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May 19, 2006
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【中古 PS2】 ファイナルファンタジー12

国産二大RPGである”ファイナルファンタジー”シリーズの最新作、「FF12」が発売されて
はや二カ月が経過した。

累計の販売本数は知るところではないが、発売前後は広告の露出も含め、話題性は十分に
あったと思われる。

私はと言えば、珍しく発売日買いをしてその日からプレイを始めたものの、現時点でまだ
クリアには到っていない。

参考までに、プレイ時間は延べ60時間余り。レベルは50前後といったところだ。

当ブログでも初見の感想については申し述べたものであるが、自身の予想を裏切って途中で
投げ出すこともなく、勿論毎日ではないがそれなりにコンスタントにプレイを進めている。

正直まだ全体の4分の3程度の進行状況というのは確かに辛い。
発売前後の情報として非社会人ライクな仕様であるというのは嘘ではなかった。
そのプレイ時間にしてもシナリオのボリュームによるものではなく、いたずらに時間をかけ
させようという意図が感じられぬこともない。

平均クリア時間がいかほどのものかは知らないが、普通にプレイして既にクリアに到った方
も多く、ネット上でも「FF12」に関する意見が多く飛び交っているようである。

娯楽産業において、市場が成熟すればするほどその多様性も増すというのは通説であるが、
大作・定番は別モノということで、ライトユーザーも含めて非常に多くの方が「FF12」を
プレイしているという事実は注目に値するだろう。

多くの人間の目に触れればこそ、意見や批判の数も比例するというのは当然であり、
そもそも一部の物好きを除いて批判の対象にすらならないタイトルの方が数多く占める現在
のゲーム市場においては、むしろひとつのタイトルでこれほどの反響があるということの
ほうが稀なのではないだろうか。

で、攻略サイトの掲示板等の批判意見などをつらつら眺めていたところ、やっぱりというか
当然と言うべきか、その批判の矛先は主にそのストーリーにあるようである。

確かに「スターウォーズ」や「ロード・オブ・ザ・リング」等の大作映画のビジュアルセンス
に酷似しているという批判は免れ得ないと私も当初から指摘していたものであるが、
ストーリーそのものを批判している向きが多いことに気付いて少々意外に思い、まだクリア
に到っていないにも関わらず書いてみようと思った次第である。

私のスタンスとしては、そもそもゲームにおけるストーリー性が果たして重要な要素なのか、
もっと言えばそんなものが必要なのかという点に尽きるものであります。

言うまでも無いことだが、RPGは決してストーリーを表現するのに適した媒体ではない。
特に本作のように一見無駄とも思える時間を長く要する作品については尚更である。

映画が一本あたり約2時間で完結し、小説も分量によるが「大菩薩峠」や「失われた時を
求めて」のような超大作でもなければ読了するのに50時間もかかるようなものは皆無である。

勿論単純に”時間=内容”であるなどと断定するつもりはないが、複雑怪奇な一本の
ストーリーを50時間もかけて追うことが如何に困難であるか、という点は論を待たないこと
と思われる。

そうすると畢竟RPGの中身は、作業に分類される時間とストーリーをなぞる時間があると
言うことになる。

ここで”役割を演じる”ロールプレイングという言葉の真の意味について言及すると議論の
主旨を大きく逸脱することになるので一旦脇へ置いておく。

この作業にあたる時間とストーリーの進行にあたる時間の配分は、前者が後者を大きく上回る
ことは言うまでも無い。

してみればゲームの本質とは、この作業にあたる時間が主であるという仮説が成立する。

つまり、ストーリーは作業を行わせる為の補助的な意味しか持たず、単純かつ中身が薄けれ
ば薄いほど作業に従事する時間の妨げにならないという仮説である。

ところが「FF12」に見受けられる批判の殆どがこの仮説において主客が逆転しているのである。

曰く、

「ストーリーの中身が薄い」「キャラクターの性格描写ができていない」「主人公の存在
意義がない」etc...。

<参考>↓↓↓↓↓

http://game-bbs.net/viewtopic.php?t=922&sid=d6272c2c7617e24c55145a266215773c

中には終始プレイするのが苦痛だと言いながら、何十時間もかけてクリア(!)している
猛者もいるw

一応最後までプレイして最終的な評価を下すべきという主義なのか、あるいはお金を出した
ものは取りあえずやり切らないと気がすまない性分なのかは知る由もないが、中々時間が
取れない私にとっては”つまらない””苦痛だ”と思いながら何十時間もプレイするような
忍耐力はとてもではないが持ち合わせていない。

そのゲームに支払ったお金は確かに勿体無いと感じるだろうが、それ以上に貴重な時間を
その”つまらない”ものに浪費し続けることの方が余程勿体無いと感じるものである。

ここまでくると批判の為の批判のような気がしてならないが、他人が自分の時間をどう
使おうが私がとやかく言うことではないのでこの話はここまでにしておく。

で、更に「FFらしくない」「~の方が良かった」などとシリーズの過去作品と比較して云々
という意見が出てくるのも長期にわたってシリーズ化している作品の特徴と言えるだろう。

これは私の主観の問題に過ぎないことであるし、過去のシリーズをすべてプレイした訳でも
ない(1、4、7、10はプレイ済み)のだが、そもそも過去のファイナルファンタジーの
シリーズでストーリーや世界観が評価に値するものがあったのだろうか?

