全8件 (8件中 1-8件目)
1
昨日あたりから、咳が出始めまして。。。家族の風邪が移った感じですぅ相変わらず 「非日常」 が飛び交う日々で、対応に追われております。更新もままならない日も多いですが、ご心配とご批判がありませんようにこのところ、緊急連絡が相次いでいるんです。こういう場合は、その後の経過連絡も事細かにちょくちょく届きますので、更新どころじゃなくなってしまうんです。先だっても、ある胃癌患者さん(60代)の奥さんから、血相を変えるような電話が入りました。米村先生の手術を受けたのは知ってました。その際の内容の報告も、奥さんから詳しく聞いていました。どうにも取れない癌が沢山あったようでした。何が何でも癌を切る米村先生が取れないのだから、想像はつきます。ですが、その後の治療のことは知らずにいました。どうやら、術後の抗癌剤治療は、この道のエキスパートの医師の元へ通っていたそうです。自宅からは在来線でも行けるけど、体の負担を考えると新幹線が無難かなぁ・・・という距離です。実際は、車での移動だと思いますけどね。何時も通り、抗癌剤治療の為に訪れたこの病院で、この日、突然、「胸水が溜まっている、腎臓もとても腫れている、直ぐに米村先生の病院に運んだ方が良い」 と言われたんだそうです。それで、「お知恵を貸して下さい」 と午前中に電話があったのでした。 「呼吸は安定していますか?」 えっと、特に問題はなく、普通に息してます 「腫れている腎臓は、両方ですか?尿は出ていますか?」 両方腫れていると言われました 尿はちょろちょろ出てます (ふぅん、そうかぁ。。。)恐らく、尿管が詰まったのだと思いましたので、これを確認するように伝えました。尿管が狭窄して、水腎症になっているのではないか?と。(胸水の方は、呼吸に問題が無いレベルなら、今後の経過はわからないなれど、今は、肺より尿道の確保が先決だと思いました)尿管が狭窄した場合、尿管にステントを挿入して排尿を確保するか、これが出来ない状態ならば、腎ろうという処置をして、尿を排泄するという方法があります。尿が出ない、もしくは、少量しか出ないという状態は大変危険な状況で、抗癌剤治療云々より何より、尿を出す処置が優先されます。こういった処置は、泌尿器科独自の器具と手技が必要なので、少なくても今は、米村先生の出番ではなさそうだと思いました。何より、そこから米村先生の病院に運ぶには、かなりの時間がかかてしまいます。新幹線で4~5時間くらいの距離じゃないでしょうか。のぞみでも、3時間かなぁ。どうあっても、今からじゃ夜になってしまうでしょう。患者さんの体力的な問題や、ご家族のご負担、その後のケア・・・総合的に考えるなら、これは一先ず、地元の病院で泌尿器科の確保が賢明だと思ったので、そう伝えました。数時間後に 何とか、地元で受け入れてくれる病院を見つけました ペインクリニックなんですが、緩和ケアも有している病院です 今、向かっている最中です ありがとうございました また、落ち着いたら連絡致しますこう電話がありました。やはり、尿管が詰まっていること、一旦、何とか見つけたこのペインクリニックで診て貰った後、その病院が総合病院の泌尿器科を紹介してくれて、処置をしてくれそうなことを聞きました。この患者さんの奥さんにとっては、この日は、朝から大移動の繰り返しで大変な1日だった訳です。翌日だったか、翌々日だったか、この日の詳細がメールで届きましたけど、奥さん、本当に苦労されたのがわかりました。10年前の自分のようです。これが今の医療の現実なのだと、改めて思いました。。。次回に
2012年10月31日
コメント(0)
