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更新が夜になってしまう。すなわち寝るのが遅くなる。つまり明日眠くなる。すると実験が捗らない。てなわけで明日も夜帰るのが遅くなる。そしてまた夜更かしして・・・以下省略・・・そうだったのか!!(??)で、更新します・・・。前回映画の話を色々したので、今回も映画の話にしようかと。これにジャズの話も絡めれば当初の目的から外れないはず。 アルバムのタイトル。どこかで聞いたことございませんか?あの有名な・・・そう映画「サウンド・オブ・ミュージック」(「Sound of Music」)の中でマリア先生が子供達と歌っている歌です。作曲はリチャード・ロジャース(1920-1979)、作詞はオスカー・ハマースタイン2世(1895-1960)。「マイ・フェイヴァリット・シングス」(「My Favorite Things」)、日本語だと「私のお気に入り」。今だに多くの人に愛されているこの曲にジャケットの中でサックスを吹いているジョン・コルトレーン(John Coltrane)もはまってしまったのです。John Coltrane 「My Favorite Things」 音楽の歴史的にはマイルス・デイヴィスのグループを抜けて初めて時代の最前線に躍り出た「偉大なるコルトレーンの60年代」の始まりを記念する作品ということになるそうですが、その辺のことは全く勉強してないので分かりません。たまたまこの曲を聴いていいなあと思ってよく見てみたら映画の曲と同じじゃないですか、ということを発見しただけでして・・・。 コルトレーンを「マイ・フェイヴァリット・シングス」で紹介するにしても映画のマリア先生と絡める人はいない気がしますねえ。映画の雰囲気とこの人のイメージは全く正反対ですから。紹介の仕方間違えましたね。もう遅いですが。戦後の60年代、まだまだ真面目であることが美徳であった当時の日本の若い世代に絶大な支持を受けていたそうで、それはコルトレーンの超真面目な所がどこか共感を呼んだのでしょう。「根性」といった言葉が合っているかもしれません。ビル・エヴァンスのような知的でスタイリッシュな雰囲気はむしろ敬遠されていたくらいです。音楽への取り組みがとにかく真面目で完璧主義、もともとジャズがもっている陽気さと矛盾してる気もしますがこれが彼の美点でもあり欠点でもあるのでしょう。有名なものとして「バラード」(「Ballad」、下1枚目)とか「至上の愛」(「Love Supreme」、2枚目)がありますが、まさにバラード、とにかく甘いです。こっちが恥ずかしくなります。(「至上の愛」はまだ聴いてません) 晩年に発表された「アセンション」(「Ascension」(昇天))や「クル・セ・ママ」(「Kulu Se Mama」)等は音楽の極みに到達しつつあったとも言えるし、難解すぎてよく分からんということにもなってしまったそうで。初めてジャズに触れるという人にこれを聴かせてしまって、以降その人はジャズはまっぴら、となってしまった話があるとかないとか。(この話を聞いたせいでこの2枚もまだ手を出していない・・・そろそろ腹を決めるか) 話が最初に戻りますがコルトレーンは「マイ・フェイヴァリット・シングス」を何回も繰り返し演奏してこうして同名のアルバムまで作ってしまいました。そのせいでジャズファンの中にはこの曲が彼の作曲だと勘違いしている人もいるほどです。自分で書いていたらどんなに良かったか、と嘆くほど「お気に入り」だったそうです。一つの曲を徹底的に極めるという彼の追究心の現れなのかもしれませんが。 ちなみにロジャースとハマースタインのコンビは映画中他にも「エーデルワイス」、「ド・レ・ミの歌」と超有名な曲たくさん書いてます。さらにちなみに監督のロバート・ワイズは映画「ウェスト・サイド・ストーリー」の監督でもあります。すごいですね。
2006.01.31
