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シルヴィ・エスモナン(エモナン)といえば、古参のブルゴーニュ愛好家が連想するのは・アルマン・ルソーやフーリエ、ジャドなど、一握りのドメーヌが所有するジュブレンシャンベルタン村の名醸畑「クロ・サンジャック」畑のオーナーであること・ドミニク・ローランの妻君であることではないかと思いますが、今回あらためて輸入元の資料等参照しても、ドミニク・ローラン氏との婚姻関係についてはまったく記載されていなんですよね。あれ?と思いましたが、野暮な詮索はやめておきましょう。"理想のワインは、まず繊細さを感じ、余韻として力強さを感じるワイン"1961年生まれのシルヴィは、葡萄栽培家の祖父・両親のもと、ジュヴレイ・シャンベルタン村で育つ。食品専門の大学で栽培と醸造学を修め、ボルドー、ボジョレー、プイィ・フュッセ他のワイン産地で醸造技師としてワイン造りに携わってきた。エモナン家はフランス革命前からブルゴーニュに住んでいたという旧家。1905年生まれのシルヴィの祖父・アンリは弟・ガストンと5haほどの畑でぶどう栽培を始めた。1954年にムーシュロン家がクロ・サン・ジャックを4つに分けて売りに出し、アンリが北東部分(1.6ha)を買った。当時、他の部分を購入したのは、アルマン・ルソー、フーリエ家、クレール・ダウ家。シルヴィは、1987年に父の跡を継ぐ。それまでルロワなどの親しいネゴシアンのみにバルク売りしていたワインを、"ボトル詰をし、ドメーヌ名を冠して完成品として出荷したい"と、新しいドメーヌとしてスタートする。畑のビオディナミ化にも取り組んでいる。きっかけとなったエピソードを語ってくれた。収穫を目前にした1990年9月、霧の残る早朝の畑で、父親と、"立ち上る土の香りの中に2ヶ月前にまいた除草剤の臭いを感じ取りました。その瞬間、私たちは除草剤の使用を止めようと決心したのです。"現在シルヴィ・エモナンは、女性ヴィニュロンとして高い評価を受けている。グラスに注ぐと、あまり透明感を感じない、濃厚なルビーの色調です。香りは、ブラックベリーやブラックチェリーのコンポート、紅茶、スパイス、ユーカリ、花束などのアロマチックなもの。口に含むと、濃厚でフレッシュな果実味、タンニンはほんの少し粉っぽいものの良く熟していて丸く、しなやかな酸とあいまって、今の時点でとても美味しく飲める味わいです。12.5%という節度のあるアルコール度も飲みやすくて好ましい。以前飲んだこのドメーヌのワインは、女性ビニュロンといいながらも(性差別か?)暴力的なまでに濃くて、デリカシーが感じられないものでした。その点、今回のボトルは濃い中にもデリカシーや表情があって、長足の進歩を感じます。CNVで5千円と決して安いプライスではありませんが、追いかけてみたくなりました。★★★★
2021年06月01日
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お歴々の方には今更ですが、コートドニュイヴァラージュは、オーコートドニュイのような広域AOCではなく、ニュイ主要部の周辺の5村(北部のフィクサン・ブロション、南部のコルゴロアン、プレモー、コンブラシアン)の総称で、格付け的には村名AOCとなります。ちなみに95%は赤ワインですが、白ワインも作られます。ジャイエ・ジルのCNVは、このアペラシオンを代表するもののひとつといえるもので、お値段もそれなりにします。今回のボトルはセールで安く出ていたのを購入したもの。(というか、最近ジャイエジルのバックVTが安く出回っていますね。)紫がかったルビーでかなり濃い目の色調です。香りは一瞬ボルドー?と思うようなもので、カシスやブラックベリーなどの黒い果実、中国系のスパイス類、シダなどの内向的なもの。飲んでみると、タンニンと後半の酸味エグ味が目立ち、のびやかな酸や華やかなフレーバーなどのPNに期待される要素が希薄なのが気になります。ちょうど閉じこもってしまったようなタイミングで、時期的に悪いタイミングで開けてしまったかな、という印象のボトルです。2012年といえば、瓶詰めから8年、村名クラスとしてはちょうどよいタイミングとおもったんですけどね。飲み頃よりも、クオリティそのものの問題か、なにせ最近あまりワインを飲んでないので、私の体調のせいかもしれません。★★★
2020年06月10日
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なんとなく時流から外れてしまった感がありますが、個人的には好きな作り手のひとりです。バックビンテージがそこそこリーズナブルな価格で出ていたので、この銘柄とCNVとを購入してみました。相変わらず低位グレードといえども濃いです。ブラックチェリーやカシスなどの濃厚な果実香、乾物屋系のスパイス、回すと皮革やヨードっぽい香りが出てきます。味わいは十分なエキス分があって、しなやかな酸がそれを支えています。タンニンはやや目立つものの、すでに十分飲み頃といってよい状態です。口の中での抑揚とクラスを超えた余韻がありますね。・・と書きましたが、翌日はギスギス感が強くなって、かなり残念な味わいになってしまいました。値段も5K前後とそれなりだし、二日に亘ってということになると、星的には★★★〜★★★☆というところでしょう。
2019年12月11日
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中程度の濃さのルビーで透明感のある色調です。香りは赤と黒の中間ぐらいの果実とスパイス類、紅茶、ハーブ、それに少し皮革っぽいニュアンスもあります。飲んでみると、ほどよくこなれてきていて旨みの乗った果実味に対して、伸びやかな酸とややざらっとしたタンニンが拮抗しています。だた、全般にやや雑味があって、以前好んで飲んでいた13VTと比べると「なんだか違うなぁ」という印象です。13年はもっと酒質がクリーンで端正な作りだったように思うのですが、私の中で美化しすぎているんでしょうか。まあ、ブルゴーニュの村名が軒並み5K以上になりつつある中、税込3KそこそことACブル並みのプライスで購入したボトルなので、多くを望みすぎるのも酷かもしれませんが。★★★小瓶に残した翌日、翌々日の方が香味がクリーンになりました。これなら初日はデキャンティングすればよかったのかもしれません。
2019年01月26日
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ここ数年買い続けているジャン・マルク・ミヨ。輸入元のコピーは「香りの魔術師」。たしかに13VTのこの銘柄はアロマチックでとても良かったのですが、14VTは肝心の香りにどうも生臭さがあって受け入れがたいものがありました(ブレット?)。今回の15VTは14年ほどではありませんが、13VTのような芳香といわけにいかず、獣っぽさ、毛皮っぽさがそこはかとなく漂います。飲んでみると濃縮された甘い果実味は魅力的ながら、酒質に透明感がなく、粉っぽいタンニンが目立ちます。小ビンに残した翌日のほうが印象がよかったあたり、もう少し寝かせるべきだったのかもしれません。悪くはないのですが、値段もそれなりにするし、個人的にこの作り手はもう追いかけなくてもいいかなぁと思い始めています。★★★
2018年07月04日
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エマニュエル・ルジェがすっかり「あちらの世界」に行ってしまったことで、試しに買ってみたのが、息子のニコラ・ルジェのこの銘柄。といっても、ネットではすでに5K前後と、いい値段になってしまっていますが。赤系果実、スパイス類、紅茶などの比較的シンプルな香り。口に含むと、お、なかなかイイですよ。ブランデーや塗料を想起させるような果実味が口の中に広がり、滑らかな酸とタンニンとでテクスチャーはツルリとしています。抽出は決して強くなく、味わいはどこまでもエレガント。なんというか、単なるHCNに止まらない艶やかさがあって、よいですね。「金持ち喧嘩せず」的な余裕すら感じます(笑)。ローラン・ルーミエ等と同様、すでに値段が上がってしまっているのが残念ですが、また探して購入したいと思います。★★★★ニコラ・ルジェを楽天で検索する
2018年05月31日
