見しました。ホオジロ夏羽の雄は、目先から耳羽後方まで黒一色。なるほど言われてみればそう見えます。ホオジロは秋に完全換羽して冬羽にかわります。夏羽では羽が摩耗するだけで色味が変化します。各羽先が擦り切れ羽毛基部の色の濃い部分が露出するので褐色味(黒っぽく)に見えます。一枚目、二枚目は昨日観察した個体、三枚目は2022年8月16日に同地で観察、四枚目は2022年8月11日手賀沼沿岸で観察、五枚目は一枚目から四枚目と対比する意味で5月のホオジロ雄(2021年5月24日印旛沼で撮影)です。(参考:ホオジロの亜種)環境省(2011)が報告しているように、夏羽の雄では,耳羽が黒いのは日本産の亜種ホオジロE. c. だけである。したがって,夏羽の雄であれば,耳羽の色が黒色であるか,または赤褐色であるかを調べることにより日本産のホオジロである亜種ホオジロか外国産のホオジロかを識別することができます。(引用)環境省.2011.ホオジロ識別マニュアル.p4.
2023.09.04
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9月に入り、ツツドリが公園の桜に立ち寄ったと情報を耳にするようになりました。桜の木にはモンクロシャチホコの成熟した幼虫(紫黒色の体に黄色味がかった毛が生える)が葉を食べるために集まっています。これを食べに、ツツドリ、カッコウ、ホトトギスなどのカッコウ科の鳥類が立ち寄ります。モンクロシャチホコ幼虫は、葉を食べて成長し、9月前後に樹上から地面に降りてきます。その後、落ち葉や土の中に潜りさなぎになって越冬し、6月すぎに成虫になります。時折、害が心配だから駆除すべきと耳にします。ところが、人間には無害であることからむやみに農薬を使っての駆除はしないとする自治体も多いのが実情です。さて、秋にツツドリなどを観察できる環境はどうかとフィールドに立ち寄ってみました。柏市北部にある公園には桜の木が多数あり、モンクロシャチホコが大量に確認できました。例年ですと、9月下旬にツツドリを観察することが多いフィールドです。ただし、家族連れが子どもたちを遊ばせるエリアであり、三脚+巨大望遠レンズを設置した方が占拠した折、苦情が寄せられたことがあり独り占めしない、共存する配慮が必要です。(写真)モンクロシャチホコ:2023年9月3日撮影ツツドリ:2022年9月28日撮影
2023.09.03
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9月に入りエゾビタキが飛来したとニュースが届く時期となりました。その識別での参考資料を提供します。(若鳥と成鳥の識別)エゾビタキは、胸から脇腹にかけて縦斑があります。太くてより明瞭なのが若鳥、太くないのが成鳥です。一枚目の写真は、2021年9月8日成田市で観察・撮影した若鳥です。二枚目の写真は、一枚目と同地で観察・撮影した成鳥です。(嘴の形状で近似しているサメビタキ、コサメビタキと比べてみる)エゾビタキの嘴の形状を下から見ると、二等辺三角形で内側に凹んでいます。あいにくエゾビタキの写真しかありませんが、サメビタキは嘴が短く正三角形をしています。また、コサメビタキは二等辺三角形で外側に膨らんでいます。三枚目、四枚目の写真はエゾビタキを下方向から見たものです。(嘴の形状に関する引用文献)渡辺修.2003.考える識別・感じる識別.Birder.第17巻.第5号.p105.文一総合出版.渡辺修.2015.夏から秋に見られるヒタキ・ツグミ類識別ポケットガイド.Birder.第29巻.特別付録.