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疲れた。眠い。ちゃんと見に行きました。土日で映画5本。みなみ会館、オールナイト3本立て(実際は4本だけど仮眠をとるため4本目は見なかった)。 ジプシーとかロマと呼ばれている人々の記録。彼らの音楽、生き方と濃密に交わった一夜。同じ楽器でも使う人の文化でこうも音が変わるのかと。また音楽というものが、高尚とか全然そういった感じではなく生活と一体化してるのが新鮮でした。さらにはやっぱり日本は均一性が高いなあと感じました。優劣つけても意味ないですが、現代の日本では生まれにくい生き方だと思いました。かつてはあったのかも知れない。(いわゆる旅芸人に近いのかな) ジャンゴ・ラインハルトという天才的ギプシー・ギタリストがいたそうで、機会があれば聴いてみたいです。あと、有名なジプシー・キングスもジプシーの血を引いていたような。 見終わって、極寒の中みなみ会館から20分ほどかけて我が家に帰宅、午前6時。6時半、仮眠。起床9時半。当然眠い。 10時半から京極東宝にて「荒野の七人」鑑賞。まあ中高年が多い。面白かった。(なんという単純な感想)12時半終了。 今日で閉館ということで映写室に入れてくれるという。当然入る。テレビが取材に来てて、入ったらテレビカメラと思いっきり目が合った。おおう、もっとちゃんと撮ってくれや。やっぱり中高年多し。しかも機械にむっちゃ詳しい。さすが映画ファンは作品だけ見てるのではなかった。フィルムが次々と流れて、そこに光が当たって、映像がその向こうの大画面に映し出されて、、、。当たり前のことなんだけど、初めて見たので新鮮。まさに「ニュー・シネマ・パラダイス」の世界。フィルムは1秒間に24コマあるそうだ。2時間ものだったら17万2800コマ?すごいね。説明してくれたのが若い女性だったのがちょっと驚き。技師さんかな。郵便物ださないといけないのでいったん家に帰り、さらに中央郵便局へ。 そのまま今度は京極宝塚へ。三時半から「七人の侍」を鑑賞。同日最終上映でしかも超有名。当然相当混む。完売御礼の張り紙がチケット売り場に張られていた。同じ日に同じ黒澤作品を見られたので比較もやりやすいです。 「荒野の七人」の方が全体的に明るい。エンディングも七人の中で一番若い青年カウボーイが村の農民の娘と結ばれるし、最後のセリフ(「勝ったのは農民だ」)はどちらも一緒だけど、こちらはさわやかな印象を受ける(決め台詞みたい・・)。 対して「七人の侍」の方が、どうにもならない人間の業というか宿命のようなものを感じるし、終わり方も決してハッピーではない。(農民の娘とも結ばれないし)「農民が勝ちで、我々はまた負け戦だ」という言葉に本当に文字通りの重みがある。より奥深いという点でやはり「七人の侍」の方が上かな。より日本っぽいのかもね。西部劇というものの特色上必要以上に話を暗くすることもないし、できなかっただろうけど。「終」の画面が出てきたらみんな拍手です。 会場出口では全従業員が整列して一人一人に挨拶していました。みんな笑ってるか泣いてるかです。最後にもう一度スーツ姿の社員がお礼を言ってドアを閉める。いつの間にかネオンも消えている。そうして本当に終了。ありがとうございました。 会場内にいる間は写真とりまくり。アングルもなにもないです。とにかく撮りたい、見ているだけでは我慢できない。この空気、このざわめき、撮らずにおくべきか~って感じで。あとで現像したら変な写真が多そうで怖い・・。 映画だけに限らず、こんなに様々なものを吸収できる環境にいられる、これは本当に幸せなことだと思います。素晴らしい青春をありがとうございました。
2006.01.29
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もう夜もふけてしまいましたが、更新する気がある間になるべく書いておかないと。いつ飽きるか自分でもわからない・・・。 先日京都シネマにて1989年公開の「ニュー・シネマ・パラダイス」を見に行きました。スクリーンで見るのは初めてだったのですが、やっぱり感動します。2月4日までやっているので皆さんもどうぞ。監督はイタリアのジュゼッペ・トルナトーレ。作品中一貫して存在するキーワードは「愛」です。第二次世界大戦後、シチリア島の小さな村の唯一の娯楽として大勢の人々に愛された映画館を舞台にその時代、そこに生きた人々への深い愛情が感じられ、そしてなにより映画そのものへの強い愛があります。誰もが遠い過去に経験して忘れてしまっている少年時代、青春時代へのノスタルジア。私達が人生を生きていくために必要な大切なものが全て含まれている気がします。イタリア映画は良いものが多いです。映画の紹介で十分スペース埋まってますが、CDの方も書きたいなあと。 今日は趣向がちょっと変わります。ポップスです。しかも2000年代です。