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来年に再アニメ化するということで「ベルばら」を完全版で読んだ。ルイ15世の統治下~フランス革命の頃を描き、当時は「少女漫画で歴史物は受けない」と言われていたが、そのジンクスを打ち破りヒットを飛ばし、舞台化・アニメ化と今でも根強い人気を持つ作品ですが、全然読んでないってことで来年の再アニメ化の話を機に完全版を借りて読んでみたアントワネットの少女時代とオスカル誕生から物語はスタート。前半は貴族の華やかな生活を描くけどその中心はアントワネット。周囲の人々に振り回されて贅沢三昧に賭博はすると庶民のことを顧みないし、母からの忠告も無視。宮廷生活のシーンは華やかではあるもののロザリーが住む下町の描写を見ると貧富の差が激しい。 ロザリーの腹違いの姉・ジャンヌは栄達のためには引き取ってくれた貴婦人を謀殺したりと悪行三昧。ついには最大のスキャンダル「首飾り事件」を引き起こしてしまう。ジャンヌは首飾りを手に入れるためにアントワネットそっくりの娼婦を利用してローアン大司教を騙すが、(偽物なのに)アントワネットにメロメロになるローアンの描写がコミカル。原作版は結構コミカルなシーンがあって楽しませてくれるジャンヌは首飾りを盗むことに成功し、暴露本を出してアントワネットを批判。18世紀でも暴露本があったのか・・最後は夫ともに死ぬ‥・って悪女にふさわしい最後。 アントワネットは夫がいるのにスウェーデン貴族のフェルゼンと出会い恋に落ちる。後で夫のルイ16世もアントワネットがフェルゼンと付き合ってることを知るが、妻が不倫(?)しててなんにも言えないところは優柔不断だよなァ・「黒い騎士」の事件を通じてオスカルは庶民が苦しい生活を強いられてることを知り、近衛隊を辞めて平民や下級貴族がいる衛兵隊に転属を希望。衛兵隊では手荒い歓迎を受けながらも、兵士たちはオスカル以外の命令は受け付けないほど心酔するように。この経緯が熱い。 父から縁談を持ちかけられるオスカル。その話を聞いたアンドレはオスカル一筋なため他の男に彼女を取られるのでは?と恐れる余り貴族の称号を欲しがるというところも。一途やなぁジャルジェ将軍もアンドレを息子同然にかわいがってるため、貴族と平民の身分違いの結婚は国王の許可がないといけないと諭しながらもオスカルを支えてくれと言うしかないってところは切ない。 ジャルジェ将軍がオスカルの夫候補に推したのは近衛隊の部下であるジェローデル。貴公子然とした彼だが、オスカルの気持ちを察して身を引くところは潔い。・ 借金だらけのフランスをなんとかしようと大蔵大臣が貴族にも税金を払うように改革を行おうとするが特権を手放したくない貴族は猛反発。財政打破のために三部会を招集するのだが、三部会当日ルイ16世は人々に歓迎されてるのにアントワネットは歓迎されてない。そのギャップが…贅沢三昧して庶民を顧みなかったから?三部会開催中に長男が病死。葬儀をするにしてもお金がないという状況に。銀食器を売り払って葬儀費用を出したがアントワネットは「これが贅沢の報いだというの」と嘆く。贅沢云々だけじゃなくルイ15世の時代から他国の戦争に介入し、その際にお金をたくさん使った関係で財政は逼迫していた…が正解だよなぁ・病に罹り、先は長くないと悟ったのかオスカルは肖像画家の先生を呼んで自分の肖像画を描かせるが、古代ローマ時代風の甲冑をまとい馬に跨った絵で、池田理代子展で見たヅカ版名場面集の写真にあった鎧を着て馬に乗ったオスカルの写真を見たことがあるがこれがヒントなんだろうね。・出動前にオスカルとアンドレは身も心も結ばれて夫婦になるが、このときの表現はギリシャ風衣装を着た表現がされてるがかなりオーバー。当時はこういうのが受けたんだろうなぁ直後にアンドレはオスカルを庇って戦死。アンドレの死にショックを受けたオスカルの嘆きは心が引き裂かれそう。オスカルもバスティーユ襲撃に参加したものの、バスティーユ陥落を見届けて戦死。「フランス、ばんざい…」と言って力尽きるところグッと来る。アニメではオスカルの死で終わるが、原作はベルサイユ行進、ヴァレンヌ事件、ルイ16世の処刑を経てアントワネットが処刑されるところで終わる。ヴァレンヌ事件以降のアントワネットは幽閉先で子どもと引き離されたり、フェルゼンが勧める国外逃亡計画に誘われるもそれを断り、フランス王妃として誇り高き死を選ぶ。最初の軽はずみなところがあるところから一転王妃の威厳を持つようになったけど国民のことを最後まで顧みなかった報いがギロチン刑にかけられた結果? 激動の時代となったフランス革命が背景にあるってことで今でも読みつがれる名作ってのがわかる完全版8巻は外伝「黒衣の伯爵夫人」を収録。アンドレ・ロザリーを伴い姉の嫁ぎ先へ向かったオスカル。吸血鬼騒ぎにロザリーが巻き込まれて…という内容吸血鬼のモデルとされているエリザベート・バートリーの伝説をモチーフにしている オスカルの姪・ル・ルーが初登場するこの話、おマセで人を食ったところがあるが、アンドレがオスカルを好いてることを見抜いてたり、機転を効かせて事件解決と大人顔負けの活躍をするところはスカッとする。【 ベルサイユのばら 全5巻セット (カラーケース入り) 】 【 新品 】 ベルばら ベルバラ マリー・アントワネット オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ アンドレ・グランディエ 池田理代子 集英社 コミック 漫画 セット 全巻 アニメ化TMS DVD COLLECTION ベルサイユのばら MEMORIAL BOX [ 田島令子 ]
Sep 15, 2024
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今回「デューン/砂の惑星」読み終わりました。映画化するということで読んだのだが、映画を見ていてもわからない箇所があったものの、下巻を読んだ段階になって映画(特にリンチ版)の流れから小説の中身が理解できるように。アラキスの原住民・フレメンに助けられたポールはフレメンの生存術を身につけて、サンドワームを従わせる儀式を経てフレメンの一員に認められるようになる。ポールの母・ジェシカもサンドワームから産出される猛毒「命の水」を摂取したことからフレメンの教母に。原作では上巻ラストでポールは自身が不倶戴天の敵であるハリコネンの血も引いてることを言い当てる描写があったけど映画では採用されていないことに気付いたフレメンの一員になったポールは指導者となり、ハリコネンや皇帝家に戦いを挑んでいくのだが、手段を選ばない性格に。ジェシカはポールが宗教的な指導者となることを恐れ、彼に忠告するのだが聞き入れてもらえない。宗教が戦争と絡むと厄介なものはないってのは古くから語られてきてることがわかる。日本は仏教メインの国で外国と違って宗教が絡む戦争をしていないのでピンとこない箇所もあるが、十字軍、今の中東での戦争という歴史を知ってるから考えさせられるんだけどね。 力をつけたポールはハリコネン、皇帝家と対決。フェイドとタイマン…のシーン、リンチ版では普通にナイフでタイマンやってたが、小説ではフェイドは姑息な手を使ってきた。中巻でもフェイドは姑息な手を使ってたもんなぁポールは皇帝に譲位と皇帝の娘・イルーランを后によこせと迫ってきた。自分の帝位の正当性を示すために皇帝の娘と結婚するのは政治的には良い手段なんだろうけど、チェイニーに対する仕打ちがひどい…と思ったがチェイニーを諌めたのはジェシカ。「(イルーランは)正室として迎えられてもポールからは愛されない運命。(自分がそうだったように)チェイニーの方が勝利者(大意)」と諌めるけど、どっかで聞いたなこの件。巻末には用語集が載ってる。「ベネ・ゲセリット」など特殊な用語が説明されてるが、本文中に特殊な用語の説明されていないので映画を見てても理解しづらい箇所があるので用語集を見たおかげで作品を理解できる様になったデューン 砂の惑星〔新訳版〕 上 (ハヤカワ文庫SF デューン・シリーズ 0) [ フランク・ハーバート ]デューン砂の惑星(中)新訳版 (ハヤカワ文庫SF) [ フランク・ハーバート ]デューン砂の惑星(下)新訳版 (ハヤカワ文庫SF) [ フランク・ハーバート ]
Jun 18, 2024
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今回読んだ本は「80年代アニメソング総選挙 ザ・ベスト100」雑誌「昭和50年男」と音楽のHP「Re:Minder」の企画で80年代に放送されたアニメの曲から厳選された曲から投票する形で集計。その結果を発表するとともに曲の解説、アンバサダーのマイベスト、関係者のインタビューを掲載。結果はこちら<ピックアップ>*赤線は実際に投票した曲1位:Get Wild(TM NETWORK)「シティーハンター」ED。TM NETWORKにハマるきっかけとなったが、アニソン絡みのTV番組で馬鹿の一つ覚え状態で流されると辟易する。2年ほど前「Get Wild」退勤って言葉が流行って実際にやってみたが、他のシティーハンターの歌で退勤もオツなもの。2位:愛・おぼえていますか(飯島真理)劇場版マクロス「~愛・おぼえていますか」の挿入歌。クライマックスのボトルザーとの決戦シーンで流れるんだが、初めて「愛・おぼえていますか」をDVDで見た時、この歌で涙腺崩壊してしまったなぁ3位:水の星へ愛をこめて(森口博子)「機動戦士Zガンダム」後期OPで森口博子のデビュー曲。歴代ガンダムソングの中でもお気に入りの一つ4位:CAT’s EYE(杏里)「キャッツアイ」の前期OP。アニソンを専門歌手が歌わないという型破りさがアニソンのターニングポイントを作ったが、別バージョンも存在。5位:BEYOND THE TIME-メビウスの宇宙を超えて-(TM NETWORK)この曲もお気に入りのガンダムソング。2番の「♪夢という風に導かれて 過ちの船に揺られてく」って歌詞はUCガンダムでよく言われる「地球の重力に魂を惹かれた人たち」の業を連想する6位:タッチ(岩崎宏美)TVでは馬鹿の一つ覚え状態で流れるこの歌。結局この人気投票でも上位に入ったか。7位:哀・戦士(井上大輔)1st劇場版2作目「哀・戦士編」の挿入歌。TV版主題歌「翔べ!ガンダム」よりもこっちのほうが好き。(「哀・戦士」「翔べ!ガンダム」共に井荻麟名義で富野氏が作詞してるが)曲自体は終盤のジャブローに降下しようとするジオン軍の描写で流れるが「♪荒野を走る死神の列 黒く歪んで 真っ赤に燃える」「♪死にゆく男たちは守るべき女たちに 死にゆく女たちは愛する男たちへ」って歌詞は映画のイメージにピッタリ。10位 ペガサス幻想(MAKE-UP)「聖闘士星矢」前期OP。テンションUPにはうってつけの歌だし、「聖闘士星矢」って鎧ヒーローの元祖かつ頂点のため人気は圧倒的だよなぁ。再放送が切っ掛けで星矢派になったが、作品に惚れ直した理由が根性ものだったから?DVD購入後、MAKE-UPの1stと歌のベスト、アニメ版画集買ったよなぁ11位:ラムのラブソング(松谷祐子)「うる星やつら(昭和版)」初代OP。この歌もアニソン絡みの番組でいつも流れるが、令和版の歌よりもインパクトある。16位:Angel Night-天使のいる場所-(PSY-S)「シティハンター2」前期OP。最近チャカがこの曲のカバーについて難色を示したが、事情を知らない人間には今更感がある20位:City Hunter-愛よ消えないで-(小比類巻かほる)「シティーハンター」前期OP。この歌も好きなんだよなぁ24位:めぐりあい(井上大輔)1st劇場版3作目「~めぐりあい宇宙」主題歌ガンダムVSジオング戦、ラストシーン近くで流れたが、この歌もいいんだよなぁ26位:メロスのように-LONELY WAY-(AIR MAIL FROM NAGASAKI)「蒼き流星SPTレイズナー」OP。スパロボの影響でDVD買ったが、地球編は「北斗の拳」状態なのは苦笑してしまう。作詞してるのが秋元康だったのが意外。よくカラオケで歌うんだよなァ27位:風のノー・リプライ(鮎川麻弥)「重戦機エルガイム」後期OP。「エルガイム」はスパロボの影響でファンになり、円盤、放送当時のムックを購入したほど思い入れがあり、プラモデルまで作ったほど。エルガイムにハマったのはスター・ウォーズ+ラブコメ要素なんだよなぁ29位:炎のさだめ(TETSU)「装甲騎兵ボトムズ」OP。この歌を歌ってたのは織田哲郎だったのはびっくり。じっくり聞いてみると確かに織田哲郎さんの声だ。32位:TOUGH BOY(TOM・CAT)「北斗の拳2」OP。アレンジャーはうじきつよし。アニソン絡みのTV番組では「愛をとりもどせ!!」ばかり流れるが、この歌も「北斗の拳」の世界観を捉えてていいんだけど…33位:陽だまり(村下孝蔵)「めぞん一刻」最終クールのOP。「めぞん一刻」はパチンコ化されててリーチ時に歌が流れるが、同じ村下孝蔵の「初恋」は採用されてるのにこの歌は採用されなかったんだよなぁ(他の「めぞん一刻」主題歌もパチンコ版では採用されなかった)36位:ロ・ロ・ロ・ロシアンルーレット(中村めいこ)「ダーティペア」OP。高校時代に原作小説を読んだが、安彦良和によるユリとケイのキャラデザがアニメと全然違うのはギャップを感じた。シングルとアルバムではミックスが異なるのは最近知った。38位:夢色チェイサー(鮎川麻弥)「機甲戦記ドラグナー」前期OP。DVDで視聴してるけど大張作画のD-1がかっこよく動くという相乗効果で印象深い歌に。後期OPの「スターライト・セレナーデ」もいい歌。40位:SARA(FENCE OF DEFENSE)「シティーハンター2」後期OP。FODにハマるきっかけとなった歌でリアルタイムで聞いた時から「かっこいい」と思ってた。彼らの素性を知ったのはTMの「終了」時で当時は眼中になかったのに、15年前からFODのアルバムを聞き始め、2年前にリアルライブに参戦。ライブでこの歌を聞いた時は感激のあまり泣きそうになった程。そのため違う意味で「Get Wild」以上に思い入れが強い。41位:疾風ザブングル(串田アキラ)「戦闘メカ ザブングル」OP。「♪疾風のように~ザブングル ザブングル」って冒頭からインパクトある曲。「ザブングル」ってロボットアニメで西部劇をしてる内容だったのでメロディ・歌詞が世界観に合ってる。近年になってバンダイ版、ハセガワ版、MODEROID版でプラモデル化したけどダンバインやバイファム同様惹かれなかったなぁ54位:クックロビン音頭(白石冬美&スラップスティック)「パタリロ!」後期ED。「♪だーれが殺した クックロビン~」って歌詞もだけどポーズもインパクトあるからこの曲を聞くと踊りたくなる衝動が湧いてしまう。59位:SUPER GIRL(岡村靖幸)「シティハンター2」前期ED。「♪俺ほどの男は そうはないはずさ」って歌詞は岡村ちゃんらしさ全開だけど、2番の「ベン・ジョンソンで証明済み」は意味不明。64位:地球へ…(ダ・カーポ)「地球へ…」(劇場版)主題歌。2007年にTVアニメ化されててTV版はUVERWorldが手掛けてるが、劇場版の歌のほうが好み。65位:NIGHT OF SUMMER SIDE(池田政典)「きまぐれオレンジ☆ロード」OP1。この曲が入ってるアルバム「クウォーターバック」も最高。シティポップとしてもいい出来。69位:サムライハート(森口博子)「鎧伝サムライトルーパー」後期OP「サムライハート」というと若い人にとっては「銀魂」の奴だとおもうが、80’sアニメ世代としてはこっちの方。2022年にニューバージョンが配信開始されたなぁyoutubeサンライズChで作品そのものを視聴したが、技を繰り出す際、◯秒隙ができるとか、背水の陣で勝つ…(全部星矢ネタだ)と言った戦いに対する駆け引きがなくてがっかり。すぐ強力な鎧を使うところも納得できなかったし。(「聖闘士星矢」の黄金聖衣や「シンフォギア」のエクスドライブモードって基本クライマックスしか登場しないから)72位:ガリアン・ワールド(EUROX)「機甲界ガリアン」OP。EUROXはバイファムOPを手掛けたTAOが発展解消した形で結成されたバンド。「ガリアン」は中世ヨーロッパを思わせる世界観+貴種流離譚を交えたロボアニメだが間奏のバイオリンとかが世界観に合ってる。全話視聴後売り払うこと前提でDVDを買って見たが、加藤精三扮するマーダルが圧倒的な存在感を放ってたなァ76位:逆転イッパツマン(山本正之)「逆転イッパツマン」OP。冒頭の「パッパッ…」のところだけでインパクトが有るOP悪玉トリオが勝ってしまう30話はもちろんのこと、終盤になるとシリアスになっていく展開は面白い。100位:ユカイツーカイ怪物くん(野沢雅子)「怪物くん(カラー版)」OP。今でも歌える。「怪物くん」が実写化したとき、カバーバージョンが流れた時は驚いたこの「Re:minder」のランキングは80年代のアニソンという縛りで投票を行ったが(対象外もあるけど)、TVのアニソンランキングは忖度しすぎてるため、バカの一つ覚え状態なので辟易するけど今回の結果は珍しい曲がベスト100に入ってる。アンバサダーのマイランキングでも意外な曲を入れてると面白い結果が見られたし。80年代のアニソンってアニソン専属歌手の手を離れてアーティストが曲を手掛けるようになったが、アニソンがスタイリッシュになっていく過渡期だったんだよなァ
May 20, 2024
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今回読んだ漫画は「怪獣8号」。今度アニメ化されるということで(ほぼ)2巻分がジャンプ+で無料配信されていたので読んでみた<あらすじ>怪獣が人々の日常生活を破壊する“怪獣大国”・日本。幼いころに住む町が破壊された主人公の日比野カフカは、幼馴染の亜白ミナとともに「怪獣を全滅させよう」と約束した。しかし、32歳になったカフカは夢破れて怪獣死体の解体業者・モンスタースイーパーに就職した。日本防衛隊の隊員として活躍するミナを横目に鬱屈した日々をおくっていたカフカだが、アルバイトの市川レノから防衛隊の年齢制限が引き上げられることを教えられ、再び入隊試験を受けるよう促されるが、謎の生命体に寄生されたカフカは人型怪獣になってしまった。それでも夢を諦めきれないカフカはレノと共に防衛隊の入隊試験を受けることになる…というのが導入部・夢を持っていたが挫折し、ある出来事から再び夢を追うことに…って導入部は「宇宙兄弟」と一緒。絵柄に関してはキャラによっては荒川弘っぽいところが…・レノの勧めで防衛隊の試験を受けることになったカフカ。書類審査は通ったが、実技の方は加齢のせいと試験を受けに行ったメンバーは逸材揃いってことで悪戦苦闘。第2の試験は訓練用に飼育された怪獣を使った実戦式のテストを行うことに。四宮キコルの活躍で試験は終わったが、試験終了後に怪獣が生き返る事態が発生。ピンチに陥ったキコルの前でカフカは怪獣化して彼女を助けることに成功。人前で正体晒して大丈夫なのか?実戦試験の最中にアクシデント+強敵登場ってヒロアカの入学時のテストと同じ展開。・怪獣が現実にいて、怪獣のレベルが地震のマグニチュードに似たランク付けがされてて災害扱いされてる世界観って「シン・ゴジラ」のような感じで怪獣の後始末専門業者がいるってリアリティがある反面ウルトラマンなどに登場する対怪獣用の戦闘機や特殊車両は登場しないが。怪獣8号 1 (ジャンプコミックス) [ 松本 直也 ]プラモまとめ買いクーポン対象)フィギュアライズスタンダード 怪獣8号 プラモデル【2024年6月予約】フィギュアライズスタンダード 四ノ宮キコル 「怪獣8号」 プラモデル
Apr 9, 2024
