全2件 (2件中 1-2件目)
1
鑑賞日:2007年11月24日(土)15:00開演入場料:¥9,000 B席2階(F列34番)主催:(財)東京二期会共催:日生劇場東京二期会オペラ劇場平成19年度文化庁芸術創造活動重点支援事業オッフェンバック作曲天国と地獄(地獄のオルフェウス) オペレッタ全二幕 日本語訳詞上演会場:日生劇場指 揮:阪 哲朗 管弦楽:東京交響楽団合 唱:二期会合唱団演出・美術:佐藤 信 衣裳:櫻井 利彦照明:黒尾 芳昭映像:吉本 直聞振付:謝 珠栄合唱指揮:松井 和彦舞台監督:大仁田 雅彦公演監督:中村 健 出演神々の王ジュピター:久保 和範音楽院長オルフェウス:近藤 政伸その妻ユーリディス:澤畑 恵美地獄の大王プルート:高橋 淳恋の神キューピット:赤星 啓子酒の神バッカス:峰 茂樹ジュピターの妻ジュノー:竹村 靖子狩猟の女神ダイアナ:小林 菜美愛と美の女神ヴィーナス:菊地 美奈軍神マルス:吉川 健一プルートの召使ハンス・スティックス:羽山 晃生神々の使いマーキュリー:岡本 泰寛智の女神ミネルヴァ:松尾 香世子世論:岩森 美里 感想運動会でもお馴染みの曲で題名は知っていたが、オペレッタとして観たことはなく、出演者の関係で11/24の公演を鑑賞。ギリシャ神話「オルフェウスとエウリュディケ」を元に当時のフランス社会の風刺を沢山盛り込み、面白、可笑しいお話しになっている。舞台は前から10段程度の白い階段があり数mの踊り場があった後にまた10段程度の階段で両側が斜めになり遠近感を出している。幕、場毎に奥面や中央踊り場に壁が表れ花壇やテーブル、椅子を使い、第一幕田園、オリンポス宮殿、第二幕地獄を表現。場面転換では半透明の幕にCGの映像を使っていたが、その映像は少し?第一幕オルフェウスが妻ユーリディスの前でバイオリンを奏でるのだが、中々の難曲で最初のアドリブではチゴイネルワイゼンが流れ、誰が演奏しているかとオケピットを覗くと東京交響楽団ソロ・コンサートマスターの大谷康子が立ち上がって弾いており流石でした。第二幕プルートに捕らわれているユーリディスの部屋に入るためにジュピターがハエに変身して近づくのだが、ラジコンカーの上に変身した人形を取り付けそれをジュピター自身が操作する演出が面白い。またユーリディスの衣装が1幕は着物、2幕3場プルートの部屋では赤いチャイナドレス、2幕4場では白い御子の衣装と変わって行く所が場面、心情を表しており良かった。出演者は主要役ベテランは安定感があり、全く響かない日生劇場においても安心して聴けた。特にユーリディス役は高音や技巧が多いのだが澤畑恵美は流石でした。プルート役高橋淳も裏声部分も難なく歌い、歌声では目立っていた印象。ジュピター役久保和範、オルフェウス役近藤政伸も演技や台詞含め上手かったです。またダイアナ役小林菜美の高音の歌声が良かったです。有名な「地獄のギャロップ」は第二幕の最後の方で演奏されるのだが、8人の黒のドレスを着たダンサーが登場しカンカンを披露。真上まで足が上がって中々素晴らしかったです。天国が退屈なメヌエット、地獄が楽しいギャロップで表現されており、天国=貴族社会、地獄=庶民社会の風刺となっている。天国の神々がユーリディスを探すことを名目に地獄へ挙って出かけ、食べて、酒を飲み、踊り楽しむ所は、民衆主体の社会への変化だったのでしょう。今回台詞、歌とも日本語での演奏だったが、やはり歌詞が一部聴き取りにくい部分があった。日本語をヴェルカントで会場全体に聞こえるように歌うことは中々難しい。管弦楽は粗つなく演奏された印象だが、もっと緩急や揺らぎの部分があった方がオペレッタとしては良かったかと。時節の話題の台詞も少なく、二期会だとオペレッタもオペラ的に少々堅苦しくなるのか。ロックオペラから誕生した名古屋のスーパー一座「大須オペラ」が定期的にオペレッタを公演しているらしい。ミュージカルと同様にマイクを使っての歌唱で、その演出、演技にパワーがあって面白いらしい。ぜひ一度観てみたいものだ。End
