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無事にサイレントカーブを搬出を終え、いよいよロングフレッシュの設置です。サイレントカーブよりは少し幅が狭いので、ドア口の搬入はさほど苦労しませんでした。とはいえ、こうしてみると、思いのほか背が高いですね。設置した様子。床面積自体は、奥行きのあるサイレントカーブよりかなり少なく済んだのですが‥150本入りユーロカーブより背が高いのですね。中はこんな感じ。1本ごとの仕切り板を取り払ってしまえば、収容本数はかなり稼げるようになります。おそらく公称70本入りのこのセラーでも90本ぐらいまではいけるのではと思います。まあ我が家でもはやそこまでカツカツに攻める気はありませんが。(昔、30本入りのロングフレッシュを使用していたときは、すべて取り払っていました。)書き忘れましたが、サイレントカーブを搬出したあとの床は、積年の汚れで見事なくらい真っ黒でした。カミさんが気を利かせて、「クイックルワイパー」を保ってきてくれたので助かりました。「設置後は2〜3時間電源を入れないように。」とのアドバイスに従い、夕刻まで待ってから電源を入れました。使い始めて1週間ほど経過しましたが、ここまで気づいたことといえば、・まずなんといっても、コンプレッサーの音が大きい!同じコンプレッサー式でもユーロカーブとは比べ物にならない大きさです。まあ、私は以前も30本入りを使っていたので、覚悟はできてましたが、寝室に置く場合は、購入時に事前確認したほうがよいです。・庫内に温度計を設置して試していますが、上部と下部で相当温度が異なります。上部と下部で5度ぐらい異なる印象です。もっとも、今はまだワインをほとんど入れず、ガラガラで運用しているからかもしれません。・上部にある温度表示はセラー下部の温度ということですが、真ん中あたりの温度を計っても、デジタル表示プラス2〜3度ぐらいになります。ということで、今のところ、我が家では11度に設定しています。・デザインはそっけないものの、シンプルでなかなか好印象です。・かなり背が高いので、地震で激しく揺れたときに転倒しないか、若干心配です。ユーロカーブ同様、耐震用のつっかえ棒を後日買ってこようと思います。本格的に使い始めたら、また気づいたことを書いていきたいと思います。
2023年06月26日
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6月に入って動作にやや不安定なところが見られ始めたサイレントカーブ。修理してくれるという業者も見つかった(前のエントリー参照)のですが、修理代金や今後のことなどもろもろ考えて、結局新しいセラーに買い替えることにしました。冷却ユニットを一度交換しているとはいえ、2000年以来23年近く使ってきました。元が取れたとかそんな次元の話でなく、ここまでよく保ってくれたなぁと、改めて感謝です。新たに購入を決めたのはロングフレッシュの70本収納タイプ。公称100本だったサイレントカーブと比べると、収納本数こそ減ってしまいますが、過去に30本収納タイプを使用していたことがあり、使い勝手が想像できること、日本製であること、それにトラディショナルなコンプレッサー式であることなどに安心感を覚えて、このブランドに決めました。新セラーは、楽天で当時最安だったコジマデンキで注文しました。購入価格は約31万。この代金は設置料込みでしたが、サイレントカーブのリサイクル費用は含まれていないので、別途注文しなければなりません。これが7K超と結構な価格でした。ショップによっては、セラーの到着予定日は指定できても、時間まで指定できないところもあるようです。コジマではざっくりと指定できたので、6月18日(日)の12:00〜15:00の間にしてもらいました。午前中の間にセラーの周りを掃除しておきました。温度調節できなくなる不良が一回、アンモニア漏れが一回、それに晩年は、いったんドアを開けるとなかなか設定温度まで下がらなかったり、部屋の中にかすかにアンモニアの臭いがすることがあったりと、手間のかかるセラーでしたが、なんだかんだで20年以上連れ添ったサイレントカーブもこれで見納めだと思うと、少しばかり感傷的な気分になりました。(ちなみに100本収納のこのタイプは現在はラインアップされていません。)13時過ぎに配送業者が到着。手慣れた感じで、床に保護用のシートを敷いて動かしていきます。実は、最後までアンモニア漏れが怖かったので、引き取り直前までセラーのスイッチを切らずにいました。結果的には、移動時に特に問題は起こりませんでした。難関がココ。部屋の入り口からの搬出です。サイレントカーブは横幅があるため、往々にしてドアに干渉してしまいます。搬入時にも同じことを経験したので、今回は事前にドアをはずしておきました。無事搬出完了。玄関を出たところが一段段差になっていて、それに沿ってプランターを敷き詰めてあったので、業者さんは少し大変だったようですが。フォルスタージャパン|Forster Japan ワインセラー Long Fresh(ロングフレッシュ) ブラウン ST-NV271L(B) [70本 /左開き][STNV271LB]《基本設置料金セット》コジマデンキは改めてチェックしたら、39万に値上がりしていました。今は、楽天では楽天ビックが最安のようです。
2023年06月25日
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5日の夜、温度が十分下がっていないことに気づいた我が家のサイレントカーブ、昨晩帰宅した時の庫内の温度は18.5度と、朝よりは下がっていましたが、これは一昨日より外気温が低かったためと解釈していました。ところが、今朝起きてみると、なんと庫内の温度は11.1度になっているではありませんか。冷却機能が回復した?一時的な不具合だった??実はもうひとつ不思議なことがあって、一昨日の晩、セラーの故障とほぼ時を同じくして、自宅の階段の踊り場の電気が切れてしまったのです。電球を交換しなければと思ったのですが、こちらも昨日帰宅したら、普通に点灯しました。セラーというより、一昨日の我が家の電気系統に何かしら異常があった可能性もあるんでしょうか?いや、そんな話は聞いたことないですよねぇ。まさか、天変地異の前兆? いやいや、やめましょう、縁起でもない・・。いずれにしても、一度動作停止したセラーをそのまま使い続けるのは怖いので、なんとかしなければとは思っています。修理するか、新調するか、一両日中に決めます。
2023年06月07日
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古くからの読者の方はご存じと思いますが、我が家には2台のセラーがあります。2001年に購入した100本収納タイプのサイレントカーブと2007年に購入した150本収納のユーロカーブです。それとは別に、寺田倉庫の横浜都築ロッカーにワインを預けていて、月々のレンタルセラー代がバカになりません。これをカットすることが定年後まず取り組まねばならないテーマだと思っていました。ところが、それよりも早く、喫緊に対処しなければならない課題が発生してしまいました。この1年ほど調子が悪く、だましだまし使ってきたサイレントカーブがどうやら完全に逝ってしまったようなのです。このセラー、購入してから20年ですが、2011年の東日本大震災の時に故障して、その際、冷却ユニットごと交換したので、実質的には12~3年選手です。前回修理した際も、おおむね10年そこそこで冷却ユニットがダメになることが多いと聞かされましたが、まさにその通りでした。昨年あたりから冷え方が悪くなり、最近は設定温度を12度にしても、庫内は13~14度までしか下がりませんでした。それで、外付けの温度計を設置して日々監視を欠かさず、部屋も日中はクーラーを効かせるなどして気をつけていたのですが、季節外れの暑さになった昨日、たまたまエアコンを稼働させずに出かけたら、帰宅時の庫内の温度が14.5度まで上がっていました。エアコンを効かせても、温度は下がらず、就寝前には15度を超えるまでに上昇していました。そこで急遽、セラー内のワインたちを、もう1台のユーロカーブに避難させました。ユーロカーブは一本の隙間もないほど満杯になりましたが、今朝、出がけにサイレントカーブの温度を確認したら、20度まで上がっていたので、応急処置を施して正解でした。(20度であっても、現実には、ワインの保存にはまったく問題のないレベルですが、これが真夏だったらと思うとぞっとします。)昼休みに、修理先を探したのですが、ドメスティックのHPを覗いても、問い合わせ先の電話番号すら載っていません。私が購入したときはまだエレクとラックス扱いだったし、そもそも20年以上前の機種だし、修理は望み薄だなぁと諦めかけていたところ、偶然下記のような修理受付サイトに行き着きました。株式会社 R . M . Cサービスセンターどうやら、ドメティックと提携している業者のようです。電話して症状を話したら、「それなら修理できますよ。」「部品が今ないので、6月20日以降になります。」「修理代金は16万円ぐらいかかります。」とのこと。かすかな光明は見えましたが、16万円は微妙な価格です。中華製なら、100本収納タイプが購入できますし、このサイレントカーブ、アンモニア漏れの前科があるので、今回修理しても、どこかでまた同じ事が起こりかねないという不安が付きまといます。(消防車がサイレンを鳴らしてくる事態はさすがにもう勘弁です)ただ、いざ買い替えようとなると、これがまた悩ましいのです。フォルスタージャパン ワインセラー 「ロングフレッシュ STANDARDライン」(70本)[左開き] STNV271L-B(ブラウン)(標準設置無料)価格:312,165円(税込、送料無料) (2023/6/6時点)信頼性の面から、買うとしたら第一候補はこれかな、と思っているのですが、30万円超のプライスはやや高い。今の私のワインライフは2K前後のデイリーワインをせいぜい週に1本開けるかかどうかというレベルだし、手持ちのワインも、ここから数年かけて50本程度まで縮小しようと思っているところです。だったら、ユーロカーブ1台でいいじゃないかという話もありますが、早晩、寺田のワインを手元に引き取りたいのと、ユーロカーブの方も導入後すでに10年を超えているので、いつ不調に陥るかわからないと思うと、バックアップの意味も込めてやはりもう1台セラーがあったほうがよいのですよね。★必ずP10倍★ワインセラー プロライン ルフィエール『C260』94本 ブラック家庭用 送料無料 設置料無料 業務用 コンプレッサー式 大型機種 セラー 新生活 日本酒セラー 鍵付き 加温機能 ヒーター シャンパン シャンパンも収納可能価格:176,000円(税込、送料無料) (2023/6/6時点)ルフィエールなら、96本収納で17万台。サイレントカーブの修理代とほぼ同等なので、こちらに代えるというのは悪くない選択という気もします。問題は信頼性なんですよね~。どなたか使用されている方、いらっしゃいますか?感想等、ぜひお聞かせいただきたく。
2023年06月06日
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Burgandy Night 200 @広尾マノワDEUTZ Amour de Deutz MG 07FLEUROT LAROSE C-M 1erCru ABBAYE DE MORGEOT MG 99LOUIS LATOURCORTON-CHARLEMAGNE mg 95PONSOTMORET-ST.DENIS ALOUETTES MG 03GRIOTTE CHAMBERTIM MG 03CHAPELLE CHAMBERTIN MG 03CLOS DE LA ROCHE MG 97RAYMOND LAFON MG 86他に、差し入れワインアンリオ・ジェロボアム、シャルトーニュ・タイエ、フィリップナデフのマジ・シャンベルタン、ゴヌーの85リュジアンなど。久しくお会いしていなかったF木師匠のワイン会に参加させていただきました。なんと、200回目!のバーガンディナイト、しかもこれが最後の会とのこと。バーガンディナイトといえば、私のワインライフにおいて、ブルゴーニュのめくるめく作り手や銘酒たちとの出会いを導いてくれた、そして多くのワイン仲間たちとの出会わせてくれた、かけがいのないワイン会です。※ヨミウリオンラインやRWGにコラムを書いていたころ、よく「F師匠」のお名前ともに、Burgandy Nightのことも何度かとりあげました。今やリンク切れ多数で、アーカイブの役割すらろくに果たしていない私の古いサイトがあります。(↓こちら)S'sWineアーカイブhttp://www.asahi-net.or.jp/~mh4k-sri/あらためて紐解いてみると、おそらく2001年3月17日のポンソの会(Burgnady Night6)が初参加で、以降、ルソー、デュジャック、ラフォン、NSGの会、ルーミエ、デュガ、さらには番外編?のイタリアやローヌの会など、錚々たる会に参加させていただきました。(その前に2000年10月14日のルーミエの会にも参加しているのですが、この会がBurgnady Nightだったのかは、記録から漏れていて判然としません。)私が主に参加していたのは、2001年から02年あたり、07年のドニ・モルテの会(56回)が最後だったようです。あまり参加できなくなったのは、02年03年と子どもが二人生まれて、仕事&育児に忙殺されるようになり、カミサンがテンパっているのを傍目に、ワイン会に参加して千鳥足で家に帰りづらくなったことがありました(笑)。また、時期を同じくして、RWGの試飲に参加するようになって、一時こちらにガッツリと余暇の時間を割かれたこともありました。そんなわけで、100回以上もブランクのある私がひょっこり伺うのはあまりに場違いでないかとおそるおそる参加したのですが、蓋をあけてみれば、当時よくご一緒した懐かしい面々と再会できて、本当に楽しく、至福の時間を過ごさせていただき、生涯忘れられないような会になりました。久しぶりに伺った広尾「マノワ」さんの料理は相変わらず、独創的ですばらしいもので、錚々たるたるワインたちを引き立ててくれました。実のところ、今の私はボトル3分の1ぐらいでへべれけになってしまうので、ボトル1本分以上を軽くこなすこちらのワイン会に参加して、本当に大丈夫なのかとかなり心配でした。事前にウコンのドリンクを飲んだりヘパリーゼを飲んだりして、大げさでなく、「決死の覚悟で」参加したのですが、終わっていれば、多少二日酔いにこそなったものの、それほど後に残ることもなく、参加できて本当によかったと思っています。ワイン会に頻繁に参加していたころのように、飲んだワインの感想(コメント)は今やまったく出てこないのですが、どのワインたちも、本当に素晴らしかったことは強調しておきたいと思います。F木師匠、それに参加されたみなさま、本当にありがとうございました。
2023年04月25日