2023.09.02
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一昨日、柏オフィスの近くの公園でサシバが飛翔するのを目撃しました。公園上空に出現した後北西に渡去しました。渡去した方向の林、谷津田、一昨年と昨年にサシバ成鳥と若鳥が数日立ち寄ったポイントなどを探索して歩きました。そのうちの一箇所で羽ばたきと滑空を繰り返して飛翔していたタテハチョウ科コミスジ(表裏・前肢中室に沿い伸びる白帯が2つに分離)を発見。このほか、ノシメトンボを発見。最初は尾をまっすぐにしていたのですが、私に気づいて尾を垂直に立てる姿勢に。帰宅後、調べてみると、オベリスク姿勢とされるもので縄張を主張するものだとか。なお、サシバは残念出会うことができず次回の宿題となりました。一昨年、昨年と数日滞在した際の若鳥、成鳥の写真をアップします。(写真)2023年9月1日撮影(サシバは一枚目から三枚目は2021年9月、四枚目は2022年9月撮影)
2023.09.01
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8月も今日で終わりとなります。例年でしたらアオアシシギ、コアオアシシギ、エリマキシギ、トウネン、ヒバリシギといった仲間と出会えるのですが、今シーズンは空いている蓮田がほとんどなく、いたるところに防鳥ネットがはられていてシギ・チドリが降り立つ場所がない状態。このため、コチドリ、タカブシギ、クサシギといった種類を観察できるのみが続いています。クサシギは胸に縦斑のある夏羽、胸が遠目には暗色に見える夏羽から冬羽に換羽中の個体を目撃しました。浮島周辺の鳥影が薄いので、以前ツバメチドリやサギのいろいろを見かけたフィールドへ移動。ダイサギ、チュウサギ、コサギ、アオサギの群れの中にアマサギ数羽を発見しました。4種が田んぼでカエル、バッタなどをめぐり争奪戦を繰り返していました。なお、アマサギは、頭にオレンジ色がまばらに混じる夏羽から冬羽に換羽中の個体でした。(冬羽は額にオレンジ色があるだけ)(写真)2023年8月31日撮影
2023.08.31
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鳥友と一緒に手賀沼とその沿岸を見て歩きました。その折、手賀沼にはゴイサギの餌であるウグイ、オイカワなどの魚は姿を消したと聞いているが、日中に水面の杭に止まっているのはどうしてかと質問をもらいました。大坪(2005)が述べているように、吐き戻された餌のうち、個体数の多い魚類に着目すると夜間に比べて昼間の方が、水田よりも河川で採餌している個体が多いと述べています。これは、水田に生息しているドジョウは夜間に活動が活発となるが、河川や湖沼に生息する魚類は昼行性であり手賀沼の水面で休むゴイサギもこうしたことで杭に止まり、魚の動きを察知しているのではないかとやりとりをしました。沼でゴイサギが採餌していたか、何を捕獲していたかと丁寧に記録していく必要があります。ゴイサギのほか、アオサギ、ダイサギ、コサギも沼の浅瀬で歩き餌を物色していました。魚はもちろんですが、昆虫、エビなとも採餌しますのでその行動に注目してみたいものです。アップした写真は、サギのほか、水面を移動していたコブハクチョウです。なお、例年この時期に飛来するクロハラアジサシはまだ姿を確認するには至りませんでした。(写真)2023年8月30日撮影(引用)大坪瑞樹.2005.ゴイサギの採餌生態にみる鳥類の採餌環境の使い分け.地域環境計画広報誌.第25号.p2-5.
