スコシフシギな世界-藤子・F・不二雄ブログ

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2021.03.02
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前回の日記 (3月1日の日記) の続きです。

ラジオ番組「こども電話相談室」で
小さな女の子から
日本はどうやってできたんですか?
という質問がありました。

それならば「のび太の日本誕生」を
読んでみるのがいいかもしれない
と私は思いました。


「のび太の日本誕生」から
大昔の日本をのぞいてみましょう~

今回は、日本の歴史にスポットをあてるので
「のび太の日本誕生」の一般的なあらすじを
知りたい方は、こちらも前回の日記 (3月1日の日記)
をご覧ください。

<「のび太の日本誕生」から見る大昔の日本>
■7万年前の日本


■魚を捕まえる少年


「ウラーオ」という言葉を発しています。
「アー」とか「オー」という感嘆(感情)では
なさそうです。この頃、すでに
言葉をもっていたのかもしれません。

■家出を決意したのび太は空き地へ

いつもの空き地でさえも、持ち主が現れた。



■スネ夫が土地について意見を語る

なるほどなあ~と思いますね。
「確かに」とうなづけるものがあります。

このスネ夫の話が盛り上がり、ドラえもんたちは
人間の住んでいなかった時代に行こう!
ということになります。

■会話をする進化したタイムマシン


スネ夫の話では三万年前にはいたようです。
そこで、ドラえもんたちが決めたのは
七万年前の日本でした。

■七万年前の日本は氷期の時期だった

今ではインターネットで何でも調べられて
瞬時に情報が得られますが、まだケータイすら
登場してなかった時代に、ヴェルム氷期といった
歴史的事象を解説するF先生の、下調べ、確認作業、情報収集など
「知識の土台」が物語を力強く支えています。

■古代には野生動物がいっぱい

スネ夫とジャイアンの前にサイが現れます

■大昔の日本にはサイ、トラ、ワニなどもいた


■「ワンダフルじゃねえか」byジャイアン

大正生まれの私のおばあちゃんから
聞いた話では、明治時代は
あちこちでトキは見れたといいます。
私たち人間はなぜ生き物を
大切にできないのでしょうか・・・

■ワニがスネ夫とジャイアンを襲う

先ほど、ドラえもんがいっていたワニがあらわれます。

■7万年前の日本にいたのは中国からの渡来人

7万年前の日本にいたククルという少年は
中国大陸から来ていたことが判明!

■しかし日本と中国の間には海があるのでは?

海があるのに日本に渡って来られるのか?
という疑問が浮かぶ。

■大昔の日本は中国と陸地がつながっていた

ドラえもんから渡された
7万年前の世界地図を見てみると・・・
中国と日本はつながっていた。
また、日本も北海道から九州までつながっていた。

■陸地のつながりは氷河期が理由

「いま(7万年前)が氷河期だから」とドラえもんが解説します。
本来は海面であるところも、氷が増えた影響で
陸地が出てきたというわけです。それにしても
この海面の断面図による説明も、教科書並みの解説ですね。
F先生の、子供たちに分かりやすくする配慮がうかがえます。

■スネ夫はひらめく

氷河期で日本と中国が陸地でつながっているときに
日本の先祖は中国からやってきたのではないかと
スネ夫は考える。

■ドラえもんが移住について解説

陸地がつながっているから、という理由だけでなく
何万年という、想像を超える
長い長い・・・遥かに長い歳月をかけて
人類は移住を続けてきました。

かつて登山家が、山を登る理由を
「そこに山があるから」と語りましたが
人類が、未踏の土地を目指したのも
「そこに新しい土地があるから」だったのかもしれません。
未だ見ぬ世界(陸地)を目指すのは
私たちの本能だったのかもしれません。

■石オノを使う人類

7万年前は、中期旧石器時代にあたります。
石を打ち砕いて道具作りをする打製石器が
発達していた時期でもあります。

■中期旧石器時代の生活

今、私たちが暮らしている同じ日本の大陸で
大昔は、このような暮らしがあったんですね~

■村づくりに励む新人

7万年前の日本に渡ってきた
新人(現生人類)は、日本に住み着きました。
この新人の血が、現在の私たちにも流れていることになります。

さて、本日の日記では、7万年前の日本は
ああだった、こうだったと断定するような形で書いてしまっていますが
あくまでも、漫画「のび太の日本誕生」の中での描写を
淡々と見つめただけで、日本の成り立ちの『仮説』にすぎません。

宇宙の始まりのビッグバンも、あくまで仮説にすぎません。
人類誕生の歴史も仮説でしか分かりません。
日本に初めてやってきた人類も
日本語の成り立ちも、日本の成り立ちも
大昔のことは、結局、完全に分かる手段はありません。

それでも断片的な事実、証拠、仮説から
私たちが築き上げてきた定説を見聞きすることは楽しいものです。
本日の日記で、日本の成り立ちに
興味をもっていただけたら嬉しいです。

大長編「のび太の日本誕生」の最後では
ドラえもんたちがタイム・テレビで
ククルとの別れから20年後をのぞきます。
そして、次のような解説がでてきます。


ウンバホ(火の国の勇者)と呼ばれ
村人たちに尊敬されていた。

それ以前の日本にも人間はいたようだ。
だが彼ら(旧人)は、やがて絶滅したらしく
今の日本人と血のつながりはない。

だからあの時・・・
ククル一族(新人)が住みついた時こそ
"日本誕生"の瞬間だったのだ!!


このような締めくくりで物語は終わります。

かつて日本大陸にやってきた人類(旧人)は
子孫を残すことはできませんでした。
今、私たちの身体に流れている血は
7万年以上も前から日本の地に
住み始めた、新人の血が受け継がれているのです。

日本の地で、日本人として生きていることが
私にとっては、年齢以上に、ずっとずっと長く
遠い遠い昔から、生き続けている・・・
そんな気がしてなりません





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Last updated  2021.08.17 23:59:05
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