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今朝は初雪が積もっていた。いよいよ冬がやってきたのだが、我が家では受験生がいるのだから風邪には気をつけねば・・・「結婚しない鉄道員」(仮題42)約束の日曜日がやってきた。いよいよ恐山の調査の日・・・竹夫は武器の携帯に気が重い。一緒に調査に行く、大家の長丸花子にこっそり聞いてみたのだが、彼女は慣れているのか気にも留めていない。しかし彼女には娘がいる。調査に行って万が一武器を使用することになったとして、流れ弾にでも当たって・・・竹夫は娘の佳代子になんと説明すればよいのか・・・できれば武器を使用することなく帰ってきたいと思った。朝、OM駅に出勤するときも、胃がむかついていた。「おい、南森・・・大丈夫か?」駅長も心配してくれたが、今日は「半島観光モデル調査」で、恐山に行くことになっているので止めることはできない。ウッドベル観光のお手伝いということになっているが、もともと竹夫はウッドベルからの出向社員・・・名目はOM駅の仕事になっているにしても、竹夫の代わりに駅長が行くわけにはいかないのだ。それが駅長には少し悔しい。どうやら、駅長は人妻である花子に横恋慕しているようだ。そこへ花子とKさんがやってきた。この二人が、形式上では竹夫や中山の創った恐山観光のモデルを体験するモニターということになっている。駅長は花子の顔を見るとさらに羨ましそうな顔になったが、彼女は駅長ではなく竹夫の顔色を心配した。「南森さん、大丈夫?運転できるの?」今日は竹夫の車で行くことになっていた。「大丈夫よハッコ・・・今日は彼が旅行会社の人間としてあたしたちを接待するんだから・・・」二人は幼馴染らしく「K」・「ハッコ」と呼び合っている。「僕なら大丈夫です。車にどうぞ。」ふたりを車に案内して、竹夫自身は運転席に乗り込んだ。「南森さん、ホントに大丈夫なの?」花子はまた竹夫に声を掛けた。「ハッコ、ホントに大丈夫なのよ・・・この車は南森君が改造した未来カーなんだから、ハンドルもブレーキもアクセルも関係なく、カーナビに行き先を告げると、そこへ安全に事故もなく連れてってくれるの。」竹夫は不思議に思った。Kさんにそんな説明はしていないのだ。「でもK、彼は霊感が強くて、恐山に近づくと頭が痛くなるのよ。」「それは、ウッドベル製薬の開発した薬を飲めば大丈夫。さこの薬を飲んで。」Kさんは竹夫に薬を飲むように指示し、竹夫は素直に飲んだ。「さ、行きましょう。恐山駐車場へ・・・」カーナビは静かに車を発進させた。
2015.11.29
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さっき、午前1時40分ごろかな?寝ていると変な音がした。空き瓶に口をつけて吹いたような・・・しかも、完全に「ド・ミ・ソ・ド」という音程で・・・つまり、、デパートなんかでよく耳にする「呼び出しチャイム」の音程で・・・そして次の瞬間、「ゴーッ!!!」というジェット機が我が家の真上を通り過ぎたような音。それから5分後もう一度「ゴーッ!!!」・・・気になってカーテンを開けてみても、深夜の空はあくまでも暗く・・・なんだったんでしょうね?「結婚しない鉄道員」(仮題41)「ウッドベル観光」に連れて行かれた竹夫は・・・会議室に入った。OM駅には夫婦で来たものと思っていたが、実は業務上でそういう風に見せてるだけなのか・・・・女性が所長ならこの男性は・・・竹夫にはわけがわからなくなってきていた。「中山さん・・・ちょっとお聞きしたいんですが・・・さっきの女性が所長さんなんですか?」「そうですよ。」「いや、ちょっと待ってください。・・・私にはあなたの方が偉い人に思えるんですが・・・」「いや、このウッドベル観光青森営業所では、彼女が所長です。」「でも、あなたの方が命令しているように思えるんですけど・・・・」「あ、だって私が亭主ですから。」「え?え?・・・それはどういう意味なんですか?」「ああ・・・・そういう事ね・・・・じつはもともと私が所長だったんですけど、同じ系列会社とはいえ、このウッドベル観光は独立採算制をとってるんです。元々夫婦だったんですけど、彼女の方が経営上手っていうか・・・・それで彼女に所長をお願いしたんです。」「それでも、中山さんはこのウッドベル観光の社員なんでしょ?」「あ、私はCFEの方のメンバーなんです。」まだ竹夫にはよくわからなかった。「ま、そのうちわかりますよ。・・・・それよりも話を始めましょうか。」中山は何か複雑そうな機械を取り出してきた。「え?観光のモデルを作るんじゃないんですか?」「そうなんですけどね・・・・それよりも先の恐山の調査が優先です。・・・これが様々な装置ですけど・・・・ひとつひとつ説明しましょうか。」中山がとりだしてきた様々な機械・・・・それは測量機であったりカメラであったり・・・簡易なGPSのカーナビのようなものもあった。「これは?」そういって竹夫が質問したのは・・・・「あ、これは拳銃とかライフル・・・ま、武器ですね。・・・ミサイルもあります。」「武器?」「CFEに危険なことはない」・・・・それは鈴木社長が言っていた言葉なのに・・・・「恐山はもしかしたら危険があるかもしれない・・・・それが社長の見解でして・・・」「私、聞いてませんけど・・・・」「CFEのエージェントは、毎日危険な目に遇ってるメンバーもいます。たまたま日本では今アで危険なことは無かったんですが・・・・」「俺、武器なんか使ったことはありませんし。使い方も知らない・・・」「それならここにいるうちに覚えてください。」「そんな無茶な・・・」「命を落としてもいいんですか?・・・いやなら覚えてください。」どうやらなんとかしなくてはならないらしい。「中山さんは使い方を知ってるんですか?」「私は海外勤務が多かったから、けっこう危険な目に遇いましたよ。」竹夫はどうにも納得がいかなかった。昨晩のKさんの話しでは、恐山の調査には竹夫とレディ・マッスル・・・そして長丸花子の3人が行くことになっているが・・・・3人とも武器の使用経験があると想えなかった。「あ、そのことですけどね・・・・レディ・マッスルさんは佐藤所長と東京出張になりました。・・・・そこで、南森さんと長丸さん・・・・それにKさんが行くことになりました。」「でも、長丸さんとKさんだって・・・武器が使えるとはとても思えないんですが?」「それはあなたの思い違いですよ。」「思い違い?・・・」「あの二人の海外の戦歴はすごいですよ?」「まさか・・・・」「南森さんはKさんの外国語は聞いたことがあるでしょ?」「そういえば・・・外国語訓練の教官をしてましたね?」「彼女の外国語は、海外勤務の時に覚えたものなのです。」それだけ歴戦の強者だと言いたいらしい。「それじゃ、使い方がわかれば・・・・こんどの日曜日、駅に集合してください。・・・・午前7時です。・・・・ほかの2人には連絡してありますから。」これで説明が終わった。この後、竹夫には宿直の仕事が駅長によって言い渡されていた。駅には中山の奥さんが送ってくれた。「南森さん・・・そんな悩むような仕事じゃないから。・・・・チャッチャと終らせて、3人で恐山観光してくればいいと思うよ。」そんな軽いノリでいいのだろうか?竹夫はなぜか緊張していた。
2015.11.28
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北海道の大雪のニュースだけど・・・・我が青森県は未だに初雪が来ない。除雪の準備をしなくちゃいけないんだけど、昨年のように雪が全く降らないときは赤字になってしまう。ここが思案のしどころです。「結婚しない鉄道員」(仮題40)翌日のことである。竹夫は5時に、OM駅に初出勤した。「8時でもいいよ」と言われたのだが、昨日歓迎会を開いてもらった立場上、少し早めに出ることにした。早めに出れば、昨日歓迎会に出席できなかった人たちにも挨拶ができる。昨日宿直の係りだった駅員が、始発の列車の準備をしていた。もちろん、枕木の営業をしていたから、すべての駅員とは顔なじみであった。「おはようございます!」「あ、南森さん・・・おはよう」始発列車の準備をしていた駅員が、笑顔で挨拶してくれたから気持ちいい。「昨日は、遅くまで飲んでたんじゃないの?」「いや、今日から初出勤ですから、早く帰りました。」昨日はスナックで、突然Kさんがやってきて、「CFE」の指令を言い渡された。「恐山が、他の組織の活動拠点になっているようだから、その調査をレディ・マッスルと一緒に調査するように・・・・」何の調査をすればいいのかよくわからないのだが、指令には従わなければならない。その準備のために今日は、「ウッドベル観光」という子会社から担当者が来るようだ。もちろん駅長からは、「ウッドベル観光の担当者と一緒に、半島観光のモデルを作ってくれ。」と言われていたのだが、ウッドベル株式会社の子会社だからおそらく、その担当者もエージェントの一人だと思っていい。それは午前10時ごろにやってくるはずだ。「さて・・・・何の経験もない私は・・・・駅舎の掃除でもするか。」竹夫はほうきと塵取りを持って掃き掃除を始めた。「おはようございます。」始発の乗るお客様が集まり始める。高校生やサラリーマンが数名集まってきた。「おはよう、南森くん」ウッドベルの青森営業所、佐藤所長がやってきた。昨日の朝、別れたばかりなのだがなんとなく懐かしい。「お出かけですか?」「あ、これから社長に呼ばれて東京だよ。・・・・あの人はいつも急だから。」鈴木社長に呼ばれて東京に行くらしいが、もちろんどんな用事なのかは聞くわけにもいかない。しかし・・・・「君のOM駅出向となにか繋がりのある用件のようだ。」佐藤所長はこっそりと耳打ちをした。そこへ・・・・ピンクのスーツに身を包んだレディ・マッスルがやってくる。「今日はレデェちゃんも一緒に東京だ。」彼女が東京で何をするのか知らないが・・・・少し緊張をしていた。それにしても佐藤所長の訛はひどくなっている気がする。「レディ」のことを「レデェ」と呼んでいる。始発の列車で送り出し、竹夫は駅員たちと世間話を始めた。「うちの駅長、少し変わってるだろ?」「そうですか?優しそうな人だと思ってましたけど・・・」「優しいのは優しいんだよ・・・でもね・・・あの駅長・・・本社で何かやらかしたらしく、左遷されてこの駅に来たんだよ。」