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春先の苗を食害する生物といえば。春めいたあとの花冷えの時期に、寒さを防ぐ施設のなかで育てている苗の食害被害についてのご質問がありましたので、よろしかったら ご参考に。 ↓作っている苗や定植したばかりの、とくにアブラナ科の野菜の苗が、何者かの被害をうけて葉の部分に大きな穴があいたり、先端部分がまるごと無くなったり〔!〕することが 春先のこの時期には よくあります。せっかく苗に仕立てたり、あるいは植えたばかりの苗がやられちゃったら、がっかりしてしまいますよね。でも、さあもうひとがんばり、かわいい野菜やお花のためにも加害する生物を見分けて対策をたてましょう。さて、そんな春先の時期のアブラナ科の野菜を食害する生物 とは、いったい何者なのでしょう。温度があがる夏場であれとすれば、苗を食害する生物としてネキリムシやコナガも疑われます。しかし、いまはまだ春。まして今年は雨が多い。したがって暖かくなってから活動しはじめる昆虫類ではなく、むしろ ● 越冬して春を迎える生物 ● 雨がちの気候下でも活発に動ける生物 ● 比較的低温であっても活動することができる生物が主となって野菜を加害しているとみたほうがいい。さらに今年のように春の長雨が続く気候下でも活発に活動できる生物ということもおおきな見極めのポイントにつながります。ということで春先にアブラナ科の野菜を食害する生物として、まずまっさきに考えられるのは、そう ナメクジ類ということになりそうです。そんな春先のアブラナ科野菜類の大敵であるナメクジ対策についてのおはなしは 次回にて。・・・と話しを終えるまえに日本の代表的な種である、つぎの3種のご紹介はすませておきますね。 ■ ナメクジ 年に一回の発生。3-6月に40粒ほど産卵。孵化した幼生は 秋までに成熟し、土中や積んだものの下などで越冬。 ■ ノハラナメクジ 年2回の発生。3月から活動。1頭で300粒!ほどの卵を産 み、秋までに成熟。春の卵から孵った幼生が秋には産卵できる ので、注意が必要。ナメクジと同様に越冬。 ■ コウラナメクジ 幼生で冬を越し3月ころから活動開始。繁殖力が強いのが特徴。 秋に成体となり、60粒ほど産卵。秋に孵化し、しばらく植物 を加害したのち、越冬に入ります。冬でも、暖かい雨の日には、 潜伏場所からでてきて活動する。この3種、いずれも越冬してくるのでほんとに厄介・・というか厄貝/笑。 被害が大きくなるのは、まずはなんといっても湿りがちな 場所が圃場のまわりにある場合です。 たとえば、家に囲まれて陰になる所が多い場所。用水が流 れている場所。野菜クズや落ち葉などの有機物残さの多い 場所。それに周囲が荒地になっている場所などなどとなり ますよ。 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの
Mar 30, 2023

春先の農業施設は温度管理に気をつけよう。 春といえば気温の変化。たとえば 早朝は10度で日中は20度超えといった気温の変化がつづきます。 ということで、何かと忙しい年度末のハウスの温度管理の回となります。↓収穫がはじまるまでの「栄養生長の時期」から、その後の「体づくりをしながら花も確実に結実させていく時期」を経て 順調に収穫が続けられているハウストマト栽培ですが・・・厳寒期をすぎて春先となったいま、あらたな生育管理が要求される時期にはいってきました。そうなんです、春先には気温の変化によりハウス内が急激な高温時になることが往々にしてある。その 高温時における栽培管理が必要になる時期がきたというわけなのです。その管理方法ですが、晴天下の日中では、日増しに強くなる太陽の光がもたらすハウス内の高温化を軽減するために ■ ハウスの上部や側面のビニールを開放して換気をおこなう ■ 強すぎる日差しには、内側のカーテンを遮光目的で使用する ■ 温度上昇に伴う土壌の急激な乾燥を防止するためにかん水するといった対策が要求されることになります。それでいて、夜間に冷え込めば厳冬期とおなじような低温対策もとらねばならないのですから、低温にさえ注意すればよかった厳冬期よりも、栽培管理にはむしろ手がかかることにもなります。「物事を成し遂げる過程で いちばん苦しい正念場」を“胸突き八丁”といいますが、長期間にわたる栽培において 栽培者さんと栽培される作物にとっては、いまがその時期にあたる といえるでしょう。しかし夜間の低温の心配がなくなる時期は、もうすぐ。それまでのあいだは、細心の注意を払って対応していただきたいなと、そう願っております。なんといっても、「栽培期間の全体を通して、一定量の良品を順調に出荷し続けていく」ことが、まだ先の長いこの作型の作物にとっての最善の対応策であるのですから。ということで今回は、終盤にさしかかったハウス栽培における春先の温度管理についてのご報告でした。次回は、春先の果実に出やすい微量要素欠乏とその対策についてとなります。 “ハウスのビニールを開けて換気をすることをうっかり忘れて ハウス内の作物を高温障害にあわせてしまった”という事故が おこりやすいのも、春先のこの時期です。・・・入学とか卒業 とか、税金の申告とか、なにかと行事の多い年度末にはとくに 注意が必要になります〔早場米地帯では、イネの育苗とか田植 の本田の準備なんかもありますから、とにかく春先はてんやわ んやの状態で・・・そんなときに起こりやすいのがハウスの閉 め切り事故だというわけです〕。 ちなみに激しい高温障害にあうと、作物の先端部が枯れてしま い、数回分の収穫がなくなってしまいます。 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの
Mar 28, 2023