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何やら強引極まりないタイトルに見えますが、ハイレゾ音源を聴いていると、どうにも「コンディションのよいワイン」に関する議論との共通点に思いを巡らせてしまうのです。共通点その1:なめらかな質感音楽と飲み物を比べるのも無謀な話ですが、ハイレゾ音楽にも状態のよいワインを飲んだときにも感じるのが、この、なんというか「ザラザラしていなくてなめらかな」質感なんですよね。ワインであれば、とげとげしさのないひんやりとした香味、音楽でいうと、情報量は多いのだけれど、耳に刺さらないみずみずしい感じ。どちらも、楽しんでいるときは、脳からα波が出ている感じがします。共通点その2:検証が難しく、プラシーボの影響大かハイレゾ音源は、数値データの上では明らかに圧縮音源や通常のCDに対して優位性があります。しかし、そもそも昔のカセットテープやLPの時代と違って、デジタル時代の今、ベーシックな圧縮音源であっても十分高音質であり、一般人が「ブラインドテスト」で判別できるほどの差かといえば、微妙かもしれません。私自身もこれらを百発百中で聞き分けられる自信はまったくありません。この点、ワインのコンディションは似て非なるものがありますね。。ワインの場合、ボトルや液体そのものから状態の良し悪しを見開けるのは困難(極端に状態の悪いものを除く)です。我々は状況証拠からある程度判別するしかありません。現地からハンドキャリー品だとか、コンディション管理に厳しいインポーターの商品だとか…。でもって、飲んでみると、私なぞはやはり差はあるよなぁと思ってしまうのですが、それを「ブラインドドテスト」で当てられるかというと、これまた微妙です。まあ、正直、ハイレゾもワインのコンディションも、多分にプラシーボの部分はあると思います。でも、それでよいのではないかと思います。趣味や嗜好の世界ですから…。(昔、某誌でワインのコンディションに一家言ある方々を呼んで、ブラインドで検証をするという公開処刑のような企画をやっていたようですが、幽霊が存在しないことを一生懸命証明しようとする物理学者のような、野暮な企画だなぁという印象を受けたのは私だけでしょうか。)実際問題、現地からのハンドキャリー品でも、そもそもブショネや醸造時の問題による不良は起こりえるわけですし、それほど状態にこだわっていないインポーターやショップのボトルでも思いがけず状態のよいものに出くわすことはたまにあります(理屈上、リーファーを使って冬場に輸入したボトルをリリース直後に買えば、状態劣化は最小限に抑えられていることになります。)。ハイレゾ音源についても似たようなことがあって、もともと古く録音状態のよくない音源をリマスタリングしてハイレゾ化しても、それほどよい音とは思えないこともあり、それよりは、ハイレゾでない通常音源でも、近年の優れた録音であれば、聞いていて遜色なかったりするので、これまたややこしいところです。共通点その3 扱いが難しく、見返りを得るためにはそれなりの努力が必要今回、自宅のオーディオでハイレゾを鳴らしてみたといっても、USB直刺しという、もっとも原始的な方法で接続しただけで、ネットワーク経由で流せるようにするためには、自室のWIFIの強化など、まだ工夫が必要です。30年前のスピーカーもどこかで買い替えたほうがよいのでしょう。一方で、「状態のよいワイン」を楽しむためには、それなりの信頼できるルートで購入して、自宅できちんと温度管理をするなど、(一部の例外を除いて)やはり努力が必要です。見返りをえるためには、それなりに力を注ぐことが必要というわけですが、それでよいのだと思います。まさしくそういうところが趣味の醍醐味だと思いますので。笑
2022年08月19日
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本家アーカイブをいずれ閉じるときに備えて、あちらにしかない記事をゆるゆるとこ移管しようと思っています。コンテンツの中で、飲んだワインの記録とならんでボリュームがあるのがこちらです。「裏リアルワインガイド」http://www.asahi-net.or.jp/~mh4k-sri/realwineguide/index.htm雑誌の創刊時に参加していたテイスティング会の記録で、今となっては、タイムカプセルの中身のような内容ですが、いくつか抜粋して追々こちらにも転載しようと思います。**************RWG誌の中でもなんどとなく取り上げられて、おそらく読者の方々にとってももっとも興味があるであろう話題のひとつが、「ワインの状態」に関するネタであろう。バックナンバーをつらつらとめくってみると、レビューや追記などそこかしこで「状態がイマひとつ」というような発言が出てくるし、過去には私の目から見ても結構ショッキング?と思われる表現もあった。ただし、その論調は4号あたりからだいぶトーンダウンしてきていて、今後は誌面でそれなりのジャブを打ち続けることはあっても、真正面から取り上げることはなさそうな雰囲気である。その裏には、広告を掲載していないといってもやはりインポーターやショップなどの業界関係者との関係を無用にギクシャクさせたくないという配慮もあるのだろうし、雑誌のネタとしても、あれが状態が悪いこれもコンディションが悪いと書いても、単に消費者の不安感を煽るだけでなんの解決にもならないということもあるだろう。味覚というのは多分に主観的なものだし、劣化に対する感じ方も人によって大きな幅があるものだ。テイスターの中にも、コンディションに対しては非常に厳しい人とそれほどでもない人がいることは私自身も「ワインの保存」の検証で痛感している。ということで、まずこの手の話の前提として確認しておかなければならないのは、「何を以て『劣化』とか『コンディションが悪い』というのか」もしくは、「どのレベルを基準にするのか」ということだ。たとえば、よくマニアの間で議論となるテーマに、「フランス国内のボトル、あるいはハンドキャリーなどで現地から持ち帰ったボトルと日本国内で流通しているボトルの間に差はあるのか」というのがある。私の周囲では現地のものやハンドキャリーで持ち込んだものの方が状態がよいという意見が優勢だし、 かくいう私も「違いがある」という方に票を投じたくなるクチだが、例のリアルワイガイド式ブラインドテイスティングで検証したとして、百発百中で判別できるかと問われれば、その自信はない。ボトルによっては、はっきりと違いを判別できるものもあるかもしれないが、差がないと感じるものもあるだろう。優良なインポーターが細心の注意を払って輸入し、管理の行き届いたショップを通じた購入したボトルであれば、現地のものとほとんど遜色のないレベルにあるのは、現地優位派の私も認めるところであるし(問題はそれが国内で流通しているボトルの何割程度にあたるかという点なのだが‥。)、そもそも酒質の強い品種だったり、アルコール度が高く構成要素の豊富な銘柄だったりすると、熱を浴びた影響がそれほど顕在化しない場合も少なくない。USのオークションで落札したブルゴーニュのボトルとカベルネやシラーの「ハズレ」る確率の違いがよい例だ。他方で、反論を承知で書くとすれば、(少しばかり熟成が進んでいるなど)違いが些細なものに留まるのであれば、地球の裏側に住む我々日本の愛好家としてはある意味それを許容するワリキリも必要かと思う。なにしろ、ワインという生鮮食料品に近い性格のものが赤道を越えて何万キロも旅をしてくるのである。ハンデがあって当然である。個人的には前述のように一部の選りすぐったインポーターやが夏場以外の季節に輸入し、それをあまり間をおかずにきちんと管理の行き届いたショップから購入するのであれば、ほとんど現地のそれと遜色はないとは思っている。思ってはいるのだが、仮にそうしたインポーターやショップにめぐり合えたとしても、資本主義社会の常として、状態管理のための経費がプライスに上乗せされている場合が多い。そして問題は、楽天で一覧検索をかけて1円でも安いところで買おうというような消費者が大半を占めるなかで、このような管理コストのためのプライスアップを多くの買い手が是とするかどうかである。また、実際に差があったとしても、プロやシビアなマニア以外の多勢を占める愛好家が判別できるほど酷いものがそうそうあるかといえば、実態としてはごく僅かな割合に留まるだろう。こうして書いている私ですら、何アイテムも同時に試飲するような場では判別できても、単体で1本だけ飲んだとしたら、コンディションによるものなのか、それともそういうワインなのかを判断しかねる場合が少なくない。‥といようなことを考え合わせると 、(それがよいかどうかは別として)あまりこうした分野には深入りしないというか、ある程度おおらかに構えた方が幸せなワインライフを送れるのではなかろうかと思う。以下は国内で流通している平均値的なボトルを前提にした話である。1. 残念ながら、「ブショネ」については、一定比率存在するのは間違いない。一時は15本テイスティングしたうち3本がブショネ、などという事例が続いて、「ブショネ恐怖症」になったこともある私だが、トータルでならしてみると、ブショネにあたる確率は世間で言われているように3%前後ではないかと思う。ブショネについては、『ブショネ考』のところで書いたので詳しくはそちらを参照していただければ幸いだが、明らかに生産段階の欠陥であるブショネのボトルを「交換しない」とHP上で開き直っているショップがあるのには正直呆れる。(もちろん購入してから年数が経過している場合など事実上返品できない状況がありうることは理解できる。しかし、開き直ってブショネのリスクを全面的に消費者に背負わせる姿勢は販売者としていかがなものかと思う。)2. 「熱劣化」については、前述のとおりどこに基準に持ってくるかでかなり比率が変わるが、とりあえずリリース直後の新しいビンテージであれば飲めないほど酷いものに当たることはめったにないと言っておこう。(ただし、価格レンジの低いワインについては、管理がずさんになりがちなことや構成要素の少なさもあってか、状態の芳しくないものにあたる比率は上昇する気がする)。年代が古くなれば、リスクも当然高まるが、「リアル~」誌のテイスティングは基本的に若いビンテージが中心なので、それがどの程度なのかを私は言う立場にない。3. それよりむしろ、私が問題だと思うのは、醸造面に起因すると思われる異臭を放つワインが時折り見られることだ。極端な硫黄臭や洗剤のような化学的な異臭、ゼラニウムを煎じたような(←ってやったことはないが)不快な青い香り、いわゆる「馬小屋臭」の極端なもの‥。比率的には全体の5%以下だとは思うのだが、これらのボトルは本当に「不快」であるし、ずらりと並べたある年のある作り手のボトルが軒並み同様の症状に犯されているなんて場合が多いので悩ましい。もっとも、これらの異臭は、熱劣化などとは逆に、ある程度年数を経過したボトルではほとんど出くわすことはないので、リリース後にのみ特に目立つが、時間とともに消失するという性質のものなのかもしれない。そうあってほしい。4. 最近流行の「ビオディナミ」系の作り手のワインは、状態さえよければこれまで経験していたワインとは全く別の世界を見せてくれる。しかし、二酸化硫黄を添加していない作り手が多いこともあり、その扱いはひときわデリケートさを要求するように思われる。実際、ビオの作り手のものをテイスティングすると、(それが良心的なショップやインポーターのものであっても)、ヌメヌメとした質感や酸化した色香りなどが妙に強調されてこれが本当に実力なのかな、と首をひねりたくなるようなボトルに出くわすことが少なくない。5. インポーターやショップによる差があるのかというと、たしかにに問題の多い店やインポーターというのは(個人的には)あると思う。思うがしかし、そのショップやインポーターのものがすべて悪いというわけではもちろんなくて、劣化したものに出くわす確率がやや高めであるというレベルであるし、優良と認められているショップやインポーターの品でも悪いものに出くわすことは間違いなくある。我々は問題がなかったときの記憶はすぐに忘れるのに、悪いものにあたった時の印象はいつまでも強く残りがちである。そうしたことも踏まえて、あまりヒステリックにならないほうがよいのかな、と思う昨今である。(もっとも、雑誌で利用しているのはほとんどが優良と言われる店舗のものなので、その時点ですでに選別されているという話もあるが‥)。6.悩ましいのは、同じインポーターの扱いで同じショップから購入した商品でも、銘柄によってごく健全なものもあれば、ムムッと首を傾げたくなるようなものもあることだ。これはおそらく輸入した時期が夏場にかかっているのか冬場だったのか(夏場だとたとえリーファーコンテナを使っていても、港湾や出国時の扱いに不安が残る)とか、出荷する側の作り手の扱い(案外ぞんざいなドメーヌもあると聞く)、それに店舗での扱われ方と在庫期間(日のあたる店頭に置かれていたり、空調のない店や、空調があっても夜間に電源を落としている店で夏場を越したものだったり‥)などにもよると思う。7.今まで書いてきたことと矛盾する面もあるが、やはり白ワインとブルゴーニュは神経を使って使いすぎるということはないと思う。幾重にも重ね塗りした油絵の中に、若干ノイジーな色調がまじっていてもそれほど気にならないかもしれないが、繊細な水彩画のパレットに他の色がまじりこんでしまうとひどく濁った印象になってしまうようなものだ。ということで、結論から言うと、10年レベルで熟成させるとか、自らワイン会を開催するとか、比較テイスティングをするというような用途は別として、通常にワインを楽しむ場合、すなわち新しいビンテージのボトルを購入してすぐ飲むか、もしくは自宅のセラーでほんの数年寝かせて飲むぐらいであれば、一般レベルでそれほど問題のあるボトルというものはないと思う。また、ショップやインポーターの優劣を論じるのもいいが、夏場は極力買わないとか、長期に亘って滞留しているボトルを避けるとか、そういう要素のほうが大きいように感じる。とはいえ、最低ブショネや醸造トラブルなどによる数パーセントのリスクは見ておいたほうがよいだろうし、ブルゴーニュや白ワインの愛好家にとっては、コンディションの良し悪しが占めるウエイトがどうしても他の品種より大きくならざるをえないのは否定できない事実である。加えてコンディション(特に熱)にシビアな方にとっては、この結論は大いに異論の余地があることも承知している。ことひどさように、ワインのコンディションをめぐる問題はややこしいのだ。**************************************(後日談)インポーターの良し悪しや国内の流通状況といった問題は業界全体の底上げもあって、以前ほど神経質に語られることはなくなりましたが、これまでの経験から、愛好家が状態のよいワインを飲む上での自己防衛の最上の手段は、「高額なワインや貴重なワイン、長く保存するワインなどを購入する場合は、できるだけリリース直後の、蔵出しのボトルを購入して、手元で(レンタルセラーなどでも可)保存しておく」ことだと思います。出所が明らかということだけでなく、リリース初期の、SO2がまだ液体内に残っている状態の方が明らかに移動等のダメージが少ないからです。機会があればまた別のエントリーで書きたいと思いますが、詳細は過去の当コラムをご参照ください
2022年07月15日
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以下、メモのような雑記のようなつぶやきです。***********コーヒーの保存とワインの保存で似通っている点・空気に触れさせない(酸化促進)・光に触れさせない(紫外線)・開けたら(挽いたら)早めに飲む*ワインの保存と異なる点・コーヒーでは、振動については特に話題ならない・温度管理については、コーヒー豆の場合も高温はご法度のようだが、ワインのほうがはるかに繊細。・コーヒーは保管期間などにより保存方法が変わってくる。冷凍保存を推奨する説もあるが、ワインでにおいてはもちろん論外。・湿度はコーヒーの保存においては禁忌。ワインではむしろ高めのほうがコルクの乾燥対策のためによいとされる。したがって、コーヒー豆をワインセラーで保存するのは、湿度が高すぎて推奨されないということになる。**********飲み残したワインについて、我が家ではもっぱら、小瓶に移して保存している。この時のコツは、空気が残らないよう、瓶の口ギリギリまで注ぐこと、そしていうまでもなく瓶やキャップを清潔に保つことだ。この方法だと、「デキャンタージュ」をやっていることになり、酸化を早めてしまうのではないかという疑問もあるかと思うが、そもそもデキャンタージュの効能は、ボトルから移し替えることによって、香味を阻害している液体内の揮発成分を飛ばすことにあって、移し替えることによって酸化が急激に進むというものではないと思っている。我が家では、十年以上熟成した銘柄、ときには20年経過したようなものですら同様に小瓶に移して保存しているが、それが原因で翌日、ワインの香味が「壊れて」しまうことはほぼない。リリース間もないボトルや、初日に還元状態だったボトルは、翌日のほうが向上することも珍しくない。ただし、小瓶に移した場合、飲める範囲の香味を保つのは、せいぜい1週間で、それ以上になると明らかにバランスを崩す。そういう意味では、空気に触れることによる効果は即効性のものでなはく、遅効性のものなのだと思う。あとは、(最近減ってきたが)流通段階で熱を浴びたワインは、翌日以降ヘタるのが早い。これは、アルコール度が低めのワインや白ワインでは特に顕著。**********さて、コーヒー豆のについても、前項で書いたように、私は挽いてもらった袋を折りたたんで空気を抜いてから、冷凍庫で保存している。ただし、コーヒー豆で気を付けなければいけないのは、コーヒー豆自体が二酸化炭素を放出するということだ。焙煎直後は特に二酸化炭素をたくさん含んでおり、粉の状態になると多くが失われるものの、5〜3割ぐらいは残るとのこと。二酸化炭素は、豆の酸化を防ぎ、徐々に抜けると共に香りの成分を放出する。(つまり二酸化炭素が残っているほど、風味の良い新鮮なコーヒーといえるそうだ。)真空包装のコーヒーを常温下に置いておくと、袋が膨らむという現象が起こりうる。購入後すぐに冷凍保存してしまうとどうなのかまでは、よくわからない。まだまだコーヒーの保存については、学ばなければならないことが多そうだ。
