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昨日の続きです。今日は本格的にネタバレ。 で、新国立劇場は、プログラムで演出家のコメントを載せているのですが、今回は観終わるまで読まないことにしていました。もうみるからに突っ込み所ありそうだったので、これはまず読まずに観てから考えようと思ったので。 で、プログラムを読まずに観終わった感想は、一言で言えば私の最も嫌いなタイプの現代演出、即ち「落とし前が付いてない」。 ナブッコの粗筋は、簡単に言うと、古代バビロニアの王ネブカドネザル=ナブッコがユダヤの地に攻め入って支配するが、神の逆鱗に触れて打ちのめされ、その空隙を娘ながら奴隷の子であるアビガイッレに襲われるものの、最後にはエホバ神に帰依して統治権を取り戻し、アビガイッレは仆れ、ユダヤの民も自由を回復し、ナブッコの本当の娘フェネーナとユダヤの若者イズマエーレの幸せを寿ぐんだかなんだかの内に幕。まぁこんなところ。 「史実」的にはバビロン捕囚の故事にちなんだ話で、時期的にはまぁ前6世紀だか7世紀だかの話。従って、時代考証に則って前6世紀だか7世紀だかのパレスティナの衣装風俗を再現するのが本筋な訳です.....出来ないってーの。 まぁ要は普通はそれっぽい格好して出て来る訳ですね。 で、今回の舞台は、ショッピングモール。現代風の小洒落た衣装に身を包む老若男女は、皆某かのもの、というか商品に執着している。あるはスマホ、あるはMac Book Pro、あるは何処かの店の上等そうなショッピングバック(これが一番多い)に見るからに執着しているといった風情。そこを一人憂鬱そうに歩く祭司ザッカーリアは、擦り切れたジーンズの上下に身を包み、「世の終末は近い」と書いたプラカードを提げている。この「人々」(ユダヤ人ではなく、この言葉を字幕では最後まで貫き通しました)の安寧を破るのは、カラフルでカジュアルな衣装に身を包み、仮面(仮装用の、といった方がいいでしょうね)で顔を隠したナブッコ率いるテロリスト集団の一味。 で、この関係性は最後まで変わりません。強いて言えばザッカーリアの立ち位置が物凄く曖昧で、「行け、我が想いよ」の合唱の後、「人々」を煽動する場面ではヤクを一発キメてアジるし、最後の場では最初に処刑されるフェネーナに引導を渡した後、アビガイッレ配下と一緒になって喉を割く段取りを付ける始末。 最後、アビガイッレを倒したナブッコは、フェネーナとイズマエーレに、ショッピングセンターの床の穴から「大地」に植林させて幕。 なんじゃこれは? 個人的に一番気になったのは、テロ集団と「人々」との立ち位置。つまり、オペラが終わったのはいいけれど、これって話としては何も解決していない訳ですよ。 そんなとこ気にしてもしょうがない、と言われるかも知れないけれど、やっぱりこれはおかしい。物質文明に侵された「人々」に対立し、支配するのはテロ集団なのですが、彼等がまた結局は着ている服の違いだけで、その服がまた見事に金の掛かりそうなカジュアルなもので、物質文明最先端みたいなもの。詰まる所は同じ穴の狢。それに対し、雷に打たれて改心した?テロリストの親玉ナブッコが娘と「人々」の若者を結びつけて植林したら、どうなるっていうの?しかも、ショッピングモールはまだまだしっかりしてて使えそう。 とてもこれで物質文明から逃れられるとは思えないし、テロ集団と「人々」が手に手を取って暮らして行く?それはないだろう!なんとなく最後ちょっといい感じになって大団円ですね、なんてそんな甘っちょろい話じゃないだろうな! この手の現代的読み替え演出を手っ取り早く評価する方法があります。それは、「この後どうなったかについて30字以内で説明してみること」。ちょっと考えればすぐ分かります。勿論書けるか書けないかの問題ではなくて、そこに納得間があるかどうか。 そして、もう一つが、「その時の演出家の気持ちを30字以内で説明してみること」。これも、原理は一緒です。納得感があるなら、それはともかく伝わったと言っていいと思うのだけどね。 正直、この演出は、原作から「何か」を引き出しているとは言えないし、「自分が言いたい何か」を言おうとしたのなら、何言いたいのかさっぱりわからない。この舞台が面白いか、と言われると、大して面白くもない。 つまり、わざわざ原作を逸脱してまでこの舞台を作る理由が無い。 故に、私の評価は全否定、です。 別にこれを面白いと思った人がいるなら、いいんじゃないですか?とは思う。