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「Dr.スランプ(アラレちゃん)」「ドラゴンボール」でおなじみの鳥山明氏が3/1に急性硬膜下血腫のため亡くなっていた情報が…享年68。<プロダクションからの発表>ファン、関係者の皆さまへ突然のご報告になりますが、漫画家・鳥山明は2024年3月1日、急性硬膜下血腫により永眠しました。68歳でした。熱心に取り掛かっていた仕事もたくさんあり、まだまだ成し遂げたいこともあったはずで、残念でなりません。ただ、故人は漫画家としていくつもの作品を世に残して参りました。多くの世界中の方々に支持していただき、45年以上にわたる創作活動を続けることができました。これからも鳥山明唯一の作品世界が、末永く皆さまに愛され続けることを切に願います。生前のご厚誼に深く感謝し、ここに謹んでお知らせいたします。なお、葬儀は近親者のみにて執り行いました。静謐を望む本人の意向により、ご弔問・ご香典・ご供物・ご献花その他はご辞退申し上げます。家族への取材等につきましてもお控えいただきますよう、ここにお願い申し上げます。今後のお別れの会等については未定ですので、決まり次第お知らせいたします。何卒ご理解を賜りますようよろしくお願いいたします。2024年3月8日株式会社バード・スタジオ株式会社カプセルコーポレーション・トーキョー「ドラゴンボール」なんか弟が単行本持ってたのを借りて読んだほど直撃世代で、「アラレちゃん」も原作は読んでないんですがアニメは見てたなぁ。「ドラゴンボール」の漫画ってド派でアクションが見ものだけど、単行本表紙、連載時の扉絵で描かれてた色んな乗り物(車が多かったけど)に乗ってる悟空たちの絵もかっこよかった。「SAND LAND」のネット配信版の企画、「ドラゴンボールDAIMA」が秋に放送予定だったのに急に亡くなられるとは言葉が出ませんご冥福をお祈りします。30th Anniversaryドラゴンボール超史集 SUPER HISTORY BOOK (愛蔵版コミックス) [ 鳥山明 ]swatch スウォッチ ドラゴンボールZ コラボモデル 悟空 DRAGONBALL Z GOKU 腕時計 SB01Z101
Mar 8, 2024
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今回読んだ本は「2001年宇宙の旅」小説版。映画をTVで見たのだが、ナレーションがないため抽象的で全然わからないってことで小説版を借りてきた。小説版は映画の公開後に発売され、クラーク自身も配給前の出版を目指していたが3分の2を書き終えた時点で最終章の執筆は遅々となったとされる。序章猿がモノリスと遭遇したことから猿は人へと進化…という冒頭は映像では分かりにくかったが、一匹の猿の視点で猿がどのような状況に置かれているか、進化して最終的にヒトになっていくという所は細やかになってるTMA1モノリスが月面で発見されて、研究の第一人者であるフロイド博士が月面に向かう…というシーンからスタート。月面基地の描写、映画に登場したインタビューを受けるフロイド博士の描写が映画より細かい惑星と惑星の間 月面のモノリスの調査の後ディスカバリー号の冒険に。ディスカバリー号は片道で土星に向かう船で任務が終われば2号艦に回収してもらう予定というのは小説独自の展開。 目的地につくまでの間ボーマンとプールが何をしているのかってこともつぶさに描かれてる。 HALが異常をきたす経緯が細かく描かれている。コールドスリープ中の乗組員をHALが殺すのは一緒だが映画とは異なる展開になってるし、ボーマンがHALを止めた後ディスカバリー号に仕込まれたフロイド博士のビデオメッセージの内容も異なる。最終章HALをただのコンピューターにしたボーマンはひとり目的地に向かうことに。映画では思いっきり省略されたけど退屈を紛らわすためにクラシックを聞いたり、事務的に報告を行ったりとひとりで目的地にたどり着かなくてはならないボーマンの描写は映画以上に細かく描かれてる。本当にひとりになった時ってこんなにつらくなるのかな? スターゲートを抜けてホテルにたどり着き、年老いた自分と遭遇するボーマンという展開も細かく描かれてて、映画で感じた「意味不明」な所は補完されていてる。
Mar 6, 2024
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今回読んだ漫画は手塚治虫の「ブラックジャック」電子版の全巻無料閲覧が23日までということで読んだ。既に愛蔵版・新装版で1巻を読んでるが、今回のキャンペーンで見られるのは「チャンピオンコミックス」版で単行本版1巻の収録内容は愛蔵版・新装版とは全く異なる。映像化もしてるということで脳内で大塚明夫さんと水谷優子さんの声が聞こえてきた。患者には法外なカネをふっ掛けるブラックジャック。一般人の場合は「生きたい」覚悟を試すためにやってることで実質タダで手術を行ったり、お金以外の報酬で手を打つことも。天才的なメスさばきで人々を救うブラックジャックだがオペで救った患者が非業の死を遂げる事があり、やるせなさを感じる。「アナザーストーリーズ」で本作が取り上げられ、番組に登場したお医者さんが命を救えなかったことを語ってたが現実でも救えなかった命があるって知ると更に深みを感じると言うか・・「医者は何のためにあるんだ!」のセリフが語ってる。戦争の悲しみ、公害問題等社会派ドラマにブラックジャックが脇役に回る話もあり。核実験に巻き込まれて被爆した画家が核の悲惨さを訴える絵を描くため、ブラックジャックが他人の体に画家の脳を移植する。治療は成功したものの、画家は絵を書くことをぱったりやめてしまうが死ぬ間際になって渾身の作品を書いて力尽きる…という話は核問題、「沈む女」は公害問題を取り上げており(封印作品扱いされたが後で映像化)、「U-18は知っていた」は全自動化した病院を舞台に人工知能の治療をすることになるブラックジャックを描くが、AI問題を70年代に描いてるとは先見の明を感じる。公害問題、核問題、戦争の悲惨さなんかは今でも通じるお題。手塚治虫『ブラックジャック 新装版 全17巻セット ケース入り』【中古】 ブラック・ジャック OVA DVD-BOX/手塚治虫(原作),大塚明夫(ブラックジャック),水谷優子(ピノコ),杉野昭夫(キャラクターデザイン、作画監督)
Nov 22, 2023
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今回読んだ漫画は「推しの子」。電子版で1巻が無料配信されれていたので読んでみた。産婦人科医のゴローはアイドルグループ「B小町」のトップ・星野アイのファン。そんな彼の元に、活動休止中の彼の推しアイドル・アイが双子を妊娠した状態で現れる。子供を産むこともアイドル活動も諦めないというアイに改めて魅力を感じ、彼女の内密出産を全力で応援することにしたゴローは、彼女の主治医としてつきそうが、アイの出産日にゴローはストーカーに襲われて命を落とす。が、ゴローは前世の記憶を持ったままアイの子供の1人・アクアとして転生。ゴローが担当してた患者のさりなは双子の妹・ルビーとして転生し・・・YOASOBIの主題歌、恋愛リアリティショーを題材にしたエピソードが実際にあった事件と似てることから争論になったと・・・話題になっていたことも読む動機。 アイドルを題材にした漫画やアニメは数あれど、大概華やかな話ばかり。本作では最初から芸能界の裏というか闇が出てくる。人気絶頂のアイドルが父親不明の子供を妊娠、お忍びで病院を訪れる・・・に始まってストーカーによってアイが刺されてしまうって展開からドロドロしてる。有名人がストーカーに殺された・・・ってのは現実にあったからなァ アイがストーカーに殺され、ストーカーの方も自殺したため事件の真相は闇の中・・・となったが、アクアはいちファンがアイの入院先、子供がいたこと、引越し先を把握できたことから単独犯行ではないこと、真犯人は芸能界にいると睨んだ彼は復讐を決意‥と最初の巻からダーク。 アニメ版のコピーは「この芸能界(せかい)において嘘は武器だ」。芸能界って交際関係等色んな噂が飛び交い、どこまでが本当なのかわからない話が多いが、1巻の段階で女性週刊誌に載ってそうなドロドロなところは続きが気になるし、話題になるわな。推しの子 1/赤坂アカ/横槍メンゴ【3000円以上送料無料】
Aug 19, 2023
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「坂本ですが?」「ミギとダリ」で知られる漫画家・佐野菜見さんが死去したとのこと。死因は癌で発見から1ヶ月後に亡くなったという。享年36歳。「8月5日にがんのため死去した。36歳。16日にKADOKAWA「ハルタ」のX(旧ツイッター)で訃報が伝らえれた。 書面では「読者の皆様へ」とし「漫画家の佐野菜見さんが2023年8月5日にご病気のため逝去されました。ご葬後は8月7日、8日に無事執り行われました」と報告。 「佐野さんは『ミギとダリ』の連載を終え、アニメの監修などをこなしながら新連載の打ち合わせを進めているところでした。病気が見つかって入院する前に『これを乗り越えたら、すごい漫画が描ける気がします』と言っていました」とつづり「とにかく漫画にまっすぐな方でした。面白い漫画を描くため、漫画家として成長するための努力を楽しんでできる人でした」と振り返った。 「佐野さんはハルタの前身である『Fellows!』でデビューして以来、ずっとハルタで描き続けてくれました。佐野さんという唯一無二の漫画家に伴走して、『坂本ですが?』や『ミギとダリ』に関わることができたのは編集者として幸せな時間でした」と記した。 「漫画に対しての真摯な姿勢、漫画家としで成長していく姿を間近で見せてくれたことに感謝します。漫画家仲間や編集部に大きな影響を与えてくれました」とし「佐野さんの作品『坂本ですが?』『ミギとダリ』は多くの人を笑顔にしてきました」と伝えた。 最後は「この先も多くの人に笑っていただけると幸いです。10月からは『ミギとダリ』のアニメの放送も始まります。佐野さんはアニメの出来の良さにとでも喜んでいました。こちらも楽しんで頂けると嬉しいです」と呼びかけ「編集部一同、佐野菜見さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。株式会社KADOKAWA ハルタ編集部」と結んだ。 また、今年10月アニメ放送予定の『ミギとダリ』のXでも「原作『ミギとダリ』の作者である佐野菜見先生が体調を崩されご逝去されました。ここに謹んでお悔やみを申し上げます」としのび「「佐野菜見先生には、TVアニメ『ミギとダリ』のアニメーション制作において、ご尽力を賜り深く感謝を申し上げるとともに、アニメスタッフ・関係者一同、心よりご冥福をお祈り申し上げます」と追悼した。」(オリコンのHPより引用)漫画家はあこがれの職業の一つでもあるが、早死する作家さんが後を絶たないなぁ。レジェンド作家でも大往生する人って稀だし。「坂本ですが?」はアニメで見てたが、パーフェクト高校生が起こすシュールな笑いは面白かったなぁ(緑川光さんの演技も)。ご冥福をお祈りします。「坂本ですが?」ノンテロップオープニング(公式)。途中でマイケル・ジャクソンのドキュメンタリー映画「THIS IT」のジャケットのパロが登場するところが面白い。坂本ですが? 1 (ハルタコミックス) [ 佐野 菜見 ]【中古】コミック▼ミギとダリ(5冊セット)第 1〜5 巻 レンタル落ち 全5巻
Aug 16, 2023
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今回の「今月のベース・マガジン」の特集は「エレベ(エレキベース)/シンベ(シンセベース)二刀流」。エレキとシンセベース両方使ってるミュージシャンにインタビュー。ヒゲダンの楢﨑誠とKing Gnuの新井和輝の対談がメインだったが、お目当てはFODの西村さんのインタビュー。ギター雑誌で北島さんを時折見かけますが、西村さんが雑誌のインタビューに答えるって珍しい。西村さんはプレイヤーでFODではリードボーカルをやり、アレンジャー、プロデュースを手掛けるほどの人だが、”二刀流”になった経緯、FOE、TMのサポート時代、亜蘭知子の「浮遊空間」制作時のこと、使用機材などを紹介。昨年の「ギター・マガジン」の北島さんのインタビュー同様FODとしてデビューする前の話は興味深かった。 You Tubeのインタビューで西村さんは新しいことに挑戦することが好きみたいな発言をしてたが、B'zは打ち込み主体からハードロック路線に舵を切ったことで日本最強のロックバンドになったが、FODはハードロックとテクノを行ったり来たりしたせいで方向性が定まらず、それが仇になってB'zのようにはなれなかったんだよなぁ。 使用機材が傑作シンセで知られるヤマハDX-7、アメリカで購入したというベース(昨年のコンサートでも使用)、ポール・マッカートニーが使用していたベースと同じデザインのものも使ってるとのことだが、ポール風のベースはサカナクション・草刈愛美も使用してたなぁ。 他には元PINKの岡野ハジメとサカナクションの草刈愛美のインタビューも関心が出てきて読んだ。 岡野さんはラルクのPDでも知られるが、PINK時代のこと、シンセが取り入れられるようになった時代の話、ラルクの曲で使用されているシンセベースのこと、使用機材を紹介。 草刈さんのインタビューはサカナクションの曲のどのタイミングでシンセベースを入れてるという話が興味を持った。譜面も少し紹介されていたが、楽譜は読めないが、実際に曲を聞いてどのタイミングでシンセベースが入ってるのかは理解できた。"エレベでも弾きたい"シンセ・ベース名曲19選は殆ど洋楽の名曲ばかり。洋楽は理解するようにしてるんですけどやっぱ邦楽(J-ROCK・J-POP)は外国の真似しかできない事を本当に痛感する。ベース・マガジン 2023年8月号【電子書籍】【中古】FENCE OF DEFENSE II/エピックレコードジャパンSAKANAQUARIUM アダプト ONLINE(完全生産限定盤 2Blu-ray+ブックレット)【Blu-ray】 [ サカナクション ]
Jul 21, 2023
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今回読んだ漫画は「桃源暗鬼」。「週刊少年チャンピオン」で連載。「『桃源暗鬼』プロジェクト」始動てことで電子版で1-3巻が無料配信されていたので読んでみた。 ガンマニアの一ノ瀬四季は高校を退学するほどの問題児。ある日育ての親から自分が鬼の血を引いていることを聞いた直後に義父は「桃太郎機関」の桃屋に殺されてしまう。義父の仇を取るために桃太郎機関と戦う人材を育てる「羅刹学園」に入学することになり・・・というのが導入部・育ての親が殺され、仇を取る目的で特殊な学校に入学する・・・って導入部はまんま「青の祓魔師」だし、四季の喧嘩っ早いところも燐と一緒。・無陀野の合理主義者で無駄なことが嫌い、見込みがない者は切り捨てる主義(態度に出さないだけで実際は生徒思い)が「ヒロアカ」の相澤と一緒。・絵柄は平野耕太のタッチをライトにした風。キャラによっては岸本聖史や堀越耕平にタッチが似てる箇所も。・鬼は血を触媒にして術を使う所は血鬼術と一緒だが、血を物質化して攻撃手段とするという風。四季は銃が好きという設定なので血で銃を作って攻撃するスタイル。プロジェクト開始…って最終的にはアニメ化?「チャンピオン」って少年誌3誌とは違う独自路線のためアクの強い作品が多く、黄金期は70年代後半、80年代~90年代は3誌の作品とは異なりアニメ化率が極端に低い傾向にあったのが2000年代に入ってからアニメ化作品が増えた…って遅まきの雑誌だったから…桃源暗鬼 1-12巻セット (少年チャンピオン・コミックス) [ 漆原侑来 ]
Jun 10, 2023
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今回読んだ漫画は「マッシュル」。アニメ化記念に電子版で読んでみた誰もが魔法を使い、その優劣が全てを決める魔法界。人里離れた森の中で、日々筋トレの鬼と化す少年・マッシュの秘密は、魔法が使えないこと。その秘密を他人に知られた時、日常は一変!! なぜか魔法学校に入学し、トップを目指すことに…!? (ジャンプ+の紹介から)・魔法が使えるのが当たり前の世界の中で魔法が使えない主人公・・・ってのはお約束の設定。鍛えまくったせいで力技が魔法に見える演出がシュールだわグーパンで物事を解決・・・って「ワンパンマン」状態。絵はお世辞に上手くないが、ギャグマンガだから手抜き感がちょうどいい。・ヒロイン的存在のレモンはストーカーの気がある、ランスは王道のライバルキャラだけど重度のシスコンと残念なところがある変人ばかりで笑わせてくれる・魔法学校には寮が3つあり組分けが入学時にあるとか、クィディッチに似た魔法界のスポーツがあるという所は「ハリー・ポッター」のオマージュになってる。魔法界のスポーツでは鍛えた身体能力であり得ない活躍をしてしまう所も可笑しかった 【中古】【全品10倍!4/10限定】マッシュル−MASHLE− 1/ 甲本一
Apr 6, 2023
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「銀河鉄道999」「宇宙戦艦ヤマト」で知られる松本零士氏が13日に死去していたとのこと。本日東映が公表。すでに告別式は終了しており、別の日にお別れ会を行う。『「宇宙戦艦ヤマト」「銀河鉄道999」などの作品で知られる漫画家の松本零士(まつもと・れいじ)さん(本名・晟=あきら)が2月13日午前11時0分、急性心不全のため、都内の病院で亡くなった。85歳だった。20日、東映が発表した。告別式は近親者のみですでに執り行っており、喪主は妻で漫画家の牧美也子さんが務めた。 所属する零時社の代表取締役で、長女の松本摩紀子氏もコメントを発表。「漫画家松本零士が、星の海に旅立ちました。漫画家として物語を描き続けることに思いを馳(は)せ駆け抜けた、幸せな人生だったと思います。『遠く時の輪の接する処で、また巡り会える』と松本は常々申しておりました。私たちもその言葉を信じ、その日を楽しみにしています。これまで応援くださいましたファンの皆さま、作品を世に送り出してくださいました関係各社の皆さま、お世話になりました各自治体ならびに各団体の皆さま、若かりし頃から共に切磋琢磨(せっさたくま)してくださった漫画家の先生方、そして旅立ちにあたりサポートしてくださいました病院の皆さま、心より深く感謝申し上げます。本当にありがとうございました」とつづった。』「宇宙戦艦ヤマト」にしても「銀河鉄道999」もアニメでしか知らないんですが、松本氏が書く絶世の美女たちは美しかったなぁ。ご冥福をお祈りします宇宙戦艦ヤマト 劇場版【Blu-ray】 [ 松本零士 ]ETERNAL EDITION YAMATO SOUND ALMANAC 1978-4「不滅の宇宙戦艦ヤマト ニュー・ディスコ・アレンジ」 [ (アニメーション) ]「宇宙戦艦ヤマト」の真実 [ 豊田 有恒 ]
Feb 20, 2023
