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鳥友の街のツミが飛来している林に立ち寄りました。到着直後は、シジュウカラ、エナガ、メジロ、コゲラといった小鳥の姿がありましたが、30分ほど経過した折、ツミの鳴き声がしたのでその方向に目をやると成鳥雌の姿を発見しました。また、小一時間経過したときに成鳥雄が枝に飛来。背中の向きで下面は観察できなかったものの、虹彩が暗赤色で雄とわかりました。何度か、雄、雌が交互に林に外に出かけて、林らに帰還するパターンでした。林で営巣するかどうかは、雌が主導権を持っているので注視していきます。(写真)2022年3月31日撮影
2022.03.31
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昨年秋からに二週に一度程度、フィールド調査に出かけている松戸市の公園に立ち寄りました。すっかり春本番となり、園内に植えられている桜が満開となっています。腰をかけてその姿を観察し記録しました。一枚目は、桜の蜜をなめに飛来したメジロです。複数のメジロが飛来しますが、すぐヒヨドリに追い払われるのでなかなか落ち着いて蜜を吸うことができず、撮影した一枚はヒヨドリの姿がない僅かな時間に飛来したメジロ。二枚目、三枚目は桜に飛来したシジュウカラ。今日は蜜を吸っているものがほとんどでしたが、スズメと同様に花をちぎり萼筒部分を切断して蜜源を食べてしまい花びらは落下させてしまう行動も目撃したこともあります。四枚目は、桜の蜜を吸っていたヒヨドリです。なぜか、ヒヨドリは蜜を吸うだけでスズメやシジュウカラのように花を落とすことはしません。五枚目は、小さな湿地に飛来していたアオサギ。眼先から嘴、足が赤味を帯びる婚姻色となっていました。(写真)2022年3月30日撮影
2022.03.30
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手賀沼沿岸にアリスイが飛来しており、外観上の特徴とその行動について整理してみました。(外観上の特徴)上面は褐色ですが、下面はそれに比べて淡色です。頭頂から後頭、背にかけておよび肩羽の黒線があります。尾羽は円尾でほかのキツツキのように尖っていません。(首をねじる行動)バードリサーチ(2015)は、アリスイの生態や食性、巣の防衛や行動についての知見と観察結果を整理して報告しています。中でも興味深いのはアリスイは首をクネクネとねじる奇妙な行動についてです。捕食者に対する防衛行動で行うものと考えられているので、巣箱の近くにカラス、イタチの剥製を提示しアリスイの行動を観察した結果を報告しています。それによると、剥製に対し警戒声を発したり,スズメやコムクドリなどとモビングをしたが、首ふり行動は観察されなかった。ただし、アリスイが標識調査の折、かすみ網にかかっているときに捕獲者が近づいた際に首ふり行動を確認していたことがあると報告しています。(引用文献)バードリサーチ.2015.Bird Reseach News Vol12.No8.p6-7.
2022.03.29
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かつて水戸街道の宿場町として賑わった街の橋梁で長年チョウゲンボウが営巣・子育てをしています。現地に出かけ今シーズンの様子を観察しました。最寄り駅から徒歩で現地に向かいました。到着直後から複数のチョウゲンボウの声がし、双眼鏡で注視してみると餌のモグラを持って帰還した個体、接近してきたカラスを追い払う雄個体、橋梁の一角で巣にカラスが接近しないように見張りをする雄など複数のペアの姿が認められました。(写真)2022年3月29日撮影
2022.03.29
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桜が咲きそろったので我孫子市側の遊歩道を歩き、葦原と遊歩道沿いの畑地や沼の葦原周辺を探索しました。水の館に近い葦原では、複数のオオジュリンを発見。頭部が黒く、顎線と後頸から胸は白色、上面が茶色くて黒色の斑がある雄成鳥個体でした。ただし、頭部の黒色に淡色の斑が混じっていたので第一回夏羽ではないかと思われました。このほか、遊歩道脇の畑地ではテリトリー内を巡回するキジの雄、オランダミミナグサの芽をついばむアオジ、ヒッヒッと鳴きながら登場したジョウビタキ、沼にある杭にとまり羽づくろいをしていたカワウの繁殖羽の姿、クローバーをついばむコブハクチョウの姿も観察しました。なお、遊歩道脇でアリスイが姿を現したと教えていただきましたが、姿は発見できず次回のお楽しみとなりました。このほか、帰路の途中に対岸の柏市側の谷津田に立ち寄りましたら、イヌシデの近くの枝に止まっていたノスリを発見。体下面が白っぽく褐色斑の少ない若鳥でした。(写真)2022年3月28日撮影