2022年04月14日
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こんどはポジティブな記事を見つけたのですが…少しのワインを「食事と一緒に」飲むと糖尿病リスク低下の可能性・飲むタイミングが重要であって、有意なリスク低下は、食事と一緒に飲む人でのみ観察された・食事の機会に飲むワインとして適切な量は、男性は約1オンス(30mL)で、女性はその半分。ということです。ワインボトルは750mlですから、30mlというと、おそらくグラス1杯にも満たない量です。前にも書いたことがありますが、そうそう日持ちしないワインの場合、毎日30mlずつ20日以上にわけて飲むなどというのは現実的でないですし、そもそも食中酒として「楽しもう」とすれば、30mlで収まるはずがありません。ということで、血糖値の高い私にとっては気になる記事でしたが、私にとっては実質的には机上の空論に過ぎませんね。。
2022年03月29日
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量にかかわらず飲酒は脳に悪影響 英研究前回の記事から立て続けに飲酒に関するネガティブな記事で恐縮ですが、自分への戒めも込めて掲載しておきます。この記事も最近ネットを賑わせたたものです。実は飲酒の脳への影響については、昔から言われてきたことで、目新しいことではないのですが、この記事で特徴的なのは「飲酒に安全なレベルは存在しない」「どれだけ少量でもアルコールを摂取すればその分脳の健康は悪化する」と主張していることです。人間ドックの記事の中で書いたように、私は過去2回、脳のMRIで「脳実質の軽度の変化(萎縮?)」を指摘されています。特に今年初めのドックで脳の変化を指摘されたことは、少なからずショックでした。一昨年から昨年にかけて、資格取得のために久しぶりに脳をフル回転させたこともあり、体力はともかく知力の面ではまだまだ40代ぐらいの水準をキープできているとばかり思っていましたので…。(といっても、脳の萎縮の程度と認知能力が直接的な比例関係にあるわけではないようですが…)やはり「酒は百薬の長」説は、今や昔の話なんですかね。ワインの場合、ポリフェノールによるプラス効果はあると思いますが、結局は「過ぎたるは及ばざるがごとし」ということでしょうか。
2022年03月26日
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かつては、「酒は百薬の長」などと言われ、少量の飲酒は健康によいという説もありましたが、最近の研究では、「少量の飲酒でもアルコールは体に毒である」という説がほぼ定説化しつつあるようです。酒を1日1合飲み続けるだけでも、がんのリスクは意外に上がる今回の記事は、2019年の東京大学の調査に基づいたもののようです。詳細は記事を読んでいただくとして、「1日純アルコールにして23gの飲酒を10年間続けることで(10drink-year)、酒をまったく飲まない人に対し、何らかのがんにかかるリスクは「1.05倍」上がるという結果になった。」ということだそうです。1.05倍というのは、飲酒の楽しみとのトレードオフと考えれば、むしろリーズナブルない数字に見えてしまうのですが(笑)、問題は飲酒量と期間です。アルコールにして23gとは、ワインではどのぐらいにあたるでしょうか?ワインボトルは750ml、ワインのアルコール度はおおむね12.5~13.5%程度、アルコールの比重を0.8とすると、ボトル1本のアルコール含有量は 12.5%の場合→750ml×0.125×0.8=75g13.5%の場合→750ml×0.135×0.8=81gとなります。我が家では最近、1本のボトルを3日に分けて飲んでいますので、アルコール摂取量は、おおむね25g~27gとなり、上記の「適量」をややオーバーしています。少し興が乗れば今でもボトル半分飲むこともあります。そのときは、37.5g~40,5gと上記の数値を大幅にオーバー、というか実質倍近い数値になります。また、上記は、飲酒を10年間続けた場合のリスクです。過去20年以上、ボトル半分程度をコンスタントに飲み続けてきた私の場合、リスクはおそらく数倍に跳ね上がっていると思われます。今更そんなことを言われても、なんですけどね。反面、この記事からは、「では、他の因子ならリスクはどのぐらい増えるのか?」が、定かになっていません。タバコはもとより、たとえば加工肉を食べ続けるとリスクが何倍になるのか、そういった相対的な数字がわからないので、必要以上にリスクを煽る記事になっている感がなきにしもあらずです。飲酒の弊害については、これとは別に最近話題になった別の記事があります。そちらもこの後の記事で紹介します。
2022年03月25日
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コーヒー豆(粉)の保存についての詳しい解説が書かれているサイトはネット上に数多ある。https://coffeemecca.jp/column/trivia/1681コーヒー粉の保存方法https://igc.co.jp/shop/pg/143/コーヒー粉はどう保存する? 注意点やおすすめの保存容器を知って劣化を防ごう他にも数えきれないほどのサイトがヒットするが、書かれている内容に共通しているのは、・開封したら早めに飲んだほうがよい。・酸素、光、水分などを避ける。・粉は豆よりも表面積が大きくなるので、日持ちしない。といったことで、一方、冷蔵庫で冷凍・冷蔵保存することの是非については賛否両方の意見があり、否定的な理由としては、・温度差で結露したり水分がついてしまいやすい・冷蔵庫内の臭いがうつってしまいやすいということのようだ。これらについて、もう少し突っ込んだ考察を見つけた。https://www.thecoffeeshop.jp/store/how-to-save-coffee-beans-5/保存期間別!最も風味を損なわないコーヒー豆の保存方法 2021年期間によって、保存容器と温度管理(常温、冷蔵、冷凍)を使い分けるというもので、なるほどなぁと感心する一方で、粉による保存については、きわめてネガティブな論調に終始していることに苦笑せざるをえなかった。たとえば、豆のままで14日間保存した状態を10としたときの、粉の評価は、>香り:5 酸味:5 苦味:8 甘さ:6 後味:4と厳しい。>ジップ付きのアルミ蒸着バッグとはいえ、1日1回開封する(1日1回飲む)ことを考えると、14>日間の保存は難しいですね。コーヒー粉で購入する場合は、長く保存することを考えず、2~3>日以内に飲み切るようにしましょう。ここまで明白に断じられてしまうと身も蓋もないのだが、粉に挽いた200gの豆を2~3日で飲み切ってしまう家庭はあまり多くないように思うし、そもそも世の中には缶容器に入って最初から粉に挽かれた状態で売られいている製品もある。もっと言ってしまえば、「モンカフェ」などのように、コーヒーの粉を真空パックで密封したインスタントタイプのドリップコーヒーだってある。要は、目標水準をどこに置くかの問題だ。ワインについても同じような議論がある。高い次元でコンディションをキープしたいのであれば、・自宅にセラーがあることが前提で、・購入時は輸入元や購入店、流通経路にまで気を配り、・抜染後はなるべく当日、もしくは翌日までに飲み切る。ということになるだろうが、「週末に近所のスーパーで1000~2000円くらいのワインを買ってきて夫婦で晩酌に飲む」家庭に、そこまで要求するのはお門違いというものだ。とはいえ、このケースでも、一度抜栓したボトルを1か月以上楽しめるかといえば、それは困難なわけで、私の実家の母や弟のように「抜栓後のワインを、コルク栓をして一か月以上かけて飲んでいる」人に対しては、「それはもはや本来のワインの味ではなく、半分お酢になっていると思いますよ。」とアドバイスをしても余計なお世話にはあたらないだろう。(甘口ワインや酒精強化ワインはこの限りではない)。#ちなみに、私がもし(飲み残したワインについて)アドバイスを求められれば、「小瓶に移して冷暗所に保存しとておけば、おおむね1週間ぐらいは大丈夫。」と答えると思う。さて、そんな「相場観」でコーヒーに話を戻したときに、粉に挽いたコーヒーの保存はどのぐらいまでが許容範囲となるのか、またどうしたら少しでも長く保存できるか?ということである。(さすがに前述の解説の「2~3日」は厳しすぎるのではなかろうかという意味で…。)我が家で飲むコーヒーについて、私は決して究極の香味を求めているわけではない。喫茶店の並もしくは中の下ぐらいのレベルであれば上等と思っている。それよりも、粉の状態で、購入後2~3週間にわたって、一定の水準をキープしていてほしいところだ。#ちなみに上記のサイトは、下記のような検証結果が載っている。私が以前やった「脱酸素パック」と同じような検証をしているなぁと興味深く読ませていただいた。オリジナルドリップバッグコーヒーの賞味期限は?ガス吸収材検証では、現実に我が家で今どのように保存しているかというと、実はほとんど何もしていない。買ってきた袋のまま、輪ゴムで巻いて密封して、冷蔵庫の製氷室に入れている。これだけだ。本当なら、袋のままでなく、さらにジップロックなどに入れて密封したほうがよいのだろう。製氷室は本来の用途には使用していないので、もっぱら珈琲専用となっており、他の食物の臭いがうつる心配はない。冷凍なので、湿度も低めに保てる。ただ、本当に冷凍がよいのかについては、確証がない。他の容器に移さないのは、移すことによって、湿気を吸ってしまうことを恐れているためだ。それに「コーヒーキャニスター」のようなビン型容器は、中身を満杯に詰められばいいのだが、隙間ができると、そこに空気が入ってしまい、酸化を速めてしまう。ワインのデキャンタージュは、揮発成分などを飛ばして香りを開かせる効果があるが、コーヒーの粉を他の容器に移すのは、そんなわけでデメリットのほうが大きいように思える。このシンプルな方法がどれぐらい効果的かはわからないし、決してベストとは思っていない。解説サイトで書かれている通り、1週間ともたず、当初の香りは立たなくなってしまうが、味わいについては数週間後もそれなりの水準をキープできていると思う(巷のインスタント・ドリップコーヒーよりは美味しく飲める)。手間をかけずに、香味を維持できるもっとよい方法があれば、ぜひ教えて欲しい。ところで、コーヒーの保存といえば、過去にこのような記事を書いていたのを思い出した。脱酸素アイテムの応用~その1https://plaza.rakuten.co.jp/szwine/diary/201402010001/「脱酸素パック」で使ったガスバリアコーティングの袋にコーヒーの粉と脱酸素剤エージレスを入れて密封して保存するというものだ。本文でも書いているように、これはまさに「自家製モンカフェ」のようなもので、原理的にはこれで新鮮な香味を維持できそうなものだが、この記事の続報がどこにも残されていないところを見ると、あまり芳しくなかったようである。今思うと、・この作業をする過程で、粉が水分を吸ってしまった。・ 〃 余分に空気に触れてしまった。・ 〃 雑菌が混入してしまった。・エージレスが、香味成分まで吸着してしまった。・シーリングが十分でなく、だんだんと空気が侵入してしまった。といったことでなかろうかと思う。この方法で完璧な香味を維持できるのであれば、そもそも「超絶に美味しいモンカフェのような製品」が存在してもおかしくないわけで、やはり粉に挽いてそこそこの期間保存しようとする時点で限界があるということなのだろう。それと、ワインでもハーフボトルのコンディション維持が難しいのと同じく、コーヒーの豆や粉も、少量に分けて保存するのは、リスクが大きくなりそうな気がする(いくつかの解説サイトでは、小分けにして保存することを薦めているものもあるが…。)#もう1回ぐらいつづく。
2022年03月09日
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ワインの保存について、雑誌に連載したり、YOLのコラムで頻繁にとりあげたり、このブログでも自腹でさまざまな実験をしたりと、ずいぶんと入れ込んでいた時期があった。ことこの分野に関する限り、一時はアマチュア愛好家の第一人者のひとりだったのではないかと自負している。最近はすっかりトーンダウンして、むしろ「鈍感力」を磨くことこそが、ワインを気楽に楽しむコツなのではないかなどとアイロニックな思いすら抱いているのだが。そんな私が、同様に興味を抱きつつも、今一歩踏み込めないでいるのが、コーヒーの世界だ。私は若い頃からコーヒー好きで、職場ではコンスタントに1日5杯前後飲んでいた。ここ数年、時々カフェインアレルギーと思しき症状に見舞われることがあり、1日2杯までに限定しているが、その分、美味しいコーヒーを飲みたいという思いが強くなってきた。ここ数年、資格などの勉強がてら、週末に通っている行きつけの喫茶店がいくつかある。このブログにもよく登場する「蔵味」「コロラド」「星乃珈琲」などだ。どこの珈琲もそこそこ美味しいが、正直に書くと、ぶっ飛ぶほど美味しいわけではない。最近は、コロナ禍でこれらの店に通う頻度が減り、在宅勤務が増えていることもあって、代わりに自宅でコーヒーを飲む機会が多くなってきた。家のそばに「オブスキュラ・ラボラトリー」という素晴らしいコーヒー焙煎の店があるのも、自宅でコーヒーを飲むことが増えた理由のひとつだ。オブスキュラのコーヒー豆は、値段こそ高いが、素人にもわかるほど鮮度がよく、地区だけでなく、深煎りから浅煎りまでバラエティに富んでいる。テイクアウトでその場で飲むこともできるのだが、コンビニコーヒーのような紙の容器で出されるコーヒーの味は、率直に言って、上にあげたどの喫茶店よりも美味しく、飲むたびに「コーヒーって、こんなにフルーティだったっけ?」と感動すら覚える。コロナ前は、よく試飲イベントなどもやっていて、豆や焙煎の仕方による違いなどを味わうこともできた。ワイン屋でいえば、近所に「平野弥」さんがあるようなものだ。そんなわけで、自宅用の豆は多少高くても、ここで買うことにしているのだが、我が家にはふたつの大きな制約があって、せっかく買ったコーヒー豆の真価を発揮させられない。ひとつは、「豆で買わず、」店で挽いてもらって粉で購入している」こと。もうひとつは、「家族の中で私以外にコーヒーを飲む人間がいない」ことだ。豆のまま購入して、飲むときに挽くほうが断然香りも立つし、保存性もよいことはわかっている。わかっているが、そこには踏み込めない。なぜなら、「出社前などの慌ただしい時間に挽いている時間がない」し、「洗い物が増えるのは非常に面倒」だからだ。この部分は、1日の締めくくりにのんびりゆったりと飲む(ことの多い)ワインと大きく異なる点だ。過去に手動のレトロなミルや電動のミルなども買ってみたが、いつのまにか使わなくなり、そしていつの間にか茶箪笥から消えていた(カミさんが捨てた)。だったら、豆から直接淹れられるタイプのコーヒーメーカーを買ったらどうかと言われそうだが、これもカミサンから却下されている。「台所がいっぱいで、あらたにコーヒーメーカーを置くスペースがない」こと、それに「私1人しか飲まないのに不経済」なことが理由である。カミサンは、結婚前からの習慣とやらで、なぜかインスタントコーヒーばかり愛飲し、私が買ってくるコーヒーを飲むことはない。まあ嗜好品なので、それをとやかく言う立場にはない。なので、私はいつも、コーヒーメーカーでなく、V60(円錐形)のドリッパーで自分の飲む分だけを一杯ずつ淹れている。そんなわけだから、毎回コーヒーの粉を最低ロットの200gずつ買ったとしても、当分なくならないのだ。実のところ、これって、自宅で美味しいコーヒーを嗜みたい者にとっては、けっこう「詰んでいる。」「豆でなく粉で保存」せざるをえず、それでいて「短期間で使いきれない」からだ。(つづく。)
2022年03月05日
