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☆にゃあにゃのママ☆

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カテゴリ: 本
連城三紀彦さんの「日曜日と九つの短篇」。

その中から、ひとつだけ。

「 敷居ぎわ 」は、夫の浮気のため、離婚を考えて実家に戻ってきた直子と
父親のやり取りからなる一篇。
身ごもっている直子が、蝉の抜け殻を、蹲って眺めている。
抜け殻を、自分の身にだぶらせながら、妊娠のためにそれを食べたいと
考えていたという娘…女の性に、男(親)はついていけない。
髪を洗った直子が扇風機で髪を乾かしている時、父親が扇風機の風で
広がりすぎる娘の髪を、咄嗟につかむ場面。(絵になると思いませんか?)
娘の若い黒髪と年老いた父親の手の対比と、それに続く、結婚してから
母親に似てきたという直子の述懐が印象に残る作品。

「 幸福だと思う人生を生きることだけが幸福ではないさ 」という父親の言葉は
言葉遊びではなく、山も谷もある人生を長く生きてきた人の重みがあります。
母親を裏切ったことがないと何となく信じてきた父親が、実は浮気したことがあると
娘に告げ、娘はそれには答えず、迎えにきた夫に着いて家に戻ります。

世間で言う結婚適齢期を過ぎて独身でいる女性、姑との仲が思うようにいかず
悩む嫁、夫の浮気に懊悩する妻。
色々な痛みを抱えた女性が登場します。
端的な、男性への恨みや怒りの表現に終始する女性の私小説的な作品を
読んでは、救われない気分になることが多いのですが、憎んでいる相手の
衣服を縫い、それを裂いて、縫い直して手渡す・・・
その行為は、抑えに抑えた感情、秘められた痛み、哀しみを伝えてきます。


楽天ブックスでは売り切れなので、読みたいと思われた方は
図書館か、古本屋さんでお探しください。

日曜日と九つの短篇
三が日も終わり、明日から仕事が始まります。
お正月中に、主人が家の中を目いっぱい散らかしてくれたので、明日は
片付け作業で一日潰れそうです(涙





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Last updated  2008/01/03 10:23:01 PM


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