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今回読んだのは小説版「黄龍の耳」ヤンジャンで連載されたコミックの原作で「新宿鮫」シリーズの大沢在昌が作者 イタリアの修道院で暮らしていた主人公のキロウは父の死を機に「棗希郎衛門」の名と莫大な財産、金と女を思いのままに出来ると言われる「黄龍の力」を受け継ぎ、京都を拠点とする「巳那(美那)一族」と対決する…という内容昔に読んだが母が借りてきたのでもう一度読んでみようと思って読んだ。 イタリアの修道院で暮らしていたキロウは父の死を切っ掛けに修道院を出て旅に出る所から始まる。イタリアからロンドンの「ゴードン法律事務所」へ…という展開に。「ゴードン」は小説では「アーサー・ゴードン」って名前でコミックでは「シンクレア・ゴードン」。・父の遺書から棗家の先祖は玄宗皇帝に連なる血筋と知るが、漫画だと静月院から聞かされる展開だった・ラスベガスで「黄龍の力」を試すってのは漫画でも共通だが、小説だと封印であるピアスを取ると超サイヤ人よろしく髪が逆立つ描写は描かれていない・日本に帰ってきたキロウがまずやったのは横浜の外人墓地にある父のお墓参り。外人墓地に宝があるという噂話があり、外人墓地を所有している修道院が取り壊しの危機に。地上げを企む人物との対決内容がバイクで峠レースというのが漫画での展開だが、小説だと選んだ店にどれだけお客さんが入るかを賭けるって展開になるけどハードボイルドものを得意としている大沢氏らしくないなぁ・漫画では豪放磊落な印象の大河内だが、小説では得体の知れなさを醸し出しているという印象の人に・京都に着くのはあっさりしているが、自身の従姉妹と知ったみづきを助けるため、大河内の紹介で呼ばれた傭兵とともにみづきが連れ去られた島へ潜入する…という展開はハードボイルドらしさが出てる・最後に登場する殺し屋・邪魅は変装の名人でどんな体格の人間に化けられるというところは雅と同じだが、黄龍の力には勝てず焼け死ぬ…というところはコミックに登場した宜子と同じ・漫画では43代目の封印「炎龍の章」を手に入れ、美那一族を退けたキロウは伽奈子に封印を渡し、一人前の男になったら迎えに行く…と決意して終わるが、小説ではひっそりと生きていた母と再会して終わるという展開に。黄龍の耳 (集英社文庫(日本)) [ 大沢 在昌 ][中古]黄龍の耳 (1-15巻 全巻) 全巻セット コンディション(良い)コミックでは美那を退けた後も物語は続き、キロウは訳ありな女性と交流しつつ、一人前の男に成長していくさまを綺麗な絵で描いてく。作画は「夜王」の井上紀良。
Oct 29, 2022
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今回読んだのは「うる星やつら」。再アニメ化記念に電子版で各作品4~5巻ほど高橋留美子作品が無料公開されており(ほかは「らんま1/2(新装版)」「犬夜叉」「境界のRINNE」「MAO」等34冊分)、それを利用して5巻まで読んだ。・高橋留美子の連載デビュー作だが、連載を始めた頃は大学生だったため不定期連載でスタート。大学卒業後は通常連載になり34巻分まで続いた。作者都合による休載はなく、「うる星やつら」と並行して短編や「めぞん一刻」の連載をしているアニメは伝説の作品なんで(再放送ではあるけど)見たことがあるが、原作は読んでないということで読んだのも動機のひとつ。・アニメ化された作品を読むと脳内で声が再生されるが、大概古川さんら80年代版の声優さんの声が聞こえてくる。ラムのお父ちゃん、あたる母、クラマ姫は新キャストの声が脳内に聞こえてきた。・ラムの元婚約者・レイ登場の回ではあたる母がレイに色目を使ってるシーンがあるけど、いつもあたるに対して「生むんじゃなかった」と口癖のようにってるのにハンサムを見ると色目使うって面食いな一面を見せるところはクスっと来た。・女子にモテモテの面堂だが、ラムちゃんが調べてみたらあたると同類だった…って結果になる話はアニメ化したので覚えてたなぁ・4巻収録(アニメ版では67話)の「君去りし後」も覚えていた回。ラムが自分の人形を残して出ていったため、あたるらは彼女を探すが、ラムはビザ延長のため実家に帰っていたというオチ等は覚えてた。・ラブコメの金字塔ということで読んでいて楽しい。ジャンプの「To LOVEる」って「ジャンプ版うる星やつら」なんだよなぁと思った。主人公が宇宙人のヒロインに一目惚れされる導入部、宇宙人の美少女や学園の美少女とのトラブルってところとか…・新装版ではキャラクター、舞台設定を紹介するおまけページを追加。うる星やつら〔新装版〕(1)【電子書籍】[ 高橋留美子 ]
Oct 22, 2022
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8/12日に発売された「レコード・コレクターズ」9月号を購入した。「シティポップの再定義」と題した特集が載っていたので購入。「レコード・コレクターズ」と増刊号の本同様、特集のディスクレビューはコアなものばかり。持っていたのが・After5 Clash(角松敏生)・Navigator(1986オメガトライブ)・Dumpo(JADOES)だけ。サブスクで聞いたものは・・・KANA(和田加奈子)・ADVENTURE(菊池桃子)・Midnight Cruisin'(浜田金吾)・cologne(秋元薫)・Noriki・Some Like it Hot-お熱いのがお好き-(Amazons)後番外編として「シティポップを超えて」と題したディスクガイドも紹介されていたが・さてこそ(チャクラ)・月姫(山口美央子)だけサブスクで聞いてる・・・と内容がコアすぎて多少ついていけない箇所も。殆どサブスクで聞けないものばかりなんで特集に掲載された作品で楽しめないのでは・・・
Aug 15, 2022
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あの悪名高い井上敏樹がガンダムの脚本を担当することに。タイトルは『機動絶記ガンダムSEQUEL(シークエル)』。漫画サイト「コミプレ -Comiplex-」の「ヒーローズ」レーベルにて、2022年7月29日(金)から公開公開された扉イラストでは、初代ガンダムRX-78によく似たガンダムが、溶鉱炉とおぼしき場所で鎖で吊るされている。物語はガンダムの消滅から始まる──。「あれが……最後のガンダムか」舞台は大戦が終結した地球圏。戦争を終結へと導いた、いわば守護神ともいえる「ガンダム」は今や、平和の敵とみなされていた。その20年後。舞台は、中年女性・カオリスの処刑が実行されようとしている帝都ガン・ドラドへと移る。串刺し、火だるまになった彼女だったが……。というのが導入部 UCではなくAnotherでガンダムエースで連載しないんだ。 井上氏って今執筆中の「ドンブラザーズ」では説明を省いて子供を置いてきぼりにし、王道を求める大人からは批判されてる箇所があるので、(サブ脚本家として参加している場合はそういうことがないのだが)井上が手掛けるガンダムも説明不足など今までガンダムを愛する人からそっぽを向かれる構成になりそう。
Jul 16, 2022
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80年代にTM NETWORK、佐野元春、一風堂、バービーボーイズなどが所属していたエピックソニー。黄金期だった80年代~90年代初頭に発表された代表曲を紹介しつつ、佐野元春、Epicソニーに所属していたプロデューサー・小坂洋二氏のインタビューという構成。<Epicを代表する曲>「うれしはずかし朝帰り」「笑顔の行方」現体制でも「大阪LOVERS」等好きな歌はあるが、ドリカムはkeyの西川隆宏がいたときのトリオ時代の作品が好きだ。夢中になって聞いていた時期はトリオ時代だったから。吉田美和のボーカルは初めて聞いた時は声量がでかいのですごいと思った「だいすき」「あの娘僕がロングシュート決めたらどんな顔するだろう」和製プリンスと呼ばれた岡村ちゃん。「DATE」「靖幸」「家庭教師」を聞いているが、ナルシズム全開な所と歌詞がちょっとHなのが変態だよなぁ(褒め言葉)と思うんだよなぁ「Get Wild」”FANKS”になるきっかけとなった曲で初めて聞いた時は小学生のガキだったのに普通に「かっこいい」と思ってたほど。前作「Self Control」はそんなに売れなかったので「次のシングルがラストチャンスだ」と小室さんは捉えていたそう。コード進行云々は全くわからんかったが。「すみれSeptember Love」90年代にSHAZNAがカバーしてヒットを飛ばしたが、オリジナルの一風堂のバージョンはスローモーでシンセの音が効いてる「ガラス越しに消えた夏」鈴木雅之のソロデビュー曲。「♪さよならを繰り返し 君は大人になる ときめきと戸惑いをその胸に 忍ばせて」ってサビの歌詞がジーンと来るこの歌、シャネルズ(ラッツ&スター)の時とはノリが違う。ネットのスラングでよくネタにされる「違う、そうじゃない」はファンク要素が強いが。「地図をください」遊佐未森の声は谷山浩子のようだと本書で評されたが、谷山浩子の曲と比較して聞くと確かに・・・「十人十色」今は歌手を辞めてジャズピアニストになった大江千里。結構垢抜けた曲という印象。「アンジェリーナ」「SOMEDAY」「約束の橋」「約束の橋」は92年にヒットした曲だが、初出が1989年発表だった・・・ってのは意外。かなり遅れてヒットした・・・っての米米CLUBの「浪漫飛行」(初出は87年)、浜省の「悲しみは雪のように」(初出は1981年)と一緒。「目を閉じておいでよ」「なんだってんだ!?7days」バービーボーイズは珍しいツインボーカルということで聞いていたが、本で取り上げられているこの2曲のギターは確かにチープ。Gtのイマサこといまみちともたかはツェッペリンよりもビートルズが好きとのこと。ギタリストと言えばツェッペリン、ディープ・パープル等ハードロック系の洗礼を受けた人が多いので珍しいと思う。「SACHIKO」「激しい雨が」「シャイニン・オン-君が哀しい-」「そして僕は途方に暮れる」「ゴーゴーヘブン」「HOLD ON ME」「Overnight Success」「約束」「ランナウェイ」「め組の人」等が紹介されていた<Epicソニーについて>1978年にCBSソニーの子会社として設立。創立者の一人・丸山茂雄氏は歌謡曲・レコード大賞嫌いということでロックメインで所属アーティストを固めることに。洋楽部門ではマイケル・ジャクソン、シンディ・ローパーが所属していたものの、アイドル枠は丸山氏の歌謡曲嫌いが影響してラインナップが貧弱という状態。この本で藤原理恵の名前がでてきたのはびっくり。「愛よファラウェイ」「ほんとのキスをお返しに」もこの本に出てきたけどスパロボで再評価された影響?一応90年代辺りまで勢いがあったが実は1988年3月に消滅しており、以降はCBSソニー傘下の1レーベル扱いになっていたことを今回知った。<小坂氏のインタビュー>Epicソニーに入社したときのこと、関わったアーティストの思い出話で構成。最初はナベプロで布施明のジャーマネをやったのが芸能界に入った、布施明の曲のこと、ナベプロ所属アーティストとの思い出話から始まり、佐野元春、大江千里、TM NETWORKのことを話している・大江千里:関西学院大学在学中にデビューしたが、ソニーのオーディションに合格後CBSかEpicと契約するかで争奪戦になったこと、アルバム制作時には小坂さんと大江さんとでデモテープを吟味しつつ収録する曲を決めていた、最大のヒット曲「かっこ悪いふられ方」の制作裏話を紹介。歌手活動の無期限休止を宣言しジャズ・ピアニストになったが以前からジャズに関心を持っていたとのこと。・TM NETWORK:まずは小室さんが作ったデモテープを聞いたことがTMとの出会い。それから一ヶ月後にウツと木根さんと会っている。小坂氏はソロアーティストしか担当していないということで親交を深めるために合宿に行ったことが語られていた。デビュー曲「金曜日のライオン-take it to the Lucky-」の原型となる曲に歌詞を付けて欲しいと依頼をある人に送ったものの「私には無理です」と手紙と一緒に突き返されたのだが、その人は大沢誉志幸の曲で作詞をしていた銀色夏生だった。・岡村靖幸:作曲家デビューが先で86年にシンガーデビューしたが、「家庭教師」リリース後スランプに陥ってしまい、95年の「禁じられた生きがい」までアルバムを出さなかったがその時の岡村ちゃんのことが語られていた。Epicソニーって80’sバンドブームの中にあって独自の路線を作っていた・・・ってのはわかるが、岡村ちゃんと同じく「EPIC御三家」と呼ばれた松岡英明・安藤秀樹にストリート・スライダーズ、FENCE OF DEFENSE、(Epic時代の)エレカシは紹介されず。松岡英明は岡村ちゃんからナルシズムを取った印象、安藤秀樹は岡村ちゃんと似たような経緯でデビューしているが、二人共岡村ちゃんほどアクは強くないよなぁ。FODは元TMファミリーかつビーイング所属で(初期)B'zと同じコンセプトを持ってたのに(FODがデビューしたのは87年)全く評価されずだったから、エレカシのEpic時代はポストRCサクセションっていった風だけど、これまた売れなかったから(ブレイクしたのは移籍した90年代)本書では取り上げられなかったのか?【中古】EPICソニーとその時代 /集英社/スージー鈴木(新書)Epic35 〜黄金の80’sベストヒッツ!(Blu-specCD2) [CD]このアルバムには本書で取り上げられていた曲は大概収録されているが、ストリート・スライダーズ、FOD、松岡英明は本の中では紹介されず。
May 23, 2022
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先月「ギター・マガジン」を購入した。5月号のお題は「もっと恋する歌謡曲」と題して70年代末期~80年代初頭の歌謡ロックを特集。山口百恵、明菜、キョンキョン、マッチ、ジュリー、西城秀樹、聖子などの代表曲のギターワークを取り上げた内容で楽譜は読めないのでちょっとポカーンとして読んでいたが、実際の曲を聞いているとなんとなくノリはわかる。70年代末期~80年代初頭のヒット曲は演奏を担当してるサポートミュージシャンが不明なことが多いが、当時セッションミュージシャンの地位が低かったことがわかる。母の音楽好きが幸いして百恵のCDが家にあったのでCDで聞き返したが今回取り上げられた「絶体絶命」「曼珠沙華」は案外ロックなナンバーが多いことがわかる。明菜の「十戎(1984)」は高中正義が、キョンキョンの「なんてったってアイドル」は北島健二が参加していたという意外な話題が・・・百恵の曲に関わったギタリストの話も興味深かったが、今回購入の動機は北島さんのインタビューが載っていたから。北島さんは織田哲郎・長門秀介(ビーイング創始者・長門大幸の弟)とで結成した”WHY”解散後はソロ、セッションミュージシャン活動を経てフェンスを結成したわけですが、今回のお題に即してルーツ、セッションミュージシャン時代、参加した曲の裏話を披露。機材、用語のことはわからんが、80年代に入るとスタジオミュージシャンもTOTOがヒット曲を飛ばした影響で(TOTOも売れっ子スタジオミュージシャンの集まり)、スタジオミュージシャンの地位が向上したこと、アレンジャーの指示を受けつつもミュージシャンが即興でアレンジすることが許されるようになったという裏を知ることができた。北島さんがハードロック志向の人・・ってのはフェンスでの音で把握してるけど、歌謡曲でもハードな音がほしいときに呼ばれることが多かったんだとか。機材をたくさん使わない主義とのことで、シグネイチャーモデル(YAMAHA KK-1)が一つしか販売されなかったのも納得。「Logical~」の歌詞カードに書かれた機材もYAMAHA パシフィカなど既製品が書かれていたし。 フェンスを聞く動機は「元TM NETWORKのサポートだから」が理由で、彼らの素性を知ったのはTMの「終了」の時とは言え当時はB'zやAccessとは違って全く眼中になく、TMの「終了」から15年経ってフェンスにドはまりするとは思いもよらなかったし、当時はB'zが自分の中で絶対的な存在としてあったけどいろんなミュージシャンの曲を聞いたことで音楽を見る目が変わったんだなぁと思う。
May 15, 2022
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4巻アーニャが学校で表彰されたのでそのご褒美として飼い犬をプレゼントしようとするロイド。当初情報局が用意したペットショップに行くもののこれといった犬は見つからない。またまた任務が入ってしまい・・・という内容4巻はフォージャー家の飼い犬となるボンドが登場。ボンドは予知能力がある犬でちょっとだけ先のことが解り、テレパシーでアーニャはボンドが見た未来をみることができるけど秘密がバレると良くないってことでアーニャが独自に爆弾テロ解決に貢献。5巻ヨルは会社の同僚に料理特訓を頼んだり、アーニャは中間試験、両親の仕事についての作文で苦戦して・・・という回 料理が苦手ということで同僚のカミラに料理特訓を乞うヨル。家族に認めてもらおうと頑張った結果形は不格好だが思い出のシチューを作ることができて一家にも大好評 アーニャは 両親の仕事を調べて作文を書くことに。ヨルの仕事のことを書こうとしたが、テレパシーで裏稼業のことをテレパシーで知ったため、ロイドの仕事(表の仕事であるお医者さんの方)について調べるたけど結果は試験同様散々な結果に。 終盤ではロイドの後輩・夜帳ことフィオナが登場。鉄面皮のため(情報局では)快く思われていない彼女だが、ロイドのお嫁さんになるのが夢。テレパシーでフィオナの心の声「(ロイドが)好き~」って聞いたアーニャの顔芸が面白い。本作のお笑い(?)ポイントってアーニャの顔芸?と思うほど面白い6巻後輩のフィオナとともにある機密文書を手に入れる任務を受けたロイド。文書の手がかりはある美術品コレクターが持ってるのだが、彼に接触するためにロイドとフィオナは賭けテニスに参加することになり・・・ 6巻は賭けテニスの話がメイン。賭けテニスはなんでもアリな試合で結構危険な任務に。一応任務は達成したが、機密文書の中身はある軍人の趣味・オペラ鑑賞に関するものだったというオチ。コメディものらしいオチ。 隙あればヨルを追い落としたいフィオナだがヨルの身体能力を目の当たりにしてショックを受け、ラストは特訓のため山奥に籠もる・・・ってのもコミカル。 友達のベッキーとともにお買い物に行くことになるアーニャ。お嬢様らしくわがままなところがあったベッキーだけどアーニャとの交流ではちょっとツンな所を見せつつも年相応なところを見せます。6巻の最後はイーデン校の懇親会の日に標的・デスモンドに接触し・・・と少し話が進んでいったが、実際は「アホの子」だったアーニャをロイドはどうやって育てて行くのかが気になる。
Apr 24, 2022
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♪カーイカイカイ カーイカイカイユカイツーカイ怪物くんは~でおなじみ「怪物くん」の作者・藤子不二雄A氏(本名:安孫子素雄)が死去したとのこと。本日の午前に川崎市の自宅で亡くなっていたと報道され、88歳だった。警察が死因などを調べている。自宅で亡くなっていた・・・って急性の病気で倒れたのかな・・・「怪物くん」(カラー版)、「プロゴルファー猿」「笑うせぇるすまん」は見ていた記憶があり、「怪物くん(カラー版)」の主題歌はまだ歌えますね。A氏原作の作品ってアニメは見ても原作は読んでないんですよね。トキワ荘同人ということで生きる伝説がまた亡くなるとは・・・ご冥福をお祈りいたしますYou Tubeの公式Chより。カラー版主題歌は実写版でも使われるほど。モノクロ版で怪物くんを演じた白石冬美は作者にリメイク版でも出演したいと懇願したものの、スポンサー・放送局・制作会社の関係で野沢雅子になった。野沢雅子の怪物くん、肝付兼太のドラキュラはハマりすぎ。You Tubeの公式Chより。怪物くん DVD-BOX 上巻 [DVD]怪物くん DVD-BOX 下巻 [DVD]
Apr 7, 2022