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赤ワインに新型コロナの予防効果!?ああ、またか、という感じの記事です。ワインのポリフェノールがコロナの予防に効果があるらしく、赤ワインを週5杯以上飲む人はコロナの罹患率が17%低いのだとか。逆にビールやシードル、スピリッツでは効果がなく、28%も罹患率が高いのだとか。一時もてはやされた「フレンチパラドックス」(フランス人の心疾患や動脈硬化による死亡が少ないのはワインをよく飲むからという説)と同じですね。たまたま数値間の相関が高かったからといって、それがイコール因果関係とはならないわけで、たとえば、晩酌にビールやシードルを飲む層と赤ワインを飲む層とでは、年齢や収入、日頃の生活習慣やなどが異なることも考えられます。仮にポリフェノールが効くというのであれば、被験者にポリフェノール入りのチョコかサプリでも食べ続けてもらって、コロナへの罹患率を調べてみたらどうかと思います。まあ、日頃ワインを嗜んでいる方にとっては、朗報と受け取ってよい内容かとは思いますが、この記事を読んで、実家の老母などがまた毎晩ワインを飲むとか言い出さないかと心配です。笑
2022年02月04日
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今や倉庫と化している書斎の整理をしていて、古いセールのチラシの束を見つけました。このチラシの日付は12月11日(土)12日(日)とありますが、最初何年のものだかわかりませんでした。広告の文面をよく読むと、「今世紀最後の〜」という一節があるので、99年かと思い、S'sWineのアーカイブを辿ってみました。たしかに99年12月に試飲でアルマンルソーとフェブレイのクロドベーズを飲んだという記録が残っているのですが、残念ながら、リンク切れで肝心のテイスティングメモには辿り着けませんでした。追記:URLを適当に打ち込んでいたら、たどり着けました。コチラのページです。まだ硬くてガチガチだったみたいです。http://www.asahi-net.or.jp/~mh4k-sri/TASTING/991206.HTM当時の私は、とにかくいろいろな銘柄を試飲してみたくて、東急の試飲カウンターやYamayaの有料試飲、エノテカのテイスティングイベントなどを渡り歩いていました。(この頃のYamayaは勢いがありました。)ルロワのナルヴォーが1万円以下というのは、今の水準からみれば衝撃ですが、当時は、セールなどを丹念に探せば、ナルヴォーやフォラティエールはこの位の価格で入手することができました。我が家のセラーにもありましたが、いずれも当の昔に飲んでしまいました。このセールではボルドーを何本か買ったような気がしますが、購入銘柄までは思い出せません。追記:こちらも執念で見つけました。リンクから削除したページの中にありました。。http://www.asahi-net.or.jp/~mh4k-sri/purchase/9912.htm購入したのは、「Ch.レオヴィル・バルトン86」9980円「Ch.パルメ67」13800円「Ch.ムートンロトシルト94」16800円でした。ちなみに、冬のボーナス払い(笑)四半世紀近く前の広告を持ち出して「昔はこんなに安かった」などと、安直な懐古趣味に浸るつもりはありません。とはいえ、今回のように、実際に試飲したり購入した銘柄に紐づいていると、なんというか自分のワイン史の1ページを紐解いたようで、それはそれで感慨深いものがあります。。他にも小田急ハルクとかエノテカとか、まだかなりの数のチラシが残っていました。チラシには下線を引いたり、合計額の計算をした後まであったりして、当時の記憶が蘇ってきました。それらもまた機会があればアップします。
2022年01月13日
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さまざまなグラス遍歴を重ねた結果、最近は、赤ピノノワール:リーデル・ブルゴーニュ、ザルト・ブルゴーニュ白シャルドネ:リーデル・ブルゴーニュ、レーマン・ブラン白その他:リーデル・キャンティクラシコ、ザルト・ユニバーサル赤ボルドーブレンド系:リーデル・ボルドー、ロブマイヤー・バレリーナIVシャンパーニュ:ロブマイヤー・バレリーナAカジュアル:木村硝子CAVA15オンス・・と、使い勝手も含めると結局リーデル優勢に落ち着きつつあるのですが、久しぶりにネットで検索していて、木村硝子の面白そうなシリーズをいくつか見つけました。そこそこのお値段ですが、ロブマイヤーを買うよりは安いので、何かの折に購入してみようと思っています。木村硝子店 バッハ 25ozブルゴーニュ楽天で購入クラシックなグラをスを薄く繊細な作りで現代的に表現した、木村硝子店オリジナルシリーズ。リーデルのブルゴーニュグラスをカリクリスタルにしたかのようなグラスです。機会があれば使ってみたいところです。木村硝子店 グラナダ 25ozブルゴーニュ楽天で購入全体の高さを揃えた薄作りのワイングラスシリーズ。こちらも一見、ザルトを彷彿させるようなスタイルで気になります。木村硝子店 Cava サヴァ 24oz ワイン 750ml 1脚 GS309KC ※ラッピング不可商品楽天で購入こちらは、29オンスのものは保有していますが、一回り小さいサイズもリリースされていたようです。29オンス版は、イマイチ香りの「抜け」が悪い気がして、あまり出番がありませんが、こちらはどうなんでしょうね。木村硝子店 ピーボ オーソドックス シャンパン 245cc /グラス シャンパングラス ロゼ ワイン ハンドメイド カリクリスタル 高品質 エレガント 高級感 ステム スマート 繊細 おしゃれ スタイリッシュ 薄口 軽い ソムリエ 御祝 誕生日祝い 結婚祝い ギフト プレゼント SSK17楽天で購入もしロブマイヤーのシャンパーニュグラスを割ってしまったら、次はこれにしてみようかなと思っています。
2021年04月22日
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正月に購入した福袋のワインの大半を開けたので、ここいらで総括してみたいと思います。まずはうきうきさん。1万円の福袋を3セット購入したのですが、それらがひとつの段ボールで一緒に送られてきたので、実のところ、どの銘柄がどのセットだったのかよくわかりません。ショップの説明文から想像して分けてみたのが以下のようなラインアップでした。*1万円deピノ・ノワール赤3本セット当店にお任せください!世界の高級ピノ・ノワールが計3本入っている。蔵出し価格高騰の中ですが、玉手箱は頑張ります!絶対に損はさせません!・シャンボールミュジニーV.V2016(マニヤン)→まあまあ。・ジュブレシャンベルタンン2018(ドルーアンラローズ)→まあまあ〜期待以上。・ブレッド&バター・PN →期待以上。*1万円de辛口赤ワイン3本セット【Bセット】高級格付ボルドーが必ず1本!さらに高級ブルゴーニュが必ず1本!さらに市場価格でも4,000円以上で推移の高級赤ワインが必ず1本!大盤振る舞いの究極辛口赤ワイン福袋!・Ch.グランピュイラコスト2013 →未飲・プラネタ・ブルディーゼ2014 →印象薄し・サヴィニーレボーヌ・プイエ2017(エカール)→ブショネ*1万円de辛口赤ワイン3本セット【Cセット】世界の高級辛口赤ワインを3本詰め込みます!玉手箱が自信を持ってセレクトします!絶対に損はさせません!・Ch.タルボ2017 →まあまあ。・ブルネロ2014(ヴァルディスーガ)→大いに期待以上。 ・ジュブレシャンベルタン2018(ドルーアンラローズ)→まあまあ〜期待以上。この分類が正しかったとすると、今回のCセットは大当たり。一方で、Bセットは、グランピュイらコストをまだ開けていませんが、エカールのピノがブショネ、もう一本もイマイチという厳しい結果でした。3セット購入して結果オーライだったかもしれません。うきうきさんの福袋って、往々にして「一本だけ高価な目玉ワイン+あとは数合わせの銘柄」というパターンに陥りやすいのですが、今回は、数合わせ的銘柄でもそこそこCPのよいものを選んでくれたという印象があります。特にボルドー(と泡)が好きな人にとっては、ここの福袋はよいと思います。次に尾張一宮さんの「オーダーメイド福袋」。レ・カボティヌ(ルドヴィック・シャンソン)2017 →印象薄しリクヴィル・アンヌ(マルク・テンペ)2017 →まあまあブルゴーニュ・ブラン2017(オレリアン・ヴェルデ)→まあまあ〜期待以上Ch.オリヴィエ2004 →論外こちらの福袋はそもそも通常売価に対して1.2倍程度とそれほど割安感がないところに、今回のCh.オリヴィエのような大外れを引いてしまうと、少しばかり不満も言いたくなってしまいます。オーダーメイドということで、こちらが「13.5%以下の白」とややマニアックな要望をしたのがよくなかったのかもしれませんが、国名を指定していないのにもかかわらず、全てフランス産というのも興醒めでした。結果的にオレリアンヴェルデやマルクテンペは美味しかったですけれども、「在庫処分」感みえみえのラインアップなのが残念でした。泡ものが底をついたので、次回は、ボーナスシーズンにうきうきさんで泡ものの福袋でも買おうかなと思っています。
2021年04月16日
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世界を突然混沌に陥れたコロナウイルス。緊急事態宣言や自粛要請により、飲食業の方々はさぞ大変な思いをされていることと思う。私自身は、実のところ、2年ぐらい前からワイン会にはほぼ一切参加しなくなっていて、仕事の接待や飲食もこの1年はほぼゼロだったので、ワインライフにつてはとりたてて何かが大きく変わったということはない。家飲みワインについても、今年に入って体調が今ひとつ優れないことや、余った時間を定年後の資格のための勉学に充てたいこともあって、晩酌でワインを飲む頻度は激減している。ブログのネタは枯渇気味だが、一方で家飲みでアルコール量が増える懸念については、私の場合、無縁で済んでいる。自粛が功を奏しているのか、あるいはGWを挟んでで通勤者が減った(もしくは検査が減った?)のか、このところ都内の感染者数も減ってきている。しかし、このコロナウイルスというやつは一筋縄ではいかなそうだ。地元を歩いてみても、今週末あたりはみな自粛疲れでかなり緩んで来ているなあと感じる。韓国やドイツではまた感染が拡大し始めているようだし、5月後半になってに感染者がまた増加に転じはしまいかと危惧している。夏場に向けて、仮にある程度収束に向かったとしても、私がかって参加していたような「ワイン会」は、そう簡単には再開しずらいだろう。ワイングラスを片手に、テーブルを挟んで対面でワイワイと、時に大皿から料理を盛りながらワインを語り合う状況は明らかに飛沫感染のリスクが高い。グラスの回し飲みや共洗いなどは一発アウトだろう。もっとも、巷で話題になっているオンライン飲み会、ワイン愛好家にしてれば「オンラインワイン会」はマニアにはかなり相性のよいものだと思う。時間を決めてチャットで感想を語り合おうといったアイデアは、10年以上前からあったが、当時はあえてそうまでして実施する必要もなかったし、ネットインフラも整っていなかった。しかし、オンライン会議やWEB授業が普通になっている今、そういうことがスタンダードになる土壌は十分整っている。たとえば、酒販業者やワインショップ、サークルなどが事前に同一の銘柄を参加者に送って、zoomなどで指定の時刻でオンラインワイン会を行うというのは、なかなか面白いと思うし、日頃簡単に一緒に飲めないような遠方の(時には国境を超えた)ワイン仲間と交流することもできる。プロや著名人を招いて、シンポジウムやセミナーのようなこともやりやすい。瓶差やロット差があるので、必ずしも同一体験とはいかないにしても、香味についてそれなりの追体験ができるだろう。ワインスクールなどでもオンライン授業がスタンダードになるかもしれない。教材としてのワインは、750mlのブティーユよりはハーフサイズの方が好まれるだろうし、そもそも宅飲みが増えることから、一晩で飲みきれるハーフサイズのニーズが増えそうだ。ただ、これだけでは、飲食店にはお金が回らない。みながハッピーになれるようなよいソリューションがあるとよいのだが・・
2020年05月10日
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これで5万だったんですよね~。早々に飲んでしまったりして、もはや手元にありませんが。うきうきさんのDRC福袋(2012/1/15)https://plaza.rakuten.co.jp/szwine/diary/201201150001/
2019年01月16日
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今日のこの記事。有毒ワインか、ヤフオクに出品…すぐに落札https://www.yomiuri.co.jp/national/20181020-OYT1T50058.html?from=ytop_main51985年、当時のオーストリア産ワインに、不凍液の原料等に使われるジエチレングリコールが混入されていることが発覚しました。その筋ではよく知られた悪名高い事件で、ソムリエ試験の教科書にも出てきますが、我が国においてもオーストリア産の原液を使用したマンズワインで時エチレングリコールが検出され、30万本規模の回収となっています。30年を経て、その当時の回収対象のワインがオークションで取引されていたというのは驚きですね。というか、いまだに保有している人がいたとは・・。出品者や落札者は、背景をわかって取引していたのでしょうか??1985年オーストリア産ワインジエチレングリコール混入事件https://ja.wikipedia.org/wiki/1985%E5%B9%B4%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%A2%E7%94%A3%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%82%A8%E3%83%81%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%AB%E6%B7%B7%E5%85%A5%E4%BA%8B%E4%BB%B6
2018年10月20日
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プロジェクトというのはシャレですが(笑)、実家でコンチャイトロやロバートモンダヴィなどの懐かしい銘柄を飲んで、ふと思いついたのが今回の試みです。#ちなみにプロジェクトと称するのは、うやむやに終わった「ボジョレー再発見プロジェクト」以来です。ひとつは、「ワインに嵌り始めた頃によく飲んだ銘柄を今再び飲んだらどう感じるか」ということ、もうひとつは「昔よく買いに行ったショップ店頭のおすすめ銘柄を素直に買って飲んだらどのような感想を抱くのだろうか」ということ。それらを実践してみようかと思いまして。今でこそ購入ワインの9割以上をネット経由で仕入れていますが、ワインに凝り始めたころは、ショップの店頭でいろいろ物色して購入していました。あらかじめ銘柄名を調べて買うものもあれば、店のおすすめに従ってみたり、衝動的に「ラベル買い」することもありました。そのプロセスが楽しかったのを思い出して、再び初心に戻ってワインを選んでみようというわけです。最近、居酒屋やビストロなどで飲んだ、ショップ価格2千円前後と思われるワインたちが思いのほか美味しくて、自宅の晩酌ならこれぐらいで十分だなぁと実感したことも背景にあります。まず手始めに近所の「信濃屋ワイン館」で見繕って購入したのがこれらの銘柄。私自身久しぶりの12本まとめ買いでしたが、トータルでも2万6千円程度。一本当たり価格は平均2000円強というところです。今回は赤ばかりになってしまいましたが、次回は白も購入してみるつもりです。自宅の晩酌ワインがだんだんとこのような銘柄に回帰していくのか、それとも、結局はブルゴーニュ+シャンパーニュに戻るのか、。。追々ブログに感想をアップしていきます。
2018年09月29日
