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11日に時事通信社が北京から伝えたきたニュース。日本の大手新聞各社はスルーしちゃったようですが、ニュースサイトに転載されていました(Infoseek楽天ニュース)。【北京11日時事】中国に進出した日本企業の総経理(社長)を含めた邦人計4人が2005年以降、輸入品をめぐる関税逃れなど「普通貨物密輸罪」に問われ、上海などの裁判所で相次いで有罪判決を受けていることが11日分かった。中国に製品や部品を輸入する際、価格の過少申告や輸入物品の虚偽申告で関税などを逃れようとしており、上海では今年9月、日本企業で総経理だった男性が懲役2年の実刑判決と350万元(約5250万円)の罰金を科され、控訴中で現在も拘束されている。関税逃れと言うことで摘発され、実刑判決を受け、拘束されている日本企業の総経理(経営責任者)が中国にいらっしゃると言う話です。"脱税行為"だから犯罪なのですが、きっとビジネスを成り立たせていく上で仕方なく行った行為なんだと思います。中国で製造やアッセンブリーを行っているメーカーさんにとっては、日本などから中国に輸入される原材料やパーツを、いかにスムーズに通関を通すかが命綱です。通関でもたついて予定期日を過ぎても原材料やパーツが工場に届かなければ、ラインは止まってしまいます。それでも、工場の労働者にはお給料を払わなければなりません。出荷も遅れるわけですから、販売店や顧客からの信頼を失い、多大な損害が生じることになります。日本のように、ある程度システマティックに通関業務が行われ、陸揚げされて中何日で通関完了と読めるのなら良いのですが、中国の場合はそんな甘くはありません。税関の方と"仲良し"にしていれば優先的に通してもらえたりしますが、"仲良しでない"と逆に意地悪をされてなかなか通してもらえないかもしれません。ときどき日本の時代劇で、関所のお役人さんに"袖の下"を渡してこっそり通してもらうようなシーンを見かけますが、まぁあ~いう感じもアリなのです。ですから、中国外からの輸入品を扱う企業の多くは、税関の方と"仲良し"になるために、ご飯をご馳走したり、キャバクラにご招待したり、最新のケータイをプレゼントしたり、本社のあるアメリカや日本やヨーロッパの国に視察旅行にお連れしたりします。これは贈賄行為とも言えますし、イケないことだと分かってはいるのでしょうが、「ウチの会社だけはそんなことはしない」と正義を振りかざしたとしても、通関が滞るだけ。ライバル企業のほうは税関の方と仲良くしているわけですから、仲良くしていなければ不利を被る可能性が大きくなります。通関業務をスムーズにしていただくための税関当局との"関係作り"あたりまでですと、まだ"グレイゾーン"なのかもしれません。けれども、企業側にも税関当局にも、更なる"欲"が出ちゃうわけです。企業側は関税をできるだけ安く済ませたいですし、税関の方はリッチな企業の皆さんともっと仲良くしたいと思っちゃうわけです。ライバル他社のように、輸入品の価値を過少申告したでも見逃してくれる、ような"理想的関係"を税関当局と築くことができれば、価格競争力までアップするはずです。本社から課せられた中国でのミッションを達成しようと真剣に頑張っている日本人マネージメントならば、そうしちゃうかもしれません。過少申告とか虚偽申請までいっちゃうと、さすがにグレイとは言い難いわけで、時事通信社の報道にあるように、"普通貨物密輸容疑"などで摘発されたりしまうのです。税関にもグルになっている方がいると思うのですが、そういう方々が収賄で摘発されたのかどうかは不明です(たぶん何らかの処分は受けてると思いますけど)。とりわけ税関-密輸となると、『アモイ事件(遠華密輸事件)』が有名です。7年前に発覚した事件でありながら、カナダに逃げ延びた主犯格の頼昌星さんが、中国共産党中央政治局常務委員で江沢民さんの仲間だった賈慶林さんのことを、胡錦濤さんたちにチクるのではないか、と言うことで、最近また話題を醸し出しているようですが(産経新聞中国総局記者・福島香織さんのブログ『北京趣聞博客』にわかり易い解説記事があります)、当局も過敏に反応しているのかもしれません。