アルタクセルクセスの王宮址遺跡

アルタクセルクセスの王宮址遺跡

2005年01月22日
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カテゴリ: 映画
 夕方、ドイツ人のD、C及び日本人のK君と映画を見に行った。「House of flying daggers」(原題「十面埋伏」、邦題「ラヴァーズ」)、中国映画である。

 さて映画のほうだが、一応舞台は唐代末期(9世紀後半)の中国、反政府武闘組織と治安組織との攻防を背景に、三人の男女(チャン・ツィイー、金城武、アンディ・ラウ)の愛憎をめぐる話らしい。ところがストーリーはチャン・イーモウ作品らしくどんでん返しが多いし、しかもかなり荒唐無稽なところがあるので紹介のしようが無い。一緒に見たK君は「痴話喧嘩に唐とか反政府組織とか大袈裟な背景を付けただけ」とバッサリだったが、それも一理ある。
 先に褒めておくと、映像の色彩感覚は素晴らしいし(おそらくヨーロッパと思われる森や、竹林など)、マーシャル・アーツもまあお口あんぐりのすごい出来だった(スローモーションの多用は定番とはいえ、ちょっと食傷気味かな)。「マトリクス」を最初に見たときの興奮に似たものはあった。あと僕はあまり中国の女優とかに知識も関心もないのだが、チャン・ツィイーはどちらかといえば好みだな。
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 ところが映画の中身のほうはかなり???である。事前に思ったより露骨な流血シーンが多くてCは辟易しているだろうなあ、と思いながら見ていた。最後の大流血のシーンなんかタランティーノの「キル・ビル」を思い出してしまった。
 あとドイツ人と中国人(日本人も?)とではこの映画への感受性がかなり違うらしい。「おいそこ泣くところだろ」「おいそこ感動するところだぞ」というところでドイツ人の観客は笑うのである。ラブシーン見て笑うとはどういうことだ。感じ悪い。館内のドイツ人の反応を見ているほうがこちらとしては面白かった。
 最前列に座っているガラの悪いドイツ人たちがさかんに「ガイル!」(すげえ!)、「クール!」(かっちょいー!)と連発していたが(うるさいんだよ)、連中にはこの映画は悲劇ではなくコミックのようなものらしい。まああまりに荒唐無稽で笑うしかないシーンも多かったが。最後のほうの主人公三人の死闘のシーンでは、倒れては甦りなかなか死なないヒロインには観客たちは悲しむというより笑っていた。
 映画が終わって一緒に見たドイツ人二人に感想を聞いた。Dは「大袈裟過ぎて可笑しい。でもダメ」、Cは「前に中国映画を見てもう二度と見ないと思ったけど、今回もそう思った」とのことだった。僕は単純にアクション映画として楽しめたが、暴力的なのやわざとらしいのが嫌いなこの二人にチャン・イーモウの映画が合うわけもなく、選択を誤ったというべきだろう。

 その後飲んで帰ったが、駅前のバス停でトルコ人同士と思われる喧嘩の現場に出くわす。





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最終更新日  2006年08月09日 20時54分09秒
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