でも、この程度の舞台にメッセージ性なんて御大層なものありはしないし、極めて中途半端で意味がない。そういう意味ではきっちり批評させてもらうよ、といったところで、私はブーイング掛けました。 さてそれで。 終演後、おもむろにプログラムを読みました。 ........................................................ いやー、やっぱブーイングしといて良かった〜(笑) あのですね。プログラムでの演出家のコメントを要約すると、こういうことになります。 ・ナブッコは「唯一絶対神」の存在を前提としたオペラだ。 ・日本でやる場合、「唯一神」の観念をどう捉えるかという問題がある。 ・そこで、「全員が共有出来る絶大な力」として「自然」を据えることにした。 ・「人々」=神に背きし人々は、即ち自然に背きし人々であり、現代人に あっては物欲に塗れた状態であろう。そこで「人々」は富裕層となり、 一方彼等を罰するべく送り込まれるのはアナーキストな活動家である。 まぁ、その他色々あるのですが..... 演出家自身が気付いているのか、アナーキストの活動家自身が、若干形が違う程度の、実はまるで同じ物質文明に毒されている、というのが実際に舞台上に現れた事態に過ぎないし、ちょっと木を植えただけでは「自然も大切に」程度のメッセージにしかならない。 何より、彼自身も言及している、彼がペーザロで演出した時のような、「これを言うんだ」という強い意志、もっと言えば欲望、のようなものが、この舞台からはまるで感じられない。まるで、演出しなきゃいけないから、こんな感じだったらどーかなー?くらいの仕事にしか見えない。 それって、そういうつもりじゃないのかも知れないけど、表現者としてどうなの? この劇場に来ている大半のお客は、日本人で、あの震災も見ているし、日本人なら何処かで「自然って怖いなぁ」という思いをしているのが普通。確かに、日本人にとって「唯一神」よりも「自然」の方が、畏怖を抱く対象として馴染みはあるかも知れない。けれども、今の日本人にとっての「自然」は、そんなに一直線なものではないだろう。それに、この演出家が分かっていないのは、今自然に対置するなら、日本人は恐らくは科学文明そのものを対置するだろうということ。 もし、度胸と力量がある演出家が、今、日本人に向けて「自然」への畏怖というものをテーマに演出するなら、例えば私だったら(って私は演出家じゃないけど)、ショッピングモールなどではなく、分かりやすく原発を舞台に載せると思います。それは問題山積だけれど、でも、元々人間というものは自然と折り合いを付けたり、コントロールしようとしてきたものだから、自然に背く人間であれば、それは「物質文明」「消費文化」などというオブラートに包んだものでなく、もっとストレートに自然を制御しようとするものとしての「科学技術」を置くと思うのです。 いや、そこまで時事に即して言わずとも、既に宮崎駿が「もののけ姫」でそれくらいのことはやっている訳です。日本でオペラなんぞ観に来る人のリテラシーはそのくらいあると思うのですけどね。(違うの?) 仮にそれが分からなかったとして、やはり私にはこの演出は「演出家が自分の言いたいことを言おうとしたんだけど何が言いたいのか分からなくなってしまった」状態だと思うのです。 ペーザロの「モーゼ」は面白かったし、相応の説得力はあったんですけどね。 そう、元々それを連想はしていたのだけれど、うっかりな私は、プログラムのコメントで「イタリアで"エジプトのモーゼ"を演出した」云々というのを読むまで、同一人物とは気付いていませんでした。 であればこそ、尚のこと、勿体無いと思うんですけどね。
2013年05月20日
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新国立劇場 14:00〜 3階左脇 今回は、音響的にはかなり厳しい席。で、今後また観に行くつもりなので、今回は演出だけ書くことにします。以下、ネタバレありなので、御承知置きを。 で、一応書くだけ書いておくと.... 歌唱陣は、まぁちょっとどうなのかな、という感じ。正面で聞くと随分違って聞こえる可能性大なので、なんとも言えませんが、あまり魅力的な人は居なかったかなぁと。 合唱は、例の「行け、我が想いよ」のところだけ異様に丁寧で、後は..... オケは、終始元気でしたね。 脇の席で、まともに歌が来ないけど舞台には相対的に近いという場所は、意外と面白いものです。 演出だけ名前を挙げておくと、グラハム・ヴィックという人。 