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前に飲んだ時にも書きましたが、赤い果実や紅茶、スパイスなどの芳しい香りの中に、少しばかり生臭いようなケミカルなような曰く表現しがたいニュアンスがあるのが気になります。飲んでも赤系のピュアな果実の奥から同様のブレタノ系と思われる「クサイ」ニュアンスが感じられ、後半のエグミとあいまって、どうにも心象を悪くします。同銘柄の13VTはとても気にいって何度も飲んだのですが、14VTのこの銘柄はどうも(すべてかどうかはわかりませんが)菌に汚染されているものが多いようですね。小瓶に残した翌日、全般にこなれたものの、味わいの中の嫌なニュアンスがさらに顕著に感じられるようになりました。最近、私の行いが悪いのか、家で開けるブルゴーニュにハズレが多いような気がします。ACブルクラスでよいので、もうちょっとこう、フツーに美味しいといえるものを飲みたいです。(#少し前に飲んだボトルです。)★★
2017年07月11日
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この銘柄を気に入って、過去に何本も買い込みました。記録を紐解くと、昨年4月、6月、11月と飲んで来ていずれも絶賛していました。ただ、今回は初期の飲み頃から若干眠りに入って来たようで、昨年飲んだときほど美味しいとは感じませんでした。黒系果実やスパイス類、ミネラルなどの大人しめの香り。口に含むと、以前感じたような果実の膨らみや抑揚がなく、フィニッシュにかけてエグ味もあり、ややギスギスとした味わいです。こういう状態を経て、数年後(2020〜22年ぐらいでしょうか)に改めて花開くのを待つのもまた一興ですが、我が家の13VTの在庫はたぶんあと1本・・。しばらく存在を忘れて寝かせてることにします。★★★
2017年06月15日
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プレミアムフライデーもいいですが、早く帰れるよりも、むしろ銀行や役所にいけるように午前中遅めに出社できるなどの選択肢を用意してくれるとありがたいのだけどなぁと思います。あるいは土曜日が祝日と重なったときに振替休日を設けてくれるほうがよほど経済効果あると思う。さて、この日開けたのは、「香りの魔術師」(笑)ジャン・マルク・ミヨのCNV。以前何本か購入したうちの一本です。赤系果実、アールグレイ、バラの花、スパイス類などの心地よい香り。わずかにケミカル臭を感じますが、気にしなければ気にならない程度のものです。味わいはなめらかでアロマチックなもの。クラス相応の構造で力強さや凝縮感には欠けますが、優しくクリーンな果実味としなやかな酸は魅力的です。とはいえ通常価格だと、割高とまでは言わないものの、あまりお買い得感はありません。セールなどの時を狙って買い増したいですね。★★★☆楽天でジャン・マルク・ミヨを検索
2017年02月23日
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最近飲んでいるワインがマンネリ化しているのは自覚しています。購入する銘柄が全般に低価格になってきているのはいいのですが、その分購入時に数本まとめて買ってしまうので、結果として同じ銘柄が何度もブログに登場することになってしまいます。あと、シャンパンについては、うきうきさんの福袋ばかり買っているのも銘柄が重複する理由です。今回、久しぶりに(一年ぶり以上かと)寺田倉庫に行って、いくつか飲めそうなボトルを持ち帰ってきましたので、追々少し目先の変わった銘柄を開けていこうと思います。ということで、今回もまた何度も登場している銘柄です。とはいえ、このジャン・フルニエは何度飲んでも美味しく、まさに「当たり」の銘柄でした。凝縮した黒系果実、スパイス類、濃く抽出した紅茶、純度の高い果実味としなやかで締まった酸、タンニンは豊富ながら緻密で、今すでに美味しいです。豊かな含み香と抑揚のある味わいがすばらしい。通常価格だとやや割高感があるので、セールなどで安く出ているところを狙いたいですね。★★★★いつものドラピエ。別途エントリーを立てるまでもないので、こちらに載せておきます。ひとこと申し開きをするならば、ドラピエは決して嫌いな銘柄ではありません。安売りされているムニエ主体の僻地で作られたRM銘柄などに比べれば、ずっと信頼感があると思っています。今回のル・ドラピエのボトルは、熟成によるものか、果実のコクに加えてマロン系の少しコッテリした甘さが感じられました。★★★
2016年11月03日
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ウメムラさんで14ドメーヌルロワ先行販売同じくウメムラさんよりルモワスネの97ブルゴーニュ・ルージュ・ディアマン・ジュビリ割田屋さんの14ドゥニ・ベルトーフィッチさんよりバルトロ・マスカレッロの05&06バローロ[NV] シャルル・エドシック ロゼ・リゼルヴCharles Heidsieck Rose Reserveインポーターが"香りの魔術師"と喧伝するジャン・マルク・ミヨの最新VTです。13年がなかなかよかったので期待して開けてみました。香りがまだ初期的ですね。赤系果実に赤身肉っぽい還元香、ステムっぽさ。それにに加えて、なにやらケミカルと獣が入り混じったような妙なニュアンスが感じられます。味わいはやわらかくしなやかなんですが、果実味がややキャンデイっぽいのと、後半鼻にぬける(香りにも感じた)やや不快な要素が減点要素です。。作り手によってはこの手のニュアンスも気にならないのかもしれませんが、いかんせん「香りの魔術師」なだけに・・。まあ、もう少し時間をおいて、本来の香りが前面に出てくれば違ってくるのかもしれません。残りの一本は、しばらく寝かせてから飲もうと思います。翌日:小瓶に残した残りを飲みましたが、モワッとした獣的な(といって、いわゆる馬小屋系ではない)ニュアンスが強まりました。私も pino_noirさんが以前指摘されていたブレット(ブレタノマイセス)説に一票です。
2016年10月15日
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話題の作り手のひとり。個人的に13VTはあまり感心しなかったのですが、14年はどうでしょうか。ザルトのグラスに注ぐと、最初はまったく香りが上ってこずに戸惑いましたが、時間をかけて飲むと、徐々にイチゴゼリーやラズベリー、紅茶、赤い花、それにスパイス類やセメダインのようなニュアンスが出てきました。味わいも開けたてこそややピリピリした酸を感じましたが、落ち着いてくるにしたがって、旨み感のあるクリーンな果実が前面に出てきて、好感度がアップしました。13年の同銘柄に感じたようなタンニンの険しさはなく、時間をかけて飲めば今でも十分美味しく飲めます。といっても、やはり今の時点では、初日よりも中一日開けた三日目のほうが美味しく感じましたけど。★★★★楽天でベルトーを検索する
2016年09月12日
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ジャン・フルニエの白ワイン。某所のセールで試しに赤と一緒に購入してみたものです。ジャン・フルニエは贔屓にしている作り手の一人ですが、白はこうした機会でもなければなかなか買うことのない銘柄かもしれません。グレープフルーツやパイナップル、シナモン、ミネラル、マロンなどのやや単調ながらも華やかな香り。味わいはミネラリーで、果実味には厚みがあり、かなりコッテリとしていますが、しっかりとした酸も健在です。後半には少ししつこい甘みとオレンジの皮的な苦味が広がります。総じてパキパキのミネラル感としっかりしたボディがある反面、ややデリカシーに欠けるあたり、他の作り手によるニュイのカジュアルなシャルドネにも通じる味筋です。赤は安ければ積極的に買いたいと思う作り手ですが、白は、まあフツーですかねぇ。★★☆楽天でジャン・フルニエを探す
2016年07月13日
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古葡萄さんよりアルマン・ルソーの11シャンベルタン割田屋さんよりラルロの11~13ロマネサンヴィヴァンドラジェさんで07シャトー・ラフォン・ロシェが4k湘南さんの14ラルロウメムラさんよりフェヴレの12マジ・シャンベルタン札幌ワインショップよりボーカステルの07シャトーヌフ デュ パプ オマージュ ア ジャック ペランフィッチさんのアランビュルゲ前回星4つ半をつけたアイテム。同様に星4つ半つけたギョームがどうもボトルによって安定しないので、こちらはどうかと飲んでみました。グラスに注ぐと、濃厚な色調のルビーでエッジは紫色です。赤と黒の中間程度の果実に紅茶、スパイス、ミネラルなどが入り混じった心地よい香り。味わいは酸がしなやかで果実味も旨みが乗っていて、ピノノワールの良さが過不足なく発揮されています。構造がしっかりしていて、タンニンも豊か。しばらく寝かせるとさらによくなりそうです。マルサネというマイナーのAOCですが、大変満足度の高い一本です。★★★★☆楽天でジャン・フルニエを検索