2022.03.28
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一昨日、柏の葉近郊の調整池でタシギ20羽以上を観察しました。鳥友から成鳥と若鳥の識別について質問をもらいました。(1)タシギ成鳥と幼鳥の比較タシギの成鳥、幼鳥ともに嘴長は頭長の2倍以上あります。ただし、成鳥は下列肩羽の外縁は内弁のほうが外弁より細く、赤褐色味が目立ちます。なお、外弁は太くてバフ色です。これに対してタシギ幼鳥は、肩羽は羽縁が白くて細く等幅です。フィールドでは背の帯が淡い感じがします。(ただし、春から初秋までで、初秋をすぎると成鳥との識別は難しくなります)(3)眉斑と過眼線タシギは、眉斑は、目の前で太くなくて後方でも等幅です。ハリオシギは前方で太いのが特徴、チュウジシギは前方では太めで後方は細くて不明瞭です。また、オオジシギは前方が太めで後方は細くて明瞭な眉斑があります。また、タシギの過眼線は太く、ハリオシギ、チュウジシギ、オオジシギが細いのとは違いがあります。(4)尾羽タシギはジシギ類の中では尾羽が長めに見えます。(写真)すべて2022年3月25日柏の葉近郊で撮影
2022.03.27
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24日にk-tsuminetさんが見守っているツミが暮らす林を訪ね、カシノナガキクイムシが木に入り込みナラ枯れが発生していたのを受けてのこの間の様子を案内いただきました。その折、昨年から今年にかけて樹木医の方が林の健康状態をチェックされて伐採、伐採保留、伐採せずなどのランクをつけた後、何本かはすでに伐採されたことを伺いました。このときはツミの姿を確認できなかったので、今朝あらためて立ち寄りました。K-tsuminetさんからシーズン最初は地面にツミの糞の痕跡がないかを見なさいと教えていただき、実行してみました。すると、何箇所かに白い糞が付着しているところがありました。見上げると、ツミが羽を休めるのに最適な枝があり、なるほどと関心。その直後、ツミの鳴き声がしたのでその方向を見上げるとツミの雄を発見。しかし、曇りで光線の具合が悪く思うように写真記録がとれませんでした。このため、二枚のうち一枚は昨年の同時期に撮影した雄の写真です。
2022.03.27
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千葉県の鳥友nankashibirdさんの街のチョウゲンボウの様子を見に出かけました。今年も商業施設にその姿がありました。成鳥雌雄のペアが鳴きながら追尾を繰り返し、時折雄が姿を消したと思ったら餌を捕獲してきて雌にプレゼント光景を目撃。くわえて、ペアとは別に若鳥の姿が1羽ありました。成鳥雌が換気口の中に何度も入っていくときにもその姿はずっとありました。営巣場所の監視役なのでしょうか?現地で観察していると、複数の市民の方に「私も気になって立ち寄りました」「カラスだと思っていたら違うのね」「無事に子育てができるといいですね」などと声をかけられました。こうやって、2001年以来、21年目のシーズンがスタートしました。(写真)2022年3月26日撮影
2022.03.26
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一ヶ月ぶりに柏市北部の柏の葉近郊の調整池と柏の葉公園に出かけました。調整池は前回と比べると水位が高く、シギ・チドリは岸辺の斜面や浅瀬にじっと休んでいました。ここの自慢はなんと言ってもクサシギ、タシギ、コチドリ。タシギとコチドリはそれぞれ20羽以上の姿が観察できます。このほか、クサシギ、オカヨシガモ、マガモ、カルガモ、コガモ、ヒドリガモ、ハシビロガモたちの姿も目撃できました。タシギの三列風切の暗色と淡色の横斑、暗色の雨覆などじっくりと観察できるのが魅力です。また、クサシギは、額から後頸が灰褐色で上面は暗褐色、羽縁に褐色の斑があったので成鳥冬羽と思われました。(写真)2022年3月25日撮影