後で確認してみてやっぱりそうだったな、と思ったのは、実はこの人一度観ています。一昨年のペーザロでのロッシーニ・オペラ・フェスティヴァルでの、「エジプトのモーゼ」。 そこで観たのは、近現代の中東と思しき土地を舞台に、アラブ人と思しき人々によって虐げられ、インティファーダ的抵抗を試み、ついには自爆テロをも辞さない姿勢を示すユダヤ人達。つまり劇中では実態とは全く逆の状況を描き出しながら、最後ユダヤ人達を助けるのは割れる海ではなく水色の六芒星を記した戦車。つまりはイスラエル軍。この幕切れ直前では、黒尽くめの特殊部隊が客席入り口から乱入し、時にお客へも銃口を向けながら舞台へと向かって行く。 よく覚えているのは、この幕切れ時に一人のお客が「Basta!」と叫んで出て行ったこと。流石に色々腹に据えかねたのでしょう。 そして、幕切れでは、今や立場の変わった(=現実世界と同じ力関係)にあって、独り生き残ったアラブ人の幼い子供に「怖くないから」と言いたげにイスラエル軍の戦車兵が手を差し伸べる。しかし、その子供は、かつてユダヤ人達が闘争の為に用いていた自爆テロ用の爆弾を身体に巻いていて、最後舞台が暗転するとその起爆装置の点滅だけが舞台に残り....幕。といったところ。 で、この時の演出どうだったかというと、個人的にはこれはこれで面白い、という感想。いや、現代演出としてはよく出来ていると思いました。 確かに、色々荒削りで問題はあるようにも思いましたし、決して結論が出ている訳では無い。けれども、決してアイディア倒れで落とし前が付いてないというものではないと思ったのですね。 自分の考えとして、現代演出というのは、大きく分けて2種類あると思います。 一つは、元の(古典としての)作品の本質、或いはある一面を、現代化することで可視化するというやり方。この場合、基本的には「原作に忠実」ということになります。原作にとって必然、という言い方だって可能でしょう。 もう一つは、元の作品を借用しながら、演出家自身が言いたいことを言うタイプ。この場合、基本的に原作がどうであるか、原作に対してどうであるかは問題になりません。原作を借りているだけだから。 まぁ、一本調子でどちらか、とは行かないとは思いますが。 前者の例が、チューリッヒあたりの演出でよくあるタイプ。新国立劇場の最近の例で言えば、ちょっと現代とは違いますが、「トリスタン」や「ローエングリン」の演出がその傾向だと思います。後者は、所謂「ムジークテアター」スタイル。新国ではあまり無いんですよね。 どちらがいい悪い、ということでは無いとは思います。ただ、敢えて言えば、後者はつまるところ自分の言いたいことを勝手に言ってるだけだから、演出の良し悪しとしてはより厳しく評価されるべきだと思います。何故なら、自分の言いたいことを言うなら、自分で戯曲なり脚本なりを書いて、芝居でも映画でもオペラだって構わないから自分でオリジナルのものを作ればいい。それを原作のある「古典」を借景にして言おうというのは横着だと思うから。「俺はお前の話なんか聞きたくねーんだよ」というわけ。言いたいことの中味(これはとても大事なのに、往々にして判断を回避する人が多い!)も言う手法も厳しく吟味されていいでしょう。 余談ながら、私がコンビチュニーが嫌いなのは、彼が実は貧弱な中味を刺激的でスラップスティック的な語法で見せるというスタイルを取りつつ、その根底に「この作品のことは皆さんよく御存知ですよね」という前提に寄り掛かった演出をするから。つまり、古典が古典であるが故に皆知ってる筈、ということに寄り掛かっているから。それは如何にも表現者として横着だろうと。 さて。ヴィックのペーザロでの近現代中東のモーゼはというと、私はこれは先の2種で言えば後者の方だろう、と思いました。演出家自身は前者、つまり作品の本質を描き出した、というかも知れないけれど、やっぱりロッシーニの原作にそこまでの性質は多分無いだろう。近現代の中東、というよりパレスティナの現実を描きたかった、というのが実状だろうと。 その上で、この演出は「あり」だと考えた。2011年夏という、「アラブの春」の後に於けるパレスティナの現実を舞台上ではユダヤ人vsアラブ人を逆の立場に置いて描くことで、赤裸々に抑圧の非人道性を描き出してみせた。それも、何れかの立場を一方的に非難するという事に陥らずに。しかも、それでいて、このオペラの筋を大きく外している訳では無い。 この路線、やるならここまでやらないとね、ということだなぁ、と思ったのを覚えています。 で、今回の「ナブッコ」は? 私は、今回もやはり後者、つまり「自分の言いたいことを言っている演出」だなと思いました。(どうも本人はそうではないと言いたいらしいけど) ただ、この演出は、ペーザロの「モーゼ」のような説得力は持ち得ない、と感じました。 長くなったし、何故そう思うかについては、次回。