新しい。(でもジャズ的要素はあります。) orange pekoe(オレンジ・ペコー)を初めて聞いたのは去年ですが、久しぶりにとても気に入りました。メジャーデビューしたのは2002年なので僕らが大学3年の頃ですね。きっかけは個人的なことなんですが、去年の4月まで雑誌non-noでモデルをしていた藤澤恵麻という人の明るくて柔らかい雰囲気に惹かれて彼女のファンになっていました。その彼女が聴いているとどこかで読んで聴いたのが最初です。聴いていると幸せな気持になれます。 ジャズ的なムードがベースにあってとても暖かい雰囲気に包まれています。分類するならカフェ・ミュージックとかいう所に入るんですかね。ジャズにボサ・ノヴァ、ブラジル(?)音楽といったものがセンス良くまとめられています。僕が気に入ったのは上に貼り付けてある「Organic Plastic Music」です。きっかけとなった藤澤恵麻さんの雰囲気そのまんまって感じです。それ以降のアルバム、2ndの「Modern Lights」や3rdの「Poetic Ore」も気に入った曲はいくつかありますが、1stの「Organic―」はどの曲も気に入ってしまって今のところこればっか聞いてます。それと面白いのはジャケットの写真で、とても凝ってます。これだけでもアートになってます。つい先日最新盤が出たそうです。まだ聴いてないなー聴きたいなー。(下1枚目:single「Beatiful Thing」、2枚目:3rd Album「Poetic Ore」)オレンジ・ペコーというのは紅茶のもとになる葉っぱの種類の名前です。皆さんも休日の昼下がりに、お茶でも飲みながらどうぞ。
2006.01.27
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普通のジャズ紹介(むしろ私的感想)のページに戻りましょうか。紹介する人は今日も含めてピアノばっかですが、私の興味が特にピアノに強いのと、そのせいでピアニストしか知らないからです。すんません。 今回紹介するアーティスト、写真を見た方はちょっと驚いたかもしれませんね。ミシェル・ペトルチアーニというフランスのジャズピアニストです。ご覧の通り先天性の障害のため身長は1mほどしかありません。こんな身体でピアノひけるんかいとお思いになるでしょうが、彼のことを知らないで演奏だけを聴いたとしたら彼が障害を持っているとは誰も思わないでしょう。むしろ想像するのは大柄でパワフルな人物かもしれません。彼の音楽にとっては障害はほとんど影響していない、むしろ障害を持っているからこそなのかもしれませんがピアノのタッチがとても力強くダイナミックです。水面ぎりぎりを飛んでいるような繊細な音色から大空に一気に羽ばたく躍動感溢れたピアノの音に心を委ねていれば自然と高揚した気持になっていく自分に気づくはずです。 1981年にデビューして、1999年にわずか36歳で短い生涯をとじてしまいましたが、その名前は永久に残るのではないでしょうか。若くして世を去ったこのピアニストに興味を持ってくれるなら、是非一度聴いてほしいと思います。いくつか紹介しますが、左下の写真のものはおそらくデビュー作か二枚目のアルバム「ミシェル・ペトルチアーニ」。若いですね。オリジナルのものとそうでないもの両方ありますが、オリジナル作品を演奏する時の方がやはりスケールが大きく本当にピアノが波打ってます。彼のファンの間では、右下の写真のアルバム「シャンゼリゼ劇場のミシェル・ペトルチアーニ」がよく取り上げられています。僕はまだ聞いたことはありません。はやく聴きたい。 僕はジャズをCDではよく聞きますがライブで聴いたことが実は一度もありません。それでジャズファンとはおこがましいと言われてしまいそうので、東京、大阪ブルーノートとか他のライブハウスとか、誰か一緒に行ってくれませんかねえ。
2006.01.25