昨夜、久しぶりにある患者さん(60代・男性・胃癌・腹膜播種)の近況が聞けました。この患者さん、2010年2月に胃癌の手術で胃全摘の手術を受けましたが、その際に、腹膜播種が判明しています。正真正銘の腹膜播種の患者さんです。術後、TS-1+シスプラチンという王道の治療を受けている時に、娘さんから相談メールが届きました。それから、米村先生の元へ来られ、TS-1を服用しながら、腹腔内化学療法を受けて、腹膜切除術を受けたのが、同年6月です。あれから2年4ヶ月が経た訳ですが、全然連絡が来ないと思ったら、「メール差し上げて、お手を煩わせるのが申し訳ないほど元気なんです」 と娘さんこの患者さんの話は以前も書いてますけども、ご趣味が多彩で、今も月に1度のゴルフでしょ、居合いでしょ・・・の生活サイクルの中で、お孫さんの幼稚園の送り迎えもしているし、アルバイトまで始めたとかさすがに私、居合いのご趣味の方を存じ上げないんですが、娘さんによると、日本刀って結構重いそうで、これを振り回すというのは、それなりの運動のようです。体重も増えたそうな。食事も問題なく、「この間なんか、ケンタッキーのフライドチキンが食べたいって言って、普通に食べてました」 そうな。今も抗癌剤治療は続いているんですが、その副作用で、食欲が落ちることはあっても、問題視するレベルではないようです。時々、腫瘍マーカーのCA19-9 が上昇しては下降するを繰り返していますが、(米村先生はこういうケースを「のこぎり型」なんて呼ぶ)100を越えることはないし、上がっても自然と下降するので、問題なさそうです。この娘さんにすれば、2年前、父親の末期癌宣告を受け、余命まで告げられ・・・の状態でしたけど、今は笑顔で、「父は、実に元気な末期癌患者ですよ~」 って言うてました。で、最近になって、今度はお舅さんに胃癌が見つかり、こちらも手術となったそうですが、胃癌と言っても、1~2期の間の早期胃癌で、胃の切除も2/3。早期胃癌なのに、胃だって全摘って訳じゃないのに、本人、相当気落ちしている為か、食事が摂なくて、エンシュア飲んでいるらしい。末期胃癌患者がピンピンしていて、好きなことやって、何でも好きな物食べている中、早期胃癌患者が、どぉ~んと落ち込んでいて、全然食べれないって・・・これ、双方を見ている、この娘さんにとっては、すごぉ~く不思議な図のようです。今は、腹膜播種って言われた方のお父さんが、早期胃癌のお父さんを慰めて、励ましているらしいです。術後2年経って、腹膜切除術なんて凄い手術を受けていても、実際に普通にお元気で、普通に食事が出来ているホンモノ胃癌患者さんが励ますんですから、そりゃ、こちらの早期胃癌のお父さんも心強いでしょう。早期胃癌患者さんのお父さ~ん、食べれないって、気のせいですよ。食べられるようになりますよ~
2012年10月26日
コメント(0)
![]()
(題名、書くの忘れちゃいましたんで、アップし直しです)昨日は奥多摩湖に行って来ました。紅葉は未だでしたけどね。近いようで遠い、遠いようで近い場所で、行ったのは初めてなんですよねぇ。湖の南北を結ぶ浮橋がありましてね、通称、「ドラム缶橋」。これ、渡るとゆっさゆっさと揺れるんですが、湖の中から回りが見渡せて、なかなかの景観でした。写真は、青梅線奥多摩駅。なかなか渋い駅舎です。ここまで来ると、とっても「東京」とは思えませんし見えませんが、なかなかでした。この間、スキルス胃癌の患者さん(50代・男性)の奥さんから、思い詰めた感じで電話がありました。米村先生の患者さんなんですけども、最近では外来は1人で行っていて、米村先生との会話も全くわからない。ご主人が帰宅するなり、心配で仕方なく、あれやこれや質問するそうですが、 米村先生に任せておけば良いと言うだけだそうで。。。断片的に聞き出す、検査結果しかわからないのだけど、今回、こんな結果でした・・・と私に検査結果を話されます。 ひろりんさんは、これ、どう思われますか・・・って。ん~、確かに前回と比べて悪い結果だけれど、手術NGってほどでもなさそう。これなら予定通りに手術するだろうなぁ、米村先生なら・・・と思ったので、そう話ました。「これじゃ、手術出来ません」 って言われる事を、とても恐れていたようで、安心された模様です。それから、何を話したんだっけかなぁ。。。