2023.08.30
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東京湾や内陸の湖沼ではほぼ通年ミサゴの姿を見かけます。鳥友から雌雄をどのように識別したらよいかと問い合わせをもらいました。森岡ほか(1995)は、日本のワシタカ類の分布、野外での見分け、生態などについての知見を整理し報告しています。ミサゴの雌雄については、「成鳥の雄と雌はほとんど同じ羽色を持つが、大きさと胸帯にわずかな性差があり繁殖つがいが並んだ時には識別できることが多い。平均的には雌の方が15%強大きい。雄では前頸に斑がないかわずかしかなく、胸帯の幅が狭くかつ黒色斑が少ない。雌では前頸に羽央が暗褐色で幅の広い白色羽縁がある羽毛が並び胸は一様な暗褐色または暗茶褐色である。(中略)時には胸の中央にほとんど黒色斑がなく茶褐色のシミのように見える雄や胸側に黒色斑が少しあるだけの雄やまったく斑がない雄がいるがこのように極端なものは常に性の識別が可能」と記しています。また、幼鳥については「すでに胸帯の大きさに成鳥同様の性差が現れているものと思われる」と記しています。多くの図鑑は、雌雄同色と記していますが、いくつかの図鑑と文献では胸の帯の太さまたは濃さについて言及しています。永井(2014)は、「雄の胸の褐色帯は雌より細く淡い。雌の胸の褐色帯は雄より濃く太い。若鳥は雌でも胸の褐色帯が淡く雌雄の識別は困難」と報告しています。叶内(2020)は、「雄成鳥の胸の帯は細く目立たない。雌成鳥の胸の帯は太い。幼鳥の胸の褐色部は多少ある」榊原・森・佐藤(2021)が「成鳥は後頸から上尾筒までの体の上面と雨覆は暗褐色で、頭頸部と体の下面が白い。雌は胸の黒斑が濃く、雄は胸の黒斑が薄い傾向がある。しかし黒斑の濃い雄もいるため、雌雄の判定には注意が必要」と指摘しています。(図鑑・文献の記述から)ミサゴ成鳥雄にはいくつかのタイプが存在していると整理することができます。(1)胸の中央にほとんど黒色斑がなく茶褐色のシミのように見える雄(2)胸側に黒色斑が少しあるだけの雄(3)胸側に斑がまったくない雄また、ミサゴ成鳥雌については、胸は一様な暗褐色または暗茶褐色と整理することができます。最後に若鳥については、胸の褐色部は多少ある、雌でも胸の褐色帯は淡く雌雄の識別は困難と見解が分かれるので決め手にかけます。これからも野外で丁寧に観察していく必要があると痛感しました。(写真について)一枚目の写真は2017年9月3日の茨城県稲敷市で観察・撮影した個体です。永井(2014)、叶内(2020)で雌と記されているものと同様に褐色帯は濃く太い個体です。二枚目の写真は、2022年10月24日に谷津干潟で観察・撮影した個体です。ほぼ一枚目と同様ですが、頭が白く目立ちますので雌若鳥ではないかと思われます。三枚目は2015年3月28日に茨城県稲敷市で観察・撮影した個体です。胸の褐色帯は二枚目の個体に比べると細い感じがします。四枚目は、2017年7月8日に茨城県稲敷市で観察・撮影した個体です。胸の帯は淡く若鳥ではないかと思われます。(引用)森岡照明・叶内拓哉・川田隆・山形則男.1995.日本のワシタカ類.p10-21.文一総合出版.永井真人.2014.野鳥図鑑670.p28.文一総合出版.叶内拓哉.2020.フィールド図鑑日本の野鳥.p210-211.文一総合出版.榊原貴之・森 航大・佐藤和人.2021.ミサゴ.Bird Research News.2021年5月.p1-2.
2023.08.29
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昨日、都内でサンコウチョウの姿を見かけたと鳥友からニュースをもらい、現地に出かけました。シジュウカラ、コゲラと一緒に行動していた聞いていましたので声がする都度双眼鏡で探索しましたが姿を目撃できず。しかし、帰り道の途中、実のなっている木のあるエリアでシジュウカラ7羽、エナガ2羽、コゲラ1羽と一緒に移動しているシジュウカラよりもやや大きく尾が短い小鳥を発見しましたが、双眼鏡で捕捉できず。サンコウチョウとは同定できず、残念でした。昼もすぎて最寄り駅まで移動しようと歩きだすと、水上を飛行し穂先に止まるトンボを発見しました。腹部の先端にうちわを広げたような突起があるサナエトンボです。自分の縄張りのパトロールを見晴らしのよい場所で行うトンボだと聞いています。さらに、水面の杭で休むカワウ、水際で魚をねらっているアオサギ、ダイサギ。ダイサギのねらいを定めてえいっと水の中に嘴を突っ込み採餌ショーは見事でした。(写真)2023年8月28日撮影