2007.11.24
コメント(0)
鑑賞日:2007年11月10日(土)15:00開演入場料:¥25,000 D席3階(13列17番)主催:日本テレビ放送網、読売新聞社、 ジャパン・アーツ、神奈川県民ホール大和証券presentsドレスデン国立歌劇場(ゼンパーオーパー)来日公演R.ワーグナー作曲オペラ「タンホイザー」全3幕字幕付原語上演会場:神奈川県民大ホール指揮:ガボール・エトヴェシ(ファビオ・ルイジから変更)管弦楽:シュターツカペレ・ドレスデン合唱:ドレスデン国立歌劇場合唱団 演出:ペーター・コンヴィチュニー美術:ハルトムート・マイヤー衣裳:イネス・ヘルテル合唱指揮:マティアス・ブラウアー出演タンホイザー:ロバート・ギャンビル領主ヘルマン:ハンス=ペーター・ケーニヒヴォルフラム:アラン・タイトス(オラフ・ベアから変更)ヴァルター:マルティン・ホムリッヒビテロルフ:ゲオルク・ツェッペンフェルトハインリッヒ:トム・マーティンセンラインマール:ミヒャエル・エーダーエリーザベト:アンネ・シュヴァンネヴィルムスヴェーヌス:エヴリン・ヘルリツィウス羊飼いの少年:クリアスティアーネ・ホスフェル感想 演奏会出演とその練習が続いたため今回も1ヶ月ぶりのオペラ鑑賞。タンホイザーは合唱の出番が多く楽しみな演目。更にシュターツカペレ・ドレスデンは2000年来日公演時に第九の合唱に参加した思いであり。今は亡きシノーポリの指揮で深い低音楽器の響きと無闇に早くならない重みのある演奏が印象的だった。 まず幕が一幕のヴェーヌスベルクの洞窟を連想させる女神、天使達が絵描かれたもの。下の方にはワーグナーの横顔も見える。開演前から欧州劇場の雰囲気に浸れる。 巡礼の合唱の旋律も出てくる序曲から、重みのある演奏でドレスデンの音が聞けた。幕が上がると半円形の壁の上から顔まで青色で塗られ赤いドレスを着た女性達が男の人形を持って滑り降りて来る。この半円形の壁が斜めになっており途中に止まりその中にタンホイザーが入って行くことで立体的にハーレムの状態を表していた。 一幕二部と二幕は舞台中央に円弧状の板が舞台一杯におかれ、そこが歌合戦の舞台になったり、民衆と主役達の境目の役割となっており上手い。2幕奥の壁には上部が見えなくなるまで長い階段があり、そこにバンダのトランペットや民衆が上り、上部への広がりを上手く見せていた。 合唱も1幕の巡礼の合唱、2幕の大行進曲と合唱(幸あれ芸術の館)他、迫力もあり良かった。 これだけ揃っていても主役の歌が聞こえないのではどうしようもない。タンホイザーの歌声が管弦楽や重唱に消され聞こえないのだ。1幕は体力温存で、2幕ではと期待したが、一番の見せ場、歌合戦の場面でも同じで、他の出演者の方が声が良く響き、これではタンホイザーにならない。 1幕ヴェーヌス役エヴリン・ヘルリツィウス、2幕エリーザベト役アンネ・シュヴァンネヴィルムス、領主ヘルマン役ハンス=ペーター・ケーニヒは良かったです。 所々歌い手と管弦楽のずれを感じる部分があり、急な指揮者交代の影響か。 残念ながら所用があり、3幕は観られず。巡礼の合唱を聴きたかったのだが。 本当に全てが揃って上手いオペラはまれなのでしょう(先月のベルリンは奇跡的なのか)。End
2007.11.10
コメント(3)
全2件 (2件中 1-2件目)
1

![]()