マダニ被害は 3月うちからのご用心を。3月20日、熊本県は上益城郡の女性[78]が、マダニを介して発症する感染症である 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)で死亡しましたと発表しました。熊本県内での死亡確認は、今年では初めてとなります。県によると、 女性は家庭菜園で草取りをしており3月6日に腕のかさぶたに気づいて医療機関を受診し、その後入院。入院後は症状は落ち着いていたものの16日に発熱し、19日に症状が急変し、20日に死亡した・・・と報告されています。マダニが媒介する感染症である重症熱性血小板減少症候群(SFTS)SFTS。例年では4月後半から水が温んでくる5月に発生のピークを迎えるというのが南九州のガーデナーやアウトドア愛好家のあいだでの認識であったのですが、ここ数年では3月後半からという早ーい時期からの発生も目立つようになってきております。ということで農作業やレジャーなどで「草むら」や「やぶ」に入る機会が多くなってくるこれからの時期。肌の露出をなるべく避けた服装+防虫スプレーといった万全の対策を講じることが大切です。関連分として 過去分ですがよろしかったら。 ↓『マダニ被害を防ぐためにも農作業時の服装はしっかりと。』県内で シカやイノシシ・サルなどによる鳥獣被害 が 広がっています。最近では単に農地への侵入などはおさまらず、畜舎などへの侵入による家畜飼料の食被害が発生している地区さえあるとの報告もあるようです。そのような野生動物の侵入が一般的となった地区において、充分に注意しておかねばならないこと があります。それが 「重症熱性血小板減少症候群/SFTS」 対策です。ご存知のように、この マダニが媒介するSFTS は、発熱や下痢などの症状が続き、有効な治療法のないまま最悪の場合は死亡することもある怖い病気です。野生動物を目撃したり、姿が見えなくても被害を確認したりした場合は、〔農作業時はもちろんのこととして]裏山にいく場合などであっても[マダニ被害に逢わないに]肌を露出しないような服装をすることをこころがけましょう。 → 関連記事は こちら 。そんなマダニ被害から身を守る服装例ですが、のののののののののののののの ● 首にはタオルなどをまき、首筋をださない ● シャツのそで口は 手袋の中に入れる ● シャツの裾は ズボンの中に入れる ● ズボンの裾は 長靴の中に入れるといったようなものになりますよ[図をご参考に]。ここ 宮崎県が全国でもっともSFTSにかかった患者数が多い県であるという現実を みなで共有してまいりましょう。 健全な農家経営に必要なもの、それはまずはなんといっても 経営者の健康ですよね。 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの
Mar 25, 2023

田植え直前の苗には “べんとう肥” を。水稲苗の活着をよくするのには 多木育苗用液肥がおすすめです。 田植えの10日前から前日にかけての施肥例としては ● 100倍液での 苗箱1箱あたり 500CCの施用をおすすめしています。 冷水田や風当りの強い水田などではとくに効果がありますので、ご使用くださいね。写真は 小瓶の2リットル缶。 ちなみに前述の倍数で施用するとすると、約400箱の水稲苗箱分の量となります。 関連記事といたしまして 田植え時期のおはなしは こちら。 水田の施肥設計例についてのおはなしは こちら。「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」kk
Mar 24, 2023

