ちゃいにーずティー

ちゃいにーずティー

2005.09.11
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カテゴリ: イギリス看護


看護学生といっても、イギリスの学生たちは、日本とは違い、まだ社会に出たことのない20代前半のお嬢さんたちではなく、様々な世代、バックグラウンド、人種、そして、社会経験も豊富な人が多い。
かくして、私の受け持っている看護学生のリンダは、20年の介護の経験を持つ、50台のお孫さんまでいる、スーパーおばあちゃんだったりする。

50台の介護のプロに、何をどう教えたらいいんだろう…、と最初は戸惑った。なにせ、彼女のほうが、英語は卓越なのはもちろん、経験も豊富(もちろん、ナースとしてではないが、病院での介護経験20年…)、世代も上、となれば、さすが(?)の麗秋もひるんでしまう。
さらに、彼女は、最終のセメスター、つまり、看護免許を取る一歩手前まで来ているのだ。

ちなみに、彼女とは5週間ともに勤務をこなし、アセスメントをして、彼女の最終プレースメントの合否を私が決定しないといけないのだから、責任重大。
普通なら、グレードの高いナースがメインのプリセプターとなってアセスメントをするのだが、リンダのメインプリセプターのジャッキーはホリデーで3週間ほど病棟にいない。つまり、ほとんどのところ、私が専任のプリセプターとして彼女の世話をしないといけないことになってしまったのだ。

ところで、私は別に看護学生と働くのが嫌なわけではない。
看護学生と働くと、自分の普段の行動を振り返ることができるし、看護学生が次から次へを投げ掛けてくる質問に答えるだけでも知識の復唱になり、さらには、知識不足だった部分を逆に補えたりもする。もちろん、配薬などはいつもの2,3倍の時間がかかるし、包交するのでも、患者さんとの1対1の会話ではなく、1対2でレクチャーをしながらコミュニケーションをとるのだから、普段の2倍の脳ミソを使うことにもなるのだが、、、それでも、私は学生を持つことは自分のプラスになると思っている。

ただ、リンダの場合、最終のセメスターで彼女の合否が自分の肩にのしかかってくることもあって、少し、いや、かなりのプレッシャー。
しかも、20枚はあるだろうかというアセスメントの書類に一通り目を通すだけでも外国人の私にはかなりの時間を要するのだ。

はぁ~。Lisaの世話だけで、今の私にはいっぱいいっぱいなのになぁ~。

ただ、幸いにも、リンダはかなり優秀な学生で、学ぶ姿勢はしっかりしているし、包交も難なくこなし、申し送りをさせれば口達者(当たり前だけど…)、さらには、記録も私よりずっとまとまった文章で書けている。

…どうやら彼女の合否を悩むのは、骨折り損のくたびれ儲けだったようだ。

ところで、彼女には偶然にもLisaと同じ16ヶ月になるお孫さんがいて、よく赤ちゃん話に花が咲く。
いついつ第一声を発しただ、最初の一歩は何ヶ月だっただという話から、さらには、リンダのお孫さんは最近ナーサリーに行き始めたのでナーサリー秘話などなど、とにかく暇があったら赤子の話題にそれてしまう。
そうこうしているうちに、写真を見せ合ったり、ナーサリーのパンフレットをもらったりと、ふと気がつくとおばあちゃん学生と仲良しこよしになってしまっている麗秋である。





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最終更新日  2005.09.12 04:41:23
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