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☆鍾…ショウ、あつ(める)、つりがね、さかずき
☆輯…シュウ、あつ(める)、やわ(らぐ)
☆蒐…シュウ、あかね、あつ(める)、かり
☆纂…サン、あつ(める)、くみひも、つ(ぐ)
「あつめる」と読む漢字は常用漢字では「集める」であって、この一字で間に合ってしまうのですが、ほかにも「あつめる」漢字はあって、集めてみると微妙なニュアンスの違いが面白いと感じます。
「親の愛を一身にあつめる」という場合の「あつめる」は「鍾める」と書けます。「鍾(ショウ)」は「鍾愛」(愛情をあつめる)のように、心情に関する事柄をあつめるときに用います。元は金属製の酒壺の意味なので、愛情を注ぎ入れるイメージです。「鍾乳洞」の「鍾」でもあります。この「鍾」は「釣り鐘」。釣り鐘の表面の突起が「鍾乳」で、「鍾乳」のような突起ができるのが「鍾乳洞」です。
ジョン・ディクスン・カーの作品に「帽子収集狂事件」という題名があります。今は「収集」を使いますがが、私が初めて読んだ頃は「蒐集」の字が使われていました。
この「蒐」はアカネだったのですね。知りませんでした。染料にする草を狩り集めるイメージでしょうか。
「編集」と同じような意味の「編纂」の「纂」も「あつめる」です。元の意味は「組紐」なので、糸をよりあつめて1つにするイメージです。
「輯(シュウ)」は、車の積載部の意味から借りて「あつめる」「やわらぐ」の意味を持つ漢字です。車の荷台に荷物を整理して乗せる感じでしょうか。「材料をあつめて整理する」です。「編輯」=「編集」の熟語で使います。