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逆説の日本史26巻のお題は日露戦争と日比谷焼き討ち事件<日露戦争>陸戦での戦局の流れ、旅順攻略、日本海海戦、奉天会戦を詳しく説明日露戦争開戦当初日本はロシアが占拠している旅順の港を塞ぐ作戦を遂行。小学館の「日本の歴史」でも載っていたけど、詳しく書かれていて当初使わない戦艦を旅順港に沈めて港を封鎖した隙を突いて要塞を攻略しようとした裏、港の封鎖作戦が失敗すると陸路から旅順要塞攻略する・・・って話に切り替わったことが説明される。 旅順要塞攻略の指揮官となったのは陸軍大将・乃木希典。彼は明治天皇の崩御後、天皇の後を追って殉死したため忠臣と言われているが日露戦争のときはどうだったのかを分析。それとともに陸軍の上層部の無能さ(実戦不足でなおかつ机の上で理論を述べてるだけ)を井沢氏がバッサリ。 陸軍は多数の犠牲を払い、旅順要塞攻略に成功したがこの段階で日本軍には弾薬の在庫が少なくなってしまったこと、戦費がものすごくかかったため短期決戦をしないと・・・(ロシアは日本より国力が高いため補給は容易)という危機感が政府の中に出てきた。ロシアの方も「血の日曜日事件」「戦艦ポチョムキンの反乱」が起こり戦争どころではなかった・・・ってところも少し知っていたが日本の懐事情(今の日本円に換算すると日露戦争で使われた費用はものすごい額になった)は面白い話題だった。<ポーツマス条約・日比谷焼き討ち事件> 日本海海戦後、アメリカのセオドア・ルーズベルトの仲介もあってロシアと講和条約を結ぶことに。日本は樺太の南半分をもらう、ロシアは沿海州沿岸の漁業権を日本人に与える、朝鮮半島における権益などを得たが賠償金は0。これを聞いた民衆は条約の破棄・戦争継続を訴えるデモを行い、警官隊と衝突したのが日比谷焼き討ち事件だが、新聞が情報源だった明治時代だけど現代の新聞が「北朝鮮は地上の楽園」等と書いて人々を騙したことを取り上げて明治時代と今の新聞社って同じことをしていることを批判。新聞って重要なところは読むが、煽り・捏造記事を書いていたとは。<森林太郎(鴎外)の功罪>日露戦争では多数の死者が出たが、戦死よりも脚気が原因で死んだ人が多いという話の裏を紹介。脚気はビタミンB不足からくる病気だが、陸軍軍医らはそれを認めなかった。彼らの中心となったのは森鴎外だった・・・という話を紹介。脚気は身分の高い人がよくかかる病気で徳川家定、和宮も脚気で亡くなったが、白米ってお米の栄養素を抜いた状態のものだから栄養不足にはなるわな。 東大出身の医者・研究者が脚気は細菌が原因と言ったため、別の原因を考えてた人を追放してたとか、鴎外は著書の中で暗に脚気は栄養不足って理論は認めんと言ってる・・・っていうのは初耳。森鴎外は陸軍軍医としての顔を持っていたが、エリート特有の偏屈なところを持っていたのはなんとなく解るなぁ、陸軍軍医総監にまでなったんだから。
Mar 18, 2022
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今回読んだ漫画は「SPYxFAMILY」。漫画webサイト「ジャンプ+」で連載中のスパイコメディで「次にくるマンガ大賞2019」webマンガ部門1位、「このマンガがすごい」2020年度オトコ編1位。来年春にアニメ化ということで読んでみた。東西の間に鉄のカーテンが下りて十余年、隣り合う東国(オスタニア)と西国(ウェスタリス)の間には仮初の平和が成り立っていた。 西国から東国に送られた凄腕スパイ・黄昏(たそがれ)は、戦争を起こそうと企んでると噂されている東国の政治家ドノバン・デズモンドと接触するため、偽装家族を作ってデズモンドの息子が通う名門イーデン校に養子を入学させる任務オペレーション〈梟〉(ストリクス)を命じられる。 養子を探して孤児院で他人の心を読める少女アーニャと出会う。アーニャはロイドの心を読んで賢いふりをしたため、難関イーデン校に合格できると考えたロイドは彼女を養子にする。実はそれほど賢くないアーニャにロイドは四苦八苦させられるが、なんとか筆記試験に合格。しかし次の面接試験に「両親」揃って来るよう指示されたため、ロイドは急いで妻役の女性を探すことになる。その矢先、二人はヨル・ブライアという女性と出会う。彼女は公務員をする傍らいばら姫のコードネームで密かに殺し屋をしていたが、婚期の遅れを周囲に揶揄され、他人の注目を避けるために形式上の恋人を探していた。心を読む能力によってヨルが殺し屋であることを知ったアーニャは、好奇心からヨルが母親になってくれるよう仕向ける。恋人役を探していたヨルと、妻役を捜していたロイド、そして「わくわく」を求めるアーニャの利害が一致し、3人は互いに素性を隠しつつ、即席の家族としての生活をスタートさせることになる。 素性を知らず偽の家族になる・・・ってのは映画的な展開だけど、アーニャとは「任務が終わるまでの関係だ」と最初は割り切っていたロイドだが、アーニャが誘拐事件に巻き込まれた際は打算抜きでつい助けてしまったり、「お受験」に苦戦する姿は人間味がある。 3巻ではヨルの弟がロイドの家にやって来て本物の夫婦であることを証明しろと迫ってきた。ユーリは秘密警察で、ロイドと腹の探り合いをすることに。ユーリは有能だが重度のシスコンで姉の発言をすぐ受け入れてしまう所があったり、酒癖の悪いところを見せて混乱させたりとドタバタしたところを見せるとちょっと抜けてます。ユーリに「キスしてみせろ」と言われたものの、ヨルが酒によった勢いで解決して・・・ってところは日常でも悪戦苦闘。それらを経て真の家族になってくんだろうけど、ロイドは標的とコンタクトを取れるのか?ってところはどうなるのかな? 3巻まで読んでるが2・3巻にはジャンプ本誌出張版を収録。特別編2つとも家族の時間にタイミング悪く任務が入ってしまい、本業と日常の両立に悪戦苦闘するロイドとヨルが描かれてるが、スパイアニメ好きかつ好奇心から事件に首を突っ込んて何気に事件解決に関わるアーニャ・・・てところも面白い。
Dec 2, 2021
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本日読んだ本は呉座勇一著の「応仁の乱」話題の書籍ということで読んでみた。戦国時代の幕開けと言われる「応仁の乱」だが、研究されていない箇所もありそれを分析していく内容。奈良・興福寺の僧が残した日記を元に京での合戦、畿内(主に大和)の様子、乱後の幕府や各国の動向の分析がメイン。 中公新書から出てるということで文面が結構堅苦しい。・・・が、今まで読んだ歴史の本や関連番組で取り上げられなかった実情がわかるのは面白い。応仁の乱は当初、将軍家の跡取り問題、三管領の畠山・斯波氏の跡目争いなどが絡んでいたが、最初将軍候補に担ぎ上げられていた義視が西軍に付いたり、義政が優柔不断なところを見せたせいで戦局は混乱した・・・ということは大まかに知ってるが、・乱に入る前に起こった畠山氏の家督継承問題の詳細・南朝の末裔のその後、乱の途中で南朝の末裔が合戦に参加した経緯・乱が終結した後の畿内の様子、京から撤退した畠山義就と政長のその後・乱の最中京に住んでいた貴族らは大和に疎開していたが、疎開と言っても上級貴族は歌会などの宴会を行って贅沢していた・乱の終結後の将軍家は何をしていたか義政は乱の最中に息子の義尚に将軍の位を譲って引退したが実権は握り続けていたため義尚と仲違いしていた。義政は権力を譲らなかったのは意外。義政といえば政治には無関心、幕政を司る人の流されるままの人というイメージが強いので。 義尚の死後、義視の子・義稙が将軍に。幕府の権威を示すため、幕府に反抗する六角氏鎮圧のため近江に出兵したものの管領の細川政元がクーデターを起こしたため追放され、将軍系の権威は失墜・・・しかし、畿内ではある程度影響力がのこっていた・・・という点は今まで読んだ歴史の本で書かれていなかった箇所もあったのでそこらの点はよくわかったかな?【中古】【全品5倍!11/30限定】応仁の乱 / 呉座勇一
Nov 27, 2021
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今日読んだ本は「第四トッカン-警視庁得意集団監視捜査第四班-」。都内で呪術による不可思議な事件が多発するようになり、警視庁公安部に呪術絡みの事件を解決するため「第四トッカン」が発足される。 元捜査二課の刑事で家は呪術師の家系という井手口を現場指揮官に、元自衛官の狙撃手・志茂、古流剣術の使い手・飯笹、管狐を使役する詐欺師・御車が調査に乗り出すが、調べ上げると「連鎖する自殺」と未曾有のテロ計画と中国の闇組織の影が・・・という内容。昔「孔雀王」や「カルラ舞う!」「ぬ~べ~」を読んでいて、今は「呪術廻戦」にハマってるほど呪術が話しの中核を成す漫画が大好きなので結構ストライクなお題の小説。実際に起った事件がぼかされて書かれていたり、「七人ミサキ」「蠱毒」は「孔雀王」に出てきたのですぐに理解できた。術だけでドンパチするだけじゃなく近代武装も登場すると言う展開もあり、スラスラ読めたかな?【中古】 第四トッカン 警視庁特異集団監視捜査第四班 双葉文庫/鷹樹烏介(著者) 【中古】afb【中古】 孔雀王 退魔聖伝 3 / 荻野 真 / 集英社 [文庫]【メール便送料無料】【あす楽対応】古来から密教の秘術で日本を守ってきた「裏高野」の退魔師・孔雀が魑魅魍魎や呪術を悪用する悪党と対決する内容。個人的には呪術絡みの事件を解決する単発回と中編が面白い。紹介しているのは2期「~退魔聖伝」の吸血鬼退治編。吸血鬼伝説にアステカの太陽信仰、生贄の儀式等を盛り込んだアイディアがすごいと思った。【中古】 カルラ舞う! 変幻退魔夜行 1 / 永久保 貴一 / 秋田書店 [文庫]【ネコポス発送】双子の霊能力者姉妹が呪術絡みの怪事件を迦楼羅神の秘術で解決する・・・というもの。 西洋の呪術・怪物をネタにした話がある「孔雀王」とは異なり、崇徳院の怨霊など日本で有名な怨霊・呪術が題材になった話がメイン。【中古】 地獄先生ぬ〜べ〜(文庫版)(1) 集英社C文庫/岡野剛(著者) 【中古】afb基本1話完結で「トイレの花子さん」など学校の怪談で取り上げられるネタにした話、お色気シーンもあるが、トラウマ化必至のエピソードもあり、「進撃」の作者・諫山氏も「人食いモナリザ」の回がトラウマになったとコメントしていた程。アニメ版は置鮎龍太郎さんの初主演作。
May 21, 2021
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お題は日英同盟と黄禍論。・・・というお題にしては明治時代~大正時代初頭の芸術活動の話・日露戦争に至る話がメイン 芸術の中でも明治時代の小説はやたら小難しい言葉で書かれていたものが二葉亭四迷の「浮雲」によってわかりやすい話し言葉で書かれたものになっていく・・・って話がまず登場して、演劇の話に。自由民権運動の中で生まれた新劇の中心人物・川上音二郎とその妻で日本人の国際的女優1号となった川上貞奴のことがまず紹介され、能楽・歌舞伎の世界でも新劇の影響を受けて今流の要素を取り込んだことで命脈を保った・・・って話は面白かったあと、大正時代に活躍した舞台女優・松井須磨子のことも紹介。美容整形して俳優養成所に入った初の女優である、唄う女優1号だった・・・恋多き女で所属する劇団の主宰者・島村抱月がスペイン風邪(インフルエンザ)で亡くなったので、その後を追って自殺・・・って人だが、最初は俳優養成所の試験に落ち、女優になることを諦めきれなかったため(技術的に初期段階だったとはいえ)美容整形して試験を受けた・・・って所は思い立ったら即行動と昔の女性の理想像「女は結婚して家庭を持つこと」に対して真っ向から立ち向かったってのがわかる。(実際松井須磨子は2度結婚したものの離婚している) 日露戦争前夜「三国干渉」で日清戦争で手に入れた遼東半島を泣く泣く手放した日本。「三国干渉」の中心となったロシアに対して敵対意識を持つ事になった・・・ってことで、ロシアを仮想敵と考えるように。その対抗策としてイギリスと同盟を結んでロシアに対抗することになったが、日英同盟が成立する前は伊藤博文と井上馨が中心になってロシアとの交渉を行うべしという考えがあったこと、「満韓交換論」って話があったって話も詳しく紹介。 映画でも有名な八甲田山での遭難事故の話も書かれていて、まずは映画「八甲田山」の概要を紹介したあと、なんであの最悪の遭難事故になったのかってのを井沢氏が分析。計画を立てた人が雪山での常識がわかっていなかった・・・ってことについて詳しく書かれていた関連記事1関連記事2
Mar 24, 2021
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お題は大日本帝国憲法(明治憲法)の発布と日清戦争の話がメイン大日本帝国憲法憲法発布までの経緯としてまずは「明治14年の政変」を紹介。工業化・富国強兵を推し進め古い体制を打破してきた日本。法律の整備が課題に。憲法をどうするかについての相違が起こした事件だが、参議の一人・大隈重信は国会開設を主張し、なおかつイギリス流(国民主権・議会の力が強い)の議会を開くべきと主張。この時福沢諭吉も共鳴していた・・・ってことと、大隈が意見書を有栖川宮熾仁親王に提出したが、熾仁親王は三条実美と岩倉具視に大隈の意見書を見せてしまったことから、伊藤博文らと対立することになる・・・って経緯は初めて聞く話。 伊藤は天皇の名のもとに「国会開設の勅諭」を出し、天皇が定める形式の憲法(欽定憲法)を制定した上で10年後に国会を開くことを宣言。憲法制定の立役者の一人・井上毅のことを紹介。憲法発布と前後して、軍の中心人物だった山県有朋が天皇の名のもとに制定した「軍人勅諭」のことが紹介。その中で山県は「軍人は政治に関わるべからず」と書いてるのだが、その一方で議会のコントロールから切り離したため、軍部が「軍隊は天皇直属機関」と主張し、軍が好き勝手して「大日本帝国」は滅んだんだから皮肉なもんですね。今では軍人(自衛官)は政治に関わっていないのはこの時の反省なんでしょうね。不平等条約の改正1858年に調印された「日米修好通商条約(安政5か国条約)」は日本にとって不利な「不平等条約」ってことで日本は改正のため努力をしていた訳だが「日米通商航海条約」の調印に至る道を紹介。・憲法の制定は不平等条約改正のための一貫だった・・・という話から改正に至る道を紹介していくわけだが、井上馨を中心に「鹿鳴館」の建設、それに伴う「鹿鳴館外交」と呼ばれる外交が展開していたけどマナーがなっていなかったためイギリスには低評価だった(けど社交界のスターも生まれた)・一度政府を追放された大隈重信も不平等条約の改正に関与していた・・・という話も登場。政府には一挙に条約改正を考えていた人が多数だったみたいだが、大隈は一気に条約改正は無理と判断。一つづつ解決しょうと考えていて最初は領事裁判権の撤廃と外国人判事の採用という妥協策を考えていた。でも外国人判事採用の件はイギリスのマスコミにバレたこと、1889年に大隈がテロに遭って重症を負った責任を取って黒田清隆が総理を辞任したため、大隈も外相を辞任するはめに・・・って裏は初耳・憲法発布とともに開催された帝国議会。帝国議会は衆議院と皇族・華族で構成された貴族院とで構成されていたが、不平士族出身者の多い衆議院では政府の方針(特に増税)に反対していたので議会のコントロールに伊藤博文は苦労したこと、伊藤ら政府が考えていたのは富国強兵を更に推し進める方針だったから・・・ということと、1886年に清の北洋艦隊が日本にやってきて日本は清の脅威を知ることになったため軍備の拡張を急いだものの議会の抵抗に遭ってたので軍備の拡張に一苦労したしたため、明治天皇の権威を利用していた話も初めて聞く。何度も伊藤は総理の特権「議会の解散権」を乱用したことも。・領事裁判権の撤廃に成功したのは外相・陸奥宗光の外交によるものだが、その裏で起こった朝鮮問題、小さな事件のことは初耳。日清戦争日清戦争は朝鮮の権益を巡って衝突した戦争だが、戦争に至るまでの経緯・結果を紹介・朝鮮は李氏朝鮮によって統治されていたが、鎖国を敷いている、西洋文化の受け入れ拒否と末期状態にあった。なんでそうなったのか・・・ってのは儒学の中でも排他的な朱子学に王侯はもちろんのこと、平民も毒されていたから・・・という背景があり「それでは駄目だ」と思った人が反乱を起こしたものの国政を牛耳っていた閔妃一派に鎮圧されていたという出来事があったことをまず紹介。日本は当時の皇帝の実父・大院君を担ぎ上げたうえで準備を整えて清に宣戦布告をした・・・という経緯については以前読んだ本で知ってたけど、戦争の経過については初耳なネタが多い。陸軍の悪癖「補給の軽視」が日清戦争の時代からあったとか、黄海の海戦での裏話などなど・・・ 1895年に日本と清は停戦条約を結んだが(下関条約)、その時交わされたのは・清は朝鮮を独立国として認める・賠償金2億両を支払う・台湾・遼東半島・澎湖諸島を日本の領土とする等であったが、ロシア・フランス・ドイツが日本に遼東半島を返還するように要求(三国干渉)。この件については情報統制を敷いていたが、海外特派員からの情報で国民は事実は伝わっていたとかの裏話も興味深い。日清戦争後の清国と朝鮮日清戦争で日本が清に大勝利したことで日本は列強の仲間入りを果たすが、清が末期的状態であることが暴露されることに。・朝鮮が反日感情を強く抱く原因となった閔妃暗殺事件のあらましをまず紹介。日本人が閔妃を暗殺したことなのだが、閔妃は当時の朝鮮王朝の保守派代表で近代化を阻害する、開明派の中心人物を酷い手段で処刑、法外な浪費を繰り返すと近代化を阻む「ガン」ということが説明されてて、なかなか近代化しない朝鮮の状況を憂い、日本人の手で暗殺されたが、国王はロシア公使館に逃げ込んだという下関条約で「清は朝鮮を独立国として認める」として、朝鮮は独立国となり、大韓帝国が建国。その記念として独立門が建てられたが、今の韓国人は「日本からの独立を祝って作られた」と思っている。・清は日清戦争で日本に負けたのでこのままではいかんということで光緒帝を中心とした変法改革を行うものの、保守派の反対にあって幽閉され(戊戌の政変)、義和団の乱が起きる・・・ってのは世界史の授業で習う話だが、義和団の乱の裏みたいな話が紹介。義和団は「扶清滅洋」のスローガンを掲げ、外国勢力と戦うようになった。西太后は義和団の勢いを利用して八カ国(日本・ロシア・アメリカ・イギリス・ドイツ・フランス・オーストリア・イタリア)に対して宣戦布告。はっきり言って近代化がされていない清が列強に勝とうというのは無茶すぎな気がするのだが。 八カ国の北京攻防で活躍した日本人・柴五郎の話が登場。北清事変で見事連合軍を指揮し、その時の活躍が認められて列強(特にイギリス)の心を掴んだ・・・って言う話は面白い。・日本の領土となった台湾。原住民の反抗に遭ったりしているが、統治政策の一環で学校を作った・・・という話と台湾の教育に尽くした6人の教育者が殺され、その影響で台湾の人々の識字率は向上した・・・ってのは初めて聞く
Mar 23, 2021
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今回読んだ本は「半沢直樹-オレたちバブル入行組-」。大ヒットした「半沢直樹」1期の前半部分の原作。文春から出たときは「オレたちバブル入行組」というタイトルだったが2019年に講談社から発売された時「半沢直樹-オレたちバブル入行組-」に改題された。2期放送記念でTVerで1期を見たんですが、原作も読みたいということで読むことに。ドラマでは色んな手を使って銀行の不正を暴く半沢の姿がスカッとするんですが、スカッとする部分は原作も変わらない。変更された設定も存在。<原作とドラマの違い>・原作プロローグが産業中央銀行の面接に参加する半沢・・・って展開に・妻の花が利己的な部分のある悪妻として描かれている・東京第一銀行に国税局の査察が入る・・って展開はドラマ同様なのだが、黒崎が原作小説では登場しない・小木曽の不正行為を暴く場面ではドラマだと渡真利の機転と中西が不正を告白する・・って展開だったが、原作だと庶務担当の人を使って不正行為を暴くという展開・半沢の実家はネジを製造する工場・・・ってのは原作通り、融資を打ち切られて父が自殺する・・って展開はドラマオリジナル展開だった。
Nov 22, 2020
