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・願いながら、祈りながら(乾ルカ)・徳間書店 単行本(ソフトカバー)・301ページ北海道の僻地にある「村立生田羽中学校生田羽分校」が舞台。分校というだけあって、1年生が4人、3年生が1人という分校。生徒たちと教師の成長を描いた小説だ。最初の章が先生の話だったので、先生から見た生徒の物語か・・・と思ったら、次の章からは生徒目線だった。分校だからこその友達とのつながり、分校であることによる辛さ。本校生徒との修学旅行の章はかなり辛い。本校女子4人の中に、分校女子1人が入っていくのはかなり大変だと思う。どっちの子の気持ちもわかるので、なおさら辛くなる。他にも、とても勉強ができるのに僻地にいることへの不満を募らせる男の子。みんなそれぞれに不満や不平があるけど、その子たちが成長していく姿は良かった。最終章はどうなるのかと思ってドキドキしながら読んだ。読後感はいい。中学生や高校生にも積極的に読んでもらいたい本だと思った。↓単行本リンクがなかったので文庫本リンク。願いながら、祈りながら (徳間文庫) [ 乾ルカ ]にほんブログ村
2019.01.31
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・殺し屋、やってます。(石持浅海)・文藝春秋 単行本(ソフトカバー)・239ページ副業、殺し屋。本業は経営コンサルタントをやっている富澤充。標的の殺害を引き受けると300万円。殺害完了で350万円が振り込まれる。オプションもあり。連絡係を2人通して、殺害依頼がやってくる。相手を調査し、殺害できるようなら着手。という短編集。殺し屋とは言っても、殺すシーンはさくっと。ほとんどが、ビールを飲みながらビーフジャーキーを食べ、殺し屋と連絡係や殺し屋の彼女と語り合うという話。石持さんお得意の、ちょっと気になる物事を語り合い、殺し屋さんが、おそらく正解であろう事を話す。殺し屋の話は怖そうでいいなーっていう人にはオススメできない。ほとんどビール飲んで語ってるからね。殺し屋、やってます。 [ 石持 浅海 ]にほんブログ村
2019.01.30
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・罪人よやすらかに眠れ(石持浅海)・角川文庫・256ページ『館』ミステリって書いてあるけど、これは館ものではないよな。あ、『館ミステリ』ではなくて『館』ミステリなら合ってるのか。7つの短編集。「業」を持つ人が招かれる館。その館には、6人の人物がいるが、全てが家族というわけではない。メイドらしき人、執事らしき人。そして謎解きをする、とても頭の切れる流麗な若い男性。館に招かれた人は、この流麗な男性・北良の話に導かれ、館を出ていくことになる。読後感はそれぞれ、良くない。いやーな気持ちになる結末のものもあった。なんとなく、続編が出てきそうな終わり方で、北良の謎も解き明かされず。もやもやするので、続きを出してほしいと思う。罪人よやすらかに眠れ (角川文庫) [ 石持 浅海 ]にほんブログ村
2019.01.28
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・ナオミとカナコ(奥田英朗)・幻冬舎 単行本・438ページTVドラマ化された作品。帯には『いっそ、二人で殺そうか。あんたの旦那』という衝撃的な文章が書かれている。望まない職場で、それでも有能に働く直美。夫のひどいDVに耐えながら、専業主婦の加奈子。加奈子の痣を見た直美が、DVされているということに気付き、加奈子の夫を殺害しようと計画する。目指すは完全犯罪。実行までの手順や、ごまかし方などいろいろと考えてはいるものの、読んでるこちらとしては、甘すぎる!としか思えない。前半はナオミの章。後半はカナコの章。それぞれの視点で描かれているので、この二人がどれだけ仲がいいのか、思いやりを持って接しているのかがよくわかる。だんだんと追い詰められていく展開になってくるが、どうしても犯罪者である直美と加奈子に肩入れして読んでしまう。「捕まらないで」「逃げて」と思ってしまう。最後の最後までドキドキして読めた。ドラマも観てたけど、所々の設定(年齢など)が違うだけで、ほとんどこの本のまんまだった。この本はすごい。ナオミとカナコ [ 奥田英朗 ]にほんブログ村