狛猫となった忠義者な猫のはなし。狛犬ならぬ、狛トラや狛イノシシ関連シリーズ[こちら]として、熊本県水上村の生善院の門前を守る狛ネコの話です。狛猫となった 玉垂/たまだれにまつわる、いわゆる化け猫騒動の話ではありますが、有名な鍋島藩の話以前の、年代からいっても原型ともとれる話でもあります。当地を治めていた相良藩藩主自らが3月16日には市房神社に参り帰路にはこの狛猫の生善院にも参詣していたということでのご紹介です。ちょっと複雑な背景があるのですが、昭和の時代にクーラー代わりに見てぞくぞくさせられた典型的な化け猫映画と絡めて、よろしかったら。↓日本の怪談ものの代表格としてかか欠かせないのが、『化け猫』ものです。その話のなかで、お屋敷の主人の奥方や母親に成り変った猫の変化が、〔まるでその正体を自ら露見するかのように/笑〕行灯の油を夜な夜な舐める場面は、怪談話しの名場面といえるでしょう。そのシーンのあとの、“見たな~”という定番の名ゼリフには、ぞくぞくしてしまいます。そして個人的にもっと好きなのは、この化け猫の“招いた手”の動きで、ヒトを自らの意のままに操ったり、逆にヒトの動きを止めしまったり〔いわゆる金縛り〕もできること。「自分の念をヒトに送り込むことによって、自分の意のまま心のままに他人を操作すること」を テレキネシス〔念力〕という言葉で表現しますが、そういう意味では、化け猫はすぐれた超能力者であるともいえますよね。そして、化け猫物語の魅力は、それだけではありません。じつは化け猫は、“善良であったはずなのになんらかの罠や策謀によって無念のうちに命までも奪われた飼い主の無念”を 晴らすために、悪人なのに善人のふりをした権力者に復讐していることがほとんどなのだという点です。そう、じつは化け猫は、多くの場合は 正義の味方で忠義の士。それなのに典型的な多くの化け猫話では最後には討ち取られてしまうという、この律儀なゆえの哀しさはどうでしょう。・・・じつに美しく魅力的だとは、おもわれませんか。 そんな忠義な生きものである狛猫のあるお寺の生善院が、熊本県の水上村にあります。お寺の創建とその創建されたわけにまつわるお話ででてくる猫の玉垂/たまたれに関した水上村のページは、ちょっとむずかしい内容なのですが こちらです。 このお話の玉垂の場合は、主人である玖月善女といっしょに 身投げして亡くなっている点、そして祟られた側の相良氏によ って実際に供養されている点が、従来の化け猫話しとはちがっ て・・・けっこうリアルなお話になっています。そんな水上村 のページよりもわかりやすいページは こちら 。 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの
Mar 22, 2023

作物の葉を丈夫にして根を張らすには。3月下旬からはじまる本格的な田植えをひかえた宮崎県海岸部地方。この時期に よく質問を受けるのが、 苗箱のイネの根をもっと丈夫に張らしたいというご質問です。そんなときにおすすめしているのが マグホス細粒の追肥。こんなかんじでミスト機で散布してもらっています。 ← 回転をさげ・上向きということで、今回は、そんな リンサン×苦土 の効果の説明となります。 ↓『作物の葉を丈夫にして根を張らすには。』お日さまの光の恵みを受け止め 光合成を盛んにしてエネルギーを作り出すためには、しっかりとした葉が必要になります。そのために 現場でおすすめしているのがMg/マグネシウムの補給です。その理由が この図。 葉緑素 → この図が葉緑素の構造なのですが、中心にしっかりと Mg/苦土があることからもわかりますよね。ということで 作物の状態が ● 葉が薄い ● 葉がうすいがゆえに、葉色が淡い ● 窒素を追肥しても、葉が薄く広がって垂れてしまう ● 日照不足で軟弱に育っているというときには、苦土[マグネシウム]と、苦土分の働きを助けるリンサン分の補給を おすすめしています。ちなみに日照不足時だけではなく、たとえばピーマンなどの果実の緑色がでないときや、お茶の葉の色が淡くてこまっているとき、それがために地下部も弱ってしまっているときなどには施用効果大ですよ。具体的には、おすすめしているのは マグホスや マグショットという商品になりますが、心当たりのせつには、ぜひいちどお試しを。 ちなみに、ヘモグロビンです。動物の血液中にあり 酸素を運ぶ大切な要素でありますが、その構造式は 葉緑素の中心部にある Mg/苦土を Fe/鉄に おきかえたならば瓜二つ! っていうのもおもしろすぎ。 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの
Mar 20, 2023

田植え後に氷!それでも耐える苗をつくる。 前回は 早期水稲の田植えの時期を見極めるのに生物や植物を使うというおはなし[こちら]でしたが、今回はそれに加えて 寒さに耐える丈夫な苗をつくろうよというおはなしになります。↓3月中旬からはじまった宮崎県沿岸部でのコシヒカリの田植え。植え付けられたばかりの苗は、植えられているかどうかよく見ないとわからないくらいに小さいもの・・・そんな苗の状態が、最低気温12度以上になって 苗が順調に生育してくるまでの間は続きます。その植え付けらればかりの田の苗を襲うのが、そう寒さと強風です。たとえば数年前の寒波の例では、3月29日01度 ・ 30日マイナス1度 ・ 31日02度といったような寒さがありました。こうなるとかなりの確率で田に氷が張るのです。特に寒い年の例でいけば “田植えしてから3回にわたって氷が張った”という農家さんもおられたほどですから、その寒さの厳しさがわかります。さすがにこのような氷が張る寒さがくるなると、果たして植えられたイネは大丈夫なのかとおもってしまうのが人情です。しかし最近では それでも寒さによる枯死 がすくないんです。なんといってもイネはもともと熱帯産の植物なのですから、これってほんとに不思議でしょう?そのような寒害に強いイネ苗の秘密。それは前回の田植後の水管理の大切さにもありますが、それに加えて 最近の苗作りの方法にも理由があります。その寒さに耐えるように作る苗作りの技術。これは ● よい種を使う ● 苗箱に蒔く種の量を多くしすぎない ● よい土を使う ● 適切な育苗期間を守る ● 育苗中には リンサンと苦土を効かす ● 田植え前に 液肥のべんとう肥を施すといった基本技術の励行によります。基本技術を徹底することで、寒さに強い苗ができる。これを農家さんに説明する言い方でいえばですね・・東北の普通作によって栽培されたコシヒカリの種を宮崎にもってきて、卵が飛び出すほどの塩水選をかけて種子を選抜。その種をPHとECをきちんと調整した土に薄まきして播種後30日くらいまでの老化させない期間に、田植えに最適の大きさの苗に育てて、そのうえで田植えする・・・ということになる。といったわけで今回は、早期水稲における成功はまずは寒さに耐える苗を作ることにある〔農家さんの栽培にかける情熱のはなしでもありますよね〕というおはなしでした。 気温が12度超えると会話もできないくらいの大音量で鳴く 冬眠から目覚めたばかりの田んぼのカエルたち。しかしこれ が最低夜温が10度を下回るとおもしろいくらいに 一斉に シーンとなるのですから、これもまた見ものなんですよ。 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの
Mar 16, 2023