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今回読んだコミックは「鬼滅の刃」の原型「過狩り狩り」。第70回ジャンプトレジャー新人漫画賞佳作受賞作。電子版の無料配信を利用して読んだ。<感想みたいなもの>・絵は進撃(プロトタイプ)に近い画風。・珠世と愈史郎はこの作品からの流用で、珠世と愈史郎が使う術も連載版と同じ・鬼殺隊に相当する組織は政府公認の模様・主人公は隻腕・盲目。セリフがないため性格は分かりづらい・(外見だけだが)無惨の原型となった人物が出てくる・「鬼滅」に登場している設定が本作でも登場。伝令役の鎹鴉、刀に「悪鬼滅殺」の字が刻まれている(「鬼滅」では日輪刀に「悪鬼滅殺」の文字を刻むのは柱だけ)、最終選別を思わせるシーンも登場するが、呼吸法はこの段階では出てこない。【中古】 吾峠呼世晴短編集 ジャンプC/吾峠呼世晴(著者) 【中古】afb
Aug 29, 2020
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今回読んだ漫画は今季アニメになった「ド級編隊エグゼロス」の原作版。3巻まで電子版で無料配信されてたので読んだ。1話は脳内で松岡さん、加隈さん、三木さん、伊藤さんの声が聞こえてた。戦うたび、服が破れてマッパになるって設定だが(後で全開で戦っても破れにくいヒーロースーツが登場する)、少年漫画雑誌でここまでやっちゃっていいの?な過激な描写が多い。技を使うためのエネルギーを貯める方法もHなシチュエーションで・・・って所も際どいんだけど、同じSQで連載になってた「To LOVEる ダークネス」以上かも? ただ、烈人と雲母の恋の行方は?なラブコメ描写は健全ですけど。カラーイラストのセクシー描写も際どすぎです。
Jul 15, 2020
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今回のお題は「三島由紀夫VS東大全共闘-美と共同体と東大闘争-」。『学生・社会運動の嵐が吹き荒れた1969年の5月31日、超満員となった東大教養学部で、三島由紀夫と全共闘の討論会が開催された!自我と肉体、暴力の是非、時間の連続と非連続、政治と文学、観念と現実における美・・・互いの存在理由を巡って、激しく、真摯に議論を戦わせる両者。討論後に緊急出版されるやたちまちベストセラーとなり、いまだに”伝説の討論”として語り継がれる貴重なドキュメント、三十余年ぶりの復活!』(書籍裏面の解説より)渦中にある東出昌大がナビゲーターになったドキュメント映画でおなじみの三島由紀夫VS全共闘の討論会ですが、TVの「爆報!フライデー」で取り上げられたから・・ってのが読む動機。 三島由紀夫の作品の根幹をなす「美」「天皇論」「過去・現在・未来」「自我と肉体」「観念」等のお題を分けて討論されていたもの。 エリート中のエリート(言い過ぎか?)な東大生が主宰していたということでじっくり読んでも難しい言葉の羅列ばかりで頭に入ってこない。ただ、天皇論の部分は面白くて日本武尊の話が出てくるがこの話を通じて神としての天皇と統治者としての天皇に分かれてしまったとかと言うのはよくわかる。旧憲法では現人神のような扱いをされた天皇だが、戦後昭和天皇が「人間宣言」をし、象徴として扱われるようになったのは欧米に感化されたとしか(英国の国王の不問律「君臨すれども統治せず」と一緒)・・ 三島は天皇論の中で「後宮を持つべき」と言ってるが、今の情勢をピタリと当ててます。今天皇家って後継ぎの男子が殆どおらず(秋篠宮家の長男だけ)、若い皇族は女性ばかりになってるところを考えるとね。 全共闘の人に「日本人であるという限界を越えることは出来なくなってしまうことでしょう」と言われ三島は「できなくていいのだよ。僕は日本人であって、日本人として生まれ、日本人として死んで、それでいいのだ。その限界を全然僕は抜けたいと思わない。」「日本人であることを自分では抜けられない。これは僕は自分の宿命であると信じているわけだ。」というのは全ての日本人が抱えるジレンマと言うか宿命ってのは痛感する。 三島が全共闘の面々に言霊について語ってるが、これって「爆報!フライデー」でも出てきましたね。
Apr 9, 2020
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今回読んだ本は雑誌「レコードコレクターズ」増刊号の「ジャパニーズロック 80’s」。80年代J-Rockと言えばBOφWY、プリンセスプリンセス(以下プリプリ)、TM NETWORK・レベッカ等今でも語り継がれるアーティストがデビューした年代だが、アングラ・インディーズで活躍していたアーティストは評価され、メジャーシーンで活躍したアーティストは敬遠されてる・・・ということで再評価してみようというコンセプトで出された本。ピックアップアーティストは・BOφWY・REBECCA・TM NETWORK・ストリートスライダーズ・バービーボーイズ・佐野元春・渡辺美里・米米CLUB・ラウドネス・the ROOSTERS・X・プリプリ・ユニコーン・ザ・ブルーハーツBOφWY・TM NETWORK、ラウドネス、Xはアルバム集めたほど夢中になったアーティストで特にTMなんか「GET WILD」の影響で80年代J-ROCKに傾倒する切っ掛けだったし(実際聞きまくるようになったのは一度解散した後)、BOφWYは友人の影響で聞いていて高校生時代にベストをあんまりないお小遣いを使って買ったなぁ(後でフルアルバムも借りた)。Xはクラスメイトの影響で聞いていたがラウドネスは音楽雑誌の影響。ピックアップアーティストの次はジャンルごとに紹介。・メインストリーム・オルタナティブロック・ビートバンド・パンク/ポジパン・DANCE/FUNK・メタル/プログレ メインストリームの比率が多いがこれは意図的との事。(ピックアップアーティストを除けば)敢えて超有名作・定番は外してある構成。もう一つ持ってる80年代ロック・ポップスを取り上げた「レコードマガジン」増刊号でもコアな内容の名盤紹介をしていたが、本作もそういう傾向。ピックアップアーティスト以外で持っているのはFENCE OF DEFENSEの「~II」、GRASS VALLEYの「LOGS-行-」、SOFT BALLETの「EARTH BORN」、BUCK-TICKの「惡の華」、SHOW-YAの「outerlimits」だけ。 取り上げたアーティストって発作的にCD買ったんですよね。フェンスはTM同様アニソンがきっかけと言うミーハーな理由もあるが。 そんな中でもパンクはインディーズ率多め。最近オートモッド・G-シュミットを聞いたがポジパンって独特すぎ。 今はサブスクが主流ということでサブスクにも対応しており、どこで配信されているのかってのもわかるが、コアな内容だけにサブスクでは聞けない作品もあり(メジャーなアーティストでも解禁されてない場合もあるし、配信されているアーティストでも特定のレーベルの物は聞けない等)、本当に聞きたかったらレコード屋・レンタル屋を探し回れってことか・・・けど、レコード屋を駆けずり回って手に入れる・・っていうのは音楽の醍醐味でもあるんだよなぁ。実際ラウドネス(1期~3期)、フェンスは中古屋とネット購入・レンタルを利用して集めたんで(しかも弟に協力してもらった)。【中古】邦楽CD FENCE OF DEFENSE / 2(廃盤)FODの2nd。1stの延長線上にある作品だが「MIDNIGHT FLOWER」のギターがかっこよすぎる。このアルバムに収録されている「FREAKS」は後にファンを表す言葉に。北島さんって高崎晃のようなテクニック重視のタイプではなく堅実さを売りにしているところが松本さんに似てるんだよなぁ。私のB'z好きは知ってる母親はフェンスの演奏をB'zと間違えたほど。初期はB'z初期と同じハードロック+デジタルというコンセプトのグループだったが、ハードロックかデジロックいずれかに振り切っていればもう少し売れてたかもしれない。ソニーの通販サイト限定でBlu-spec2版がリリースされている。【中古】邦楽CD GRASS VALLEY / LOGOS〜行〜(廃盤)GRASS VALLEYの4th。「MY LOVER」と「TRUTH」を収録。この2曲は時折カラオケで歌います。ルックスの良さから「和製JAPAN」と言われていたが、出口雅之の声はJAPANのデヴィット・シルヴィアンをアグレッシブにした印象。次作「瓦礫の街」のリリース後Dsの上領亘が脱退している。2019年秋にソニーのオーダーメイドファクトリー限定でアルバムのリマスターBOXがリリースされている。BUCK-TICK / 惡の華(プラチナSHM) [CD]1990年にリリースされた「惡の華」を発売25周年を記念して最新リマスターを施した上で高品質CD化。サブスクで2015年リマスターを聞いたが、オリジナルとどう違うのかがわからない。(持ってるのはデジタルリマスターされたバージョンを焼いたもの)【中古】 アース・ボーン /SOFT BALLET 【中古】afbSOFT BALLETの1st。1stの段階から完成度が高く、デビュー曲の「BODY TO BODY」のインパクトは絶大。Voの遠藤遼一って声は低いが、親が声楽家というバックボーンゆえに個性的なシンセの音に負けない存在感を放ってる。ソニーの通販サイト限定でBlu-Spec2版が、デビュー30周年企画の一環でアナログ盤もリリースされている。
Mar 14, 2020
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本日読んだ本は「プログレ「箱男」」。70年代に活躍したプログレバンドの名盤のアニバーサリーBOXについて紹介する本。海外のロックバンドになるとデビューして40年以上のキャリアを持つグループもちらほらいるわけで、J-Rockとは異なり、アニバーサリーBOXも結構あり・・ってことで特にプログレバンドに重点が置かれている。プログレ5大バンド(キング・クリムゾン、ピンクフロイド、YES、ジェネシス、ELP)、デビット・ボウイ、エイジア、リック・ウェイクマン等の作品を紹介しており、自分はJ-Rockメインのリスナーなんでプログレは少ししか聞いたことがないってことで対談のところは意味が分からずすっ飛ばして読んだが、ピンクフロイドの「狂気」、ELPの「タルカス」「恐怖の頭脳改革」は確かに傑作なんですけどね。アニバーサリー盤、リマスターと色々と出てる洋楽のアルバム。曲構成(ボーナストラックの有無)とかのデータベースとBOXの写真は面白かったか? あと、日本はCDをまだ購入している人がDLで購入よりも比率が高いっていうのは驚き。過去にDL購入で曲を2度手に入れてるが、データが消えてお金が無駄になるってことを経験しているのであんまり買いたがらないんですよ。 CDの方がプレイヤーにかけて聞きたいという衝動も時折湧いてくるし、データのバックアップが取れるし、それに店をはしごして手に入れた時の喜びも配信よりも倍だし。実際、角松敏生(デビュー~「凍結」前)、GLASS VALLEY、ラウドネス(デビュー~3期)、JADOES、FENCE OF DEFENSE(Epic時代)のCDを探すのは大変で、ラウドネスとFODは弟に探してもらったこともありました。 プログレバンドはコンセプトアルバムを最低1枚は作っている・・ってことでコンセプトアルバムって何度も聞きたくなる魔力があります。ピンクフロイドの「狂気」は聞くと陰鬱になっていくのにふと思いつくと全部通しで聞きたくなるんですよね。邦楽コンセプトになるけどTM NETWORKの「CAROL」、FODの「~III-2235 ZERO GENERATION-」も引っ張り出してよく聞いてますし。プログレ「箱男」【メール便を選択の場合送料無料】【中古】 狂気(コレクターズ・ボックス)(3CD+2DVD+Blu−ray Disc) /ピンク・フロイド 【中古】afb【中古】 炎 コレクターズ・エディション(2CD+2DVD+Blu−ray Disc) /ピンク・フロイド 【中古】afb
Nov 17, 2019
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本日読んだ本は「私たちが熱狂した80年代ジャパニーズロック」。日本の60年代・70年代はロック黎明期、GSブーム、フォークソングが流行していた時期で80年代初頭になるとRCサクセション、YMOの登場など日本にもロックが浸透してきた・・ってことで80年代の日本のロックに切り込んでいく内容。 自分はガキの頃歌番組の前で明菜などのアイドルを見て歌を歌う真似をしていたらしく、80年代の音楽は鮮烈に残ってるんですよ。TMの「GET Wild」も鮮烈に覚えていたぐらいで・・・今でも周囲に「ホンと変わってるね」とか「アンタ、何歳なんですか?」と言われるほどレトロ趣味があって今でも聞くのは80年代-90年代J-ROCKにJ-POP。80年代のJ-ROCK・J-POPは本当にカッコいいんですよ。・BOφWYのファンであるライターさんがBOφWYを聞いた時の思い出、解散した時ショッキングだったとかを語る。BOφWYは4つ年上の男友達が聞いていて、その影響で高校時代に入門編的なベスト「THIS BOφWY」を買ったけどしょっちゅう聞いてて、フルアルバムも借りましたよ。最近「1224」「LAST GIGS」を見たが、氷室京介がかっこよすぎ。友達もハマるわけですわ。・EPICソニー系列のアーティストの歴史では・・・EPICソニーはTM NETWORK、岡村靖幸など個性的なアーティストが所属していたが、特にTMとバービーボーイズをメインに取り上げられていた。バービーボーイズは懷かしの映像で知ったあと、ベストを聞いたが、当時は男女のツインボーカルって珍しかったのか、男女の機微をトーク形式で歌う・・っての今聞いても斬新ですよ。岡村靖幸も取り上げられていたが、岡村ちゃんのナルシズム全開な歌詞は聞いていて苦笑してしまうがカラオケで歌ってて「やっぱあの人は天才だ」と思った・TM NETWORKのプロデュース術について紹介。PVの時代と踏んでミュージックビデオを重点に置いたプロモーション、ビジュアルコーディネイターを置いた、最新機材を惜しみなく投入した斬新なライブと話題を振りまいていたが1990年に名義を変えた時も斬新だったんですね。TMは「Get Wild」を小学生時代に聴いてショックを受けたってのもあったが自分のCDラジカセを手に入れた時と1994年の「プロジェクト終了宣言」が重なって、CDを借りてカセットで聞きまくっていたなぁ(後でCDを買い直したけど)。 サポートメンバーの存在を意識するようになったのはTM NETWORKを聞いてから。B'zの松本さんが元TMのサポートメンバーだったってことを知り、松本さんお目当てでTMのライブビデオを見たほど。TMファミリー出身のグループはすべて聞いたけど、B'zは「LADY NAVIGATION」で一目ぼれして中学時代から本格的に聞き始めていたし、Accessは中学時代のクラスメイトにファンがいたのでちょっと聞いてたが(過去のフルアルバムを聞いたのは今年になってからですけどね)、TMファミリー出身のバンドで最後に聞いたのはFENCE OF DEFENSE。「SARA」を小学生時代に聴いてから20年経ってベスト盤を借りて聞き始めたんですよ。これには苦笑。・ジャパメタブーム:お茶の間にヘビメタを定着させた聖飢魔II・Xがデビューしたのは1980年代。1980年代はヘビメタが熱かった!ってことで、ジャパメタの歴史を紹介。ジャパメタの雄と言えばラウドネス。影山ヒロノブも所属していたことで知られる「LAZY」が発展解消する形で1981年にデビュー。「THUNDER IN THE EAST」(1985年発表)で世界進出も果たしたんですが、高崎晃のギターテクなんてすごいですよ。1期~3期のCDを持ってますけどギターがカッコいい。EARTHSHAKER、MAKE-UPも聞きましたし。聖飢魔II・Xももちろん聞きました。聖飢魔IIはあの悪魔メイクとは裏腹に「白い奇跡」「エル・ド・ラ・ド」「STAINLESS NIGHT」がかっこいい。一回「白い奇跡」はカラオケで歌いました。(藁)CDは買うのは恥ずかしいんですけどね。小教典(シングル)のベスト「愛と虐殺の日々」、ベスト盤「入門経典」は借りたけど。・インディーズ:古くからメジャー資本に拠らない自主製作盤は古くから存在していたが、80年代から自主製作盤はいつしか「インディーズ」と呼ばれるように。宣伝方法なども確立していない時代ったが、独自の宣伝方法を行っていたとか、筋少・電気グルーヴの前身「人生」等が所属していた「ナゴム」レーベルは「有頂天」のケラが主宰していて他にもメジャーで活躍していたアーティストが主宰するインディーズレーベルも80年代に多数存在してたってのは意外。 オートモッドのジュネが主宰する「ヴェクセルバルグ」レーベルのG-Schmitt(ゲー・シュミット)の歌を聞いたが声と詞が独特すぎでした。・バンドブーム:「イカすバンド天国」(イカ天)がバンドブームを起こしたが、その影響でバンドの青田刈り状態が起こって音楽の質が落ちてしまったという部分もあったが、ブランキー・ジェット・シティー、人間椅子・BEGINと言った優秀なグループも輩出した。・ガールズロック:80年代末にブレイクしたPRINCESS PRINCESSの登場でガールズロックの隆盛が起こったが、その前に女性ボーカル+男性プレイヤーという構成のグループを紹介。女性ボーカル+男性プレイヤーというスタイルでブレイクしたのはレベッカ。(土橋安騎夫曰くレベッカがデビューした日はTM NETWORKと一緒との事)NOKKOのボーカルってパワフルですもんね。ジャパメタブームの中でデビューした女性シンガーも紹介。ラウドネスの樋口宗孝プロデュースでデビューした浜田麻里、高崎晃プロデュースでデビューした本城未沙子、ヘビメタアイドルの早川めぐみ、橋本みゆきとイニシャルが「H.M」の女性シンガーがジャパメタブームの中、次々とデビュー。その中でもずば抜けていたのは浜田麻里でポップ路線に変わってもパワフルなのはわかるなぁ 女性ロックシンガーのバックミュージシャンも紹介。・浜田麻里のバックはデビューアルバムの時はMAKE-UPの山田信夫(NOB)、松澤浩明(G)、X-RAYの湯浅晋(Key)、北島健二(G)が参加。他のアルバムで松本孝弘が参加していて松本さんが参加したアルバムは持ってます。・本城未沙子のデビューアルバムにはラウドネスの高崎晃(G)、山下昌良(Ba)、樋口宗孝(Ds)、NOVELAの永川敏郎(Key)が参加していた。他のアルバムでは北島健二・松本孝弘がセッションミュージシャン、サウンドプロデューサーに笹路正徳、西村麻聡(FOD)が参加している・橋本ミユキのバックは44MAGNUM。・三原じゅん子のデビュー曲「セクシー・ナイト」でギターを弾いていたのは北島健二でこのネタは小室哲哉の本「CAROLの意味」で登場している。・85年に「秘密警察」でデビューした早川めぐみ。デビューアルバムでのバックはギターは北島健二・松本孝弘・山本恭司(BOW WOW)、Bsに鳴瀬喜博(カシオペア)、六川 正彦、Ds:青山 純、山田 亘(FOD) Kb:難波 弘之という顔ぶれ。今BABYMETALが人気を集めてて、彼女らのバックミュージシャンは一流の人を集めていますけど、80年代の女性HMシンガーにも一流のミュージシャンが集まっていたんですね。80年代は洋楽の影響を受けつつも熱く、かっこいい曲が生まれた時期で「神曲」も多数生まれてますけど、この頃の音楽の洗礼を受けて本当に良かったと思う。【中古】 私たちが熱狂した80年代ジャパニーズロック TATSUMI MOOK/芸術・芸能・エンタメ・アート(その他) 【中古】afb【中古】 BEAT EMOTION /BOΦWY 【中古】afb「B・BLUE」「ONLY YOU」を収録。