2019.01.27
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・ひと(小野寺史宜)・祥伝社 単行本・296ページ2019年本屋大賞ノミネート作品。僕『柏木聖輔』は、高校生の時に父親を事故で亡くし、大学生の時に突然死で母親を亡くす。実家は鳥取だが、東京の大学に通っていた聖輔。両親ともに亡くなってしまい、大学どころではなくなる。大学をやめ、好きだったバンドもやめ、どうしようと思っていた時に。総菜屋さんでコロッケを買おうとしたが、他の人に譲ってしまう。コロッケを買えるお金しか持っていなく、諦めようかと思ったところに、とても素敵な店長現る。その店長との出会いから、そこの総菜屋さんでアルバイトをすることに。ひとりぼっちになってしまった・・・と思っていた聖輔の周りに、いろんな人がいてくれるようになる。鳥取の高校時代の同級生、青葉。総菜屋の店長と奥さん。同じアルバイトの先輩たち。一緒にやってたバンド仲間。読み始めた時は、これはとことん暗くなるパターンかと思ってたが、まったくそんなことはなく。会話のテンポも良くて読みやすかった。というか、少し会話が多めかな。ちょっとイヤな男と、すごーくイヤな男が1人ずつ出て来るけど、それ以外はほとんどいい人。自分の事より人の事を考えてしまう聖輔を叱ってくれたり。励ましてくれたり。人に頼ることも大事なことなんだよと教えてくれたり。さすが本屋大賞ノミネート作品だなと思った。とてもいい話。最後の一文は特に良かった。純粋な聖輔、いつまでもそのままでいてほしいと思った。ひと [ 小野寺史宜 ]ランキングに参加しました。 ↓にほんブログ村
2019.01.25
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・火のないところに煙は(芦沢央)・新潮社 単行本・221ページ2019年本屋大賞ノミネート作品。この本はですね・・・ホラー嫌いな人、怖いの嫌いな人は読まない方がいいと思う。角川ホラー文庫とか読みまくってた時期があったけど、今までで一番怖かったかもしれない。第一話から第五話まで、そして最終話。短編のようで、すこーし前の物語とからみがある感じ。まず、第一話から怖い。ゾクゾクする。これを読んで、裏表紙をじっくり見ると、さらに怖い!第二話からはそれほどでもなく、じんわりと怖さが襲ってくる。そして最終話。もう心臓バクバク言わせながら読んだ。これはやばい。この本読んだけど、自分は大丈夫か?と思ってしまう。この本は昼間読みましょう。夜だときっと怖さ何割か増しになると思う。火のないところに煙は [ 芦沢 央 ]ランキングに参加しました。 ↓にほんブログ村
2019.01.24
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・希望が死んだ夜に(天祢涼)・文藝春秋 単行本(ソフトカバー)・268ページよく内容を知らずに読んだけど、これはすごい本だった。「希望」の「希」を「ねがう」と読むことからつけられた名前、「ネガ」14歳、女子中学生。彼女の家庭は貧困家庭。母親は過去の夫の暴力のため、少し強い言葉を受けるとパニックになり、仕事を長く続けることができない。収入も少なく、貧困家庭に。ネガの心の内を書き表しているシーンはかなりきつい。生活保護についても、何度も申請には行くものの、母親の実家が金持ちであることから、申請は通らない。まったく援助を受けることもできないのに!そしてネガは同級生を殺したと自供する・・・殺されたのはのぞみ。殺したとは言うものの、動機は一切黙秘するネガ。ネガは本当にのぞみを殺したのか?中山七里さんの『護られなかった者たちへ』でも貧困や貧困の連鎖、生活保護申請の却下など凄惨な状況を読んだが、こちらの『希望が死んだ夜に』は、中学生の少女目線なだけに、余計に貧困の苦しさに圧倒される。この本にも書いてあった、生活保護受給者をバカにするような言葉や、ネットでの袋叩き、確かによく見る。萎縮してしまって、本当に必要な人が保護を申請しなかったり。いろんなことを考えつつ読んでいった。希望が断たれてしまったネガとのぞみの苦悩。つらく悲しくなるような本だったけど、読後感は悪くなかった。まぁ、いろいろ考えるわな、これは。希望が死んだ夜にランキングに参加しました。 ↓にほんブログ村