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安いですね3k台です。フィッチさんよりM・ニエロンの14シャサーニュ・モンラッシェ ルージュAWCさんよりオリヴィエ・バーンスタインの14シャルムシャンベルタン14クロ・ド・ラ・ロッシュも入荷してますウメムラさんよりアンドレクルエの09&06年フィッチさんよりプスドールのバックビンテージいろいろ楽天ブログの管理機能が少しずつ充実してきて、アクセス解析もそこそこできるようになると、今まで気づかなかった意外な事実が判っててきました。<当ブログの基本データ>・2007年5月に開始。2017年10月4日現在のアクセス数は約326万アクセス。 一日のアクセスはこのところ1000~1500ぐらい。#ちなみに、2004~2007年5月の間はFC2のブログで更新していました。 http://sswine.blog17.fc2.com/・これに対して、2000年2月に開設して現在はアーカイブとして残している旧S’sWineのホームページ(http://www.asahi-net.or.jp/~mh4k-sri/)のカウンタは、17年経っても 未だに119万アクセスに過ぎません。・この違いは、旧ホームページのカウンタがトップページを踏んだ人の数をカウントしているのに対して、ブログはそれまでのエントリーすべての来訪者の合計だからでしょう。<最近の傾向>・記事1件あたりのアクセスは、以前は400前後でしたが、最近は200~300ぐらいのものがほとんどです。当ブログの定期的な読者自体は明らかに減っている印象です。・先月あたりから試しに更新頻度を増やしてみている(1日2回など)のですが、アクセスが増えるかと思いきや、逆に1エントリーあたりのアクセスが減ってしまいました。・また、以前と大きく異なるのは、更新したからといってすぐに見に来てくれるわけではないことです。一日経っても新規エントリーへのアクセスが100に満たないことも少なくありません。・そんな状況なぜ一日1000アクセス以上あるのかといえば、要するに過去記事へのアクセスが積もり積もってのことなのです。新規エントリーに反応してアクセスしてくれるよりも、検索結果やリンク先からアクセスしてくる人の方が多いということです。・日によっては、更新していないのに2000アクセス近く行くこともあれば、1日2回更新しても1000アクセスに届かないこともあります。楽天ブログ全体の大きなトレンドにも影響されているようです。あと、昔から当ブログの傾向として、休日はアクセスが少なくなります。・コメント数は以前に比べて激減しました。昔はひとつのエントリーに10件以上のコメントがつくことがあったなんて、今からは想像できません(笑)。まあ、どこの誰ともつかぬ誹謗中傷や悪意に満ちたコメントがつくと地味に凹むので、それよりは今の状態でも構わないと思っていますが。<人気の記事>・いくつかの記事はメジャーなサイトからリンクしていただいているらしく、何年経ってもコンスタントにアクセスがあります。(例)前歯を抜いた。(2012/11/7 12807アクセス)https://plaza.rakuten.co.jp/szwine/diary/201211070000/子どものころ読んでトラウマになったマンガを遂に入手(2015/8/10 2213アクセス)https://plaza.rakuten.co.jp/szwine/diary/201508100001/工場実習の思い出~その6亀山でヤクザに監禁される(2012/10/19 )https://plaza.rakuten.co.jp/szwine/diary/201210190000/三茶の新名所?「テル子女神像」(2010/11/21 2901アクセス)https://plaza.rakuten.co.jp/szwine/diary/201011210000/ ・他に根強い人気があるのが、「ヤゴ」関連と「金魚」関連の記事。これらもきっとどこかのアクアリウムサイトからリンクしていただいているのか、あるいは飼育し始めた方が検索してたどり着くのでしょう。・あとはケータイとか、時計とかオーディオとか、そういったモノ系の記事もわりとコンスタントにアクセスしていただいているようです。健康関連の記事も比較的人気があります。<不人気記事>・一方で、振るわないのが、肝心要のワイン関連記事(笑)。・ジャンル的には、セール情報>シャンパーニュ>ブルゴーニュ>コラム>ボルドー>レストラン訪問記>その他地域 という感じです。・ブルゴーニュ関連のアクセスが明らかに減っていますね。(むしろ最近はシャンパーニュのほうが安定してアクセスがあります。)メジャーな銘柄をとりあげると、やはりそこそこのアクセスがありますが、マイナーな作り手や地味な銘柄だと、トータルでも300もいかないことがあります。・これは、私自身がワイン会に出なくなったり、家で裾モノしか飲まなくなっていることも大きいのですが、やはりブル相場の高騰による愛好家離れという側面もあるのではと思われます。・山歩き関連やB級グルメねたも低空飛行ですが、まあこれらは自己満足というか自分の備忘録代わりなので。というか、このブログ自体がそういうものですので、つまらない内容ばかりかとは思いますが、これからもマイペースで更新していこうと思います。
2017年10月06日
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ワインに凝り始めた当初、「舌には、甘味、酸味、塩味、苦みを感じる味蕾が集中している部位(味覚地図)があって、リーデルのグラスはそれを意識して作られた形状なのだ」というような話をどこかで聞いて、なるほどと感心したものですが、改めて調べてみると、どうやら「舌の味覚地図」というのは誤りらしいです。特定の部位が他の部位に比べてわずかに敏感、ということはあっても、特定の味が特定の部位でしか感じられない、ということはないというのが今では通説のようですね。もっとも、そうだとしてもなお、リーデルの提案するそれぞれの品種の個性にあわせたグラスの形状は、総じて納得感のあるものですし、多くの愛好家に受け入れられています。私も「オーバーチュア・ボルドー」シリーズに始まり、ハンドメイドの「ソムリエ・ブルゴーニュ」に至るまで、過去に購入したリーデルのグラスは数知れません。特に、写真の「ヴィノム・ボルドー」と「ヴィノム・ブルゴーニュ」、「ヴィノム・キャンティクラシコ」は、さまざまなグラス遍歴を経た今でも、私の中ではリファレンス的なポジションのグラスです。楽天でリーデルのグラスを探す
2017年08月13日
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赤白兼用で使っているのが、レーマン(ラ・マルヌ)のブラングラスと木村硝子CAVA22オンス(左)のグラス。レーマン(ラ・マルヌ)はブランと名がついていますが、香りをよく貯めてくれるので、若く閉じ気味のブルゴーニュなどに相性がよいです。木村硝子CAVA22オンスは形状からして、万能と見受けられますが、言い方を変えるとやや中途半端なポジションでもあります。木村硝子CAVA29オンス(左)とザルト・ブルゴーニュ。ブルゴーニュを飲むときは、上記の二つか、もしくは前掲のレーマン(ラ・マルヌ)のグラスを利用しています。木村硝子29オンスは、ボウルは巨大ですが、脚が短いため、テーブルの上で安定した印象を受けます。グラスの上に向けてのすぼまりすぎていて、空気の対流が起こりずらいのか、熟成してデリケートなワインなどを飲むときなどには威力を発揮する反面、若くて閉じたワインなどだと、ウンともスンとも言わないときがあります。ザルトのブルゴーニュは、香味を引き出すという意味では、もっとも秀逸なグラスだと思っています。ただ、このグラス、とにかく「大きい」。テーブル上でかさばるだけでなく、ある程度の量を注がないと液体が底面に広がるばかりになってしまうので、自然と一杯あたりの量が多くなりがち。酒量を抑えめにすることが至上命題の我が家においてはやや危険な(笑)グラスです。意外に出番がありそうでないのが、これらのグラス。左は定番のリーデル・ヴィノム・ボルドーですが、より取り回しのしやすいロブマイヤーのIVやザルトのユニバーサルを使う機会が増えて、最近あまり出番がありません。まあ、私が自宅で、グランヴァンを開けていない、というのも大きな理由かもしれません。真ん中はロブマイヤー・バレリーナV。都内の愛好家にはおなじみの、某百貨店の試飲コーナーで供されるグラスです。昔興じていた、ワインの保存にまつわる実験、検証などの際には活躍しました。試飲コーナーで飲むと、どんなワインでもこのグラスがあれば十分じゃなかろうかと思ってしまいますが、さすがに自宅でより大きなグラスを利用できる状況下であえてこのグラスを選ぶ理由も無いので、最近は控え要員となっています。右側は木村硝子CAVA15オンス。これは私にとっては「惜しい」グラスです。サイズ感はとてもよいのですが、個人的な好みとしては、もう少し上の部分がすぼまっていてほしいんですよねえ。サイズ感などは本当に好みなんですが。楽天でZALTOを検索するラ・マルヌを楽天で探す木村硝子を楽天で探すリーデルを楽天で探す楽天でロブマイヤーを検索
2017年08月08日
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ワイン好きなら他の何のアイテムよりまず気を使いたいのがワイングラス。我が家でも長年にわたっていろいろと試行錯誤を続けてきました。次号のRWGのコラムにも書こうと思っていますが、今は概ね以下のようなラインアップに落ち着いています。シャンパン用。左からロブマイヤー・チューリップA、ロブマイヤー・チューリップB、レーマン(ラ・マルヌ)。以前は木村硝子CAVAシリーズのグラスも愛用していましたが、脚の部分をポッキリ折ってしまいました。たいていはロブマイヤーAを使っています。高級シャンパーニュの場合は、白ワイン用のグラスを使うこともあります。ボルドーやイタリアワイン用には、リーデルのボルドーグラスのほか、写真のザルト・ユニバーサル(右)やロブマイヤーのバレリーナIVグラスの出番が多いですね。ザルトのユニバーサルは、汎用性が高いグラスで、アルザスやロワールなどの白もこれで飲んだりしています。白ワインの場合、酸のエッジがマイルドになる印象を受けます。楽天でZALTOを検索するラ・マルヌを楽天で探す木村硝子を楽天で探すリーデルを楽天で探す楽天でロブマイヤーを検索
2017年08月08日
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預けっぱなしで最近とんと様子を見に行っていない横浜都築の寺田倉庫ロッカー。GWの連休中、久しぶりに預けてあるボトルを引き取りに行って、村名~1級クラスを2ケースほど持ち帰ってきました。飲み頃には少し早いものばかりですが、だんだんと在庫を減らしていき、数年のうちにロッカーを解約したいと思っています。定番のデュジャックとか、ジョルジュミュニュレとか、ユドロバイエとか、開けどきが悩ましいフーリエとか、あとはこんな銘柄が今後順次当ブログに登場予定です。
2017年05月11日
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葬儀を終えて、帰京しました。喪主を務めたのは初めてだったので、いろいろとおぼつかないことばかりでしたが、なんとか無事に叔母を送ってやることができました。神戸滞在中はアルコールを一切口にしなかったので、このあと久しぶりにワインを飲もうと思っていますが、まずは駆けつけ一杯代わりにと開けたのは、例によってノンアルコールビールです。休肝日取得推進アイテムとして、ノンアルコールビールがすごく役に立っているという話は以前書きました。最近はカミサンも飲むようになったびで、アマゾンで2~3種類かケース買いして、常に冷蔵庫から切らさないように常備しています。そんなわけで、我が家にとっては救世主のようなノンアルコールビールなんですが、実はちょっと気になっていることがありまして。先日、冷蔵庫の中でそのうちの1本が凍結しているのを発見。我が家の冷蔵庫の庫内には温度が下がりすぎる箇所があり、置き場所を間違えるとヨーグルトなども時々凍結してしまいます。なので、このこと自体にはそれほど驚きませんでした。ギョッとしたのは、噴きこぼれた液体の成れの果ての姿です。庫内で水分が蒸発した結果か、カラメルを固めたような茶色い少しベタつく固体になっていました。上の写真はその中では小さなカケラに過ぎず、庫内にはもっと大きな、ゴーフルと見まごうような得体の知れない物体が出来上がっていました。(写真を撮る前にカミサンが捨ててしまったのが口惜しいです。)カロリーゼロ、糖質ゼロはいいのですが、体内でこのような物質が凝固して蓄積してしまうようなことはないのでしょうかねぇ。日々飲んでいるものだけに、かなり不安になる事件でした。
2016年07月17日
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ボトルは例によって、ベルトラン・アンブロワーズの11ブルゴーニュ・シャルドネ。常温保存の方は、最高33.3度、最低7.7度のクローゼット(物置き)で2年間保存。ブラインドで試飲(ロブマイヤー・バレリーナV)。判別に特に困難なところはなかったので、過程は省きます。色調はどちらも少し黄緑がかった中程度のイエローで、黄緑の度合いがセラー保存の方がやや顕著で、常温保存の方は色が少し濃い感じ。常温→黄桃やマロンなど黄色いフルーツ、金木犀、飲んでみると、甘くコッテリ目の果実味のアタック。なめらかなテクスチャーで、酒躯に膨らみがあり、外向的で美味しい。セラー保存と比べると、果実味がやや抜けた感じがあるが、比べて見ないとわからないレベル。セラー→白桃、金木犀、それに還元香でしょうか、少し硝煙やカマンベールのようなヒネた香りがあります。常温保存ほど開いてはいないが、ミネラリーで奥行きのある香り。味わいはビビッドな酸のアタック。果実味は未だフレッシュ感があり、伸びのある酸とミネラル感に裏打ちされたクリアな味わい。フィニッシュに少し苦味。飲み比べてみると、酸の質がかなり異なることがわかる。常温保存の方は良くも悪くも、エッジが非常になめらかになっているが、セラー保存のボトルは、酸がしっかりしていて、それが構造に奥行きを与えている。通常だと「常温保存はやはりダメだ」という結論になるところだが、今回のボトルに関しては、酸は丸くなっているけれども果実味が前面に出て外向的な表情を見せており、それはそれで美味しいと評価してよいかなと感じた。ただ、このボトル、二日目はかなり差が広がった。常温保存の方は果実味のスカスカ感が顕著になり、かなり落ちたなぁという印象。二日目の落差は赤のときにも感じたけれども、白のほうが大きかった。⇒総じて、赤のときと同じような印象でしたね。2年間にわたる熱や温度変化の影響で、酒質はかなり変化していましたが、それほどネガティブには感じられず、初日に限れば、ブラインドでも優劣は分かれそうな感じでした。(翌日は別。)これが、スクリューキャップで酸素を遮断したことによるものなのか、それとも最近流通しているワインのコンディションが全般に底上げされていることによるものなのか(=通常のコルクのボトルでも同様の結果になるのか)は、もう少し事例を集めたほうがよさそうです。って、私は、もう自腹でこのような検証をやるつもりはありませんけどね(笑)。
2016年05月21日
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RWGの次号コラム用の備忘録です。文章雑ですが、お赦しを。比較ボトルはB・アンブロワーズのACブルゴーニュのそれぞれ赤と白。ブラインドで比較しましたが、そもそもブラインドするまでもなく、(写真ではよくわかりませんが)色調を見てすぐ判別できてしまいます。常温保存のボトルは色調がやや淡めになっており、くすんだオレンジの色調がかなりはっきり見て取れます。A最初やや寡黙、回すと黒系の心地よいフローラルな果実とスパイス。味わいはアロマチックな果実味が豊かに口の中に広がり、じりじりした酸となめらかなタンニンがそれを支えている。口の中での表情もあり、余韻もほどほど。広域銘柄としてはかなり良好な香味。B香り華やかでよく開いている。黒系のジャミーな果実、紅茶、それにやや鉄さびっぽいニュアンスあり。味わいは優しくおだやかで、酒躯がほどけてコアがなくなっている。といっても、印象は決して悪くはなくて、Aのワインが時間を重ねるととこういう感じになるのではないかというまさにその延長線上にある印象。あえていうと、フィニッシュがAに比べてややザラつく印象がある。Bのワインは果実味の質が決定的に違う。Aの方がグリップがしっかりしている。Bは硬く閉じこもっていた果実味がほどけて優しく穏やかになっている印象で、テクスチャーがなめらか(毛羽立った感じはない)。こちらはこちらで悪くはないし、素性を知らされずにブラインドで飲んだとして、これを2年間常温保存のボトルとはまずわからないだろうと思われる。その点、AはBに比べるとコアがあって、グリップも明らかにBよりしっかりしている。というわけで、Aがセラー保存で、Bが常温保存でした。まあ、全然科学的な検証ではありませんし、そもそも比較対象となる通常コルクのボトルがないのでなんともいえないのですが、その昔、私がリアルワインガイド誌黎明期に連載していた「ワインの保存」の検証では、2年を常温で過ごしたボトルたちは、もっと顕著な違いがありました。そういう意味では、やはり酸素流入の少ないスクリューキャップということで、2年を常温で過ごしても破綻をきたすことなく済んだのではないかということでしょうかね。逆に言えば、酸素流入量が極めて少ないスクリューキャップであっても、やはり高温の影響を受けるということです。今回のボトルには明らかな違いがあった(優劣はさほどでなくとも)ということは、温度変化による酸素の流入を阻んだとしても、それなりに液体は変化をきたすということがわかります。(すなわち、脱酸素パックにしても、セラー保存と同じわけにはいかないということでもあります。)ここで挙げられる仮説としては、・コルクを通じた酸素の流入が無くても、高温環境におけばワインはその影響を受けること。・(やや希望的な見方かもしれませんが)今回のように酸素の流入を遮断すれば、熟成の促進はあってもネガティブな影響は比較的抑えられること。というところでしょうか。つづけて白も開けましたので、近いうちに。