2022.03.25
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昨年、鳥友が住む街にあるツミが毎年飛来する林でカシノナガキクイムシが木に入り込みナラ枯れが発生しているのを目撃しました。昨シーズンは、カシノナガキクイムシが媒介する「ナラ菌」により、ツミの暮らしていた林のナラが紅葉したような感じに葉が赤くなり、被害を受けた木の根本には穿入と繁殖により排出された大量のフラス(木くず・虫糞等)が見られました。ツミが同じ林で営巣・産卵するかはまだわかりませんが、昨年から今年にかけて樹木医の方が林の健康状態をチェックされて伐採、伐採保留、伐採せずなどのランクをつけた後、何本かはすでに伐採されていました。林では、シジュウカラやエナガが巣材のコケを営巣場所に運搬する姿、エナガが虫の繭から幼虫がくるまっている糸状のものをひっぱり出していました。以前、テレビで繭から糸を引っ張りだし巣の外壁をかためのに使うことを放映していましたがそれとは別の行動のようでした。(写真)2022年3月24日撮影(ツミは19日撮影のもの)
2022.03.24
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一週間ぶりにホームグランド手賀沼で厳冬期を過ごしたホオアカを見に出かけました。しばらく待機していると、カシラダカに似たチィと声がしたと思ったら田んぼの畦近くに出現してくれました。一羽は雄繁殖羽、もう一羽は上面の褐色味が弱い第一回冬羽個体でした。近くには、アオジ、ホオジロの姿もあり、比較しながらじっくりと観察できました。沼近くの入り江では、マガモ、コガモ、カワウ、タシギの姿、沼の水面にはセグロカモメが羽を休めていました。カワウの目、瓶のラムネに入っているビー玉のような色、素敵でした。(写真)2022年3月23日撮影
2022.03.23
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昨日21日、谷津干潟でズグロカモメを観察してきました。鳥友からその違いについて再度質問をもらいましたので、識別のポイントを整理しました。(ズグロカモメの特徴について)昨日谷津干潟で観察できたのは、セグロカモメ繁殖羽でした。頭が黒く、眼の下に白い縁取りが目立ち、嘴が黒くて短いのが特徴です。頭の黒い部分は、首まで黒く真っ黒な頭巾を被っている印象がありました。(頭の黒い部分について)一枚目から四枚目の写真は、昨日の谷津干潟で観察したズグロカモメ、五枚目は2014年4月に都内葛西臨海公園で観察したユリカモメ繁殖羽、六枚目は2017年3月に都内水元公園で観察したユリカモメ夏冬中間的な個体です。頭の黒い部分を比較すると、首まですっぽり黒いのがズグロカモメ、黒い部分が浅いのがユリカモメの繁殖羽です。(嘴の比較)ズグロカモメでは嘴が黒くて短いです。これに対してユリカモメ繁殖羽では嘴は少し赤みがある黒い色です。(2014年4月の葛西の写真を参照)ただし、2017年3月に水元で観察した夏冬中間的では、頭が真っ黒ですが、嘴は冬羽の赤い色が残っています。(初列風切について)四枚目の写真などでわかるように、ズグロカモメの初列風切は白と黒が交互に入って見えます。黒が少なく、大きな白斑が目立つと言い換えてもよいと思います。飛翔時は初列風切の先端が黒いですが、ユリカモメのように黒い線には見えません。(その他)ズグロカモメでは、上空に出現した後、旋回して餌のカニを探し、発見すると急降下して捕獲します。谷津干潟で観察した個体は、干潟に降りてからカニを食べていました。昨日は5回ほど繰り返した後、一番長くて20分以上干潟で休む光景を目撃しました。そして、渡去する前は、干潟中央部で一時間前後休んでいました。ズグロカモメの食性を考慮すると、干潮となる時間と潮位が最も低くする時間帯を把握してフィールドで注視しているとより確実に観察できるものと思います。
2022.03.22
