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先日、アメリカ・ハリウッド恒例の第81回アカデミー賞授賞式にて日本からノミネートされた『おくりびと』(滝田洋二郎監督)が外国語映画賞、『つみきのいえ』(加藤久仁生監督)が短編アニメーション賞をそれぞれ受賞する快挙を成し遂げました。権威あるアカデミー賞において日本映画の底力を見せ付けたといえるこの話題ですが、奇しくもハリウッドの映画産業をテーマにした今週の『ゴルゴ13』アニメ版に先駆けて絶妙なタイミングでの出来事となりました。〔Target.46:世紀末ハリウッド〕 原作:リイド社SPコミックス第120巻収録(1996年初出)CAST リー:三木眞一郎 ロイ:樋浦勉 ジミー:原康義 アラン:佐々木敏 クー:室園丈裕 デイブ・マッカートニー:千田光男 アメリカ・ハリウッドへの進出を目指す香港の映画スター・リーは、マネージャーのロイたちと共にニューヨークに乗り込んで新作映画の撮影準備に取りかかっていた。だが、ブロンクス地区を訪れた彼らをストリートバスケットのプレイヤーに扮した刺客たちが襲撃、ボディガード2人とロイの息子のクーが凶弾に倒れてしまう。 リーたちを狙ったのは、彼らの映画制作を快く思わないアメリカ国内の勢力である可能性が高かった。こんな状況では映画は作れないと諦めかけるリーに対し、ロイは何としても彼と映画を守り抜くべくゴルゴ13に接触していた。リーたちの前に現れたゴルゴ13はボディガードは引き受けないと依頼を断ろうとするが、ロイは警護ではなくリーを狙う敵の排除とそれを指示する人物の抹殺という形で依頼。香港映画の未来のためなら自分の一族すべての命を差し出しても構わないと言うロイに対し、ゴルゴ13はある条件を提示する・・・ ニューヨーク・ブロンクスでのリーの映画の撮影が始まった。その最中、建物に潜むスナイパーやエキストラの役者に混じった刺客がリーの命を狙ってくるが、周囲に身を潜めたゴルゴ13の狙撃によって悉く排除され、撮影は順調に進む。 リーの命を狙う敵を動かしていたのは、米国防総省の諜報部門であるDIA(米国防情報局)のアランとアメリカ映画産業の関係者であった。彼らにとってハリウッドの映画産業は単なる娯楽ではなく、アメリカの価値観を広く世界に喧伝するための重要な国家戦略であり、香港映画等の外国映画のヒットによってハリウッドの映画産業が衰退し、映画による国家戦略に影響を与えることを恐れていた。そのため、彼らは完成すれば大ヒットが予想されるリーの映画の制作を何としても阻止しようとしていた。リー側にゴルゴ13が付いているとの情報を得たアランは怒りを募らせる・・・ 車で移動中のリーは映画の撮影が順調に進んでいることに安堵するが、ゴルゴ13は敵が相応の準備をして仕掛けてくると予測する。と、その時、狭い路地内でリーたちの車が不審な車両に前後を塞がれ、頭上のビルに潜んだ複数の敵から銃撃を受けた。ゴルゴ13は前方の敵の車を強引に押し出させてビルにぶつけて排除し、後ろのバンを手榴弾で足止めすると、車を降りて擱坐したバンの中にいた敵兵たちを射殺する。敵が持っていた武器の中にはMP5SD3があり、相手は高度な訓練を受けた特殊部隊らしい・・・ ゴルゴ13は更なる敵の攻撃を警戒し、ブロンクスにある華僑のビルにリーたちを移動させる。このビルは窓ガラスがすべて防弾化され、各部屋にカメラが設置されて管制室でモニターできるようになっていた。ゴルゴ13は敵が今夜仕掛けてくると予測し、各階を早く移動できるようエレベーターの稼働速度を調整してリーとロイと共にビルに立て籠もる。 そしてその夜、トラックと強襲ヘリに分乗したDIAの特殊部隊がニューヨーク市内の停電に紛れてリーたちのいるビルに退去して攻撃を仕掛けてきた。アラン自ら指揮車で陣頭指揮を執る中、敵部隊はビルの正面玄関から突入を試みるが、5階の窓からゴルゴ13の攻撃を受け、周囲に展開していた狙撃班も排除される。敵部隊は強引に玄関を破って突入してくるが、ゴルゴ13はエレベーターで移動して1階の敵部隊を殲滅。1階だけでなくヘリで屋上からも突入してくる敵部隊に対し、ゴルゴ13はフレシェット式徹甲弾にカスタムしたPTRS1941対戦車ライフルを持ち出して9階に到達した敵部隊を床下から狙撃して殲滅するが、敵の指揮官はゴルゴ13も巻き添えにせんと手榴弾を抱えて自爆する。その隙に1階から侵入してきた別部隊が8階の管制室に突入し、リーとロイは追い詰められる。敵指揮官はリーを射殺しようとするが、ロイが盾となって銃弾に斃れる。そこへゴルゴ13が駆け付けて敵兵と銃撃戦を繰り広げるが、多勢の前にゴルゴ13の残弾は銃弾と40mmグレネード弾が1発ずつになってしまう。ゴルゴ13は最後の銃弾で天井のハロゲンガス消火装置のノズルを狙撃して室内にハロゲンガスを放出させ、管制室のシャッターをすべて下ろす。充満するハロゲンガスによって急激に気圧が上がっていく中、ゴルゴ13が窓の一つをグレネード弾で破壊。その途端、室内と外気の気圧差によって室内の高圧ガスが一気に外へと吹き出し、敵兵たちは一人残らずビルの外へ吸い出されていった。 敵を蹴散らしたものの、ロイはすでに虫の息だった。だが、ロイはどうせこの依頼が成功すれば自分の命はなかったのだとリーに告白する。実は、ゴルゴ13と行動を共にする過程で彼の攻撃の秘密を知ってしまうことになるロイに対し、ゴルゴ13は依頼完了後に彼の命を要求、ロイはそれを承諾して依頼したのだった。ゴルゴ13は敵がDIAであることを知り、依頼の遂行を約束、ロイは安堵して息を引き取る・・・ 指揮車にいたアランはDIAの精鋭部隊が全滅したのを目の当たりにして逃げ出そうとするが、その前に現れたゴルゴ13の銃弾に斃れたのだった。○○○○○○ ハリウッド進出を目指す香港の映画スターとその前に立ち塞がるアメリカ映画産業の暗部という構図を描いた本作。結構政治色が強いエピソードのためアニメ化されるとは思ってませんでしたが、政治的な部分をある程度省いてゴルゴ13の人間離れしたアクションに重点を置いた形での映像化となりました。 原作は香港の中国返還の3年前に描かれただけあって、リーが香港返還後に中国政府の政治的プロパガンダに借り出されるのを嫌って自由の国アメリカへの進出を目指すという理由が語られていますが、この辺は流石にアニメ版では省かれています。また、本作のキモともいえるアメリカ映画産業の政治的意味については、原作ではリーの命を狙うDIAのアランとハリウッドの映画産業の関係者たちがハリウッドの将来戦略について討議するシーンがあり、ハリウッド映画がアメリカの消費文化や価値観を世界に伝播させ、それに関連する様々なアメリカ製品の宣伝と消費拡大をもたらしてきた重要な国家戦略であったが、今やその足下たるアメリカの子供たちの嗜好は日本のアニメ作品に向かいつつあり、このままでは将来ハリウッドは世界を引っ張るソフトコンテンツを持てなくなるという彼らの危機感が描かれているほか、アランも米映画産業を育てたのは自分だと自負し、ついにはDIA長官の指示も仰がずに独断で特殊部隊を指揮してまでリーを消そうとする尊大なキャラクターとして描かれています。アニメ版では原作からは多少端折られているものの物語の基本は押さえた形になっていますが、原作の日本アニメ云々が省かれたのはTVアニメに力を入れてるテレ東だからかなどと勘繰ってみたり(笑) 最終的にアランはゴルゴ13によって始末されるわけですが、原作では後日リーの一件の報告を受けたDIA長官がアランに対して「バカなことをしてくれたようだ」と呆れ、「アメリカ先住民を殺戮してこの地に乗り込んだ自分たちが許されるとすれば、それは誰にでも成功できるチャンスを与えているからだ」という考えの元、リーたちの方がずっと自分たちの祖先と同じ精神を持っているとして彼らを受け入れる決断を下すラストシーンがあり、アランの行動が結局は彼の独り善がりでしかなかったことが描かれていますが、アニメ版でこのラストシーンが省かれたのは残念・・・ そんな中、リーの命を狙う敵とその黒幕を排除するという形で実質的にリーを警護する仕事を引き受けたゴルゴ13は、DIAがけしかける特殊部隊を相手に単身で大立ち回りを演じることになりました。原作ではホットドッグ屋のオヤジに化けた刺客まで見抜いて片付け、襲撃に失敗して態勢を立て直そうとする敵兵たちを「襲撃に失敗した場合の最善策は如何に早くその場から離脱するかだ」と容赦なく殲滅するシーンがありますが、尺の問題か省かれたのはちょっと残念。あと、クライマックスの戦いで管制室内をハロゲンガスで高圧状態にして窓を破壊し、内外の気圧差で中の敵兵を吸い出させて殲滅するという結末は流石にリアリティに乏しい気がするのでアニメ版ではやらないかと思ってたのですが、原作そのままに映像化したのでちょっとビックリ(笑) 銃ヲタ的視点で注目すべきはやはり、クライマックスの大バトルでゴルゴ13が持ち出してきたシモノフPTRS1941。14.5mm×114弾薬を使用するセミ・オートマチック5連発のこの巨大ライフルは、同口径でボルト・アクション単発型のデグチャレフPTRD1941と並んで第2次世界大戦で活躍した旧ソ連の対戦車ライフルで、日本のアニメ作品では映画『ルパン三世 カリオストロの城』で次元大介が.357マグナムの通用しないカゲ軍団相手に撃ちまくったことでお馴染みの銃です。アニメ版ではてっきり現代のアンチ・マテリアル・ライフルの代表格たるバレットM82A1辺りに変わるかと思ってましたよ。ただし、アニメ版では原作では登場しないデイブ・マッカートニーがPTRSのカスタマイズを引き受けたようで、使用する弾も戦車砲のAPFSDS(翼安定サボ分離式徹甲弾)を応用した特製のタングステン合金製徹甲弾になっています。 あと、本作ではゴルゴ13と共にリーの警護計画を練る中で彼の職業的な秘密を知ることになってしまったロイが自分の命を差し出すという依頼の条件が示され、原作ではロイがまとめた警護プランの書類をリーが覗き見ようとするのを慌てて止めるシーンがありますが、アニメ版ではその辺の描写が省略されたため少々わかりにくくなってしまった感があります。
2009.02.28
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<←管理人の実弾ダミーカートのコレクションから引っ張り出してみた旧日本陸軍弾薬2種。立ててあるのが6.5mm×50SR、寝かしてるのは99式小銃用の7.7mm×58。ただし、どちらもノルマ社製の薬莢にそれっぽく弾頭を填め込んだもの> 今日は銃器絡みの犯罪でちょっと気になった話。 今月23・24日にかけて、東京都渋谷区のNHK放送センターと札幌・長野・福岡の各NHK放送局に実弾らしき金属が"赤報隊"名義で郵送された事件で、警視庁や各県警の鑑定の結果、届けられた金属は旧日本陸軍の38式歩兵銃用の実弾と確認された模様です。警察によると、実包には火薬が入っていたものの経年劣化で雷管の機能が失われており、発射できる状態ではないとのこと。警察では威力業務妨害の容疑で捜査中です。 旧日本陸軍の主力制式ライフルとして太平洋戦争を戦った38式歩兵銃ですが、この銃の特徴の一つが原型の30年式歩兵銃で採用された6.5mm×50SR弾薬でした。口径7~8mm級が多数派の当時の軍用ライフル弾の中にあって、他にはイタリアのカルカノM1891(6.5mm×52)くらいしかない6.5mm口径を採用した日本でしたが、威力では7~8mm級に若干劣るものの高初速且つ低進弾道性および低反動によって欧米軍のライフルと対峙しても決して撃ち負けない性能を発揮した点は評価できるといえます。 今回の一件、報道によれば弾丸の先端が尖っているとのことなので、旧陸軍の38式実包か、あるいは現在も流通しているフィンランドのノルマ社製の弾でしょうかね。経年劣化で発射不能ということなら前者の可能性が高そうですが・・・そういえば、昔のGun誌でターク高野氏かジャック田久保氏が第2次大戦中に製造された軍用ライフル弾薬の実射についてレポートしたことがあり、その中ではドイツ軍の7.92mm弾は戦後数十年経った今でも発射できたのに対し、旧日本陸軍の6.5mmや7.7mmの実包は悉く発射不能だったと書かれていたように記憶してます。 ちなみに、日本国内では着剣装置を廃するなどして正規の所持許可を受けた38式歩兵銃が少なからずあるといわれ、それらの所持者向けにリロード用の6.5mm弾の薬莢や弾丸が販売されていると聞いたこともあります。旧日本軍のライフル弾という今ではマイナーな代物ですが、入手経路の特定とかは案外困難かもしれませんね。 それにしてもこの犯人、脅迫のつもりでライフル弾を送りつけるというのならそれこそ何でもよさそうなものなのに旧軍の弾をチョイスしたというのは一体どんな意図があるのやら・・・まさか我々は右翼だと印象付けるためとか?