2016年05月18日
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実は私、最近自宅で飲むワインの印象が悉く良くなかったことに関して、「あること」を懸念していました。「あること」とは・・「脱酸素パック」です。脱酸素パックとは何ぞや?については、過去の私のブログを参照していただくとして・・。脱酸素パックの本来の用途は、「セラーのない環境でいかにしてワインを良好に保存するか」ということでした。通常は温度や湿度などをいかに一定にすることに腐心するところ、脱酸素パックででは、温度変化は無視して、「ボトル内に酸素が流入してこないこと」に注力します。(温度変化はむしろボトル内外の気体の入れ替えのため好ましいとすら考えます。)私はこのメソッドの「緊急避難的な措置」もさることながら、「保険的な役割」の方に可能性を感じました。セラー内のボトルたちを脱酸素処理しておけば、万一セラーの故障や自然災害によって、セラー内のボトルが急激な温度変化に見舞われたとしても、致命的な影響を回避できるのではないかという目論見です。ところが最近、我が家で飲むワインたちがどれも妙に閉じこもってしまっているものが多く、ひょっとしてこれは、セラー内のワインたちを脱酸素処理していることがマイナスに作用しているのではないかという疑念を抱くようになりました。といっても、今や脱酸素処理の効果を厳密に比較検証できるようなボトルはありません。だったらと、開けてみたのが今回のボトルです。このペルノ、脱酸素パックの検証用に6本購入したものです。すでに4本を検証や日常消費に開けてしまい、残りは2本となっていました。そのうちの一本が、↓写真のように、「脱酸素剤を通常の5~10倍(10個)仕込んだパック」だったのです。もとを正せば、脱酸素パックによって過度の還元状態になったりはしないかということを検証しようとして仕込んだボトルでした。検証を途中で投げ出した今となっては、普通に保存したボトルとの比較検証は行えないのですが、とりあえずこのボトルを飲んでみるだけでもその影響はわかるだろうと思いまして。グラスに注ぐと、色調は中程度からやや濃いイエローで、ほんの少し黄緑がかっています。香りは最初、やや還元的なヒネ香が感じられましたが、スワリングするとすぐに飛んで、黄桃や洋ナシ、マロン、金木犀、ミネラル、バニラなどの芳香が立ち上ってきました。飲んでみると、ほどよく濃縮感のある果実味と伸びやかな酸とのバランス。酒躯ががややダルなところと後半にややややエグ味が感じられるのがマイナスですが、ACブルとしては充分なレベルにあるといってよいでしょう。というか、この銘柄、脱酸素パックの実験でずいぶんと飲んできましたが、今回が一番印象が良かった気がします・・。実験用にまとめて購入したのが2014年2月末のことですから、それから約2年。ようやく本領発揮というところでしょうか。そして脱酸素剤10個を仕込んで2年を経たこのパックで問題なかったということは、とりあえず脱酸素パック化によって、行き過ぎた還元状態に陥るのではないかという懸念は払拭されたとみてよさそうです。脱酸素パックについては、過度な期待は禁物というのが最近の私の見方ですが、とりあえず悪さはしていないようなので安心しました。#過去の記事を読み返してみたら、昨年の8月にもルモワスネの赤で同様の検証をしていましたね。p.s.小瓶に残した翌々日は、マロンフレーバー満開で後半のエグ味もなくなり、ACブルの域を超えたすばらしい香味を堪能させてくれました。
2016年04月20日
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前のエントリーで、盆略さんから「74デュルフォールヴィヴァンがPP50点という情報のネタ元は?」という質問があったので、少し調べてみました。(私自身は「74デュフォール=PP50点ワイン」という強い刷り込みがあったので、前のエントリーではよく調べずに書いてしまいました。)まず、ネットで、「デュルフォールヴィヴァン パーカー 50点」 で検索してみたら、こんな記事が出てきました。ワインの点数http://www.asahi-net.or.jp/~mh4k-sri/0007/column7-3.htmって、これ、私が15年前に書いたコラムですよ(苦笑)。でもって、ここでも私は「74デュルフォールヴィヴァンは50点だから実質0点」と書いています。ということは、15年前の時点で何らかのデータを参照していたはずです。パーカー氏の「BUYERS GUIDE」や「BORDEAUX」の過去のエディションがあればよいのですが、古いものは捨ててしまったし、そもそもそれほど昔から購入していたわけではありません。それ以外に何かなかったっけと書斎を探してみたら、こんな小冊子が見つかりました。90年代末にエノテカで配られていたものだと思います。中身はこんな感じです。いろいろと手書きで書き込んでありますね。当時、私がいかにパーカーポイントを参考にしていたかがよくわかります(笑)。で、この一覧の中から、問題の「50点ワイン」を探してみると、、*75アンジェラス*73,74デュルフォールヴィヴァン*78マルキドテルム*77ローザンセグラこれらに50点がついています。e.RobertParker.comを退会してしまったので、そちらのデータベースにこのデータが果たして残っているのかは定かではありません。残っていない場合は、この冊子の記載が誤りだったという可能性のほかに、パーカー氏があえて記録として残してないという可能性もあるかと思います。そもそも、この一覧をみると、不作年が続いた70年代前半のボルドーには点数がついていないものが少なくありません。いわゆるパーカーポイントというものは、「評価に値するワインであれば」、すべて50点の持ち点が与えられます。よって、パーカーポイント40点台などというものは存在せず、最低点は、50点ということになります。http://www.erobertparker.co.jp/about/2_pp.php上記の銘柄は「たまたま」50点という点数がついてしまったけれども、73、74、77年などの不作年については、評価に値しないということであえて点数をつけていない銘柄があったのかもしれません。(参照元のニュースレターや書籍にはその旨書かれていた可能性もありますね。)また、ウイキペディアによると、パーカーさんが現在のWA誌の前身となるニュースレターを開始したのが78年のことなので、70年代前半のワインに対しては、現在のように網羅的に試飲をしていなかったのかもしれません。(網羅的に飲んでいたら、77年など、もっと50点がついていたものはありそうな気もします。)そうなると、これらの50点という不名誉な点がついてしまった銘柄は、「歴代最低のボルドー」というよりは、運悪くどこかでなにかの機会(垂直試飲やイベントなど)でたまたま点数をつけられてしまったというのが正しいところなのではという気もしますがどうなんでしょう?実際のところ、読者のみなさんもご存知のとおり、WAの点数は評価のタイミングによって結構変わります。「PP100点ワイン」などといっても、100点がついたのは一度きりでそれ以降下方修正されている銘柄もあります。近年のものはe.RobertParker.comのデータベースで閲覧できるので、プリムールから出荷後、それ以降飲んだものなど、点数の経過などもすぐに確認できますが、この当時の古いもの(特に不名誉なもの)は、その後に上書きできるような良好な(マシな)データが得られれば、あえて残していない可能性もあるのかなぁと。以上の話はあくまで私の推測ですので、間違っているかもしれません。私はさしてWA誌やパーカー氏について詳しいわけでもありませんので、詳細をご存知の方がいらっしゃいましたら、フォローよろしくお願いします。p.s.なお、デュルフォールヴィヴァンの不作年に関して、こんな記載もみつけました。購入時にはご理解のうえで、ということですね。http://www.yoshidawines.com/product/575
2016年04月03日
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昨年後半から飲酒量を減らすことを心がけています。私の場合、一回の酒量もさることながら、とにかく休肝日が少なすぎるということで、まずは週に3日を休肝日に充てようとしています。大いに役立っているのがビールタイプの「ノンアルコール飲料」です。私が好んで飲んでいるのは写真の「アサヒ・ドライゼロ・ノンアルコール」。本当に不思議なんですが、アルコール0.00%なのに、飲むとほろ酔い気分になるんですよね。検索してみたら、以下のような記事がありました。ノンアルコールビール(アルコール0%)度数0%なのに飲むと少々酔ったような感覚になりませんか?http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12110966452知識の宝庫!目がテン!ライブラリー ノンアルコールビールhttp://www.ntv.co.jp/megaten/library/date/10/11/1127.html脳が騙されて、ビールを飲んだような気分になるということのようですね。ビールを口にしたことのないウチの子が飲んだらどうなるのだろうか、などという疑問も浮かびますが、さすがに実験をしたらカミサンに怒られそうです。割り切って考えれば、アルコールがゼロなのだから、たとえばクルマを運転しながらとか、会議中にも飲んでも構わないということになりますが、一方で、それはさすがにないよな~と思ってしまいます。なんとも不思議な飲み物ですね。アサヒ ドライゼロ ノンアルコール 350ml×24本↑我が家の定番。ケース買いしてます。キリン パーフェクトフリー 350ml×24本[機能性表示食品]↑これも結構好みです。
2016年01月08日
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フィッチさんのアンリオ・ブリュット・スーヴェラン同じくフィッチさんの04ロベール・アルヌー。VR・ショーメ、NSG・コルヴェ・パジェなど面白そうですね。MARUYAMAYAさんの74&79プロデュットーリ・デル・バルバレスコ同じくMARUYAMAYAさんよりバローネ・リカーゾリの71ブローリオ・キャンティ・クラシコ千歳さんの2000年代ルモワスネ各種みちのくさん福箱よりシャンパン 5本セット。18k弱上野の国立博物館で開催されている「ワイン展」に行ってきました。開催会場からもわかるとおり、ワインの展覧会といっても、いろいろなワインを飲めるというものではありません。ワインの歴史や製法、バリエーションなどについての展示がメインです。内容はかなりマニアックものも含まれますが、初心者も楽しめるよう配慮されています。こちらは病虫害についての展示。このような体験も出来ます。香りの「体験」。クイズもあります。沈没船から見つかったシャンパーニュの展示などもあります。一般向けとはいえ、当ブログの読者の方も十分楽しめる内容です。あまり時間がなくて駆け足での見学となったのが残念。機会があれば、イヤホンガイドなど聞きながらもう一度ゆっくり見てみたいですね。
2015年11月07日
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このところシャンパーニュネタが増えている当ブログですが、これまでシャンパーニュグラスには、ロブマイヤーのチューリップAを使ってきました。ただ、ロブマイヤーのチューリップは、最近では安価に入手できるルートがなくなり(某所でも3割引きに留まりますし)、万一割ってしまった場合、我が家で同じものを買うのは困難なので、日常用途に別のグラスを調達しました。木村硝子のCAVA12オンス。こちらもそこそこのお値段ですが、ロブマイヤーと比べれば数分の一で購入できます。形状もいいし、380CCの容量がなかなかグッドです。これからはこちらをメインで使おうと思います。背の高いステムグラスが主流の中、足を短くすることによって新たな食事の空間の提案ができれば...価格:4,147円(税込、送料別)ロブマイヤー・バレリーナ チューリップAロブマイヤー バレリーナ チューリップ トールB木村硝子店 サヴァ 12oz VT シャンパーニュ
2015年10月17日
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脱酸素パックの実験用に購入したものの、途中で検証を断念した(というか放棄した)ボトルです。もともとは、通常の5倍に当たる10個のエージレスをパック内に入れて、還元状態にならないかを検証しようというものでした。初年度はセラーに保管、昨冬以降納戸に放置していました。よって、高温の影響はあったとしてもせいぜいこの1ヶ月ぐらいのことかと思います。ちなみに開封したあとのエージレスはまだ柔らかくて(使用済みのものはカチカチになります)、空気に触れるとすぐに反応が始まって暖かくなりました。ということは、袋内の酸素は完璧に吸収された状態で、なおかつまだ脱酸素剤には余力があったということになります。ZALTOのグラスに注ぐと、中程度からやや濃いルビーの色調で、エッジは少しオレンジのニュアンス。香りのボリュームはそれほどありませんが、グラスを近づけると赤系果実のコンポート、スパイス、皮革、それに花束のようなイイ香りが出ています。口に含むと凝縮感や構造はクラスなりといったところでしょうか。とはいえ、高めの酸とほどよいアルコール度によるナチュラルな酒質には毎度のことながら好感が持てます。少しばかり果実がジャミーな感じがするのは、高温環境のためか、それとも元からこんなものなのか、比較対象となるボトルがないので、もはや判別できません。とはいえ、「エージレスが袋内の酸素を完全に吸収して、さらには(ことによると)瓶内の酸素までもが吸い出されて極端な還元状態に陥るのでは?」という当初の懸念は、今回のボトルで払拭されました。(これが10年規模の保存となるとどうかはわかりませんが。)★★★☆
2015年08月01日
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フィラディスさんによる熱劣化の検証記事、なかなか面白いです。本格的な夏到来間近!今、最も気になる“熱劣化”を徹底検証http://www.firadis.co.jp/newsletter/201507
2015年07月29日
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先日購入した飲み残し保存用の瓶、250ml×3本=750ml で分ければちょうどよいかと思っていたところ、それでは多すぎる(3本目まで満杯にならない)ということがわかりました。考えてみれば当然ですよね。通常、この手の瓶はネックのあたりまで注ぐのが常で、飲み口ギリギリまで注いだりはしませんから(^^:。新たに一回り小さい200mlの瓶を購入して試してみたところ、200ml瓶×2と250ml瓶×1に分けることで、ほぼ塩梅よく注ぎ分け出来ることがわかりました。(正確に言うと、テイスティンググラス一杯分ぐらい余ります。)で、この手の瓶を使い始めて思ったのですが、蓋などの衛生状態がよいからなのか、本格的な遮光瓶だからなのか、飲み残したワインが結構日持ちするという気がしています。翌日飲み干さなくても、数日間を空けるぐらいなら全然オッケーという感じです。もう少しいろいろ試行錯誤をしてみようと思いますが、一本二百円台かそこらということもあり、悪くない買い物でした。アロマにも薬品保存にもおすすめ おおきめ遮光ビン 遮光瓶 B3アンバー 200mlキャップ付価格:270円(税込、送料別)アロマにも薬品保存にもおすすめ遮光ビン 遮光瓶 B3アンバー 250mlキャップ付価格:270円(税込、送料別)