2013年05月19日
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文化村 ル・シネマ 一頃、コンサートに行ってもらうチラシの中に入っていた映画。 先週のGW休みの最終日に行ってきました。火曜日は、ル・シネマは1,000円均一だし.... プログラム買う気は起きなかった...... イングランドにある引退した音楽家の為の養老ホーム「ビーチャム・ハウス」(ってのは多分ヴェルディが作ったのをネタにしているんだと思うのだけれど)の人間模様。存続が危ぶまれるホームを救う為のチャリティー・ガラを企画しているけれど、売り上げが伸び悩む中、往年の名ソプラノが入所してくる。かつてリゴレット3幕の4重唱で鳴らした仲間は彼女をガラに引っ張り出そうとするが.... といった内容だけれど、正直、話の筋に大して興味はありません。(きっぱり) デイム・ギネス・ジョーンズが、件のソプラノのライバル役でやはりガラに出て来るのだけれど、その他も含め、イングランドでかつて活躍した音楽家達が演奏するという趣向。まぁ、それ自体は面白いけれど....ねぇ.... ギネス・ジョーンズは流石だと思うけどさ。大体かつてイングランドで活躍した音楽家、って、殆ど知らんよ.... 最後はちょっと肩透かしといった感じ。(こういう観方をする側としては、ですが) かつての黄金カルテットの歌は、当然ながら劇中で演じているのは普通の俳優なので、まぁ、「吹替え」なのは仕方無いんですが、音源といい、ちょっと、ねぇ.... そこでそういう音源を選ぶんじゃなくて、きちっと老兵の姿も描いてこそではないかと思うのだけれどね。 まぁ、1,000円だったからあまり不満は無いんですがね。 実は監督がダスティン・ホフマン。もう75歳だそうです。
2013年05月13日
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今更ですが、今年のLFJの開催結果発表が行われました。 http://www.lfj.jp/lfj_2013/news/2013/05/512013.html 延べ人数51万人、国際フォーラムで41万人、だそうです。去年が国際フォーラムで36万人だったので、去年をやや上回り、国際フォーラムの人数で言えば、ほぼ震災前のレベルに戻したという事。 まぁ、今年はお天気にも恵まれたというのはあるんでしょうね。 来年のテーマも、恒例で最終日にマルタンが発表。東京は、これまでの9年間を振り返るハイライト的なものになるようです。 ......なんか死亡フラグっぽいテーマなんですが........ 実際どうなんでしょうね。クラウド・ファンディングはいまいち成功とは言い難い感じのようだったけれど(ちなみに私は出さなかったけれど)、一方で、日本各地でLFJはサテライト的に行われるようになっているし、今更終わりにする手は無いとは思うんですけどね。これだけ大掛かりにやる以上、会場の方は、もう今年の内には再来年のラフスケジュールは抑えるとは思うんですが。 9年経って、果たしてこれが「文化」として定着したと言えるのかどうか、心許ない部分もあるのだけれど、少なくとも「GWにはLFJがある」というのはクラシックファンには定着しつつあるし、なんとかここは踏ん張って欲しいと思うんですけどね。 お金が無いなら、クラウド・ファンディングみたいに、特典を与える方式よりも、より広く薄く、を志す方が、きっといいと思うのです。クラウド・ファンディングは「お金を集める」手段ですが、そうではなくて、お金を集める事を通じて「広く世に知らしめる」ということを考えるべきだと思うので。 やっぱりねぇ、こんな時代でも、なんだかんだ言って、企業の協賛は大事ですよ。その為には、やはり、「これだけ多くの人に注目されている!」ということをアピールするのが重要だと思うのでね。
2013年05月11日