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だーれか映画見に行きません?1/28(土) 京都みなみ会館 トニー・ガトリフ監督「愛より強い旅」公開記念オールナイト23:25- 「炎のジプシー・ブラス 地図にない村から」(2002、ラルフ・マルシャレック監督、ドイツ)(上画像2枚)1:20- 「僕のスウィング」 (2002、トニー・ガトリフ監督、フランス)(下画像)3:05- 「ガッジョ・ディーロ」 (1997、トニー・ガトリフ監督、フランス・ルーマニア)5:00- 「SUPER 8」 (2001、エミール・クストリッツァ監督、イタリア・ドイツ)(これは時間的に僕は無理です)1/29(日) 京極東宝・スカラ座・宝塚 閉館ラスト上映10:30- 「荒野の七人」(東宝)15:30- 「七人の侍」 (宝塚)2/4 10:10- 「愛より強い旅」(2004、トニー・ガトリフ監督、フランス)(上の画像)「いつか読書する日」を見ました。とても良かった。なぜか初めにテーマ曲が流れただけでじーんときてしまったのですが。大人の恋です。見ている人も中年の夫婦が多かった。
2006.01.22
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京都は雪ふりませんでしたねえ。・京都国立近代美術館「ドイツ写真の現在」-かわりゆく「現実」に向き合うために- 変な写真がたくさんありました。笑 美術系の学生と思われる人が多かったです。(特に女性)・京都高島屋グランドホール モーリス・ユトリロ展 やっぱりいいですね。彼はせめて絵を描いているときだけでも幸せだったんでしょうか。・国立国際美術館 プーシキン美術館展 印象派、新印象派、ナビ派、フォービズム、キュビズム色々あって面白かったです。・滋賀県立近代美術館 映画de美術館 1/29 15:00- アメリカン・アート1960年代 2/4 15:00- 彫る 棟方志功 どちらも見てみたいです。他にも色々毎日上映してます。・有頂天ホテル 面白かった。・いつか読書する日 博士の愛した数式 見たいなあ。・七人の侍 十戒 他 閉館ラスト上映(1/28,29) 是非見に行きたい。誰か行きません?大学3年あたりから世の中のあらゆるものを見てみたいという感情が激しいです。~CDの紹介~山下洋輔 「キアズマ」 1975年ドイツのジャズ・フェスティバルでの演奏 日本人ジャズピアニストです。山下洋輔の名はもしかしたらどこかで皆さんお聞きになったことがあるかもしれないですね。4年前だかうちの大学の創立記念コンサートに来ました(行った人います?)。 なぜこの人を紹介するかというと、私の名前のルーツになっているらしいからです。実際の所彼の音楽をきちんと聴いたことはありませんし、今回載せたCDが唯一自分が持っている物ですがその評価は、うーーん、といったところです。ジャズに興味があるという程度の人にはあまりお勧めできません。 いわゆるフリージャズという部類に入るのでしょうか。フリージャズのことはよくわかりませんが、簡単に言ってしまうと我々が感情移入しやすいような、特定の感情を引き起こすようなフレーズが大概排除されています。そういう分かりやすい部分を除いて純粋に音を追求しているというか何と言うか。要は何やってるのかよくわからんのです。難解とも言えます。 これではまるで山下洋輔をけなしているようですが、彼のキャリアは相当長い(70年代から今も第一線で活躍している数少ないアーティストです)のでこれ一枚では彼の音楽は云々できないと思います。むしろ彼のキャリアの長さがその才能を表しているといえるでしょう。一応弁解のために彼のエピソードを一つ挙げると、子供の頃テレビか何かで流れたある曲を、その場で、たった一回聴いただけで全部覚えてピアノで弾いてしまったそうです。 日本では70年代このフリージャズがはやっていたようです。先日紹介した加古隆もフランス留学中、バンドを組んでTOK名義で幾つか作品を発表していますが、全てフリージャズです。よう分かりません。その辺でこの二人は似ている所がありますね。若い頃は二人とも色々なことに挑戦していたんだなと。そして各々が次第に各々の独自性を確立しつつ今のキャリアを築いてきたんだなと。彼らの生き様に私達若者が学ぶ点は色々ある気がします。僕らはもっともっと色んなことに挑戦していいんだ!いや今こそすべきだ!なんか変な終わり方ですが、今日はこの辺で・・。
2006.01.21