2015年05月11日
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ところで、私は今、横浜都築のロッカーにワインを預けています。こちらがどのくらい収容できるかというと、私が契約しているロッカー(月額9000円+税)の場合、12本入りダンボールを普通に詰め込むと10箱プラスアルファ、上段の中途半端なスペースをうまく活用すると(6本入りの小ぶりのダンボールを使用するなど)、最大13ケースまで収容できました。↓こちらの記事に写真を載せています。話飲徒然草拾遺集~「震災編その6:寺田の横浜都築ロッカーを新たに契約」http://plaza.rakuten.co.jp/szwine/diary/201503170000/話飲徒然草拾遺集~「震災編その7:ワイン引越し作戦無事完結」http://plaza.rakuten.co.jp/szwine/diary/201503180000/単純に計算すれば、9000÷13=692円(税抜)ということで、ほぼダンボール単位で預けていたときと同額でロッカーを利用できる計算になります。最後に行ったのは正月でしたが、そのときにはまだ半分ぐらいのロッカーは空いていました。この稼働率の低さが会社がロッカーに誘導したい理由のひとつなのかもしれません。(それと品川トランクルームの駐車スペースの逼迫でしょうか(^^;。)※その後ロッカーの料金が値上がりしているようです。詳細は寺田倉庫に確認ください。なお、ロッカーに変更する場合は以下の点に留意したほうがよいと思います。・二子玉川や世田谷代田のロッカーは(土地柄当然といえば当然ですが)、私が契約している横浜都築のロッカーに比べて、同じ値段で契約できるロッカーのサイズが一回り小さいです。コストパフォーマンスの面ではその分不利になります。・横浜都築のトランクルームには一応数台分の駐車スペースがありますが、微妙な位置に柱があったりして、非常に使いずらいです。切り返しなしでクルマを出し入れをすることはかなり困難で、運転が下手な私なぞは何度となくコスりそうになりました。全くもって、あの使いずらさ尋常ではありません(^^;。これまでは訪問時に他のクルマが停まっていることは滅多にありませんでしたが、今回の騒動のアオリで利用者が増えれば状況は違ってくるかもしれません。・13ケース収納可能と書きましたが、多少ノウハウが必要です。昔ながらの寺田のダンボールなら下段に10ケース入れられますが、MINIKURAのダンボールはサイズがやや大きくて、10ケースは収まらないと思います。同様に上段についても、大ぶりの6本入りダンボールは入りません。まあ、いずれもダンボールを購入して入れ替えればいいだけの話ですけどね。※仕切り板をとっぱらうという手もあるようです。そういえば、年初にこのような記事を書いていました。2015年の我が家のワイン購入&消費計画http://plaza.rakuten.co.jp/szwine/diary/201501100000/計画では今年中にロッカー内のワインを半減させて、改めて品川トランクルームにダンボール単位で預けなおすということでしたが、それがかなわなくなってしまいました。#もっともそれ以前の問題として、デイリーワインをちまちま買い続けているせいで、一年の三分の一近くが経過した今の段階でも保有しているボトルの総数は減っていないのですが。(^^;勝沼カーブには数年前に申し込んでいるはずですが、今もってなしのつぶてです。前の記事にコメントいただいたまさぞうさんによれば、「現在150人待ち」で、「昨年は2人しか案内できなかった」「そのうちの一人は7年待ちだった」とのこと。私が申し込んだのは東日本震災の前後のタイミングだったので、せいぜい4~5年前ということになります。震災の前か後かを失念してしまったのですが、震災後だったとしたら、死ぬまで回ってこないかもしれませんねぇ。
2015年04月20日
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寺田倉庫のサービス変更の件、最近いろいろな方が取り上げられていますが、私は彼らのブログで読むまでまったく知りませんでした。というのも、昨年末、品川に段ボールで預けていたワインをすべて引き取り、今は横浜都筑のロッカーのみしか利用していないからです。minikuraからの一般的な案内メールは届くんですけどね。↓詳細はお歴々がすでに記事を書かれているので、そちらをご参照ください。ちまりさんの記事 http://ameblo.jp/chima10/entry-12014383197.htmlまさぞうさんの記事 http://ameblo.jp/masa7638/entry-12014654975.htmlマグカップばおたさんの記事 http://plaza.rakuten.co.jp/magcupvin/diary/201504180000/みなさんおっしゃるとおり、実質的な値上げ幅もさることながら、先方で勝手にボトルのラベルを撮影して管理するとか、段ボールから取り出して一本単位で発送するとか、そもそも夏に向かうこの時期にこのような申し出をすることとか、サービスのベクトルが愛好家の心情や目線から明らかに乖離してきているのが気になります。長年寺田倉庫を利用してきて、総じてこの会社には好感を抱いていたのですが(一時は株を買おうかとすら思っていたくらい)、どうも自社でワインを売り始めたあたりからなんとなく「ずれてきた」感じがします。あちこちにロッカータイプの倉庫をオープンしたり、品川にバーカウンターのようなものを作ったり、そうかと思えば、ロッカー入り口のICカードリーダーが不調で入室に支障をきたしているのに対応が遅かったり(マグカップさんのブログ参照)。とりあえず我が家の場合は、現状より預け入れ本数が増えることは最早ないので、当面横浜のロッカーを使い続けようとは思っています。いずれロッカー内のボトルが減ってきて、ロッカーを維持すること自体が不経済と感じるようになったら、他の倉庫業者に預けかえることを考えようかなと。
2015年04月18日
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ドキッとするようなタイトルですが…。アルコールを1日3杯以上飲むと肝臓がんのリスクは上昇http://tokuteikenshin-hokensidou.jp/news/2015/004195.php>1日3ドリンク以上の飲酒をすると、肝臓がんを発症するリスクは上昇する。また、アルコールの摂取量が10g増えるごとに、肝臓がんのリスクは4%ずつ上昇していく。 >アルコールによる肝臓がんのリスクを減らすために、安全な飲酒量を、1日に男性は2ドリンクまで、女性は1ドリンクまでと定めている。>2~3ドリンクの飲酒量は、アルコール度数5%のビールや発泡酒であれば500mL(中ビン・ロング缶1本)、12%のワインなら200mL(ワイングラス2杯)、15%の日本酒なら180mL(1合)に相当する。 愛好家の方で、いったんワインを抜栓してグラス2杯(200ml)で抑えられる人ってあまり多くないような気もします。私は晩酌でも楽に3~4杯いってしまいます。なんとかして酒量を抑える方法はないか、そう思って買ってみたのがコレ↓です。「京のこびんちゃん本舗」で購入しました。容量250mlのビンです。それまでは、ペリエの空き瓶(300ml)か、ポンジュースの小瓶(200ml)を使っていたのですが、250ml瓶に統一すれば、一本を三日に分けて飲むのによいのではないかと。飲み残しワインの保存という用途でこれらの瓶を買っているのって、日本中で私ぐらいかもしれません。いや、そんなこともないかな(笑)。#ちなみに、一本を3瓶に分けるようになったまではいいのですが、週末などはやっぱり飲み足らずに、二瓶一気に飲んでしまいます。そうなると、250×2=500mlで明らかに飲みすぎですよねぇ。透明瓶 細口タイプ 大容量ガラス瓶 B3透明瓶 250 キャップ付価格:191円(税込、送料別)アロマにも薬品保存にもおすすめ遮光ビン 遮光瓶 B3アンバー 250mlキャップ付価格:270円(税込、送料別)
2015年04月06日
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だんだんと春めいてくるにつれて気になり始めていることがあります。それは購入して15年になる我が家のサイレントカーブ(100本収納)の調子です。過去2回故障して修理をしてもらいましたが、昨年の春先にも庫内の温度があまり下がらなくなって、ヒヤッとさせられたことがありました。以前のアンモニア漏れで冷却能力自体が衰えているのかもしれません。まあ年式も年式だし、さすがに次回故障したら買い替えかな、と思っていますが、調べてみると、サイレントカーブの100本、140本タイプはすでにドメティックさんのリストから消えているではありませんか!でもって、ドメティックさん、いつのまにか「マ・カーブ」なる新しいブランドを扱い始めているんですね。知りませんでした。2温度設定可能ワインセラーワインセラー【本州・四国への送料・設置料無料】 ドメティック マ...価格:169,800円(税込、送料込)100本収納できて16万円程度というプライスは魅力ですが、中国製というのがなぁ、というのが正直なところ。大丈夫なんでしょうか。使っている方っていらっしゃいますか?★楽天でドメテックのセラーを検索★セラーでもうひとつ気になるのは、ファニエルという日本のブランドです。最強レベルの冷却力が作る「カーヴ」【期間限定特価】ファニエル プレミアムクラス『SAF-280G ...価格:174,992円(税込、送料込)メーカー5年保証というのは一定の安心感がありますが、そもそも会社が潰れないことが前提です。製作元はさくら製作所という新興企業のようで、ヨドバシやビックカメラ、Joshin、セラー専科などが扱っているところをみると、それなりのバックボーンがあるんでしょうね。今のところ、サイズによってはメーカー欠品中とのことで、なかなか人気を博しているようです。あと、ここのセラー、ボルドータイプ89本収納とありますが、ブルゴーニュやシャンパーニュなどの太目の瓶は入れるのに苦労しそうです。設置面積や電気代が少なく済むというのは魅力なので、気にかけておこうと思いますが。★ファニエルのセラーを楽天で探す★なんといっても無難なのは、定番のフォルスターの70本収容タイプですかね。ただ、(中国製でとはいえ)10万台半ばで100本程度収納できるセラーが増えてきた今となっては、価格的にかなり割高感はありますね。ガラス扉だと30万を超えますからねぇ。#ちなみにロングフレッシュシリーズは「信頼の日本製」を大々的に謳っています。大人気ブランド!フォルスター♪ワインセラーフォルスター ロングフレッシュ ST-NV270(B)左...価格:249,900円(税込、送料込)★フォルスターのセラーを楽天で探す★フォルスター製品でもロングフレッシュでなくデュアルという新しいラインはお値段安めです。こちらは案の定というか、中国産なんですね。2つの温度帯で多彩な収納ができる【送料・設置料無料】フォルスター DUAL デュアル FJN-360G(...価格:282,273円(税込、送料込)ワインセラーもいろいろと安価な選択肢が広がったのはよいことだと思います。私のように100本前後のセラーが必要な愛好家はともかく、10~20本程度のセラーであれば本当に安く入手できるし、ずいぶんとハードルが下がりましたね。あとは、はたして耐久性信頼性がどうなのか。。メイドインチャイナには何度も痛い思いをさせられているので、そこだけが心配です。私としては、ヒーター機能も加湿機能もいらないので、とにかく10年間無事故で稼動してくれる、温度設定10~15度固定の大型冷蔵庫が欲しいです。部品はすべて白物冷蔵庫の流用で結構。上部10~15度、下部5度ぐらいの二段階にしてくれれば、チーズの熟成にも使えるのでなお可です。
2015年03月13日
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前日に開けたアンリ・ブルジョワを早々に飲み干してしまったので、もう一本開けてみたのですが…。ブショネです。…とはいえ、そんなに酷いブショネではありません。健常な香りの中にコルキーなニュアンスが感じられるというレベル。酷いものになると、まともな香味がすっかりマスキングされてしまって、そうなると最早流しに直行なんですが、これぐらいならなんとかなるのではないかと、巷間言われている「ブショネ対策」を実施してみることにしました。方法は簡単です。「サランラップ」をブショネのワインに漬け込むだけ。ラップに臭いの成分の吸着効果があるようなのです。ただ、以前何度か試した限りでは、長く漬け込みすぎると、健全な香りまでが消失してしまうようです。さらにひと晩漬けておいたものからはケミカルな異臭が感じられたりもしました。なので、今回はラップの浸漬時間を5~10分程度にとどめました。漬け込む際にはラップを割り箸にぐるぐると巻いて瓶の口から突っ込みました。結果は上々でした。ブショネの嫌なニュアンスがすべて消え去ったわけではありませんが、ほとんど気にならないレベルになり、なおかつ健全な香りもほどほどに残った状態で飲むことができました。ボトル半分小瓶に移して翌日飲みましたが、翌日分についてもほぼ同様の状態を保持していました。ちなみにこのシャトードショレの07トゥーロンですが、思いのほか良かったです。それまで07VTについては、もっぱら若木から作られる「ドメーヌ・ド・ソー」ばかり飲んできました。ドメーヌドソーが総じてくぐもった陰性の味わいだったのに対して、今回のトゥーロンは酒質がクリーンで雑味がなく、果実味のトーンが高く、味わいの焦点が定まっていました。ブショネでなければさらによかったのですが、こうしてそれなりに飲むことができて結果オーライかなと。★★★★
2015年03月12日
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最近巡回ルートに入れるようになったこのワインブログ、歯に衣着せぬ表現が読んでいてすがすがしいのですが、今回の記事の中の、http://nobuxu.cocolog-nifty.com/blog/2015/01/post-ae59.htmlLv6って、私のことでしょうか。(笑)いや、でも孫の代までなんてストック持ってないから違うかな。自意識過剰ですかねえ?まあ、私も長年HPやブログで好き勝手なこと書いてきたので、何を書かれても怒る気はありませんし、揶揄されるような立場になったのであれば、それはそれで光栄というものですけど。それにつけても、Lv7って、かな~り露骨なのでは?。(^^;
2015年02月05日
