F&Bハーレクインパラレル二次創作小説:Rewrite The Stars 6
薄桜鬼 昼ドラオメガバースパラレル二次創作小説:羅刹の檻 10
黒執事 異世界ファンタジーパラレル二次創作小説:碧の騎士 2
天上の愛 地上の恋 転生現代パラレル二次創作小説:祝福の華 9
黒執事 転生パラレル二次創作小説:あなたに出会わなければ 5
YOI火宵の月パロ二次創作小説:蒼き月は真紅の太陽の愛を乞う 2
薄桜鬼 現代ハーレクインパラレル二次創作小説:甘い恋の魔法 7
火宵の月 転生オメガバースパラレル 二次創作小説:その花の名は 10
薄桜鬼異民族ファンタジー風パラレル二次創作小説:贄の花嫁 12
薄桜鬼ハリポタパラレル二次創作小説:その愛は、魔法にも似て 5
天上の愛地上の恋 大河転生パラレル二次創作小説:愛別離苦 0
火宵の月 BLOOD+パラレル二次創作小説:炎の月の子守唄 1
PEACEMAKER鐵 韓流時代劇風パラレル二次創作小説:蒼い華 14
黒執事 異民族ファンタジーパラレル二次創作小説:海の花嫁 1
火宵の月 韓流時代劇ファンタジーパラレル 二次創作小説:華夜 18
火宵の月×呪術廻戦 クロスオーバーパラレル二次創作小説:踊 1
薔薇王韓流時代劇パラレル 二次創作小説:白い華、紅い月 10
薄桜鬼 ハーレクイン風昼ドラパラレル 二次小説:紫の瞳の人魚姫 20
天上の愛地上の恋 転生昼ドラパラレル二次創作小説:アイタイノエンド 6
鬼滅の刃×火宵の月 クロスオーバーパラレル二次創作小説:麗しき華 1
火宵の月 異世界ファンタジーパラレル二次創作小説:鳳凰の系譜 1
薄桜鬼腐向け西洋風ファンタジーパラレル二次創作小説:瓦礫の聖母 13
コナン×薄桜鬼クロスオーバー二次創作小説:土方さんと安室さん 6
薄桜鬼×火宵の月 平安パラレルクロスオーバー二次創作小説:火喰鳥 7
天上の愛地上の恋 転生オメガバースパラレル二次創作小説:囚われの愛 8
天上の愛地上の恋 昼ドラ風時代パラレル二次創作小説:綾なして咲く華 2
ツイステ×火宵の月クロスオーバーパラレル二次創作小説:闇の鏡と陰陽師 4
天愛×腐滅の刃クロスオーバーパラレル二次創作小説:夢幻の果て~soranji~ 0
ハリポタ×天上の愛地上の恋 クロスオーバー二次創作小説:光と闇の邂逅 2
魔道祖師×薄桜鬼クロスオーバーパラレル二次創作小説:想うは、あなたひとり 1
火宵の月 異世界ファンタジーパラレル二次創作小説:月の国、炎の国 1
天愛×火宵の月 異民族クロスオーバーパラレル二次創作小説:蒼と翠の邂逅 0
陰陽師×火宵の月クロスオーバーパラレル二次創作小説:君は僕に似ている 3
黒執事×ツイステ 現代パラレルクロスオーバー二次創作小説:戀セヨ人魚 2
黒執事×薔薇王中世パラレルクロスオーバー二次創作小説:薔薇と駒鳥 27
薄桜鬼×刀剣乱舞 腐向けクロスオーバー二次創作小説:輪廻の砂時計 9
火宵の月×薄桜鬼クロスオーバーパラレル二次創作小説:想いを繋ぐ紅玉 54
天上の愛地上の恋 昼ドラ転生パラレル二次創作小説:最愛~僕を見つけて~ 1
バチ官腐向け時代物パラレル二次創作小説:運命の花嫁~Famme Fatale~ 6
FLESH&BLOOD×黒執事 転生クロスオーバーパラレル二次創作小説:碧の器 1
腐滅の刃 平安風ファンタジーパラレル二次創作小説:鬼の花嫁~紅ノ絲~ 1
天愛×薄桜鬼×火宵の月 吸血鬼クロスオーバ―パラレル二次創作小説:金と黒 4
黒執事×火宵の月 クロスオーバーパラレル二次創作小説:悪魔と陰陽師 1