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続いて、今年の公演を振り返って、ですが.... まず、個人的には、普段聞かないタイプの音楽を聞けたこと。 これは、ある意味ラ・フォル・ジュルネの目指していたもの、「音楽との新しい出会い」とでも言うべきものに通ずるものがあるかな、とも思います。 なんだかんだ言って、ギターとか、あまり聞かないんですよね。カニサレスのようなフラメンコ音楽、ビジェガスのようなアコースティックのギター音楽、こういうものを聞けたのは収穫でした。一方では、アンサンブル・アンテルコンタンポランらが引っ提げて来た現代音楽。これもやっぱりそれほど自分から聞きに行く音楽ではなかった。いや、私だけでなく、例えばカスタネットおばさんことルセロ・テナ。大体ですね、このLFJが始まる前、何処の誰が、カスタネットで深夜に5千人がスタンディングオベーションで熱狂するとか思います?何の冗談だ?と思うのが正直なところじゃないでしょうか。 そういう意味では、今回は絞り込んだ割に抑えるべき所は抑えられて良かったな、とは思ってます。 もう一つは、今年はチケットの売れ行きの勢いがもう一つで、結果、割と「一見さん」的な人が多くコンサートに来られたのではなかったかな、ということ。まぁ正直演目的に楽しめたのかなという面もあったとは思うのですが、そういう意味では、初回の頃のような、「ちょっと今までではあり得ない形での音楽との出会い」のようなものが少しは蘇ったかな、という気もしました。 何処かで、誰だか分からないんですけど、「毎年の常連からすればなんでこの人が?みたいなお客さんも居て」云々といったことを書かれてるのを見掛けたのですが、それは正直言って履き違え、お門違い。元々そういう類いの人はこの音楽祭には来なくてもいい訳でして。いや、来るなと言っている訳では無いのだけれど、放っといたってクラシック聞きに来るような人じゃなくて、「何それおいしいの?」的な人にもっと音楽を聞いて欲しい、というのが目的なんじゃないかなと思うので。 個人的な話に戻れば、今年はオーソドックスなピアノ独奏とか弦楽四重奏みたいなものはあまり聞いてないんですよね。ピアノは、それでもベレゾフスキーとか児玉麻里とか聞けたけど。ベレゾフスキーは、やっぱりあれですね。何弾いても簡単に思えてしまう。「夜のガスパール」って簡単な曲だったんだな〜、とつい思ってしまった。 それと毎年恒例の小曽根真。今年も聞けて良かったです。思ったより早く終わったのが意外でしたが...初日最後の公演だし、2,3曲アンコールやっても良かったのに.... コルボ指揮のグノーのレクイエムと、ヴォックス・クラマンティスの公演は、もう既に書いたのでいいかなと。私がこれ以上言わんでもいいだろう、的な...
2013年05月07日
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という訳で、今年のLFJを勝手に総括し始めようかなと。 まずは、ボランティアの方から。 3日間シフトに入る、というのは、実は今回が初めてです。 元々2008年に始まったボランティアですが、最初から2日間の内早番か遅番のいずれか、という形でやって来た訳です。が、正直、最初っからずっと会場に居る身としては、もっと入っても構わないし、という事で、以前から提言していたのではあります。実際、ホールAやC、B棟全体の運営を担当している会社のスタッフさんは、早番とか遅番とか無くて一日ぶっ通しですから。 こっちは好きでやってる上に基本半日。そりゃ問題無いでしょ、と思っていましたが、まぁ実際やってみるとこれが結構しんどい。日頃身体使ってないから、というのもあると思いますが、結構朝早くから「居なければならない」というのは、休日には割としんどいもんです。まぁ、実際のところ、寝不足が厳しいのでありまして。 今年はホールB5・D7・G409、それにホールAとCのプログラム配りの一部が担当だったのですが、やはりプログラム配りは大変ですね。特に、ホールA。御覧になった方はお分かりでしょうけれど、ホールCは元々1500人くらいしか入らないのに対して、ホールAは5000人入るホール。そこに対して投入出来る人員が精々10人かそこらなので、必然的にホールAは一人で配らなければならない絶対数が違います。その上、歌詞対訳まで出た日には.......まぁ、ボランティアの担当範囲とか、色々ある訳ですが、そのへんはまぁ実戦になったら、んなこと言ってられないですからね。 そこへ行くと、各ホールの担当は、例年通りといったところでしょうか。今年は聞こえて来た範囲では、特別大きなトラブルもなかったようで。まぁ、時間が押すのはもう毎度のことなんでどうしようもない訳ですが....