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鑑賞日:2007年2月25日(日) 15:00開演入場料:\3,000 3階席(11列20番)主催:神奈川県民ホール藤原歌劇団 歌劇「蝶々夫人」2幕 字幕付原語上演会場:神奈川県民ホール公演監督:岡山廣幸指 揮:菊池彦典演 出:粟國安彦管弦楽:神奈川フィルハーモニー管弦楽団合 唱:藤原歌劇団合唱部出演:蝶々夫人 佐藤ひさらピンカートン 持木弘シャープレス 牧野正人スズキ 森山京子ゴロー 小宮一浩ボンゾ 若林勉ヤマドリ 雨谷善之神官 坂本伸司ケイト 小林厚子感想先月の藤原の新作、若手中心の「ラ・ボエーム」は今一だったが、本日の「蝶々夫人」は藤原の伝統と底力を感じられた演奏となった。今回の演出粟國安彦氏は1990年に亡くなられており、84年演出がそのまま受け継がれた舞台で原作通りの時代設定で、第1幕の幕が開くと桜が咲く丘の上の家の場面で、日本髪に色とりどりの和服の女性が沢山現れ中々豪華。現代的な演出もよくあるが、ここまでオーソドックスだと日本人でも違和感なく観られる。管弦楽はここぞと言う場面で期待通りにゆっくりとフォルテとなり響いてくる。普段聴いている神奈川フィルとは異なった印象で、やはり指揮者が重要か。合唱もハミングコーラスで最後PPとなって良かった。合唱団で歌ったことがあったが、音程がどんどん高くなるのに音量は小さくなっていくため、かなり難しかった印象がある。歌手陣もベテラン揃いで安心して聴いていられる。その中ではやはりタイトルロール佐藤ひさらが素晴らしかった。第1幕の後半から第2幕のほとんど出ずっぱりで歌いっぱなしなのだが、フレーズ、言葉一つ一つが大切に思いが込められて聞こえてきた。演技も素晴らしく、最後の自害の場面で、屏風を持って来てその後ろで自害するのだが、ピンカートンの声が聞こえて、再度屏風伝いに立ち上がろうとして、屏風ごと前に倒れ最期となる所は演奏のフォルテと相まって涙が溢れてきた。演出、演奏、歌手全てがそろって初めて聴く方の感動も大きくなることを再認識した。End
2007.02.25
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鑑賞日:2007年2月18日(日) 15:00開演入場料:\4,987 2階席(LB列33番)主催:新国立劇場小劇場オペラ #16 オベール作曲「フラ・ディアヴォロ」全3幕【日本語上演】会場:新国立小劇場指 揮: 城谷 正博演 出: 田尾下 哲管弦楽: 新国立小劇場オペラ・アンサンブル合 唱: 新国立小劇場オペラ・ヴォーカルアンサンブル出演:フラ・ディアヴォロ:永澤 三郎 コックバーン卿: 小林 由樹パメラ: 山崎 知子ロレンツォ: 水船 桂太郎マッテオ: 松本 進ツェルリーナ: 山本 真由美ベッポ: 加茂下 稔ジャコモ: 大久保 眞感想日本のオペラの殿堂といえば今は新国立劇場でしょうか。今回はその新国立劇場デビュー鑑賞ですが「小劇場」。そして演目はオペラ・コミック「フラ・ディアヴォロ」と初めて聴くもの。オペラ・コミックとは19世紀フランスで発展したもので、イタリアのオペラ・ブッファとは異なり、レチタティーヴォでなく台詞で語られ、ドラマの内容が喜劇や軽妙な恋愛劇で3幕仕立てとなっているものが多いとのこと。今回のオベール作曲「フラ・ディアヴォロ」は浅草オペラで日本初演されたもので、今回の公演は1970年オイルショックの日本山中の架空の老舗旅館「呂馬温泉」を舞台に、三億円事件犯の大盗賊フラ・ディアヴォロが逃亡し、旅館にやってきたコックバーン卿の大切な金庫を盗み出そうととする。旅館の娘ツェルリーナは父親から大手龍宮旅館の息子主人と翌日には結婚させられそうなっており、その恋人の警察部長ロレンツォが捕まえれば賞金で・・・、その金庫の中身は・・・・とのドタバタ劇。演出は結構手が込んでいる。まず客席の背もたれに「お客様のお留守の間に掃除を済ませました・・・」との内容のはがき大の紙が貼られており、いきなり旅館に入った気分にさせられる。小劇場とは言え演劇も出来るようになっており、舞台も2階建て旅館で上へ下へ、温泉も移動して出たり入ったりで動きが速く面白い。幕は無いが、幕間は発煙装置で煙を出して幕の効果を出していた。盗賊3人組が「タイムボカン」のキャラクターになっており「どくろ」も映像で登場。今回2階席の隅に座っていたため、上手が見えにくかったのだが、TVカメラで撮影との設定で舞台中央のスクリーンに映し出されていたため見やすかった。演出のギャグ以外にも、有名オペラのアリアが少しずつ出てきて中々楽しい。櫛を探す場面で「フィガロの結婚」のバルバリーナのカヴァティーナ「なくしてしまった」が流れたり、笛の場面で魔笛が流れたり・・・。際付けはフラ・ディアヴォロ・永澤三郎が手紙のアンコールで歌う「トロヴァトーレ」からマンリーコの「見よ、恐ろしい炎を」が存在感が出て素晴らしかった。ただ休憩2回挿んでの3時間強は少々長めで、後半は前半のスピード感が無くなり少々だれてしまった印象。台本を整理して2時間程度にした方が、この作品の良さが出たのでは。出演者の中では、ツェルリーナ・山本真由美とパメラ・山崎知子が良く通る声で演技も素晴らしかった。なかなか聴く機会のない作品だが、大作オペラとは異なり、気楽な気分で聴けて、余興で他のオペラアリアも聴くことが出来、中々楽しい気分で帰途につけた。End
2007.02.18
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今年の有名劇場のオペラ来日公演は9月 チューリヒ歌劇場「椿姫」「ばらの騎士」9~10月 ベルリン国立歌劇場「ドン・ジョヴァンニ」「トリスタンとイゾルデ」「モーゼとアロン」11月 ドレスデン国立歌劇場「タンホイザー」「ばらの騎士」「サロメ」あたりか。何れも楽しみな演目でぜひとも観てみたいのだが、問題はチケットの入手。当方が行ける安い料金(とは言っても1万円強)の席は少なく、当然競争率は高い。特にコネが無い身としては、インターネットでこまめに情報を収集し、何度も発売日にトライするしかない。まずはチューリヒ歌劇場のEF席電話予約はつながらず、1時間半後にやっとつながってもやはり「売り切れ」。ベルリン国立歌劇場はプレオーダーが外れ、昨日発売日にWebで奇跡的にF席をゲット。何と発売開始2分後には全て売り切れとなっていたが。演目はワーグナー「トリスタンとイゾルデ」で今から楽しみ。本日は6月神奈川公演の藤原歌劇団「リゴレット」の発売日でこちらは難なく確保。2月後半から3月で6回のコンサート鑑賞と合唱本番一回の予定だが、果たして体力の方が続くのか・・・End
2007.02.04
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