2019.01.23
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・贖罪の奏鳴曲(中山七里)・講談社 単行本・298ページ御子柴礼司シリーズ第一弾。最初からすごい!弁護士が死体を遺棄しているシーンから始まる。誰が?弁護士?は?って思いながら読む。大部分は法廷や、そのために調査する御子柴の言動。対する警察の動き。悪徳弁護士のような始まりだったので、その気で読んでいた。担当する事件の1つが保険金殺人。この弁護士、悪徳なだけではない。14歳の頃に近所の少女を殺害し、死体を損壊。医療少年院に入っている頃の話が壮絶。そこでのいろんな人との出会いで、御子柴礼司は変わっていく。御子柴は結局いいヤツなのか悪いヤツなのか、どっちなのか?と思いながら読了。この作品の前に『連続殺人鬼カエル男』を読んでおいた方が良かったみたい。近々読もう。【中古】 贖罪の奏鳴曲 /中山七里【著】 【中古】afbランキングに参加しました。 ↓にほんブログ村
2019.01.23
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・どこかでベートーヴェン(中山七里)・宝島社 単行本・332ページ始まりは、前回のいつまでもショパンのすぐ後の話かと思っていたら、違った。ショパンコンクール後のニュースで、岬洋介の同級生だった鷹村亮が回想する。というタイプの小説。岬洋介の父親との確執や、突発性難聴に罹患した事がわかる所など、ヘビーな内容もある。音楽科のある高校に転入生としてやってきた岬洋介。同級生の鷹村はいいイメージを持たない。イケメンなのにそれを気にかけておらず、ピアノ以外には無関心。そんな岬に反抗心がある。岬がピアノを演奏した時から、それはクラス全体の気持ちにもなる。圧倒的なピアノ。そんな中、今までは音楽科で一番のピアノの腕前だったという春奈と鷹村は岬をかばう。豪雨の日に音楽科の数人と教師1人が崖崩れにより校内に孤立してしまう。通信手段もなくなり、岬が倒れた電柱を伝って対岸の民家へ向かう。無事連絡ができ、消防隊に助けられるが・・・岬が行った民家の近くで他殺体がみつかる。今作も、ショパンほどではないけれどもピアノ演奏のシーンは読ませてくる。それよりなにより、高校生の岬洋介が風変りすぎていちいち面白い。こういう所は昔からだったんだなぁとか。最初は岬の事を好きじゃないと思っていた鷹村亮も、だんだんと岬をほっておけなくなるところも面白い。犯人はいつものどんでん返し!ってほどではなかったけど、ほほぅ。とは思った。そしてラスト1文で度肝を抜かれた。びっくりしすぎてその部分は3回読んだ。どこかでベートーヴェン [ 中山七里 ]ランキングに参加しました。 ↓にほんブログ村
2019.01.23
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・いつまでもショパン(中山七里)・宝島社文庫・405ページ岬洋介シリーズ第三弾。タイトルの通り、今回はピアノ!ポーランドでのショパンピアノコンクールに岬洋介が出場する。が、ポーランドでは治安が悪く、大統領専用機が撃墜されたり、あちらこちらでテロが起こっている。コンクール開催期間中にも、コンテスタントが亡くなるテロが起こる。そしてコンクール控室でみつかる他殺体。第一発見者は全盲の日本人コンテスタント、榊場隆平。目が見えない彼は、臭いで死体を発見していた。今作は、コンクールに出場しているポーランド人の「ヤン」の視点で。ピアノの描写がかなり多いのも、出場者視点だからか。この曲はこういう所が難しいとか、指の動きがどうなるとか、中山七里さんはピアニストなのか?と思うほどの描き方。テロが題材になっているため、重くて残酷なシーンもたくさんある。それでも、ピアノが奏でている素敵な音楽があふれ出すようで、ピアノ演奏が緩衝材になっている感じがした。岬洋介の演奏を聴きたくなる本だった。いつまでもショパン (宝島社文庫) [ 中山七里 ]ランキングに参加しました。 ↓にほんブログ村
2019.01.20