良く覚えて無いんですけども、私ったら、この奥さんの笑いのツボを押してしまったようで、この奥さん、大声あげてゲラゲラ笑い出しました。おかしくて涙が出るぅ・・・みたいな感じでねぇ。 (あれ何がウケたんでしょ)そもそも、ウケを狙った話なんてしてないですよ。ステージ4の癌ですよ、手術不能って言われて米村先生の元へ来られた方ですよ、深刻なんですよ、ウケなんて狙う訳ないです。だって、不安で不安で仕方なくて、眠れなくって、思いつめて電話してきた方ですよ。 緊急事態でもないのに、電話なんかしてすみません、 夜、眠れなくなってしまって・・・から始まった電話ですからね。大笑いなんて出来る状況じゃないんです。だけどこの方、実際、私と話して大笑いされました。話が通じる相手と話すことで、やわらぐ気持ちってあるもんです。例え、一時の気晴らしでも、この瞬間は大事ってもんです。でつい先日、今度は検査の結果が良くなったそうで、手術の日程も決まったとメールがありました。手術は、癌の治療にとって最大の通過点です。この通過点を乗り越えても、次のスッテップがあります。だから、「大変」 の本番はこれからですけど、この大きな山を乗り越えてこそ掴めるモノを掴んで頂きたいと思ってます。頑張れ~明るいお声で、電話を切ったのでした。
2012年10月25日
コメント(0)
昨夜はテレビに釘付け。もちろん、野球中継です。同点9回裏、満塁、今期からライオンズから移籍した石井義人がヒット打って、尚広が3塁から帰って来た時は、思わず よっしゃ~の声が出ました今日も勝ってくれると良いんだけどなぁ。(他球団ファンの皆様、ごめんなさい)とも姉のこと、もう少し書きたいコトあるんですよ。スキルス胃癌とも、腹膜播種とも無関係な話ですみませんけども、もうちょっとだけ付き合ってください。結果的に子宮肉腫という大変な病気じゃなかったとは言え、本人、半ば子宮肉腫だと思っていたし、そもそも、手術前まで担当医が100%に限りなく近く「肉腫」だと思っていたのは明白。言葉の端々に、出てましたもん。(とも姉は気付かなかったようですが) 「手術後の治療については、おいおいゆっくり考えていきましょう」・・・なんて、言葉を選びながら慎重に言うておられました。子宮肉腫って、私はこの時に俄か勉強しましたが、大変な病気である前に、戦える武器の少なさに唖然としました。スキルス胃癌も大変な病気ですが、今や結構、強力な武器があります。何より、治療成績の実態に加え、患者さんの生の声が届いてますから、厳しい中にも光が確実に存在していることを知ってます。「情報」 として論文やネット解説で出てくる、奏功率や生存率じゃわからない真の情報が私には、沢山届きますからね。厳しい病気であっても、そうとばかり言えない本物の 「光」 があります。ですが、子宮肉腫には、ガイドラインの治療ではあまりにも材料乏しく、尚且つ、最新治療とか、最先端治療とか見つけることが出来ませんでした。まだ、子宮肉腫と断定された訳じゃなかったから、私の調べ方の本気度が、足りなかったのかもしれませんけどね。ですが、あまりにも患者数が少ないが故に、研究者が少な過ぎて明らかな発展途上であることは確かのようでした。こういう病気こそ、お国の力が必要です。もし、とも姉が子宮肉腫なら、この担当医だってたった1例でも、十分、論文が書けるはず・・・それだけ患者数が少ない。で、先日の待合室でのとも姉との会話ですが あのね、この間、市でやってる乳癌検診を受けて来たのね(ふぅ~ん、市で推奨している検診なんだから市民である以上、受ける権利あるし、良いんじゃない) それとね、このところ、ここら辺、胃の辺りが痛むのね 久しぶりに、胃の検査も受けようと思うの(まぁ、実際に具合が悪いなら診て貰うのは普通だし、良いでしょう) あとね、○○さんが言ってたんだけど、 ××病院に行くと、上半身をくまなく調べられる機械があるんですって 行ってみようかしら(上半身をくまなく検査マルチCTか、はたまたPET CTか)さすがに、それは必要ないって、これには反対しました。