2023.08.28
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アメリカウズラシギはシベリア北部や北アメリカ大陸の北部で繁殖し、南アメリカ大陸南部やオーストラリアで越冬するとされています。秋、ごく少数が日本に立ち寄ります。かつて茨城県南部の水田地帯にあった休耕田に2011年7月に飛来しました。どこかで再会できたらと思いつつ、特徴とウズラシギとの違いを整理してみました。(観察したアメリカウズラシギの特徴)一枚目から三枚目の写真は、2011年7月23日に茨城県河内町古河林で観察・撮影した個体です。喉から胸まで密に縦斑がありました。腹以下は斑はなく、境界線ははっきりとしていました。また、肩羽の羽縁に白色が目立ちました。眉斑には褐色斑が入っており、ウズラシギの眉斑のような白さは目立ちません。前記のことからアメリカウズラシギ幼鳥と思われました。(ウズラシギの羽衣)四枚目は2021年9月24日に茨城県稲敷市で観察撮影した個体です。上面の各羽に黒褐色の軸斑があり灰褐色の羽縁があることから冬羽に換羽しているものと思われます。五枚目は、2021年10月18日に茨城県稲敷市で観察・撮影した個体です。白い眉斑、胸に赤褐色味があること、下腹に縦斑があることから若鳥と思われます。六枚目は、2019年9月24日に茨城県稲敷市で観察・撮影した個体です。胸が明るい橙褐色で縦斑が少ないので若鳥と思われます。
2023.08.27
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23日にコウノトリ2羽の放鳥がありましたが直後に雌のココが高圧鉄塔付近に落下し、死亡するという痛ましい事故がありました。しかし、雌のマメは無事に飛び立ちその後どうしているかと思い、現地に出かけました。現地に到着すると、稲が熟し始めており、その一角にコウノトリの姿を見つけました。距離200m以上あり、なかなか個体識別まで至りませんでした。しかし、マメであれば風切が褐色がかっているはずですが、真っ黒で成鳥でした。足環も左が黄色と黒色、右が黄色と黄色の組み合わせに見えたので2017年6月に放鳥されたヤマトではないかと思われました。このほか、サシバ若鳥、トビ、鳴き交わしながら上空を旋回していたチョウゲンボウも目撃しました。帰り道、柏の葉キャンパス駅近郊の調整池に立ち寄ったところ、クサシギ夏羽の姿を発見。酷暑で水の中に全身を浸している姿を観察。胸の縦斑、上面の白い斑が素敵でした。(写真)2023年8月26日撮影
2023.08.26
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オフィスのある柏市内の公園を散策し木陰で休んでいましたら、木の切り株に黄緑色のハラビロカマキリが近寄ってきました。暖かい地方に多い種類と聞いていたのでまさか柏市内で目撃するとは思いませんでした。帰宅後、フィールドノートを見返し、カマキリを捕食する鳥類の記録を復習。オフィスの近くの公園でカマキリの卵を食べていたシジュウカラ、手賀沼沿岸の谷津田でサシバ成鳥が捕食していたこと、ヒヨドリがヒナに与える餌としてカマキリを食べやすくするのに砕いていたことなどが記されていました。カマキリ類の卵をスポンジ状の保護材で包んだ卵嚢を捕食する鳥類について文献を調べてみました。赤塚(2006)は、岐阜県南部および愛知県で2005年3月から6月の間で調査結果と文献に報告されている結果を報告しています。それによると、捕食鳥類ではシジュウカラ、ヤマガラ、コゲラ、ハシボソガラス、カケスの報告があると記しています。くわえて、赤塚(2006)は、鳥類と卵雲や繭における捕食被捕食関係は、特別な事例ではないものの研究は少ないと指摘しています。フィールドで見かける鳥たちの行動、もっと注目したいと思いました。(引用)赤塚隆幸.2006.鳥類によるオオカマキリの卵雲に対する捕食.Strix.第24巻.pp69-75.日本野鳥の会.(写真:カマキリの捕食とは直接関連はありません)カマキリ:2023年8月25日撮影サシバ:2023年6月手賀沼沿岸、シジュウカラ:2023年1月柏市内、ヤマガラ:2023年2月柏市内で観察・撮影