「ONLY YOU」がBOφWYの初体験でした。TM NETWORK / Self Control [CD]TM NETWORKが「Get Wild」でブレイクする前にリリースしたアルバム。松本さんがセッションギタリストとして参加。【中古】LADY NAVIGATION/B’zCDシングル/邦楽B'zを聞く切っ掛けとなった曲。化粧品のCMソングに起用され、初ミリオンヒットを達成した。ミニアルバム「MARS」では英語歌詞+オリジナルよりハードに、「The 7Th Blues」ではアコースティックアレンジにリメイクされている。B'zは初期のデジタルロック路線の方が好きで、稲葉さんの声が劇的に変化してしまったため最近のアルバムは殆ど聞いてないなぁ【中古】ファースト・アクセス / accessaccessの1st。聞く切っ掛けはTVで「JEWELRY ANGEL」(このアルバムに入ってます)のPVを見て。中学時代のクラスメイトにファンがいてその影響で聞いていたんですよね。ヒロ(貴水さん)、大ちゃん(浅倉さん)共にルックスがいいのでアイドル扱いされたのも、貴水さんが後で役者になったのも納得。大ちゃんがキーボード奏者ということで、メロディが小室さんを踏襲している箇所が見られ、TMファミリー出身のグループで一番「TMの遺伝子」を継いでいるという印象。(大ちゃんがTMのトリビュートバンドのリーダーで、AccessのライブでTMのカバーもやるし)いったん解散したが知らないうちに復活してたのには驚いた【中古】フェンスオブディフェンスIII|2235 ZERO GENERATION / FENCE OF DEFENSE FODの3rdで彼らの作品では最高傑作。「未来」をお題にしたコンセプトアルバムで超管理社会が敷かれている西暦2235年から来た男と1980年代を生きる女性・SARAの時を越えた愛を描いており、このアルバムに収録されている「SARA」はFODを聞く切っ掛けとなった曲。「SARA」は2014年リリースの「degitaglam2」でリメイクされているが、リメイク版はシンセの音が前面に出ており、ボーカルのトーンは低めになっている 初期はB'z初期と同じくデジロック路線の曲を発表し、2nd収録の「MIDNIGHT FLOWER」(本城未沙子もカバーした)はその時の代表曲。ハードロックを基本としながらもB'zとは異なりデジロック路線を捨てなかったが、理由はメロディメイカーでもある西村さんがベーシスト兼シンセ奏者であることと過去の経歴が(TMのサポートをやる前に細野晴臣のソロとFOEに参加)関係しているのか?バービーボーイズ/LISTEN! BARBEE BOYS 4 【CD】【中古】 家庭教師 /岡村靖幸 【中古】afb岡村靖幸のアルバムでは最高傑作の呼び声が高い名盤。「カルアミルク」「あの娘僕がロングシュート決めたらどんな顔するだろう」は名曲。岡村ちゃんのナルシズム全開な所って及川光博に受け継がれてるんだよなぁ【中古】 宇宙船地球号 /LAZY 【中古】afbLAZYのラストアルバム。アイドルグループ扱いされたLAZYが本当にやりたかったHM路線で製作した最初で最後の作品。復活した時に続編が製作されている。【中古】THUNDER IN THE EAST(初回生産限定盤)/LOUDNESSCDアルバム/邦楽アメリカ進出第1弾。ビルボードのランキング最高74位まで行った名盤(日本ではオリコン7位)聖飢魔II / 愛と虐殺の日々〜歴代小教典 ソニー時代完全版〜(Blu-specCD2) [CD]シングルのベストで当時収録されていなかった小教典も含めたバージョン。【中古】 BLUE BLOOD /X JAPAN 【中古】afbXのメジャーデビューアルバム。「紅」「X」はテンションがMaxになる曲で、思わず「Xジャンプ」しそう。【中古】 人間失格 /人間椅子 【中古】afb人間椅子のデビューアルバム。バンド名は江戸川乱歩の小説、1stは太宰治の小説から取ったと古典文学+津軽弁(メンバーが青森出身)+ハードロックが売り。今年でデビュー30周年を迎えた。浜田麻里 / Blue Revolution(SHM-CD) [CD]松本孝弘がサポートギターとして参加。5曲目が松本さんとの共作で8曲目は西村麻聡(当時は昌敏名義)作曲。
Nov 15, 2019
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今回読んだ本は小室哲哉が書いた小説「CAROLの意味」。デビュー30周年アルバム「QUIT30」と並行してリリースされたもの。「CAROL」の中で出てきたビッグベンの鐘の音が消えてしまった事件を取り上げてはいるものの、木根尚登の処女作である「CAROL」とは別物になっており、聴覚障害を持つイギリス在住の「CAROL」と日本に住む「M子」が音楽を通じて交流を持ちSNS時代の音楽のあり方を書いた内容になってる。エマーソン・レイク&パーマー、YMO、クィーン、エアロスミス、ピンクフロイド、ウッドストック・・・・と音楽好きにはたまらないキーワードを散りばめているが自分らの身内をネタにしてるところが・・作中で小室自身がプロデュースしたTRFと初代サポートギタリストでFENCE OF DEFENSEの北島健二の名前を出している。木根尚登が出した短編集「夢の続き」で木根さんは自分自身をネタにしてたっけ。日本人アーティストでは他、佐野元春と大沢誉志幸を取り上げていた。「CAROL」作中で登場したガボール・スクリーンも登場。現段階では正規メンバーはひとりだけ・・・って状況。今のELPと一緒だよなぁ舞台はロンドン・福島・宇宙などとめくるめく変わっていき、SF要素がちょっぴりありM子、彼女の友人が見たCAROLはアンドロイドとすり替わっていたってことが判明。本を一読しただけでは理解できない。ラストもCAROLが謎の爆発と共に消えてしまった・・って所で終わるけど意味不明。「QUIT30」ライブのダイジェスト映像を見たが、それに沿った内容だと思う。
Sep 6, 2019
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妻に先立たれた本多だが、慶子との友諠は続いており世界旅行や日本の名所に向かうなど悠々自適の生活を送っていた。、天人伝説の伝わる三保の松原に行った折、ふと立ち寄った清水港の帝国信号通信所で働く青年・安永透と出会う。透の左わき腹に3つの黒子を発見した本多は清顕の生まれ変わりではないかと考え、彼を養子にする。 本多は透に英才教育やマナーを施し、清顕や勲のように夭折しないよう教育する。しかし透の精神構造が自分そっくりと感じた本多は透が転生者ではないと疑うようになっていた。 透は次第に悪魔のような男となり、本多の決めた婚約者を陷れて婚約をご破談にしたり、東大に行く頃になると本多にも危害を加えるようになる。 本多はそのストレスで20年以上やっていなかった公園でのアベック覗き見を再びしてしまい、警察に取り押さえられ、その醜聞が週刊誌沙汰になる。それを聞いた透は本多を準禁治産者に追い込み自分が当主になろうと企む。本多の醜態を見かねた慶子は透を呼び、本多が透を養子にした理由、3つの黒子にまつわる転生の事を話し、あなたは偽物だと透をなじる。自分のプライドを傷つけられた透は本多から夢日記を借りた後、12月28日に夢日記を焼いて服毒自殺を図るが死ぬことが出来ず、失明してしまう。透が21になる数か月前だった。秘密を勝手にバラされた本多は慶子と絶交してしまう 翌年の3月20日の21歳の誕生日を過ぎたが、透は大学をやめ、点字を学んで穏やかに暮らしていた。自分を絶世の美女と思ってるブサイク女の絹江の成すがままにされ、頭に花を飾って天人五衰のようになっていた。一方自分の死期を悟った本多は60年ぶりに一人で月修寺へ向かい、門跡となった聡子に会う。本多は聡子に昔の話をするが、聡子は清顕という人は知らないと答える。それを聞いた本多は何もないところへ来てしまったと悟る。「豊饒の海」の最終章で最初考えられていた案としては本多が転生者を探すために新聞の人探し欄や私立探偵を使うなどし、聡子から手紙で〈何を探してをられる?〉と問われ、聡子を訪問した後に病に倒れて入院し、転生者の黒子がある若い〈電工の死〉(転落死)を窓越しに見て臨終を迎える大団円のプランが看取されている。1968年(昭和43年)のインタビューでも、〈ドス・パソスの有名な「U・S・A」みたいに、その時点の日本の現状にあるものをみなブチ込んで、アバンギャルド的なものにするつもりだ〉と三島は述べている。この〈若い電工〉という転生者の死が本多に救済をもたらすという構想は、第三巻の完成の〈いひしれぬ不快〉の後でも基本的には変わらなかったが、しかしその後第四巻の主題は〈悪の研究〉と変更され、〈天使の如く〉であった〈少年〉が、〈悪魔のやうな少年〉に変更された。また第四巻の完結は1971年(昭和46年)末になるであろうと三島は述べていたが、実際の掲載終了は三島の自死(三島事件)により当初の予定よりも約1年余り早まった。1970年(昭和45年)3月頃、三島は村松剛に、「『豊饒の海』第四巻の構想をすっかり変えなくてはならなくなった」と洩らしていたとされる。なお、〈天人五衰〉の前に予定されていた第四巻の題名は〈月蝕〉だった。・ 最初は透の視点から話が始まる。彼の仕事は清水港に出入りする船の監視と連絡。仕事柄、眺めることが至上の喜びと考えている。ここは本多と精神構造が確かに似ている・透のところによく遊びに来るのが絹江というブサイク女。三島は彼女のブサイクぶりを「それは万人が見て感じる醜さであった。そこらに在り来たりの、見ようによっては美しくも見える平凡な顔や、心の美しさが透けて見える醜女などとは比較を絶してどこからどう眺め変えても醜いとしか云いようのない顔であった。その醜さは天稟でどんな女もこんなに完全に醜くあることはできなかった。」と書いているんだが顔は想像できないなぁ絹江は失恋したショックから気が触れ、自分が絶世の美女と思ってる。透には「美しく生まれたことが不幸」とか「男は私を見ると獣になってる」などと妄想炸裂な言葉を吐くが、ここまで妄想を膨らませた発言をする人はいないなぁ。・透を養子にした本多。彼に英才教育を施し早死にしないようにと思っていたが、透は次第にやりたい放題するように。本多が薦めた縁談をご破談にする、本多のお気に入りである百日紅の花を切り落としたり、虐待したり・・・作中透の手記が挿入される。「眺める」行為に快感を覚えている。浜中家の人々の事、20になっていないのに人生を達観していることを見て取れる。また、本多を陷れたいと考える思考も出てきており、次第に俗物っぽくもなってる。俗物っぽいところを露呈しているところが、今までの転生者と異なるから後の慶子の説教につながる?冬の一日を述べた手記で、黑いベレー帽をかぶった男が雪の降る中、傘も差さず何かを抱えている。老人は野菜くずと鴉の死骸らしいものを落とす。唐突に現れる老人は何者だったのだろうか?「(鴉の死骸が)女の鬘のように思はれだした」とあるんだけど老人は腹案にあった転生者の「偽物」か?・悪魔のような男となった透は本多を虐待するだけではなく、老人の醜さを軽蔑するようになる。「暁の寺」での本多の別荘に集まった人々の醜さ同様、老いの醜さが描かれ、「老いることは醜い」という三島の持論が見て取れる。・透にいじめられたストレスから覗きをやる本多。いじめられた反動なのか「半年後に透が死ねば彼は本物ってことが証明される」(大意)と透のことを憎しみいっぱいに語ってます。そこで黑いベレー帽をかぶった男が唐突に現れて女性を刺す・・って展開になる。当初4部では清顕・勲・ジン・ジャンの偽物を出す構想があったというが、この男も野菜くずを落とした老人同様偽物?・クリスマスに慶子に呼び出された透は慶子に自分がなぜ本多に養子に望まれたのか?と切り出される。慶子は左わき腹の黒子のこと、転生者は20で死ぬ運命など自分と本多だけが知る秘密をバラした上で透に「あなたは偽物で特別なものなど一つもありません。」と透を喝破する。慶子が透に説教するときの「・・・あなたがあと半年うちに死ななければ、偽物だったことが最終的にわかるわけですけど、少なくとも本多さんの探していた美しい胚種の生まれ変わりではなくて、なにか昆虫で云えば擬きの亜種のようなものだということがはっきりするわけですけど、私は半年なんか待つまでもないと思っているの。見ていて私はあなたが半年のうちに死ぬ運命が具わっているようには思えない。あなたには必然性もなければ、誰の目にも喪ったら惜しいと思わせるようなものが何一つないんですもの。(略)お金と力を手に入れたら、その次に欲しいものは出世ですか、それとも幸福ですか。どうせあなたの考えることは世間一般の凡庸な青年の考えを一歩も出やしないわ。(略)あなたには特別な所など一つもありません。私があなたの永生きを保証するわ。」って所は後になって高学歴などがもてはやされるようになったり、物質社会と化しつつある・・と現代には美しいものはない、明治~戦中の方が美しいものがあったという今の若者に対する皮肉を書いたのか?「松枝清顕は思いもかけなかった恋の感情につかまれ、飯沼勲は使命に、ジン・ジャンは肉につかまれていました。あなたは一体何につかまれていたの?自分は人とは違うという何の根拠もない認識だけにでしょう?」ってのは人間誰にでも有り得るが、自尊心だけが膨れ上がっている現代人の一部なんかによくわかる心理。・自分のプライドを傷つけられた透は自分は選ばれた者だから20で死ななければならぬと考えたのか服毒自殺を図るが死ぬことが出来ず、失明してしまう。そのことで透が偽物であることが証明されたのだが、自殺未遂の後、透は東大を辞め点字を学ぶようになるなど人が変わったようにおとなしくなる。絹江の成すがままにされ死人同然のようになっていく透の姿は早い段階で人生を達観した人間の末路だよなぁ・死期が近づいたと思った本多は意を決して月修寺を訪れ。聡子に会いに行く。本多は聡子に清顕の事を語るが聡子は「その松枝清顕さんといふ方は、どういうお人やした?」と清顕を知らない風な態度を取った。「いいえ、本多さん、私は俗世で受けた恩愛は何一つ忘れはしません。しかし松枝清顕さんといふ方はお名をきいたこともありません。そんなお方は元々あらしゃらなかったのと違いますか?何やら本多さんがあるように思うてあらしゃって実は初めからどこにもおられなんだ、といふことではありませんか?お話をこうして伺ってますとな、どうもそのように思われてなりません。」「記憶と云うてもな、映る筈もない遠すぎるものを写しもすれば、それを近いもののように見せもすれば、幻の眼鏡のようなものやさかいに」という聡子のセリフは世の無常さを示した言葉。「それなら勲もいなかったことになる、ジン・ジャンもいなかったことになる。その上ひょつとしたらこの私ですらも・・・」と呟く本多。月修寺の何もない庭園をみて自分は何もないところへ来てしまったと思った本多・・って展開で終わる。転生ってのは夢(認識の誤認)と今まで見てきた(読んできた)人を置いてきぼりにしている。最後に書かれた日付、昭和45年11月25日は三島が切腹した日だが、死=解脱と同義に考えたのか?三島は戦後民主主義に対する批判も持っていたし。天人五衰/三島由紀夫
Jul 8, 2019
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今回読んだコミックは「機動戦士ガンダムTHE ORIGIN」ファーストのキャラデザイナー・安彦良和氏がファーストガンダムを再構築してコミック化した作品。ORIGINの影響で類似企画も作られており、北爪宏之氏による「Zガンダム Difine」、夏元雅人作画の「0083 リベリオン」等がある。アニメーターとしては引退状態にある安彦氏だが、79年あたりから漫画も描くようになり、「ヴィナス戦記」等の作品を発表。本作は海外進出を視野に入れてた。1話「ガンダム大地に立つ」に相当する回はサイド7の描が元アニメ以上に細かいし、他のエピソードも細やかに書かれている。・ご都合主義を排除したところもあり、ホワイトベースには人員がアニメより多い、ガンタンク・ガンキャノンがガンダムより先に配備されいてるという風に変えられている・話の流れはTV版を踏襲しているがアムロが母と再会する話はガルマの死の前になっている、ジャブローへは比較的早めに到着。その時にはジムが配備されている・・とTVとは異なる展開に。・キャラクターの感情表現がややオーバーに。安彦氏の漫画ってたまにそういう所があった。
Jun 20, 2019
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今回読んだ本は三島由紀夫の「金閣寺」。1950年7/2に起こった金閣寺放火事件を題材にした小説で実際の犯人は動機を「美に対する嫉妬と、自分の環境が悪いのに金閣という美しいところに来る有閑的な人に対する反感からやった」と供述しており、三島は「美への嫉妬」をお題に小説化。この頃の三島はボディビルに凝っており、文章の改造も試みていた。・私(溝口)は実際の放火犯・林養賢同様舞鶴の出身で、吃音に苦しんでいたという設定。父は雇われ住職で結核にかかっているためろくに住職の仕事に携わっていない。死期を悟った父は「私」を知り合いが住職を務める鹿苑寺に預けることを決心。「私」は父から金閣寺は美しいものと教えられてきたが実際の金閣は美しくなく(今のように金箔が貼られていなかった)、落胆したもののますます金閣を美の象徴とみなすようになる。・得度して住み込みで修行を始めることになった「私」は明るい性格で吃音を笑わない鶴川と友人になる。終戦後には「私」と同じで障害を持つが、それを逆手に取ってしたたかに生きている柏木と友人となる。柏木の紹介で女遊びをすることになった「私」だが、金閣の幻影に惑わされて女を知ることが出来ない。金閣の幻影に惑わされる「私」の姿はコンプレックスから抜け出せない人間の姿なのか?・一度故郷に帰った「私」だが、父の死後母は「私」によく出世してくれと言われるが、これもプレッシャーになっていたのか?・戦後の金閣の様子、柏木から借金をして寺を出た「私」の描写は戦後の退廃を詳しく書いている。・鶴川の死は交通事故ではなく自殺だったと柏木から聞いた「私」。それが引き金になって金閣を燃やそうと考える。で、実行に移した日。金閣に火をつけたものの怖くなって逃げだし、事前に用意したカルモチンと短刀を棄てて「生きよう」と考えた・・・って最後になるが死のうと考えず生きようと考えたのは罪を背負って生きようと考えたからなのか?【中古】 金閣寺 新潮文庫/三島由紀夫【著】 【中古】afb【中古】 金閣寺の燃やし方 講談社文庫/酒井順子【著】 【中古】afb
Jun 17, 2019