検査検査って、検査ばかり受けたって、癌は見つかるもんじゃないです。そもそも、体にどうにも不調があって、原因を探る為の検査なら良いですけど、腫瘍マーカーの数値が高いってだけで、それも、大して高いわけじゃないのに、必要ないですよ。検査という名の被爆を繰り返していたら、それこそ、遺伝子傷つけて癌が出来てしまいます。大昔の事とは言え、実の母親が胃癌で40代で亡くなっているし、妹のともこさん(2006年・54歳)をスキルス胃癌で亡くなっているし、今回のことで、来年の自分にも自信を喪失してしまって、不安になるのはわかるけど、さすがに心配しすぎです。私なんざ、胃が痛いなんてことで胃の検査受けていたら、毎年、4~5回は受けなきゃいけませんし、過去を思えば、胃の検査でギネスブックに載れるほど受けてますがな。懇意にしている専門家に、「胃が痛い」 って訴えても、「40代で癌になるのは400万人に1人」 と言われ、軽~くスルーされちゃうし。。。その400万人に1人を、沢山診ているくせに、こういなされちゃいますからねぇこんな海千山千の専門家に、胃痛を訴えても癌を疑ってくれないのに、総合病院やクリニックで訴えたところで、余程の顕著な物でも見えないかぎり、癌なんて思われないし、見つけてくれるとは正直、思えないんですけど・・・でも、1人だけ40代のスキルスを見つけてくれた、クリニックの医者はいましたけどね。この患者さん、術後9年かなぁ、元気してます。こういうラッキーな方もいますけど、それこそ、1000人に1人くらいじゃないでしょうか。今回の腫瘍マーカーが高ければ、半年おきに調べてもらって、急上昇するようなことがあれば、お高いけどPET CT を受けてみる・・・という方針を考えていましたが、その必要もなさそうです。
2012年10月22日
コメント(0)
昨日は東京ドームでCSの観戦でした。雨は降るわ、渋滞にはまるわ、試合は負けるわ。。。で散々でしたけど一番、堪えたのはドーム近くの駐車場が急に値上がっていたこと確か前回停めた時は1800円だったけど、今回は5500円さすがにショックでしたねぇ。患者さんサイドから緊急連絡が数件入っていて、観戦途中に米村先生に電話入れたりしましたけど、まぁ、静かな場所がなくて困りましたねぇ。耳押さえて、叫んでいた感じ。ケータイから幾つもメール送信したり・・・昨日は、ろくにPCも見れない出来ない状況でした。で、先日のとも姉の付き添いの時に思ったことなんですけども。この病院、移転したばかりだからピッカピカの正真正銘の新築物件。病院って、1床1億円計算が相場だから、この病院は400億ってところかな。新しいだけに、随所に配慮や考慮が見られます。とも姉が手術した前の病院は、まぁ、相当古くてねぇ。。。だから、新築移転となったんでしょうけど、昭和の匂いがプンプン漂ってました。昔はどこに行っても病院という場所はコレって感じでしたけど、まさにそのものです。特に、とも姉がお世話になったのは産婦人科ですから、病院の中でも特殊な場所。患者さんは女性ばかりの中に、半数以上は妊婦さんときてる。妊婦さんって基本、病人じゃないから患者とは言わない。それどころか、幸せオーラばんばん出している。そんな中で、命に関わる子宮肉腫の診察に行っていたのですから、内心、穏やかじゃないですよ。何せ昭和の病院ですからね、そんな配慮なんかありゃしない。昔はどこも、こうだったんですねぇ。。。女性特有の癌患者さんは、幸せを見せ付けられながら、治療を受けていたんですねぇ。辛いのは病気だけじゃなかったかも・・・なんて思いながら、待合室におりました。移転したら、産科と婦人科が分かれてました。婦人科の待合室に行くと、今までと違って、小さな子供はいないし、ご主人同伴の妊婦さんもいない。あれほど煩かった待合室が、し~んと静まり返っていて、ヒソヒソ話さえ筒抜け状態。これはこれで、居辛いかも。。。診察室に背を向けるようにベンチが並べられていて、わざわざ振り向かない限り、診察室から出てくる患者さんの顔は見れないように配置されてました。