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☆葡…ブ、フ ☆萄…トウ
のび太「葡萄」
葡萄茶
(えびちゃ)色、 葡萄染め
(えびぞめ)という言葉を耳にしたことがあるかと思います。葡萄(えび)は、ヤマブドウの古名エビカズラからきています。
葡萄茶
は、卒業式の袴などに見られる暗い赤色ですが、『源氏物語』などに出てくる 葡萄色
は、赤みのある紫色で、ヤマブドウでななくムラサキの根で染めます。
紫は「高貴」を象徴する色でした。
枕草子第二六三段は、関白道隆が一切経供養を行う場面を描きます。一切経供養は、新しく写経した一切経を寺に納めて供養するイベントです。中宮定子のお供で清少納言も参加しました。そのときの定子の衣装です。
…紅の御衣(おんぞ)どもよろしからむやは。なかに唐綾の柳の御衣、 葡萄染 の五重襲(いつへがさね)の織物に、赤色の唐の御衣、地摺の唐の薄物に象眼重ねたる御裳などたてまつりて、ものの色などは、さらになべてのに似るべきやうもなし。
この日はほかにも「 葡萄染
」の装束が多く書かれています。
残念ながら、 葡萄染め
は褪色しやすかったようで、第一五八段で「むかしおぼえて不用なるもの」昔は立派だったのだろうけれど、今では用をなさないものとして、「 葡萄染
の織物」を挙げています。時が経ってすっかり色あせてしまった葡萄染めのことです。
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○◦○「此君(このきみ)」は誰?◦○◦ June 22, 2024
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