火宵の月 戦国風転生ファンタジーパラレル二次創作小説:泥中に咲く 1
火宵の月 地獄先生ぬ~べ~パラレル二次創作小説:誰かの心臓になれたなら 2
PEACEMAKER鐵 ファンタジーパラレル二次創作小説:勿忘草が咲く丘で 9
FLESH&BLOOD ハーレクイン風パラレル二次創作小説:翠の瞳に恋して 20
火宵の月 異世界ファンタジーロマンスパラレル二次創作小説:月下の恋人達 1
天上の愛地上の恋 現代転生パラレル二次創作小説:愛唄〜君に伝えたいこと〜 1
天上の愛地上の恋 現代昼ドラ風パラレル二次創作小説:黒髪の天使~約束~ 2
火宵の月 異世界軍事風転生ファンタジーパラレル二次創作小説:奈落の花 2
天上の愛 地上の恋 転生昼ドラ寄宿学校パラレル二次創作小説:天使の箱庭 5
天上の愛地上の恋 現代昼ドラ転生パラレル二次創作小説:何度生まれ変わっても… 0
天上の愛地上の恋 昼ドラ転生遊郭パラレル二次創作小説:蜜愛~ふたつの唇~ 0
天上の愛地上の恋 帝国昼ドラ転生パラレル二次創作小説:蒼穹の王 翠の天使 1
名探偵コナン腐向け火宵の月パラレル二次創作小説:蒼き焔~運命の恋~ 1
FLESH&BLOOD ファンタジーパラレル二次創作小説:炎の花嫁と金髪の悪魔 6
火宵の月 和風ファンタジーパラレル二次創作小説:紅の花嫁~妖狐異譚~ 3
天上の愛地上の恋 昼ドラ風パラレル二次創作小説:愛の炎~愛し君へ・・~ 1
黒執事 昼ドラ風転生ファンタジーパラレル二次創作小説:君の神様になりたい 4
火宵の月 昼ドラハーレクイン風ファンタジーパラレル二次創作小説:夢の華 0
薄桜鬼腐向け転生刑事パラレル二次創作小説 :警視庁の姫!!~螺旋の輪廻~ 15
FLESH&BLOOD ハーレクイロマンスパラレル二次創作小説:愛の炎に抱かれて 10
PEACEMAKER鐵 オメガバースパラレル二次創作小説:愛しい人へ、ありがとう 8
天愛×火宵の月クロスオーバーパラレル二次創作小説:翼がなくてもーvestigeー 2
薄桜鬼腐向け転生愛憎劇パラレル二次創作小説:鬼哭琴抄(きこくきんしょう) 10
薄桜鬼×天上の愛地上の恋 転生クロスオーバーパラレル二次創作小説:玉響の夢 5
黒執事×天上の愛地上の恋 吸血鬼クロスオーバーパラレル二次創作小説:蒼に沈む 0
天愛×F&B 昼ドラ転生ハーレクインクロスオーパラレル二次創作小説:獅子と不死鳥 1
天上の愛地上の恋 現代転生ハーレクイン風パラレル二次創作小説:最高の片想い 4
バチ官×天上の愛地上の恋 クロスオーバーパラレル二次創作小説:二人の天使 3
FLESH&BLOOD 現代転生パラレル二次創作小説:◇マリーゴールドに恋して◇ 2
YOI×天上の愛地上の恋 クロスオーバーパラレル二次創作小説:皇帝の愛しき真珠 6
火宵の月×刀剣乱舞転生クロスオーバーパラレル二次創作小説:たゆたえども沈まず 2
薔薇王の葬列×天上の愛地上の恋クロスオーバーパラレル二次創作小説:黒衣の聖母 3
火宵の月×薄桜鬼 和風ファンタジークロスオーバーパラレル二次創作小説:百合と鳳凰 2
薄桜鬼×天官賜福×火宵の月 旅館昼ドラクロスオーバーパラレル二次創作小説:炎の宿 2
薄桜鬼×火宵の月 遊郭転生昼ドラクロスオーバーパラレル二次創作小説:不死鳥の花嫁 1
天愛×火宵の月陰陽師クロスオーバパラレル二次創作小説:雪月花~また、あの場所で~ 0
薄桜鬼×天上の愛地上の恋腐向け昼ドラクロスオーバー二次創作小説:元皇子の仕立屋 2