2009.02.27
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『仮面ライダー電王』の最新劇場版となる『超・仮面ライダー電王&ディケイド』(田崎竜太監督)が今年5月1日に公開されることになりました。新たな"超・電王"シリーズの第1弾として制作されるそうですが、去年秋の『さらば仮面ライダー電王 ファイナル・カウントダウン』で一区切りと言っておきながらまた作るのか(爆) 本作ではモモタロスらお馴染みのイマジンたちに加えて、何故か『キバ』のガルルたちアームズモンスター、さらに『ディケイド』から士や夏海たちも登場するようで、ノリ的には去年春の『仮面ライダー電王&キバ クライマックス刑事』みたいな感じになるのでしょうか。問題は野上良太郎役の佐藤健君とかの扱いがどうなるかですが・・・ しかし、そうなるとディケイド本編での電王編は5月前後に映画との連動でやるのが容易に想像できますねぇ(笑)【第5話 かみつき王の資格】 キャッスルドラン内でビートルファンガイアと戦うキバだったが徐々に劣勢に追い込まれ、ついにキバットバットIII世を奪われて変身解除してしまう。ビートルファンガイアはガルルたちアームズモンスターとスワローテイルファンガイアを跪かせると自らを王と称し、「人間との共存など不要、ファンガイアは人間を貪り尽くす」と人間との共存の掟を廃止すると宣言する。そこへユウスケが駆け付け、クウガに変身してワタルを襲おうとするスワローテイルファンガイアに立ち向かうが、ワタルはその場から逃げ出してしまう・・・ 一方、キバーラによって別世界のスタジアムに転移させられたディケイドはカイザに追い込まれたかに見えたが、アタックライド・イリュージョンで6体に分身して形勢逆転、劣勢となったカイザは「今日はこんな所かな」と負け惜しみを残してオーラのカーテンの向こうに消えていった。元の世界に戻ったディケイドの耳に、彼を悪魔と呼ぶ鳴滝の声が届く。鳴滝はディケイドが来たことで調和の取れていたキバの世界が破壊されたと言い、破壊を求める新たなキバが誕生したと豪語する・・・ ケガを負いつつもワタルを追ってきたユウスケは彼を城に連れ戻そうとするが、ワタルは拒み、城以外ならどこでもいいから連れて行けと言う。おまえが本当に行きたい所なら連れてってやると言うユウスケだが、ワタルはそれがどこなのかわからないと首を振る。王になれない自分を何故助けるのかと問うワタルに、ユウスケは彼が王子だからではなく友達が必要なんだと答えるが、ワタルは何故かそれを拒もうとする。その時、ワタルは突然ファンガイアの本性に駆られてユウスケに空中の牙を突き立ててしまう。ライフエナジーを吸われる寸前でワタルが我に返ったため窮地を逃れたユウスケは、フラフラになりながらもキバットを取り返すべく単身キャッスルドランへと向かう。 ワタルは光写真館に身を寄せ、士たちにユウスケを襲ってしまったことを告白すると、王になろうとしなかった理由を明かす。ワタルは人と友達になりたいと思うと心の中でその人のライフエナジーを欲しいという衝動に駆られてしまい、それが怖くて王になってはいけないと考えていたのだった。人間とファンガイアのハーフたる自分の醜い姿故に、ワタルは人間とファンガイアの共存など不可能だと思い、誰も傷付けたくないからずっと一人で生きていこうとしていたが、士はユウスケが好きになったがために彼を襲ったと指摘し、今度自分の中のファンガイアの血が目覚めたら完全な怪物になってしまうと言うワタルに「心配するな、その時は俺が倒す。俺は破壊者だ、悪魔だからな」と冷静に告げる。 キャッスルドランに乗り込んだユウスケだったが、立ち塞がるガルルたちに手も足も出ない。だが、人間と滅ぼし合うことに異を唱えるガルルたちに業を煮やしたビートルファンガイアはガルルたちを自分の体内に取り込んでしまう。 その後、キャッスルドランにバイオリンを奏でつつ乗り込んできた士は、ディケイドに変身して立ち塞がるスワローテイルファンガイアをライドブッカー・ソードモードのファイナルアタックライドで一蹴すると、王の間でビートルファンガイアと対峙する。王座などに興味はなく、ただ人間とファンガイアの共存を否定するビートルファンガイアはディケイドと壮絶な戦いを繰り広げる。人間もファンガイアも関係なく、倒すべきものを倒すと宣言するディケイドだが、ビートルファンガイアはキバ・ドガバキフォームに変身、ドッガハンマーを振り回して圧倒的なパワーでディケイドを圧倒する。 一方、ユウスケの元に駆け付けたワタルはビル内に雪崩れ込んできたキバとディケイドの戦いを目の当たりにする。キバは立ちすくむワタルにファンガイアとしてユウスケのライフエナジーを吸うよう強要するが、ワタルは躊躇の末についに意を決してユウスケに問う。「僕はまだ貴方の友達ですか?」ユウスケは「当たり前だろ」と笑顔で頷いて彼の頭を撫でる。人間とファンガイアの友情に驚愕するキバ=ビートルファンガイアに対してディケイドが言う。「そいつは信じている、掟を。人間とファンガイアは共に生きていけると・・・おまえは諦めた。自分の弱さに負けて掟を否定した。だが、ワタルは信じる者のために戦える。それが王だ」ディケイドの言葉に応えるように、ワタルはついに王になることを宣言。ディケイドがライドブッカー・ガンモードでキバを撃ってキバットを解放し、ワタルは再びキバに変身してディケイドと共にビートルファンガイアに立ち向かう。劣勢となったビートルファンガイアは飛翔してビルから脱出し、キャッスルドランを奪おうとするが、キバは王として彼を倒すと決意。その時、ディケイドの持つキバのカードが力を取り戻した。ディケイドはファイナルフォームライドを発動させてキバをキバアローに変形させ、その一撃でビートルファンガイアを撃墜、最後にディケイドのディメンションキックとキバのダークネスムーンブレイクが炸裂してビートルファンガイアをついに沈黙させた。戦い終えたワタルに、ユウスケは走りたくなったらいつでも呼んでくれと声をかけるのだった。 再び例の廃墟の屋敷を訪れた士。そこには断末魔のビートルファンガイアがいた。その姿が例の謎の男に変わる。ワタルはいい王になれるだろうかとの彼の言葉に「なれるさ、あんたの息子だ」と答える士。彼こそがワタルの父親であった。男はワタルにかつての自分と同じ過ちを繰り返させないために、敢えて人間とファンガイアの共存を否定する行動を取ったのだった。彼の真意をすでに察していた士はバイオリンを奏でる。男はその音色に聴き入りながら静かに砕け散っていった・・・ そこへやってきたワタルは、自分が生まれたこの場所から人間とファンガイアが本当に共存できる世界を始めると宣言、残された古びたバイオリンを弾き始める。士はそんな彼の姿を自分の二眼レフに収めるのだった。 光写真館で自分の撮った写真を現像しながら、結局自分はただの破壊者かと自嘲気味に呟く士。だが、夏海はこの世界もきっと良くなっていくと言い、貴方は破壊者なんかじゃないと反論する。一方、栄次郎はその士の写真の中に良い出来の一枚を見つける。その中には共にバイオリンを奏でるワタルと父の姿があった・・・ 写真館には士たちと一緒に旅することに決めたユウスケの姿も。さらに、何故かキバーラまで一緒に行くと乱入してくる。それに驚いた栄次郎がうっかりスクリーンを下ろしてしまい、キバーラは下敷きになってしまうが、そのスクリーンには次の世界への導きとなる赤い龍の絵が――――――□□□□□□ クウガ編と違い前後編で終わったキバ編ですが、クウガ編は第1話があったための3話構成で、今後の各ライダー編は基本的に前後編形式でやっていくんでしょうか? "人間とファンガイアの共存"というオリジナルのキバ本編では曖昧に終わってしまった要素を独自の形で取り上げた今回ですが、ワタルが人間としての感情とファンガイアの本性の矛盾を自覚して悩むなどオリジナルよりもわかりやすい構図にしつつ、他世界からの異分子である士とユウスケの介入によって最終的に人間とファンガイアの真の共存に向けて歩み出すという結末に上手くまとまった点はオリジナルよりいい出来なんじゃないかと思うくらい(苦笑)そういえば、今回描かれていた"自分の身近な人を害したいと考えてしまう"という要素はキバの元ネタである吸血鬼ものでは定番パターンの一つだと思いますが、オリジナルのキバでははっきりと出てこなかったものですね。 予想通りというかワタルの父親だった例の男=ビートルファンガイア。父親がファンガイアでバイオリンが弾けず、しかも人間とファンガイアの共存を否定という、オリジナルの紅音也とはあらゆる意味で正反対のキャラクターになっていましたが、息子たるワタルの発憤を促すために敢えて敵役に徹して死んでいくという辺りは、父親として後の息子に大きな影響を残すという点では音也の要素を受け継いでいますね。 今回はオリジナルのキバ本編では1回しか登場しなかったキバ・ドガバキフォームが登場してディケイド相手に圧倒的なパワーを見せ付けていましたが、本作ではビートルファンガイアがガルルたちを吸収したことでその力を身に付けるというアレンジになっています。しかし、吸収されたガルルたちは一体どうなったのだろうか? 今回対照的だった士とユウスケの姿。どんなに苦境に陥っても友達としてワタルを支えようとするユウスケは、ある意味昭和仮面ライダー的な正統派の正義のヒーローといった感じで、オリジナルの五代雄介の紛い物などではないキャラクターに成長しつつあるといってもいいのでは。 一方、あくまでクールに振る舞いつつ物語の深層を俯瞰している感のある士。自分は結局破壊者かと自嘲気味に呟いていましたが、夏海が言っていたようにそのディケイドとしての有り様は現在徐々に変化しつつあるのは確かであり、これが今後の物語の中で重要な要素となっていくのでしょう。 それにしても、ディケイドに対して「おまえが来たせいでキバの世界の調和が乱れた」と言っていた鳴滝ですが、そもそもその状況を作り出したのはあんただろ!と小一時間ほどツッコミたくなりました(爆) 冒頭でディケイドにケンカを売ってきたカイザですが、「君の力はこの程度、ということでいいのかな?」という嫌な台詞といい、圧倒されたくせに「今日はこんなところかな」と池乃めだかみたいな捨て台詞を残して退場する辺りといい、実にオリジナルの草加雅人そのままでした(笑)一方、そんな卑劣野郎カイザに対して龍騎のトリックベントならぬアタックライド・イリュージョンという分身技で形勢逆転したディケイド。卑劣な奴にはそれ以上の卑怯技で応じるって辺りが何だか爽快に感じました(爆) そのカイザをけしかけてきたキバーラは、何故かラストで士たちと共に新たな世界に飛び込むことに。鳴滝と組んでいたはずの彼女が士たちに紛れ込むのは何か秘められた意図があるんでしょうか?
