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鑑賞日:2007年6月17日(日) 14:00開演入場料:\6,615 C席4階(1列10番)主催:新国立劇場2006/2007シーズン オペラR.シュトラウス作曲 歌劇「ばらの騎士」全3幕【ドイツ語上演/字幕付】会場:新国立劇場オペラ劇場指 揮:ペーター・シュナイダー演 出:ジョナサン・ミラー美術・衣裳:イザベラ・バイウォーター照 明:磯野 睦舞台監督:大澤 裕合 唱:新国立劇場合唱団管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団出演:元帥夫人:カミッラ・ニールントオックス男爵:ペーター・ローゼオクタヴィアン:エレナ・ツィトコーワファーニナル:ゲオルグ・ティッヒゾフィー:オフェリア・サラマリアンネ:田中 三佐代ヴァルツァッキ:高橋 淳アンニーナ:背戸 裕子警 部:妻屋 秀和元帥夫人の執事:秋谷 直之ファーニナル家の執事:経種 廉彦公証人:晴 雅彦料理屋の主人:加茂下 稔テノール歌手:水口 聡帽子屋:木下 周子動物商:青地 英幸レオポルド:三戸 大久感想当方始めて生で聴くR.シュトラウスのオペラで、チケットも発売直ぐに完売の人気であり、風邪の発熱明けにもかかわらず出かけた。今回は20世紀初頭のウィーンの設定(原作は18世紀中頃)。元帥夫人が若き愛人の伯爵オクタヴィアンとベッドを伴にしている朝の場面で幕が開く。元帥の親戚で好色なオックス男爵が結納品として銀のバラを婚約者の新興貴族ファーニナルの娘ゾフィーに届ける使者(ばらの騎士)の人選を元帥夫人に依頼し、オクタヴィアンがばらの騎士となるが、若い二人は互いに一目惚れしてしまう。オックスの態度の悪さに頭に来たオクタヴィアンが剣を抜きオックスに傷を負わせ大騒ぎに、更に女装したオクタヴィアンからの偽りの恋文で騙され、結局ゾフィーとの婚約は破棄となる。元帥夫人も若い男女の恋を見抜いて祝福しながらその場を去り幕。お話は「フィガロの結婚」や「こうもり」にもどこか似ている喜劇ではあるが、R.シュトラウスの音楽は正に絢爛豪華。演奏は切れ目無くつながり歌詞の内容と一体化し、フレーズの変化がそのまま登場人物の心理描写になっている。よって如何に管弦楽が表現出来ているかがまずは重要であり、今回の東京フィルは若干弦の音が濁りや、管の異音が聞こえる部分があり、ワルツが今一ワルツになり切っていない気がしたが(どうしてもウィーンフィルのニューイヤーと比べてしまう)、全体的には十分に楽しめた。公演5日目であることと、指揮者の功績でしょう。舞台装置も遠近方を使い豪華な宮殿の部屋を再現しており、家具や絨毯等も本格的。窓からの光も照明を使い旨く表現され、オペラを盛り上げていた。確かに安っぽい家具が並んでいたら、雰囲気が一変にぶち壊しになるだろう。出演者は総じて良かった。その中でもオクタヴィアン役エレナ・ツィトコーワがその容姿と声で役にピッタリの印象。メゾ・ソプラノで有りながら男性の役でもあるのだが、その声は4階席にまで明確に届き、スマートな容姿と合わせて確かに若い男性に見えてしまう。オックス男爵役ペーター・ローゼは、演技、歌声で、如何にも女性に嫌われる好色の田舎貴族をよく表現しており、お得意の役の様。元帥夫人役カミッラ・ニールントは昨年大晦日のベルリンフィルのジルベスターでも本役で歌っている十八番の役らしいが、いささか声量不足でオケにかき消される部分も。実は当方体調不良で第1、2幕しか聴いておらず、有名な第3幕の3重唱も聴いていないのでそれだけで評価するのは失礼でしょう。と第3幕を聞けなかったのは大変残念なのだが、9月チューリヒ歌劇場の同公演チケットを入手済みなので、続きはそちらで聞くことに。 End
2007.06.17
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鑑賞日:2007年6月3日(日) 15:00開演入場料:\3,000 3階席(12列18番)主催:日本オペラ団体連盟/神奈川県民ホール /(財)日本オペラ振興会第14回神奈川国際芸術フェスティバル平成19年度文化庁芸術創造活動重点支援事業≪舞台芸術共同制作公演≫ヴェルディ作曲 歌劇「リゴレット」オペラ3幕(字幕付原語上演)会場:神奈川県民ホール指 揮:リッカルド・フリッツァ演 出:ニコラ・ジョエル合 唱:藤原歌劇団合唱部管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団出演:リゴレット:アルベルト・ガザーレマントヴァ公爵:エマヌエーレ・ダグアンノジルダ(リゴレットの娘):佐藤美枝子スパラフチーレ(殺し屋):ナム・ワンマッダレーナ(殺し屋の妹):鳥木弥生モンテローネ伯爵:党 主税ジョヴァンナ:吉田郁恵マルッロ:柿沼伸美ボルサ:石川誠二チェプラーノ伯爵:井上白葉チェプラーノ伯爵夫人:立川かずさ小姓:山崎知子門番:青柳 明感想ヴェルディ中期の傑作。舞台は16世紀の北イタリアの都マントヴァ。好色なマントヴァ公爵に仕えていた宮廷道化師のリゴレットは、公爵に娘を汚されたモンテローネ伯爵をからかい、呪いの言葉を浴びせられる。そしてリゴレットも生き甲斐にしていた最愛の一人娘のジルダを公爵に凌辱され、殺し屋スパラフチーレに公爵暗殺を依頼して復讐を誓う。しかしジルダは公爵を恋してしまっていた。父の計画を知ったジルダは愛する公爵の身代わりとなり、娘を殺されたリゴレットは呪いだと叫んで泣き伏す所で幕。恋愛、浮気、誘拐、父娘愛、呪い、殺人と大変ドラマチックなお話し。何と言ってもタイトルロール役がドラマチックな役を如何に歌いこなせるかが鍵になる訳だがスカラ座でも歌っているアルベルト・ガザーレは存在感のある声と演技で中々良かった。まだ30代なのでこれからが楽しみでしょう。ジルダの佐藤美枝子も死期の場面の表現含め声が届いており良かった。それに比較しマントヴァ公爵のエマヌエーレ・ダグアンノは、有名な3幕アリア「女心の歌」はどうにか聞こえたが、1幕では合唱やオケに声がかき消される声量。20代、イタリアでのオーディションで選んだようだが・・・。一番良かったのは管弦楽。先月の新国立「運命の力」に比較し、大変ダイナミックな演奏で歌い手ともピッタリ、指揮者の功績と4日目の演奏だったためでしょう。合唱も負けずに良かった。3幕の嵐の場面では、ティンパニが雷、合唱が強風の音を表現し恐怖心を感じる演奏で場面を盛り上げていた。合唱は男声のみで、女性は助演だったとは始めて知った。3幕の四重唱「美しい恋の乙女よ」も中々よく、全体としては満足できた演奏でした。End
2007.06.03
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