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与謝野晶子の歌碑　宇治　源氏物語のまちへ１２

テーマ：ちいさな旅～お散歩・日帰り・ちょっと１泊(42318)

カテゴリ：源氏物語ゆかりの地めぐり

「源氏物語ミュージアム」の花咲く庭内を南方向へ抜けると、すぐに行き当たるのが

いよいよ古跡めぐりも終盤に入ったことを感じながら、→に沿って
「さわらびの道」と呼ばれる小道を「宇治上神社」の方向に進むと左手に見えてくるのが
宇治第３帖「総角（あげまき）」の古跡。

古跡は少し小高い場所にあり、前方はちょっとした広場になっていて
座って疲れを癒すことができます。

広場には与謝野晶子の宇治十帖にちなんだ歌碑も。
数度の源氏訳を敢行した歌人の思い入れが伝わる場所ですね。

与謝野晶子の伝記の描写を小学校のときに読んだのが、私にとっての源氏の原体験。
興味を持って学校の図書館で探してもなく、中学校に入ってようやく、
一巻ものの子供向けの要約本を読み、高校に入って、田辺聖子さんの訳本、
あさきゆめみしの次に、当時「紫式部　源氏物語」というアニメ映画の表紙で
復刻されていた与謝野源氏を読んだのでした。

「さわらびの道」をさらに進むと、左手にあるのが世界文化遺産・「宇治上神社」。
八の宮の山荘のモデルといわれる場所のひとつで、ゆっくり拝観したいのですが
こちらも夫と共に来月観る予定。

「宇治上神社」のお社を抜けると、すぐ左手にあるのが
「さわらびの道」の由来になっていると思われる
宇治第４帖「早蕨」の古跡。

「宇治第１帖・橋姫」
光源氏と女三宮の息子・薫は、俗聖と呼ばれる八の宮の山荘に通ううちに
大君と中の君を垣間見し、その後、応対をした老女房・弁のおもと（後の弁の尼君）によって
実の父親の存在を知ることに。

「宇治第２帖・椎本」
姉の大君に惹かれ、老女房の話を聴くためにも宇治に通う薫の様子を見て、
光源氏の孫・匂宮は八の宮の姫たちに興味を抱き、薫の代わりに返歌などするも

「宇治第３帖・総角」
八の宮から姫たちの後見を頼まれたのを口実に大君へ恋を語るも思いが成就しない薫は、
自分と中の君との結婚を望む大君を欺き、匂宮を中の君の寝所に導くことに。
事実を知って驚き、なかなか宇治へ通えない匂宮の不実と薫の欺きを嘆く大君は心労に倒れ、
ようやく自分の薫への思いに気づくも、時すでに遅く、尼になりたいと願いながら他界。

「宇治第４帖・早蕨」
大君の遺言通り、妹の中の君の後見をしつつ、宇治の山荘から
匂宮の住まいである二条院に移り住んだ中の君に対して複雑な思いにくれる薫。
中の君は、大君への思いが断ち切れないまま面影を求めてくる薫と、
薫との関係を疑う匂宮の間で悩むことに。

世俗から逃れたいと願いつつ、娘という絆しを断ち切れなかった八の宮の心配した通り、
薫と匂宮の間で、宇治川に浮かぶ木の葉のように揺れる二人の姫たちの古跡が
八の宮の山荘になぞらえられた宇治上神社の左右に置かれているのには
きっと古からの愛好家の方たちの深い思いが込められているのでしょう。

続きます。

「源氏物語ゆかりの地めぐりの日記」
「源氏物語の日記」

***

源氏物語のあらすじをお読みになりたい方は、よろしかったら
「源氏物語で恋と人生を学ぶ」（ayakawaの楽天さんのもう一つのブログ）、
下記のリンクから2004年10～12月の日記へ、もしくは
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「源氏物語で恋愛セミナー」をご覧下さいませ。