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今月5日に観察したズグロカモメがまだ滞在中とのことで谷津干潟に出かけました。中潮で干潮は12時52分で潮位は13時で34センチでしたので干潮の1時間ほど前に現地到着。ズグロカモメの登場は南船橋駅方向から12時少し前のことでした。5回ほどダイビングし干潟にいるカニをゲットし、食べる折に干潟に降り立ちました。その後、干潟中央部で休憩を繰り返しました。ズグロカモメのほか、オカヨシガモ、ヒドリガモ、マガモ、カルガモ、ハシビロガモ、オナガガモ、コガモ、ホシハジロ、スズガモ、カイツブリ、カンムリカイツブリ、ダイサギ、コサギ、オオバンといった水鳥と葦原にオオジュリンの姿がありました。観察したうち、おもしろい行動をしていたのがスズガモ。人間が立ち泳ぎをしているようにお尻を水面に沈め、上半身を上方向にえーいと反り返るような仕草を披露。また、コサギの冠羽がこんなに長かったかなと思うぐらい、際立った長さなのを観察。(写真)2022年3月21日撮影
2022.03.21
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春のシギ・チドリの時期となり、毎年足を運んでいる稲敷市の蓮田周辺地区を訪ねました。しかし、今年は大半の蓮田に防鳥ネットが設置されており、シギ・チドリが降り立つ蓮田がない状態です。このため、タシギが10羽前後、繁殖羽に近いオオジュリンを見かけたのみでした。ある蓮田ではタカブシギと思われる鳥がネットの餌食となり死亡している姿を目撃。蓮田の真ん中なので網からはずしてもあげられずもどかしさ一杯。近郊の本新の蓮田でセイタカシギの姿を目撃しただけでした。帰り道に立ち寄った甘田干拓地も葦が大方刈り取られていて、コミミズク、猛禽の姿もほとんどなく、落胆の連続。そんな中、ノスリの羽色のいろいろを目撃できたのがせめてもの救いでした(写真)2022年3月20日撮影
2022.03.20
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鳥友k_tsuminetさんのホームグランドの林に立ち寄りました。すると、偶然、お目にかかれてラッキーでした。林に到着直後から枝に雌がとまり、約20分強、鋭い鳴き声や羽づくろいしたりを繰り返しました。また、小一時間してから雄が林に登場しました。こちらは、短時間で林を後にして出かけていきました。林で巣作りがスタートするのかは、まだわかりませんが、そっと様子を見守っていきたいと思います。(写真)2022月3月19日撮影
2022.03.19
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もうそろそろ、フクロウと出会える季節を迎えます。鳥友からフクロウと出会うと大げさに首を回転させるのはなぜ質問をもらいました。フクロウ類は、目が前についている分、視野は110度しかなくシギ・チドリのように360度の視野で捕食者を監視できないので首をぐるりと回転させる離れ業を身につけたとされています。また、頚椎の骨が12~14個で鞍状になっており、容易に回すことができる背景だと思います。首の回転と目の網膜に弱い光を感じる桿体(かんたい)細胞が多く、大きな瞳孔が多くの光を通すこと、ハート型をした顔盤が発達して集音器の役割をして微細な音を耳孔に送りこむこと、全身の羽毛が柔らかで風切羽周辺に綿毛があり音無し飛行が可能であることが相まって夜間の狩りを可能としているとまとめることができます。(写真)2021年5月3日、2017年5月21日、2016年5月15日に栃木県で撮影
2022.03.18
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(1)手賀沼沿岸に滞在中のアカガシラサギ2022年1月26日に市民の方が遊歩道から観察したのが初認の模様です。以降、3月15日現在、滞在中です。個体は、頭から胸にかけて褐色の縦斑、背は褐色、上嘴は先端から基部が黒い冬羽です。これまでの手賀沼とその周辺地域では、限られた観察記録があるのみで、今回のように長期間滞在しているのははじめてと思われます。しかも注目すべきは、1970年以降は渡来季節が春型に変化しているとされている中、1970年以前のような秋・冬のいわゆる秋型渡来であることです。松戸市(2012)に2012年12月に観察記録があり、同じ秋型の渡来です。(2)アカガシラサギの渡来季節の変化新倉・中村(1987)は、アカガシラサギの観察記録を整理し、分布と生息状況について調査を行った結果を整理しています。