この手の脱法行為に関しては、日本企業だけではなく、中国企業も欧米企業も様々なところでいろいろと摘発されていますから、日本企業の総経理が実刑を喰らった、と言う日本向けのニュースだけで、また「日本企業潰しだぁ」などと決めつかないほうが良いと思いますけど。私が北京でお勤めしてたときは、あまり税関とはご縁が無くて助かりましたが、税務当局や工商行政管理局などのお役人さんと"仲良く"しておく必要はありました。ライバル他社がお役人と仲良くして優遇されているのに、こちらがキレイごとを通して意地悪されてしまっては、競争力に差がつき、大きな不利を被りかねませんから、これはもうある程度やるしかなかったのです。実刑になってしまった日本人総経理の場合もきっとそうだと思うのですが、日本人の責任者が率先して、お役人を接待しようと贈り物をしようとか、言い出すことはほとんど無いと思います。多くの場合、中国人の幹部やマネージャーが言いだしっぺであるはずです。「Aさんとの関係を強化するとうまく行く。私の知人のBさんが仲介できる。ライバル社はCさんと仲良くしているようだが、Aさんのほうが"実力がある"からライバル社より有利にしてもらえる....。」まぁ、例えばこんな感じでしょうか。もちろん、接待の場に日本人の責任者が連れ出されることも多いでしょうが、"実弾攻撃"のほうは中国人の幹部やマネージャーが"汚れ役"を演じるわけです(ピンハネなどによって"役得"になる場合もありそうですが)。日本人総経理はギリギリの判断を迫られるでしょう。日本の本社はコンプライアンス強化と言ってきているわけですし、"工作資金"の財務処理だって考えなければなりません。日本人の責任者に相談すれば「ダメだ」と言われると思い、或いは日本人をトラブルに巻き込まれたくないと言う気遣いから、中国人幹部が独断で"工作"を行う事だってあるはずです。日本人が直接関わっていないケースも多いはずです。それでも大規模な摘発があれば、経営責任者である日本人総経理(社長)が責任を問われることになるでしょう。「宮内さんが勝手に行ったことで、私は知りませんでした。」という感じで主張しても、総経理(社長)という肩書きを持っていたら、簡単には納得してもらえないでしょう。私は中国における違法行為や脱法行為を奨励する意図はありませんが、いまの中国で経済活動を行っていき、それなりの成果を挙げるためには、怪しげと思う領域に足を踏み込む必要が生じることになるかもしれません。日本の独資を含む中国の法人で総経理である日本人は相当な覚悟が必要だと思います。できることなら、信頼できる中国人幹部に総経理(社長)というタイトルを明け渡し、自らは董事長(会長)か副董事長(副会長)に棚上げされるのが良いかもしれません。総経理には日常的な業務の責任がありますが、董事長や副董事長にはありませんから。またこうしたコンプライアンス上のリスクを回避するために、日本側は敢えてマジョリティーを取らない(出資比率を50%未満におさえる)というのも手だと思います。中国人同士の話し合いで丸くおさめてもらいましょう.....。
2006.11.14
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日本のテレビCMは15秒が基本になっています。番組の中で放送CMは30秒が多いのですが、番組と番組の間に放送される"スポット"と呼ばれるCMはほとんどが15秒です。放送時間帯に柔軟性のある"スポット"のほうが回数も多くなり易いので、CMのクリエイターは15秒を基本にアイディアを考えることが多いのです。中国では15秒CMは日本ほど多くありません。5秒、15秒、30秒、60秒といろんな長さのテレビCMが放送されています。特に5秒や30秒のCMが日本と比較すると多く放送されています。