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このところ低価格のバックビンテージもので当たったためしがないのに、またまたウメムラさんでチャレンジングなものを買ってしまいました。2000年のアルザス。値段は3k。まあこの値段なら外れても苦笑程度で済ませられますが。スペシャル・デリバリー リースリング・グラン・クリュ・ロザケール[2000]750ml(by フレデリッ...価格:3,196円(税込、送料別)近々飲んでみたいと思います。さて、年末に寺田の品川トランクルームに預けてあったダンボールをすべて引き出しました。これで預けてあるのは横浜都築のロッカーだけになりました。横浜都築のロッカーには目下12ケース入れていて、月の費用が1万円弱かかっています。東日本大震災の直後は手持ちのワインを品川と横浜に分散させたりしたため、月額2万円かかっていた時期もありましたが、徐々に品川のダンボールを減らして、ようやくここまでたどり着きました。電気系統に散発的にトラブルが発生している12年目のクルマを遅くても次回車検の来春までには買い替えたい。現金では到底まかなえないので自動車ローンを背負い込むことになる。…ということで、寺田の保管費用を今年中に月5千円以下まで圧縮したいんですよねぇ。私が一年間に消費するワインの数は、月8~9本×12ヶ月=100本程度です。一見すると、すごい数に見えますが、最近は外で飲む機会が激減していることもあり、自宅の晩酌で2日に1本ペースで行けば、フツーにそのぐらいにはなってしまいます。これに対して、昨年購入したワインの本数は約120本。こちらも改めて数えてみると一瞬ギョッとするんですけど、昨年仕入れたのはデイリーワインばかりなので、金額的にはそれほどの額ではありません。実際、1本10Kを超えたのは、村名ですら1万超となってしまった12フーリエとシェゾー(ポンソ)のバックビンテージ、ローラン・ルーミエのクロヴジョ、それにシャンパーニュのローズドジャンヌだけでした。しかし、このペースでは、毎年自分が飲んだ分のワインを買い続けているということになり、自宅のストックについては、一本あたりの単価こそ安くなれど、本数はいつまでたっても減らないという計算になります。ではどうするか。まずは、年間の購入ワインを50本に減らそうと心に誓いました。月4~5本ペースですかね。そうすると、今年、晩酌で消費するワイン100本分は、家にあるストック50本+新たに購入するワイン50本 でまかなう計算になります。家のストックをあと50本減らせば、約4ケース分の余裕が生まれるので、横浜の12ケースを8ケースに減らせます。がんばって家のセラーに満杯まで詰め込めばもう1ケース分引き取ることはできそうです。そうすると、年末時点で寺田のロッカーにあるワインは7ケースということになります。ところが横浜都築はロッカー単位の料金なので、中のワインが何ケースであっても月額は1万円弱で変わりません。よって、(気の早い話ですが)今年の年末に横浜都築のロッカーを引き払い、再び段ボールで預けられる品川のminikura に入れかえることにしたいと思っています。そうすれば、月額630円×7ケース=4410円となり、目標を達成できます。さらに来年もこのペースを続ければ、寺田倉庫の在庫はほぼ無くなって、自宅のセラーだけでまかなえる計算になります。ただ、問題はこのペースを維持できるかなんですよね。今月はまだ月半ばだというのに、すでにうきうきさんの福袋(シャンパーニュ6本)と上記のワインで8本買ってしまいました(笑)。もうひとつの問題は、私がずっと健康な体と肝臓を維持して、ワインを飲み続けられることが前提になっているということです。こちらについても実は結構不安なんですよねぇ。。まあ、もし健康を害するようなことになれば、そもそもワインの購入ペースも減ると思いますけど。
2015年01月10日
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大晦日は例年、年越しそばを肴にシャンパーニュを開けるのが常なので、この日(30日)は特別なワインを飲んでみることにしました。T氏より譲ってもらった、「脱酸素パックで3年常温保存したプスドールの94ポマール」です。当初はRWGメンバーと飲もうと思っていたのですが、「比較対象がないとね~」と徳丸さんが乗り気でない様子だったので断念。結局こうして年の瀬に自宅で飲むことになりました。プスドールのポマールといえば、1級のジャロリエールが思い浮かびますが、こちらは村名のポマール。デクラッセものでしょうか。それとこのボトル、よく見るとラベル下部がかなり汚れています。キャップシールからワインが漏れた跡があり、ビニールの内側にも液体の痕跡があります。どうやら脱酸素パックにした後、どこかで噴いたようです。94年といえば、20年前のワイン、しかもこの20年でも指折りのバッドビンテージ。それを3夏常温で保存してなおかつ噴いた跡があるという、考えられる限り最悪の状況です。はたして生きているかどうか。グラスは木村硝子のCAVA28オンスを使用しました。色調は中程度のオレンジガーネット。決して薄いというほどではありませんが、濃くもありません。そしてエッジはオレンジを通り越してレンガのニュアンスが顕著に見えます。香りはややドライになったカシスやブラックチェリー、丁子、ナツメグなどのスパイス、黒鉛、木質、アールグレイ、それにややブランデーっぽいニュアンス。皮革や動物的な香りはありません。華やかな芳香というわけにはいきませんが、このクリーンさは脱酸素ボトルの特徴のひとつではなかろうかと。飲んでみると、重心の低い味わいで、果実味はかなり細身になっています。酸はやや太めながらエッジはなめらか。総じてあまり上質とは言いがたい木質的なタンニンがかろうじて残っている果実味を圧倒しています。脱酸素云々よりは94年というビンテージの特性が大きいのではと思われます。大ぶりなグラスに注いだことで、グラス内での変化が危惧されましたが、飲んでいるうちにどんどん干からびていくというようなことはありませんでした。ただ、やはり素の悪さが出てしまうのか、ボトルの中~下部になっても木質的な味わいが支配的で飲んでいて楽しいと感じることはありませんでした。香りは悪くなかったんですけどね。常温で3夏保存した20年モノの液漏れワインがこれだけの状態を保っているというのはやはり脱酸素のなせる業なんでしょうか?一方で、果実味がドライアウト寸前になっている一因には高温環境で保存した影響があることも否定できないような気がします。ここまでくると(徳丸さんではありませんが)比較対象となるセラー保存のボトル、あるいは脱酸素パックなしで常温保存したボトルがないことには断定的なことは書けないというのが正直なところです。検証対象の銘柄がやや難解だったように思います。まぁ、今回のボトルを単体で「劣化している」と言う御仁はいないだろうとは思いますが…。
2014年12月31日
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井上靖の「補陀落渡海記」を読んでみたいのですが、アマゾンで検索しても、文庫本は出てないみたいですね。短編一作のために1400円というのもなぁと若干たじろいでいます。補陀落渡海 - Wikipedia先日寺田倉庫から二子玉川や世田谷代田のロッカールームのキャンペーン案内が届きました。今利用している横浜都筑のロッカーは我が家から結構遠い上、駐車場が停めにくいなど、決して利用環境には満足していません。一瞬引越ししようかと思いましたが、冷静になって考えると、そもそも年に数回しか中身の入れ替えに行かないので、家からのアクセスよりもできるだけ収容本数が多いほうが重要です。(二子玉や世田谷のロッカールームは同じ月額で利用できるロッカーのサイズが横浜都筑のそれより小さいのです。)引越しする手間なども考え併せるうちに結局気持ちが萎えてしまいました。で、先週末、数ヶ月ぶりにロッカーの中身を入れ替えに行ってきました。入庫してきたのは、12フーリエ、12ヴィレーヌ、12ローラン・ルーミエ、10メオカミュゼ。入れ替えで引き取ってきたのが以下のボトルたち。白ワイン中心ですが、全般にまだ若めのものが多く、しばらくセラーのこやしとなりそうです。
2014年11月28日
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常温と脱酸素ボトルは3階の屋根裏部屋で横にして保存(MAX36.5℃)。どちらもしっかりと噴いていた。香りはどれも同傾向。開けたては赤と黒の中間ぐらいの果実、ダージリン、スミレ、それにスッとするミンティなニュアンス。今少し時間を置くと以下のような変化が。<右>黒系の充実した果実香、ダージリン、スミレ、時間とともにロースト香や焦臭、スパイスが加わる。味わいなめらかで雑味感が少ない。クリーン。ややグリップ乏しいが、今飲んで美味しい。フィニッシュも整然としている<中>黒系果実、ダージリン、スパイス、それにタールのようなニュアンス。右のグラスより果実が厚くグリップがあるが、なめらかさで劣る。とはいえ、口の中での表情は十分豊か。劣化は感じない。<左>黒系果実、スパイスを中心とした華やかな香り。味わいはは果実味がややジャミーで酸は強め。ややテクスチャーにざらつきがあり、舌温度が高めに感じられる。フィニッシュは少しばかりのエグみともに、やや果実がベタつく感あり。美味しさは、右>左>中。予想は、右=セラー、中=脱酸素、左=常温はずれ →右が脱酸素。中がセラー、左が常温。常温のボトルにしても、熱を浴びたせいで、今飲みやすく外向的になっている。単体で飲んだら絶対にわからないと思うが、比べてみてようやく熱の入ったワインだと判る。■翌日<右側>果実香は赤が強めに。スミレ、紅茶、それにこのグラスだけ少し赤み肉っぽさがある。伸びやかな酸、タンニンなめらか。フィニッシュ整然としている。<中>赤系果実、紅茶、スミレ。イチゴキャンディ。こちらもなめらかでクリーンな味わいだが、ややエキス分が細身に感じられる。甘酸っぱい薄旨系。<左側>香りが重層的でよく出ている。味わいも果実味がややジャミーでまとわりつく感じがあるが、甘く旨みも乗っていて外向的。ただし、後味に少しエグ味が出る。いずれも美味しく飲めてしまうところが悩ましいが、これまでの学習?結果から、ややジャミーでまとわりつく香味の左が常温。赤身肉の香りが残り、余韻が整然とした右側がセラー。クリーンな味わいながら少し果実が抜けた感じのある真ん中が脱酸素。→正解。・文字にするとよく推理したように見えるが、実際はかなり当てずっぽうだった。二日目の香味については、それぞれの違いはあれど、優劣はつけがたい感じ。(どれも美味しく飲めてしまう)・常温保存のボトルは二日目に落ちるかと思ったらまったくそのようなことはなく、分析的に飲まなければ、これが一番外向的で美味しいと答えたかもしれない。。・脱酸素のスルッとした飲み口は気体の循環の過程でSO2が排出されたことによるのかもしれない。・総じて、今回の赤の試飲では、初日は脱酸素の効能がよく現れていたが、二日目はいかんせん常温保存のボトルが良すぎてややすっきりしない結果になった。二夏ぐらいかけないとはっきりした結果は現れないのかもしれない。・それと、脱酸素のボトルで最大の効果を得るためには、「立てて」保存することが重要なファクターに思われる。
2014年11月19日
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今回はマルセル・ラピエールの09カンボン。3本同時に購入したものの、最初に飲んだ一本がまだ強い上に馬小屋系のニュアンスがあったので、飲む気が起きないまま放置していたボトルです。一方を脱酸素、もう一本を通常のセラー保存で仕込んでみました。■当日どちらも色調はやや濁った感じのガーネット。エッジはかなり和らいでいます。<右側のグラス>馬小屋系のニュアンスあるが、その奥から黒い果実のコンポート、甘草などのスパイスなどの粘っこい香が出てくる。飲んでみるとなめらかで目の詰まった味わい。14%というアルコール度にもかかわらず、スルスルとのど元を通り過ぎるのはやはりSO2無添加のなせる業か。
2014年11月11日
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■3時間後銘柄オープンで試飲。<セラー>黄桃、バナナ、黄色い花などの落ち着いた香りに変化。温度が高くなっても味わいがダレず、ふくよかでバランスが良好。酸が綺麗。<常温>香り自体が希薄。果実味が相対的に凹んでおり、シャバシャバとした酒質。フィニッシュの苦味が顕著に。<脱酸素>セラーの香りに順ずる香り、それに加えてややひねた香りが出ている。還元香?味わいは果実の厚みがもっとも感じられる。酸は丸くなめらか。オープンでのテイスティングのためかもしれないが、印象としてはセラー>脱酸素>>常温 という感じだった。■翌日 コルクをして冷蔵庫に保管。適温に戻してから銘柄オープンで飲み比べ。<セラー>白桃やメロン、白い花。香りに奥行きがある。味わいは酸が整っており、果実味もそこそこ残っている。とはいえ、前日より良くなったというほどではない。<常温>黄桃や洋ナシ、マロンなどの甘い香り。劣化臭は感じないが一本調子。味わいは果実味が抜けて奥行きに乏しくシャバシャバした酒質になっている。とはいえ、単体で飲んだら、熱を浴びたのかそもそもこういうワインなのかを判別するのは難しいかもしれない。<脱酸素>白桃、アカシア、マロン。昨日のヒネ香はほとんど感じられない。味わいは全般に厚みがあり、酸がセラーのものよりも丸くなっている。3つのグラスの差はかなり微妙。オープンで飲んでいることもあり、セラーのものがわずかに良いように思えるが、ブライドだとまた間違えるかもしれない。セラーと脱酸素の味筋はかなり異なる。脱酸素の方は、ひとことでいえば、熟成が進んで果実が柔らかく、酸が丸くなっており、むしろ常温に近い味わいで、常温の味わいからネガな要素を取り除いたものというのがふさわしいかもしれない。■考察1.いかんせん、常温のボトルが思ったほど劣化していなかったのが大誤算だった。スクリューキャップの検証時に、スクリューキャップだからあまり劣化しなかったと結論づけたが、そもそもコルクを使った通常ボトルも大して劣化はしていないのであるから、スクリューキャップとコルクの間に大きな差があるとも言いずらくなってしまった。前にも書いたように、10年以上前、RWG誌のワインの保存のコラムの実験で検証した99年のMグロとタルボは、ひと夏経過時点でもっと違いがあった。もともとのボトルの流通時の状態が良くなっているということもあるのか。2.もうひとつの誤算は今回の脱酸素検証ボトルを「寝かせて」保存していたこと。前回のコッポラや昨年の脱酸素検証会で感じたように、脱酸素ボトルが最大の効果を発揮するのは常温で「立てて」保存したときに思われる。私はこの違いを見くびっていたかもしれない。寝かせて保存した場合、コルクは液面と接することになり、瓶内の空気とパック内の空気との循環が立てたときほど積極的には行われず、効果は限定的なものになるかもしれない。まだ赤の検証ボトルがあるので、結論はそちらを試してからとしたい。
2014年11月07日
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今回の検証結果はRWGのコラムに書く予定なので、ここではあくまで備忘録程度に書きとめておきます。検証ボトル:ブルゴーニュ・ブラン12(ポール・ペルノ)条件1 MAX36.5度を記録した屋根裏部屋にひと夏常温で保管。条件2 〃 脱酸素パック化して保管。条件3 セラーで保管。比較に使ったグラスはロブマイヤー・バレリーナV。冷蔵庫でいったん冷やして、すべてのボトルが同じような温度になってから抜栓。■抜栓直後<右>トップノーズに柑橘、白桃、アカシア、ミネラル。ヒネ要素なくフレッシュ。優しくなめらかな果実のアタック、あとから力のある酸が広がる。後半は果実由来の甘みが加わり、フィニッシュはクラスにしては長め。香味ともに繊細でキラキラしている。<中>くぐもった感じのトップノーズ。白桃、黄桃、アカシア、香りにコアがある感じで時間とともに徐々にクリアになってくる。アタックから厚みのある果実味。粘性すら感じられる。相対的に酸はあまりでしゃばらず、果実主体のバランス。美味しい。酒躯がもっともしっかりしている。ボトル差もあるかもしれない。それぐらいの違い。<左>香り閉じ気味で大人しい。回すと猫の小便的ヒネ香が少し。時間とともに和らぐが。味わいはかなり刺々しさを感じる。果実味は残っているので飲んですぐに劣化とは感じられないが、全般にに出がらしっぽい雑味感があり、フィニッシュの苦味が強い。美味しさの順では、中>右>左。私の予想は、真ん中がセラー。右が脱酸素、左が常温放置。→正解は、右がセラー。真ん中が脱酸素、左が常温。いや、恐れ入りました。またしても不正解。オープンにしてから飲んでみると、セラーのボトルはやはりキラキラしたミネラル感と酸の繊細さが秀でている。脱酸素のボトルは繊細さで一歩譲るものの、ボディのリッチさが勝る印象。時間とともに香りに熟成したニュアンスが加わってきたが、これは熱による熟成の促進によるものだろう。常温のボトルはこれらと比べて飲むと酒質がフラットで後半の苦味が強いので判別するのは難しくない。しかし、これも単体で飲むと熱浴びボトルと看破できないかもしれない。時間とともに蜜っぽい甘みが出てきて、結構美味しく飲めるようになった。正直なところ、脱酸素ボトルの効果よりも、常温でひと夏常温で放置したボトルがこれだけのコンディションを保っていたことのほうが驚きだった。(つづく)
2014年11月06日
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