数年前から比較的余裕のあるスケジュール組になったこともあって、ドアクローズが大幅に遅れるということも無かったようですし。 そうそう。それと、ユニフォーム(?)。 これまでは、化繊か木綿の緩いスタジャンだったのですが、今年は専用のTシャツが支給されました。今までは通常のスタッフと同じジャケットだったので、ボランティアかどうかは区別が付かなかった訳です。パスで区別は付くけれど、ぱっと見ではよく分からない。去年はオレンジのバンダナが支給されて、分かる人には分かるようになった訳ですが、それでも分かりにくいし、そもそもバンダナって、おじさんにはちと着用が難しい。結局私は腕に巻いてましたが、それもいまいちだし... で、今年はTシャツ。それも、通常のスタッフが着ているスタジャンのクリーム色とは違って、薄紫のもので、2013年用としての絵柄も入り、背中にはVOLUNTEERと大書きされて。 ま、ここまでやればボランティアとすぐ分かる仕組み。ジャケットと違って、終了後はそのまま記念に持ち帰ることになったし。 BEAMSが協賛して作って下さったそうで、BEAMSのロゴ入りで、生地もしっかりしていて、これは大変有り難い話なんですが...........あの.......えーとー...........サイズが、ね.....XLまでしかなくて、ね.......えーとー、一応、入るんですけどぉ......BEAMSのXLって、確かに大きめではあるんだけどぉ......XXLってゆーか.....3Lってゆーか.....そういうものって......(ごにょごにょ).....あ、痩せろ?はい。わかりました.....(涙) まぁ、正直、女性が多いので、どうしてもSサイズが多目になっていたとは思うんですが、XLでもゲット出来ないとやばいところでした。初日の朝シフトで本当によかった..... それと、ジャケットとの最大の違いは、Tシャツなので、汗かきにはちと厳しいということ。下にもう1枚着て重ね着にしてましたが、やはりどうしても汗を吸ってしまうので、結局毎晩洗濯&乾燥、でした。まぁ、物事一長一短はあるものだし、対応出来ればそれでいいんですが。とはいえ2枚下さいとは行かないからなぁ。
2013年05月06日
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というわけで、やっとこ帰って来て一服した所です。 いやー、やっと終わった...... 正直言うと、今年はかなり、例年になく疲れました。まぁ、好きでやってることだからしょうがないんですが、冗談抜きで朝から晩まで3日間みっちり詰めたのは初めてだったしなぁ.... 展示ホールとか、一回寄ったきりですよ。屋台村も結局1回か2回食べただけ。いやーもーマジで日頃の仕事にこの真面目さが活かされれば...(苦笑) そんな訳で、感想もまずはボランティアから。 今年は久々にホールA・Cのプログラム配布にも動員されましたが、まぁまぁなんとか乗り切ったようで、まぁそれはそれでよかったかなと。 まぁ、個人的にはいろいろいろいろあるんですけどね.... 去年から、学生さんも増えたのですが、今年は更に増えてる感じで。それはそれでまぁいいんですけど(そりゃおじさんが対応するよりは、キャピキャピ(死語)の若い娘さんが対応する方が、ねぇ?)個人的に非常にショックだったのは、高校生の子がいて、お父さんが自分より歳下だったという.........<それLFJと関係無いし..... それはさておき。 公演としてはまぁ色々ありましたが、今回大きかったのは、やはり「普段自分が聞かないもの」について結構聞く機会があったということかなと。つまりは、LFJの原点に近いような感触なんですね。 アンサンブル・アンテルコンタンポランの演奏会にしてもそうだし、カニサレスらのフラメンコなんかもそう。そういうものを生で聞ける、というのはやはり得難い機会だったし、そういう意味では、実演で聞く事の意味を改めてしみじみ感じた次第です。 とりあえず今夜はもう遅いので、こんなところで。 お疲れ様でした〜
2013年05月05日
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終演後40分一本勝負で漸くビール飲んで帰るの図…
2013年05月05日
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業務終了したので、行けるかどうか分からなかったホールA最終公演に出撃です。 まだ仕事してる皆さん、すんません…