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また書き込みます。ジャズじゃありません。でもジャズの要素はあります。(10%offの文字が邪魔ですが・・・)加古隆てご存知ですかね? 知らない?ではNHKスペシャルの「映像の世紀」はご存知ですかね? 知ってる?(知ってるとして話を進めます) ではその中で冒頭とエンディングで流れるテーマ曲もご存知ですね。「パリは燃えているか」と名づけられたこの曲と白黒の淡々と映し出される20世紀の映像がとても印象的で皆さん大きな感銘を受けたのではないでしょうか。(少なくとも僕はそうでした) この番組の曲を全て手がけたのが先に述べた加古隆です。「パリは―」という曲も彼の作曲によるもので今では彼の代表作になっちゃってます。右側の画像はこの番組のサントラ盤ですが、これで僕は初めて彼のことを知りました。それから彼の虜になりました。これまでに出したアルバム数は50を超えるようで今だに5枚くらいしか聞けてません。しかしそのどれもが深い叙情を湛え、一枚聞いて納得できるまで結構な時間を必要とします。(それらもその内紹介したいな) もしかしたらimage等のアルバムで彼のことを知っている人もいるかもしれませんが、単にヒーリング音楽の一つとして彼の作品を片付けるのはあまりに勿体無いです。 (僕はヒーリングだとか癒し系という言葉が嫌いなのです。癒されるために聞いているわけじゃない!) 近年は主にNHKや映画への映像音楽の提供が多いようで、人間ドキュメントに使われた「黄昏のワルツ」は知っている人も多いのではないでしょうか。白い巨塔の音楽も担当してます。こうした近年の作品もとても素晴らしいのですが、それ以外にも聞いてもらいたい作品がありすぎます。 基本スタイルはピアノソロです。 (紹介が遅すぎましたが彼はピアニストです) 繊細な音の中に人間の喜びと悲しみが同居しているとでも言おうか、胸が締め付けられるような悲哀を感じると同時に生きていくことへの勇気が湧いてくるような音楽です。1枚目の画像は数多い彼の作品のうち「静かな時間」というアルバムから取ってきました。とても美しい作品です。ピアノでこんなきれいな音が出せるのかと改めて音楽に目覚めさせられた記憶があります。加古隆の作品には聞きにくいとかそういうものはほとんどないと思いますが、彼の音楽が甘ったるいとか悲しすぎるとか受け取り方は人それぞれでしょう。でも一度は聞いてもらいたい。 付け加えになりますが、東京藝術大学卒業後はフランスに留学していたりと、見るからにクラシックをベースにしてそうなこのピアニストにジャズの要素があるのか、ですが彼のバックグラウンドにはクラシックとジャズ、そして現代音楽が混在しているのです。即興演奏家としてフランスでデビューし、フリージャズのアルバムも出しています。一時期はジャズ・ピアニストへの道も考え悩んだそうですが結局現代音楽の作曲家、演奏家の道を選びました。が彼の作品の中にはやはりジャズ的な音の奏で方が入っている気がたまにします。 もしかしたらそれが返って彼の音楽を幅の広いものにしているのかもしれません。
2006.01.19
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今日も何か書いときますか。研究室でもインフルエンザの気配が・・。うちの装置でウイルス直接観測できそうなんだが。診断に使えるかも・・。で、本題に戻りますと特にネタを考えるのも疲れますし、今現在聞いているCDをアップしようかなと思うわけです。チック・コリア&リターン・トゥ・フォーエヴァーの「リターン・トゥ・フォーエヴァー」(左)「ライト・アズ・ア・フェザー」(右) チック・コリアという人は演奏の幅が非常に広い。このアルバムは1972年に出た、言ってしまうとフュージョン系の音楽。これ以前の彼に親しんでいたファンからすると軟弱化したとも見られてしまった代物ですが、今から聞いてみると別に言うほど軽くもないし、ちょっと酔ったような気持いい気分の時には悪くないと思います。1970年代フュージョンの先駆けとなった作品。 彼自身は演奏のスタイルがころころ変わるので軽い人間と見られがちです。それだけ様々な可能性を拡げられることはあふれる才能の証しでもありますが、それに必然性があまり感じられないのが彼の不運なところですか。 このアルバム以降、リターン・トゥ・フォーエヴァーというグループとして何枚かアルバム出しているみたいです。二作目までは聴いてます。1,2作目とも1972年の録音でこのグループにとって初期の作品になりますが、軽快なリズムが心地よいです。(上の二つの画像で、左が一作目、右が2作目) これ以降の作品はちょっとジャズからは離れてしまっています。さらにはエレクトリック・バンドという名でよりフュージョンというのかポップというのかまあエレクトリックなサウンドのアルバムも出してますが、この辺はいまいち何がいいのか良く分かりません。(1枚聴いてみたがなじめなかった、のでそれ以降他の作品も聞いてない) でも少なくともこの一作目は名作。初め1曲目聞いたときは怪しい音楽だなあと思ったけど、全て聞き終わった時にははまってました。エレクトリックピアノが奏でる軽やかなメロディにのせられて私も空を舞っていた、みたいな。まあ聞いてみてください。