2016年06月22日
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私の好きなマルサネの生産者ジャン・フルニエ。このボトルはテラヴェールさん扱いのものです。グラスに注ぐと、おお、濃いですよ。いつになく黒々とした濃厚なルビーの色調です。香りはまだ閉じ気味で、黒い果実のコンポートやスパイス類などのニュアンスが垣間見える程度。これでは味わいも厳しかろうと思いましたが、飲んでみると、トロリとした中にもキュッと伸びる感じの酸があって、タンニンもきめ細やか。ドヨンとした酒質に陥ることなく、含み香も豊かでフィニッシュも調和がとれており、なかなかの味わいです。これはいいですね。何が特に秀でているというわけでもないのですが、勘所をよくおさえているというか、各要素が過不足なく揃っていて、いかにもブルピノを飲んでいるという安定感があります。某所のセールで税込み3k。こういうワインを日常的に飲みたいんですよね。小瓶に残した翌日は香りが華やかになり、味わいもしなやかさを増しました。さっそく3本追加注文しました。★★★★☆
2016年04月18日
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かなり濃い色調ながら、透明感のあるルビー。まだ還元的ながら豊かな香り。赤や黒の果実のコンポート、赤身肉、毛皮、スパイス、紅茶などが重層的に広がります。口に含むと、伸びやかで張りのある酸の第一印象。その後からじんわりとした果実味はまだ芯がある感じで、フィニッシュにはややザラついたタンニンが目立ちます。とはいえ、余韻はクラスを超えた長さがあり、やはり非凡な生産者だなと思わせます。4k前後という価格には考えさせられるものがあります。裾ものでこのプライスだと無条件でオススメとは言いずらいところですが、そうはいってもまともな村名クラスが軒並み5kを超える昨今のブルゴーニュにおいては、相対的それほど割高というわけでもない気もします。一方で、先日のルモワスネの10ルノメのように、ブル高騰の趨勢にあっても2k以下で買えてしまう銘柄もあります。だったら、ルモワスネを2本買ったほうがよいじゃないかといえば、これまた微妙なところで、たしかにルモワスネのルノネは、値段のわりに整った香味なんですが、飲んでいて心躍らされるものはないんですよねぇ。一方でこちらのルーミエは、値段は倍だし、所詮はオーコートなんですけど、それでもやはりキラリと光る部分はあります。まあそれでも、私からみたこのオーコートドニュイのの適正プライスは3k台前半からせいぜい3k半ばまでというところですけどね。★★★☆★楽天でローラン・ルーミエを検索する★
2016年03月07日
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ジャン・マルク・ミヨの13CNVはこれで3本目です。今回のものは、ボトル差なのかそれとも時期的なものなのか、茎っぽい香りが前面に出ています。グルグルとスワリングするうちに赤系果実や紅茶、スパイスなどが出てきますが、それでも総じて青い香りが主体です。飲んでも、う~ん、ステムっぽさとタンニンが目立つ痩せた味わいであまり楽しめません。ボトル差と書きましたが、それよりはやはり閉じてきているタイミングのかなと感じます。CNVとあって早くから飲めるだろうと高をくくってました。それとも13年って閉じやすいのでしょうかね?近年のビンテージをほとんど飲んでいないので、もはや年ごとの傾向とか特長とかまったくわかりませんが。★★★
2016年02月13日
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タカムラさん新春スペシャル福袋。ワイングラス付き。お手軽さんのブルゴーニュ 5本 30,000円福袋。ボルドー5本5万もあります河野酒店さん恒例のオーダーメイド福袋[2016]年末から売り出してますが改めて。ヴェリタスさんの新春びっくり福袋セラー専科さんの新春福袋和泉屋さんの2016年福箱リカマンさんのDRC3本入り究極のブルゴーニュ赤ワイン福袋29日から30日にかけて開けたボトルです。大晦日は通例として年越しそばに併せて泡を開けるので、これが2015年最後の赤ワインとなりました。〆を飾るにしてはややスケールが小さい銘柄ですが、このところ特別な日に豪勢なワインを開けようというモチベーションが湧かないことに加えて、翌朝早くから出かける用事もあったりしたもので…。グラスに注ぐと紫がかった濃いルビーの色調でエッジはピンク色になってきています。香りは黒い果実やスパイス、土、など低めのトーンに支配されており、やや陰影に欠ける単調なものです。口に含むと酸が強めな一方で、頬の内側がしびれるようなタンニンがあり、全般に厳しい味わい。この作り手の10オー・コート・ド・ニュイは過去4度飲んでいて、CPに優れた素晴らしい銘柄だと感心した(ただしセール価格に限る)のですが、残念ながらこのCNVは同じようなわけには行きませんでした。まあ、なんといいますか、前回のマルク・ロワは軽ブだったし、下の子の生まれ年のレシュノーもイマイチだったし、ブルゴーニュの当たり外れの大きさや品質の不安定さには相変わらずうんざりさせられます。2016年はせめて一本でも多く、ブルゴーニュに対するネガティブな先入観を覆すような銘柄と出会いたいものです。★★☆
2016年01月01日
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話題の作り手。娘さんが本格的に関わりだしたのは13VTからだそうですが、その前年の12VTはどうかなと、安かったこともあって購入してみました。色調は濃い目のルビーですが、透明感のあるものです。香りは閉じ気味で、スワリングすると黒系果実とスパイス紅茶などがほんのりというレベル。飲んでみると、13VTほどの硬さはなく、樽っぽさや無理に作りこんだようなところがないのにも好感が持てますが、といってナチュラルとかクリーンな、という褒め言葉を使うには、エグ味というか雑味というか、ややノイジーな要素が気になります。フィニッシュにはドライなタンニンも目立ちます。売価3kそこそこであることを思えば、決して貶すような香味ではありませんが、さりとて今の時点では、積極的に褒めるべき点もあまり見出せない微妙な立ち位置のワインです。オールドファッションな作りなので、ある程度寝かせたところで評価してやるべき銘柄だと思います。13VT以降、娘さんがワイン作りに携わるようになってどう変わっていくか注目したいですね。★★★
2015年11月14日
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かなり濃い色調のルビーですが、エッジは比較的やわらいでいます。香りはまだ初期的で閉じ気味。赤系に近いトーンの高い果実とスパイス類、それに毛皮っぽいニュアンスを感じます。口に含むと、やはりまだ固いですね。酒質には透明感があってクリーンな印象ですが、果実味がまだ蕾のように閉じていて、相対的にやや険しいタンニンとピリピリとした神経質な酸とが目立ちます。木村硝子cava29オンスでは一向に開いてくれないので、より空気に触れやすいラ・マルヌのグラスに変えてみたところ、ギスギス感は多少和らぎ、ベリー系の果実味が少しずつ前面に出てきました。とはいえ、険しいタンニンは相変わらず。かなり時間がかかりそうですね。早くから飲めるワインではなさそうです。巷で評判になっている作り手ですが、正直ちょっと評価に戸惑う一本です。2k前後で買えるACブルはまた違うのだろうと思いますが。最終的な星の数はは翌日分を飲んでからにしてみたいと思います。★★★小瓶に移した二日目。冷蔵庫で冷やしてやや低めの温度からスタートしました。香りはややトーン低めで要素が散漫になってしまいました。味わいは初日のような硬さと酸の神経質さが和らいだものの、逆にネットリと湿ったタンニンが目立って初日のピュアな感じが後退してしまいました。フィニッシュにはやや酸が突出した感じになります。この一本だけの印象から作り手を語るのは困難ですが、少なくともこのフィクサンについては、薄旨というには各要素がやや荒削りで、美味しく飲もうと思えばしばらく寝かせたほうがよさそうだなぁと思いました。4k近い価格も万人にオススメするにはやや微妙なラインです。同時に12VTも購入したので、遠からず開けてみようと思います。