「へえ・・・なにをやったんですか?」「そりゃ解らないが・・・・ふつう・・・T大出のエリートはこんな駅の駅長にはならないよ。」駅長は大学の最高峰・・・「T大学」の出身らしい。その駅長が出社してきた。竹夫がお茶を用意すると・・・「あ、俺は朝、コーヒーに決めてるんだ。」しかしどこを見てもコーヒーメーカーは見つからなかった。「そこだよそこ・・・・冷蔵庫の中。」冷蔵庫を開けるとそこにあったのは・・・・ネ◎カフェゴールド◎レ△ドである。「あの・・・・インスタントコーヒーでいいんですか?」「なにを言ってるんだ・・・・インスタントコーヒーっていうのはそのコーヒーのメイカーが技術の粋を尽くして、抽出した一番おいしいところなんだ。インスタントが美味しくなくて何が美味しい。」言われてみるとそうかもしれない。「ところで南森さん・・・ずいぶん早いね。」「昨日歓迎会においでいただけなかった駅員の皆さんに、ご挨拶しようと思って・・・」「そりゃいい心がけだ。・・・でも明日から改札や切符の販売も頼むからね・・・・そちらの練習もしていてくれよ。」「ハイわかりました。」しばらくのんびりしていると・・・・そこへ一人の男がやってきた。「あ、ウッドベル観光の中山さん・・・今日も奥さんとご一緒ですか?」後ろから女性が一緒にやってきた。「彼がこんど、ウッドベルから出向になった南森くんです。ご存じなんでしょ?」駅長が紹介してくれた。「いや・・・彼は確か秋田から来たはずですから、会うのは初めてなんです。・・・南森さんヨロシク。」駅長は怪訝な顔をした。「駅長・・・・私、こちらの営業所は半年前からで、それまで秋田の本社にいたんですよ。」駅長はずっと竹夫がこちらの営業所にいtものとばかり思っていたようだ。「へえ・・・系列会社で同じ地域にいても、会うことがないんだね?・・・・もちろん中山さんは同じ市内といっても田名部地区だからね。会わなくて当然か・・・・」それでもまだ不思議そうな顔をしていた。「それでね・・・南森さん、ウッドベル本社からなにか聞いてます?」「あ、中山さんと一緒に、この半島観光のモデルを作るように言われてますけど・・・・」「それなんですけどね・・・・うちの事務所にいろいろな資料があるんですよ。・・・だからモデル作りはうちの事務所ってわけにはいきませんか?」中山は南森ではなく、駅長の顔を見ながら言った。「いいですよ・・・彼は出向社員なんですから、通常の業務以外はそちらの事務所に行っても・・・・でもなんかあった時のために携帯は持って歩いてください。」こうして午後から・・・竹夫はむつ市の東部にある少し賑やかな町に来た。「ウッドベル観光青森営業所」の看板を掲げ、瀟洒な建物ではあったが、中に入ると5人ほどの従業員が働いていた。「これから打ち合わせだからね・・・会議室には誰も来ないように。・・・何か用があるときは所長と相談して・・・・」え?この男の人が所長じゃないのか?竹夫がそう思っていると・・・・彼の奥さんが所長の席のどっかと座った。奥さんが「所長」という事らしい・・・・というと、この旦那様の方は?
2015.11.27
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昨日はある方の受賞祝賀会でした。その余興で事務局長がとりだしたのは・・・「アルトサックス」「え?Mさん、いつの間に?」カラオケとかは聞いたことがあるんですが、サックスが吹けるとは全く聞いていませんでした。「実は昨年のある会合で、その会のメンバーがやっぱり余興として聞かせてくれたんですよ。かっこいいなと思って私も・・・半年練習しました。」それがね・・・・見事な演奏だったんです。でも一つ心配なことが・・・「どこで練習したんですか?・・・・初めてだったんでしょ?」金管楽器や木管楽器はけっこう音が大きいんですよ。「あ、大平岸壁で練習しました。」「え?けっこう釣り人が多いんじゃないんですか?」「それもそうなんですが・・・・・それよりお巡りさんの不審尋問を3回受けました。」そう言われると・・・・しみじみ感動しましたよ。・・・・お巡りさんに注意されながら・・・・「結婚しない鉄道員」仮題39)スナックYOUでは普段では絶対にありえない嬌声が響いていた。何しろ、長丸親子にKさん・・・・それにスナックのママさんまで美形だから・・・駅長の興奮は止まらなかった。「南森くん・・・凄いね?・・・君の歓迎会でこれだけの美人が集まるかな!」駅長は興奮を隠さない。しかし、Kさんは冷めた目で私の前の席に座る。そして・・・全くの他人である駅長や駅員がいる前で話し始めた。「南森さん・・・組織からの業務命令よ」組織というからには「ウッドベル株式会社」ではなく、「CFE」という秘密組織の方だろう?「いいんですか?こんなところで・・・」竹夫はその大胆さに驚いていた。「大丈夫よ・・・ウィル・スミスのメン・イン・ブラックという映画知ってる?」そういうとKさんは何かペン状のものを手にした。「ここから光が出て・・・・その時にあったことをすべて忘れる装置よ。・・・ま、あたしたちは特殊サングラスをかけるから忘れないけどね。」もちろん、竹夫はそんな装置が未来で使われていたことを知っている。竹夫のように過去に時空を超えて旅行に来た人が、何らかのトラブルに巻き込まれるとか・・・・余計なことをした場合、タイムパトロールが持っていて、余計な記憶は消し去ってくれる。理屈は・・・もちろん竹夫は知っているが、ここで皆さんに説明してもわかってもらえないだろうから省かせてもらう。長丸家の母親も頷く。そう言えばこの人も「CFE」エージェントだと言っていた。「花子は私よりひとつ年上だけど・・・・私より優秀なエージェントよ。」「花子?」どうやらこの母親の名前は「長丸花子」というらしい。そこへ駅長がはまり込んできた。「いいなあ・・・南森・・・美人二人に囲まれてさ。・・・俺にもおすそ分けが欲しいな?」長森家の母親が娘に目くばせする。「駅長さんにはあたしがいるでしょ?」そういうと長丸佳代子は駅長の手を握った。それだけでまた駅長の興奮はマックスに昇った。「いい?一度しか言わないわよ・・・この次の日曜日・・・南森さんとレディは恐山に行ってもらう。・・・花子も一緒よ。・・・そこで調査してもらう。」「何の調査ですか?」「最近日本全国では・・・いろいろな災害が起こっている。・・・地震や津波・・・・竜巻や台風などの土砂崩れ・・・大雨に大雪・・・・日本中あらゆるところが災害だらけ。・・・・でもこの半島だけ・・・・ほとんど何にも起こってないのよ。」たしかに・・・最近のニュースを見ると日本各地にいろいろな災害が発生している。しかし・・・・この半島だけには何も起こってないのだ。「それにね・・・・この半島で何か産業を興そうとすると、必ず邪魔が入る。・・・・砂鉄の事業も中止・・・・発電事業も停止状態。・・・なにものかの意志によるものと思われるの。・・・その調査をしてもらいたいの。」「なんで恐山なんですか?」「その邪魔しているなにものかの活動拠点が恐山らしいの。」そういうと・・・Kさんはペン状の装置に手をかけた。竹夫と長丸家の母親とKさんは、特殊なサングラスをかける。「ピカッ!」強い光線が辺りを包んだ。これで・・・・ほかの人間は、今何が離されたのか全く分からないはず・・・駅長が話しかけてきた。「いいなあ・・・南森くん、恐山に花子さんと行くんだ。・・・いいな。」効いてないじゃん!Kさんはもう一度装置のスイッチを入れた。
2015.11.26
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なんだかんだで・・・「仮題」のまま38話まできてしまいました。どうするつもりなんでしょうね?・・・・私・・・・それよりも驚いたニュースが突然飛び込んできたんです。うちの業界の県の会長さんがお亡くなりになったんです。うちのオヤジの葬儀のときには、いろいろお世話になったんですが、・・・まだお若いのに・・・・残念です。「結婚しない鉄道員」(仮題38)長丸家の母親が「むつ市民歌」を唄っているとき、駅長が竹夫の肩に手をかけてきた。「じつはさあ・・・リクエストしたものの、俺もまだ歌えないんだよ。」どうやら「むつ市民歌」はまだ新しい曲のようだった。「ところで・・・君はどうやってうちの駅に潜り込めたんだい?」時期的には春・・・新入社員が入ってもおかしくない時期なのだが・・・・「いや、客の数が増えてるわけでもなし、そこへ増員と言われたから驚いちゃってさ。・・・」「駅長・・・私はウッドベルからの出向ですから、給料の心配はないと思いますが?」「そりゃそうなんだけどさあ・・・ウッドベルは何を狙ってるのかな?・・・観光客の少ないこの半島なのに・・・わざわざ観光業務のために君をOM駅に出向させるだなんてさ・・・無駄だと思うんだけど・・・・」「そりゃ私もよくわからないんですけど・・・ウッドベルの鈴木社長・・・なかなかの切れ者ですからね。・・・何か特別なものを考えてうんじゃないですか?」「南森くん・・・俺もこの半島が好きなんだよ。だからなんかあるなら教えてほしいと思ってるんだ。」そう言われても・・・・竹夫は「マゲワッパ職人」になりたくて秋田県に行き、そのあと成り行き上ウッドベルに入り、この半島に転勤になって・・・・こんどはその会社の社員のまま、JR東◎本のOM駅に出向になった男だ。流され続けて・・・当初の目的もなくし・・・ただ流れのまま駅員になる・・・その竹夫にウッドベル株式会社の目的を聞かれても、返事のしようがなかった。「ま・・・・いいわ。そうそう・・・これ制服だから・・・明日は朝の7時までに出勤してくれ。」そういうと、紙袋に入った駅員の制服を手渡された。「とりあえず・・・朝きたら掃除をして・・・・それから・・・・ウッドベル観光から来る営業マンと話しをしてくれないか。」「ウッドベル観光?」「そうだよ?・・・あれ君知らないの?・・・田名部の方にある旅行代理店のウッドベル観光は・・・・アンタの会社の系列でしょ?」竹夫にとっては初耳だった。「その人となにを?」「旅行企画だよ。・・・・東京で営業してこの半島に観光客を呼び込む・・・そんな企画を立ててもらうことになってるんだ。」社長からも営業所長からも、ひとことだってそんな系列会社があることは聞いてない。しかも観光客が少ないと、駅長自ら言っているこの半島にどんな企画で観光客を呼び込もうとしているんだ?竹夫はわけが分からなくなってきた。「あ、次は・・・南森くん・・・好きな歌を唄いなよ。君の番だ。」「は、はい・・・」曲を決めるといっても、まだこの時代の歌は数曲しか歌えない。「じゃ・・・君恋し・・・」「ずいぶん年代物の歌を唄うんだね?・・・まいいや・・・」竹夫にとっては・・・年代物の歌と言われても・・・・この時代100年分の歌はみな同じ・・・「懐かしのメロディ」のようなものなのだが・・・・前奏が入って・・・さあ歌いだそうとしたとき・・・・スナックYOUのドアが開いた。「あ。K・・・」長丸家の母親が立ち上がってその入ってきた女性を出迎えた。歌いだしを邪魔された竹夫だったが、入ってきたのは介護施設のKさん・・・訓練所の教官だったのだ。「ねえねえ・・・一緒でもいいでしょ?あたしの中学の時の一つ学年下だったKちゃん・・・久しぶりだもの・・・いいでしょ?駅長さん」Kさんとこんなところで会うなんて・・・偶然とは思えなかった。