田植えは「虫のしらせ」で。3月中旬には流れ始めたトップをきった田植えのニュース。 しかしその後の寒の戻りで、3月15日現在の田植はストップがかかったかんじの宮崎県中央海岸部です。さて、そんななかのいつから田植えにかかろうか・・・という問い合わせですが・・・・予報を見てと最低気温が12度になってくる時期になってくる時期の田植えが無難であろうと考えます。保温用の水が豊富にあるとか風が当たらないといった 条件の良い水田での田植え以外はもうすこし待ったほうがよさそうだと思います。ということで定番の回ですが、よろしかったら。ちなみにうちの廻りでは くだんのキリギリスくんたちは17日現在いまだ未確認です。 ↓の『収穫時のおコメの値段を考えれば早く田植をしたほうがよいのだが、 田植えの時期が早過ぎると霜害を受ける可能性があり、そうなれば 肝心のおコメの収穫時期や収穫量に影響を受けることにもなりかね ない・・・。はてさて、毎年毎年大きく変動する気象のなかで、田 植えの時期を判断するのは、なかなかにむづかしいことであるな』というところまでが、田植え時期のおはなしでした。そして今回は、そのような田植えの時期を決定する判断材料についてのおはなしとなります。そして そのはなしの結論ですが・・・ その判断材料のひとつとして昆虫の存在を利用するという手があります。というのも、昆虫は気温の上昇とともに生命活動を開始するという性質があるからです。たとえば日本に住む昆虫は〔もちろん種類によって差はありますが〕おおむね 5度から10度でうごきだす〔姿をみせる〕という性質がある。そんな虫たちの存在を田植えの時期の判断に活用すればよい・・つまり、水田のまわりに、ある種の昆虫が姿をみせてくれたら、それを田植えを開始しても良い時期だと判断するというわけです。より具体的にいうならば、わたくしの判定材料に使う昆虫は、モンシロチョウとキリギリスであり、たとえば ● 田畑にモンシロチョウが舞い始めている ● 予想より早く、孵化したてのキリギリスが田のまわりの草にいたとなると、田植えを急いでも霜害の心配はない・・・というふうに気象を予想して、田植えを開始するするわけです。はんたいに、暖かいように感じられたとしても ● 越冬していたモンシロチョウの、舞う姿が見受けられない ● 田のまわりの草に、孵化したてのキリギリスの姿がないということであれば、田植えの時期を先延ばしにします。いじょう私論ではありますが、経営的に重要な意味を持つ早期水稲の田植の時期を決定するには「虫のしらせ」を利用していますよというおはなしでした。 付け加えまして・・・キリギリスの餌となるカラスノエンドウが 目立ち繁茂しはじめてから、キリギリスが孵化してまいります。 ということで、このカラスノエンドウも、よき判断材料だといえ そうです[そうそうタケノコの育ちで判断される農家さんもおら れるようで]。 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの
Mar 15, 2023