火宵の月 異世界ファンタジーパラレル二次創作小説:碧き竜と炎の姫君~愛の果て~ 1
F&B×火宵の月 クロスオーバーパラレル二次創作小説:海賊と陰陽師~嵐の果て~ 1
F&B×天愛 昼ドラハーレクインクロスオーバ―パラレル二次創作小説:金糸雀と獅子 1
天愛 異世界ハーレクイン転生ファンタジーパラレル二次創作小説:炎の巫女 氷の皇子 0
相棒×名探偵コナン×火宵の月 クロスオーバーパラレル二次創作小説:名探偵と陰陽師 1
F&B×天愛吸血鬼ハーレクインクロスオーバーパラレル二次創作小説:白銀の夜明け 0
名探偵コナン×天上の愛地上の恋 クロスオーバーパラレル二次創作小説:碧に融ける 0
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※BGMと共にお楽しみください。「薄桜鬼」「火宵の月」「天上の愛地上の恋」二次小説です。両性具有·男性妊娠設定ありです、苦手な方はご注意ください。作者様・出版社様とは一切関係ありません。性描写が一部含まれます、苦手な方はご注意ください。二次創作・BLが苦手な方はご注意ください。女がちらりと自分に銃を突き付けている男を見ると、彼は恐ろしく背が高く、蒼い瞳は冷たい光を放っていた。「動けば撃つ。」「あんた、勘違いしているんじゃねぇか?俺はあんたの友達をあの化物から助けてやっただけだぜ。」「どうだか。」男―ルドルフはそう言うと、撃鉄を起こした。「ルドルフ様、どうか銃を下ろしてください。」「ヴィクター、無事か?」「はい。そちらの黒髪の方、助けて下さってありがとうございました。」「いいって事よ。」「それよりも、この吸血鬼は一体・・」「じきにわかる。」女がそう言った後、空が白み始めたかと思うと、太陽が東の空に昇った。すると、ヴィクターに襲い掛かって来た吸血鬼が、女に斬られた首ごと消滅した。「なっ・・」「あれは、吸血鬼といっても下っ端の存在さ。俺やあんたみたいに太陽の光を浴びても死なねぇ奴もいる。」「ますます怪しいな。このまま貴様を逃がす訳にはいかん。」「そうカリカリしなさんな、坊や。」女から軽く挑発され、ルドルフの眉間に皺が寄った。「ルドルフ様、こちらにいらっしゃったのですね。」ルドルフが女に再び銃口を向けた時、一人の青年がルドルフ達の前に現れた。青年は、黒髪に上質なエメラルドを磨き上げたような、翠の瞳をルドルフに向けると、少し困ったような顔をしてルドルフにこう言った。「また王宮を抜け出されて、吸血鬼事件を追っていらしたのですね、困った方。」「うるさい。」まるで幼子を叱る母親のようにルドルフに向かって声を掛けた青年は、天使のように美しかった。いや、天使そのものだと、ヴィクターと黒髪の女は思った。「さぁ、一緒に王宮へ戻りますよ。」「うるさい。」そう言ったルドルフは、少し拗ねたような顔をしていた。「あの、ルドルフ様、そちらの方は・・」「ヴィクター、お前はアルフレートと会ったのは初めてだったな。アルフレート、こいつはわたしの友人の、ヴィクターだ。」「初めまして、アルフレート=フェリックスと申します。」「ど、どうも・・」美しい青年司祭―アルフレート=フェリックスから微笑まれ、ヴィクターの胸は何故か高鳴ってしまった。「ふぅん、神父と吸血鬼が恋人同士とはねぇ・・ま、俺らには関係のねぇこった。」黒髪の女はそう言って呆れたような顔をした後、ルドルフ達の前から消えた。「彼女は一体、何者だったのでしょうね?」「さぁな、それよりもそろそろ戻らないとな。」「そうですね。