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2014年11月11日

脱酸素パック自然派赤検証（備忘録）

テーマ：ワイン大好き！(30929)

カテゴリ：ワインコラム

今回はマルセル・ラピエールの09カンボン。
3本同時に購入したものの、最初に飲んだ一本がまだ強い上に馬小屋系のニュアンスがあったので、飲む気が起きないまま放置していたボトルです。一方を脱酸素、もう一本を通常のセラー保存で仕込んでみました。

■当日

どちらも色調はやや濁った感じのガーネット。エッジはかなり和らいでいます。

＜右側のグラス＞
馬小屋系のニュアンスあるが、その奥から黒い果実のコンポート、甘草などのスパイスなどの粘っこい香が出てくる。飲んでみるとなめらかで目の詰まった味わい。14％というアルコール度にもかかわらず、スルスルとのど元を通り過ぎるのはやはりSO2無添加のなせる業か。

<左側のグラス＞
こちらも馬小屋系のニュアンスはある。黒系果実に加えてスミレなどのアロマチックな香りが出ている。スパイスは少なめ。味わいは右側のグラスのような目の詰まった感じはなくて、ナチュラルにバランスがとれている。酸はややピリピリしているものの伸びやか。

どちらのグラスも美味しいが、馬小屋系のニュアンスが強いのが興ざめ。

不正解。右側が脱酸素パック、左側がセラーでした。

総じて、スクリューキャップとの比較のときと同じような印象。本来ならばもっと脱酸素ならではの「プラスアルファ」を期待していたのですが、今回は若干不発というところでしょうか。

※と書いたのですが、翌日は全然様相が異なっていました。

■翌日

＜右側＞
馬小屋系のニュアンスは消えた。黒系果実にリコリス、丁子などのスパイス、黒オリーブ、それにやや土っぽいようななニュアンスもあり、ネットリした香り。
飲んでみると、前日のような重さは感じず、酒質が軽やかになっている。じわじわとした酸がやや優勢のバランス。テクスチャーなめらか。

＜左側＞
黒系果実中心だが、こちらの方が全般に香りが軽やかでフローラルな要素も感じる。
右のグラスと同傾向だが、こちらのほうがより酸が強く、焼けたようなフィニッシュ。
やや酒質が暴れている印象。

昨日の傾向からすると、右側がセラー。左が脱酸素。

→不正解。
今度は逆でした。右が脱酸素パック、左がセラー。初日とはうって変わって、脱酸素パックの方がしなやかな味わいになっています。ただ、セラーの方が果実の目はつまっている感じがあります。

銘柄オープン後は、ラディコンの大きめのグラスに移して試飲してみました。

印象はかつての「脱酸素検証ワイン会」のワインたちによく似ていて、セラーの方が果実の厚みを感じる反面、脱酸素パックの方が酒質がよりクリーンで精妙な感じがします。今回のボトルは自宅で二日に分けて飲んでみてよかったです。開けたてを試しただけではなかなかわからないこともあるものですすね。

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