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・十二人の死にたい子どもたち(冲方丁)・文藝春秋 単行本・404ページ映画化される(た?)というので読んでみた。自殺というより、安楽死を望む12人の少年少女が集まる。予定の場所に集まってみると、既に1人がベッドで死んでいる。このまま安楽死を決行するか、この死んでいる人はどうするのか?を話し合っていく。昔の洋画「12人の怒れる男」を題材にしたようで、話し合いをするかどうかの人数も、だんだんと賛成が増えていく。とにかく話し合う!作品だった。登場人物は少年少女12人+死体1人。死にたい子どもたちの名前はすべてカタカナで下の名前だけなので、ヤンキー風とかインパクトのある子の名前しか覚えられない。1人ずつ、自分の事を話していくあたりで名前がやっと頭に入った。メモしながら読むといいかもしれない。読後感は悪くはないけど、全体的に盛り上がりに欠けるような。ぬるっとした感じだった。これを映画化って、役者さん大変だろうなぁ。何か違うエピソードでも入れるのか、そんまんまやるのか。そこらへんはちょっと気になる。十二人の死にたい子どもたち [ 冲方 丁 ]ランキングに参加しました。 ↓にほんブログ村
2019.01.19
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・さよならドビュッシー前奏曲 要介護探偵の事件簿(中山七里)・宝島社文庫・409ページ『さよならドビュッシー』で早々と退場することになった、香月玄太郎おじいちゃん。曲がったことが大嫌いで暴言、暴力当たり前。暴言も「そこまで言う?」ということを、大音声でまくしたてる。そんなおじいちゃんが主人公の短編集。2話目の「要介護探偵の生還」では、玄太郎が脳梗塞になった時のことや、その後の車椅子生活になる過程、リハビリの状況などが描かれている。事件も起こらず、淡々とリハビリの様子を読んでいると眠くなりつつ・・・そんなところにドカン!とやってくる中山七里の不思議な力。目が覚める。最終話の「要介護探偵最後の挨拶」は、探偵が玄太郎から岬洋介に変わる。「さよならドビュッシー」を読んだ方なら、最後にため息をつきたくなるような話だと思う。さよならドビュッシーシリーズとは違い、音楽要素がほとんど出てこないので、そちら方面が苦手な方でも楽しめる短編集だと思う。「静おばあちゃん」シリーズとドッキングした「静おばあちゃんと要介護探偵」って本も出てるみたいなので、それを読むのも楽しみだ。さよならドビュッシー 前奏曲(プレリュード) 要介護探偵の事件簿 (宝島社文庫) [ 中山七里 ]ランキングに参加しました。 ↓にほんブログ村
2019.01.17
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・おやすみラフマニノフ(中山七里)・宝島社文庫・372ページ前作『さよならドビュッシー』に続く、岬洋介シリーズ第二弾。時間軸は、本作の前半部分とさよならドビュッシーがかぶってる。所々に、前作の登場人物がさりげなく登場。さりげなくない人も1人出てくるけど。今作はヴァイオリンを学ぶ苦学生が主人公。音大で、時価2億円のチェロが盗まれる。次には「学長モデル」とも言われているピアノ、スタインウェイも被害にあう。ピアノは盗まれたワケではなく、水を入れられて破壊・・・脅迫文まで届き、予定していたコンサート開催も危ぶまれる。指揮者が岬洋介に変わったことから、変化が起きていく。前作に続き、岬洋介の鋭い観察眼と行動に驚かされる。前作よりはミステリー要素が軽くなり、音楽要素が強くなった気がする。殺人事件までいかなかったからかな。中山七里作品にはどんでん返しが待っている!と思い、いろんなパターンを想像しながら読んでいて、途中までは「ほーら、やっぱりな」と思っていたのに、またしても最後にやられてしまった。次こそは!という思いで、シリーズの続きを読もう。【中古】 おやすみラフマニノフ 宝島社文庫/中山七里【著】 【中古】afbランキングに参加しました。 ↓にほんブログ村
2019.01.15