2013年05月05日
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只今休憩中… もう少しで終了です。最後の山が高いけど…
2013年05月05日
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違うって(^^;
2013年05月05日
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晴れた! どピーカン!これぞ五月晴れ!テンション上がる〜! しかもベースの気温は程々らしいのでそよ風そよげば実に爽やか! まーさーにービール日和@屋台村!! でも今日もシフトしかも遅番なのでビールあり得ない! つーかやっぱ眠いし… まぁ、洗濯乾燥したし、靴も磨いたし、ヒゲも剃ったし、中身は今更どうしようもないので勘弁して貰うとして、準備は調ったと。 今日も朝から聞きますが、リチェルカーレ・コンソートのソプラノがキャンセルだそうで、曲目大幅変更、器楽だけらしいんですよね。ま、その辺がちょっと残念だけど、どんなのを持って来るか期待しましょう。 それと、ホールCでのアンポンタン。(かなり疲れております) では、最後まで元気よく行きましょう…
2013年05月05日
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2013年05月04日
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疲れた.........そして只今洗濯中........ 今日も早番シフトの為、聞いたのは4公演。 まずは、コルボ指揮ローザンヌ声楽アンサンブルの演奏会。 デュリュフレのグレゴリオ聖歌によるモテットは、ヴォックス・クラマンティスも歌ってましたが、ヴォックス・クラマンティスがグレゴリオ聖歌を強く意識した演奏だとすれば、こちらはもっと曲自体の近代性を意識している、といった感じなのでしょうか。どちらもそれぞれ違ってそれぞれに美しい、といったところ。 そして、グノーのレクイエム。滅多に聞く機会のない演目だっただけに、聞けて良かったなぁ、といったところ。 もう一つは、アンサンブル・アンテルコンタンポラン。これも面白かった。ピアノの反響板、というか、ピアノのはらわたに向かって演奏することで共鳴を得る、という奏法。ピアノ自身もダンパー踏みっ放しで共鳴させる、その鳴り響きの様を聞く、といった趣のマヌリの「ミシガン・トリオ」(クラリネット、ヴァイオリン、ピアノの三重奏)。聞けば、こういう音楽自体はそれほど珍しくはないらしいのですが、こちらは初体験。聞いてた位置も絶好の場所で、とても面白かった。 最後に、カニサレスのギターを聞いて帰ってきました。 いよいよ明日は最終日。晴れて、気温も少し上がるけど、上がり過ぎはしないみたいですね。 最後まで元気よく行こう....と思いつつもう寝ます.......
2013年05月04日
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今日最初はコルボ指揮ローザンヌ声楽アンサンブルの公演。(#245) ヴォックス・クラマンティスも歌ったデュリュフレのモテット。これが疲れた身体に染み入ること… グノーのレクイエムは、実演を聞くのは初めてだけれど(そもそも録音だってろくすっぽ聞いてないけど)、器楽を抑えた声楽アンサンブル重視の、フォーレなんかとはまた随分と趣きの異なる佳曲。 そして、#267、アンサンブル・アンテルコンタンポラン。実際はソリストらによる2重奏と3重奏だけれど、これが「音楽の冒険」という副題に違わぬエキセントリックというか、刺激的な音楽。いや、まだまだ知らないことが一杯あるなぁ、勉強が足りないなぁ、と実感しました。 こういうものを生演奏で聞けるのがラ・フォル・ジュルネならではですねぇ…
2013年05月04日
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今日のお仕事終了〜 只今腹拵え中です。 これから大休止を経て、今日も夜までロングランです。 取り敢えずコルボ指揮のグノーのレクイエム、それにアンサンブル・アンテルコンタンポランが目玉かな? ビールでも飲もうかと思ったけど、涼しくて、ちょっとビールという感じではないですかね…?