2023.08.25
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子育てが終了した後に再びイソヒヨドリ雄が東葛地区の駅前に帰還しました。雌の姿はありませんが、その縄張り防衛の様子を観察してきました。駅前に到着すると、雄が高さ30M前後の商業施設の屋上の一角で囀りをしていました。ヒーリーリーと涼しい声が響き渡っていました。縄張りを宣言した後は、丁寧に羽づくろいを行い今度は駅をはさんで反対側にある商業施設のテレビアンテナに移動して囀り、さらに駅上空を飛翔し反対側の商業施設の携帯電話基地局のアンテナに移動。天敵のカラスがいないかを点検しているようてでした。(写真)2023年8月24日撮影
2023.08.24
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今朝、オフィスの近郊の公園に散策にでかけた時、ムクドリ60羽前後の群れが芝生の上に飛来したと思ったら、何羽かが座りこむもの、横たわるもの、翼や尾を広げて太陽の光に当てている光景を目撃しました。一般的には暖まることによって体温を調節する、太陽光線の働きでビタミンDを作る、羽毛を暖め脂を行き渡りやすくする、皮膚の健康に役立つと言われています。本当のところは?(写真)2023年8月23日撮影
2023.08.23
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中型のシギの中でスマートなアオアシシギとコアオアシシギはファンの多い種類です。画像とその特徴をアップしたものを提供します。(アオアシシギ)(1)夏羽一枚目の写真は、2017年5月17日に千葉県印西市、二枚目は2017年7月31日に茨城県稲敷市で観察・撮影した夏羽です。上面は軸斑などの黒色が多く、胸から喉まで斑が密にあります。長い嘴はすこし上方向に反っています。(2)冬羽三枚目の写真は、2016年9月10日に茨城県稲敷市で観察・撮影した冬羽です。上面は灰褐色で羽縁が白く、丸みがあるのが特徴です。(3)幼羽四枚目の写真は、2018年8月26日に千葉県印西市で観察・撮影した幼羽です。上面は灰黒褐色で各羽に白い羽縁があります。各羽の先端が尖り気味に見え成鳥のような丸みがありません。(コアオアシシギ)嘴は針のように細く尖り、アオアシシギのように嘴が上方向には反っていません。(1)幼羽五枚目の写真は、2018年8月26日に千葉県印西市で観察・撮影した幼羽です。上面は黒褐色の軸斑が目立ちます。褐色味が強いことから幼羽初期の個体ではないかと思われます。六枚目の写真は、2019年9月15日に茨城県稲敷市で観察・撮影した幼羽です。下面の白さが目立ちます。(2)幼羽から換羽している個体七枚目の写真は、2017年9月3日に茨城県稲敷市で観察・撮影した個体です。上面が灰色味が強く、下面は白く見えました。(3)幼羽から第一回冬羽に換羽中の個体八枚目の写真は、2018年10月6日に茨城県稲敷市で観察・撮影した個体です。三列風切に幼羽が残っていることから幼羽から第一回冬羽に換羽中のものと思われます。
2023.08.23
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三番瀬はシギ・チドリファンに大人気のフィールドですが、ウミネコの羽衣のいろいろを観察できる探鳥地でもあります。昨日も幼羽、第一回冬羽、夏羽、夏羽から冬羽に換羽中の個体を見かけました。昨日と過去の画像の写真をアップし、特徴をおさらいしてみました。なお、撮影地はいずれも三番瀬です。(幼羽)一枚目の写真は、昨日観察した幼羽です。全身が黒褐色で上面には鱗状の模様があります。虹彩は黒いです(成鳥は黄白色、第二回冬羽はやや暗さのある黄色)(第一回冬羽)二枚目の写真は、昨日観察した幼羽が第一回冬羽に換羽中と思われる個体です。嘴がピンクがかっており先端が黒色です。全体に褐色がかりますが、肩羽に変化があり少したつと灰色に変化するのではないかと思います。(成鳥)三枚目の写真は、2021年8月11日に観察した成鳥です。嘴の先端から赤、黒、黄色となり、虹彩は黄白色、頭が白くなっています。四枚目の写真は、2020年8月10日に観察した成鳥です。後頭が灰色がかっていて夏羽から冬羽に換羽がはじまった個体と思われます。五枚目の写真は2017年8月6日に観察した成鳥です。ほぼ三枚目の個体と同様ですが、後頭がそばかす状で成鳥冬羽に換羽中ではないかと思われます。六枚目の写真は2018年8月11日に観察した成鳥で、四枚目と同様に後頭が灰色っぽく変化していますので冬羽に換羽中の個体と思われます。