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・さよならドビュッシー(中山七里)・宝島社 単行本・367ページ『護られなかった者たちへ』が良かったので、中山七里作品を初期の作品から読むことにしてみた。第8回 このミステリーがすごい!大賞作品。16歳のピアニストを目指す少女・遥。スマトラ沖地震の津波で両親を亡くした、遥の従姉妹であるルシア。両親を失ったルシアは、遥の家で暮らすことになる。そしてある日の夜、遥の祖父・遥・ルシアだけの時に火災が起こる。目の前で燃えていく祖父、そしてルシア。病院で目覚めると、動くことはもちろん、話すことさえできない。皮膚はつぎはぎだらけになり、過酷な毎日。しかし、ピアノの特待生として入学するはずだった高校に通うため、懸命にリハビリを始める。簡単な曲さえも弾けなくなっているため、ピアノの先生も引き受けてくれない。そんな時に、岬洋介がレッスンをしてくれることに。ピアニストを目指す少女と、絡んでくるミステリー。全体的に面白く読んだし、ラストでびっくりした。でも「最初からわかってた」とか「よくあるパターン」という感想が多いのも納得。確かに、どこかで見たようなシーンも出て来る。これ、映画化もされてるから観たのかなぁ?とか、1回読んだか?とは思ったけど、どちらも記憶にない・・・ピアノに興味がない人や用語がわからない人はちょっと長く感じるかもしれない。練習の所や、コンクールは特に。ピアノコンクールと言えば恩田陸さんの「蜜蜂と遠雷」を思い出すが、どちらも文章で音楽を表現できるってすごいなぁと思った。映像がずっと浮かんでいたから読みやすかったんだと思う。シリーズの次の本もあるので、続けて読んでみよう。さよならドビュッシー (宝島社文庫) [ 中山七里 ]ランキングに参加しました。 ↓にほんブログ村
2019.01.13
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・そして、バトンは渡された(瀬尾まいこ)・文藝春秋 単行本(ソフトカバー)・372ページ帯には、『私には父親が三人、母親が二人いる。家族の形態は、十七年間で七回も変わった。でも、全然不幸ではないのだ』とある。主人公、優子は高校生。血のつながらない父親と2人で生活している。父親をお父さんとは呼んでなく、「森宮さん」と呼んでいる。と書くと、距離を感じるかもしれないが、まったく違う。とても楽しそうな親子。会話や優子の心の声からもそれは伝わってくる。学校でいろいろあったりもするけど、いなくなった2番目の母親梨花さん(こちらも血のつながりはない)から教えられた、「にこにこしてたら、ラッキーなことがたくさんやってくるよ」を実践すると、なんとなくまるくおさまる。全体的にほんわかした感じがあって、ずっと暖かい気持ちで読み進めた。高校の同級生以外には、性格の悪い人が出てこないのも大きな理由だと思う。優子の周りにいるのは、いつも心優しい人ばかりだからか、複雑な過程で育った優子もまた、素直で面白いいい子だ。この本もオススメ。そして、バトンは渡された [ 瀬尾 まいこ ]ランキングに参加しました。 ↓にほんブログ村
2019.01.12
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・おらおらでひとりいぐも(若竹千佐子)・河出書房新社 単行本・168ページ第158回芥川賞受賞作品。TVでこの作品のタイトルを見たとき、どこで区切るのかわからず、「オラオラ系?」と思ってしまった。「オラオラでひとり行く」と変換される自分の頭に苦笑。おら=桃子おばあちゃんのつぶやきから始まる。その方言がすごい!読めないー、濁点多いー。という最初の部分が終わると、読みやすくなった。74歳の桃子おばあちゃん。娘と息子、孫はいるけどあまり折り合いが良くなく、一人暮らし。夫は心筋梗塞で突然死。この夫を亡くしたあたりの文章が激しかった。文字でここまで悲しみを伝えることができるのか・・・と、「君の膵臓をたべたい」以来思った。実際、夫を突然死で亡くした自分はそんな感じではなかったけど。桃子おばあちゃんの、死に対する気持ちの変遷はよくわかる。積極的に死にたいわけではないが、いつ死んでもいいやと思う時。体のどこかがおかしいと感じて、不安を覚える時。どうでもいいやーと思っている時。などなど。ここらへんは同じだなぁと。題材的には死や家族との不和や体の不調だったりするので、暗い感じではあるけれども、そこをあまり暗く感じないのは、東北弁で書かれた桃子おばあちゃんの気持ちだからか。ほんのり温もりを感じる言葉。ちょっとネタバレだけど、孫ってやっぱりかわいいんだろうな。最後にほんわか気分になれた。おらおらでひとりいぐも [ 若竹 千佐子 ]ランキングに参加しました。 ↓にほんブログ村
2019.01.07