2009.02.22
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2chアニメ板のスレッドの情報によれば、ゴルゴ13アニメ版はどうやら全50話で完結のようです。残り5話なので最終日は3月27日ということになります。となると、以前聞いた最終回がアニメオリジナルという噂はガセだったのか、それともアニメオリジナルの展開になるってことでしょうかね?【Target.45:36000分の1秒】 原作:リイド社SPコミックス第111巻収録(1994年収録)CAST デグナー:大塚明夫 老人:永井一郎 フランスのとある刑務所。それを見下ろす丘の上で、大木のそばにテントを張ってM16A2を構えるゴルゴ13の姿があった。その銃口は刑務所の一角、囚人たちが出入りする鉄製の回転扉に向けられていた――――― 病床のとある老人から仕事の依頼を受けたゴルゴ13。かつて伝説的テロリストのカルロンテが起こした鉄道爆破テロによって妻子を失った老人は、逮捕されて刑務所に収監されているカルロンテに自らの手で復讐を願い、ゴルゴ13にカルロンテの抹殺を依頼する。だが、フランス一厳重といわれる刑務所の独房にいるカルロンテを外部から狙撃できるチャンスはただ一つ、広場からカルロンテの独房に一直線に通じる通路、その出入口の回転扉と奧のスライド扉が同時に開き、標的が独房の扉の小窓に顔を出した瞬間だけ。回転扉は出入りが多く何度も開くが、スライド扉が開くのは看守や弁護士と独房の囚人が接見する時など数回だけであり、そのタイミングが合うのは36000分の1秒、即ち10時間に1秒という僅かなものであった。そして、その僅かなタイミングを狙うためには、ライフルを構えて狙ったままの姿勢を保ち続けなければならなかった・・・ ゴルゴ13は仕事の準備としてスポーツジムに勤めるスポーツ医学者のデグナーという男の元を訪ね、大金を渡してある依頼をする。それは、10時間も同じ姿勢を保つため、彼が秘密裏に開発していた薬物の技術を応用して筋肉弛緩剤を調合してもらうというものだった。通常、人体が同じ姿勢を保てるのは2~3時間が限界であり、10時間も続けるのは不可能だと首を振るデグナーだったが、有無を言わせぬゴルゴ13に根負けして承諾する。筋肉弛緩剤の効果は24時間持続し、大量投与しても動きが緩慢になるだけで命に別状はないが、俊敏な動きは極端に低下してしまう。つまり、ゴルゴ13の身体の瞬発能力は持久力と引き替えに1/3にまで下がってしまうのだ。 デグナーはゴルゴ13の身体データを採取した上で、彼の体質に合わせた筋肉弛緩剤を調合する。ゴルゴ13はまず自分の身体に注射を打つようデグナーに要求、デグナーは相手の徹底した用心深さに呆れつつも自分の腕に針を刺そうとするが、ゴルゴ13はそこで止めさせて注射器と薬を受け取った。デグナーは立ち去ろうとするゴルゴ13に対し、10時間も身体を硬直させると後遺症が酷いためプロである自分がマッサージすると提案、ゴルゴ13は連絡すると言い置いて立ち去る――――― そして夕刻。デグナーの筋肉弛緩剤を注射して尚も射撃姿勢を保ち続けたゴルゴ13は、弁護士が接見に訪れて通路の回転扉とスライド扉が同時に開き、扉の小窓からカルロンテが顔を出した瞬間、口に含んでいたスイッチを噛んでM16A2を発砲、ついにカルロンテを仕留めたのだった。しかし、その代償としてゴルゴ13の身体機能は極端に衰えてしまう。 その夜、ゴルゴ13は街中の小さなスポーツジムにデグナーを呼ぶ。だが、デグナーは彼の素性を知りたい誘惑に勝てず、FSB(ロシア連邦保安庁)の知り合いを通じて相手が有名なゴルゴ13だと知り、そのFSBの上司からの報酬目当てにゴルゴ13を殺そうと企てていた。デグナーは動作の利かないゴルゴ13を一方的に蹴り倒して拳銃を向けるが、ゴルゴ13が鉄パイプに仕込んでいた槍で串刺しにされ、超一流の用心深さを思い知りながら息絶える。窮地を脱したゴルゴ13はスポーツジムに火を放ってその場を後にしたのだった。○○○○○○ ゴルゴ13がたった一瞬の狙撃のチャンスを得るために常人では不可能な状況に挑む姿と、ゴルゴ13の協力者となった人物が終盤で裏切って返り討ちにされるというシリーズの定番パターン2つが同時に楽しめる本作。今回は10時間もの間微動だにせず射撃姿勢で待ち続けるという難問に挑むべく行動を起こすゴルゴ13の姿が描かれます。今回は放映と同じタイミングでYahoo!コミックの無料立ち読みで原作をチェックできました。 現実の警察や軍隊においては、狙撃手が実際に標的に対して発砲する事態となることは極々希で、狙撃ポジションを確保した後は指示あるまでただひたすら標的を監視しつつ待ち続けるのが狙撃手の重要な仕事といえますが、今回はある意味ではその究極形といえるかもしれません。 原作のデグナーは旧東ドイツでドーピングも含めたスポーツ選手の肉体改造に取り組んでいたスポーツ医学者で、ドイツ統一後は借金生活に苦しんでいたらしく、これが後に金に釣られてゴルゴ13を裏切る伏線になっているわけですが、流石にアニメ版ではこの辺の設定はオミットされています。また、原作ではデグナーを裏切りにそそのかすのは元KGB(旧ソ連国家保安委員会)ですがアニメ版ではロシアのFSBになっています。自らの技術に絶対の自信を持つ優秀な医学者として格好良く描かれており、金に目が眩んだりしなければゴルゴ13の良き協力者になれたかもしれないという点では惜しいキャラかもしれません。 原作ではゴルゴ13の仕事そのものよりも彼と協力者のデグナーのやりとりに重点が置かれていますが、アニメ版はゴルゴ13の常人離れした仕事の描写をメインにしている感じで、その分ゴルゴ13とデグナーのやりとりの一部がカットされています。原作ではデグナーが薬の製作のためゴルゴ13の身体のデータを取った際にその驚異的な身体能力(瞬発力・持久力双方の肉体の中間に位置し、且つ双方の最高点に近い)に驚いたり、遅筋と速筋という筋肉組織の違いとそれによる身体能力の違い(遅筋は持久力向き、速筋は瞬発力向き)をゴルゴ13に説明するシーンがあり、ゴルゴ13にマッサージを申し出るのもスポーツ医学者として彼の素晴らしい肉体を守りたいという思いから、そして最終的にゴルゴ13を裏切るのも彼の驚異的な身体能力を目の当たりにして彼が何者なのか知りたくなった結果なのですが、アニメ版ではこの辺が丸々カットされてしまっているため、ゴルゴ13とデグナーのやり取りが少々物足りなくなった感は否めません。 ラストの筋肉が衰えて身動きが利かないゴルゴ13が鉄パイプに仕込んだ発射式の槍でデグナーを返り討ちにするシーンは、相手が裏切る可能性を考えて次善の策を用意しておくゴルゴ13の"超一流の用心深さ"が印象的な結末ですが、アニメ版ではナイフとかで刺殺する描写を避けてるきらいがあるのでショットガンにでも改変するかと思いきや普通にそのまま映像化されててちょっと安心(笑)もしデグナーが蹴飛ばしたりせずいきなり拳銃を撃ってきたりしたらどーすんだとツッコミを入れたくなりますが、恐らくあのジムのあちこちに武器等を準備していたのだろうと想像できます。 一方、ゴルゴ13がとある老人から受けたテロリスト・カルロンテの抹殺の依頼。このカルロンテの元ネタは"カルロス・ザ・ジャッカル"の通称で知られた実在のベネズエラ人の国際的テロリスト、イリイッチ・ラミレス・サンチェスと思われます。カルロスは1975年のOPEC本部襲撃事件をはじめとして1970~80年代に14件ものテロ事件に関与し、本来は別物であったドイツ赤軍等の極左革命系とIRA・ETA等の民族主義系のテロリズムの共闘態勢作りに大きな役割を果たしたといわれています。原作では依頼人は1983年にフランスの高速鉄道TGVでカルロンテが起こした無差別テロの巻き添えで妻子を失ったという設定ですが、実際のカルロスが関与したテロの中に1983年にTGVで起きた爆弾テロがあります。カルロスは1994年8月に潜伏先のスーダンで現地当局に拘束されてフランスに引き渡されており、本作はこれを受けて描かれた形です。なお、カルロスは1997年に終身刑の判決を受けてパリのラ・サンテ刑務所に現在も服役しており、本作でもサンテ刑務所の名前がそのまま出てきますが、アニメ版では流石にオミットされてます。 今回はガヤを除いては主要出演者が3人しかいませんでしたが、依頼人の老人役にベテランの永井一郎、さらにデグナー役にはこれまたベテランの大塚明夫と相変わらず贅沢な声優の使い方をするアニメですね(笑)管理人的には大塚明夫は『ワイルド・ギース』のキャノン少佐辺りを期待してたんだがなぁ・・・
2009.02.21
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<←『PLUTO』単行本第7集豪華版と付録『PLUTO設定画集』。残すところ後1巻か・・・(しみじみ)> 愛媛では本日発売となった『PLUTO』単行本第7集豪華版、早速今日地元の本屋で確保してきました。 なお、第7集通常版は今月27日発売予定です。 『PLUTO』第7集 豪華版 <楽天アフィリエイト/楽天ブックス> 収録内容については当ブログおよび本サイトで散々書いてるのでここではツッコミません(笑)表紙を飾るのは待望のエプシロンで、裏表紙はAct.53&54でのエプシロンvs"プルートゥ"をイメージした描き下ろしのカラーイラストになっています。なお、恒例の巻末後書きは株式会社マッドハウスの取締役CCOである丸山正雄氏が担当。丸山氏は旧虫プロダクションの従業員(1972年に出崎統・りんたろう氏らと共に独立してマッドハウスを設立)であり、またマッドハウスは『YAWARA!』『MASTERキートン』『MONSTER』等の浦沢直樹原作のアニメ化作品のアニメーション制作を手掛けており、双方の縁での執筆でしょうか。 さて、これまた毎回恒例の豪華版の特別付録、今回はファン待望ともいえる『PLUTO設定画集』です。『PLUTO』の企画開始時に浦沢直樹先生が執筆の承諾を得るべく手塚眞氏に会ったときに提示したら「浦沢さんの絵で描いてほしい」と返されたというプレゼンテーション用の資料絵と、浦沢先生と長崎尚志氏が『PLUTO』制作の裏事情について語る対談インタビューページが収録されています。よく考えたら、『PLUTO』の単行本豪華版でPLUTOに関連した付録が付いたのって第2集のシール以来久々ですね(笑) 当初は原作そのままの手塚風のキャラクターデザインを考えていたというゲジヒトやアトムですが、実際に資料画を見てみるとホントに原作そのままです。手塚風の絵で描くことについて長崎氏が「自分としては手塚風の絵で描くのは違うと思っているが、それを言うと浦沢さんは描かないかもしれない」と考えており、手塚眞氏からの返事がある意味後押しになったという経緯が面白い。"アトムが雨の中レインコートを被って登場し、フードを脱ぐと角が出てくる"というアトム初登場のイメージは構想当初から考えられていたようですが、プレゼン絵での手塚デザインのネームは確かにかなり微妙です(笑)この辺は長崎氏の判断勝ちといったところか。 そのアトムの浦沢流デザイン案、最初の絵はベタッとした髪型であまり可愛くなかったのが、原作のツノ頭の意匠を取り入れたクセっ毛&安達祐実のイメージを入れることで今の形にまとまったとか。安達祐実のイメージが入ってるというのを見て、『新機動戦記ガンダムW』のヒイロ・ユイのイメージが当初は男版内田有紀だったという話をふと思い浮かべてしまった管理人です(爆) 一方、"プルートゥ"はプレゼン絵段階では人間の大男風デザインだったものの、浦沢先生がロボットのデザインの経験がないこともあって連載開始から終盤までは漠然としたイメージしかまとまっていなかったようで、長崎氏は"プルートゥ"の全貌が登場したAct.52の打ち合わせ段階でも全貌を描くかどうか思案していたそうですが、浦沢先生が「ここで全貌を描かないともたない」とネームを切ったところ長崎氏も応じたそうで、この辺の執筆者と編集者の駆け引きの妙は以前NHKの『プロフェッショナル 仕事の流儀』で放映されていた通りといったところですね。 その他、お茶の水博士は予想通りというか手塚治虫先生がモデル。また、ヒゲオヤジ(伴校長)が『MONSTER』のライヒワインと同じ顔なのはそもそもライヒワイン自体がヒゲオヤジのオマージュだからだそうで。あと、天馬博士は逆に『MONSTER』の天馬賢三には敢えてしなかったという辺りは『プロフェッショナル』の中でも見られた"読者の予想を如何にして裏切るか"の一つの形といえるかもしれません。 しかし、今の『PLUTO』の終わりに向けての急ぎっぷりを見ると、対談の中で浦沢先生と長崎氏が揃って「早く終わらせたくてしょうがない」と曰ってるのが妙に実感を伴ってきますね(苦笑) それにしても、第7集でPLUTOの初期設定を付録にしたとなると、最終巻となる第8集の付録は一体何になるのか、ちょっと楽しみです。