2013年05月04日
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というわけで、今日も早よから出撃中… 今日も午前はボランティア、午後遅くからは公演を聞くだけです。 今日は昨日程にはタイトな日程にはしていないので、屋台村でゆっくりする時間もある!と信じたい…… 昨日も天気は良かった(良かった?まぁ、雨は降ってない)ですが、今日も天気は良さそう。その割に暑くはなくて、丁度いい気候ですね。本来ならビール日和ですが、今年は全体的に日程をタイトにしてしまったし、ビールはやめとこう… 先ほども書きましたが、今日はNHKーFMの特集もあるので、会場に来られない方もお楽しみ、ですね。 では、行って来ま〜す。
2013年05月04日
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毎年恒例となっているNHK-FMの特集「今日は一日"ラ・フォル・ジュルネ"三昧」が本日放送されます。 http://www9.nhk.or.jp/zanmai/program/130504.html 2013年5月4日(土・祝) 午後0時15分~10時10分(途中、ニュース中断あり) まぁ、ぶっちゃけていうと、私聞いた事ないんですけどね.....(^^; <ずっと会場にいるので ケフェレックやベレゾフスキーの演奏の生中継もあり、昨日の公演の録音でアンサンブル・アンテルコンタンポランも18:00頃からあり。(ゴールデンアワーに大胆なことを...) 来られない方もどうぞお楽しみを。
2013年05月04日
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2013年05月03日
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結局、現地に居る間はあまりにタイトな日程で、なーんも書く暇ありませんでした....<くどいようだが自業自得 今日は何と言っても小曽根&ソルト。 あのですね、もうね、関係無いですね、クラシック。一応最初は各々ソロでクラシック曲をベースに演奏したものの、「クープランの墓」(プレリュード)の後、チック・コリアの「スペイン」以降はもう完全にジャズ。ほぼBlue Noteノリですね。二階だったので間の手入れにくくて残念..... それと、今年も来ましたヴォックス・クラマンティス。いいですねぇ、相変わらず。 今年はグレゴリオ聖歌と、それをベースにした近現代フランスの作曲家のモテットなど、それにギョーム・ド・マショーの宗教的な歌曲を取り混ぜた演奏会。これが素晴らしく清澄な声。それと、コンサート最初のちょっとした演出。細かくは書きませんが、これは想像以上に心揺さぶられるものでした。多くは語りませんが、まぁ、明日のホールB5の公演では、遅刻しない方がいいと思います。開演時間を過ぎてしまうと、恐らく、演出の都合上、一曲目に入れない=演出効果は体験出来ず、なので。 そのホールB5、エスカレーター側で振舞われる「フレンチ」、試食という感じの一口のものですが、公演ハシゴの合間の一瞬の隙をついて(?)戴きました。 私が戴いたのは鹿のモモ肉のタルタルに鹿とビーツのコンソメジュレ。美味しゅう御座いました.... ボランティアは、今年はTシャツです。薄紫のTシャツで、後ろにLFJのロゴの下にVOLUNTEERと大書きしてあるのがボランティア。見つけても石を投げないで〜 まぁ、それはともかく、例年ジャケットというか木綿のスタジャンだったのが、今年はTシャツで、それはそれでいいんですが、あの....その.....これはですね、汗っかきの私としましては、下にもう一枚着ていても....... 只今洗濯乾燥機稼動中..... 明日も朝から出動です。
2013年05月03日
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自業自得なんですが、今日は結構詰め込んでしまったので、全然余裕がありません… ベレゾフスキーのアンコールは断念して、いよいよ小曽根&塩谷です。 ここまでだと、今年も来ましたヴォックス・クラマンティスが素晴らしかった… まだ最終日のホールCはあるんじゃないかな?
2013年05月03日
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なんか今日は疲れた…… 寄る年波+寝不足+今日は立ち仕事が多かったからだろうな… という訳でソーセージとポテトで軽く腹拵え。これから公演です。
2013年05月03日
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早過ぎて開幕という気分では全然ない有楽町でコーヒー中です。 そんな訳でいよいよ当日です。 今日の目玉は…個人的には、小曽根&塩谷デュオですかね〜 うん。当日だというのにテンション上がってないな(^ ^; まぁ、楽しんで行きましょう〜
2013年05月03日
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というわけでなんとなく前日の夜であります。 私は行かなかったですが、今夜は前夜祭で結構盛り上がったようで。まずは重畳重畳。 と言いつつ、この段階になってもまだいまいちテンション揚がり切れていないという....(^^; まぁ、明日も早いので、さっさと寝ようっと。 この3日間は天気はほどほど、但し気温は低めのようなので、ビールにはいまいちですかね....
2013年05月02日
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