スターゼリー、再び。。丸くて透明な、こんなビー玉みたいな物体を、自然のなかで発見されたたことはありますか? この物体はスターゼリーと呼ばれているらしく、今回は そんなスターゼリーを見た昨年の5月分の再録となります。↓丸くて 透明な まるでバランスボールかビー玉みたいに見えてしまう スターゼリー。表面が粘着質で、ふにゃふにゃというか、ぷるぷるというか、決して硬くはない物質であるスターゼリー。 こうやって見るかぎりいかにも人工物のように見えますが、しかし実際には自然に出現するものであり、前回採取時の姿が ↑こちら、 ご紹介した回はこちら となります。そんなスターゼリーの出現に関する わたくしなりの考察ななのですが、これまでの経験から思い返すと ● 見つかる場所は同じ場所 ● 暗くはないが、直射日光は当たらない場所 ● 湿気のある場所 ● 寒い季節 ● 雨が上がって、風のない晴天時 ● 雷雨のあと ● 朝の時間帯 といったような気象条件が揃った日の朝に、前日までには存在してない場所に、唐突といったかんじで5個ほどの数のスターゼリーが目の前に転がっている状態で見つかってきたのです。で、今春。上記の条件が揃いそうな日の朝には、わくわくそわそわしていつもの場所にいってみるのだけれど・・・そんなふうに意識したのが悪かったのか、探しても見つからない日がつづきました。前回は 採取したボールを花瓶にいれ冷暗所で放置/こちら したから、今度見つけたら触らずにそのまま観察しようとおもっていたのに、「寒い季節もおわるし、今シーズンはもう出会えないかもね」などと思ってあきらめの心境になっていたところ、しかしついに4月の28日。雨があがった日の朝に[いつもは複数なのに今回は]一個だけ発見っ。 いつもの場所の向かって左側に 転がったからなのか、表面部にはいつもよりも多くの砂などが付着していますけれど、これはまぎれもないスターゼリー。 で 今回はそのまま発見場所にて放置し観察するはずだったのですが、しかし数も一個だけ、さらには スターゼリーだとわからないほどに あまりに表面が汚れていたので、そこでそっと手のひらに載せたまま、陶器のなかにいれた清潔な水道水のなかでユラユラとゆらしてみたところ 砂粒などは 取れてきたのですが、砂粒などが取れる前に、残念ながら 二つに割れてしまいました。割れてしまったスターゼリーのアップがこちら ↓です。 透明である状態がわかります。 そして、こちらが内側の映像なのですが・・・どうも内側が少しだけ空洞であるような気がしました。新たな発見ですね。ということで、スターゼリー。次回にまた採取できる機会がくれば、こんどは1個だけは よく切れる刃物で切ってみたいなと思いました[残りは放置して観察か]。つづく・・・といいな/笑 と おもいつつ。 水でやさしく洗うだけでも壊れてしまうほどに 軟らかい状態であるスターゼリー。 となれば、 たとえば 出現時に空から落ちてくるといった 可能性は否定できそう・・と 今回思いました。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」のの
Mar 14, 2023

スターゼリー、その後。丸くて透明な、こんなビー玉みたいな物体を、自然のなかで発見されたたことはありますか? この物体はスターゼリーと呼ばれているらしく、今回は そんなスターゼリーを初めて投稿した回である昨年の2月分の2回目。再録となります。↓直射日光の当たらない雨上がりの倉庫の 裏手で採取したスターゼリー [発見場所の回はこちら]。 当初は そんなふうに名付けられていたことすら知らずにたとえば 乾燥剤とか、バランスボールとか、芳香剤とか、あるいは 生き物の卵なのかも・・・などと勝手に解釈しただただ 捨て置きすることが常。 正直に白状すればときには 足蹴にしてバラけさせたりもしてたのです。しかししかし。ネットやテレビなどで謎の物体であるとか不思議なものであるとかということを耳にしたので、今回スターゼリーを採取して観察してみようとおもったのです。ということで、人気のない、冷暖房のない、やや明るい部屋のなか。上から覗ける花瓶のなかに紙を敷き、その中に採取したスターゼリーをおいて、毎日観察してみたのです。まずは 翌日のようす ↓ 。 採取後 5日目 ↓。 採取後 10日目 ↓ 。 採取後 15日目 ↓ 。 と、 いったかんじで、ただただ小さくなっていきました。表皮があるのであれば、ある程度のかたちを残したまま[たとえばブドウの果実のように]中身から萎れていくのでしょうけれど、採取したときに そっと触ったかんじとしては皮が無い感じであったので、まあこんなふうな経過をたどっていくのかと、あるていど納得もしたりして。ということで、今回は スターゼリーを観察していたら全体的にちいさくなって消えてしまった・・というおはなしでした。ちなみに、今回スターゼリーを採取した、きゃつらがなんども出現している倉庫の裏。もいちど出たら、次回はその場所で、そのまま放置しながらの観察 を 予定してます。 指で直接触ったときに痺れるとか、あとで腫れる とか、爛れてくるとか、あとで 病気になるとか、 なにかとんでもない生き物が孵ったりとか、ある いは不幸になるとか・・・そんなこともとりあえ ずはなかったことも ご報告しておきますね。 いやいや・・ひょっとしてこれからだったり?笑。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」22
Mar 13, 2023

昨年はスターゼリーに遭遇したのに。 丸くて透明な、こんなビー玉みたいな物体を、自然のなかで発見されたたことはありますか? この物体はスターゼリーと呼ばれているらしく、今回は そんなスターゼリーを初めて投稿した回である昨年の2月分となります。 ↓直射日光の当たらない雨上がりの倉庫の裏手・・・そんな寒々しげに濡れたコンクリーとのうえに散らばる透明な玉。何度か目にしてはいたのだけれど・・スターゼリーなどという物体であることなど露とも知らず、見かけるたびに ● こんなとこに乾燥剤をすてたのは誰 ?とか ● またバランスボールがあるよとか ● ひょっとして芳香剤 ?とか ● カエルか ナメクジ類の卵なのかもとか、自ら そんなふうに軽く断じてた スターゼリー。そんなスターゼリーの 一連の映像が こちらです ↓ 。 ということで、この採取した物体を紙のうえに置いたのちしばらく観察してみることにしたのです。 つづく。 今回の採取した以前に初見したときは まさに小型 のバランスボールだとばかりおもって、ついつい蹴 っちゃったのです。そしたら バラけちゃったので そのときは ついつい あらら芳香剤だったのかな とも思ったんですね。 ちなみに触った感じ それは ふにゅふにゅ。つく づく不思議な物体です。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」のの
Mar 11, 2023