2015.11.25
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体調不良は未だ続いていますが、休むわけにはいかないんですよね。貧乏暇なしです。今日もどうすればうまく経営が安定するのかの会議です。品確法っていう法律ができても、いまだに役所は考えてくれてません。適正価格の協議をしてください。 「結婚しない鉄道員」(仮題37)午後10時を過ぎて、竹夫と長丸家親子の3人は「YOU」というスナックに来ていた。「あら?こちらの方、初めてね・・・」顔なじみなのだろう・・・・このお店のママさんが竹夫のことを長丸家の親子に聞いていた。「今度駅に来た、南森さんよ。・・・・今日ここで歓迎会をするって聞いてないの?」「ああ・・・駅長さんがそんなこと言ってたけど・・・誰が来るか、何人来るのかも言ってないし・・・第一、長丸さんたちが来ることだって聞いてないもの。」そうなのだ・・・・10時開会予定の歓迎会なのに、駅員は誰も来ていなかったのだ。スナックでただ待っているわけにもいかず、3人は飲み始めていた。しかし、この親子のお酒の量は半端じゃない。竹夫がビールジョッキ一杯も飲まないうちに、もう焼酎の水割りが3杯目になっていた。「あんたたち飲み過ぎよ?・・・こちらさん、驚いてるじゃない。」そう言いながら、ママさんは名刺を手渡した。「駅の人たち、けっこう来て下さってるんですよ。今度はご一緒にどうぞ。」にこやかにほほ笑みかけてきた。「のみ過ぎって言ったって、どうせ一人飲み放題3000円でしょ?・・・いくら飲んでもいいじゃない?」「あんた達親子は別にしたいわ。・・・うわばみってアンタたちのことを言うんじゃない?」「あたしもそうかな?」「あんたはお母さんほどじゃないけど、素質は充分よね。・・・うちのホステスさんに雇いたいくらい。」「うちの子、時給が高いわよ?・・・いいの?」「めんこい子だものお客さんには人気が高いし、それだけ飲んでもらえば売り上げも上がるからいいわよ。」たしかにこの子なら、どこに出しても人気ナンバーワンになりそうな気もする。しかし・・・たしか昨年まで高校生・・・まだお酒を飲ませてはいけないのではないだろうか。竹夫は心の中でそう思った。そこへ駅長ともう一人の駅員がやってきた。「なにやってるのよ・・・遅いじゃないの?・・・お客さんがお待ちかねよ。」長丸母が大きめな声で怒鳴った。「お母さん・・・あたし、駅長さんのことが大好きなんだから、そんな怒らないで?」娘の佳代子がちょっと頬を膨らませて母親を叱ったが・・・・どう考えても、この駅長とは釣り合わない気がする。これが天賦の才能というものだろうか?案の定・・・駅長の目じりは急激に下がり・・・「ささ、一杯飲んで?今日はいくらでもご馳走しちゃうから。」やに下がった顔で駅長は佳代子にサービスし始めた。「駅長さん・・・・今日は南森さんの歓迎会なんでしょ?・・・挨拶と乾杯の音頭は?」「あ、そうだったそうだった・・・」いったん座りかけた駅長がグラスを持って立ち上がった。「南森くんには突然の辞令交付で、大変あわただしかったと思いますが、明日からきちんと働いていただきます。聞くところによると、下北観光についてはある程度の実績があるようですから、その観光の営業の方をやってもらいますが、何とか売り上げを伸ばしていただけるよう頑張ってもらいたい。よろしく・・・・カンパ~イ」こうして宴会は始まったのだが・・・・竹夫に下北観光の実績がある?・・・初めて聞く言葉だった。「駅長さん・・・今の言葉・・・・どういう意味ですか?」竹夫は何度か聞こうとしたのだが、駅長は佳代子ちゃんの方だけ見るだけで、上の空だった。しょうがない・・・明日聞こう。竹夫はそう覚悟した。「南森くん、カラオケ行こうよ」「はい」未来人だからこの時代の歌は知らなかったのだが・・・旅行の営業をするならばお客様のリクエストにこたえるのが添乗員だ。ウッドベルの営業所から駅に着くまでの間に、数曲は暗記していた。「何かリクエストはございますか?」「むつ市民歌!」おっとこれは・・・・まだ竹夫が暗記した中には入っていなかった。「あたしが代わりに歌ってあげるわよ。」そこへ立ち上がったのが長丸家の母親だったのだ。
2015.11.24
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3県をまたがる出張が終わってから、体調不良でんねん。熱があって咳が止まらない・・・病院に行きたくても時間がない。なんとか熱は下がったんですけどね・・・まだ咳が・・・ゴホッゴホッ!今日はまともに「小説もどき」・・・書けないぞって・・・いつもか。「結婚しない鉄道員」(仮題36)竹夫は少し眠かった。昨晩は「ウッドベル青森営業所」の送別会があり・・・なんの準備もしないまま「OM駅」に出向してしまったが、今朝OM駅に挨拶をして、下宿先の「長丸家」に来てみると・・・レディ・マッスルがすべての引っ越しの片づけをしてくれていた。何の疲れもないのだが、やはり生活が変わるという緊張感がそうさせるのだろう。夕飯が出来たと連絡に来た「長丸家のお母さん」が、起してくれた。「奥さんは、もうお帰りになったわよ。・・・」「奥さん?」そうか・・・長丸家の親子は、レディ・マッスルを竹夫の妻と勘違いしているようだ。「ご自宅はどちらなの?・・・東京?横須賀?呉?・・・」竹夫は海上自衛隊員ではないので、横須賀とか呉には縁がない。「秋田です。」元々レディ・マッスルとは秋田で知り合った。だから自宅があるわけでもないのに、竹夫は秋田だと嘘をついた。正直なところ、未来からやってきた竹夫には・・・日本に自宅はない。住んでいたのは、「ルナ・アイランド2151地区」であった。何処とはっきりと言うわけにはいかない。竹夫は未来の法律に縛られているのだから・・・しかしこのとき・・・なぜか少し思い出したことがあった。「Kさん・・・彼女もルナ・アイランドの出身じゃないのかな?」なんとなくそんな風に感じた。彼女のスタイルや風貌が、未来人に近いような感じがしたのだ。「でも違うか・・・・彼女は顔が小さいからな。」竹夫はすぐに否定した。竹夫の時代は頭脳労働者が多く、脳が発達をしているからその器の頭も大きいのだ。だからといって顔全体が小さいから、未来人ではないと言い切れないのだが・・・「ね?南森さん・・・話を聞いてる?」長丸家の母親は、少しいらだちながら聞き返した。「あ、ああ・・・なんでしたっけ?」「夕飯の準備ができてるんだけど、食べるでしょ?」時計を見ると、まだ夕方の6時だ。OM駅の歓迎会は午後10時・・・まだまだ時間がある。「はい、いただきます。」「今日は特別よ・・・また下に来てご飯食べて。」部屋で食べることを義務付けらてはいたが、お昼も夕飯も・・・下の長丸家で食べることになった。「今日はカレー・・・うちの旦那は海上自衛隊員だから、金曜日はカレーって決まってるの。・・・基地の中ではお昼に食べてるから、わざわざ夕飯にしなくていいんだけどね。・・・でも今は海上勤務で長いこと帰ってこないから、家では娘とわたしに金曜日の夕飯はカレーにしてるのよ。」「月月火水木金金」という軍歌が旧海軍にはあったそうだが、船の勤務となると曜日は関係ない。曜日の感覚を忘れないために、金曜のお昼はカレーと決まっているようだ。「ところで・・・ここから歓迎会のあるYOUというスナックまで・・・歩きでいい?」「あ、近いんですか?」「近いっていうほどでもないんだけど、タクシーを呼ぶほどでもないってところかな?・・・・ほら、今日は私達親子も呼ばれてるからね。・・・・歩いて行こうかと思って。・・・そうじゃなきゃ、送っていこうかなとも思ったんだけど。」「歩いたほうがいいよ・・・最近お母さん、太ったと言ってたじゃない。」娘の佳代子はそう言ったが・・・この親子はスレンダーな方だと思う。無駄な贅肉は少しも感じさせない。「地理がよくわかんないから、歩いていきましょうよ。」竹夫はそう言った。駅長から言われた仕事は「観光の営業」だと言われていたからきっと明日から車での移動となる。それならば少し体を動かしておいた方がいいと思った。夕飯が終わり・・・また部屋に戻ると、ウトウトと・・・寝てしまったらしい。竹夫はおかしな夢を見た。「Kさん」が現れて、竹夫に忠告するのだ。「あなた・・・・長生きしたかったら、未来のことは誰にも内緒にしとくことね。・・・それとレディと早目に恐山に行った方がいいわ。」その時の「Kさん」の衣装は完全に未来人の衣装だった。
2015.11.23
