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March 16, 2012
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短歌会「台の会」におしかけた。

普通、短歌会では、「これは私の歌ですが・・」と言って説明するのが一番いけないことになっているのだが、ここは、ちょっと違う。

作者が自分で音読し、「こういうところに苦心した」とか「ここが納得できていない」とか、質問したいところを、自分から言って、先生や出席者の意見を問う。

先生が宮英子氏なので、ちょっとみんな遠慮がちになって口がほぐれないところもあるように見受けられたものの、司会者が上手に運んでくださって、推敲のヒントがたくさん出され、かといって、結論まではださないところでとまるようにして、次に行く。

私の場合

亡き母の想ひのわかる齢となり遺品の紬まとひてみたり

を出し、最近、齢をとってきたら、晩年の母のことを思い出して、「あの時はこういう気持ちだったのか。」と分かるようになり、「ああすればよかった、こうすればよかった。あんなことを言わなければよかった」と思うようになったことを詠みたかったことを話し

あとから気づいた点として
 1)上の句がどういう年齢だか、私を知らない人には、わからないので、「母が紬を愛用していた頃の年齢」とわかるようにした方がよかったこと
 2)「紬をまとひて」みるというしぐさが、自分にはなんとなくイメージが合わないこと
 3)三句と五句が、両方「り」で終わったのは、工夫が必要だったこと
も、付け加えた。

それを、だまって聞いていらした先生は、「この紬、何色なの?」とか、「たんすから出すだけでもいいんじゃないの?」とか、「細かい模様だったら、洋服にして着たらいいのに」とか、「おかあさまの淋しさがわかるようになったのかしらね」「偲ぶという言葉は使えないかしら」とか、質問してくださる。

会場からは、「あ、紺の細かい紬なら、きっと大島ね」とか「切るのはもったいないと思うかもしれないけれども、そのまましまっておくのは、もっともったいないわ」とか、「あら、そのまま着たらいいのに」とか、「震災があったりすると、着物はね・・・」とか、まあ、いろいろの話がでて、それをメモして帰って、独りで更にいろいろ考えて・・・・

結局

亡き母の独りの日々を偲びつつ遺品の結城紬をほどく

とした。

「遺品の」は、「形見の」としようかと、新たに迷ったのだが、別に、母が「これは形見にあげるわね」と言ってくれたわけではないのだから、あえて遺品のままにして、 また、「遺品の大島」は 四・四になってしまうので、本当は大島だったけれども、「遺品の結城紬」に変更。

結句は、「まとふ」ではなく、また、「鋏を入れるの」でもなく、「ほどく」にとどめた。(「まとう」以前に、自分で着るつもりで、裄を出すために解いた段階があったのは、ほんとうのことだし。)

ただ、「紬」というと、「織り」なので、着物を解くのではなく、布の織りを解くように思われると困るから、結句は、四・五句は、「遺品の紬の着物を解く」にした方がよいかとも思ったのだが、ちょっとごたごたするような気がして、この案は採用しなかった。

さて、これでよくなったのか、悪くなったのかわからないけれども、この一首について、いろいろなヒントをいただいて、かなり考えたのは事実。

先生にしてみれば、先生の言葉でチャチャチャッと直してしまわれた方が早いのだろうが、生徒の立場からは、ヒントをいただいて自分で考える方が身につく。

最近では、全国大会に行っても、一首三分とか、五分とか割り当ててどんどんこなしていくことの方が多いので、これだけじっくり考える時間のある歌会は、本当にありがたかった。


実は、昨年の3月11日も、この会に出ていた。
終了後、みなさんと食事をして、数名の方でMさんのお見舞いに行ったら、そこで話をしているうちに急に揺れて、テレビをつけておいたら、津波の状況が放送され、悪夢のような日だった。
その夜は、帰宅困難になった三人の方に、私のところに泊っていただいき、四人でテレビを見ながら、時々の余震に顔を見合わせつつ、茫然と夜更かししたのが忘れられない。





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最終更新日  April 12, 2012 11:57:51 AM
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noriko5858 @ Re[1]:桜に雪(03/21) てぃーさんへ そうですねえ・・・。あれ…

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