早期水稲の肥料設計の考え方。イネの植えられる田んぼでは、その田とその田に植えられるイネにあわせて、与える肥料の量がきめられます。 そうなんです、肥料を与えるだけ与えたとしたら、たとえば生育が栄養生長にはしりすぎてしまうことで早めに倒伏してしまい収穫が皆無になる場合や、イモチ病などの病害が多発したりすることになってしまいがちになりますから。また環境の面からいっても、イネの必要とする以上の成分を与えてしまえば、あまった肥料分は排水に乗って、あるいは地下水に溶けて河川や海に流れ込み、いずれヒトや生物たちへの悪影響 をおよぼすことになってしまいますから、注意しなければなりません。ということで、まずは与えすぎに注意しなければなりません。そこでイネが無駄なく吸える肥料の量をみきわめて、田植え前の水田に必要最小限の施肥していくわけですが・・・この作業を「田んぼの設計をたてる」といいます。具体的には、田んぼの土の性質やイネの品種、毎年の生育状況・栽培環境にあわせて肥料の種類や量をきめていきます。イネしか作らない田と、たとえば前作で野菜をつくったり、あるいは飼料作をつくっていた田んぼ、あるいは家畜農家で毎年家畜ふんが多量にはいる田では与えられる肥料の量や種類はちがいますし、また耕土の浅い深いといった差でも、田の水のあったかいところと冷たいところでも肥料の効き方はちがってきますからね。具体的には、水田のある場所の栽培環境に、土の性質、これに例年のイネの生育状況など ● 日照不足・冷水かんがい・整備田・秋落ち田・谷間● 酸性土壌・砂質土・腐食が少ない・漏水しやすい ● 活着不良・分けつ遅延・軟弱徒長・熟期遅延・倒伏といった項目をチェックし、それぞれの田への適当な施肥量を、いくつかある施肥設計のひな型のなかから検討していきます。ちなみに当店の基本的な設計例は、 側条施肥機使用の場合の3タイプと側条施肥機を使用しない場合の つぎの6つの型となっております。と、このようなかんじです。 よろしかったら、ご参考に。 →肥料など高騰対策の政府&県の補助金の話は こちら。 昼間は暖かい感じですが、まだまだ最低気温が10度に とどくことが少ない宮崎県海岸部。本年の田植えの最盛 期は やはり例年どおりの 3月25日から4月05日 くらいってかんじみたいですね。「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」kk
Mar 10, 2023

春雷とイネつくり考。イネつくりに必要なのは、なんといっても 水。イネの植わっている田んぼには 水は不可欠な存在です。なんせ田んぼは、水田ともよばれるほどですものね。そのようなイネつくりに必要な水を 田んぼに供給してくれる春の雷である春雷。古来より農民にとっては、大変めでたい雷とされてきたというのも[早期水稲のおこなわれる]農業の現場にいるとよくよくわかります。3月中下旬から田植えの始まる早期水稲栽培では・・・ 1月におこなわれる畔焼き・野焼き ↓ 用排水路の清掃 ↓ 2月にはいって、各自の田んぼの田起こし ↓ 2月の中下旬ころから上から順に水田に水を入れていくといった田植えに至る前の準備がおこなわれていくのですが、ちょうど水を入れる作業時に、雨をもたらす雷がなるというのは好都合でもありますし、なんせ縁起もよかなかんじじゃないですか。そのようなイネつくりと雷の縁起のよさ・相性の良さを、あらためて確認してみれば、 ● 雷が発生する時に、ひかるものが 稲光 ● 放電現象を 稲妻 であることも 皆様ご存じのことでしょうし、そしてなんといっても最大のポイントは 雷という漢字です。なにせ 田という字に雨を加えるとかみなり/カミナリになるのですから、もうなにをかいわんや。ことほどさように、イネをはじめとする農作物の成育に欠かせない水をもたらす雷は農業・農耕に欠かせないものであり、古来よりの農耕の神が火雷天神であるという事実にも、ただただ納得するばかりです。ということで今回は、河鍋暁斎の天満宮↑ を添えての、春雷とイネつくり考の回でした。 → 豊作をよぶ春雷の回は こちら。 平安時代以降の天神さまといえば菅原道真公ですが、左遷 されたことを恨んで宮中に雷を落としたというのに加えて、 亡くなられ延喜三年二月二十五日の丑の日に薨ぜられた際 の臥牛の件について考えれば、道真公ゆかりの牛という動 物は古来農耕〔田起こし〕に必要な動力であることでもあ ります。こうなると、学問のと併せて、農耕の神であると もいえそうですよね。 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの
Mar 8, 2023