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昨日遅くに出張から帰りました。やっぱり若くないから・・・・車で行くのは今後やめにしときます。疲れました。でも一昨日のスナックでは・・・可愛いお姉ちゃんから・・・「え?それじゃうちのお父さんと同じ年?」って言われました。着てるものが一般のサラリーマンより派手だからなんでしょうね?「どう見ても、50前に見える。」ってうれしがらせたりして・・・でもそのお姉ちゃん・・・うちの長男と同じ年の子。「今度デートしよう?」って誘われましたが、息子と同じ年の子とデートはちょっと・・・あ、私・・・・おだてられるとすぐノリますからね。私のことをみなさんは・・・・のせないでください。「結婚しない鉄道員」(仮題35)レディ・マッスルが引っ越しの準備を勝手にしておいてくれたおかげで・・・竹夫は昼前にすることが無くなった。おそらく佐藤営業所長が、引っ越しに行ってくれとレディ・マッスルに頼んだのだろう。筋肉の塊のようなレディ・マッスルだから、簡単な引越しなら一人でもできると踏んだようで・・・・その読みは当たり、竹夫が駅から長丸家に来る前に引っ越しは終わり、もうレディ・マッスルはいなくなっていた。「南森さん・・・お母さんがお昼食べに来ないか?だって。」長丸家の娘が呼びに来た。この下宿では、朝と夜の食事はつくのだが、昼食はつかないことになっていた。「いいんですか?」「いいよ・・・今日は初日だし・・・」「ありがとうございます。」竹夫は素直に感謝した。「でも・・・南森さん・・・うちのお母さんはイケメン好きだから気を付けてね。」「気を付けて・・・・って」それについては、その娘は何も答えなかった。「あ、あたし・・・佳代子・・・長丸佳代子・・・あたしもイケメン好きだから・・・あたしにも気を付けてよ。」何に気をつければいいのだろうか?母親似の可愛い女の子だが、よくわからないことを言い始めた。「だから・・・私が誘ってもその気にならないでね?ってこと。」竹夫は少し赤面した。こんなかわいい子に誘われたら、竹夫じゃなくてもきっとついていくだろう。「じゃ、下に行こうよ。」下とは・・・長丸家が住まいしている階下の部屋のことだ。ついていくと・・・そばが用意されていた。「引っ越しにはそばだよね?」長丸家の母親が、準備してくれたそば・・・・インスタントラーメンではあったが、野菜がたっぷりと入った「手作り感満載のラーメン」だった。「あのさ・・・さっき駅長さんから電話があって・・・あたしたちも今日の歓迎会に来るようにって言われたから、一緒に行くからね。」あの駅長・・・この親子が美人だと羨ましがっていたから、私にかこつけてこの親子も呼んだのだろう。たしかにこう比べてみると、そっくりな親子・・・いや、お母さんは若く見えるから「長丸姉妹」と言っても通じるかもしれない。筆者もきっとこの親子に誘われたら・・・・きっとフラフラとついていくかもしれない。それだけ美しい親子だった。「ごちそうさまでした。」竹夫はお礼を言って部屋に戻ることにした。「夕飯は美味しいものを作るけど、10時からの飲み会があるから、そんなに数は多くなくていいよね?」母親は勝手にそう言っていたが、そこは食事つきというだけでおまかせにするしかない。「はい、わかりました。」部屋の戻ると・・・え?さっき閉めたはずのドアが開いている。鍵も閉めたはずだ。「あ、おかえり・・・」中で待っていたのは、レディ・マッスル。「必要なものを買ってきたんだよ。」「それはいいけど・・・・どうやって中に入った?」「あ、さっきここのお母さんがカギをくれてさ。」どうやらレディ・マッスルのことを竹夫の奥さんだと思ったらしい。「トイレットペーパーとか洗面用具とか、必要なものは買ったし・・・布団なんかは介護施設の方のレンタルのものを持ってきた。・・・・でも、お風呂はどうするの?」あ、この部屋はトイレ付ではあったが、お風呂はついてない。銭湯が近くにあればいいのだが・・・少し悩んでいると・・・「あ、ここの大家さんからお風呂を貰うか。」と簡単に言う。そこへ、長丸家の奥さんがやってきた。「あ、南森さんの奥さん・・・お風呂ですか?・・・大丈夫ですよ。うちのお風呂は二人しかはいりませんから、いい時間になったらお知らせしますから。」若く見える母親と若い娘・・・この家にはいろ婚でお風呂を貰う。竹夫は緊張してきた。
2015.11.20
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明日からあちこち出張です。17日は一関から大船渡でセメント工場見学です。東日本大震災で以前の工場は流されて壊滅状態になったんですけどね・・・ようやく新築されたんです。これで何とか東京オリンピックも間に合うのかな?18日は盛岡で全国の業界の北海道・東北ブロック技術委員会開催。私って適当なおじさんのように見えるでしょうけど、これでも青森県の代表なんです。19日は青森市である団体の表彰式に出席です。めんどくさいから車で移動します。ということで、もしかしたら「結婚しない鉄道員」はお休みかな。「結婚しない鉄道員」(仮題34)下宿の娘が、青森駅でリンゴをくれた女子高生。しかも怪しい文面の手紙まで添えて・・・でも、そのことを母親の前で言っていいのかどうか・・・竹夫は少し悩んだ。しかし娘は、あっけらかんとしていた。「あぁ、あの青森駅の・・・」彼女は覚えていた。「あの手紙の意味は?」「あれは就職試験の一つだって言われたんだよ。」聞くと当時、彼女は高校3年生で、就職試験の真っ最中だった。受験していたのは青森市に本社のある旅行会社だったが、英語と数学国語の試験の後、青森駅に行って観光客に声を掛ける試験を課せられた。それがなんのための試験なのか全く理解はできなかったが、言われたとおりにやるしかない。「観光客においしくないリンゴをあげておいしいと言わせる試験。」と言われていた。見るからにすっぱそうなリンゴ・・・それを試験官が指さした観光客に・・・この時はおそらく偶然指さしたわけではなく、竹夫に向けられた試験だったのだろう。彼女は酸っぱいリンゴを食べさせるのに申し訳ない思いで、竹夫に「スケベ?」と声を掛けたという。竹夫のことを「スケベな男だと思って」そう言ったわけではないというが、方言の通じない人たちなら驚いたことだろう。「じゃあの手紙は?」「あたしはお詫びの手紙か、あんた自身も試験官だと思った。」よくわからないことだが、これ以上のことを聞いてもしょうがないと思った。しかも彼女はこの会社に入社できなかった。できなかったというよりも、この会社自体が消えてしまった。仕方なく今は、地元のレンタカー会社に就職したという。何が起こっているのだろうか?竹夫はなぜか身震いした。
2015.11.16
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昨日の疲れが残っていたのか、今日の結婚披露宴は早目に帰ってくることになりました。失礼だってことは充分に理解してるんですけど、どうにも我慢できなくて・・・来週は一関市と盛岡市に出張ですけど、いけるかな?あ、そういうことで、明日と明後日はおそらく「結婚しない鉄道員」は描けないと思います。一応、タブレットは持って行きますけどね。「結婚しない鉄道員」(仮題33)駅長からの許可をもらって、竹夫は午後10時まで休みをもらった。OM駅自体はそんなに忙しい駅ではないようだが、なぜ鈴木社長はこの駅に竹夫を出向させたのだろうか?竹夫は下宿先に向かう車の中で考えてみた。車は自動運転だから、よそ見をしようが集中してなくても安全運転できる未来の車だから・・・・考え事をしていてもいいのだ。ま、考えられることは・・・この駅の近くに海上自衛隊の基地があること・・・秘密組織「CFE」の目的はなんなのかわからないが、秘密のエージェントならばそういう調査も必要なのだろう。でもそれならば・・・自衛隊員の中にエージェントを潜り込ませた方がいいのではないだろうか?どう考えても、竹夫には思いつかなかった。そうこうしているうちに、竹夫の車は「長丸家の下宿先」に到着する。ピンポ~ンのんびりとした呼び出し音のチャイムだった。「は~い・・・」出てきたのは30代だろうか?・・・・妙齢の美人だった。眼鏡をかけてはいるが、これは自分の美貌を隠すための眼鏡のような気がする。「南森と申します。」竹夫が挨拶をすると・・・・「ああ、ウッドベルの営業所長さんから紹介された方ね?」下宿を探したのは、どうやら佐藤営業所長だったようだ。「どうぞ・・・」長丸家の主婦は竹夫を家に招き入れた。「今、娘は仕事に行っていないけど・・・家にはそれだけだから。」仕事に行ってる娘?という事は・・・・この奥さんは30代ではないのだろうか?「失礼なお話しをするようですが・・・旦那様は?」「海上自衛隊だから、なかなか家に帰らないのよ。」自衛隊のふつうの隊員は54歳定年だから・・・・この家の夫婦は40代っていう事だろうか?・・・・若く見える。「あ、うちも・・・CFEのエージェントなのよ・・・夫婦ともにね。」なるほど・・・それで営業所長の紹介なんだ。「娘は違うからね・・・・そこんところは気を付けてね。」自衛隊の中にもしっかりとエージェントは入っていたようだ。「駅長さんから言われたんだけど・・・今日は10時過ぎにアンタの歓迎会なんだってね。・・・会場はYOUっていうスナックだって。・・・ここから近いから、あたしたちが送っていくよ。」あたしたち?つまり娘さんと一緒に送ってくれるらしい。「それじゃ、部屋を見て?」長丸家の奥さんは竹夫を外に出るように促した。部屋は二階・・・外階段だから、深夜に帰ってきても迷惑はかけないようだ。「この部屋よ・・・鍵はこれ・・・・前に住んでた人はいい人だったんだけどね。・・・亡くなっちゃったもんは仕方ないよね。」亡くなった?ここに下宿していたという事は、前の店子もCFEのエージェントだったのだろか?・・・・鈴木社長は「危険のない仕事」と言ったはずなのに・・・・もしかしたらCFEはかなり危険な仕事なのだろうか?「引っ越しの荷物はほとんど運び込んだらしいよ。・・・・さっき奥さんらしい人が着てさ。・・・単身赴任の旦那の世話をしてくれるかいがいしい奥さんだよね?」誰のことだろう?レディ・マッスルだろうか?「あんな奥さんを残して・・・アンタも単身赴任だなんて…可哀そうだね。」部屋の中には布団や食器類・・・電化製品などが置かれていた。小さいながらテレビや冷蔵庫はあった。「あ、そうだ・・・・夕飯だけどね・・・今日は10時からの歓迎会だっていうからしたくはしておくよ。・・・で、玄関の前の箱の中に入れておくから。電子レンジはあるようだから、それでチンして食べてね。」玄関には小さな戸棚のようなものがあった。「あたしたちと一緒に食べてもいいんだけどさ・・・田舎だからね・・・・よその男を家に連れ込んだって噂されるのも嫌だし。・・・それでいいでしょ?」もちろんそれは構わない。そこへ娘が帰ってきた。ちょうどお昼。・・・勤務先から食事のために戻ってきたらしい。しかし・・・その娘の顔を見て驚いた。秋田から青森に来るとき・・・待ち合わせの時間に・・・私にリンゴをくれて一口食べると「スケベ?」と聞いてきた女子高生・・・手紙を手渡した女子高生だった。たしか「すもももももももものうち」というサインがあったが・・・・