婦人科の病気って、当然、癌だけじゃないから、これまでのとも姉のように、子宮筋腫で定期的に来ている方もいるでしょうし、子宮内膜症とか、命に関わらない婦人科の病気の方もいるでしょうし、子宮癌、卵巣癌の方もいるでしょう。これが癌専門病院なら目が合えば、お互い病気は癌な訳で、会話もスムーズ・・・って流れが多いけど、ここはそうでもない。実に微妙な空気の中にいるから、誰一人、患者さん同士会話なんかしない。女性は話好きな生き物だから、どんな時でも結構、おしゃべりで和めたりするんだけど、ここにはそういう空気は全くなし。配慮はあっても、なんか上手くいってない感ありました。肝心の腫瘍マーカーですけど、何故、とも姉は数値が高かったのか、何故、何もしないのに激減したのか、全くわかりません。うちの博士、医療分野にも足突っ込んでいて、それこそ、スパコン使って研究もしているけど、(最近は、DNAから進んで、RNAという分厚壁にぶち当たり、このRNAを解析できない限り、医療に未来はないとまで言い始めてますが・・・)その博士ですら、腫瘍マーカーには首を傾げることが多いです。アホみたいな話ですけど、前夜に食べた食事内容にさえ反応してしまうマーカーもあるとか。実に摩訶不思議で、やはり、長期に渡り流れを読むしかないみたい。
2012年10月19日
コメント(0)
昨日は、とも姉(60代)の付き添いで病院に出向いていました。更新が滞ると、ご心配をおかけしたり、更なる憶測や要らぬ疑惑が出てきそうで、私としては心配だったり、恐ろしかったりするのですが、なかなか更新まで手が回らない日々です。さすがにこのところ、辛い事が立て続いて、神経も精神も消耗してますけども、「人を生かすも殺すも人」で、先のことはわかりませんが、今は何とか生かして頂いています。我ながら、こんな事続けていく以上今後も、何度も泣くんだろうなぁ、傷つくんだろうなぁ、アホちゃうと呆れますけども、ある患者さんのご家族が 「何が正解とか間違っているとか、わかりませんし、 私にはそんなのどうでも良いです。 ひろりんさんは私には必要な人。」って言ってくれましてね。また、生かされた感じです。で昨日は、病院にいました。7月に 「ひろりんがセカンドオピニオン?」 「子宮肉腫の疑いが」 で書いている、とも姉の付き添いです。大きな子宮筋腫を抱えていて、閉経して10年経つけど小さくならない。ずっと薬で誤魔化してきましたけど、年に1度の産婦人科のクリニックで受けていた定期検査でLDHの数値が高くなったことから、子宮肉腫の疑いがかかりました。総合病院で精密検査を受けましたが、疑いは晴れない。細胞診でこそ、肉腫細胞は出ませんでしたが、言うならば、細胞診って言うのは医者が、「ここら辺、怪しくね」 ってヤマカン働かせた場所、尚且つ、健康保険の規定で認められている数しか調べません。たまたま、肉腫細胞を採取しなかっただけ・・・とも言えます。だから、肉腫細胞が出なかったとは言っても、状況証拠(画像で出血痕が見られる、LDHと、腫瘍マーカーの数値が共に高い)が揃っていたので、とも姉の場合は、完全にシロとはならなかったんです。経過観察という選択肢もありましたけど、経過観察している間に、取り返しのつかないことになるかもしれない・・・これを恐れたとも姉は、即、「切ってください」と願い出たのでした。手術後、子宮肉腫の疑いは完全に晴れました。LDHの数値も正常値に下がりました。ですが、腫瘍マーカーのCA19-9 が5861へと微増しました。これがどうにも胸と頭にひっかかりましてねぇ。。。婦人科での仕事の範疇は越えているものの、頭を下げて、2ヶ月後にもう1度、腫瘍マーカーの測定をお願いし、昨日の外来となったのです。そして、昨日調べて頂いた結果、問題のCA19-9 は38.5 に下がっていました。基準値という意味では、若干、越えてこそいますが、もう問題にする数値ではないでしょう。