ゴールデンタイムでも放送される欧米系のブランドを中心にした60秒CMは見応えがありますが、ブランドや企業の名前を叫ぶだけの5秒CMが立て続けに何本も続くと、ウンザリしちゃいます。だからなのでしょうか?なんと、中国中央電視台(CCTV)が、7.5秒のテレビCMを導入することになったです。60秒(1分)を半分にして30秒、また半分にして15秒、それをまた半分にして7.5秒と言うわけです....。はたまた、15秒を3等分してセールスするより、半分にしたほうが手間がかからないのでしょうか?儲かるからでしょうか?7.5秒のCMを採用するのは、CCTV-1チャンネルで毎日午後7時から放送されるニュース番組『新聞聯播』の直後の広告枠で、レギュラーのテレビCM枠としては中国で最も高い時間帯です。この広告枠には"定価"が設定されておらず、11月18日にオークションが開かれ、最も高い金額で入札した企業が放送する権利を獲得すると言う仕組みです(厳密には、曜日や期間、CM枠内での放送順など、様々なパラメータが加わって競札にかけられるのですが)。CCTVのウエブサイトではこの7.5秒CMを"自画自賛"して売り込みに賢明なご様子です。『7.5秒テレビCMは、中国のテレビ広告のレギュラー・フォーマットになるだろう!!』7.5秒テレビ広告枠は、市場環境、広告主の需要、さらに視聴者も含め、広範囲にフィージビリティ・スタディを行った結果、誕生したのです。7.5秒テレビCMこそ、中国のテレビ広告のレギュラー・フォーマットとなり、テレビ広告の歴史に新たな1ページを刻むことになるでしょう。『7.5秒:ブランド時代のテレビ広告のフォーマット』5秒のテレビスポットは、中国のテレビ広告の中において、ブランディングの補完という重要な役割を演じてきました。しかし、メディア環境が変化し、情報の量的激増と分散化が進む中で、広告メッセージ伝達の最適化を目指した場合、5秒スポットは7.5秒に取って代わられるでしょう。7.5秒スポットこそ、広告フォーマットの多様化に拍車をかけるのです!!単独利用---5秒よりもオーディエンスの認知と記憶は高まるはずですし、クリエイティブのアイディアも広がるでしょう。コンビネーションでの利用---15秒スポットや30秒や60秒の長尺CMと組み合わせて利用する方法。7.5秒はゴールデンタイムなどで利用し、告知的機能に絞り、他の時間帯の長尺CMを放送します。5秒CMが守備的だとすると、7.5秒CMは攻撃的と言えるでしょう。7.5秒をティーザー(キーメッセージを隠した予告広告)に利用し、長尺CMに期待を集めさせるのも面白いでしょう。とにかく、クリエイティブのアイディア次第です。CCTVはテレビ局なので、テレビ以外のメディアと併用しましょうなんて言えないとは思いますが、インターネット経由で、より詳細な情報やメッセージを獲得したり、ブランドの擬似体験が可能になった現在の環境において、テレビ広告の果たす役割も変化しています。オーディエンスの細分化が苦手なテレビ広告を"メッセージのばら撒き役"として機能させるとするなら、頻度(広告の放送回数)を稼ぐことが必要でしょう。広くばら撒くコミュニケーションですから、ほんとうに届いて欲しいオーディエンスに的中させるためには、頻度が必要なのです。いっぽう、インターネットではテレビよりも深いコミュニケーションが可能ですし、コストも安くつくはずなので、メッセージ量やコミュニケーションの深さは、インターネットに任せてしまえば良いわけです。こうしたメディア・ミックスにおいて、コストパフォーマンスを考慮すれば、15秒や30秒のテレビ広告ではなくて、5秒とか7.5秒といった短時間のテレビ広告でも構わないはずです。つまり、オーディエンスのアテンションを引くようなキーワードを埋め込んだ5秒や7.5秒のテレビ広告で頻繁に放送し、そのキーワードに関心を持ったオーディエンスがググるなどしてインターネットでより多くのメッセージを得ると手法ならば、30秒CMを1回やるより、15秒CMを2回やるより、7.5秒CMを4回或いは5秒CMを6回放送したほうが、パフォーマンスに優れているはずです。