ヴィクターさん、ではわたし達はこれで失礼致します。」「は、はぁ・・」呆けたように帰宅したヴィクターに、エレーヌの雷が落ちたのは言うまでもなかった。「ルドルフ様、どちらへ?」「出掛けて来る。」「お熱がありますね。昨夜無理をなさったから・・」「これ位、何ともない。」ルドルフはそう言ってアルフレートにそっぽを向いたが、彼はルドルフの額にその掌を押し当てたまま、外そうとしなかった。「お休みになって下さい。さもなければ侍医をお呼びして・・」「もういい、わかった!」子供のように頬を膨らませて拗ねたルドルフは、足音荒く私室へと戻っていった。「後でお薬をお持ち致しますね。」「要らない。熱を下げるには、汗を沢山掻けばいいのだろう?」「ル、ルドルフ様?」不意を突かれたアルフレートは、ルドルフにあっという間に寝台の中へと引き摺り込まれてしまった。「いけません・・あっ」「ここが、良いんだな?」「違います・・あ、そこは・・」ルドルフがアルフレートの法衣を脱がし、カソックのボタンを外しながら彼の下肢に触れた時、何かが濡れたような感覚がした事に気づいた。見ると、彼の漆黒のスラックスに血のような染みが広がっていた。「怪我でもしたのか、見せてみろ。」「いけません!」ルドルフはアルフレートが制止する声を無視し、彼のスラックスと下着を剥ぎ取った。するとそこには、男と女、両方の性器が存在していた。「見ないで・・見ないでください。」「逃げるな。わたしに全てを見せろ。」腰を浮かし、自分から逃げようとするアルフレートを、ルドルフは自分の方へと引き寄せ、彼の足を大きく開かせ、仰向けにさせた。「ルドルフ様、あっ、そんな、汚い・・」「お前の血は、甘いな。気が狂いそうだ。」ルドルフはアルフレートの蜜壺を舐め、彼に見せつけるかのように彼の愛液と経血を飲んだ。「これ以上は・・」「もう遅い。」ルドルフはアルフレートの上に覆い被さると、彼の中に挿入った。「はぁぁ・・んっ・・」グチュグチュという水音と共に、ルドルフのモノが己の中を進んでゆくのを感じ、アルフレートは思わず彼の背に爪を立てた。ルドルフの熱は翌日下がったが、今度はアルフレートが熱を出して寝込んでしまった。「すまない、無理をさせたな。」にほんブログ村二次小説ランキング
2024年09月09日
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「薄桜鬼」「火宵の月」「天上の愛地上の恋」二次小説です。両性具有·男性妊娠設定ありです、苦手な方はご注意ください。作者様・出版社様とは一切関係ありません。二次創作・BLが苦手な方はご注意ください。「まぁ、おかしな事をおっしゃるのね。」ヴィクターの言葉を聞いた女は、そう言って笑った。「わたくしが売っているのはハーブです。」「では・・」「女はいつの時代も、己の命を削ってまでも美を手に入れるつもりですわ。」「何だと?」「砒素は、鮮やかな緑を生み出すものですわ。量を間違えてしまうのは、命取りになりかねませんわ。」「何が言いたい?」「ジェニー、これは一体どういうことなの!?」ヴィクターと女が睨み合っていると、店のドアベルが鳴り、中に太った女が入って来た。その顔は、ツィテと同様、醜く腫れ上がっていた。「あらあら、お可哀想に。」「笑い事じゃないわよ!」太った女はそう叫ぶと、ある物をカウンターに叩きつけた。それは、ツィテが口にしたのと同じ茶葉だった。「痩せるって言うから買ったのに、何なのよこれは!」「茶葉には確かに痩せる効果はありますが、個人差があると、ご購入の時にはっきりと説明したでしょう?」