ここでようやく、子宮肉腫疑惑から始まった懸念が、完全に消えました。1点、付け加えるなら、この病院、つい先月移転しましてね。計測方法が変わったそうです。腫瘍マーカーと言うのは、計測する病院が変わると誤差も生じ、流れを読む意味では好ましくないです。同じ病院で、同じ手法で測って流れを見なければ、わからないことがあります。とは言え、この数値ではもう癌を疑いようもなく、癌を疑ってもどうすることもできませんので、敢えて、内科に転科する必要もなさそうです。いきなり半分近くの数値に下がり、誤差っちゃぁ、誤差かもですが、もう良しにしました。一つ、肩の荷が降りました。しかし・・・病院という所は、行くと毎度毎度の事ながら、すんごぉく疲れます。
2012年10月16日
コメント(0)
昨夜、届いたメールに思わず 「えっ」 と声を上げてしまいました。患者さんは50代半ばの男性で、奥さんから相談メールが届いたのが、ついこの間のことです。25年前に胃癌を患った・・・とありましたから、この患者さんが30歳前後の頃の話になります。癌治療では有名な病院で胃の2/3を切除して、その後、毎年胃の検査を受けていたそうです。毎年、胃の検査・・・って25年もと、ここで先ず驚きました。大抵は5年を境に、それ以降は数年おきで、10年も経てば花丸印を貰って 「完治」 宣言となり、病院とはオサラバしそうなものですが、この患者さんの場合は、毎年、欠かさず胃の検査を受けていたようです。それが。。。例年の検査ではパスしたものの、その後、今年の3月になって胃の不調を訴えるようになり、嘔吐を繰り返した模様です。毎年検査を受けている病院に駆け込み、改めて検査を受けると、残胃に癌が見つかりました。前回の胃癌から、25年も経っていることから、この胃癌は再発ではなく、新たなる胃癌と診断を受けました。いわゆる、残胃癌です。やはり、過去に20年を経て残胃癌になった患者さんがいましたが、最初に出来た癌はおとなしくても、残胃に出来た癌は性質が悪かった。。。この患者さんも同様で、残胃に癌が見つかった時点で腹水が認められ、腹膜播種。TS-1+シスプラチンを3クール受けましたが、腫瘍マーカーが急上昇を始めてしまいました。治療開始早々は、この治療が効果を出して消えてくれた腹水も多量に溜まるようになってしまい、腹水ろ過という手法を別の病院で受け、少し楽になりました・・・という時点で、ご相談メールが届いたのです。直ぐにでも、それこそ明日にでも、米村先生の手術を受けたいと言われ、親戚筋の関西の地の利を生かして、おおまかな計画まで頭の中では立てておられる状況でした。そこで、腹水がある状態では手術はできないこと、手術には抗癌剤治療の奏功が必須なことを伝えると、かなり意気消沈しておられました。 「なら、腹水が消えた時にご相談するんだった・・・」 と。そうなんです。多くの癌患者さんが、手術不能と言われると落ち込みますが、抗癌剤治療が奏功すると、「手術しなくても、このままで良いんじゃない」 って考えるようになります。そうじゃないんです。抗癌剤が効いた時こそが手術を考える時であり、その時は長くはないのです。それでも、この患者さんの奥さんは、何とか手術に持ち込みたいという気持ちが大きく、セカンドオピニオンを受けたいと熱望されました。それならば。。。とお返事を書こうとした矢先、再度、メールが届きました。この患者さん、入院中、トイレに行く途中で突然、意識を失って倒れたと。。。血圧が急激に低下してしまったせいだと。どうしたら良いでしょう・・・とおろおろしている内容でした。腹水の治療を受けたばかりだったから、腹水を抜くと血圧が急激に低下することがあるので、それによる、ショック症状で意識が飛んだんじゃなかろかなんて考えていました。それにしては、時間が経っているけれど。。。それとも、体内のどこかで大量出血して、凄い貧血を起こしたか。。。色々と考えられるけれど、「であれば、先ずはご主人が落ち着いて、回復するのを待ってから、 セカンドオピニオンは具体的に考えましょう。 