2009.02.21
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本日発売の単行本第7集豪華版に合わせて巻頭カラーで掲載となった今月の漫画『PLUTO』(浦沢直樹×手塚治虫)はAct.63『星に願いをの巻』。 アトムと"プルートゥ"の対決の場面から一転、今回はゲジヒトの謎の一つだった"500ゼウスの老人の記憶"の真相が描かれるエピソードでした。 ゲジヒトの活躍によって解決した人質立て籠もり事件。無事救出された我が子の無事を喜ぶ人間の両親の姿を見たゲジヒトはその後、現場となったスクラップ置場で処分を待つロボットの残骸の中にまだ息のある子供ロボットを見つけ、そのロボットを買い取って自分たち夫婦の子供にしようと決意します。例の「1体500ゼウスでいいよ」という老人はそのスクラップ置場の作業員だったのでした。 以前にも子供を申請したものの適合するタイプが見つからなかったらしいゲジヒト夫妻ですが、この事件での「地球がなくなってもおまえを離さない」という人間の親の言葉に感化され、ロボットである自分たちもそんな親になってみたいと考えたところにあの子供ロボットと出会ったということでしょうか。しかしその後、その子供ロボットはアドルフ・ハースの兄による子供ロボット連続誘拐殺人事件の犠牲者となり、ゲジヒトは憎しみから彼を射殺、そしてその事実はユーロポール上層部によって子供ロボットの存在もろともゲジヒト夫妻の記憶から消し去られたというわけです・・・ 改めて考えると、物語の初期にゲジヒトと初めて会ったアトムが彼のメモリーチップの記憶を読み取って涙を流したのは、ゲジヒトと子供を巡る哀しい過去と、それを認識できなくなっていた当時のゲジヒトを思ってのことだったのだろうと思います。 しかしそれにしても、長いこと引っ張ったこの"500ゼウスの老人"の伏線を今頃になって回収にかかったのは何か意味があるのでしょうか・・・? そして場面は再びトラキア合衆国・エデン国立公園のアトムと"プルートゥ"に戻るわけですが・・・・・・前回までの緊迫の対決の状況から一変、二人して大地に寝転がって夜空を見上げているという構図のシュールさに思わず吹きました(笑)管理人はふと、手塚治虫の短編『黄色魔境』でアメリカ兵とナチス・ドイツ軍下士官が真夜中の遺跡に二人して寝転がりながら自分たちの戦争に疑問を呈したりする姿を思い出してしまいました。 単行本第7集によれば残り2話ほどだそうですが、二人は"地球の滅亡"という事態にどのように立ち向かっていくのでしょうか。 さて、明日は単行本第7集を本屋で確保してきまーす♪<今回のより詳細なレビューをご覧になりたい方は、当店のPLUTOコンテンツ"Branch of MOST"までどうぞ(^^)>*注:ブログよりレビューのアップが遅れる場合があります
2009.02.20
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児童雑誌等ではディケイドの各ファイナルフォームライドや、ディケイドと同様の能力を持つらしいシリーズお約束の"第2のライダー"のネタバレ情報が早くも上がっているようです。しかし、それでなくても歴代平成ライダー総登場のディケイドで2号ライダーを出さなくてもという気はしますが・・・(苦笑)【第4話 第二楽章・キバの王子】 謎のメスのキバット族によって別の世界へと導かれたユウスケ。彼が辿り着いたそこは何処かの大広間で、そこにはメイドたちとファンガイアを従えたガルル、バッシャー、ドッガたちが。突然の展開に唖然とするユウスケ・・・ 新たな仮面ライダーの世界に転移した光写真館。夏海と共に外に出た士は今度はタキシードにコートを羽織ったバイオリニストの姿になっていた。二人の視線の先には、高層ビルに埋まった城竜キャッスルドランの姿が・・・士はここが"キバの世界"だと悟る。一方、夏海は例の夢の中で撃ち落とされるキャッスルドランの姿を思い出していた。 そこへ、光写真館を喫茶店と間違えて訪ねてきた男、糸矢僚。店内に案内された糸矢は写真を撮ってもらうなら着替えようと言い、何とスパイダーファンガイアに変身! ディケイドに変身しようと身構える士だったが、栄次郎が町内会の回覧板を突き付けて制する。そこには『ファンガイアと人間共存の手引き』なる啓発チラシが。人間にいじめられたと嘆いて外に飛び出したスパイダーファンガイアは通りかかった幼稚園児に泣き付いて慰められる始末・・・ 一方、キャッスルドラン内ではガルルたちがまたもいなくなってしまった"王子"を探して右往左往していた。そして、その"王子"ことワタルと呼ばれる少年は廃墟と化した館にキバットバットIII世と共に一人留まっていた。城に帰ろうと促すキバットだが、ワタルは黙して応えず・・・ 夏海と共にマシンディケイダーに乗って街を走る士は、人間とファンガイアの人間体が普通に交流している姿を目の当たりにする。どうやらこの世界では人間とファンガイアが共存しているらしいが、そんな世界で自分たちは世界を守るために何と戦えばいいのか? と、そんな二人の耳に耳障りなバイオリンの演奏が聞こえてきた。それを追った士はワタルのいる廃墟の館に辿り着き、古ぼけたバイオリンを懸命に奏でるワタルを見つけると、それに応えるように持っていたバイオリンを華麗に奏でてみせる。士たちに対して不遜な態度を見せるワタルは、人間でもファンガイアでも関係ないと言う士に何がわかると反発する。 そんな中、一人の女性がライオンファンガイアに追われているのに遭遇した士はディケイドに変身してライオンファンガイアを倒すが、その様子を物陰から鳴滝とユウスケを導いたメスのキバット族が睥睨する。どうやらディケイドを狙ってユウスケをこの世界に引き込んだようだが・・・ そこへワタルが現れ、キバに変身してディケイドに襲いかかってきた。以前のユウスケと同じようにディケイドを「悪魔」と呼ぶ彼に対し、周囲の人々は畏敬を込めて"王子"と呼ぶ。ドッガ・バッシャー・ドッガの各フォームを駆使するキバに対し、ディケイドもカメンライドでクウガとなり、ドラゴン・ペガサス・タイタンの各フォームで応戦、戦いは終始ディケイド優位と思われたが、そこへ何とユウスケが割って入る。実は、先程ライオンファンガイアに襲われていた女性は掟を破って人間のライフエナジーを奪っていたファンガイアであり、スワローテイルファンガイアによって始末された。"王子"たるワタルの親衛隊が掟を破るファンガイアを取り締まっており、ユウスケもその一員に加わっていた。 光写真館でチョコレートフォンデュのご相伴に与りつつ、謎のキバット族に導かれてこの世界に来た経緯を語るユウスケ。ワタルは人間とファンガイアの間に生まれた子であり、彼が王になれば人間とファンガイアが共存する世界が実現すると考えたユウスケは、以前の自分のようにワタルには誰かの助けが必要だと考えて親衛隊に加わったのだ。士はあのガキには無理だと冷ややかだが・・・ すでに10年以上も王座が空位のままで、掟を忘れて人間を襲うファンガイアも多い中、何とかワタルに王になってほしいと願うガルルたちだが、当のワタルは何か悩みを抱えているのか、自分は王になれないと消極的だった。やはり彼では若すぎると頭を抱えるドッガに対し、他にキバを継げる者がいないと言うガルルだが、"あの方"が戻りでもすれば別だとも・・・ 翌日、ワタルの前に現れたユウスケはどこかに行くなら乗せてやると声をかけるが、ワタルはどこにも行けやしないと呟く。それでも「本当にそこに行きたければ俺が必ず連れて行く」と言うユウスケに、ワタルは違う世界から来た貴方が何故そこまでするのかと問うが、ユウスケはあんたが気に入ったんだと応え、ワタルにロリポップを手渡して去っていく。 そんな中、街中で大勢の人々がファンガイアに襲われた。現場に駆け付けた士はふと、ワタルがいた廃墟の館から聞こえてきたバイオリンの音色に気付く。館には古ぼけたバイオリンを奏でる一人の男がいた。男は猛獣と一緒に暮らしたい人間がどこにいると吐き捨てつつ、かつてここに自分が愛した人間の女性が住んでいたと語る。人とファンガイアでも共に暮らせると夢見ていたが、双方から忌み嫌われて追放されたとも。夢は夢に過ぎないと言い切る男に対し、士はでは何故帰ってきたと問うが、男は答えず古ぼけたバイオリンを床に叩き付けてしまう・・・ その夜、街を歩いていた士の前に例のメスのキバット族が現れた。キバーラと名乗るそいつは自分の存在する理由を知りたくないかと言いつつ、士の周囲の世界を変化させて別世界のスタジアムへと誘う。そこにはディケイドライバーを狙うカイザの姿が! 士はディケイドに変身してカイザと戦いを繰り広げる。 一方、キャッスルドランではビートルファンガイアが現れて親衛隊のメイドたちを蹴散らし、キバの鎧を奪うべくワタルに迫っていた。ワタルはキバに変身して立ち向かうが――――――□□□□□□ 士たちが新たに転移した"キバの世界"での物語は、サブタイトルもオリジナルのキバに準じたスタイルになっています。何といっても昨年のシリーズだけにディケイド世界ではどうなるのか気になっていましたが、蓋を開けてみれば我々視聴者が知るオリジナルのキバとは大きく異なり、人間とファンガイアが大っぴらに共存する驚くべき世界となっていました。ある意味ではオリジナルのキバでもありえたかもしれない一つの可能性を具現化したものといえるかな? この世界におけるキバの正体はワタルと呼ばれる少年で、オリジナルの紅渡と同様に人間とファンガイアのハーフらしく、王の座に就くことを求められているのに何かに悩んで拒んでいるという辺りはオリジナルのキバで渡が経験した数々の葛藤を彷彿とさせるものがあります。また、廃墟と化したオリジナルの紅邸といい、かつて人間の女性を愛しながら今は人間とファンガイアの共存を否定している謎の男といい、この辺もオリジナルの渡と音也および真夜の要素を巧妙に換骨奪胎している感があります。しかし、そうなると第1話で士を導いたオリジナルの渡は一体・・・? 一方、人間とファンガイアの共存は"掟"とそれを擁護する親衛隊の存在によって表面的には上手くいっているように見えますが、裏では掟を破って人間を襲うファンガイアも少なからず存在するなど綻びも見られるようです。もしかすると、ビートルファンガイアが人間とファンガイアの共存という理想世界を破壊しようとすることこそが"キバの世界"における滅びであり、その回避のカギは人間とファンガイアの間に掟によらない真の共存が可能かということなのかもしれません。 今回の"キバの世界"では、オリジナルと同じキャストは糸矢僚役の創斗とキバットバットIII世役の杉田智和のみで、アームズモンスターたちやファンガイアの声は別キャストになっています。個人的にはキバーラの声が杉田智和のオカマ声とかでなくて一安心しましたが(爆)それにしても、並行世界でもスパイダーファンガイアこと糸矢僚はあんなキャラなんだね(笑) あと、謎の男を演じるのは故伊丹十三監督の息子である池内万作。特撮系では映画『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』の美馬和男役が印象に残ってます。 