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47歳の本多は訴訟の仕事で、かつて清顕と親交のあったシャム(タイ)の王子と、そのいとこの故郷であるバンコクに来ていた。案内役の菱川から日本人の生まれ変わりを主張するお姫様がいるという話を聞いた本多はそのお姫様に会いに行くことに。姫=ジン・ジャンは本多に会うなり彼のことを懐かしがり、「黙って死んだお詫びがしたい」と言った。彼女は勲が逮捕された日付も、清顕と松枝邸の庭園で門跡に会った年月も正確に答え、明らかに生まれ変わりを証明していたが、後日の姫とのピクニックでは、脇腹に黒子はなかった。それから本多はインドへ旅行し、そこで深遠な体験をする。そして、インドの土産を月光姫に献上し、本多にすがって泣く姫との別れを惜しみながら日本へ帰国する。帰国して2、3日後、日本とアメリカとの戦争が始まる。戦争中、インドの体験と親友の生まれ変わりに触発され、仏教の輪廻転生、唯識の世界にも足を踏み入れた本多は、戦争中、様々な宗教書を読みあさり研究に没頭する。ある日、仕事の用件のついでに松枝邸跡に足をのばしてみると、そこは焼跡になっていたが、偶然にも老いさらばえた蓼科に会う。本多は聡子に会いたいと思ったが戦局のきびしさでままならなかった。終戦後、本多は土地所有権を巡る裁判の弁護の成功報酬で多額の金を得て、その金で富士の御殿場に別荘を建てた。隣人には久松慶子という50歳前の有閑婦人がいて、本多の友人となる。別荘の客に歌人・鬼頭槙子や、その弟子・椿原夫人、ドイツ文学者・今西康らがいた。しかし、本多が一番待ち望んでいた客は日本に留学して来た18歳のジン・ジャンであったが、ドタキャンされ一度目は会えなかった。それから10日後に東京で本多はジン・ジャンと再会。幼い時、勲の生まれ変わりを主張していたジン・ジャンだが、何も覚えていないと本多に告白。美しく官能的に成長した姫に本多は魅了され、年齢不相応の恋心を抱く。そして、ジン・ジャンに執心し翻弄され、別荘のプールに招いた彼女の脇腹に黒子が無いことを確かめた。その夜、本多は別荘の部屋に泊まったジン・ジャンを覗き穴から覗くが、そこに見たものは、慶子と裸で抱き合う同性愛(レズビアン)行為の最中の光景だった。そして、その脇腹には3つの黒子があった。驚いていたのもつかの間、やがて別荘が火事になり、別の部屋に泊まっていた今西と椿原夫人が死亡してしまう。帰国したジン・ジャンもその後、消息を絶ってしまった。昭和42年・・仕事でアメリカ大使館に招かれ、ジン・ジャンそっくりな女性と出会う。聞くと彼女はジン・ジャンの双子の姉でジン・ジャンは帰国後、コブラに腿を噛まれて死んだと本多に告げたところで終わる。・自分は日本人の生まれ変わりだと主張するお姫様に出会った本多。質問にはっきりと答えたものの、転生の証であるほくろはなかった。黒子がないのに、前世の記憶があるってのはおかしい。・戦中の第1部と戦後を描いた第2部の構成となっており、第一部は本多が体験した神秘の体験、仏教の思想「阿頼耶識」、唯識の話が出てくるが、仏教系の学校に通い、仏教のことは少し知ってるとはいえ、「阿頼耶識」の記述は全然理解できなかった。・戦争中松枝邸後に立ち寄った本多は聡子のばあや・蓼科と再会。聡子の様子を聞いたものの自分は聡子に会おうとは思わなかった。戦争中だったってのもあるが腫れ物に触るというか神聖なものに触れない感じがする。・戦後、裁判の報酬で金持ちになった本多は富士の御殿場に別荘を建てた。留学生として日本にやってきたジン・ジャン姫に会うのを楽しみにしていたが、なぜか彼女は来なかった。数日後に彼女に会うが、ジン・ジャンは前世の記憶を忘れていた。いきなり前世の記憶がないってのはおかしいなぁ。いったんパウダールームに入って本多を待たせたという描写があるが、この時に何をしていたのかが引っかかる。タイの女友達と会って泊まっていたというのだが、この時に姉と入れ替わっていたのか?・本多の元に飯沼が現れ本多と思い出話をする。飯沼は終戦直後妻と別れ終戦直後には切腹しようと思ったが死にきれなかったことを話し、生活に困窮してるので金をせびるところも人間の醜さを感じる・屋敷に招かれた客の一人・椿原夫人は戦争で死んだ息子のことしか話さない、新河元男爵はパーティー好きなのは相変わらずだが物忘れがひどい人になっている、新河夫人は相変わらず日本の文化を軽蔑し、自分のことしか話さない・・・と老いた人の醜さが描かれている。三島は老いを忌避し、死に憧れていた節があるが(「天人五衰」最終話の脱稿日は11月25日でこの日に三島は自決している)、年を取ると心まで醜くなるのはよくわかる。・本作では狂言回しである本多の視点がメイン。傍観者であることを無上の喜びとしている彼はジン・ジャンに年齢不相応な恋心を抱き、ジン・ジャンの裸体見たさにプールやのぞき穴を別荘に作ってしまうって変態。ある夜に覗きをしていたって描写があるけど、ここも変。パーティに集まった人々同様「老いることは醜い」って三島の持論を垣間見られる。・ある夜、本多はのぞき穴からジン・ジャンを眺めるが、慶子とレズ行為の最中を目撃。この行為でジン・ジャンには転生のしるしである黒子を発見するが、ほくろがあったりなかったりと読んでる方は混乱する。転生自体あり得ないってことを言うためなのか?本多がジン・ジャンの左わきに黒子を発見した直後に屋敷は火事になり、今西と椿原夫人は焼死。ジン・ジャンも行方知れずとなる。それから10数年後仕事でアメリカ大使館を訪れた本多はジン・ジャンそっくりの女性と会う。本多が尋ねると彼女はジン・ジャンの双子の姉で妹はコブラに腿を噛まれて死んだと告げて終わりとなるが、本作では転生者が脇役になっているため、ジン・ジャンは本当に転生者なのかわからない描写になっている裏ジン・ジャンのモデルには、タイからの留学生で22歳の東大経済学部に学んでいたスワンチットという美人学生を留学生会館で小島千加子(雑誌『新潮』の三島担当編集者)の協力によって選び、一度三島邸で面会したものの、その後に一晩東京の街で会う約束をすっぽかされたまま、彼女が帰国してしまったために作品の内容もそれに沿ったものに変更されていったという暁の寺 豊饒の海第3巻 新潮文庫 改版 / 三島由紀夫 ミシマユキオ 【文庫】
Jun 1, 2019
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*2020年4月27日修正今回読んだ本は「2235-ZERO GENERATION-」。FENCE OF DEFENSEの3rdアルバム「~III 2235-ZERO GENERATION-」のストーリーブックで、3rdアルバムが「未来」をテーマにしたコンセプトアルバムということでそのストーリーを描いた小説と、イメージイラスト、メンバーのフォト、FODの歌を物語形式で紹介する文章・各人のアンケートを掲載。ストーリー部分は西暦1999年、日本は戦争によって荒廃し、2235年には市民の生活は管理され、感情の抑制が行われるなど一種の管理社会と化していた。軍備拡張政策の一環としてワープ装置が開発され、その実験のため一人の兵士「F-921」が1987年にタイムスリップ。男は1987年に生きる女性SARAと出会い、感情を知る・・という内容 歌と連動していることでアルバム「~III 2235-ZERO GENERATION-」で言おうとしていること・背景が浮き彫りになっていく。CDの方には同年にリリースされたTM NETWORKの「CAROL」(FODのメンバーは全員元TMのバックミュージシャン)とは異なり作品の背景は紹介されていなかったからなぁ。 主人公の男は兵士として訓練され、感情を知らない。男はSARAとの触れ合いで自分の世界にはないものを見つける。SARAと夕陽を見続ける・・って描写「AGAIN」の一節「いつか失くしてゆく夕陽追いかけていた」を思い浮かべる。男は自分が1987年にタイムスリップした本当の意味を知り、SARAにだけは自分は未来から来たことを告白。そして、最終章「THE LOST DANCE~THIS WORLD~」で未来に帰ることになった男だがSARAと共に事故に遭い、SARAが怪我を負ってしまう。男は(SARAと)一緒にいたいと告白するけど結局はSARAに促されて未来に帰ることになる。この時「一度(未来に)帰るけど、また会いたい」と男は願うが「THIS WORLD」の「一粒の願い胸に抱いて」「戻れない運命(さだめ)の中で たった一つの真実求めてく」の歌詞が浮かぶ。ああいう本のお約束で各人にアンケート、音楽のルーツなどを語るコーナーも。・西村さん:少年時代から凝り性だったらしく、FODがアニソンで佳曲を残したのもそのおかげ?(自分がFODを聞く切っ掛けとなった「SARA」はアニソン。)「三国志」の劇伴を担当するにあたり、単行本60巻を読破したというエピソードは有名なんで。絵や漫画を描くことにハマってたとの事だが、ミュージシャンで実際に芸術関連の学校に行ってたという人もいますからね。(米米の石井さん、ラルクのHydeとか)西村さんは後に別名義「MatC」(自身のニックネーム「マットシ」が由来?)でクラブミュージック・リミックスに関わってるがそのルーツも。・山田さん:音楽に入ったのは家の事情も絡んでた。エレクトーン・ギターを経験したが、高校時代のクラブでドラムに転向したとの事。大学は理系で長髪にしていたとの事。山田さんも西村さん同様長髪にしていた時期があるが学生時代に長髪とは。今は大ちゃん同様金髪なんだけど。好きな歌にピンクフロイドの「CrazyDIAMOND」を取り上げてるが、後に自身のソロで取り上げてる。・北島さん:ビーイングブームの立役者・織田哲郎とは高校の同期。舘ひろしのバックも経験している。少年時代にロックに目覚めた時の事、WHY解散後はスタジオミュージシャンになったが、その時に見つけた方法論なんかも語ってる。北島さんはWHYとして活動した時から天才ギタリストと評価されたが、高崎晃のようなテクニック重視の人ではなく、堅実さを売りにしている印象。その部分は松本さんに似てるんだよなぁ。さらに言うと松本さんから無駄を取った印象すら受ける。好きなアーティストとしてレッド・ツェッペリンを挙げてるが、FODのアルバムにその影響がみられる曲があるので納得。アンケートでは30年後について語ってる箇所がある。内容がいかにも・・ってなものもあるが今の視点からすると半分正解で半分は不正解って感じ。・今でも活動しているか?:西村さんは「あり得ない」と言ってるが今でも活動されてるので正解か?・アナログって製造されてる?:山田さんは「ない」と答えてるが、今でも新規でアナログが出てるし復刻盤も出てる。FODも30周年記念アルバムをアナログで出してる(反響があったのか、追加曲を入れて20枚目のアルバムとしてCD化。)・パソコンはどのようになってる?:山田さんは「一家に一台」と答えてるが、正解だよなぁ。・CDのサイズはどうなってる?:北島さんが言ってることが半分正解?CDの倍の容量が入るBD-R・RWが出てるし、レコード会社によって名称が異なるが高品質CDも出てるし。実際FODの初期3枚は高品質のBlu-Spec2CDとして復刻した。FODがマイナーなバンドのため通販限定になってしまったが。・(30年後の)自分の住所は?:西村さんは「日本ではない」と答えてるが、今はアメリカに活動拠点を置いてるとの事。FODのメンバーは元スタジオミュージシャンということで、関わったアーティストのリストなんてものも。北島さんが(2000年代)声優界のディーヴァ・水樹奈々のサポートをしてるが(その時の愛称はケニー)、山田さんはアニソン女王の堀江美都子のバックをしていたとは驚き。 シティポップ歌手の代表格のサポートもしていたのもびっくり。山田さんは山本達彦、北島さんは角松敏生・杉山清貴の作品に関わってる。実際杉山清貴のCDを確認すると北島さんの名前があったので大笑い。長年杉山清貴のCDを聞いていたのに気づかなかったんだから。改めて「III 2235-ZERO GENERATION-」を聞いてみたが、1曲目「DARKNESS REMAINS THE SAME」「DATA No.6」の硬質さが管理社会を、「AGAIN」~「FLOATING TIME」~「IN MYSELF」が感情を知った男の心理で「THIS WORLD」が別れを描いていると思った。<THIS WORLD>限りない輝きを これからの瞳たちへSTAR LIGHT 見上げればSTORY 描いてる暗い闇 包まれて悲しみに浮かぶまなざしMOONLIGHT 照らしてるSILENT 刻まれてゆく誰でもが遠い街にいる自分を知りたくて 彷徨い歩きとまどいと孤独な夢が繰り返し続く 揺れてる THIS WORLD透き通る光のかけら手のひらに重なり合ってTWILIGHT 微笑みをFOREVER 感じている大空に弾けて広がる一粒の願い 胸に抱いて戻れない運命(さだめ)のなかでたった一つの真実求めていく THIS WORLD限りない輝きを これからの瞳たちへ【中古】 FENCE OF DEFENSE 3 −2235 ZERO GENERATION− /FENCE OF DEFENSE 【中古】afbFENCE OF DEFENSE フェンスオブディフェンス / 2235 ZERO GENERATION [完結編] 【DVD】
May 19, 2019
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実写・アニメ(OVA)化した伝奇漫画の古典「孔雀王」の作者・荻野真氏が4/29日に死去したとのこと。享年は59、死因は腎不全で本日にYJ公式HPで公表された。葬儀は8日に近親者のみで行った。YJ公式サイトでは「これまでの読者の皆さまのご愛顧に対し深謝しますとともに 謹んでご逝去の報告を申し上げます」と追悼の意を表した。 「孔雀王」は年上の友人(男)の影響で読んでいて、密教だけじゃなく日本神話・聖書・陰陽道などを駆使した世界観にはまり、呪術・魔法などに興味を持つようになった作品でした。密教(真言宗)の真言・法具の知識は「孔雀王」で知ったほどですし「~退魔聖伝」の吸血鬼退治編はありきたりなネタを使わず、ジャンヌダルクにジル・ド・レェが出てきたり、アステカの太陽信仰・生贄の儀式などを絡めたところが斬新と思いました。ご冥福をお祈りいたします【中古】 孔雀王 1 / 荻野 真 / 集英社 [文庫]【メール便送料無料】【中古】 夜叉鴉(1) 荒魂 ヤングジャンプC/荻野真(著者) 【中古】afb
May 10, 2019
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ドラマ化記念として「ラジエーションハウス」原作版を試し読み。原作は漫画って知ってたが掲載紙はグランドジャンプ。本作同様ドラマ化した「フラジャイル」(アフタヌーン連載)同様医療ものでは珍しいジャンルを取り上げている。 読んだのは1・2話。主人公の五十嵐唯織は優れた読影技術を持つ放射線技師。でもコミュ障気味で的を外れた発言をしては務める病院をいくつもクビにされる始末・・ダメもとで甘春総合病院の採用申し込みを行ったところ採用されることに。甘春総合病院は幼馴染の杏が勤めてるので心をときめかせるのだが、杏は唯織のことは全く覚えていなかった。・試し読みした1・2話はドラマ版1話に相当する回。空気を読まない発言をして何度も病院をクビに…って展開、甘春総合病院に勤める放射線技師のキャラクター描写にドラマ版にない描写がある。・杏は原作ではロングヘアだった。院長と小野寺はドラマ版と原作の乖離はない印象。・院長は唯織が放射線科医の資格を持っていることを知る唯一の人物だが、唯織がアメリカで有名な放射線科医に腕を認められたシーンがドラマよりも詳しく書かれている。【中古】B6コミック ラジエーションハウス(1) / モリタイシ
Apr 23, 2019
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本日読んだ本は「三島由紀夫と楯の会事件」。1970年(昭和45年)11月25日、作家の三島由紀夫は自身が主宰する民兵組織「楯の会」の会員4名と共に陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地に赴き決起を呼び掛けたが無視され、「楯の会」会員森田必勝(まさかつ)と共に切腹という方法で自決。自決に至る経緯を「楯の会」結成~三島事件(楯の会事件)~その後を関係者への取材をもとに構成した本。昭和40年代は学生運動が盛んで安保紛争、大学の自治、学費などの問題が原因で大学上層部とで激突するってこともあった時期。60年代末期になると赤軍が結成・・と世の中は混迷を極めていたころ、文豪三島由紀夫はこの頃になると創作活動よりも政治色を強めていき、創作面でも政治に関すること、「英霊の聲」「憂国」等戦中での美学を絶賛する内容の作品を書いていた。三島は何を思ったのか昭和41年ごろから自衛隊への体験入隊を口にするようになる。そうして三島は本名の平岡公威で昭和42年4月に自衛隊に体験入隊。後に持丸博ら民族派の学生も自衛隊に体験入隊するようになる。三島は自衛隊体験入隊によって祖国防衛のための民兵組織の構想を固め集まった学生らで前身となる組織結成を経て「楯の会」を創立することになる。会員の条件は・自衛隊の体験入隊に耐えた人が第一条件・学生長の面談を受け、合格通知を受け取ったものが三島と面会できる 最初は事件当日の様子が描かれる。楯の会会員(4期・5期生中心)は事件当日例会のため市ヶ谷会館に集まっていたが、三島が市ヶ谷駐屯地にやってきて益田総監を人質に取ったと報道されると、市ヶ谷会館は大騒ぎとなり三島と森田が割腹自殺の後介錯受けて亡くなったと聞くや、市ヶ谷会館に待機していた会員2名が警官に突っかかったこともあった。 楯の会の班長の一人・倉持清当ての遺書が掲載されており、前半は倉持個人、後半は楯の会会員宛てのものだった。例の演説の時に撒かれた檄文がすべて掲載されており『われわれ楯の会は、自衛隊によって育てられ、いわば自衛隊はわれわれの父でもあり、兄でもある。その恩義に報いるに、このような忘恩的行為に出たのは何故であるか。かえりみれば、私は四年、学生は三年、隊内で準自衛官としての待遇を受け、一片の打算もない教育を受け、又われわれも心から自衛隊を愛し、もはや隊の柵外の日本にはない「真の日本」をここに夢み、ここでこそ終戦後ついに知らなかった男の涙を知った。ここで流したわれわれの汗は純一であり、憂国の精神を相共にする同志として共に富士の原野を馳駆した。このことには一点の疑いもない。われわれにとって自衛隊は故郷であり、生ぬるい現代日本で凛冽の気を呼吸できる唯一の場所であった。教官、助教諸氏から受けた愛情は測り知れない。しかもなお、敢えてこの挙に出たのは何故であるか。たとえ強弁と云われようとも、自衛隊を愛するが故であると私は断言する。 われわれは戦後の日本が、経済的繁栄にうつつを抜かし、国の大本を忘れ、国民精神を失い、本を正さずして末に走り、その場しのぎと偽善に陥り、自ら魂の空白状態へ落ち込んでゆくのを見た。政治は矛盾の糊塗、自己の保身、権力欲、偽善にのみ捧げられ、国家百年の大計は外国に委ね、敗戦の汚辱は払拭されずにただごまかされ、日本人自ら日本の歴史と伝統を涜してゆくのを、歯噛みをしながら見ていなければならなかった。 われわれは今や自衛隊にのみ、真の日本、真の日本人、真の武士の魂が残されているのを夢みた。しかも法理論的には、自衛隊は違憲であることは明白であり、国の根本問題である防衛が、御都合主義の法的解釈によってごまかされ、軍の名を用いない軍として、日本人の魂の腐敗、道義の頽廃の根本原因を、なしてきているのを見た。もっとも名誉を重んずべき軍が、もっとも悪質の欺瞞の下に放置されて来たのである。自衛隊は敗戦後の国家の不名誉な十字架を負いつづけて来た。自衛隊は国軍たりえず、建軍の本義を与えられず、警察の物理的に巨大なものとしての地位しか与えられず、その忠誠の対象も明確にされなかった。われわれは戦後のあまりに永い日本の眠りに憤った。自衛隊が目ざめる時こそ、日本が目ざめる時だと信じた。自衛隊が自ら目ざめることなしに、この眠れる日本が目ざめることはないのを信じた。憲法改正によって、自衛隊が建軍の本義に立ち、真の国軍となる日のために、国民として微力の限りを尽すこと以上に大いなる責務はない、と信じた。 四年前、私はひとり志を抱いて自衛隊に入り、その翌年には楯の会を結成した。楯の会の根本理念は、ひとえに自衛隊が目ざめる時、自衛隊を国軍、名誉ある国軍とするために、命を捨てようという決心にあつた。憲法改正がもはや議会制度下ではむずかしければ、治安出動こそその唯一の好機であり、われわれは治安出動の前衛となって命を捨て、国軍の礎石たらんとした。国体を守るのは軍隊であり、政体を守るのは警察である。政体を警察力を以て守りきれない段階に来て、はじめて軍隊の出動によって国体が明らかになり、軍は建軍の本義を回復するであろう。日本の軍隊の建軍の本義とは、「天皇を中心とする日本の歴史・文化・伝統を守る」ことにしか存在しないのである。