報告によると、少くとも1960年頃までの記録数(南西諸島を除く)は10例にも満たず、記録の多くは,北海道,宮城,山形,八丈島など主として本州中部以北の北日本において,9~2月の秋冬期に採集さたものとしています。その後、1981年以降、記録数が増加し、渡来の季節も1970年以前は,9~2月の秋冬期の記録がほとんどであったが記録の増えた1970年以降は,5~6月の春から夏にかけての記録が多くなり,渡来季節が秋型から春型に変化している報告しています。(3)手賀沼とその周辺地域でのアカガシラサギの観察記録手賀沼とその周辺地域では、2012年2月以降観察されています。2012年2月(3例、2015年4月(3例)、2016年8月(1例)、2016年を除く記録はすべて手賀沼沿岸での観察記録です。(引用)新倉三佐雄・中村一恵.1987.日本におけるアカガシラサギの分布と生息状況.Strix.第6巻.p50-65.(財)日本野鳥の会.(参考文献)新倉三佐雄.1988.茅ケ崎市の湿田で観察された鳥類.神奈川自然誌資料第9巻.p 43~54.神奈川県.大迫義人.1992.福井県で観察されたアカガシラサギ.Ciconia.第1巻.p35-37.福井県自然保護センター研究報告.香川の野鳥を守る会.2018.香川の野鳥ファイルno36.アカガシラサギ.pp3.松戸市..2012.21世紀の森と広場パークセンターだより.pp8.我孫子野鳥を守る会.会報ほーほーどり.2012年-2021年.
2022.03.16
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手賀沼沿岸で厳冬期を過ごしたホオアカの様子を見に出かけました。2月はじめには6羽のもの姿がありましたが、今朝は2羽のみとなりました。頭上に灰色で小さな黒斑、赤色の耳羽、顎線と喉に黒斑がありました。まだ胸に赤褐色の細い帯はない以外はほぼ繁殖羽になりつつある個体でした。ホオアカに出会えたエリアでは、葦原周辺でアオジ、ホオジロ、オオジュリンの姿もあり、ホオアカとの違いを観察できました。あわせて、水面の杭にはセグロカモメが羽づくろいをしている姿も目撃。その後、2月はじめに手賀沼沿岸に飛来し滞在中のアカガラサギの様子を移動。最近は、葦原に隠れたエリアで餌を物色していることが多く、今日も観察スポットからは確認しにくい場所に姿がありました。(写真)2022年3月15日撮影(アオジとホオジロは同地で2月に撮影のもの)
2022.03.15
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鳥友よりカワセミの構造色について質問をもらいました。構造色について、基本情報を整理したものを提供します。なにかの参考となれば幸いです。(1)鳥の色を決定している要素光が当ったときに吸収されなかった色が反射して見える色素と細かい構造により強調された色が見える構造色によるものです。おもにメラニン(黒・茶色系)とカロテノイド(黄・赤系)で構成され、青や紫などのそれ以外の色は、ほとんどが構造色によって見えているとされています。(2)鳥の青色カワセミのようにキラキラ光る虹色の構造色と、コルリやイソヒヨドリのように非虹色のものがあることが知られています。近年、電子顕微鏡を使った構造研究と光の研究結果から、青色の構造色の場合にも羽毛の羽枝や小羽枝にある構造の種類によって色々なパターンがあることがわかってきました。カワセミの青色の羽毛は、スポンジ構造によって青色が強調されていること、カラスやハト類の首に見える金属光沢はケラチンが形づくる膜によって干渉されることでそう見えることが研究で判明しています。(参考文献)バードリサーチ.2007.バードリサーチニュース.vol4.no2.pp6.(写真)2022年3月13日松戸市で撮影
2022.03.14
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印旛沼沿岸に滞在しているベニマシコに出会えたらと出かけました。吉高機場側の遊歩道を甚平渡し方向に探索。ベニマシコの姿は、遊歩道の中間地点にありました。嘴基部のまわりと胸から腹にかけて紅色の雄第一回夏羽に変化している個体、全体的に淡色な雌成鳥冬羽、撮影はできなかったものの雄成鳥の姿を発見しました。このほか、印旛沼の水面には、ヨシガモ、ミコアイサ、カンムリカイツブリ、モモイロペリカン、バン、カイツブリの姿がありました。また、遊歩道脇の低木にはカシラダカ、水田地帯の中にノスリの姿を見つけました。(写真)2022年3月13日撮影