2023.08.22
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中潮で干潮が13時すぎ。それにあわせて船橋市潮見町の三番瀬を訪ねました。干潟と海の境目で水の中に入って水浴びをしているダイゼンとの出会いでスタート。ダイゼンは上面の各羽の羽縁が白色の第一回冬羽、上面がまだら模様の成鳥、続いてメダイチドリの成鳥、夏羽から冬羽に換羽中の個体、第一回冬羽を発見。嘴が長く見えた個体もよく見ると頭が平べったくオオメダイチドリとは違いがありました。このほか、波打ち際で餌を物色していたオオソリハシシギ、ミヤコドリ、ダイサギ、ソリハシシギ、キアシシギ、干潟で羽をやすめていたウミネコ幼羽、第一回冬羽を観察しました。(写真)2023年8月21日撮影
2023.08.21
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鳥友から8月に入って商業施設の屋上付近からイソヒヨドリ雄が囀っているとニュースをもらいショッピングを兼ねて先週現地に立ち寄ってみました。15日午後、16日午前とヒーリーリーと囀りを観察しました。今シーズンも子育てを行い、7月には一旦姿を見なくなったので移動したものと思っていました。ところが酷暑が続く中、イソヒヨドリは全くお構いなしで涼し気囀り。商業施設の高いところをソングポストとし、高い位置で囀ることでなわばり防衛に当たっているものと思われます。なお、今回は雌は見かけずでした。伊澤・松井(2011)はイソヒヨドリの生態、習性などの知見や観察結果を整理し報告しています。その中で、「オスは周年なわばりを維持する.なわばりの維持は,さえずり(テリトリーコール),実際の追い掛け,追い出し行動によってなされる」と報告していますから珍しいことではないものと思われますが、まさかこの酷暑下で遭遇するとは思いませんでした。(引用)伊澤雅子・松井 晋.2011.イソヒヨドリ 周年維持されるオスのなわばり.Bird Research News Vol.8 No.8.p5.(写真)2023年4月、2022年4月いずれも柏市内で撮影
2023.08.20
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昨日、谷津干潟で遭遇したオオメダイチドリと過去で出会った個体の復習です。一枚目と二枚目は、昨日観察した個体です。頭頂にの丸みがあり、嘴と足がメダイチドリより明らかに長く、上面の羽縁が白いので第一回冬羽と思われました。三枚目は2020年9月5日に三番瀬で観察・撮影した第一回冬羽です。頭頂の丸み、嘴と足の長さ、上面の羽縁の白さにくわえて足が黄緑色です。(メダイチドリは、頭頂が平たく足は黒色で嘴は短く太い)四枚目(2020年8月21日三番瀬)、五枚目(2017年8月11日谷津干潟)は成鳥夏羽が冬羽に換羽中の個体です。
2023.08.19
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先月27日にその姿を目撃して以来、姿を見かけずじまいりヒメアマツバメ、三カ所ある巣(寝床?)は補修されており、造巣を継続中です。しかし、主がその中に入っている姿は確認できずにいます。一枚目、二枚目は同じエリアで造巣中、三枚目は隣の町会にある造巣中のもの。造巣期間は著しく長く,1歳のペアで約5か月、2歳以上のペアで約2か月かかるとは聞いているけれどいつになったら使うのだろうと思っています。(写真)一枚目から三枚目は2023年8月19日、四枚目は2023年6月10日撮影
2023.08.19
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16日に引き続き、谷津干潟を訪ねました。というのも前回干潟に飛来していると耳にしていたオオメダイチドリと出会えず、リベンジのためです。観察センター内のカフェで昼食をとった後、遊歩道をすすみ探索していましたら、他のコチドリ、メダイチドリと比べて足早の干潟を移動しているチドリを発見。その姿を捕捉すると、嘴と足がメダイチドリより明らかに長く、上面の羽縁が白いオオメダイチドリ第一回冬羽でした。このほか、メダイチドリ、コチドリ、ダイゼン、キョウジョシギ、キアシシギ、ウミネコを観察。(写真)2023年8月18日撮影