士たちとは別に"キバの世界"に転移したユウスケですが、悩めるワタルの姿にかつての八代以外に助けてくれる存在がいなかった自分を重ね合わせ、彼の手助けをしようと奮闘する彼の成長ぶりが印象的です。「だって俺クウガだし」という台詞も彼がオリジナルの五代雄介に近付きつつある証なのか。もっとも、ユウスケがこの世界に転移したのはそもそも鳴滝がキバーラと組んでディケイドを葬るために仕組んだ布石だったようで、その意味では鳴滝の目論見は早くも失敗しているのかもしれません。 一方、士は前と同様に"キバの世界"に転移してすぐにキャッスルドランの名前を思い出したり、税金と一緒にライフエナジーを集めて配給するというこの世界での人間とファンガイアの共存のカラクリを見抜いたりと、やはり元から各々の並行世界について知っているように見受けられます。士はユウスケと違ってワタルを力のないガキと見なしているようですが、彼のワタルへの見方は今後どう変化していくのか? ところで、"クウガの世界"に続いて"キバの世界"でも喫茶店と間違えられていた光写真館ですが、これって各世界において喫茶店だった場所に上書きされて存在するということでしょうか? あと、昨日のバレンタインデー繋がりで栄次郎がチョコレートフォンデュを披露してましたが、栄次郎の料理ネタも今後定番化していくんでしょうかね。 今回のライダーバトルはディケイドvsキバ。オリジナルではあまり見られなかった各フォームを使いまくりのキバに対し、ディケイドもクウガのカメンライドカードおよびフォームライドカードでクウガの能力を駆使するなどフォームチェンジバトルのバーゲンセール状態でしたが(笑)、キバがパワー系のドッガフォームを使えばディケイドクウガも同じくパワー系のタイタンフォーム、俊敏なガルルフォームに対してはスピード系のドラゴンフォームを使って剣の間合いを棒(ドラゴンロッド)で征し、射撃系のバッシャーフォームに対してはペガサスフォームとそれぞれの各フォームの特性がぶつかり合う戦いになっていたのが面白いです。ディケイドクウガがドッガハンマーを奪って自分の武器に変化させるというのもクウガのフォームチェンジの特性(よくよく考えれば手持ちの器物を各フォームの武器に変化させるという設定は歴代平成ライダーではクウガだけ)を生かした上手い演出になっていました。 一方、士の前に現れた新たな刺客は『仮面ライダー555』のカイザ! こちらも声はオリジナル通り草加雅人役の村上幸平が演じています。しかし、「邪魔なんだよ、俺の思い通りにならない奴はすべて!」と言い放つ辺りはまさにオリジナルの草加そのままで、前回の地獄兄弟並みに意味不明なキャラだなぁ(笑)
2009.02.15
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そういえば今日はバレンタインデー。しかし、管理人はすっかり忘れておりましたよ(苦笑)本サイトのトップページすら弄ってない体たらく・・・(苦笑) まぁそれはさておき、昨日は奇しくも"13日の金曜日"。『ゴルゴ13』の放映日にはまさに最適ですな(笑)なお、来月13日もこれまた"13日の金曜日"ですが、この日は待望の東京マルイのM16ゴルゴ13カスタムの発売日です(^^)〔Target.44:ロックフォードの野望〕 原作:リイド社SPコミックス第63巻収録(1984年初出)CAST デビッド・ロックフォード:森功至 ローゼン・ザメック:土師孝也 ニコラス・ミラー:塩屋浩三 黄彊孫:西川幾雄 陶哲昌:松本大 電話の男:中村秀利 アメリカ・ニューヨークに滞在中のゴルゴ13を訪ねてきたニコラス・ミラーという男。彼曰く、彼の主人である人物がゴルゴ13を専属の狙撃手として雇いたいという。相手は月額1,000万ドルの報酬を提示してきたが、ゴルゴ13は依頼人を一人だけに固定する気はないと拒否。ミラーは自分の主人が望んだことで手に入らなかったものはないと言い置いてその場を後にする。 後日、ゴルゴ13は仕事に備えて銀行から金を下ろそうとしたが、何故か取引先の複数の銀行の口座すべてが悉く封鎖されていた。唯一封鎖されていなかった銀行の貸金庫の現金を確保した彼の元に、銀行の支店長室経由でミラーから電話が入る。ミラーの主人は対等なパートナーとして手を組みたいと提案を変えてくるが、ゴルゴ13は返答もせず電話を切る。相手はどうやら銀行の支店長程度には窺い知ることすらできないほどの存在らしい・・・ ミラーをゴルゴ13の元に寄越してきたのはロックフォード財閥の会長デビッド・ロックフォードであった。単一の巨大資本による世界制覇という野望を抱く彼は、自分が命を狙われる前にゴルゴ13を手元に囲い込もうと画策していた。自分の提案を二度に渡って蹴られたロックフォードは、如何にしてゴルゴ13を掌中に収めるか計略を練る・・・ 一方、マフィアのボスのシャリム・クラインを抹殺する仕事を完了したゴルゴ13はフランス・パリに向かい、クラインの始末を依頼したローゼン・ザメックに接触する。報酬の支払いをスイス銀行への振り込みから現金に変更するよう急遽指示されたザメックだったが、彼もまた連絡を受けた直後にゴルゴ13と同じく自分の資産を封鎖されてしまい金策に苦労させられていた。ザメックはこのような芸当ができるのはロックフォード財閥しかないと考え、彼らがゴルゴ13を狙っていると推測する。 ロックフォード財閥は表向きだけでも6兆5,000億ドル、実際にはその数百倍もの資産を擁するといわれる世界最大の財閥であり、千を超える世界中の多国籍企業群を傘下に収め、さらに世界各国の選挙や革命等にも莫大な資金援助を行い、今や経済だけでなく政治さえも支配しつつあるという。ロックフォードを敵に回すことは、即ち世界を敵にするのも同義といっていい状況であった。ロックフォードの動向を探ろうとするゴルゴ13に、ザメックは在外華僑の存在を知らせる。在外華僑は経済力ではロックフォードに及ばないものの、彼らの圧力に抗している数少ない存在の一つであった。ゴルゴ13は在外華僑の長老である黄彊孫に接触すべく台湾へと向かう。 台北に降り立ったゴルゴ13を出迎えたのは、黄彊孫の配下の陶哲昌であった。黄は二週間前からゴルゴ13に接触すべく行方を捜していたが情報網に引っかからず、そこへ折良くゴルゴ13が訪れたというわけである。黄の屋敷に通されたゴルゴ13は病床に伏した黄彊孫と対面する。三千年の歴史を持つ在外華僑であるが、今やロックフォード財閥の圧力の前に最大の危機を迎えつつあった。黄は自分たちの力だけでは彼らに対抗できないと悟り、ゴルゴ13にデビッド・ロックフォードの抹殺を依頼する。依頼を引き受けたゴルゴ13は報酬の300万ドルを受け取り、黄の屋敷を後にする。 黄彊孫がゴルゴ13に自分の抹殺を依頼したと知ったデビッド・ロックフォードは、ゴルゴ13に命を狙われるという懸念が現実になったことに慌てふためく。何とかゴルゴ13を阻止する方法はないかと考えたロックフォードは、ある方法を思い付いてとある人物に電話を入れる・・・ 行動を開始したゴルゴ13はスイスにいたが、車で移動中に自動車電話である人物から接触される。その相手はアメリカ大統領とおぼしき人物で、今朝方"私の友人"から連絡を受けたと言い、三時間以内にスイスから退去するよう促し、遠回しにデビッド・ロックフォードの件から手を引くよう圧力をかける・・・ ロックフォードはミラーと共にスイスのとある湖畔の山荘に退避していたが、その夜、自分が依頼した人物からゴルゴ13への警告が成功したとの知らせを受けてようやく安堵し、ミラーと祝杯を挙げる。ベランダに出たロックフォードは今度こそゴルゴ13を我が掌中に収めようと考えつつ、月に照らされた湖と森の美しい光景に眼を細める。その湖上には一艘のヨットが――――――次の瞬間、湖畔に一発の銃声が轟いた。○○○○○○ 世界の政治・経済を影で牛耳る超巨大資本とゴルゴ13の暗闘を描く本作。シリーズの中でも傑作といえるエピソードの一つながら、微妙に陰謀論絡みのネタなのでアニメ化は無理だろうと思っていたのですが、それをやってくれるのがテレ東クオリティ?(笑) ゴルゴ13シリーズでは巨大資本がアメリカや世界の政治・経済を実質支配しているという設定が時々登場しますが、本作のロックフォード財閥もそんなネタの一つで、実在のアメリカの巨大資本グループであるロックフェラー家がモデルです。1870~80年代にかけてアメリカ国内の石油市場の9割以上を独占したスタンダード・オイル社(1911年に米連邦最高裁の解体命令によって34の会社に分割)を率いたジョン・デビソン・ロックフェラー・シニア(1839~1937)は、1910年に事業を引退してからはその莫大な資産を投じてシカゴ大学やロックフェラー大学の創立、ロックフェラー財団の設立など様々な慈善事業に精力的に取り組み、今以てアメリカを代表する巨大資本家として知られています。が、一方でその巨大資本と慈善事業ぶりからヨーロッパのロスチャイルド家と並んで世界を裏から支配しているという類の陰謀論の槍玉に挙げられている存在でもあります。ちなみに、現在のロックフェラー家の当主はジョン・D・ロックフェラーの孫のデビッド・ロックフェラー(1915~)で、実業家および慈善家として知られています。 原作のロックフォード財閥はこうしたロックフェラー絡みの陰謀論をベースに世界の政治・経済を牛耳る超巨大資本として設定されており、世界中の名だたる企業のほとんどを支配下に置き、ロシア革命やその後の旧ソビエト政権誕生、アメリカのウォーターゲート事件等の歴史的事象に裏で関与し、ヨーロッパではロスチャイルド家をも支配下に置いている等の描写がありますが、アニメ版では流石にストレートに書くのは避けています。ゴルゴ13がロックフォードに対抗する存在として在外華僑の存在を知るくだりも、原作ではゴルゴ13が中国政府とロックフォードの繋がりを指摘したのに対してザメックが中国資本の真の主導権は在外華僑が握っていると返すのですが、これもアニメ版ではカットされています。ちなみに、原作ではロックフォードの表の資産額は6,500億ドル、ゴルゴ13を専属の狙撃手に雇おうとして提示した報酬は月額100万ドルとなっていますが、アニメ版ではどちらも一桁増えてます(笑) なお、ロックフォードが世界を実質支配しているという設定は本作と続編『ロックフォードの野望 謀略の死角』のみでの設定ですが、その後のエピソードでもアメリカの巨大資本として名前だけ登場しています。 依頼を一度もしくじったことのない=狙われたら絶対に助からないという恐怖の存在であるゴルゴ13。政財界の実力者たちにとっては、手を組めばこれほど強力な存在はない一方、敵に回せば回避不可能な死刑宣告を下されたも同然となるわけです。一方、ゴルゴ13は本作で示された"依頼人を一人だけに固定しない"という方針でもわかるように、自分が納得できる内容であれば依頼人がどんな政治的・社会的な立場や目的や思想だろうが関係なく仕事を引き受けるという確固たるスタンスの持ち主。そんな両者の対峙と駆け引きの妙こそがゴルゴ13シリーズの大きな魅力の一つといえます。 本作のデビッド・ロックフォードは世界制覇という野望のため、そしてその実現に向けて将来命を狙われないようにするためにとゴルゴ13を自らの手元に囲い込もうとするわけですが、彼の恐ろしさを充分に認識しているにも関わらず、如何なる思想や理念にも拘泥しないという彼のスタンスを見誤り、最終的には藪をつついて蛇を出した形で彼の銃弾に斃れることになりました。恐らく黄彊孫の依頼がなくとも、ゴルゴ13の仕事を妨害するような行動を取った時点でロックフォードの運命は決まっていたのかもしれませんが・・・ 本作の終盤、ロックフォードはアメリカ大統領に依頼してゴルゴ13に自分の殺害を回避させるよう依頼しますが、原作では当時の現職だったロナルド・レーガン大統領をモデルにした人物が登場しています。一方、アニメ版ではどこの国か明確に描写されておらず、エンディングでのテロップも"電話の男"・・・つか、あの執務室の絵からしてどう見てもアメリカ大統領だってモロバレやんか!(爆)さらに、その人物がどう見ても先日正式に第44代米大統領に就任したばかりのバラック・フセイン・オバマ・ジュニア(笑)こういうタイムリーさがゴルゴ13シリーズの隠れた魅力ではありますが、実際のオバマ大統領って先の大統領選挙でこういう巨大資本家との個人的繋がりとは縁遠いイメージができあがってしまっている気がしますね(もっとも、オバマ大統領にも政治絡みの贈収賄事件や特定個人・団体との関係についていくつかの疑惑は存在する)ただ、原作のラストでロックフォードがゴルゴ13に射殺されたと知った米大統領が両者の対決を静かに睥睨しようと目論むシーンがアニメ版でカットされたのはちょっと残念・・・ なお、今回デビッド・ロックフォードを演じたのは『機動戦士ガンダム』のガルマ・ザビ役等でお馴染みのベテラン森功至。また、ローゼン・ザメック役は第35話に続いて出演の土師孝也でした。 ちなみに、前述の通り本作には続編の『謀略の死角』があり、この中ではゴルゴ13の名台詞「10%の才能と20%の努力、そして30%の臆病さ、残る40%は”運”だろうな」が出てくるので是非アニメで聞きたいところですが、番組がそろそろ終盤なのを考えるとアニメ化の可能性は低いかな? もし第2シーズンが実現するならその時にアニメ化してほしいと願う次第です。