2015年10月30日
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愛好家のみなさんには今更の感もありますが、コート・ド・ニュイ・ヴィラージュというアペラシオンはACブルのような広域AOCではなく、ニュイ南端のプレモーの一部の畑、コンブランシアン、コルゴーロワン、それに北部の北端のフィサンの一部の畑とプロションの合計5つの村(の一部)が名乗ることの出来るAOCです。ブル高騰の昨今、こうしたマイナーAOCもいろいろ開拓してみようと思います。今回開けたジャン・マルク・ミヨは知人に薦められて購入してみたものです。以前も飲んだ記憶があるのですが、あまり印象に残りませんでした。最近はどうなのかと。宣伝文句どおりの赤系果実やスパイス類、紅茶、それに花束のようなアロマチックな芳香。味わいは全般にやわらかなタッチで、フレッシュで豊かな果実味をエッジの丸い酸となめらかなタンニンんとが支え、スケールこそ大きくありませんがナチュラルで良好なバランス感覚を感じる仕上がりです。まだ若いこともあってか、やや緑色っぽいエグミも感じますが、このボトルに限ってはよいアクセントになっています。これはなかなかイイですね。オーソドックスな仕上がりながらも、野暮ったくならず洗練された香味が魅力です。他の銘柄も追加購入してみようと思います。★★★★夏季休暇をはさんで、小瓶に残したものを3日後に開けてみたのですが、香味ともよく残っていて、とくに味わいについては初日の硬さがほぐれてよい感じになっていました。とりあえず追加検証用に村名ヴォーヌロマネ、サヴィニー、ACブルを購入してみました。
2015年08月08日
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話題の作り手ですが、なかなか飲みどきが難しそうですね。村名としては充分に濃い、艶やかなルビーの色調。エッジはまだ紫色です。香りは最初のうち寡黙ですが、時間とともにだんだんと豊かに立ち上るようになります。フレッシュな赤系果実、ハーブ、オーク、スパイス、ゴム。味わいは目鼻立ちがくっきりしている反面、茎っぽさ青っぽさが目立ちます。果実味はピュアで堅牢な酸もあって、クリーンな酒質には好感が持てるのですが、後半にかけてじわじわとエグ味が感じられて、ややぎごちないフィニッシュです。寝かせればよくなりそうな素質は感じますが、今の時点では全般にまだ硬くて無愛想でなかなか杯が進みません。う~ん、悪くないんですけどね。個人的には、同じマルサネであれば、ジャン・フルニエの方が好きかな…。小瓶に残した二日目のほうが香りも味わいも外向的になりました。★★★★楽天でシルヴァン・パタイユを検索★
2015年02月26日
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これがワインの難しさでしょうか。TODAさんのセールでたまたま買った一本が目から鱗の美味しさ。2014/5/24http://plaza.rakuten.co.jp/szwine/diary/201405240000/すぐに2本追加購入して、1本は同様に美味しくいただきました。2014/8/15の記事http://plaza.rakuten.co.jp/szwine/diary/201408150000/ところが今回の3本目は印象がまったく異なっていました。黒系果実とオーク、シナモンなどの心地よい香りにまじって動物的なニュアンスが強くなってきています。口に含むと果実味が痩せていて、相対的に乾いたタンニンが目立つようになっています。酸も尖っていて、味わい全般を通じてギスギス感があり、これまでの2本の面影はほとんど感じられません。ボトル差の可能性もありますが、おそらくは最初に飲んだときから9ヶ月経過して、閉じる時期に入っているのだと思います。あるショップの店主さんによると、ワインの熟成はリリースしたてのフレッシュな状態から、いったん閉じてその後まっすぐに熟成のカーブを描くという単純なものではなく、開いている時期と閉じている時期との小さなサイクルを繰り返しながらだんだんと熟成していくものなのだとか。コンドラチェフの波とジュグラーの波のようなものでしょうか。もしそうだとすれば、よく開いていた美味しい状態のボトルにめぐり合うのは、運を天に任せるようなものなのかもしれません。翌日:…と書きましたが、小瓶に残した翌日は、たっぷり空気と触れたからか、それとも室温に置いて高い温度から始めたからか、初日のギスギス感はかなり和らぎました。当然香りは初日と比べれば衰えてしまっていて、以前飲んだボトルのような輝きはありませんでしたが。★★☆→★★★★楽天でジャイエ・ジルを検索★
2015年02月21日
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京橋さんの11モーリス・エカールで、気を取り直して開けたのがこちらです。12VTとあって、コルクはまだ真下の部分しか赤く染まっていない綺麗なものです。ただ、このボトルも香りが、、。ZALTOの大き目のグラスに注いだのですが、硝煙香やイオウの香りが強すぎて、他の要素が嗅ぎ取れません。2杯目以降はデキャンタージュして飲みました。味わいはまだ初期的で全般にやや硬め。旨み感は乗ってこず、少しばかりの茎っぽさが感じられます。とはいえ、クリーンな果実味があって余韻や表情にもクラスを超えた豊かさがあり、もう少し落ち着かせたら、オーソドックスで良好なブルに成長しそうです。まあ価格もHCNにしては安くはないので、あまり過大な評価は禁物ですけどね。翌日:イオウの香りはおさまり、赤系果実や紅茶、ミネラルなどの均整の取れた香りになりました。味わいもスケール感こそありませんが、ナチュラルにバランスのとれたオーソドックスなもの。本家ルーミエが手の届かなくなってきつつある今となっては、貴重な生産者のひとりです。村名や1級がもうひと声安ければと思いますが、そんなことを言っているうちに早晩手の届かないプライスになってしまうかもしれませんね。★★★☆→★★★★
2014年11月25日
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3連休初日。前の日が外で会食だったので、その前日に飲んだバルバレスコの残りを飲もうと思ったのですが、塩ビやセメダイン的な香りが出ており、飲んでもバランスを崩してアルコール感ばかり感じられる残念な味わい。まったく楽しめないので、新たに一本開けることにしました。選んだのは表記の銘柄。セールで2k台で出ていたものを3本購入したうちの最後の一本です。いろいろな意味で(笑)話題になったボトルでもあり、どんなものかと興味深く開けたのですが。コルクを抜くと、噴いた跡はなさそうですが、ん?コルクを鼻に近づけた瞬間になんとも不快な臭いが・・・。マイりました。激しいブショネコルクです。これだけキツイ臭いのついたコルクも珍しい。これはきっとダメだろうなと、飲む前から半分あきらめつつグラスに注いだら、案の定、激しくコルキーな香り。健全な香りも垣間見えるのですが、基本的にブショネ臭に支配されてしまっていて台無しです。飲んでもコルキーな含み香とにごった果実味、棘のある酸とでまったく楽しめないので、結局このボトルも断念しました。料理酒にもまわしたくないぐらいのトホホな一本でした。<評価不能>ちなみに色調はこんな感じでした。平日ならここで飲むのをやめるところですが、この日は3連休初日だし、仕事もひと区切りついたところだったので、性懲りもなくさらに一本開けてしまいました。ということで、つづきは別エントリーで。
2014年11月23日
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ミシェル・グロのHCNブラン。進んで買うことはない銘柄ですが、たまたま某所のセールで安く出ているのが目に留まりました。バックビンテージの07年ということもあって、ひょっとしたら大化けしているかも、という半ば射幸心めいた期待もあって一本購入。(前回のリッポンヴィんヤードの例もありますし。)グラスに注ぐと色調はかなり濃厚なイエローで、黄緑が残りつつ麦わら色っぽいニュアンスも見えます。香りは黄桃、パッションフルーツ、バニラ、花の蜜、ミネラル、それに軽くモカ香も。飲んでみると味わいはオイリーでリッチ。ねっとりと粘性すら感じます。酸はしっかりとしていますが、エッジが丸く自らの存在を声高に主張するようなことはありません。時間とともに蜜のような香りが増して、味わいも芳醇になりました。ブラインドで供されたら、マコンあたりのシャルドネ、もしくはアルザスとか答えてしまうかもしれません。底のほうには酒石酸の結晶が結構あったりしてなかなか面白いワインでした。定価ベースだと微妙ですが、セールなどで安く出ていればまたリピートしてみたい銘柄です。★★★☆