「でも・・」「返金なら致します。」女は太った女にそう言うと、金貨が詰まった袋と小瓶を彼女に渡した。「ありがとう。」店から上機嫌な様子で出て行った女をヴィクターが見送ると、女は彼に先程太った女に渡した物と同じ小瓶をカウンターに置いた。「それは?」「あの方の、顔の腫れを治す解毒薬ですわ。これを、ツィテ様に飲まして差し上げて下さいな。」「わかった・・」「またのお越しを、お待ち申し上げておりますわ。」女は不敵な笑みを浮かべると、店の奥へと消えていった。「本当に、これを飲めば腫れが治るのですか?」「はい。」「ありがとうございます、先生。」女の言葉に嘘はなく、彼女から渡された解毒薬を飲んで眠った後、あの酷く腫れ上がった顔はすっかり元に戻っており、ツィテは鏡で己の顔を見た後、思わず安堵の溜息を吐いた。「良うございましたね、お嬢様。」「えぇ。もう怪しいものには手を出さないわ。」「その方がいいでしょう。」「そうか。そのハーブ店の女店主がどうもあやしいな。」「わたしも、そう思います。ルドルフ様、どちらへ?」「少し野暮用へな。」「はぁ・・」ルドルフが言う、“野暮用”とは、すなわち女との密会だ。「お前も来るか?」「いいえ、結構です。」「何だ、つれないな。」ルドルフはそう言うと、そのままヴィクターに背を向けて歩き出した。「お帰りなさい、あなた。」「ただいま。」ヴィクターが帰宅すると、妻のエレーヌが彼を出迎えた。「随分と疲れているわね。」「あぁ、色々とあってね。」「そう。」エレーヌと共に夕食を食べながら、ヴィクターはあのハーブ店の謎めいた女店主の事が寝るまで頭から離れなかった。「最近、吸血鬼騒ぎがこの近辺で起きているのですって。」「へぇ、それは物騒だね。」「何でも、その吸血鬼を見た人間は、その恐ろしさで気が狂ったそうよ。あなたも気をつけてね。」「わかったよ。」吸血鬼なんて、昔のおとぎ話の中にしか登場しないものだと、ヴィクターは“その日”まで信じていた。「じゃぁな。」「あぁ、またな。今夜はお前と久しぶりに会えて良かった。」“その日”、ヴィクターは学生時代の友人と久しぶりに会って楽しく酒を酌み交わした。上機嫌で、少し酒に酔いながらヴィクターが夜の街を歩いていると、路地裏の方から変な“声”が聞こえて来た。(何だ?)耳を澄ませてみると、その“声”は徐々にヴィクターの元へと近づいて来た。(おいおい、嘘だろ・・)すっかり酔いが醒めたヴィクターは、その“声”の主―巷を騒がしている吸血鬼を見て、恐怖の余り失神した。“吸血鬼”が彼の喉元にその鋭い牙を食い込ませようとした時、その首は宙に舞った。「ったく、面倒かけさせやがる・・」そう言って吸血鬼の血で濡れた刃を払った黒髪の女は、舌打ちした後その場から離れようとした。しかしその前に、彼女は銃を背後から突きつけられていた。「動くな。」(厄介だな・・)にほんブログ村二次小説ランキング
2024年09月07日
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「薄桜鬼」「火宵の月」「天上の愛地上の恋」二次小説です。両性具有·男性妊娠設定ありです、苦手な方はご注意ください。作者様・出版社様とは一切関係ありません。二次創作・BLが苦手な方はご注意ください。―今年に入って三人目ですって・・―恐ろしいわ・・―犯人は吸血鬼なのかしら?「お嬢様、マリー様からお手紙が届きました。」「そこへ置いておいて頂戴。」「はい。」マリーの友人であるツィテは、髪をブラシで梳いた後、彼女が自分に宛てた手紙の封を切った。