2009.02.14
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今回の『ゴルゴ13』は8日の大阪行きのため土日ではチェックできず、ぐずぐずしてるうちにテレビせとうちでの放映日となったのでそちらを先に視聴しました。〔Target.43:空白の依頼〕 原作:『バスク・空白の依頼』リイド社SPコミックス第105巻収録(1993年初出)CAST クリスタ:安藤麻吹 ヴァーノン神父:宮本充 ビクトール:梅津秀行 ミゲル:田中一成 ニコ:並木伸一 マギーレ神父:金子達 ヨーロッパの某国、とある街のホテルに到着したゴルゴ13。だが、彼がホテルの入口に入った直後、彼の命を狙う何者かによってロビーに仕掛けられた爆弾が爆発した! その夜、仕事帰りの女性クリスタは一台の車が猛スピードで街路樹に激突したのを目の当たりにする。その車に乗っていたのは、ホテルの爆破から辛うじて生き延びた重傷のゴルゴ13だった。彼は構うなと呟くが、クリスタは構わず彼を自宅へと連れ帰って手当てをする。 意識を取り戻したゴルゴ13は急いで彼女の部屋を後にしようとするが、負傷が原因で自身の記憶を失ってしまい、自分の名前すら思い出せなくなっていた・・・ クリスタは彼が日本人らしいと見当を付けるが、所持品には身分を示す物はない。何も思い出せないゴルゴ13だったが、何処かへ行って何かをしなければならないということだけが頭の中にある。ふと手元の車のキーを見た彼は、それに付いていた三角形のマークから南ヨーロッパでNo.1と言われるプロの自動車泥棒のアンドレイのことを少しだけ思い出した。自分の中の急げという声に従い、ゴルゴ13はクリスタと共にアンドレイの家を訪ね、そこで自分が東郷と呼ばれていたことと、彼から別の車を入手してある場所に隠したことを知る。ひとまずアパートに戻ったゴルゴ13とクリスタは、部屋で待ち構えていた殺し屋二人に襲われるが撃退する。 翌日、ゴルゴ13は重傷の身体を押してクリスタの運転する車で山脈の麓のとある村へと向かう。ゴルゴ13は彼女を巻き込むことを避けようとするが、クリスタはどうせ自分も狙われるからと彼に付き従う。やがて、二人は藪の中に隠された車を発見するが、その頭上の断崖には洞窟があった。 この村の地域は近年自治権の拡大が進み、明日には政府との和解の象徴として国王の来訪が予定されていた。地元の教会のマギーレ神父は国王の世話役を村人の信望も厚いヴァーノン神父に任せるが、ヴァーノン神父は国王の命を狙うテロ組織の動向を懸念する。この地域で活動するテロ組織のリーダーは未だ当局もその正体を掴めていないという。その神父たちの会話を通りすがりに聞いたゴルゴ13は、神父の提げる十字架を見て何かを感じるが・・・ その後、二人はヴァーノン神父の教会に宿を借りる。二人が案内された部屋には、以前泊まった老人が教会に処分を依頼して置いていった狩猟用のライフルが残されていたが、ゴルゴ13は無意識にライフルを手に取ってトリガーを調整する。 だがその夜、ゴルゴ13の命を狙うテロ組織の一団がまたも部屋を襲撃してきた。ゴルゴ13とクリスタは敵たちを撃退すると車で教会を脱出し、断崖の洞窟へと逃げる。一方、テロリストたちは警察に情報をリークしてゴルゴ13を追わせようとする。 洞窟に逃げ込んだクリスタは、先程襲ってきた敵の一人を咄嗟に射殺したことに震える自分に思わず苦笑する。かつて、彼女は18歳の頃にレイプされた嫌な思い出があった。彼女はその時一緒にいたボーイフレンドが自分を放置して逃げたことが許せず、それ以来ただひたすら強くなることだけを考えて生きてきたのだった。ゴルゴ13の強さに心惹かれた彼女は縋るように彼に身を委ねる―――――― 翌日。風の流れを辿って洞窟の奧へと向かったゴルゴ13は、国王の演説が行われる村の広場を見下ろす断崖に出る。彼はそこが自分の確保した狙撃地点であることを思い出すが、自分が狙うべき標的は誰か? ゴルゴ13は部屋から持ち出していたライフルをわざと空に向けて発砲し、警備の武装警官たちからの銃撃に身を晒す。銃弾飛び交う中、ゴルゴ13が思い出した記憶、それはとある教会関係者から依頼された国王に対するテロを画策するテロ組織のリーダーの抹殺。そして、そのリーダーの正体は・・・・・・岩陰から広場にライフルを向け、トリガーを引くゴルゴ13。その銃弾が捉えたのはヴァーノン神父の眉間だった。銃弾に斃れたヴァーノン神父の手から爆弾のスイッチが転がり落ちる。ヴァーノン神父こそがテロ組織のリーダーだったのだ。 すべてを思い出したゴルゴ13だったが、その一部始終をクリスタが目撃していた。彼がプロの殺し屋だと知った彼女は自ら殺される覚悟を決めるが、そこへテロ組織のメンバーが襲来、ゴルゴ13は敵を倒すが、クリスタはテロリストの銃弾に斃れる。クリスタは女に戻れた喜びを彼に感謝しつつ息を引き取る・・・ その後、武装警官たちが洞窟に駆け付けたが、そこには胸で手を組まされて安置されたクリスタの亡骸だけが残されていた。そして、ゴルゴ13は藪に隠していた車で村を後にするのだった――――――○○○○○○ ゴルゴ13が敵の攻撃により記憶喪失に陥るという本作。思えば、TVアニメ版でゴルゴ13が重傷レベルのダメージを負うのって今回が初めてですね。 自分の名前すら思い出せなくなってしまったゴルゴ13ですが、偶然彼を助けた女性の助けを借りて、僅かな記憶の断片と「何処かに行って何かをしなければならない」という自らの本能の導きに従って自分のしようとしていたことを辿っていきます。手にした銃の僅かな不具合を無意識のうちに察して調整したり、敵の襲撃から逃れる際にも銃と弾を自然に持ち出したりと、記憶を失っていても本能レベルまで身体に染み込んでいる彼の行動理念が面白い一方、自分を助けて犠牲となった女性への恩も忘れない彼の情も印象的。ゴルゴ13が自分に関わった死者の手を胸の上で組ませて安置してやるのは、原作の『ラ・カルナバル』に登場するカルロス・ジモノーサ以来だったりします。ただ、アニメ版では彼が車の調達を依頼した車泥棒のアンドレイに記憶をなくした状態で再訪して相手に驚かれたり、洞窟に残された旧石器時代の壁画で自分の記憶のヒントを掴むといった原作の描写がカットされているため、ゴルゴ13が記憶を取り戻すまでの流れが原作に比べてちょっと説明不足&尺足らずになっている感はあります。 今回、ゴルゴ13を偶然助けたことから事件に巻き込まれることになった女性は、原作では名前なしですがアニメ版ではクリスタという名前になっています。また、アニメ版では二度目の敵の襲撃の際に相手のサブマシンガンで敵を射殺するという原作にはない展開が加えられています。 一方、本作の裏のテーマは原作タイトルにもある通り、スペインのバスク地方独立問題です。ヨーロッパのピレネー山脈西部、フランスとスペインに跨るバスク地方は南部がスペインのバスク自治州、北部がフランスのピレネー・アトランティック県の一部となっていますが、スペインにおいてこの西仏のバスク人地域の分離独立を掲げて1960年代から武装闘争を行っているのがETA(バスク祖国と自由)です。2006年3月に無期限停戦を発表したもののその9ヶ月後に爆弾テロを起こし、翌年6月には早くも停戦を破棄してテロ活動を継続しています。なお、本作は1993年初出ですが、その2年後の1995年にはマジョルカ島においてETAがスペイン国王フアン・カルロス1世に対する暗殺未遂事件を起こしています。 ただし、アニメ版では以前の『硝子の要塞』『冷血キャサリン』で英IRAの名前が出なかったのと同様に政治的配慮なのかETAおよびバスク問題に関する描写はなく、ヨーロッパのどこの国かすら明確に描かれていません。一応、作中でのヴァーノン神父の台詞の中で自治権云々について語らせており、バスク問題について知っている人が見ればなるほどと思える演出にはなっていますが。しかし、原作でゴルゴ13に射殺される直前にヴァーノン神父がバスク独立の烽火とすべく国王を爆殺しようとする決意の台詞は語句を変えてそのままアニメ版でもやった方がよかったんじゃないかと思う次第。この辺のやりとりがカットされたため、アニメ版ではヴァーノン神父がテロ組織の首魁であることの説明が不足している感があるのがちょっと残念かも・・・ 今回は記憶喪失がテーマだけあって、ゴルゴ13を演じる舘ひろしも記憶をなくしている状態ではちょっとだけ感情的に、しかし記憶を思い出すにつれて徐々に感情を抑えた声になっていくのを上手く演じていたように思います。
2009.02.10
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今週のディケイドとガンダム00は大阪行きのため録画。が、テープの巻き戻しを忘れていたため、ディケイドは撮れたもののガンダム00は前半部だけ・・・今回は諦めるか(苦笑) 買い換えた携帯電話のワンセグで見ようかとも思ったんですが、行きの朝は徳島県内ではテレ朝系局を受信できず、帰りの夜はガンダム00ではなく『笑点』に走った管理人でした(爆)【第3話 超絶】 戦うディケイドとクウガに突如襲いかかってきたキックホッパーとパンチホッパー。だが、キックホッパーはクウガが相棒を笑ったと思い込んでクウガに襲いかかり、状況を睥睨していた鳴滝も「誰を狙ってる!」と思わず舌打ちする。ディケイドはライドブッカー・ガンモードで両者を攻撃するが、キックホッパーとパンチホッパーはオーラの壁に逃れて消え去った。そのオーラの中には別の2体の仮面ライダーらしき姿が・・・「ディケイド・・・これが始まりだ」鳴滝はそう呟いてその場を後にする。 他のライダーと戦う必要なんてないと夏海に叱られる士。ユウスケも士に戦いをしかけたことを八代に咎められるが、どうやらユウスケはディケイドなる敵が現れると以前から知っていたらしい。士によって"究極の闇"を甦らせる"聖なるゲゲル"が阻止されたと知った八代は、今なら警察の手で倒せるかもと考えて警視庁に戻る。一方、置いてけぼりのユウスケは士たちに付いてきて光写真館で栄次郎特製のポトフのご相伴に与る。お互い嫌いなニンジンを押し付け合う士とユウスケだったが、ユウスケはかつてクウガのベルトを手にしたとき、ある謎の男からディケイドというすべてを破壊する存在が本当の敵だと言われたと明かす。そんな中、警視庁の未確認生命体対策本部が現地入りした火熔山の中腹から黒い煙が発生したとの報が。ユウスケは慌てて現場へと向かう。士と夏海は未だ色を取り戻さない手元のクウガのカードを見て、この世界で自分たちがやるべきことはまだ終わっていないと気付く。 火熔山では不気味な黒い煙を吸った刑事や警官たちが次々に斃れてグロンギに変貌するという事態が起きていた。駆け付けたユウスケは煙を吸って苦しむ八代を何とか助け出して脱出する。