2014年10月29日
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前日のボンヌ・マールの残りを夕方から飲みはじめたらあっという間に飲み干してしまい、物足りなくなってもう一本開けたのがこのボトルです。某所のセールで3本安く購入したうちの2本目。ジャイエ・ジルとかペロ・ミノとか、一時は濃厚系とひとくくりにされて時流から外れた感のあった作り手ですが、今はかなりスタイルが変わっているようです。このボトルも相変わらずイイですね。黒系果実にシナモンやその他スパイス、硝煙、オークなどが渾然一体となった整然とした香り。味わいは酸に伸びがあり、ほどよい凝縮度の果実味となめらかなタンニンとがそれを支えます。非常に印象のよかった1本目と比べると、わずかに動物的な生臭いニュアンスを強く感じるものの、総じて完成度の高さは出色です。通常価格だと厳しいですが、セールなどで安く出ていればまたリピートしたい銘柄です。★★★★翌日:これが失敗でした。ペリエの小瓶に移したら、明らかに栓由来と思われる金属の臭いが移ってしまいました。考えてみれば、この飲み残し用のペリエ小瓶、もう何年も使っています。そろそろ新しいものに代えないといけませんねぇ。
2014年08月15日
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これと同じ銘柄で平野弥さんで購入したものを、以前ビストロに持ち込んで飲んだときには、透明感があってニュアンスに飛んだすばらしい味わいに感激しました。流通過程のあらゆる局面において20度以上の温度下に晒されることはないという平野弥さん扱いのボトル。そのコンディションはさすがでしたが、では一般的な流通経路を経たボトルはどうなんだろうか、ということで仕入れてみたのが今回のボトルです。このボトルはカーヴドリラックスさんの実店舗で購入したもの、インポーターは豊通食料。値段は3kちょっと。抜栓すると、コルクの状態は良好で上に染み出した形跡は全くありません。赤と黒の中間ぐらいの果実に、バラなどのフローラルなニュアンス、味わいはフレッシュで豊かな果実のアタック。伸びやかな酸がそれを支え、口の中で果実の甘みと旨味が広がります。タンニンはなめらかで今すでに美味しく飲める懐の広さ。マルサネというマイナーなアペラシオンで損をしていますが、これは実にいい作り手、いいワインだとあらためて思いました。で、肝心の平野弥さんボトルと比べてどうかということです。平野弥さんボトルを飲んだのはずいぶん前のことなので、きちんと比較は出来ないと前置きをした上で、平野弥さんの方がよりテクスチャーに透明感とひんやり感があり、ミネラリーで、ニュアンスに富んでいた記憶があります。ただ、問題は価格です。平野弥酸のボトルは5k超、対してこちらは3k前半。こちらのボトルも、一般的な意味でのコンディションという意味ではまったく問題はなく、美味しく飲めますので、プラス2000円近くを払うかどうかは最早飲み手の価値観に委ねるしかないというところでしょう。★★★☆
2014年07月01日
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先日の噴いたボトルのリベンジとばかりに表題のボトルの2本目にトライです。キャップシールを剥がして噴いていないことは確認済みでしたが、いざ抜栓してみると、結構コルクの上のほうまで染み出した形跡があります。このボトルもやはりどこかでそれなりの温度変化に遭遇しているようです。グラスに注ぐとコンポート状の黒系果実、スパイス、毛皮、腐葉土、ワラなどのワイルドな香り。しかしグラスの中盤からは印象が変わり、花束やファンデーションなどのフローラルで魅力的な香りが主体になりました。味わいも最初の一杯はバランスを崩していましたが、飲み進むうちに改善されてきました。といっても全般にかなり熟成が進んだ印象で、饐えたようなニュアンスがあってあまり生気が感じられず、なんというか飲んでいて楽しくないんですよねぇ。エキス分に乏しく水っぽい酒躯。酸はやや刺々しく、タンニンもフィニッシュにかけて顔を覗かせます。さしてポテンシャルがあるとも思えないACブルを熟成させた挙句、飲み頃を過ぎかけたような味わいとでもいいましょうか。香りのすばらしさには非凡なものを感じますが、味わいに関しては凡庸。今回の2k台という購入価格を思えばもちろん文句があろうはずもありませんが、5k前後の通常の流通価格で購入してこの内容だったら怒りたくなるかも。その意味で、今の時点で破格のセールを敢行したショップの判断はただしかったのかもしれません。★★☆翌日:小瓶に残したものを冷蔵庫でかなり冷やして飲んでみたら不快なニュアンスが抑えられて、自然派ボジョレのような味わいになりました。この飲み方は正解でした。
2014年06月20日
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最近高騰著しいブルゴーニュですが、丹念に探すと07、08年当たりでかなり安く売られている銘柄があるので、この辺をうまく拾っていくのが賢い買い方かと。さて、「樽を強めにかける濃厚系のブルゴーニュ」というイメージが時流のそぐわなくないのか、最近すっかり不人気銘柄になってしまった感のあるジャイエ・ジル。先日の東急3割引セールでも出てましたが、それでもあまり売れていなかったような…。この銘柄はたまたま某ショップのお得意様セールで3Kで売られているのを見つけて買ってみたものです。そういえば私自身もジャイエ・ジルを購入したのって久しぶりのような気がします。でもって、これがよかったのですよね〜。前のエントリーのキュベ・ダニエルショパンの後ということもあり、まずは状態のよさにホッとします。輸入元はラックさん。赤と黒の中間ぐらいでややトーンの高めの果実、紅茶、軽くスパイス、それに白粉やファンデーションを思わせる華やかな香り。味わいは各要素がバランスよくまとまっています。果実味は必要にして十分な濃縮感と張りがありますが、抽出の強さを感じる事はありません。タンニンは滑らか、酸はやや高めで構造のバックボーンを支えます。久しぶりに飲んだジャイエ・ジルでしたが、ずいぶんとエレンガントになっていたのに驚きました。相変わらず化粧っ気はやや強めですが、それも以前のようなカラメル的樽香でなく、より上品なものです。美味しいです。私の好きなパリゾと似た味筋ですね。AOCはHCNですが、十分村名レベルにあるといってよいと思います。まだ結構在庫があったので、さっそく2本追加購入しました。★★★★
2014年05月24日
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この日の白眉は文句無くこちらのボトルでした。平野弥さん扱い銘柄。きっちり温度計で管理されて輸入されたボトルで、蔵元を出てから一度も20度を超えていないそうです。(こう書くと、何を当然のことをと思われるかもしれませんが、実情に照らすと、そう簡単なことでもないのだとか‥)まだ若くて青っぽいハーブ的要素を強く感じます。飲んでみると果実味の瑞々しさや立体感が出色。ワインの実力もさることながら、状態の良さでイーハン(当ブログでいえば★ひとつ分)ついている感じです。最近は巷に流通しているボトルたちのコンディションも総じて底上げされてきていて、私自身もあまりコンディションに対して神経質になりすぎないようにしているのですが、やはり状態の良いボトルはいいなぁと実感します。そういえば、カーブドリラックスさんにインポーター違いの同一銘柄が売られているので、この味わいを覚えているうちに飲み比べてみようかな、と思ったり。★★★★
2014年04月20日