2006.01.17
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一月も半分もう終わってしまって、学生生活が刻一刻と減っていきますなあ。CD紹介の書き物は今まで違う所で書いていたものを再編成して書いてるんですが、その時は更新は週一回とか2ヶ月に一回とか適当だったので、分量もそれほどないので日記形式でしょっちゅう更新したらネタ尽きてしまう。他に何書こう。それでも今日もやりますが。バド・パウエルを取り上げます。ここ見てるような人は当然ご存知かと。 これまで取り上げたビル・エヴァンスよりちょっと前に大活躍していた天才です。もっというなら「狂気の天才」です。ジャズの逸話を色々聞いてると誰もみんな狂気の天才に聞こえてくるのですが、この人も筋金入りじゃないですかね。出演したクラブで初めから終わりまでひたすら同じ曲を何十回と弾き続けたとか。お客がかわいそうですね。 パウエルは精神疾患のため入退院を繰り返していて、そのショック療法のせいか1950年代初を境に演奏の質がはっきり変化します。これを前期、後期と分けるのが一般的ですが、前期は天才的な技の冴えに彩られ、後期はメランコリックな情緒に沈む彼の姿が見えてきます。 僕自身はまだ前期しか聞いたことがありません。ただどちらがとっつきやすいかというと後期のようです。ブルーノートレーベルからちょうど前期と後期にまたがって5枚のアルバムが出ています。もし興味がある人は5枚目の[The Scene Changes/The Amazing Bud Powell Vol.5]を聞いてみては。画像はアルバム「The Scene Changes」(Vol.5)のジャケットですが、見るからに物憂い感じじゃないですか。[The Amazing Bud Powell Vol.1,2] 一枚目の画像がジャケット写真。ブルーノートレーベルから出た5枚のアルバムの1、2枚目で前期に属します。1949年、51年、53年に録音された演奏をこの2枚に収めています。天才の凄みがより体感されるのはVol.1でしょうか。51年の録音が特に秀逸とされています。この2枚以降の彼は徐々に神がかり的なものを失っていきます。 しかし前期、後期どちらにしても当時のジャズ界への影響はすさまじいものがあったようで暫くはどのジャズピアニストも彼の影響を受けてしまい、悪く言うと彼を超えることができませんでした。そのパウエル一色だった当時のジャズ界を変えたのがビル・エヴァンスで、やはり世界というのは一握りの天才によって動かされて行くんでしょうか。[The Scene Changes/The Amazing Bud Powell Vol.5] 一曲目の「クレオパトラの夢」が有名みたいですね。録音は1958年末、まさにビル・エヴァンスが出てくるほんのちょっと前です。[The Amazing Bud Powell Vol.3,4] どうもVol3,4,5とかいう数字は後づけで、それぞれVol3は「Bud!」、Vol4「Time Waits」、Vol5「The Scene Chages」という名前が付いてるみたいです。(間違ってたらすいません) 録音は1957年前後でしょうか。誰か聞かせてください。(3枚目の画像がVol3,4枚目がVol4)
2006.01.15