豊作をよぶ春雷。古来より、農業にとって大変めでたい雷とされる春雷。その春雷が鳴る年は、農作物がよくできるといわれています。 雷がなる ↓ 雨がふる ↓ 水が大地を潤す ↓ その水によって作物がよくできるまず連想するのは、こういった図式でしょうか。たしかに、そう。水は植物の生育にとって大事ですものね。でもそれだけではないんです。雷が鳴ると、ほんとに土地が肥える・・・なぜに雷が鳴ると土地が肥えるのか。それは 雷の正体に理由があります。そう、ご存知のように雷は、 放電量は 数万~数十万アンペア 電圧は 1~10億ボルト 電力量換算 平均約90万メガワット超というものすごい電気。どれくらいすごいエネルギーかというと、石ができちゃうくらいすごい。たとえば 一定条件を満たした砂漠に雷が落ちると、ほんとうに石ができます。そんな雷由来の石を『Sand Fulgurites/ サンド・フルグライト』といいます。和名は、雷管石。 堆積物にある程度の空間が存在する大地/砂漠に雷が落ちる ↓ 砂地に撃ち込まれた電流は地中に流れ込む ↓ 電流はいろいろな方向にまがる ↓ 結果、電流の通路にあった石英の砂粒は完全に溶融 ↓ 溶解したガラス状の石英が固まり、石状になると、これが雷管石誕生のシステム。雷管石は雷の電流の足跡だというわけです。ちょっと 話がズレ気味ですが、冒頭のなぜに雷が鳴ると豊作になるかのかという話にもどれば・・それほどの雷が空中で鳴ると、 空気中のチッソがチッソ化合物となって地上に落ちてくるそれが『春雷がなる年は、農作物がよくできる』といわれる由縁です[降ってきた窒素化合物は植物に利用されますからね〕。こうやってみてみれば、昔の方々の観察力ってすごいですよ。そして人工物だと誤解されている向きも多い化成肥料のチッソも、雷と同じ原理で、空気中のチッソから取り出されています。 鉄を主体とした触媒上で水素と窒素を400 - 600°C、200 - 1000atmの超臨界流体状態で直接反応させることで、空気中からアンモニアの形で取り出します。 N2 + 3H2 → 2NH3 という化学式ですね。簡単に言えば、人工的に雷状態をつくることによって、空気中からアンモニアを生産しているわけです。これは ハーバー・ボッシュ法(Haber-Bosch process)といわれていて、 名前のとうりにハーバーさんとボッシュさんによって1913年に開発された技術となります。いじょう今回は、豊作をよぶ春雷の原理&付属した話のよもやま話の回となりましたー。 そういえば 映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の デロリアン号。過去の世界においてドクが雷をデロリアン の動力源にしたことがありましたよねえ<b>♪</b> 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの
Mar 7, 2023

活着の良い苗をつくる[水稲の苗編]。一般的な田植えの最盛期は沿岸部で例年並みの3月下旬になるとおもいますが、そんな早期水稲の苗管理の参考として毎年2月下旬に開催している早期水稲の栽培要旨となります。ご参考までに。 ↓さて、本日の勉強会は 水稲育苗のはなしが中心であったのですが、なかでも田植え後のスタートダッシュでつまづかないように「活着のよい苗をつくる」という点を中心に 話をしますと・・・そのような苗をつくるポイントとして大事なことが3つあります。1. 苗を徒長させない 2. 苗に肥料切れをおこさない 3. 苗の根の張りを良くするといったことが挙げられます。そこでそれぞれの注意点についての説明にかかりますと・・・1番の徒長に関しては ■ 播種量を多くしない ■ 発芽が1cmになるまでに、シルバーをはがす ■ 播種量を多くしすぎない ■ 徒長気味の場合はアクセル2号の300倍を散布するという点が大事になります。そのうえで、水のやり方と温度の温度管理を的確にすることで苗の徒長を防ぎましょう。具体的には緑化以後の昼間には、ハウスの肩をあけて通期を良くすることが大切になります。2番の肥料切れに関しては、本場が黄色くなる前の予防的な有機液肥3号の追肥施用をおすすめします。3番の苗の根の張りを良くするには、 ■ シルバーを剥がした際には、かん水を1日だけ我慢する ■ 「マグホス細粒」の箱当たり30-40gの追肥などをが効果的です。もちろん苗床の土にすでにマグホスをいれられている方も多いとは思いますが、そのような場合はアクセル2号のかん水施用もおすすめです。以上の3点の改善点を守られて、本年もがっしりとしたじょうぶな苗ができることを期待いたしております。 早期米の田植えは3月中。田植え後に ときには田に 氷が張ることもあるという無茶な/笑 コメづくりの 作型についての おはなしは こちら 。 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」のの
Mar 6, 2023