国のねじ曲った大本を正すという使命のため、われわれは少数乍ら訓練を受け、挺身しようとしていたのである。 しかるに昨昭和四十四年十月二十一日に何が起ったか。総理訪米前の大詰ともいうべきこのデモは、圧倒的な警察力の下に不発に終った。その状況を新宿で見て、私は、「これで憲法は変らない」と痛恨した。その日に何が起ったか。政府は極左勢力の限界を見極め、戒厳令にも等しい警察の規制に対する一般民衆の反応を見極め、敢えて「憲法改正」という火中の栗を拾はずとも、事態を収拾しうる自信を得たのである。治安出動は不用になった。政府は政体維持のためには、何ら憲法と抵触しない警察力だけで乗り切る自信を得、国の根本問題に対して頬かぶりをつづける自信を得た。これで、左派勢力には憲法護持の飴玉をしやぶらせつづけ、名を捨てて実をとる方策を固め、自ら、護憲を標榜することの利点を得たのである。名を捨てて、実をとる! 政治家たちにとってはそれでよかろう。しかし自衛隊にとっては、致命傷であることに、政治家は気づかない筈はない。そこでふたたび、前にもまさる偽善と隠蔽、うれしがらせとごまかしがはじまった。 銘記せよ! 実はこの昭和四十四年十月二十一日という日は、自衛隊にとっては悲劇の日だった。創立以来二十年に亘って、憲法改正を待ちこがれてきた自衛隊にとって、決定的にその希望が裏切られ、憲法改正は政治的プログラムから除外され、相共に議会主義政党を主張する自民党と共産党が、非議会主義的方法の可能性を晴れ晴れと払拭した日だった。論理的に正に、この日を境にして、それまで憲法の私生児であつた自衛隊は、「護憲の軍隊」として認知されたのである。これ以上のパラドックスがあろうか。 われわれはこの日以後の自衛隊に一刻一刻注視した。われわれが夢みていたように、もし自衛隊に武士の魂が残っているならば、どうしてこの事態を黙視しえよう。自らを否定するものを守るとは、何たる論理的矛盾であろう。男であれば、男の衿がどうしてこれを容認しえよう。我慢に我慢を重ねても、守るべき最後の一線をこえれば、決然起ち上るのが男であり武士である。われわれはひたすら耳をすました。しかし自衛隊のどこからも、「自らを否定する憲法を守れ」という屈辱的な命令に対する、男子の声はきこえては来なかった。かくなる上は、自らの力を自覚して、国の論理の歪みを正すほかに道はないことがわかっているのに、自衛隊は声を奪われたカナリヤのように黙ったままだった。 われわれは悲しみ、怒り、ついには憤激した。諸官は任務を与えられなければ何もできぬという。しかし諸官に与えられる任務は、悲しいかな、最終的には日本からは来ないのだ。シヴィリアン・コントロールが民主的軍隊の本姿である、という。しかし英米のシヴィリアン・コントロールは、軍政に関する財政上のコントロールである。日本のように人事権まで奪はれて去勢され、変節常なき政治家に操られ、党利党略に利用されることではない。 この上、政治家のうれしがらせに乗り、より深い自己欺瞞と自己冒涜の道を歩もうとする自衛隊は魂が腐ったのか。武士の魂はどこへ行ったのだ。魂の死んだ巨大な武器庫になって、どこかへ行こうとするのか。繊維交渉に当っては自民党を売国奴呼ばはりした繊維業者もあったのに、国家百年の大計にかかわる核停条約は、あたかもかつての五・五・三の不平等条約の再現であることが明らかであるにもかかわらず、抗議して腹を切るジエネラル一人、自衛隊からは出なかった。 沖縄返還とは何か? 本土の防衛責任とは何か? アメリカは真の日本の自主的軍隊が日本の国土を守ることを喜ばないのは自明である。あと二年の内に自主性を回復せねば、左派のいう如く、自衛隊は永遠にアメリカの傭兵として終るであらう。 われわれは四年待った。最後の一年は熱烈に待った。もう待てぬ。自ら冒涜する者を待つわけには行かぬ。しかしあと三十分、最後の三十分待とう。共に起って義のために共に死ぬのだ。日本を日本の真姿に戻して、そこで死ぬのだ。生命尊重のみで、魂は死んでもよいのか。生命以上の価値なくして何の軍隊だ。今こそわれわれは生命尊重以上の価値の所在を諸君の目に見せてやる。それは自由でも民主主義でもない。日本だ。われわれの愛する歴史と伝統の国、日本だ。これを骨抜きにしてしまった憲法に体をぶつけて死ぬ奴はいないのか。もしいれば、今からでも共に起ち、共に死のう。われわれは至純の魂を持つ諸君が、一個の男子、真の武士として蘇えることを熱望するあまり、この挙に出たのである。 」(原文は旧假名遣ひ)演説内容もほぼ檄文通りだったが、三島の言うことは一理あるよな。警察予備隊を前身として作られた自衛隊だが、憲法違反の存在のため、存在意義ははっきりしない、国軍として存在する、しかし、自衛のためにしか軍事力を行使しないって憲法に書いておくべきです。伝説の討論会・東大全共闘との対談の話の裏が描かれており万が一に備えて三島は短刀を忍ばせて討論会に赴いたが、三島に内緒で楯の会の会員が密かに討論会に行ったという話がでてきたり、この頃の三島が発表した評論も掲載している。 国際反戦デーの時に楯の会と自衛隊の治安出動を望んでいた三島だったが、警察がデモを鎮圧したため自衛隊に不信感を抱くように。それ以前に教官役の自衛隊大佐・山本舜勝から街中がテロなどに巻き込まれたときの対策を受けていた話なども登場。 後半はクーデター計画は如何にして行われていたかが中心。決起メンバーに選ばれた森田・古賀・小川・小賀はどのようにして選ばれたのか。決起メンバーは11/25日の前は「多分これが最後になるから」ということで旅行に行っていたとかが詳しく書かれている。 最後は三島事件直後の話を紹介。・市ヶ谷会館に集まった楯の会会員は現場に行こうとして取り押さえられた者がいた。任意同行を求められた時は「君が代」を歌って警察に向かった・決起メンバーの小賀・小川・古賀は事件当日に命令書と一緒に弁護士費用3万円をもらっており、裁判の席で堂々と意見を述べた。・三島の葬儀と一緒に楯の会解散が発表されたが、会場は報道関係者が特ダネを狙いにくい場所を選んでいた。楯の会解散前に会員たちは表立った行動をとっていなかった。
Apr 18, 2019
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清顕の死から18年後・・・本多は控訴院(今の高等裁判所)の判事となっていた。ある日、上司の代理で大神神社で行われていた剣道試合で飯沼勲という青年と出会う。彼は清顕付きの書生だった飯沼茂之の息子で18歳だった。試合後、本多は宮司の特別な許可を得て、禰宜の案内で禁足地の三輪山山頂の磐座へ参拝する。摂社の狭井神社でお祓いを済ませた後,御山の登り口にて野生の笹百合を見て、率川神社の三枝祭を想起する。山頂の沖津磐座と高宮神社に至る禁足地の山中で三光の滝で勲に出くわし、彼の脇腹に清顕と同じく3つの黒子があるのを発見。本多は死に際の清顕の言葉を思い出し慄然とする。 勲は官僚や財界関係者の腐敗に憤りを覚え、昭和の「神風連」たらんと行動を起こそうとしていた。賛同者も増え、決起するぞって所で理解者の一人だった堀中尉が満州に異動になったり、密告者が出て計画は頓挫。それを知った本多は判事を辞めて勲の弁護人を買って出て1年にわたる裁判の末、勲は釈放される。 釈放後、警察へ密告したのが父だったと知っても驚かないが、父に知らせたのが恋人の鬼頭槇子だと佐和から聞かされて茫然とする。酔った勲が、うわ言で「ずつと南だ。ずつと暑い。……南の国の薔薇の光りの中で。……」と言うのを本多は聞く。蔵原が伊勢神宮でしでかした失敗を新聞記事で知った勲は1人で蔵原の別荘に潜り込み、「伊勢神宮で犯した不敬の神罰を受けろ」と言って蔵原を刺殺。追手をまいた後、かつて堀に語ったように自らも切腹。20を前にした出来事だった。 昭和初期が舞台でこれまた昭和初期に起こった「血盟団事件」をモチーフとしている。・陸軍の堀中尉に会った勲は「太陽の日の出の断崖の上で昇る日輪を拝しながら輝く海を見下ろしながら気高い松の木の根方で・・自刃することです」と答えるシーンがあるが、、三島が滅びの美学や切腹に憧れているという印象で後の割腹自殺を思い起こす。・勲の愛読書「神風連史話」は三島の創作だが、神風連の乱に関わった人が乱の失敗後に次々と自刃していく様は滅びの美学を賛美しているように見える。実際三島は「武士道とは死ぬことと見つけたり」の一節で知られる「葉隠」の解説本を書き、二・二六事件をお題にした「憂国」を執筆後、自ら主演となって映画を作っており、演技でとはいえ、切腹をしているけど、一言でいえば時代錯誤もいいところ。舞台が昭和初期とはいえ。・勲は政財界の腐敗を目の当たりにし、昭和の神風連となろうと考えていた。堀中尉を介して山口で聯隊長をしている洞院宮治典王にも謁見できたうえ、共鳴を得るんだが、勲が治典王に忠義について語り、最後は切腹すると言ってのける所も三島の滅びの美学が見て取れる。・5・15事件、血盟団事件、東北の飢饉、ロンドン軍縮会議の件で浜口雄幸首相が狙撃された事件、2・26事件に参加した青年将校にも影響を与えた北一輝の「日本改造法案大綱」の名前も出てくる・勲が逮捕されたことを知った本多は判事を辞め、弁護士として勲を助けようとするが、「春の雪」で法律家となる勉強の一環として大審院(今の最高裁判所)で裁判を見るという一コマがあり、本多は「観察者」って立場だけどこの弁護士となって勲を助けようとするのは勲が清顕の生まれ変わりだからか?・釈放された勲は父から密告者の正体を聞かされても驚かなかったものの「僕は幻のために生き、幻をめがけて行動し、幻によって罰せられた訳ですね・・どうか幻でないものが欲しいと思います」とつぶやく。夢で自分が女になっているのを見たのもあったのか?・蔵原が伊勢神宮で神を冒涜するような行為を行ったため、勲は蔵原の別荘に潜入し、蔵原を刺殺し、最後は夜明け前の松の木の下で自刃を遂げる。20を前にして切腹したのは日本の現状に憤りを感じ、果たせなかったというか周囲に裏切られた悔しさ、大人の醜さに幻滅したから?夜明け前に自刃したのに最後の文章には「正に刀を腹へ突き立てた瞬間、日輪は瞼の裏に赫奕と昇った」で終わる。「幻でないもの」を手に入れられたからなんだろうか?【中古】 奔馬 豊饒の海 二 新潮文庫豊饒の海第2巻/三島由紀夫(著者) 【中古】afb
Mar 18, 2019
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今回読んだ本は三島由紀夫の「豊饒の海」第1部「春の雪」。三島由紀夫最後の作品で「春の雪」「奔馬」「暁の寺」「天人五衰」の4部作で5年がかりの大作。輪廻転生を描いた作品で当初は5部作の予定だった。「天人五衰」最終回の原稿には昭和45年(1970年)11月25日と書かれており、11月25日は三島が自決した日だった。 文豪と言われる部類の作家の作品を読むのは高校生時代に夏目漱石の「こころ」を読んで以来。図書館に全集はあったものの、文章が旧仮名遣いのため読みづらく文庫版を取り寄せる形で読んだ。三島由紀夫といえばクーデターを促す演説を行った後に切腹という方法で死んたことから物議を醸しだした作家。今、憲法9条に関する問題、改憲をめぐる論争も出てきたのでそれを機に呼んでみた。松枝清顕は新興華族の跡取り息子。容姿の整った美青年だが繊細に育つ。 松枝家と交流のある綾倉伯爵家の令嬢・聡子は気になる存在なのだが、清顕にとっては時折疎ましく思う存在でもあった。 ある日、聡子に子供扱いされたことから清顕は聡子を遠ざけるようになってしまう。フラれた恰好になった聡子は洞院宮治典王殿下との縁談を受け入れてしまう。清顕は当初父が聡子の縁談話を話題にしても、早く嫁に行った方がよいという冷めた態度を取るのだが、実際は心の中で聡子に対する恋心が再燃。聡子もまた清顕を深く愛していた。聡子のばあやの蓼科、清顕の友人・本多繁邦の協力を得て清顕と聡子は密会を重ねるが聡子が妊娠してしまう。蓼科が自殺未遂を起こしたことで妊娠のことが両家にばれたことから聡子は堕胎させられそのまま月修寺で髪を下ろし尼となってしまう。聡子のことが諦めきれない清顕は月修寺までやってきて聡子と再会しようとするが、聡子に拒絶されてしまう。雪の中聡子を待ち続けた清顕は肺炎をこじらせてしまい、本多に「又、会ふぜ。きつと会ふ。滝の下で」と言い、転生しての再会を約束し、20で夭折してしまう。 当初は華やかな華族の生活が描かれており、冒頭の松枝家の屋敷に飾られている日露戦争の写真・・ってのは三島が軍隊に対して強いあこがれを持っていたことがわかる(三島の青年時代は太平洋戦争の真っただ中。入隊検査を受けたものの結核と誤診されて軍隊に入れなかった) 聡子を袖にしたうえ、父の侯爵から聡子と治典王の結婚話を切り出されたときは冷めた態度を取っていたのに聡子と密会し、子供を孕ませるという清顕の行為はサイテーの男? 尼になってしまった聡子に一目会いたいと思った清顕は雪の降る中月修寺を訪れるけど無理が祟り肺炎をこじらせて死ぬ…という筋書き、小野小町の伝説にある深草少将の百日通いと似てません?(最後の日に深草少将は凍死・・・って筋書きだった記憶が・・・)所々で「ジャータカ」「唯識論」と仏教の論理も登場。「ジャータカ」は清顕の学友となるタイの王族が切り出すのだが、学生時代に齧ったことがあるが、輪廻転生がこの段階でカギとなっていることを示している。 借りてきた文庫版は現代仮名遣いに変えられているものの、難しい漢字が書かれていて、言葉や文字の美しさを重視したのか?【中古】 春の雪 豊饒の海 一 新潮文庫豊饒の海第1巻/三島由紀夫(著者) 【中古】afb【中古】DVD▼春の雪▽レンタル落ち
Mar 3, 2019
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男女逆転大奥の作者よしながふみの漫画「きのう何食べた?」がTV東京系列で実写化決定。節約家で料理上手な弁護士・シロさんこと筧史郎と社交的な美容師・ケンジこと矢吹賢二の同性カップルの日常を家庭料理を絡めて描く漫画。同性カップルの苦悩も書かれていたりする。西島秀俊が史郎で内野聖陽がケンジを演じる。家庭料理の描写の方に目が行ったけど、ゲイカップルの苦悩、両親に自分がゲイとなかなか告白できないところとかはリアルだったかな?
Jan 24, 2019
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文庫版7巻は国立精神衛生センターを脱出することにしたアッシュの逃避行から。施設にとらわれていたドースン博士も助けることに成功したが、入れ違いでセンターにやってきたマックスと伊部も助ける羽目になってしまった。一方でディノと組んだユーシスは自分以外の李一族の根絶やしを考え、ディノの方は自分の計画に邪魔なコルシカ系グループの要人を次々と抹殺し地位を固める。シンはショーターの死の真相を廃人になった李王龍の姿を見て納得するがアッシュには仲間に口外するなと言われてしまう。一方アッシュはディノと癒着しているキッパードが利用しているホテルで彼とコンタクトを取るが何者かに殺された。犯人はアッシュの家庭教師だったブランカ。脳内で森川智之さんの声が聞こえてきましたバナナフィッシュの成分について図書館で調べ物をしていたアッシュだが同行していた英二が狙われた。さらにアジトにしているマンションで英二が撃たれてしまう。英二がアッシュの弱点になってますねぇ。自分と英二を狙撃した犯人がブランカだと知ったアッシュは彼に勝てないと悩むアッシュというところで次へ。危機また危機という展開、政治家に軍人が国家レベルの陰謀にかかわっていくドラマは気になってしょうがない内容でまた面白くなってきた。
Jan 17, 2019
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オーサーとの決闘には勝ったが、重傷を負ったアッシュ。街にはアッシュ死亡のうわさが・・・実際アッシュは国立精神衛生センターに運ばれており・・・ってのが文庫版6巻の内容。・マックスはニューズウィーク社の契約記者に。フリーではBANANAFISHがらみの事件の真相は追えないということで決めたことなのだが、だんだん話がでっかくなってますね。・アッシュは国立精神衛生センター送りに。マックスはチャーリーになぜアッシュを監視しなかったと詰め寄るシーンはアニメ版になかったなぁ・国立精神衛生センターに送られたアッシュ。施設の実態が凶悪犯相手の矯正施設でなおかつBANANAFISHの実験場ってことを知る。所長のマナーハイムはバナナフィッシュがマインドコントロール可能な特性を持つ代償として知能が低下してしまうことを残念に思っておりバナナフィッシュの持つマインドコントロールが可能な特性を完全なものにするためアッシュの天才的頭脳を欲していた。ショーターの脳のサンプルを見て愕然とするアッシュのシーンはなかったよなぁセンターにいるつもりのないアッシュは国立精神衛生センターを脱走。廃人になったドースン博士を連れて脱出しようとするがすぐさま状況を把握して、脱走してしまうところはすごすぎ。
Jan 14, 2019
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ショーターを殺され、復讐に燃えるアッシュはオーサーの息のかかったグループのボスを殺害、焦るオーサーはアッシュと決着をつけようとし・・・って展開。オーサーと決闘するアッシュ・・の件はちょうど文庫版5巻があったので比較しながら視聴。脳内でオーサーの声は細谷さんに、マックスは平田さん変換されていた。オーサーとのタイマンを制したアッシュだが負傷し、国立精神医学センターに運ばれる。そこは重犯罪者はバナナフィッシュのモルモットにされていた。そこの所長・マナーハイムはバナナフィッシュの性質である強力なマインドコントロールを完全なものにするため、アッシュの優秀な頭脳を手に入れようとしていたんだが、科学の非情さを知ることが伺える。 ユーシスの方は身内を次々と始末し、兄にバナナフィッシュを投与して陰で李一族を支配していた。自分の母を殺した兄弟に復讐するために行動を開始。英二に会うなりいらだつ彼は嫉妬しまくりなんだけど。 なんとか精神医学センターを脱走したアッシュだけど今度はアッシュに戦闘術を仕込んだブランカが現れた。アッシュを連れ戻すためにディノが呼んだのだ。ラジオドラマ版のブランカは古田新太だが、脳内でアニメ版の森川智之さんに変換されていた。
Nov 10, 2018
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ショーターがバナナフィッシュの実験台にされてしまった所からディノは軍隊とつるんでおり、バナナフィッシュに関する情報を持つものを始末しようとしていた。ディノと軍のお偉いさんの会話はアニメではカットされてた。バナナフィッシュの実験台にされ英二に襲い掛かるショーター。アッシュは仕方なくショーターを撃ち殺すことになってしまう。で、マックスと共にディノの屋敷をぶっ壊しにかかることに。アッシュの仲間にチャイニーズ系グループも加勢に現れて、ディノの屋敷を破壊することに成功。 少女漫画でガンアクションって珍しい。文庫版4巻辺りから絵が劇的に変化。繊細さを併せ持つ画風に。ディノの屋敷を脱出したアッシュは部下を使って情報収集を開始。マックスと伊部はチャーリーのマンションに隠れることに。チャーリーがショーターの姉といい感じになっているのを知って驚くマックスと伊部の描写がアニメではなくなっていたな。アッシュはディノが持っているコルシカ系財団のデータを改ざんして金を手に入れるという手段にでるが、ものすごく頭が切れるなぁ。しかし、人を殺したことについて本当は罪悪感を抱いている姿は年齢相応。で、英二に救いを求める姿も心の弱さを見せるという年齢相応さも見せます。
Nov 8, 2018
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