2023.08.18
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そろそろ、谷津干潟、三番瀬、茨城県南部の水田地帯などにキリアイが姿を見せる時期になります。その羽衣のいろいろを復習していました。(1)独特の顔つき頭側線が眉斑と上の白線の間にあり白い眉斑が2つに分かれるように見えます。嘴は長くて幅の広く、先端付近で下に曲がります。五枚目(2012年9月1日谷津干潟)、六枚目(2016年8月14日谷津干潟)の写真は、眉斑、頭側線、頭央線の特徴を理解していただくためにアップしました。(2)成鳥夏羽一枚目の写真は2021年8月28日に茨城県稲敷市、二枚目は2015年9月12日に谷津干潟で観察・撮影した成鳥です。夏羽は軸斑が黒褐色で白い羽縁と赤褐色の羽縁があります。背にV字に見える白線があります。8月後半で見かける夏羽後期の個体では羽縁が摩耗し全体に黒ずんでいきます。三枚目の写真(2016年9月3日三番瀬で観察・撮影)のように成鳥は胸から脇にかけて縦斑があります。(3)幼羽から第一回冬羽に換羽中写真は2021年9月24日に茨城県稲敷市で観察・撮影した個体です。肩羽に灰白色の羽が出ています。
2023.08.17
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台風6号の影響で昨日まではフィールドに出かけるのを断念していましたが、朝から青空が広がり千葉県習志野市の谷津干潟に出かけました。干潮の一時間前の10時に現地に到着し、干潟を見ると津田沼高校前に干潟が登場しはじめており、メダイチドリ、ダイゼン、キョウジョシギ、キアシシギ、ソリハシシギの群れが降り立つのが見えました。特に楽しかったのが、メダイチドリの羽衣のいろいろを観察できたことです。頭上から後頸から胸がオレンジ色の成鳥夏羽、夏羽らしさが残っているものの摩耗が進行し色味が薄く、頸の部分の色の境界線もなくなっている摩耗した夏羽、後頸部が白く抜けなていない若鳥、左脚に青色のフラッグを装着していた成鳥夏羽から冬羽に換羽がはじまった個体とそれはいろいろな羽衣を観察。このほか、ダイゼン、キョウジョシギ、カルガモ、越夏したと思われるススガモを観察。(写真)2023年8月16日撮影
2023.08.16
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三番瀬で姿を観察できるミヤコドリ、1970年代までは限られた個体が日本に飛来していましたが東京湾、伊勢湾を中心に飛来する個体数がふえ、三番瀬では越夏するものも観察されています。澤(2016)は、ミヤコドリの形態、羽色、分布、興味深い生態などについて知見や文献に報告されている内容を整理し報告しています。中でも興味深いのが、個体による嘴の形状の違いで採餌方法や餌を特化させていること、オスの方が嘴が太く、二枚貝を採餌する割合が高いこと、内陸部で繁殖する個体では尖った形状の嘴を持つと指摘している点です。澤(2016)は、「二枚貝を主食としているが,その採餌方法は多彩である。個体により嘴の形状が異なっており,採餌方法や餌を特化させていると考えられている。例えば,嘴の先端が細く尖った形状をしている個体は、砂や干潟をつついてゴカイ類や砂の深場に潜っている貝殻の比較的柔らかい二枚貝を採餌するのに適しており、先端が鈍く幅が太い嘴を持った個体は、貝殻を嘴で叩いて突き破り、そこから嘴を差し込んで閉殻筋(貝柱)を裁断する採餌方法に適していて、そのような採餌をおこなうことが多い」と述べ、さらに「オスのほうが嘴が太く、メスよりも二枚貝を採餌する割合も高いことや,内陸部で繁殖する個体は尖った形状の嘴を持つものが多い」と述べています。(引用)澤 祐介.2016.ミヤコドリ 嘴の形状と食性の関係は.Bird Research News Vol.13 No.12.p1-2.(写真)一枚目:2019年8月31日三番瀬で観察・撮影:嘴が太く雄と思われます。二枚目:2017年3月5日三番瀬で観察・撮影:一枚目に比べて嘴が細く雌と思われます。三枚目:2018年8月1日三番瀬で観察・撮影上面の羽縁が白っぽく若鳥と思われます。四枚目:2017年8月6日三番瀬で観察・撮影手前の個体は上面が褐色を帯び、羽縁が白っぽいので若鳥だと思います。五枚目:2023年3月11日三番瀬で観察・撮影成鳥で干潟に勢いよく嘴を突き刺していた光景です。