でも、それだったら5秒CMでいいんじゃないの?わざわざ7.5秒の広告枠なんか設けなくとも....。と言う疑問に対しても、一応CCTVは答えています。『7.5秒テレビスポットは、パフォーマンスが優れている!!』最新の脳神経化学の研究によると、記憶すべき事象が発生して7~8秒後に、大脳の血流と酸素量のシグナルは最大限に上昇します。また北京師範大学心理学院の研究者によると、最良の広告効果を得られる最短時間は7~8秒とのこと。短期的な記憶に留めるべき事象は、発生と同時に忘却が開始されますが、6~9秒あたりからは安定していきます。CCTVのサイトでは、血流と酸素量や忘却曲線のグラフまで持ち出して、5秒スポットよりも7.5秒スポットのほうが効果的であることを主張しています。広告効果や効率については様々な数値や指標で測れるようになりました。テレビ広告では視聴率や放送回数をパフォーマンスの指標としてプランニングや事後評価に利用します。ところが、CMの秒数(長さ)と効果や効率の関係にはいまだに定説が存在せず、広告料金と直接関係する要素でありながら、科学的な分析と議論を避ける傾向にすらありました。この問題を単純化するなら、「30秒CMは15秒CMの2倍効果があるか?」ということです。これは新聞広告などにも言えるわけで、例えば全頁広告が全5段(1/3頁)広告の3倍以上の効果があるのか定説がありません。広告効果と広告料金が合理的に符合しなければ納得してもらえない現在の広告環境において、媒体社や広告会社にとって不都合な議論でもあるからです。この場合、7.5秒スポットの効果が5秒スポットの1.5倍以上で、料金が1.5倍未満であるなら、広告主にとってパフォーマンスが優れている、と言えるのでしょうが、実証するのが難しいでしょう。そもそも、テレビCMの効果は秒数よりもクリエイティブにより依存する、と言われたりするわけで、クリエイターのご意見も参考にしなければなりません。というわけで、欧米系広告プロダクションのクリエイティブ・ディレクターが7.5秒広告を一応賞賛する意見をCCTVのサイトに寄稿しています。タイトルの『ほんとに不思議な7.5秒』というタイトルには、戸惑いの様子も感じますけど....。私たちクリエイターにとって60秒が理想的な長さで、30秒は標準的、15秒が何とか受け容れられる長さで、5秒だと感動をクリエイトすることはできません。でもテレビCMの短時間化とローコスト化は時代の流れでもあり、最近のカンヌ(広告フェスティバル)でゴールド(金賞)を獲得したテレビCMの大部分が短尺(15秒)の作品になっています。例えば、北京オリンピックのスポンサーである『青島ビール』が、アーチェリー、陸上競技、バスケットの3種目を使って20秒のテレビCMを用意するくらいなら、「酔う」という一語にメッセージを集約させて7.5秒のCMにしたほうがインパクトが強まるかも知れません。7.5秒は5秒と比較してより多くのクリエイティブなスペースがあるし、10秒と比較すると鋭いし力がこもる感じがします。7.5秒であっても、様々なクリエイティブの手法が利用できるはずです。ブランドや商品中心の訴求ももちろん有りですが、ストーリーもつくれますし、ユーモアがあるのも、オーディエンスに考え込ませることも可能です。ローコストになるとは言いたくないけどね.。確かに5秒だと、企業名かブランド名か商品名のいずれかと、タグライン(企業やブランドの端的な説明文)くらいしか入りませんが、7.5秒だとちょっとした工夫ができそうな感じがします。いま流行りの広告主サイト誘導型のテレビCMにも効果的に利用できるかもしれません。そして、何よりもロゴのCGと企業名かブランド名だけの耳障りな5秒CMが中国のテレビから減ると言うことは、オーディエンスにとって歓迎すべきことかもしれません。
2006.11.12
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