一方、ディケイドに変身して現場の遺跡に駆け付けた士の前には、復活した"究極の闇"たるオオカミ種怪人ン・ガミオ・ゼダが姿を現していた。自分は二度と目覚めないはずだったと言うン・ガミオ・ゼダだが、殴りかかるディケイドをあっさり一蹴すると、この世を究極の闇が覆い尽くすと豪語して黒煙となって消え去る。 死んだ人間をグロンギに変貌させる不気味な黒煙は市街地にまで広がり、病院は煙の被害者と現れたグロンギに襲われた負傷者でたちまち溢れかえった。八代も煙を吸って重態となってしまう。病院に戻った士はユウスケに自分たちが別の世界から来たことを明かし、この世界でも自分たちの世界と同じように滅びの現象が起き始めていると悟る。しかし、その間にも黒い煙による混乱は悪化の一途を辿り、その状況を目の当たりにしたユウスケは戦意をなくしてしまう。士は事態を食い止めるべく、夏海の制止も聞かず病院を飛び出していく。 落ち込むユウスケは病床の八代を見舞う。八代に褒めてもらいたい一心でこれまで戦ってきたユウスケは、彼女がいないと戦えないと弱気を吐露するが、八代は自分が死んでグロンギと化したら自分を殺せるかと敢えてユウスケに問う。できないと首を横に振るユウスケを励ます八代。「私の笑顔のために戦ってあんなに強いのが、世界の人の笑顔のためだったら、貴方はもっと強くなる」私に見せてと言われたユウスケはついに決心して病院を飛び出していく。残された八代は、ユウスケを弟のように思い心配する一方で彼の心を利用していたのだと夏海に悔いる・・・ 街を徘徊する多数のグロンギ。それを率いるン・ガミオ・ゼダは、現れた士を自分と同じくこの世界にいてはならない存在だと看破する。「俺もあんたと同じようなことを考えていた気がするよ。人間とは戦い合うしかない、すべてを破壊する、そんな存在だと」同意するかのように応えつつディケイドに変身する士だが、またもン・ガミオ・ゼダの一撃で吹っ飛ばされ、周りを取り囲む大勢のグロンギを相手に孤軍奮闘するがやはり多勢に無勢、ついには変身解除して袋叩き状態に・・・だが、そこへトライチェイサーに乗ったクウガが乱入してグロンギを蹴散らした。果敢にグロンギに立ち向かうクウガだが、ン・ガミオ・ゼダの落雷攻撃の前に士共々吹っ飛ばされて変身解除してしまう。強さと戦いを求める人間がグロンギになるのは定めだと豪語するン・ガミオ・ゼダだが、士は反論する。「この男が戦うのは、誰も戦わなくていいようにするためだ。自分一人が闇に落ちたとしても誰かを笑顔にしたい、そう信じてる。こいつが人の笑顔を守るなら、俺はこいつの笑顔を守る! 知ってるか? こいつの笑顔も悪くない」そして、士は誰何の声を上げるン・ガミオ・ゼダに向けて言い放つ。「通りすがりの仮面ライダーだ、覚えておけ! 変身!」揃って変身するディケイドとクウガ。そのディケイドの手の中でクウガのカードがついに色を取り戻した! 押し寄せるグロンギたちを退けつつ背中合わせとなったディケイドがクウガのファイナルフォームライドカードを起動すると、クウガは装甲機ゴウラムへと変容。ディケイドはその背中に乗ってグロンギたちを蹴散らすと、ン・ガミオ・ゼダに体当たりしてビルにめり込ませ、さらにクウガがビルの壁面を駆け下りながら蹴り落として下からディケイドが斬り付ける。ン・ガミオ・ゼダは負けじと他のグロンギを黒煙に変えて取り込み、雷攻撃に加えてビルの屋上のヘリポートを破壊して二人目がけて叩き付けるが、クウガは再びゴウラムとなってヘリポートを真っ二つに切り裂き、空中でン・ガミオ・ゼダを捕捉。そこへディケイドがファイナルアタックライド・マイティキックでトドメの一撃を見舞い、ン・ガミオ・ゼダはついに火を噴いて斃れた。 貴様もかつて人だったのかもしれないなと呟く士に、おまえはどこから来たと問う断末魔のン・ガミオ・ゼダだが、士は忘れたと返す。ン・ガミオ・ゼダは闇が晴れるぞと言い残して爆発の中に消えていった・・・ 戦い終えて病院に戻った二人だったが、八代は夏海が見守る中、すでに息を引き取っていた。茫然自失となるユウスケを残して、士は夏海と共に去っていく。 ン・ガミオ・ゼダの死と共に、街に溢れかえっていたグロンギたちは消滅した。だが、もぬけの殻となった山の遺跡には鳴滝の姿が・・・「私は許さない・・・ディケイド」そして鳴滝はオーラの壁の向こうへ消えていく・・・ 写真館に戻った士は、自分たちのこの世界での役目は終わったと悟る。それがこの世界の滅びを止めることだったのかはわからないが、俺も思い出さなければならないことがあると士は考える。一方、士の撮った写真を整理していた栄次郎はその中に珍しくよく撮れた写真を見つけ、額に飾ろうとする。それは八代とユウスケを写したものだった。が、何かの拍子に栄次郎が部屋の柱にぶつかった途端、スクリーンに新たな世界の絵が現れた。それは満月を背に高層ビルの屋上で吠える城竜キャッスルドランの姿・・・ 一方、八代の墓を訪れたユウスケは彼女の言葉を思い出し、今ならできそうな気がすると八代に決意を告げてトライチェイサーで走り去っていく。が、その周囲に何やらキバット族らしき白い影が・・・?□□□□□□ というわけでクウガ編のラストとなる今回。ディケイドの物語としてはまだ序盤ですが、クウガの物語単体として見ると、オリジナルと違って警察に未確認生命体としてカウントされた数が10号くらいで終わった形になるわけで、何だか打ち切り作品じみた終わり方にも見えてしまいます(笑) オリジナルのクウガにおける"究極の闇"とは完全復活したン・ダグバ・ゼバによる5桁単位の大量殺戮でしたが、本作においてはン・ダグバ・ゼバに相当する存在と思われるン・ガミオ・ゼダが不気味な黒煙を発してすべての人類をグロンギに変えてしまうというものでした。どこかで見た覚えのあるグロンギがCGによる水増しでゾロゾロ出てくる様は何だか平成ライダー終盤のお約束たる雑魚怪人大量発生を思わせる展開ですね(笑)というか、よくあれだけの怪人のスーツがストックされていたものだとちょっと感心。 しかし、劇中での「人間は強さを求め戦いを求める。グロンギになるのも定めだ!」というン・ガミオ・ゼダの台詞をよく考えてみると、オリジナルのクウガで"バラのタトゥの女"ことラ・バルバ・デが現代の人間を評して語った「リントは我々と等しくなった」と通じるものがあり、今回はオリジナルのクウガにおける"人間とグロンギが等しくなる"というテーマを明確な形で描いたものともいえますね。あと、黒煙によって続出する被害者により大混乱に陥る病院内の描写や、事態が解決しても八代を含め多数の犠牲者が出たという展開はオリジナルのクウガを彷彿とさせるものがありました。 ン・ガミオ・ゼダは扱い的には中ボスといった感じですが、一回こっきりで終わらせるには勿体ないくらいキャラ立ちしていたように思います。ちなみに、ン・ガミオ・ゼダの声を担当したのはオリジナルのクウガでナレーションを担当した立木文彦。この辺もオリジナルへのリスペクトと言えなくもないか。 そして、"クウガの世界"の主人公たる小野寺ユウスケにも大きな変化が訪れることになりました。ユウスケはオリジナルの五代雄介とは違い、八代に自分を認めてもらいたいという自分本位の理由でクウガとして戦ってきたわけですが、士たちとの遭遇や"究極の闇"の惨状、そして八代の死を通じて「世界中の人の笑顔を守る」という己の戦う意義を見出したようです。これは、ある意味では"紛い物のクウガ"であるユウスケが"本物のクウガ"に近付くための第一歩と解釈でき、これから士たちに関わっていくことになる彼のこれからの成長が楽しみです。 一方、ユウスケとの間に信頼関係を作り、"クウガの世界"の滅びを回避したディケイド=士はクウガのカードの能力を取り戻して新たな世界へ向かうことになりました。一見何かと冷淡に見える言動が目立ちますが、単身で絶望的な戦いに自ら身を投じたり、ユウスケの笑顔を守るために戦うと言ってのけたりと、何だか『カブト』の天道総司に似たところが垣間見えます。 そして、クウガをゴウラムに変化させるという驚きのファイナルフォームライド。てっきりディケイドが一方的に使役するのかと思いきや、発動されればクウガ自身の意志で自在に行使できるようです。他のライダーのファイナルフォームライドも一部ネタバレ情報が出ているようですが、どんなアイテム等と組み合わさって登場するのかちょっと楽しみです。 "すべての仮面ライダーを破壊する存在"とされながら、結果として"クウガの世界"を救うことになったディケイド。この物語は各ライダーの世界に起きる"滅び"をディケイドが解決するという流れになっていくのでしょうか? そして、そんなディケイドを敵視する謎の男・鳴滝。"カブトの世界"からキックホッパー&パンチホッパーを呼んでディケイドにぶつけただけでなく、初めてアークルを手にしたユウスケにディケイドが真の敵と吹き込んでいたようで、他のライダーの世界でも同様に暗躍しているのでしょうか。ディケイドによって"クウガの世界"の滅びが回避されたのを目の当たりにしても「私は許さない」と呟いていた辺り、ディケイドに対して何らかの私怨を抱いているようにも見受けられますが・・・ それにしても、地獄兄弟はオリジナルそのままのネガティブKYキャラを遺憾なく発揮してホントにオイシいところだけゲットしてさっさと消えてしまいましたな(爆)いずれ描かれるであろう"カブトの世界"ではどんな風に登場するのか・・・
2009.02.09
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<←会場入口に展示されていた舞台セットの"鉄人"の雛形モデルと看板。商品化は実現するのかな?> 本日、管理人は早朝0630から高速バスに乗って大阪まで出かけてきました。管理人にとっては2006年夏のポケモン映画オフ以来久々の大阪上陸です(笑) 今回の大阪行きの目的は、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて上演される舞台『鉄人28号』の見物。管理人にとっては人生初の舞台観劇です(^^ゞ*舞台『鉄人28号』特設サイト <梅田芸術劇場公式サイト内>(注:公演終了に付きサイトが削除される場合があります) 漫画『鉄人28号』といえば、1956年から連載開始した故横山光輝の代表作の一つ。旧日本軍が太平洋戦争末期に極秘建造したロボット兵器"鉄人28号"とそれを操る少年探偵・金田正太郎たちの活躍を描く本作は、日本における巨大ロボットSF漫画の金字塔的存在となりました。これまでに派生作品を含めて何度もアニメ等として映像化され、最近でも2005年に実写映画版、2007年には劇場アニメ版が公開されていますが、今回は初の舞台化となります。脚本・演出は、昨年のアニメ映画『スカイ・クロラ』で話題を集めた日本アニメ界の鬼才・押井守監督。氏にとっては初の舞台演出となる意欲作です。 本作の上演は東京公演が天王洲銀河劇場にて1月10~25日、大阪公演が2月5~8日の日程。東京公演の初日は実は管理人が上京していた日だったわけですが、朝霞に行っていたので見に行けるわけがありません(苦笑)というわけで、何とか都合を付けて大阪公演最終日の8日と相成った次第です。 バスが梅田のバスターミナルに到着するのは1130頃。会場の梅田芸術劇場までかなり距離があるので1200の上演時間に間に合うかどうか不安でしたが、幸いにもバスは1105頃に到着し、余裕で開場前に現着出来ました。 見る人を極端に選ぶ押井監督の作品だけに観客の集まりが気になってましたが、蓋を開けてみれば座席の9割ほどが埋まる大盛況。まさか集まった客が全員押井ファンなんてことはないでしょうから、やっぱり公演最終日は人集まるもんなんでしょうか(笑)[ストーリー]CAST 金田正太郎/ケツネコロッケのお銀:南果歩 敷島博士:池田成志 犬走一直:ダイアモンドユカイ 大塚署長:サンプラザ中野くん 野犬捕獲隊隊長/機動隊隊長:田鍋謙一郎 野犬捕獲隊副隊長/機動隊副官:藤木義勝 野犬捕獲隊隊員/機動隊員/敷島工学研究所助手/犬走の部下:載寧龍二、永田彬、小野健斗、吉田友一、鈴木雄貴 2008年、彼方に高層ビルを望む東京湾岸のとある埋立地。