2022.03.13
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初夏のようなポカポカ陽気の中、ひと月ぶりに水元公園に出かけました。水面にはカイツブリ、カンムリカイツブリ、ヒドリガモ、キンクロハジロ、ホシハジロ、バン、オオバン、アオサギ、ユリカモメ、カワウの姿がありました。中でも、カンムリカイツブリとユリカモメは、いろいろな羽色を観察でき、さしずめ観察カレッジとでも呼べそうなフィールドです。カンムリカイツブリは繁殖羽、繁殖羽にかわる一歩手前の個体、非繁殖羽個体、ユリカモメは、もう少しで繁殖羽となる個体、雨覆に褐色斑のある第一回冬羽、冬羽個体と丁寧に見ていくとじつにいろいろな個体を発見できます。このほか、ここではアオサギが水に浸かっている光景も目撃できます。(写真)2022年3月12日撮影
2022.03.12
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今冬、多くのウォッチャーに見守られてきたルリビタキですが、そろそろ移動していく時期となるのでどうしているかと現地を訪ねました。その姿は、斜面林の一角にありました。上面や風切の青色が光沢がないので第三回繁殖羽から第四回の繁殖羽の中間的な個体と思われました。枝から枝に移動したり、地面で降りて植物の種子をついばんだり活発に動いていました。このほか、遊歩道脇の葦原の中にアオジ、ウグイスなどの姿を目撃しました。アオジは観察のため待機していた足元に出現してくれました。枝に止まっていると大きく感じますが、実際は小さいのだと再認識。帰路、遊歩道の上に越冬していた蝶のタテハチョウ科のルリタテハが出現。表は中央部に青色の帯、裏には褐色ベースの模様をしっかり確認しました。大町の後、八柱霊園に移動。笹ヤブの中でピクッ、ピクッ、リリリリとヤマガラのテリトリー争いの鳴き声がしていました。また、エナガがサルスベリの実を食べに飛来したり、嘴に巣材をくわえている光景を目撃。(写真)2022年3月10日撮影
2022.03.10
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このところ、冬季にヒクイナが観察されブログに報告されているのを見かけます。私共夫婦がホームグランドとしている千葉県手賀沼や近郊の松戸市千駄堀、印西市印旛沼、都内水元公園といったフィールドでその姿を見かけます。観察した鳥類を書きとめているノートを見返すと、手賀沼で冬季にその姿を見かけるようになったのは2011年1月から、ほぼ通年で姿を見かけるようになったのが2017年からのことです。なお、手賀沼以外はスポットで訪ねているフィールドで、定期的には観察しておらず、冬季に姿を見かけるようになった年がいつからとのコメントは省略します。かつて、環境省の自然環境保全基礎調査(繁殖地図調査)で1970年代後半、1990年後半の調査結果を比較すると生息していると報告されたメッシュ数が減少し、2007年改訂された環境省いわゆるレッドリストでは絶滅危惧2類に選定されました。しかし,2010 年代には,特に東日本で分布の確認が増加していたこともあり、レッドリスト2014 では準絶滅危惧に区分が変更されています。ヒクイナは、水辺の湿地、水田で繁殖し本州以北では夏鳥とされていましたが、2006年以降近畿地方を中心に1980年代と比べて拡大傾向となったことは研究者から報告されているところです。冬季、ヒクイナの行動は、湿地を歩行しながら採食する習性を持っている関係で凍結しない環境が必須とされています。手賀沼で観察された地区はすべてそのような条件のあるフィールドです。そこに、近年の地球温暖化の影響で冬季にも観察できるようになったと推測できます。今後も恒常的に越冬するのかどうかは注目されます。(参考文献)バードリサーチ.2008.日本における2000年代後半のヒクイナの生息状況.pp11.環境省.1988.第3回基礎調査動植物分布調査報告(鳥類).環境省生物多様性センター.2004.第6回自然環境保全基礎調査(鳥類分布調査報告).環境省生物多様性センター他.2021.全国鳥類繁殖分布調査報告.日本の鳥の今を描こう. 2016-2021年.pp175.ヒクイナの動向について