そこには、また人が死に母が狂っている事などが書かれていた。「お嬢様、客間にお客様が・・」「わかったわ。」親友からの手紙を読み終えたツィテは、自室から出て、階下にある客間へと向かった。そこには、自分の元婚約者であるユリウスの姿があった。「お久しぶりですわね。一方的にわたくしとの婚約を破棄したあなたが、今更わたくしに何のご用かしら?」「ツィテ様、どうか・・」「イザベル、お客様のお帰りよ!」ユリウスはまだ何か言いたそうな顔をしていたが、その前に屋敷から叩き出された。「朝から嫌な気分だわ。」「お嬢様、どちらへ?」「すぐに戻るわ。」ツィテがそう言って屋敷から出ると、“ある場所”へと向かった。「おやお嬢様、いらっしゃいませ。」「“例の物”をお願い。」「かしこまりました。」ハーブ店の店主・ジェニーは、ツィテにそう言って金貨が詰まった袋と引き換えに、“例の物”を取り出した。「どうぞ、これからもご贔屓に。」「ええ。」ツィテは、帰宅した後に、“例の物”をティーポットの中に入れた。「お嬢様、ロザリア様がお見えです。」「わかったわ。エリー、この“お茶”をロザリア様に。」「わかりました。」「あら、どうしたの?辛気臭い顔をして・・」「ロザリア様、お忙しいのに一体何のご用でしょうか?」「あなた、これからどうするつもりなの?」「あなたに、関係ないでしょう?」「大ありよ!あなたが独身だと、わたくしの立場が・・」「お茶、冷めない内にどうぞ。」「ありがとう。」ロザリアは、何の疑いもなくツィテが“例の物”を入れたお茶を飲み干した。「では、また暇があったら来るわね。」「ええ、お待ちしておりますわ。」厄介な客人が去り、ツィテは安堵の溜息を吐いた。「お嬢様、どうかなさいましたか?」「疲れたから、部屋で休んでいるわ。」「はい。」ツィテは自室に入ると、そのまま着替えもせず寝台の中に横になり、そのまま眠ってしまった。「ん・・」彼女が目を覚まして窓の外を見ると、そこは漆黒の闇に包まれていた。一体、自分はどれほど眠っていたのだろう―そんな事を思いながらツィテが乱れた髪を整えようと鏡で自分の顔を見た瞬間、彼女は悲鳴を上げた。「何なの、これ!」「お嬢様、どうされたのですか?」「わたしの顔が~」「ひぃぃ~!」ツィテの顔は、醜く腫れ上がっていた。すぐさま医師が彼女を診察したが、原因が判らず治療のしようがなかった。「ツィテ様、最近何か妙な物を口にされた事はございませんでしたか?」「妙な物・・あのハーブ店で貰った、茶葉しか思いつかないわ。」「それは、今もまだこちらにございますか?」「ええ。」医師は、ツィテから渡された“例の物”が入った茶葉を手に取ると、その臭いを嗅いだ。「この茶葉を、暫く預からせて頂いてよろしいでしょうか?」「えぇ、どうぞ。」医師はツィテから預かった茶葉の成分を調べると、その中には人体に有害な物が含まれている事に気づいた。「ルドルフ様、今よろしいでしょうか?」「ヴィクターか。どうした?」「この茶葉に、微量ですが砒素が含まれていました。どうやら、怪し気なハーブ専門店で、“美容茶”として売り出されているようです。」「そうか。その店の主を調べろ。」「はい。」医師・ヴィクターは、ツィテが“毒茶”を購入したハーブ店へと向かった。「あら、珍しい事。」黒猫を抱いた店主の女は、そう言って蠱惑的な笑みを口元に浮かべた。「いらっしゃいませ。」「貴様か、砒素入りの茶を売ったのは?」にほんブログ村二次小説ランキング
2024年09月07日