サクラ切るばか、切らぬばか?日本で人気のあるサクラ、そのなかでもとくにソメイヨシノに致命的な被害を与えるサクラてんぐ巣病 についての話のつづきです。この病気は、カビの一種であるタフリナ属菌の胞子が空中に飛散し、伝染することによって引き起こされる[こちら]ことをご説明してきましたが、今回はこの病気の対策編となります。そこで対策です。菌そのものに効く薬剤のないてんぐ巣病の対策・・・それは病気にかかった部分の枝を切り落とすことしかありません。胞子が形成される前、つまり葉がおちている休眠期に“茎・枝が異常に密生する奇形症状を示す”部分をひたすら切り落とすことが、現在わかっている唯一で最良の治療法なのです。あしたのジョーの打つべし打つべしにならって、ひたすらに切るべし切るべしになるわけです〔そしてこれも基本ですが、その切った枝は焼却処理〕。そこで気になるのは、このいっけんして原始的とも思える対策の効果なのですが、この対策を3年間徹底的に実施したサクラの名所の例では、てんぐ巣病の発生が1パーセント以下になったとのデータもあるとのことですから、その効果は絶大ですよね。一般的に この病気が激発した場合には、 そのサクラの名所の羅病樹がじつに6割を超えることもあるというケースのあるてんぐ巣病なのですから、この1パーセント以下に病気を押さえ込んだというその結果たるやじつに素晴らしい成果であるといえるでしょう。そしてこの方法には 忘れてはならないならない大事な点がひとつあります。それは、羅病した枝を切り落としたあとの切り口の処理作業が大切だということです。。ここに切るときにできたキズを癒す効果や消毒効果、そしてなにより菌の胞子が侵入しないようにする薬剤を塗布する必要があるのです。そうなんです、昔から「桜切るばか、梅切らぬばか」といわれているように、じつはサクラという樹は 枝を切るとその切り口からとくに腐れが入りやすい樹であるということを忘れてはなりません。そんなこんなで てんぐ巣病というやまいの蔓延する時代の、現代版サクラの生育管理に関する格言をつくるとするならば ● 切った枝の焼却処理をしないばか ● 切ったサクラ〔の切り口〕に薬剤塗布処理をしないばかといった格言があてはまるということになりそう です。よ。ということで 英名が魔女のほうき[こちら]でもあるサクラてんぐ巣病について、3回にわけてのおはなしでした。 急いでサクラの観光地にしようとしてついつい本数を 植えこみすぎたり、日照の少ない場所で とにもかく にも植えちゃったり などといった、ヒトの はやる 気持ちがてんぐ巣病を呼び込んでいるという面も、お おいに影響しているのかも~ですよ。 さらには天気、開花期に雨天の多すぎる年では次の年 の発生が助長されそうです。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」のの
Mar 4, 2023

桜・てんぐ巣病は水分の多い場所で発生しやすい。前回からの続きです・・・・サクラのてんぐ巣病の原因となるカビの一種・タフリナ属菌 は、いったいどんな生命活動をしているのでしょう。不明な点が多いとされてはいるのですが、おおよそつぎのような菌の生活史が考えられています。 花の最盛期がすぎた前後に縮れた葉の裏側の病巣部に子実を形成 ↓ 単独で新らしい個体となりうる、子実という細胞が層状になる ↓ この子実層の表面に成熟された胞子が多数できる ↓ この胞子が雨天日に、病葉を流れる雨滴に混じる ↓ 落下する雨滴から 胞子が空気中へと分散される ↓ 分散された胞子が、まわりのサクラの樹体にとりつくと、いったものです。その後、分散してサクラの樹にたどりついた胞子が、いつどのようにサクラのどの部分について樹体に侵入するのかは、いまだに謎とされているのですが、はっきりしているのは、伝染には水分・つまり湿度が重要な役目を果たしているという事実があります。それはサクラ、とくにソメイヨシノのてんぐ巣病が発生している場所からも推察できます。このてんぐ巣病という病気が発生しやすい場所が、河畔や沢沿い・谷間沿い、そして高原の濃霧地帯といった場所に生えているサクラに多いのです。加えて人為的な面からみても、桜の樹が密植されすぎている場所や、たとえば日当たりや風通しの条件の悪くなりそうな石垣や建物などの構造物の陰にあるサクラの樹で発生が多くなる事実からも検証されています。それはまた逆に、たとえば日当たりの良い場所に植えられているサクラや疎植されていて空気湿度の少ない場所では、てんぐ巣病の発生が少ないという事実からも推測することができます。ということで今回は、結果的にサクラを枯死させることにもつながるてんぐ巣病が多発しやすいのは ● 日照条件が充分ではない場所 ● 空気が乾きにくい場所 ● 空気湿度が高い場所 ● サクラの樹が密植状態になっている場所であるというおはなしでした。→前回の魔女のほうきの話はこちら。 急いでサクラの観光地にしようとしてついつい本数を 植えこみすぎたり、日照の少ない場所で とにもかく にも植えちゃったり などといった、ヒトの はやる 気持ちがてんぐ巣病を呼び込んでいるという面も、お おいに影響しているのかも~ですよ。 さらには天気、開花期に雨天の多すぎる年では次の年 の発生が助長されそうです。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」のの
Mar 2, 2023
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