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自然の対極として人工というコトバはあるけど、人だって自然の一部・・この惑星の一部だと思う。雨の雫が地表を濡らす時には心も濡れる。雨模様の景色を眺めながら沈んだ波長に身を委ねる時、私も自然の一員なのだと感じられて、静かに嬉しい。今、森瑶子さんの「夜光虫」を読んでいます。森瑶子さんは高校生の頃傾倒して何冊も読みました。一番好きだったのが「カフェ・オリエンタル」で、熱帯の気だるく重く蒸せるような空気感に惹き込まれて何度も読み返しました。夜光虫は、今まで読んだ森さんのイメージとは少し違っていて、なんとなく、初期の頃の作品なのかな、と感じます。(ほんとのところどうなのかよくわかりませんが)今までのイメージは、洗練された大人っぽい文章はまるで綺麗に磨かれたダイヤモンドのよう・・というと誉めすぎかもしれないけど、夜光虫の作風は、なんだか割れたガラスのような感じです。心を撫でられると血が吹き出るような・・。ものすごく鋭くてむき出しの文章は、でも心がじかに伝わってきて、それも悪くないなあと感じます。人は何かを感じる時、ほんとは言葉で感じるわけじゃない。でもその感じた事を人に伝えるためには言葉に置き換えなくては伝わらない。正確に伝えるための正確な言葉は、でも探し当て、さらに滑らかにつなぐまでにどうしても感情は褪め、間に冷静が入り込む。美しく洗練された文章は、美しく伝える事はできても温度差を隠し通す事は難しい。その分、荒削りな言葉は生の感情が、痛いほど伝わってくる。ただし分かりやすい言葉に置き換えてない分解りにくくやや読みにくい感は否めない。とはいえ、森さんの感受性の鋭さ、感受性の鋭い人だけが感じる深い苦しみ、それを捕える表現力の的確さは磨きこまれた文章ではないにしろピリピリと伝わってきます。もう少し、主人公の少女の抱える心の闇を一緒に彷徨う事にします。随分長い間日記をつけていなかった1番の理由は・・ここに独り言を書き込まなくてもいいから、かな。
2009年02月25日