少なくとも私がクリアした過去のシリーズはジャパニメーション、サイバーパンク、
スチームパンク、日本風似非ファンタジーの質の悪い模倣に過ぎないし、キャラクター造型
についても時の流行の要素を織り交ぜるか、あるいは類型的なステレオタイプを逸脱するもの
ではなかったと認識しているのだが、果たして今作と比較して何がどう優れていたのかを
主観的でも構わないので具体的に示していただきたいものである。

シリーズも初出のFC版から数えて間もなく20年の歳月が流れようとしている。
思い込みや印象で比較するのは勝手だが、そもそもその対象となる作品をプレイした時点での
自分自身と現在のものを同一線上で比較するという行為の矛盾程度は認識しておいて
もらいたいところだ。

10歳の時にプレイしたものと20歳の時にプレイしたものの考え方や印象や背景が同じであろう
はずがあるまい?
原体験を美化して記憶するのは何も老人の専売特許などではなく、20歳なら20歳なりに、
30歳なら30歳なりにその印象に残ったものは実際以上に良く思えるものだという特性を
理解すべきであろう。

要するに何が言いたいのかと言うと、20年近い歴史を誇る過去のシリーズ作品と比較する
などということはまったく意味をなさないし、またフェアでもないということである。
相対的に比較して批判するのなら、同時期に発売された他のタイトルとすべきであろう。

中には「FFの名前を冠しているから~」と反駁される向きもあるかもしれないが、ならば
当然過去作品と今作を同一の受け止め方でもって比較分析できると仮定して、具体的に説明
することが可能なはずである。それを行わずに~の方がよかった、などと放言するのは
結局のところ、中身を伴わない感情的な印象批判であると断定されても仕方があるまい。

「FF12」のストーリーにまつわる批判、とりわけストーリーそのものの批判については
無意味であるという私の主張の根拠は以上である。

もともと私は”映画的な表現”を標榜してRPGの概念を捻じ曲げた”ファイナルファンタジー”
シリーズのゲームとしてのあり方には批判的であった。

しかしながら時代時代の最高の技術をもってしても独自性に欠ける凡庸なストーリーを優れた
ものに見せる事は不可能であるという事実を、計らずも過去の同シリーズが証明するという
皮肉な結果となった。

その点を割り切りさえすれば、当節最も予算をかけ現状での最高クラスの人材を投入した
同シリーズは、良かれ悪しかれその時代を代表する作品となることは間違いない。

ただしその評価はあくまで技術的なものに限定されるべきであり、ストーリーも同様に進化
する、などと思うのはお門違いである。

念のために申し上げるが、私は「FF12」に限らず同シリーズすべてにおけるストーリー
(と呼ぶのも憚れるが)などというものはいずれも論じるに値しないと思っている。
いや、過去に発売されたすべてのRPGのストーリーというものにおいて、真に独自性を
備えた物語と呼ぶに足るものは寡聞にして聞いたことがない。
何か私の知らないものでそういうものがもし仮に存在する、という反論があれば是非具体例
を挙げて論じてもらいたいと思う。

緻密なプロットや伏線を交えた謎解きや、人物の性格描写や諸々を堪能したければRPGなぞ
に時間を使わず、その分映画でも小説でも何でもいいから観るべきである。
「FF12」に費やした時間と同じだけそれらに時間を使ってみるとよい。
そうすれば、たかだかRPGにそんなものを求めていたことの無意味さに気付くであろうと
思われる。

また、シナリオとストーリーを混同しているものと見受けられる意見については、両者の
違いをきちんと頭に叩き込んでから出直してこいと言うほかはありません。

何でわざわざこんなことを言うのかというと、ストーリーがクソという結論については
私もまったく同感であるのですが、あまりにもその意見が際立っているように見受けられた
ので生来の天邪鬼な性格から、そこはわざわざ取り立てて批判するところじゃないだろう
という事が言いたかっただけなのであります。

で、ストーリー以外に目を向ければ、勿論戦闘システムもクソという意見も見受けられるし、
中にはオンライン化の耐性を作るための布石であるとかの穿った見方もあるが、ストーリー
に対する批判よりはまとまりがない印象を受けるのですよ。

ということは、ゲームの本質部分であると仮定するところのものについては少なくとも一定
の評価はきちんとされているのではないかと。

先にも書きましたけど、娯楽において本当にツマランものに何十時間もかけるような奇特な
人間がいること自体が異様であり「全部ツマランかった、けどクリアはした」などと言ってる
ことのおかしさというか、それって結局面白かったんじゃネーの?と突っ込みたくなるのは
私だけでしょうかね?

苦痛だの何だのと言っている方というのはきっと何かの罰ゲームとしてやりたくもないのに
誰かに無理矢理やらされている人なのでしょうね。

・・・と分かりきった嫌味を言うのも大人気ないので言葉を変えますが、結局のところ的外れ
なストーリー批判やつまらないを連呼している方というのはただ影響力のあるものに対して
批判がしたいだけのような気がしますね。

ま、今や斜陽化していて現実には合わないですが、以下の言葉が最も現状を的確に表して
いるのではないでしょうか。即ち、

『アンチ巨人も巨人ファン』






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Last updated  May 19, 2006 04:46:25 PM
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