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・告白(湊かなえ)・双葉文庫・320ページ読んだことがあると思ってたけど、読んでなかったwどうやらDVDを観て、読んだ気分になっていたらしい。映画とは展開が違い、楽しんで読めた作品。自分の娘を殺された教師の告白から始まる。終業式の日のホームルームで、「自分の娘は、このクラスのAとBに殺された」と。第一章は、この教師が淡々と語る。そのために彼女がした復讐とは?いきなり怖い。第二章からは、クラスメイトの手記やAやBの考えなど。どの章もゾワゾワするような気持ち悪さ。中学生ってこんなに怖いこと考えてるのか?と恐ろしくなるほど。最後まで救いのない話ではあるけれども、湊かなえさんのグイグイ読ませる力はすごい。告白 (双葉文庫) [ 湊かなえ ]ランキングに参加しました。 ↓にほんブログ村
2019.01.06
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・凶犬の眼(柚月裕子)・角川書店 単行本・336ページ『孤狼の血』の続編。前作では刑事なんだかヤクザなんだかよくわからないガミさんがインパクトありすぎだったが、今回はガミさんの下で教えを請っていた「日岡」が主人公。孤狼の血のごたごたで、田舎の駐在所に飛ばされた日岡。のんびりとした日常を送る。このあたりがちょっとつまらなくて眠くなった。途中からは、やっぱりヤクザの抗争。真面目だった日岡が、だんだんとガミさん化していく所は面白かった。前作が強烈だっただけに、今作はそれほどではない。なんとなく、次作がありそうな感じで、次作ではもっともっとガミさん化した日岡が見られるんじゃないかと、そっちが楽しみでもある作品だった。凶犬の眼 [ 柚月裕子 ]ランキングに参加しました。 ↓にほんブログ村
2019.01.05
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・紙の月(角田光代)・ハルキ文庫・359ページ2014年に公開された映画の原作。夫と会話の少ない梨花が、銀行のパートに勤めに出ることになる。真面目で人の話を聞くことが上手な梨花は、その地域の老夫妻などから信頼を得る。梨花の夫が、非常にイラつく言葉を発する。なのに、梨花は「どういう事が言いたいんだろう?」と疑問に思っても聞かない。本を読んでて、何度も「聞けばいいのに」と思った。そんな頃に大学生と出会い、関係を始める梨花。はじめは、貢ぐという感じでもなく、二人で楽しんでいる感じ。なのに、いつからか梨花の支払いが当然になり。化粧品を購入する際に、財布にお金が入っていなく、たまたまお客様から預かった現金を使ってしまう。そこから横領がはじまる。犯罪も最初ってのは、こんなもんなんだろうな。すぐ返すから。ちょっと借りただけだから。あと、梨花を知る人たちの家庭の話もたくさん出てきて、不幸がいっぱいだった・・・読後感はあまりよくなかったが、読ませる力は角田光代さんならでは。紙の月 (ハルキ文庫) [ 角田光代 ]ランキングに参加しました。 ↓にほんブログ村
2019.01.03
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・フーガはユーガ(伊坂幸太郎)・実業之日本社 単行本・284ページ父親による、ひどい虐待を受けている少年「あっちの僕」を隣の部屋から心配しつつ見守る「こっちの僕」。ある日、この双子に変化が起こる。瞬間移動・・・というか、入れ替わる。それは誕生日の日だけ。2時間置きに事が起こる。虐待を受け続けた少年たちはだんだん大きくなり、この入れ替わりをまったく悪いことには使わず、ひっそりと入れ替わりを楽しむ。時には、入れ替わることによってヒーローにもなる。深刻な出来事や陰惨な出来事なども起こってくるが、フーガとユーガでずっと協力していく。伊坂幸太郎さんの作品は、会話のテンポも良くよみやすい。前回読んだ「重力ピエロ」も兄弟の仲の良さが伝わるいい作品だったが、このフーガはユーガも兄弟愛がすごい。やっぱり伊坂幸太郎さんの本を集めてみようと思った作品だった。フーガはユーガ [ 伊坂幸太郎 ]ランキングに参加しました。 ↓にほんブログ村
2019.01.01
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