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今まで3本ぐらい飲んできた銘柄ですが、どうもコンディションの怪しげなボトルに当たってしまったようで、あまり良い思いをしていません。その後購入していないのですが、ネットで検索してみても、06年を最後に入荷していないようですね。この05年は我が家のセラーの最後の一本。もっとも今でも05年や06年は楽天で簡単に見つけることができるようです。キャップシールをはがすと、コルクの頭にカビがびっしり。セラー由来のカビではなく、噴いたことで液体の残痕がカビたのだと思われます。そのコルクも、少しばかり斜めにさしてしまったら、途中でぽきりと折れてしまいました。やれやれ、このボトルも期待できないかな、などと思いながらグラスに注いでみると、意外やフローラルな良い香りが立ち上るではないですか。以前のボトルで感じられたノイジーな要素が消えて、黒系果実とスパイスに少しばかりのスーボワや皮革の入り混じった心地よい芳香です。時間とともにさらにフローラルな香水のようなニュアンスも出てきました。味わいは角がとれてなめらかになっており、クリーミーです。構成や凝縮度はクラス相応と思われますが、表情の豊かさには非凡なものがあります。惜しむらくは、コンディションによるものだと思われますが、テクスチャーがやや毛羽立った感じなんですよね。まあ今回のものはコンディションに関しては十分及第点ではありますが、さらに状態完璧なボトルだったら、さぞすばらしかっただろうにと、思わず無いものねだりをしたくなるキュベ・ダニエルショパンでした。★★★☆楽天でパスカル・ラショーのCNV・キュベ・ダニエルショパンを検索
2013年03月23日
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う~ん、どうも私はまだ本調子ではないようです。早く帰宅できたので、とりあえずセラーの安めのボトルを開けてみました。これが退院後2本目の自宅ワインだったのですが…。日常生活には支障をきたさなくなったし、食欲はほぼ入院前のペースに戻っているのですが、ワインを飲んで美味しいと感じないのです。この銘柄自体は、十分に凝縮した果実と質のよいタンニン、伸びやかな酸があり、スパイシなフレーバーも感じます。2Kそこそこという値段の割りに充実した内容だと思います。客観的にはそう思うのですが、どうも杯が進まない。これはワインの問題というよりはきっと今の私自身の問題なんでしょう。もう少し時間が必要なんですかね。ところで、入院前に飲み残しをペリエの小瓶に移していたものが2本あったので、先日どうなっているかとテイスティングしてみました。(銘柄はグロフレールの10オーコートドニュイとユドロバイエの10オーコートニュイ)。結果はどちらのボトルも酸化してしまっていて、元の味わいをとどめておらず、飲むのが厳しい内容でした。小瓶に移すという行為はそれ自体デキャンティングと同じことです。若いワインなら数日から1週間ぐらいは美味しく飲めるように思いますが、今回のように1ヶ月経過してしまうと、酸化が進んでしまうということなのでしょうね。
2012年11月03日
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安いところでは2Kプラスアルファで買える、デイリー・ピノとしてもっとも信頼している銘柄です。10VTがリリースされたときに3本買って、これが2本目です。1本目のボトルでも感じた硝煙的なニュアンスは何なんでしょうね?個人的には不快な香りではないし、時間とともに目立たなくなりますが。口に含むと、各要素のバランスがとれいていて、相変わらず完成度の高さを感じる味わいです。もちろん裾モノなので多くを望むのは禁物だし、凝縮感や余韻はせいぜいクラス相応といったところですが、妙に背伸びをしたりテクニックに走っているようなところが見受けられず、自然体なところに好感が持てます。少し前のVTも含めて、余力のあるときにまた買い増ししておこうと思います。06〜08年あたりはイイ感じになっていそうですね。
2012年09月28日
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これもかなり前に飲んだボトルですが、アップするのを忘れていました。レシュノーの10裾モノ。フラッグシップのロッシュはなかなか買えませんが、NSGの1級を中心に毎年購入している作り手の一人です。このHCNもいいですね。凝縮感はクラス相応ながら、伸びやかで質感のある酸と豊かな含み香がイイです。ミネラル感もある。 小瓶に残した翌日は生っぽい果実感とハーブなどのフレーバーが前面に出てきて、還元的だった初日より瑞々しい代わりにやや安っぽさが感じられる味わいに。といってもまあ、2千円台のスソものですから、十分な内容ですが。
2012年09月12日
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5月14日以来2週間ぶりの自宅ワイン。今まで飲んだ10VTによくみられたトーンの高い木質的な香りがこのボトルにもあります。口に含む凝縮感はさほどでもありませんが、例によって酸がきれいな味わい。ハーブっぽい青さもほんのりと。クラス相応で変に背伸びしていないところに好感が持てます。翌日は赤と黒の中間位の果実や紅茶系のクリーンな香りが出てきて、二日にわたって美味しく飲めました。
2012年06月05日
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ACブルに続いて、ユドロバイエの10HCNを開けてみましたが、これもイイですね~。トーンの高い、カブトムシのような香りはオーク由来なんでしょうか?味わいは酸が通っていて、「酸っぱいワイン」になる手前で力のある果実味が受け止めて、シリアスなバランスを形成しています。この作り手の下のグレードに感じれるキャンディチックな安っぽさは皆無。このバランス感は、ひょっとしたら一般的には「酸っぱい」で終わってしまうかもしれませんが、ブル愛好家の方には広く支持されると思います。よく言われる生産量の少なさの賜物ですかね。まあ、このボトルについては、余韻などはクラス相応なのであまり過大な期待はできませんが、10ヴィンテージについては、かなりよさそうだという予感があります。通常の晩酌はボトル半分程度なのに、この日は結局1本開けてしまいました。そのまま眠りこけて、目を覚ましたのが夜中の1時過ぎ。翌日は朝から会議だというのに、そのあと寝付けず参りました。★楽天でユドロバイエを検索。★
2012年05月04日
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02年設立のドメーヌで、ラ・ロマネのコント・リジェ・ベレールの従兄弟にあたるとのこと。NSGサンジョルジュなどに広く畑を所有しているそうです。当初からビオロジックを実践し、近年はビオディナミを取り入れているようです。08年のHCNということで大して期待していませんでしたが、酒質は想像以上にしっかりしています。厚みのある黒系果実、スパイス、紅茶、黒土、それに毛皮や獣っぽいニュアンス。飲んでみると酸がしっかりあって、豊富なタンニンとともに果実を支えています。グレードを超えた要素の充実感がある一方で、全般にやや野暮ったい感じもしますが、まあHCNであることを思えば、十分な仕上がりでしょう。ビストラン・エレネスクさんにて。http://r.tabelog.com/tokyo/A1307/A130702/13100545/
2012年04月25日
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平日真っ只中、晩酌に何か飲みたいと思うも、時刻は21時近く。のんびりとグラスを傾けるほどの時間的精神的余裕はない。でも、何かしらワインを開けたい。できれば赤。そんな思いでチョイスしたのが、グロフレールのこの銘柄です。上位グレードのモダンで濃厚系の造りには賛否あるようですが(ちなみに私は好きです)、2K台のこの銘柄についてはそこまでくじらをたてることもなく、気軽に楽しめて、それでいてきちんとブルゴーニュしている、貴重な銘柄だと思っています。何より、タマ数豊富で毎年安定してそこそこ美味しいのがイイです。先日も08年を飲んで、デイリーにはこれで十分だと思ったばかりでしたが、さて09年はどうでしょうか。コルクを抜いて、ラ・マルヌのグラスに注ぐと、んん?硝煙くさいです。SO2由来ですかねぇ?放っておけば飛ぶのはわかっているので、グラスで待つことしばし。黒系果実やリコリスなどの甘い香りが出てきました。味わいは至って健全。ただ、VTを反映してか、かなり甘く感じます。やや酸が緩くてグリップも弱い。でもジューシーで瑞々しい味わいは悪くない。まあ、深みのある味わいではありませんが、2K前半の価格を思えば十分というものでしょう。相変わらず、ピノ好きのデイリーにうってつけのワインですね。数本買って、何ヶ月かおきに飲むと、いろいろ別の表情を見せてくれそうです。
2012年03月29日
