迦陵頻伽─ことだまのこゑ─

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2025.07.28
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カテゴリ: 浮世見聞記






かつて“ウサギ小屋”とも揶揄された戰後ニッポンの住宅事情を象徴する團地が、現代社會と人間の生活文化に及ぼした影響について、團地を舞臺にした映画作品に絡めて見ていく内容かと思ったが、


(※展示室内一部のみ撮影可)

“団地団”なる集團を結成した六人のクリエイターが團地愛とも團地論ともつかぬことをそれぞれ勝手に語り倒してゐるだけで、本題がイマイチ見えてこない。





かく云ふ私も成人する前年まで團地で育ったクチだが、その頃の記憶と照らし合はせても、地面(つち)の上の住まいだらうが、「長屋を積み上げたやうな」住まいだらうが、結局ニンゲンが平面か立体かの違ひで集まってゐるだけで、ヒトのヒトへの好奇は、何ら變はることはない。



それがクリエイターと云ふ好奇な表現を生業とする
人たちには、たまらなく魅力的なの素材(ネタ)空間に映るのだらう。

團地住まひしか知らずに育った經験として、あんな壁と床と天井の一枚を隔てただけの四方を大ぜいの他人に囲まれて長く生活するなど、いまの私にはとても耐へられない。

あそこを故郷だとは、いまも思ひたくない。








曰く、六代目三遊亭圓生は新宿區柏木町(現在の北新宿、西新宿界隈)に住んでゐたので、「柏木!」、

八代目林家正藏(彦六)は台東區稲荷町で「稲荷町!」

八代目桂文樂は上野の黒門町で「黒門町!」

現在さういふ名人がゐたら、

「○○團地!」「○號棟!」

だったりするんですかね──


と、實際に團地住まひの噺家がゐたことに引っかけて(二代目桂小南師のことらしかった)、客席を沸かせてゐた。





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最終更新日  2025.07.28 20:10:05
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