2015.11.15
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昨日は、オヤジの法事を執り行いました。祥月命日は1月23日ですが、・・・・お正月中はお寺も忙しいし、12月もそうなんですよ。だから11月にやっちゃったんですけどね。雪が降る前にやらないと、お墓参りも大変なんです。昨日は・・・親しくしてもらってる葬儀屋さんに全部お任せ・・・・9時に仏壇の周りに飾りつけをしてもらってご飯をあげました。10時にお寺に行くと・・・方丈さんから呼び出しが・・・「お宅の先代の法事だから、みんな出たいっていうんだよ。・・・・それでもいいか?」そりゃもちろん・・・・うちのオヤジが和尚さんたちからもそんなに慕われてたとは・・・・すぐさま了解をしたんですが。あ、そうすれば予定していたお布施の額じゃ足りない。慌ててお金を用意しましたよ。11時からの法事。8人の和尚さんが出ていただきましたが・・・あれ?もしかしたら葬儀のときより多いかも・・・・終わってお墓参りに行きました。兄弟たちが地元にいなくて・・・会食の時間までにお墓参りを済ませることにしました。そうすれば帰りの新幹線や飛行機に間に合うものですから。会食は12時をちょっと過ぎましたけど・・・許容範囲と赦していただいて・・・私は皆さんにお礼を言ってまわりました。終了したのは2時ちょっと前・・・・疲れました。だから「結婚しない鉄道員」もお休みさせてください。今日は取引先の息子さんの結婚披露宴・・・・行って参ります。
2015.11.15
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明日はわが母校のむつ下北同窓会と、青森東高校むつ下北同窓会のスポーツ交流会なんですが、私は個人的な理由で欠席となります。そちらの方が先に決まっていたので致し方ありません。もう一つ申し訳ないんですが・・・・その先に決まっていた方の行事に、同期の友人が3人出席してもらうんです。という事は・・・貴重な戦力が3人(私以外の・・・)も欠席となるんです。ま、友人たちはともかく・・・・私が出席すると負けることが多いので、よかったのかもしれませんが・・・・「結婚しない鉄道員」(仮題32)全国を行脚している僧を車に乗せたのはいいが、彼は竹夫に奇妙なことを言った。「あなたはかなり霊感が強いですね。」レディ・マッスルにも言われたことではあるが、竹夫はこの半島に来てから頭が重くなることが多かった。痛いのではない・・・・重くなるのだ。とくに恐山に近づけば近づくほど・・・・この半島に来てから半年・・・冬期間は道路封鎖され、恐山には一般の人間は立ち入りが許可されていない。だからレディ・マッスルには「春になったら恐山に行ってみようよ。」と言われているが、竹夫は気が重かった。「霊感が強いって他の人からも言われたことがあるんですけど・・・・私には幽霊のようなものは見えませんよ。」「霊感というから幽霊と関係があるように思われますけど、実は普通の人間が持っている味覚とか聴覚とか五感以外に、わけのわからない感覚・・・・・第六感っていうやつなんですよ。」「・・・・・・・」「アナタにはその感覚があるんです。」まもなく車はOM駅に着いた。そこで僧を降ろすと・・・・「私はしばらく恐山で修業をしております。・・・よろしかったら一度おいで下さい。」そう言い残すと、僧侶は今来た道と反対の方へ向かって歩き出した。竹夫はしばらく見送って、それからおもむろに駅舎に向かう。先に下宿先に行こうと思っていたのだが、駅まで来てしまったのだから挨拶しておこうと思ったのだ。「おはようございます。」「ああ、ウッドベルの南森さん・・・驚いたよ。・・・うちの会社に出向なんだってね。」駅長はそんな驚いた風もなく竹夫に話しかけてきた。どうやら民間企業からの出向は珍しくないようだ。「駅員の仕事って・・・・どんなことするんですか?」竹夫は昨晩からの疑問を口にした。「駅の管理と、ダイヤの管理・・・・といっても盛岡の局が管理しているのに従うだけだけど・・・・」列車が雪や風で遅れた場合、盛岡に電話して対策の指示を貰うのだそうだ。そう言った場合・・・始発列車の準備のためモアrが、いつ何時指示が来るかわからないので常時誰かが駅にいる。・・・そのために宿直もあるらしい。「私は何にも知らなくて・・・・」竹夫が頭をかきながら足元を見ると、そこには紙屑が落ちていた。それを拾ってゴミ箱に入れる。「ああ、掃除も駅員の仕事だよ。・・・それ以外は徐々に覚えてもらえばいい。・・・・特にきみの仕事はね・・・あ、きみは旅行企画の仕事をさせるってえことで指示がきてるんだ。」「旅行企画ですか?」「ああ、こっちからほかの観光地に行く企画書作成と、向こうからこちらへ来る観光客用の企画だよ。」それならばこの半島のあらゆる観光地の勉強を訓練所でしていたから、多少は自信がある。「うちも特に駅員の補強をお願いしていたわけじゃないんだが、なぜかOM駅指定で増員と言ってきたんだ。・・・今までそんなことはなかったんだけどね。」すると駅長はひと口お茶をすすりながら付け加えた。「今日はもういいよ・・・下宿先・・・長丸さん親子のとこなんだって?・・・引っ越しもまだだろうから、今日は夕方までそっちに行ってていいよ。・・・・夜は最終列車が出た後で歓迎会をするから、午後10時に来てくれ。」ふつうは晩御飯も食べ終わって・・・家族団欒のあと寝る・・・そんな時間だが・・・・「でもいいよなあ・・・・下宿先は美人親子の家だっていうんだからな。」駅長は少し悔しそうな顔をしていた。
2015.11.13
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やるべき仕事がない・・・これはつらいことですよ。仕事がないから探しに行く・・・・そんな出張の連続です。だから疲れるんですけどね。東京に行けば仕事はあるらしいんですが、青森から出稼ぎに行っても、経費が掛かり過ぎて赤字になるんで・・・東京オリンピックを青森でやってもらえればいいのに・・・そりゃ無理か。「結婚しない鉄道員」(仮題31)OM駅に出向となった竹夫には不安しかなかった。「鉄道の仕事って何をやるんだろう?・・・だいたいが、元国有鉄道だった会社・・・・いわば準国家公務員なのに、民間の会社からの出向ってありうるんだろうか?」出向先は駅だから、列車の運転や車掌業務なんてさせてもらえるわけがない。レールの補修関係・・・・例えば枕木の取り換えとか、その下の砂利の補充とかなら、半年間の体力訓練があったからできそうな気もしたが、駅員がそんなことをするわけがない。切符の販売やもぎり?・・・もぎりというのかどうかは知らないが・・・そんなことしか想像できない。そう言えば夕べ・・・鈴木社長が電話で、「宿直もあるけど週に二日ほどだ。」と言っていた。駅員の宿直?一日に数本しか走らない田舎の鉄道で・・・・泊まり込んで何をやるのだろうか?駅舎に泥棒でも入った時の対処?まさか・・・・それなら駅前に交番があるんだから、そっちの担当だろう。竹夫はすっかり悩んでしまった。「あのおとぎ話を作るとかって、今回の出向には全く意味がないんだろうな?」あの鈴木社長はただの思い付きで人を動かしてるんだろうか?どうもそんな気がしてきていた。経営者としての力量は、わが国有数の会社を作り上げた人だから充分あるのだろうが、その経営手法も、もしかしたら天才的ひらめきのような気がする。私をJR東◎本に出向させるという事は、何か特別なつながりを持っているのだろうか・・・・竹夫は一晩、全く眠ることができなかった。翌朝・・・竹夫は少し早めに「ウッドベル下▼営業所」の食堂に行った。早々に仕事に出かける木材伐採の社員たちや、レディ・マッスルに別れの言葉を言うためだ。昨晩、送別会のようなものをみんなで開いてくれたが、別れといっても車で30分ちょっとのOM駅に行けばいつでも会えるのだから、みんな明るい。ただ・・・レディ・マッスルだけは、目を真っ赤にしていた。秋田からずっと一緒だったので、ほんとに寂しいのだろうと竹夫は思った。「これが、あたしの作るあんたへの最後の食事だからね。」ひとこと言うと、レディはすぐに後ろを向いた。すると佐藤営業所長が余計なひと言を・・・・「最後の食事って、なあにレデーちゃんが南森くんの所へ嫁さ行けば、毎日食えるってば・・・・」その一言で、レディ・マッスルは真っ赤になって部屋を出て行ってしまった。「それじゃ、みなさん・・・お世話になりました。」竹夫は少し早いと思ったが、とりあえず引っ越し先の「長丸家」に行ってみようと思っていたのだ。今晩から泊る部屋・・・大家さん一家はお母さんと娘って聞いていたから、ほんとにそんなところにお世話になっていいのか・・・・考えながら車を走らせた。車は、ウッドベルからの出向という事で、今まで使った車で通勤してよろしいと、社長から許可をもらっていたが、半年・・・冬道を運転しなれた車には愛着があってうれしい。もちろん竹夫が未来車のように改造したから、運転席に座ったまま・・・ハンドルも持たずに、長丸家にカーナビをセットした。しばらく走って・・・・中間地点ほどのところを・・・編笠をかぶった僧衣の男が歩いていた。「停まれ」・・・・竹夫は車に命令すると、窓をあけて・・・「どこへ行くんですか?・・・OM駅方面なら乗せて行きますよ?」と声をかけた。僧衣の男・・・修行僧なのだろうか?初めは怪しげに竹夫を見たその修行僧・・・竹夫の顔をじっと見て・・・「それではお願いします。」そう言って車に乗り込んできた。僧衣はかなり汚れていたが、編笠を脱ぐと・・・頭はきれいにそり上げられていた。「どこからおいでになったのですか?」竹夫は愛想よさげに尋ねる。「生まれは福井県の東尋坊・・・・そのあとは全国を修業のために行脚しております。」ずいぶんと丁寧な言葉だった。「どちらへ行かれるんですか?」「恐山菩提寺へ・・・」実際のところ、この半島に正式な「恐山」という山はない。「恐山」というのはお寺の名称の一部である。お寺には「山号寺号」というものがある。例えば「比叡山延暦寺」とか「高野山金剛峰寺」とか・・・・「〇〇山△△寺」という名称になっているのだ。このことを知ったのも、介護施設の訓練所だった。そういえば・・・Kさんはどうしているのだろう?・・・・竹夫は思いを巡らしていたのだが・・・・「あなた・・・こういうことを言うと科学的ではないと言われるでしょうが、霊能力がありますよね?」修行僧は竹夫にそう言った。