2022.03.09
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4日三番瀬でズグロカモメを観察しました。鳥友よりユリカモメとの違いについて質問がありました。復習を兼ねて整理してみました。(三番瀬で観察したズグロカモメについて)三枚の写真をアップしました。一枚目、二枚目個体は成鳥夏羽で頭部は黒く、目のまわりは白く、初列風切は白と黒が交互にはいって見えました。嘴は黒く、ユリカモメに比べると短く見えました。なお、足は写真ではすべて写っていませんが赤みがかった黒色でした。三枚目の写真は、もう少し拡大したものを記録できればよかったのですが、冬羽個体です。頭部には淡い線が2本あり、耳羽の後方に黒斑がありました。嘴はユリカモメに比べて短く黒色でした。(ユリカモメについて)四枚目は印西市で2018年4月、五枚目は水元公園で2017年4月に撮影したものです。四枚目のユリカモメ成鳥夏羽は、頭部が黒く、嘴は少し赤みのある黒色、上面は青灰色です。五枚目の成鳥冬羽は、頭部は白く、目の上と耳羽の後方に灰黒色の斑があります。
2022.03.08
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先週金曜日にレンジャクが立ち寄ったと情報を耳にしてさいたま市秋ヶ瀬公園に出かけました。今日も風が吹き抜ける寒い日で、山野の鳥は少なめ。レンジャクが大好きなヤドリギがあるエリアに立ち寄り、しばらく待機しましたが出会うことはかなわず、もう一箇所の葦原のあるエリアに移動。こちらは、ピッポと複数のベニマシコの鳴き声が何度もしていました。待機していると野ばらの新芽、イノコヅチの実などをついばむのに姿を現しました。途中、視線があってしまいこちらがドキドキする瞬間も。また、近くには、地面で餌を物色していたツグミ、ジョウビタキの姿もありました。(写真)2022年3月7日撮影
2022.03.07
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冬中滞在しているルリビタキの様子を見につくば市高崎自然の森に出かけました。強風の影響を受けにくいところとはいえ、北西から5メートル以上の風が時折吹き抜けていきました。この悪条件下でも複数のルリビタキ、ジョウビタキ、シロハラ、ツグミを目撃することができました。ルリビタキのうちの一羽は、小声でフィルリルーと鳴き声を出していました。河津桜の芽がふくらみ、そこにルリビタキ飛来したショット、風が吹き抜けるときの頭部や頸部の羽毛がなびく様子をしっかりと観察できました。このほか、同じツグミでも上面の色が淡い個体と一般的に個体、地面で見ている私の姿はまったく気にせず地面を掘り返していたシロハラ、ずっとこちらをエスコートするようについてきてくれたジョウビタキの雌は愛らしさ。楽しい時間を過ごしました。(写真)2022年3月6日撮影
2022.03.06
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昨日、スグロカモメに出会いたくて三番瀬に出かけたものの観察できずでした。リベンジで電車と徒歩で谷津干潟に出かけました。南船橋駅で下車し徒歩で若松団地を右手にみて湾岸道路の上の横断歩道を渡ると干潟の一角が見えてきます。私が鳥見をはじめた1980年代には定番のコース。船橋競馬場側の水域でオナガガモ、オカヨシガモ、ヒドリガモ、ハシビロガモ、ススガモ、カイツブリ、カンムリカイツブリの姿を観察。その後、観察センターから津田沼高校前から干潟を見渡してみました。干潟中央部分にユリカモメの小さな群れと別に嘴が黒くアイリングの目立つカモメの鳥影。スコープで見てみると、初列風切には白黒が交互に入っているのも判明。確かにズグロカモメです。距離はかなりありましたが、嘴にカニをくわえているのがわかりました。その動向を注視していると、京成バラ園側の干潟へ移動したので、私もそちらに移動。距離は近くなりましたが、今度は逆光の条件。なかなか条件が揃わないものです。(写真)2022年3月5日撮影
2022.03.05