2023.08.15
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フィールドでカワウが翼を広げているのを指して、ポーズをとっていると市民の方が話しをしていらっしゃるのを耳にしました。しかし、その行動は、翼を広げて乾かしている行動です。カワウは潜水を繰り返して魚を捕獲しますが、羽はあまり水をはじきません。カワウは尾脂腺があまり発達していないので羽毛が水を吸いやすく羽毛のなかには空気を溜められないという特徴があります。山本(2008)が述べているように、水のしみこみやすい性質は体に働く浮力が減少し潜水する時のエネルギー量が少なくてすむというメリットがあります。その反面、水がしみこみやすい羽毛は保温性が悪いので水中での体温維持のため1日500gもの餌を必要となっています。(引用)山本麻希.2008.カワウってどんな鳥..全国内水面漁業協同組合連合会.pp49.(写真)2018年8月18日谷津干潟、2020年5月5日水元公園、2021年2月22日銚子市で撮影
2023.08.14
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これから秋になると、サルハマシギが単独か数羽で干潟に渡来します。ハマシギとサルハマシギは、嘴が長くて下方に湾曲しているなど、似ているので識別がむずかしいと耳にします。ハマシギ第一回冬羽とサルハマシギ幼羽を比較し、特徴を復習してみます。(1)サルハマシギ幼羽一枚目から三枚目の写真は、2014年4月29日に谷津干潟で観察・撮影したサルハマシギ幼羽です。上面は灰色でハマシギよりも足が長く見えます。サルハマシギの嘴はハマシギに比べると緩やかに下方に湾曲し、先端部分がより細いのが特徴です。(2)ハマシギ第一回冬羽四枚目は2014年9月14日三番瀬、五枚目は2020年12月28日浦安市で観察した第一回冬羽です。上面は灰褐色で各羽縁が白色です。サルハマシギに比べると嘴の湾曲は小さく、足も短く見えます。なお、ハマシギでも嘴の長い個体を見かけると耳にしたこともあるので嘴の長さでなく形状に注意するのが大切だと思います。
2023.08.13
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昨日、埼玉県越谷市の大相模調整池を訪ねました。池の北側にはビオトープがあり、水鳥たちが子育てをしています。クイナ科バンの若鳥が岸に近いエリアで鳴き声をあげながら草陰を移動している姿を見せたと思ったら、成鳥ペアは近くの水面を仲睦まじく移動。市民の方からどうしてあの鳥は、前のめりでぎこちない感じで移動するのでしようかと質問をもらいました。バンの足には水かきがないので泳ぎは苦手で、前のめりで反動をつけるように頭を前後に振って泳ぐので他の水鳥と比べるとぎちちない動きに見えるのですとお話しすると納得いただけた様子でした。このほか、カワウの成鳥、若鳥の姿や酷暑の中でも餌を探して移動するハクセキレイの姿を観察しました。先月、姿があったコアジサシは、今日は確認できずでした。(写真)2023年8月12日撮影(バンのうち2枚は2021年7月撮影のもの))
2023.08.12
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今月下旬頃から公園などにカッコウ科の鳥類が姿を見せ始めます。よく見かけるツツドリの成鳥と幼鳥の識別のポイントを紹介します。(1)幼鳥頭部から上面が黒灰色で淡色の羽縁があります。体下面は白くて黒褐色の横縞があります。光彩は暗黄褐色。一枚目の写真は2012年10月6日柏市内、二枚目は2018年10月18日水元公園で撮影(2)成鳥写真は、2015年9月2日千葉県野田市で観察・撮影した成鳥です。頭部は濃い青灰色で黄色のアイリングがあります。虹彩は黄色または黄褐色。嘴は黒褐色で下嘴基部に黄色味があります。(カッコウは基部に黄色味、ホトトギスは下嘴基部に黄色味)
2023.08.11
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