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正月休みが終わっても8日から10日まで3連休があるので、世間的にはまだ休みムードが漂っていましたが、私自身はこの3連休中多忙でした。8日は義母の7回忌、10日は従妹の3回忌。従妹の3回忌は神戸で行われたので、新幹線で日帰り。しかも、夏に腰の骨を折って療養中だった母親を連れて行かねばならないため、前日に烏山の実家に泊まることにしました。(ちなみに母親は、そのまま親戚の家に数日泊まりました。)というわけで、久しぶりに実家の母親と弟と鍋を囲んでの夕食となりまして、あわせたのが、近所のスーパーで買ったこのワインです。鍋と相性云々よりも単に安かったので購入したものです。抜栓しようとすると、コルクがボロボロに乾いていて、途中で折れてしまい、抜くのに難儀しました。おそらく、温度管理もされていない中、ずっと立てっぱなしだったんでしょうね。最近のブルの中では比較的淡めの色調。香りは赤系果実や紅茶、ハーブなどに交じって、下草系の熟成香が出始めています。スーパー店内の高めの温度下にあって、やや熟成が進んでいる感じですが、香り自体は心地よいのでオッケーです。飲んでみると、酸が効いており、中庸を得たミディアムボディの酒質。ブルを飲みなれない人は酸っぱいと言うかもしれませんが、個人的にはスイートスポットの範囲内です。ただ、このボトル、惜しむらくは、味わいの中にほんのわずかブショネ系のニュアンスが感じられるのです。香りからは感じられなかったんですけどねぇ。飲めないようなレベルではないし、母や弟がおいしいおいしいと飲んでいるところに水をさすのも何なので、何も言わずに飲み続けました。それさえなければ、2K台半ばで、この味わいは立派なものじゃないでしょうか。ブル好きの日常飲み用にもよい候補になると思います。★楽天でグロフレールのオーコートドニュイを検索。★
2012年01月12日
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う~む、仕事が強烈に忙しくてかなり追い詰められています。先日自宅でこんな銘柄も飲んだんですが、感想を記せないままやり過ごしてしまいました。こちらは、08を何本か飲んで、繊細で豊かな香味に惹かれたラルロ。09も裾モノに近い銘柄をまずは試して、美味しかったら上位銘柄を買い込もうと思ったのですが‥。う~む、よくわかりません。まだ還元的なんでしょうか。後半に木質的な苦みが目立ちます。とりあえず、小瓶に半分残して、翌日の表情を‥と思ったら、仕事が忙しくなって、残りの半分を飲めないままでいます。何日か経過してしまったので、ちょっと実力はわからないかもしれませんね。追記:帰宅して中2日開いたものを飲んでいますが、まだ香りもよく出ているし、味わいもしっかりしています。ただし、木質的なニュアンスは(だいぶ後退しましたが)まだ感じますね‥。なんだろう??★楽天でラルロを検索する★手抜き更新でスミマセン。来月になれば、通常に戻ると思うのですが‥。
2011年09月28日
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前のエントリーからの続きです。ヴィレーヌの98メルキュレとグロフレールの02HCN、メオカミュゼの00マルサネ3本のボトルからどれを選ぼうかということになりました。滅多に飲む機会のない13年熟成のヴィレーヌに心魅かれましたが、ご一緒した方の好みや外したときのリスクも考慮してメオの00マルサネを選ぶことにしました。インポーターはラック。色調は暗くてよくわかりませんでしたが、かなりオレンジがかっていたようです。香りはジュクジュクですね。赤系果実は梅酒っぽくなっていて、スーボワや皮革系の香りがスパイス香と入り混じっています。飲んでみると、かなり構造が緩くなってきていて、ピークを越えて既に下り坂の印象です。フィニッシュに向かって、土っぽさが増してドロンとした感じになります。それでもボトルの下の方に向かうにつれてだいぶ味わいは力強くなってきましたし、00年のマルサネ、5900円というプライスを思えば、充分満足できるものでした。次回伺ったときに残っていれば、ぜひ98ヴィレーヌも試してみたいですね。
2011年03月05日
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出張時の晩は、先方の取引先の方との会食になるので、ワインを飲みにいくことはめったにないのですが、この日は、相手方にワイン好きな方がいて、現地のワインレストランに案内してくれました。2軒目ということもあって、それほど飲み食いしませんでしたが、店の雰囲気もよく、料理も美味しく、印象に残る店でした。ワイン食堂 Plaisir de Vinhttp://www.tabimook.com/n_night/plaisir.html注文したボトルは、エルヴェ・シャルロパンの08フィクサン。98年から元詰めをはじめた生産者だそうです。ラベルがなんともそっけないというか、もう少しデザインに気を配ってもいいのに、と思いますが、さてお味の方は?悪くないですね。濃縮感がある一方で、ジューシーさを失わないのは08年というビンテージの特徴でもあるのでしょうか?果実味は赤と黒の中間ぐらい。強めのスパイス香や少しばかり茎っぽさも。タンニンがかなりしっかりしているので、料理と一緒に飲んだほうがいいかもしれません。1~2年、あるいは数年寝かせるとかなり表情を変えてきそうです。繰り返しになりますが、このラベル、もう少しなんとかしたほうがいいと思うけどなぁ‥。★楽天でエルヴェ・シャルロパンを検索。★
2010年06月25日
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平日ど真ん中ですが、仕事が早く終わったので自宅でワインを開けることにしました。選んだのはコレ。パスカル・ラショーがリリースするキュベ・ダニエル・ショパンです。ショパン・グロフィエが作っているという説明を読んだことがありますが、本当なんですかね?コルクを抜くと、半分ぐらいまで染みてきていて、ちょっとイヤな予感。雨のせいか、セラーの温度が低かったせいか、グラスに注いでも香りが立ち上ってきません。まずはひと口飲んでみると、柔らな果実味はいいんですが、う~ん、ちょっとどうかなぁ。状態がなぁ‥。果実がベトッとした印象で酒質が毛羽立った感じなんですよねぇ。時間をかけて飲んでいるうちにだいぶ開いて華やかになってはきましたが、やはりこのボトルイマイチです。香りにも毛皮や醤油っぽいノイジーなニュアンスを感じますし‥。決して劣化とまではいいませんが、管理がよければきっと美味しかったんだろうなぁと想像しながら飲むようなボトル。昔良く買っていた某ディスカウント系ショップのブルを思い出します。最近は(バックビンテージはともかく)若いビンテージで管理のよくないボトルは減ってきたと思うのですが、やっぱりたまにこういうのに出くわしてしまいますね。肝心のショパン・グロフィエ云々という以前の、少し残念なボトルでした。同じルートで購入した05年もまだセラーにあるんですよねぇ。さて、どうしましょうか‥。
2010年05月13日
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この日は早く帰宅できましたので、セラーの中から平日向きの銘柄を開けることにしました。06年にてラシーヌ終売となってしまったオーレリアン・ヴェルデ。かなり安くなって出ていたのを何本か購入しました。といってももともとの値づけが高かったので、それほど割安感は感じないのですが‥。平日ということで、開けたのは裾モノのHCNです。抜いたコルクは底の方以外全く染みておらず、状態の良さを感じさせます。グラスに注ぐと、まだまだ初期的な香りですが、ゆっくりと待っているうちにだんだんフローラルな芳香が立ち上ってきました。赤と黒の中間ぐらいのフルーツ、スミレ、ミネラル、少しトーンの高いスパイス類。飲んでみると、HCNとあって、凝縮感はありませんが、といっても水っぽいわけでもなく、伸びやかな酸を基調にナチュラルにまとまっています。状態のよさもあって、テクスチャーがとてもなめらか。オーソドックスな作りでありながら、なめらかなテクスチャーと緻密なタンニンにより、モダンに仕上がっています。やや面白みに欠けるキライはありますが、いいワインであることは確かですね。残りの村名は何年か寝かせてみようと思います。二日目。前日はあまり飲まなかったので、ボトル半分を小瓶に移し、さらに残った分をバキュヴァンしてました。今晩飲んでるのはバキュヴァンの方ですが、ほぼ初日に近い状態をキープしてます。明日は小瓶に移した残りを飲む予定ですが、こちらもきっと美味しく飲めるでしょう。若くて状態の良いボトルは三日に分けて飲んでも十分美味しくいただけますね。★楽天でオーレリアン・ヴェルデを検索。★
2010年04月22日