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大潮で干潮が昼過ぎシギ・チドリの観察には絶好の日でした。しかも、この時期から花粉アレルギーのある私にとってはくしゃみをしても怪訝そうな顔をされないフィールドが必須です。でも本当はズグロカモメが飛来していると情報を耳にしていたので期待しての訪問。市川塩浜寄りの干潟エリアからスタートし、シギ・チドリとカモメを探索開始。マテ貝を嘴にくわえていたダイゼン、カモメの姿をまず観察。横になった状態から斧のような形の足を使って砂を掘っていき、砂の中に深く潜って生活しています。殻が割れやすいのが気に入っているのか、シギ・チドリ、カモメの仲間は好物でよく嘴でくわえています。このほか、ヒドリガモ、オナガガモ、ススガモ、ビロードキンクロ、ウミアイサ、ミミカイツブリ、シロチドリ、ダイゼン、ハマシギ、ミヤコドリ、カモメ、ユリカモメの姿を発見。ただし、ビロードキンクロは船橋市寄りの水域でスズガモの中に姿があり、目の下の三日月斑でかろうじてそれとわかるくらい遠くに姿がありました。なお、お目当てのズグロカモメは次回のお楽しみとなりました。(写真)2022年3月4日撮影(ビロードキンクロの一枚は前年1月に三番瀬で撮影したものを参考としてアップ)
2022.03.04
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家事をすませてから市川市大町自然公園に足を運びました。前回訪ねた折にはニホンアカガエルの卵だけ見かけましたが、水中に誕生したジュニアたちの姿も見かけるようになっていました。長田谷津と呼ばれる細長い谷間の遊歩道を探索したところ、ジョウビタキ、シロハラ、そしてミソサザイの姿を観察できました。ミソサザイの焦げ茶の体、褐色の眉斑、上面と風切、尾羽の黒い横斑を確認。学名Troglodytes troglodytesのうち種小名 troglodytesは穴にもぐるという意味ですが、頻繁に斜面林の穴にもぐっては登場を何度も繰り返していました。(写真)2022年3月3日撮影なお、2010年5月に奥日光湯滝で撮影したミソサザイの羽を上から見た画像をアップ。横帯のある尾羽や風切羽の模様や色の参考として御覧ください。
2022.03.03
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ほぼひと月ぶりに松戸市の21世紀の森と広場に出かけました。千駄堀池でカワセミのペアが鳴きながら追いかけたり、雌が餌を雄にねだる光景を目撃したり、水面でマガモ、コガモ、オカヨシガモ、タシギ、ノスリの姿を観察しました。その後、林縁エリアを探索し、アトリ約20羽が木のてっぺんに飛来する光景を観察しました。帰り際に、ここの原風景を残しているエリアに移動し、風切と雨覆が淡色のツグミ、水路沿いでキセキレイ、虹彩が燃えるような赤で、顔から胸が赤いヒクイナの姿を発見。短い尾羽を跳ね上げる仕草が愛らしいかったです。(写真)2022年3月2日撮影
2022.03.02
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現在、ロシアが侵攻しているウクライナ共和国。日本とあまりにも距離があるために身近に感じない方も多いと思いますしかし、渡り鳥にスポットを当ててみると、興味深い調査結果があります。オナガガモはユーラシアの寒帯・北アメリカ北部で繁殖し、冬はユーラシアおよび北アメリカの温帯から熱帯・アフリカ北部に渡るとされています。平成13年度 鳥類アトラス(環境省からの業務を山階鳥類研究所が受託)の報告書をみると日本国内放鳥・外国で回収された最も西からの回収記録が東経29度のウクライナからのもので、移動距離は8,414kmだった旨の報告があります。https://www.biodic.go.jp本種の国内放鳥外国回収のうち繁殖期の回収例はロシアの北東部にやや偏る傾向が認められ、カナダ・アメリカ合衆国からの回収は1例も得られませんでした。一方、越冬期の回収はロシアからはわずかに3例(うち2例は同一場所)でしたが、カナダ・アメリカ合衆国からは14例が得られ、多くはカリフォルニア州など中緯度の東海岸で回収されていました。ユーラシア西部からの回収が秋期に数例すると報告があります。ユーラシア西部の1例がウクライナのものでした。一度、戦争がおこると、国民が迫害され国土は荒廃することはもちろんですが、渡り鳥たちも大きな影響を受けるということです。
2022.03.01
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