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このページ見てるのは私に近しい関係のごく一部の人のみと思い込んでたんですが、ブログはそれ以外の人も見るかもしれないんですよね。当たり前か。なのでちょっと緊張してるんですが、なるべく気にしない方向で・・。ところで、上の人誰よ、と。きらめき星ということにしておいてください。前回紹介した「Waltz for Debby」のジャケットに映っているシルエットが私ということでもいいんですが・・。 基本方針はきらめき星の(超)個人的音楽情報発信ページとして進めていきます。初めはジャズを中心に書きます。そのうち音楽以外のことにも発散していくかもしれません。対象としているのは、よりきらめくことを目標としている全ての人ということで。(誰?) 前回あんな有名盤出してしまったので、今回はこれを出さないとだめかなーと。 前回紹介したアルバムも含めて、数あるエヴァンスの演奏の中で最高傑作と呼ばれる4枚のアルバムがあります。いずれもリバーサイドレーベルから発売されていて製作順に並べると、「Portrait in Jazz」(1959/12/28)「Explorations」(1961/02/02)「Sunday at The Village Vanguard」(1961/06/25)「Waltz for Debby」(同上) これらはすべて、エヴァンスとスコット・ラファロ、ポール・モティアンのトリオ時代の作品。エヴァンスがマイルス・デイヴィスのグループを1958年に抜けたのち59年に組んだトリオで、もはや歴史的とさえ形容されています。エヴァンスはこのトリオでの演奏を通じてこれまで主流だったワンマンプレイ(バド・パウエルが筆頭)に対して、ベーシストやドラマーとの「対話」(「インタープレイ」)を初めてピアノトリオに持ちこみました。互いに語り合い刺激し合う、すなわち対話を通して新たな音楽の創造を目指すこの全く新しいスタイルを、彼は1980年に亡くなるまでほぼ一貫して通しました。彼の演奏の中では三人は全く同等な存在であり、各々の内省が一つの演奏に向かってまとまっていくのが聴いていると分かると思います。 昔から彼の作品には失敗作は無いと言われるほど、演奏は常に一定の水準を保っていましたが、しかしその中でもこれら4点のアルバムはやはり別格として扱われています。特にエヴァンスにとって、スコット・ラファロの類稀な才能に出会った点が大きいようです。4枚のうち後半2枚が録音された僅か11日後に、ラファロが自動車事故で亡くなってしまうという劇的な事実もいまだに新鮮な感動を呼ぶ要因かもしれません。ラファロがいなくなったことで、エヴァンスの演奏は決して落ちることはなかったけれどやはり何かが変わってしまったのかもしれません。 エヴァンスファンを名乗るなら、この4枚は"必聴"といったところですか。アルバムの紹介:「Portrait in Jazz」 ジャケットに写っているエヴァンスの肖像。だいたいジャズミュージシャンは個性の強い連中が多いです。変人奇人、常識を外れた逸話にも事欠かないし。しかしここに写っているようにこれほどネクタイにスーツが似合うジャズピアニストも珍しいです。2曲目の”Autumn Leaves”の後半への盛り上がりが好き。「Explorations」 エヴァンスの耽美的な美意識が極限まで表現された作品。5曲目の”Nardis”(ナルディス)は涙ものです(あくまで形容)。個人的には1曲目の”Israel”(イスラエル)も好き。「Sunday at The Village Vanguard」 スコット・ラファロが作曲した作品が収められており、本当にラファロへの追悼盤のような気がしてきます。ヴィレッジ・ヴァンガードはNYの有名なクラブで1961年6月25日にそこで演奏、録音された曲がこのアルバムと「Waltz for Debby」に入っています。よく聞くとお客の話し声や笑い声が一緒に入っているのがわかります(みんなもう少し演奏まじめに聴いてあげましょう・・・)。買いです。買い。永久に値下がりはしません。
2006.01.13
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初めまして。初書き込みです。これって日記なんですかね。それとももっと一般的な書き込み用なんですかね。どっちでもよさそうですね。mixiとかとあまり変わらないですね。何はともあれこれからよろしくお願いします。(誰に言ってるんだろう)Bill Evans の「Waltz for Debby」。あまりにも有名なんで私が書き込むことはもはや何もありません。Jazzで初めて買ったCDです。何回聴いても飽きませんね。さすがです。
2006.01.12
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