今は、ご主人のそばに付いていて差し上げてください。」と返事をしたのですが、、、昨夜届いたメールでは、「亡くなりました」 と。癌の研究の為、解剖がなされたとのこと。思いの他、癌が広がっていて、著しい腎機能低下が認められ、最終的には腎不全が原因だとのことですが。。。何がなんだか正直わからない。あまりの急変で、多くの症例を知る私でも、「えっ」 って声が出ました。残胃癌が見つかって半年程度なんて、本当に早すぎますよ。結局。。。検査を受けていても、実際は、症状が出なければ見つけられないなんてことは、珍しくないです。これが、癌の正体です。癌患者さんの中には、検査してくれない、こちらがオーダーしないと調べてくれないと不満を言われる方も多いですが、検査しても実際は、わからないものですし、わかったところで何かが変わるとか、変えるってこともしないもの。だから、検査って最低限しかやらないんですよね。。。「検査」 って一体何よ・・・っていつも思う。胃癌患って、毎年、25年も検査を続けていて、新たなる癌が見つからないなんて。。。他の部位の癌ならともかく、同じ胃で何で何で検査の意味ないじゃんって思っちゃいますよ もっと早く、ひろりんさんに相談するんでした。。。という言葉が胸に痛いです。
2012年10月04日
コメント(0)
更新をサボってしまってすみません、メールのお返事の遅延が続いていまして、更新まで手が回りませんで。。。先日の続きです。夕方に、この患者さんのお腹の写真が送られてきました。確かにお腹が赤く腫れ上がっています。腫れ上がっていると言っても、局所的です。表現は悪くて失礼千万なのですが、写真の状態を言葉で表現するならば、赤くてでっかい芋虫がお腹の上に乗っている感じです。本当に局所的に異常ありって風で、パッと見た目は 「なんじゃこりゃーーー」 って思っても仕方ない状態です。訪問看護の看護師さんが慌てふためくのも、止む無しって思いました。看護師さんが慌てふためけば、患者さんやご家族は不安になります。電話がきてもしゃ~ないわなぁ・・・夜、米村先生に電話を入れて、この状況を話したところ あぁ、それねぇ、 ポートと言えど異物やからねぇ、体が押し出そうと反応するんですわ 多くはないけど、たまにそういう患者さんはいますねぇ それなら抜いた方がええねぇ 熱や痛みはありますか ふぅ~ん、ないなら、そんなに慌てんでも大丈夫です 次の外来まで待っても、問題ないですわ 痛みや熱が出たら、また連絡くださいと実に慣れたもので、普通に言われます。この時、米村先生、手術を終えてから飛行機に乗り、学会の会場の地に着いたばかりだったんですよねぇ、もう夜の9時です。相変わらず、ハチャメチャなスケジュールで動いてます。着いたばかりでありながら、 明日、発表したら直ぐ帰りますって本当にトンボ帰りですよ。で、この内容を伝えようと、この患者さんの娘さんに再度、電話を入れました。すると 直ぐかけ直しますから、一旦切ってくださいと慌てて言われますんで、私、笑いながら、このままでいいですからって言ったのですが、 何度もお電話を頂く訳には参りません 直ぐ、本当に直ぐ、かけ直しますから、お切りくださいませーーー・・・って凄い迫力で言われ、私ってば、思わず切ってしまいました。ははは・・・かけ直して貰った電話で、米村先生からのお話を伝えて一先ず、安心して頂きました。 熱も無いし、痛みもないから、素人ながら大丈夫じゃないかって 思ってはいたのですが、あまりにも、看護師さんが心配されるので 段々、不安になってしまって。。。 まぁ、看護師さんは「もしも何かあったら」って心配するのは、しゃ~ないです。こういう症例なんて、多分、普通に訪問看護の仕事していたら、2度はお目にかからないんじゃないでしょうか。で、今は抜く為の入院手配が整い、これから抜くとこです。患者さんご本人ですかお元気ですよ
2012年10月02日
コメント(0)
全8件 (8件中 1-8件目)
1
![]()

