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August 30, 2019
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​​​ 星 脱…ダツ、ぬ(ぐ)ぬ(げる)




 バーテンダーや小料理屋の女将が、お客さんの話に耳を傾けながら、謎を解いて
いくというミステリーも
いろいろありますが、ビストロのシェフも謎解きなら負け
ません。  

『タルト・タタンの夢』では、本当にフランス料理が好きな人が集まってくる
ような、小さなビストロ〈パ・マル〉のシェフ三舟が、調理だけでなく謎解きも
担っています。
 おいしそうな料理とワインと謎の香りに満ちた短編集です。


​​


 出版社の編集者、御木本さんから予約が入りました。エッセイストの寺門小雪
さんのために、できたら「鵞鳥のカスレ」を用意してほしいといわれます。
 そういえば、寺門さんのエッセイに「カスレ」が出てきたような、とシェフ以下
ぼくたち4人は読んでみます。

 『最低のカスレ』と言う題名のそのエッセイは、フランスでの恋の終わりの話
でした。どうして寺門さんは、悪い思い出しかないカスレを、食べたいと望むので
しょう。
 エッセイを読んだシェフは、「最低だった」カスレの謎を解きました。

食後のシェフの言葉。

​「カスレは煮返すとおいしくなるんですよ。1日目よりも2日目、2日目よりも3日目とね。​

おいしい結末です。
カスレは、豚肉ソーセージまたは鴨肉などと、インゲン豆、同じ大きさに切った
野菜を、とろとろになるまで煮込むシチューあるいはキャセロールだそうです。
「カスレ」の名前は、煮込む鍋の名前「カソール」から。
 いろいろなバリエーションがあるそうです。三舟シェフは煮込んだ物に、パン
粉を振りかけてオーブンで焼くと説明されていました。

 お料理もワインもおいしそうで、空腹時は読んではいけない本です。

​​​​
      引用および参照元:近藤史恵『タルト・タタンの夢』創元推理文庫





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Last updated  August 30, 2019 12:00:22 AM
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