2015.11.12
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なんだか疲れちゃいました。会社経営のこと・・・人間関係・・・・・その他もろもろ。笑っちゃいますよね。一般の人は「社長なんだからウハウハでしょ?」って・・・でも社員より給料の安い社長って、その辺にごろごろいるんですよ。「半沢直樹」や「下町ロケット」っていうドラマでも分かるように、零細企業はどこも大変なんです。「ナイトさんとこは零細企業じゃないでしょ?」って言われることがありますけど、「零細企業」ってどんなものかご存知ですか?先輩がいうには「資本金が一億円以下の企業」だそうですよ。一億円を超えて初めて中小企業だそうです。「結婚しない鉄道員」(仮題30)竹夫とレディ・マッスルの訓練は数か月続いていた。いつもは通常の仕事・・・竹夫は枕木の営業を続け・・・OM駅の駅員さんともかなり親しくなったが、枕木はいっこうに売れなかった。レディ・マッスルの方の仕事はきつい。朝・昼・晩の食事を作り、後片付けもしなければならない。ただし、要領は上手くなってきていて・・・きこり担当の社員のお弁当を作るとき、一緒に営業所に残る社員の人たちの昼食も作りおきして・・・夕食の支度はお昼の間にしてしまう。夜は二人とも介護施設の訓練所に行って、訓練を受けそちらで夕食を食べるのだが・・・・その時、営業所の翌日の朝食用と昼食用のおかずを作ってもらうのだ。つまり、介護施設で作ってもらった食事を弁当箱に詰める・・・実質作るのは、夕食だけなのだが・・・・こうした訓練を含む仕事が春先まで続いた。雪解けとなり・・・山にはフキノトウやタラの芽が芽吹くころ、鈴木社長から竹夫に電話が入った。「あ、南森くんか?・・・訓練は順調かね?」竹夫は数本のおとぎ話を作っては見たものの・・・あまりいい出来ではないと思ったが、体力だけはかなりついた。未来から来た竹夫は、今まで運動らしきことをしたことがなかったが、ウェィトトレーニングとランニングのおかげで筋肉も付き、ランニングに至ってはフルマラソンでもこなせるくらいの持久力もついた。「レデーはどうだ?」鈴木社長はレディ・マッスルのことも聞いた。佐藤所長とはかなりの回数、連絡を取り合っているらしく・・・レディ・マッスルのことを・・・佐藤所長に感化されたらしく、「レデー」と呼ぶようになっていた。・・・・少し訛って・・・・「レディは、かなり絞れましたよ。・・・でも筋肉はさらについたようです。」レディ・マッスルは、訓練所の実質所長である「Kさん」にかなりきつくしぼられている。Kさんは、自分と同じようなスレンダーな体つきにしようと一生懸命なのだが、見た目は若干スレンダーになったものの、筋肉がついたことにより、体重はさらに増えていた。脂肪分より筋肉の方が重いのは皆さんにもおわかりだろう。体力強化担当の川田教官は・・・・「あのKってさ・・・子供のころからドSなんだよ。」いつものように陰口をきいていたが、子供のころから知っているとは竹夫も知らなかった。しかし、レディ・マッスルの腹筋…前より付いたことで・・・竹夫は一度ぐらいレディ・マッスルの「6つに割れた腹筋」を見てみたいと思っていたが、今までチャンスはなかった。「ところで南森くん、・・・君は明日から出向になるから。」突然であった。「転勤ですか?・・・・今度はどこへ?」秋田から青森のこの地に来て・・・・今度はどこへ行かせようとしているのか?「あ、場所は変わらない。・・・明日からJR東◎本のOM駅に出向だ。」「あの・・・いつも営業に行ってるあのOM駅ですか?」「ああそうだ・・・明日の9時までにOM駅に出頭してくれ。・・・宿泊は下宿を頼んであるから引っ越しも、次の休日までにしてくれ。・・・えっと、詳しいことは駅長が知っているが、長丸克子さんっていう家に下宿してもらうことになる。・・・娘さんと一緒だが、なあに食事は部屋に入れておいてもらえるし・・・・部屋には外階段があるから遅くなっても大丈夫だ。」「あの?・・・・訓練は?」正直な話し・・・・ドSだと言われても、竹夫はKさんと離れがたい気持ちになっていた。竹夫はもしかしたら、ドMなのかもしれない。
2015.11.11
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竹夫の創ったおとぎ話・・・これはホントにある話じゃないからね。信じるんじゃないぞ。次はレディ・マッスルの番だな?どんな話にしようかな?「結婚しない鉄道員」(仮題29)<レディ・マッスルの創った話>大昔、この半島は海の底にあった。しかし、釜伏山が海底火山だった時の大噴火でこの半島全体が隆起した。その時に海底に生息していたアワビも一緒に持ち上げられたのだ。半島全域がそんな感じだったのだが、海水で育ったアワビがいつまでも生き残れるわけがない。そんな中、ある地域のアワビだけが生き残った。それが大畑町赤川地区だという。海水があるわけではない。真冬の間は地下で冬眠しているらしいのだが、春になって雪解け水が小さな池を作るとき、その池の中にアワビが現れる。しかしその池も、毎年同じ場所にできるわけではない。池は場所を変えて現れるのだが、そこに必ずアワビが生息しているというわけじゃない。つまり赤川地区の「陸のアワビ」は数年・・・数十年に一度、移動する池に現れるのだから、なかなか見つけることはできない。住民たちにも見つけられないという。もし見つけたら・・・ある資料に、見つかったという記述もあるのだが、その探し出した人が集落に戻ると、翌日には高熱を出してうわごとを言いながら亡くなってしまうのだという。「真水に棲む陸のアワビ」・・・・その貝殻を持っているという人もいるのだが、それが本物かどうか、定かではないのだ。あなたはその「陸のアワビ」を探し出す勇気をお持ちだろうか?「陸のアワビ」伝説・・・信じるか信じないかは、あなた次第です。
2015.11.09
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忙しいと言いながら・・・僅かな時間をつないで書いてます。今10分・・・・次の休憩時間に5分・・・・だから書き始めたのが発表されるのは明日か明後日になるのかな?「結婚しない鉄道員」(仮題28)竹夫とレディ・マッスルは、新しい指導員に紹介された。少し暗めの男性・・・「川田さん」という。「はい・・・君たちは特別におとぎ話創作の訓練から行う。ま、古くからあるこの地域の文化歴史をここに所蔵されている文献などから考察して行って、自分なりのおとぎ話や伝説らしきものを作ってくれ。」ただそれだけであった。それでは出来栄えを見てもらおう。「竹夫の創作したおとぎ話」むかしむかし・・・冬になるとこの町には遠い北の国からハクチョウが着ておった。権兵衛はこの白鳥を見るのが大好きでな・・・季節になると田んぼや川や池に舞い降りるハクチョウを探して歩いたんじゃ。あるとき・・・大湊の西の海岸に・・・きれいなハクチョウが舞い降りた。「なんてきれいなんじゃろ!」権兵衛は目を見張った。それはなんと・・・・白鳥には間違いないが、金色に輝いちょった。「なんで金色なんじゃ?」権兵衛は隣で一緒に白鳥を見ておった爺様に聞いてみた。「なんでっておまえ・・・ありゃ途中のお山で羽根を洗ってくることを忘れたからじゃよ。」「羽根を洗う?」「お山・・・ま、恐山のことじゃがな・・・・あれは神聖な山じゃ。だからハクチョウは、北の国から金の粉を体に塗りつけて・・・今年もお世話になります・・・ってお詣りしてからここに来るんじゃ。」「それじゃ、その金は・・・おやまの湖に沈んでるんだか?」「もちろんそうじゃ・・・・」この時権兵衛は・・・思いついたんじゃ。「それなら、恐山にいって湖の底をさらってこねば。」金を集めようと思ったんじゃな。さっそく、権兵衛は山を登り始めた。まだ雪は深くはなかったが・・・冬には違いない。身を切られるような寒さの中をえっちらおっちら歩いて行ったんじゃ。湖まで着くと・・・権兵衛はばったりと倒れてしまった。そうとう疲れておったんじゃな。するとどこからともなく・・・・観音様が現れたんじゃ。「お前は金が欲しいか・・・・それとも命が欲しいか?」権兵衛は・・・「命が欲しい」と答えたそうじゃ。よっぽど疲れて、自分でも死ぬんじゃないかなと思ったんじゃろう・・・・すると・・・「金は採れぬがそれでもいいか?」「命あってのものだね・・・金はあきらめます。」「しかしお前は・・・また春になるとやってきて湖をさらいそうだな?・・・それならこうしておこう。」観音様は湖をかき回し始めたそうじゃ。すると湖はどんどん臭くなってきて・・・けっきょくほかの生き物は誰も湖の中に入れなくなったそうじゃ。いやただ一匹・・・・この湖の中の魚が・・・・これはこれからも泥棒がこれないように見張り番の魚・・・・こうして恐山のウグイだけ・・・・この湖に住むようになったそうじゃ。
2015.11.09