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フランソワ・ゲルベ。ショップによってはフランソワ・ジェルベと表記しているところもありますね。この作り手とはなぜか今まで縁がなくて、飲むのは多分初めてです。この銘柄は、年によってはACブルの名前で出しているとか。裾モノとはいえ05年ということもあり、期待して開けてみました。レジョナルとしては濃い色調のガーネットです。芳香力の強さにまず驚きます。カシスやダークチェリーなどの果実、フルーツグミ、スミレ、丁子などのスパイス、それに毛皮やゴムっぽいニュアンスもあります。口に含むと、豊かで甘い果実味のアタックがあり、酸はしなやかでタンニンもスムーズ。私がカレラやABCの一部銘柄などにたまに感じるゴムのようなニュアンスが感じられるのが興味深いです。フィニッシュにかけて、ややエグみというか茎っぽいニュアンスが顔を出すのが惜しいですが、総じてしなやかな酒躯のブルゴーニュで、香りの華やかさと相まって、ちょっと追いかけてみたい作り手です。久々にインパクトのある出会いでした。以下、各ショップに掲載されているインポーター資料を引用します。ロバート・パーカーが3ツ星★★★に掲げる造り手、ドメーヌ・フランソワ・ゲルベ。ヴォーヌ・ロマネに本拠地を置くこのドメーヌは、現在は2人の姉妹、マリー・アンドレ女史とシャンタル女史によって運営されている。ドメーヌは1947年に彼女らの父親であるフランソワが興し、1983年からすでに2人が引き継いでいます。二人が造り出すワインはすでにパーカーからも高い評価を得ており、女性だけでドメーヌを引き継ぐことは、ブルゴーニュでも先駆者として一目置かれる存在となっております。現在はシャンボール・ミュジニー、ヴォーヌ・ロマネ(1er Cru、“Les Petits Monts”、“Les Souchots”など)エシェゾー、クロ・ド・ヴージョに合わせて15ヘクタールの畑を所有し、年産70000本を生産しております。彼女達は畑仕事も自ら行い、極めて有機栽培に近い自然派。醸造、瓶詰め、ラベル貼りまで全ての作業を行っております。その仕事には女性らしい繊細さが見られ彼女達のスタイルとなって表れています。★楽天でフランソワ・ゲルベを探す。★
2010年01月26日
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06年までの人気はどこへやら、楽天でも余りまくっている07ユドロ・バイエ。RWG誌で「優良生産者の中で数少ない07年の負け組」と酷評されるなど、メディアでの評価が芳しくないことも一因のようですが、実際のところ、どうなんでしょうか?今回は手元にあるHCNを開けてみました。紫の色調が強い、中程度のルビー。香りは当初寡黙でしたが、じっくり飲んでいるうちに、カシスやラズベリー、ミネラル、スミレ、ダージリンなどのニュアンスが立ち上ってきます。香り同様、味わいも開けたてはバラバラの印象。果実味が引っ込んでいる一方で酸が強めに感じられ、これはキビシイかな、という気になります。しかし、ある程度空気に触れると、オレンジの皮のような果実味やそこそこの旨み感が出てきて、小ぶりながらも滋味に富んだ味わいに変化してきます。ボトル半分飲み終える頃には、「悪くないじゃないの‥」と思うようになりました。07年はバランスがとれるまで、少し時間が必要なのかもしれませんね。ボトル半分小瓶に移して冷蔵庫に保存したので、後日こちらも試してみようと思いますが、個人的な印象としては、05年や06年より劣るものの、その差は05と06VTの差ほど大きくはないように思いました。とはいえ、この07年のレベルですと、3千円を超えるプライスは、もはやお買い得といえるものではないかなと。この点、消費者とは正直なものですね。。。★ユドロ・バイエを検索。在庫があふれかえってますね、いや、ホント。★
2009年09月28日
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体調はだいぶ回復してきましたが、まだ本調子というわけにはいかず、今日も日中はゴロゴロして過ごしました。先週は月火と会社を休んで、水、木も診療所に入り浸り。どうしたのかと聞かれるたびに、「ナゾの感染症に罹りまして…」と答えていたのですが、豚インフルエンザ騒ぎがここまで大きくなると、下手に「ナゾの感染症」などと喧伝できません。ちなみに、一応、インフルエンザは検査済みで、陰性と出てます。というような状況ですが、先週末の平野さんの会以来、ワインを飲んでなかったので、家にあった表記の安めのボトルを開けてみることにしました。最近のショーヴネ・ショパンは、かつてのようなギスギスのタンニンなどもなくなり、いい作りをするようになってきたと聞いてますが、この裾モノに関しては、イマイチといわざるをえない出来。香りはあまり出てこない中に、スパイシーなニュアンスだけがやたらと目立ちます。飲んでみても、乾いたタンニンが支配的で、どうにもギクシャクした味わい。時期的なものがあるのかもしれませんが、果実味が全然前に出てこないのがツライところです。例によって小瓶に半分残しましたので、来週のどこかで飲んでみようとおもいます。↑写真は06年。
2009年04月26日
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ユドロ・バイエの07年が出回り始めましたね。最近、パストゥグランとか、グランオルディエールとか、なんだか手を広げすぎているんじゃあ、という心配もありますが、とりあえず私も、例によって裾物を注文してみました。到着したら、少し休ませて開けてみようと思いますが、それらを試す前に、まずは確認の意味もこめて、セラーの06年を飲んでみようと思いまして。グラスに注ぐと、濃くはないのですが、輝きのある、美味しそうな色調です。香りはラズベリーやカシス、紅茶、小梅、バラなどに加えて、少しばかり皮革のニュアンスが入っています。味わいに強さや大きさはありませんが、じんわりした酸とやさしいタンニンがあって、口の中で心地よい旨み感が広がるあたりは、相変わらずです。。05年の出来を期待すると裏切られますけど、これはこれでナチュラルにまとまっていて、悪くないですね。購入時のプライスを思えばなおさらです。ユドロ・バイエの名前を出すと、なんだか流行を追いかけているようなこそばゆさがあるのですが、美味しいものは美味しいということで、07年もひきつづき何本か買ってみようと思います。↑写真は07年。★楽天でユドロ・バイエを探す。★
2009年03月16日
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★かわばたさんで、ブリュノクレールの01クロサンジャックが8K、クロ・フォントニーが6Kです。昨日は、一日風邪で臥していたのにも関わらず、実家よりいただいたモンドールの誘惑に勝てず、ろくに鼻も効かないのに、晩酌に表記のワインを開けてしまいました。今回白を選んだ理由と言うのは、残ったモンドールに、「白ワインとパン粉をかけてオーブンで焼く」といういただき方がありまして、それをぜひ実践したいな、と思ったからです。(これについては、今、手元に写真がありませんので、別のエントリーでアップします。)で、肝心なユドロ・バイエですが‥。ブルゴーニュの場合、赤にとっての良年は必ずしもブル白にとっても良年とは言い切れず、酸がゆるくボテッとした酒躯になったり、果実味がしつこくなってしまうことがあるように思います。05年の白については、私はほとんど飲んでないのでわかりませんが、この銘柄に限っては成功している部類だと思います。キュルティ・ヴィエルジー村70%、ムイエ村30%の0.85haのブドウより作られ、平均樹齢は20ン園。新樽比率は15%。濃いめのイエローの色調は、グリーンというよりは、麦わら色がかっています。香りはグレープフルーツや洋ナシ、それに強めのミネラル。(←風邪で鼻があまり利かず、それ以上嗅ぎ取れません)口に含むと、充実したクリーンな果実味があって、それを力強い酸が支えています。酸が思いのほかしっかりしているのと、強めのミネラル感とで、酒躯は、やや硬めのイメージがありますが、ゆっくり飲んでいればこなれてくるのかもしれません。いずれにしても3Kそこそこで買える白としては大変よくできていると思いました。ユドロ・バイエといえども、白は結構タマが残っているようなので、お買い得かもしれませんね。まあ、06年は試していないので、どうかわかりませんが。
2008年11月25日
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