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「薄桜鬼」「火宵の月」「天上の愛地上の恋」二次小説です。両性具有·男性妊娠設定ありです、苦手な方はご注意ください。作者様・出版社様とは一切関係ありません。二次創作・BLが苦手な方はご注意ください。弔いの鐘が、村中にこだました。―またなの?―よく人が死ぬわね。―半年前にも、あそこの大奥様が・・村人達はヒソヒソとそんな話をしながら、仕事に精を出していた。「オリヴィア、何をしているんだい、早くあっちのテーブルに酒を運びな!」「はぁい。」自分をこき使う女将に向かって内心舌を突き出しながら、オリヴィアは狭い店内を忙しく歩き回っていた。まだ昼だというのに、店はそれなりに賑わっていた。娯楽も何もない村では、気心が知れた友人達と酒を飲みながら他愛のない話をするしかないのだ。―なぁ、聞いたか?あそこのお屋敷、また人が死んだらしいぜ。―あそこ、呪われているんじゃねぇか?客達の話を聞きながら、オリヴィアは彼らが高台にあるあの屋敷の事を話している事に気づいた。あの屋敷には、ハプスブルク家と縁がある貴族が住んでいるというのだが、その姿を一度も自分達は見た事がなかった。村人達は彼らが吸血鬼か、魔女などの闇の眷属なのではないかという馬鹿らしい噂が広まっていた。その屋敷では、良く人が死ぬという異常事態が起きているからだろうか、その噂を本気で信じている者達が多い。「オリヴィア、お疲れさん。」「お疲れ様です。」「これ、余ったからやるよ。」「ありがとうございます。」店主のグスタフは、時折店の残り物をオリヴィアに分けてくれる。バスケットの中を覗くと、そこには揚げ立てのドーナツが入っていた。グスタフが作るドーナツは絶品で、幼い弟達がよく喜ぶのだった。「今日は、送っていかなくていいのかい?」「はい。」「そうか。銃は持っているね?」この地域には熊がよく出没する為、村人達はナイフや銃で武装していた。「勿論よ!」「最近、ここらには山賊が出て来るから寄り道せずに帰るんだよ。」「ええ!」店から出たオリヴィアは、宵闇に包まれた街をランプ片手に掲げながら歩いていると、一台の馬車から目にも止まらぬ速さで彼女の前を通り過ぎていった。馬車は、あの屋敷の方角へと消えていった。(一体、何なの?あの屋敷で変な集会でも開いているの?)オリヴィアがそんな事を思いながら家路を急いでいると、その屋敷では故人を偲ぶ会が開かれていた。「あぁ、また一人死んでしまったわ。この家でもう何人、死んでしまったのかしら?」「お母様・・」「呪われているのよ、この家は!」喪服姿の老婦人は、そう叫ぶと気を失った。陰鬱な集まりが終わった後、マリーはドレッサーの前で結い上げていた髪を解いて溜息を吐いた。「お嬢様、今よろしいでしょうか?」「どうぞ、入って。」「失礼致します。」屋敷の執事長が銀の盆に載った蜜蝋が捺された手紙をマリーに手渡すと、彼女はその封を切った。そこには、流麗な文字で、彼女の幼馴染からお茶会の誘いの旨が書かれていた。(お茶会、ねぇ・・)マリーは下書き用の紙を引っ張り出すと、幼馴染の手紙の返事をそこに書き始めた。“親愛なる、我が愛しの友へ・・”(これで良いわ。)「この手紙を、メアリーの元へ届けて頂戴。」「かしこまりました。」オリヴィア達が住む村から遠く離れたウィーンの歓楽街では、一人の娼婦が殺されていた。彼女は、全身の血を抜かれていた。にほんブログ村二次小説ランキング
2024年09月07日
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