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今週はいろいろ重なって忙しいから、もしかしたらしばらくブログは書けないかもしれません。そこのところご推察ください。ちゅうぼうh「結婚しない鉄道員」(仮題27)営業所の佐藤所長を含む4人は、そのまま地下にある食堂に向かった。食堂の奥には広い厨房になっていたが、これは要介護者の食事も一緒に作っているためで、その食事は一階の食堂まで食事用のエレベーターで運ばれる。つまり、この施設の入所者や介護士と職員は同じメニューで、きちんとカロリー計算されている食事をしているのだ。したがって、この施設の職員は全員スタイルもよい。竹夫たちを案内してくれた「K」という女性も、モデルのような体型をしていた。「どうですか?入所されている人たちと同じく、個人個人のカロリー計算された食事ですから、みんなスタイルがいいでしょ?」Kさんは自慢げに言う。「どうせなら、私もこっちに移動させてくれればいいのに・・・」レディ・マッスルはうらやましそうだった。「この訓練所が、介護施設を隠れ蓑にしているのにはわけがあってね・・・お年寄りからこの地方の伝説やおとぎ話を聞き出すっていう仕事があるのよ。だからあなたがこちらに移動するには、その訓練をしなくちゃ。体力なんかは介護士にむいてるんだけどね。」ここでは会話訓練もあるらしい。「通常ならお二人には、ここに宿泊して訓練してもらうんですけど、鈴木社長からは通常の業務をしてもらいながらの訓練といわれています。頑張りましょうね。」Kさんは要介護者に言うように、きっぱりと言った。「さ、最初はウェィトトレーニングとランニングからしてもらって、そのあとはおとぎ話を創る訓練だからね。」そう言うと、訓練担当の職員を呼んでふたりをあずけた。佐藤所長は、二人を置いて営業所に帰った。竹夫にとってウェィトトレーニングやランニングはかなりきつい。しかし、未来では機械的に体力をつけているので耐えられないほどではない。レディ・マッスルは中国雑技団出身だから問題はない。体力訓練が終わりシャワーを浴び、いよいよおとぎ話の訓練が小さな部屋ではじっまった。
2015.11.09
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今日の「結婚しない鉄道員」から、少し書き方が変わります。後で元に戻りますけど、どうなりますかね?「結婚しない鉄道員」(仮題26)地下倉庫の壁が開くと、なかはとてつもなく広い体育館のようだった。さらに奥には無数に部屋がある。壁の入り口が閉まると・・・案内してくれた介護士の女性の顔が引き締まった。「この中に入ったら、みなさんは私の指示に従ってもらいます。」どうやらこの訓練所の実質トップらしい。「私はK・・・みなさんにはいろいろな訓練をしていただきますが、特におとぎ話の訓練をしてもらうつもりです。」「おとぎ話ですか?」「例えば、グリムとかアンデルセンの童話なんか、完全な創作なのに、その街に昔から伝説のようになってるじゃないですか。例えばコペンハーゲンの人魚姫とか、ブレーメンの音楽隊のように・・・町おこしになってますよね?そういうのを作ってもらいたいんです。」「急に作れって言われてもね・・・」レディ・マッスルは竹夫に同意を求めた。それに応えるように竹夫は続ける。「この半島には何か伝説のようなものはあるんですか?」何かヒントになるものがほしかった。「この半島の歴史は古いんですけどね・・・これといった伝説はないんです。でも北海道まで18キロほど・・・なんとなく向こうに渡る夢のようなお話しができそうじゃないですか?」「他にもありますか?」「恐山という霊場がありますから、なんかあると思いますし、それに社長からお聞きになりませんでしたか?薬研温泉のカッパの湯の話とか、陸のアワビの話とか・・・いろいろ資料もありますから、この半島のおとぎ話を作ってください。」簡単に言うが、全くの素人に・・・このKという女性・・・どSではないかと二人は思った。「ま、とりあえず昼食にしましょうか?」彼らは食堂に向かった。
2015.11.08
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むつ市役所の担当者が来社されたのは、昨日の午後3時ごろでした。大畑の工事現場のフェンスに、「ジオパーク承認」を求める展示物を掲示すると表明したものですから、市役所が正式にお願いに来たのです。私としては、市長が一生懸命やってるから応援してやろうと思っただけなんですけどね。正直なところ、「ジオパーク」って何のことだかわからないので、聞いてみました。「ジオっていうのは地球の意味ですから、みなさんは地学的なことを考えがちなんですが、生物や歴史文化・・・それを地元の人がどれだけ知ってるかが大事なんです。例えば、鹿児島・・・桜島っていうと噴火のことだけじゃないですよね。噴火によって堆積された火山灰に育つものからサツマイモが生産され、そこから芋焼酎ができたという歴史があるわけです。それを鹿児島市民は誇りにしてる。それが大切なんです。」そこで私もちょっと意見を・・・「下北半島って半島と言いながら、四方を海に囲まれてまさかりの形をしてるじゃないですか?」「ほかの地域の人には、その独特な形・・・それだけでもジオパーク合格だと思います。っていわれました。」「じゃ前回落選したのは?」「市民への周知が足りなかったようで・・・」あれ?これって「結婚しない鉄道員」で私が書いてることに似てるな?「結婚しない鉄道員」(仮題25)社長との会談が終わり、竹夫とレディ・マッスルは営業所に連れ戻された。その後、社長は営業所長と二人で何かの打ち合わせをして秋田に帰って行った。「あ、レデーさん、今日は晩飯作らなくてええわ。・・・でも明日の朝食はちゃんとやってな。」最近所長は、レディ・マッスルのことをレデーさんと呼ぶ。相変わらず、レディではなく「レデー」と少し訛っているが、「まっすぐさん」と呼ばれるよりは・・・レディ・マッスルもきにしていない。「南森くんも明日から普通通りに仕事してな・・・」どうやら社長との打ち合わせはそのことだったらしい。「それじゃ行こうか?」所長に促され、二人は所長の車に乗せられた。車に乗り込むと、所長はシートベルトを締めながら、「ほかの社員もいるんで、あんたたちのことは秘密だ。いつも通りの仕事をせねば、疑われても困るしの・・・」車は営業所から出ると、さらに山の方へ向かった。「これから行くところは、社長から言われたと思うが、訓練所だ。」いつもおちゃらけている所長が、今は真剣な表情をしていた。彼もきっと訓練を受けた特殊工作員なのだろう。竹夫は身震いした。ほどなく、彼らが到着したのは「老人介護施設」・・・所長が説明した。「この施設は、普通の介護施設だばって、トップの医者様と年寄り以外は全員組織の人間だ。そのことば忘れねえように・・・この地下が訓練施設になってるけど、医者と年寄りは入れねえようになってるはんで。」所長はいつもの顔に戻っていた。「いやあ・・・今日もお美しいですな・・・お世話になってます。ウッドベルです。」どうやらここでのウッドベル株式会社は、紙おむつなどの介護商品の配達をしているようだ。「ホントに佐藤さんってお上手なんだから・・・じゃいつものように地下の倉庫に運んでください。」ここで初めて所長の名前が「佐藤」さんだと明らかになった。荷物は小さかったが、3人も配達員が来るのもおかしな話し・・・しかし、介護の職員も組織の人間だと聞かされていたから問題はない。階段を下りて地下倉庫に入った。思ったより広くない。だが、ある場所にネイムプレートをかざすと、壁一面が横にスライドして開いた。「あ、この美人介護士さんがケイさんだ。」所長が玄関であいさつした女性を紹介した。「この男性が南森といいます。この女性の方がレディ・マッスルです。」「あら、外人さんなの?」そう言うと急にケイさんは英語で話しかけた。「あ、違うんですよ・・・この人は日本人です。」「あ、そうなんだ。」「このケイさんは海外勤務が多かったからね・・・英語、フランス語、ドイツ語それにアラビア語と北京語に堪能なんだ。」所長が説明してくれた。さて、ここまで書いたら出かけなければ・・・続きはまた・・・
2015.11.07
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ジオパークの展示物を工事現場の周りに飾るって、市長とお約束しました。すると・・・市役所の「ジオパーク担当」の職員から早速連絡がきました。私とすれば下北の自然を全国に発信できればという思いもあるし、例えば「二枚橋遺跡」の出土品が三内丸山遺跡に匹敵するものだという思いもありますから、それを市民にも知ってもらいたいんですよね。遮光器土偶やペンダントもかなり出てますけど、皆さん知ってましたか?正直、「ジオ」ってどういう意味かよく知らないんだけど、「恐山の金」や「仏が浦の月の世界のような風景」・・・海から急激にそそり立つ「釜伏山」なんか道路も急こう配で・・・生コンを運搬すると半分以上こぼれちゃうんですよ。それにもまして・・・四方を海に囲まれた「まさかり半島」・・・日本地図を見ると誰でも下北半島ってわかるじゃないですか。「結婚しない鉄道員」(仮題24)「この組織って何を目指してるんですか?」宇宙の神秘的な未来の入り口っていわれても目的は?実は竹夫が遠い未来からやってきたといっても、いまだに「未知との遭遇」は果たしていない。タイムマシンはあるのに、宇宙人とはまだ会えてないのだ。「実際、おかしいと思わないか?いろいろな遺跡なんかで宇宙人が作ったとしか思えない、いわゆるオーパーツが出てきてるのに・・・」社長はまた興奮し始めた。「私たちが宇宙人を探すんですか?」レディ・マッスルが簡単に言う。「おい、簡単に言うなよ。俺の時代でもまだ宇宙人とは遭遇してないんだ。」「あ、南森はホントに未来から来たんだね?・・・ね、ね・・・どれくらい未来?」それは未来の法律で、時間旅行者に禁止されていた。竹夫の体内には、過去に行く時点でセンサーが埋め込まれている。「そんなことより、ホントに二人で宇宙人を探すんですか?」竹夫ははぐらかすために同じ質問を繰り返す。「宇宙人を探すこともあるが、まだ初心者の君たちにはいろいろな伝説や遺跡の調査とか、おとぎ話の作成だな。」「おとぎ話・・・ですか?」「この地域は縄文時代以前からの歴史がある。しかし伝説らしいものほとんどないのだ。宇宙人がその伝説というか歴史を、当時の人間の記憶から消したのかもしれない。その記憶を呼び起こし、おとぎ話として復活させるのだ。それを邪魔する宇宙人が突然現れるかもしれない。そのために危険があるかもしれない。」「え?」しばらくは営業所の近くにある訓練所でくんれんしてもらう。」竹夫とレディ・マッスルはまだ、キツネにつままれているようだった。
2015.11.06
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夕べは「安全祈願祭」の準備のため、この「小説もどき」が書けませんでした。今日も青森市に早く行かなければならないので、書く時間は少ないんですがやむをえませんね。「結婚しない鉄道員」(仮題23)特殊な仕事のためにこの半島に呼ばれた・・・しかも戸籍がはっきりせずに、身内もいない二人・・・竹夫とレディ・マッスルが・・・秘密工作員のような仕事なのか?たしかにこの半島には海上自衛隊の基地がある。スパイが暗躍していてもおかしくない地域ではあるが、竹夫やレディ・マッスルに秘密工作員が務まるわけがない。中国雑技団にいたレディ・マッスルなら逞しく、比較的体が柔らかいから、訓練さえすれば何とかなるかもしれないが、未来からやってきた竹夫は体力もない。竹夫には未来の知識でスパイ活動をしろというのだろうか?「難しく考える必要はないんだよ。」社長は微笑みながらそう言った。「危ないことはないんだよ。・・・特殊な事情が起きない限りはね。」「なんでウッドベルという会社が、商売とは関係ないそんな危険なことをするんですか?」「南森くん、ウッドベルというこの会社はCFEという組織の一部なんだよ。いわば組織のために資金を創出する企業。」「CFE?」「コスミック・フューチャーズ・エントランス・・・宇宙のあるいは神秘的な未来の入り口・・・そんな意味になるかな?」話しがとつぜん宇宙や未来に跳んだ。
2015.11.04
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大畑魚市場の第一期工事の安全祈願祭を挙行いたしました。鍬入れ式を行い・・・直会の席でご挨拶させていただいたのですが、ここまでに至る思いが込み上げてきて・・・・ちょっとウルウルしました。
2015.11.04
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今日は「文化の日」で休日・・・・しかし弊社は休むことができません。なぜなら、ある工事の「安全祈願祭」が明日に予定されているから。聞き慣れない名称でしょ?一般の住宅建築では「地鎮祭」のようなものなのですが・・・公的な建物の場合・・・「安全祈願祭」という名称を使うんです。どちらにしても、無事故無災害で工事が完成できるように・・・頑張ります。「結婚しない鉄道員」(仮題22)豪華な和風懐石のお料理・・・ここでどんなお料理だったのかの説明をしたいところなんですけど・・・残念ながら筆者はそういうお料理をいただいたことがありません。食べたこともないのに説明するなんて、無理です。幼稚園の頃・・・うちの母親に「竜宮城の絵を描いてごらん?」と言われた時も私は描きませんでした。「なんで描かないの?絵本を思い出して描いてごらん?」と母親に言われましたので、私は母親の前で大きな声で歌いました。「♬絵にも描けない美しさ~~」竜宮城が出てくる「浦島太郎」の歌です。「絵にも描けないくらい綺麗なのに・・・絵本に描けるわけがない。」そんな性格の筆者ですから・・・食べたことのない豪華料理のことなんか書けません。どうしても知りたい方は・・・・そうだな「某観光協議会事務局長」の「◎藤さん」にのちほど教えてもらいましょう。ですからお話しは、食後のデザートを食べながらの会話からスタートしましょう。「ところで・・・・君たち二人がなんでこの半島に転勤になったか・・・わかるかい?」「私は木材の勉強のためだと思っていましたが?」竹夫は元々・・・「マゲワッパ職人」になりたくてこの時代にワープしてきた。それなのに状況は変化し・・・きこりになるためにこの半島に来たのだが、いまは「枕木の営業」である。まだかすかに「木材」のことは勉強しているが・・・・どんどん遠ざかっているような気がする。「私は飯炊きに来たんですけど・・・この地域にも仕事が少なく・・・地元採用の人では良かったのかな?と思ってたんですが・・・」レディ・マッスルも、そんなことを思っていたようだ。「じつは・・・」鈴木社長は声を潜めた。「君たちをここの転勤させたのは、特殊な仕事をしてもらおうと思っていたんだ。」特殊な仕事?・・・枕木の営業だって、かなり特殊な仕事だと思うんだけど・・・「君たちに共通する特徴ってなんだと思う?」二人に共通する特徴?・・・・二人とも首をひねった。「君たちの履歴書を見ればわかる。・・・二人ともちゃんとした戸籍がないんだよ。」「私はちゃんと戸籍があります。・・・・中国雑技団の団長夫婦の養子になって・・・」レディ・マッスルは急き込んで話したが・・・「確かに子供のころ、誘拐されたか売られたかわからないが・・・レディの戸籍は中国雑技団の団長夫婦の養子になっている。・・・・でも君はそこを逃げ出してきたんじゃないか。・・・だから履歴書にはいろいろ書けても、実際は書類を取りに役所には行けないんだ。」レディ・マッスルは黙り込んだ。「南森くん・・・君の履歴書・・・・それから役所の書類・・・全部偽造だね。・・・」「いえ、偽造なんかじゃありません。」竹夫には絶対ばれないという自信があったのだが・・・「南森・・・君のように未来からやってきた人がどれくらいいるのか・・・・君は知っているのかね?」ばれていた。「という事は・・・・君たち二人とも、この時代に身内というものがいないんだよ。」たしかにレディ・マッスルは身寄りもない。実の親兄弟がいるのかもいないのかも知らない。竹夫に至っては・・・・ご先祖様にあたる人はいるだろうが、どこにいるのかも知らない。何かこの特殊な仕事というのは・・・秘密諜報員のような仕事?竹夫は身震いした。
2015.11.03
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この「小説もどき」も、おかしな具合になってきた。「町おこし小説」のようになってきている。どこかで軌道修正しなければ・・・・・私としては「大感動スペクタクル恋愛ドラマ」にしようと思っていたのだから・・・「結婚しない鉄道員」(仮題21)キノップ峠を通り過ぎるとまもなく「下風呂温泉」の看板が見えてきた。国道から山手に入ると温泉街になるらしい。国道に沿って右手には漁港が見える。その中にちょっとした広場があって・・・「いかさまレース」という看板も見える。「いかさまレースって、堂々と出していいんですかね?」竹夫は社長に問いかけた。「ああ・・・いかさまってインチキっていう事じゃないよ。・・・津軽海峡にはイカがたくさんいるんだよ・・・それを集めてレースをさせるんだ。」社長はあまり興味のない顔をしながら答えた。「でもね・・・この温泉は漁港が間近にあるっていうことで、この半島の中数ある温泉の中でも料理がいいっていう評判だよ?」「へえ。。。料理がおいしいんですか・・・・」それに・・・・ここではコンパニオンなんていないから、俺が昔泊った時には大間から漁師の奥さんたちが来てくれて・・・その話が面白くってさ。・・・あれは一見の価値はあるね。」筆者も感じていることだが・・・旅の楽しさの中には地元の人と話をするというのがある。地元の方言で、地元の人と会話が出来たらなんて楽しいんだろう・・・しかし残念ながら、旅行会社の企画ではそういうものはあまりない。団体旅行の宴会では、標準語の上手なコンパニオンがやってくる。一人旅でようやく地元の食堂のおばちゃんと話しができるくらいだろう。そんな会話のできる旅があってもいいと思う。ところで・・・キノップ峠を降りたあたりから、むつ市から風間浦村となる。そしてほどなく、大間町へと到着した。この町は近年・・・マグロの町として売り出している。「大間のマグロ」というブランド化もしているが・・・大きなマグロは都会に直送されてしまい・・・・地元ではあまり大型のマグロは食べられない。「それでもな・・・俺が頼んだマグロは特別にとっておいてもらったものだ。うまいぞ・・・・」そう言うと・・・社長は一軒のみすぼらしい家の前に車を停めさせた。「ここですか?」竹夫やレディ・マッスルは普段着だからいいけれども、社長の高級ブランドスーツは汚れそうな気がした。中に入ると案の定・・・部屋は汚れ畳は擦り切れている。茶の間では・・・・ひとりの老人がお茶を飲みながらテレビを視ていた。ここは青森県ではあるが・・・・テレビに映っているのは北海道のニュース・・・・電波が北海道からのものの方が強いのだろう。老人はきっと、漁を終えて休憩している漁師だろうと思われる。するとその漁師に・・・・社長は一枚のカードを渡した。のそのそと漁師はそのカードを受け取った。・・・そして・・・テレビの下のテレビ台のふたを開けた。ビデオデッキのようなものがあり、その中に社長のカードを入れたのである。するとどうだろう・・・・茶の間の奥の台所の床がスライドして開いたのである。「なんですか?これは?」レディ・マッスルが大きな声を上げた。竹夫は・・・未来にもあるようなシステムなので驚きはしなかったが・・・それでもこんな田舎町に・・・・という思いはあった。中には、下へと続く階段があった。かなり長いような会談だったが・・・・人の体重が加われば、赤や青や黄色の明かりが点くようになっていて足元を照らした。社長を先頭に、竹夫とレディ・マッスル・・・最後に運転手が続いた。一番下まで着くと・・・そこが2畳くらいの広さになっていた。目の前にエレベーターのドアのようなものがあって・・・しばらく待つとそのドアが開いた。そこにあったのは・・・豪華絢爛というか・・・かなりの広いスペースん鬼…まばゆいばかりに輝いていた。「社長・・・・ここは?」「わが組織の接待用の施設だ。」「大間の旅館で新鮮な魚を食すのもいいが。高級感のある店はないからな・・・・接待用に社長が作られたのだ。」今までしゃべらなかった運転手が初めて口をきいた。右手の方には高級クラブのような場所が・・・人形のような女性が待機している。左手には・・・・和食用のお座敷だ。何やら特別な施設のように思われる。「今日はこっちだ・・・・」社長は座敷の方に入った。ふすまが閉められると・・・・かなりの防音設備になっているようで、高級クラブに流れていたアンニュイなブルースの音が消えた。「今日はマグロを中心に会席料理だ。」社長は手をこすり合わせる。見るからに食通の社長が期待をしている料理・・・・竹夫たちも期待をした。
2015.11.02
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