風が吹き抜けるセイタカアワダチソウの荒野には、片膝を突いて鎮座する赤錆びた巨大なロボットと彷徨う盲目の老人の姿が。彼は一人"鉄人"の名を呼び、かつての遠い日の思い出を謳う―――――― 時は1964年。戦後の終焉を告げる一大国家イベント、東京オリンピックの開幕を前に、首都・東京では警視庁が徘徊する野犬の駆除に乗り出していた。警察署長・大塚は戦後的なるものの一層を目指し、野犬捕獲隊や機動隊を率いて野犬のみならず無政府主義者、社会主義者、テロリスト、立喰師に至るまであらゆる反国家的存在の排除に躍起となっていた。一方、太平洋戦争末期に旧日本陸軍の決戦兵器"鉄人"の開発に関わった敷島博士は「変わることが正義」という考えを抱きつつもその試製28号機を戦後民主主義の守護神として甦らせるべく調整作業に取り組んでいた。そして、その"鉄人"の操縦者となった戦後民主主義の申し子たる少年探偵・金田正太郎は、敷島博士の言う愛と正義を信じて操縦訓練に励んでいた。 そんな中、東京最後の野犬たる"有明フェリータ"がついに警察に捕獲されるが、犬走一直率いるテロ集団"人狼党"は野犬収容所の襲撃と"有明フェリータ"の奪還を予告。大塚署長と正太郎、敷島博士は警戒を強化するが、犬走の計略によって"有明フェリータ"は奪われ、正太郎まで攫われてしまう。人狼党の野犬島に連れてこられた正太郎は、自由に生き自分を愛する女立喰師"ケツネコロッケのお銀"と出会い、さらに犬走の言う野良犬の思想に心を揺さぶられる。お銀の手引きで島を脱出して研究所に戻った正太郎だったが、何が正義で何が悪かを自問自答するあまり、己の信じてきた愛と正義が見えないと苦悩する・・・ そして東京オリンピックの開幕の日。警戒された人狼党の動きもなく平穏に過ぎるかと思われたが、開会式で空に五輪を描くはずだった航空自衛隊のF-86Fブルーインパルスの1機がトラブルにより引き返すというアクシデントが発生してしまう。それこそが、東京オリンピックという一大国家イベントに後ろ足で犬の小便を引っかけようという人狼党の陰謀! 打つ手がない大塚署長は頭を抱えるが、敷島博士は"鉄人"を起動させてジェット噴射で飛行させF-86Fの代役を務めさせようと発案、悩み続けていた正太郎もお銀の言葉を胸に自らの正義のために戦うべくようやく立ち上がる。だが、敷島博士の考えを先読みした犬走率いる人狼党が研究所に乱入して"鉄人"の起動を阻止せんとする。警察と人狼党の攻防の中、正太郎は操縦リモコンを奪おうとする犬走を拳銃で撃って制止し、ついに"鉄人"を起動、"鉄人"は大空へと飛び立っていく。そして、東京の空にちょっと歪な五輪の輪が描かれる―――――― 再び2008年。44年前のあの日から戻ることなく、黄色い花に埋もれた埋立地の片隅で朽ち果てた"鉄人"。そして正太郎もまた鉄人を探して姿を消した。そして、その両者を追い続けた敷島博士の成れの果てこそ、かの盲目の老人であった。彼の目にはもはや朽ちた"鉄人"も変容した首都の姿も、思い描いた未来も見えない・・・・・・嘆きながら地に倒れる老人。と、そこへ現れた真っ赤なコートの人物が叫び、謳う――――――「裏切りの空に未来を描け! 飛べ、鉄人!」◆◆◆◆◆◆ かつて故横山光輝氏が押井監督に提案したものの実現しなかった鉄人28号の劇場アニメの企画案をベースに作られたという本作は、全体的には押井作品のお家芸の一つである"虚構に仮託した戦後日本史の総括"というテーマを鉄人28号の世界観とキャラクターを使って表現した作品といえます。それは昨今の映画やドラマ等でよく見られる"1950~60年代の古き良き昭和へのノスタルジー"ではなく、監督に言わせれば「僕らが一番捨てたかった嫌な思い出の世界」。戦後の荒廃から抜け出そうと汗水流して働き、"科学の発展がもたらす幸せな未来"を信じ、やがて東京オリンピックを契機に"戦後"から脱却して高度経済成長の時代を迎えるも、やがてそんな時代に疑問を抱いて安保闘争や学生運動に身を投じ、しかしその革命や変革の思想もまた幻に過ぎなかったという当時のリアル世代である監督自身の原体験ともいえるものです。本作における正太郎や敷島博士、大塚署長、犬走はそんな時代の様々な人々の象徴と位置付けられ、その中心に旧日本軍の秘密兵器という"戦中世代の残滓"たる"鉄人"が鎮座するという構図になっています。もっとも、あくまで描かれるのは問題提起であってそれをどう読み取ってどう解釈するかは観客に委ねるというこれまた押井作品のお家芸的な終わり方なので、この辺はやはり見る人を極端に選ぶ作品といえるでしょう。 作品設定こそ鉄人28号ですが、そこは押井作品らしく犬・立喰師・夢と現実・長台詞等々のお馴染みの要素が随所に盛り込まれ、ファンであればニヤリとさせられます。序盤の野犬捕獲隊のシーンで東京における野犬駆除の歴史について明治にまで遡って細かく語る辺りなんか如何にも押井作品のパターン(笑)ちなみに、本作に登場する犬走一直は押井監督が脚本を担当した『機動警察パトレイバー』TV版に登場したテロリストの名前でもあります。また、大塚署長や野犬捕獲隊の服装やリアクションが妙にナチスじみてるのはパトレイバー新OVA版の押井脚本の怪作『火の七日間』を思わせ、野草が生い茂りカモメの声が響く埋立地の荒野という構図も、これまたパトレイバーの特車2課の庁舎がある埋立地や、劇場版パトレイバー2におけるカモメの群れる埋立地を彷彿とさせるものがあります。 物語自体は場面が進むにつれてじわじわと重くなっていきますが、押井監督曰く宝塚歌劇をイメージしたという歌とダンスを織り交ぜた演出でテンポ良く展開していきます。敷島博士の掲げる正義と犬走の説く野良犬の思想の狭間で翻弄される正太郎の姿を、敷島&正太郎の"正義の歌"と犬走の"野良犬の歌"のおかしなアンサンブルで巧妙に描いていたのが印象的。また、犬走を演じるダイヤモンドユカイと大塚署長を演じるサンプラザ中野くんの歌は流石に本職だけあってお見事。大塚署長は哲学的な作品世界を和ませるコミカルキャラとなっており、序盤で何故かM20スカウトカーじみたミニ装甲車に乗って砲塔を振り回しながら登場し、得意の美声で歌を披露したかと思えば捕獲隊の面々との絶妙な間を利かせたやりとりは笑いを堪えるのが辛かったです(爆)なお、音楽は押井作品には欠かせない川井憲次が担当。内容がどんなに哲学的で難解でも、この人の音楽だけで否応なしに盛り上がってしまいますね(笑) 本作で金田正太郎を演じたのは女優・南果歩。10代の少年を四十路も半ばのベテラン女優が演じるというのに最初ちょっと違和感がありましたが、実際に見てみるとちゃんと少年の演技になっていて、しかも父親代わりである敷島博士に恋愛感情にも似た憧憬を抱き、最後に真っ赤なコートを纏って女性と見紛う姿で登場するという流れは、まるで正太郎が実は男装の麗人だったのではとさえ思わせるほど。それもまた押井監督の巧妙な仕掛けだったと実感。 あと、押井作品でどうしても管理人が気になってしまうのが銃器描写。本作でも人狼党がAK、機動隊がショットガン、正太郎がワルサーPPKらしき拳銃を使用していましたが、正太郎の拳銃の持ち方が様になっていたように思えるのはやはり銃器描写にこだわりを持つ押井監督の演出の賜物でしょうか。 本作の呼び物の一つが全長7mの"鉄人"の舞台セット。RPG『ウィザードリィ』シリーズのビジュアルデザイン等で知られるイラストレーターの末弥純がデザインを担当し、原作のイメージを残しつつ西洋の鎧騎士あるいはOVA版ジャイアントロボを思わせるマッシブな姿に仕上がっています。なお、これの雛形モデルは商品化が検討されているとのこと。最初から最後まで舞台の中央に鎮座し、照明のコントラストの妙で時に赤錆びた過去の遺物、時に研究所で静かに出撃の時を待つ巨人としての姿を強く印象付けていました。 残念ながら今回が最初で最後の観劇となってしまった舞台版鉄人28号。しかし、管理人的にはもし本作の原案となった企画が押井監督により劇場アニメ化されていたらどんな作品になっていただろうとふと考えてしまいます。
2009.02.08
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夜勤明けの本日、管理人はロクに睡眠も取らずに(笑)風呂に入ってから地元のドコモショップに出かけてきました。目的は携帯電話の買い換えです。 2006年に自分初のFOMA機種であるSO902iを購入した管理人ですが、昨年にアップル社のiPhone 3Gが日本で発売となったのを機に買い換えを考え、ソフトバンクモバイルと共にiPhoneに食指を伸ばしていたというNTTドコモの動向を静かに注視しておりましたが、やはりドコモでのiPhoneの取り扱いはなさそうな雰囲気なので買い換えに踏み切った次第です。 というわけで、管理人が購入したのはNTTドコモの新ラインナップであるPRIMEシリーズの最新機種・F-03A。管理人にとっては5代目の機種であり、初の富士通製端末です。 NTTドコモは2008年秋から従来の90Xi/70Xi等で展開してきたFOMA端末シリーズを刷新し、多様化する顧客の価値観やライフスタイルに対応したSTYLE/PRIME/SMART/PROの4シリーズを展開、今年春までに合計22機種を投入する予定です。 この中でドコモが提供する携帯電話の機能・サービスをほぼすべて備え、タッチパネルやBluetooth、GPS等も網羅したPRIMEシリーズの最新機種が富士通製のF-03Aです。富士通初となるラウンドデザインのスライド式ボディにディスプレイをタッチして操作するユーザーインターフェースを備えているのが特徴です。 とりあえず何でも欲しがる性分(笑)の管理人はPRIMEシリーズの中から吟味し、デザイン面ではLGエレクトロニクスのL-01Aに惹かれたのですが機能的に見劣りするため、結局F-03Aのブラックモデルに落ち着いた次第です。 F-03Aのタッチパネル式UIの特徴はタッチセレクター。かつてのソニーエリクソン製端末のジョグダイヤルのような回転式インターフェースを画面上で再現したもので、ちょっと慣れがいりますが面白く動きます(^^) ただ、スリープ状態から起動する際に一々待受メニューが出るのと、タッチパネルロック状態の時に画面を触る度に一々警告エラーが出るのはちょっと邪魔かも。 その他機能面では、管理人的には初めて使用するワンセグ。当初あまり興味はなかったのですが、受信状態さえよければ普通にストレスなく見られるので、遠出の際の暇潰しにはちょうど良さそうです。また、カメラ画像等の記憶メディアもこれまた管理人的には初のmicroSDで、ショップが契約の特典として1GBの物をプレゼントしてくれました。管理人はブログ用に撮った携帯の画像はリーダー/ライターで取り込んでいるのですが、幸い今使っているリーダー/ライターはメモリースティックDuoとminiSD対応なのでこれまで通り使えるでしょう。あと、ショップに勧められて値引きと引き替えに契約した新機能iコンシェルですが、前の端末から引き継いだ電話帳に入れてあった店とかの住所情報を自動的に拾ってきたのにはちょっとビックリしましたよ(笑) 端末の買い換えでようやく着うたフルも存分に楽しめる環境が整いましたが、パケット代が嵩みそうなのでとりあえず今はダウンロードは控えているところです。一応パケ・ホーダイダブルは付与してありますが・・・あと、F-03Aは高速データ通信にも対応しており、以前と違ってMacOS Xにも対応しているのが管理人としては有り難いですが、現在iBook用に使っているウィルコムの動向&そもそもiBook自体いい加減買い換えないと能力的に厳しいのでひとまず様子見です。 まぁとりあえず、分割払いが終わる2年間は間違いなく使うでしょう(笑)
2009.02.07
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昨日4日、イオン株式会社と株式会社ファミリーマートは電子マネーの取り扱いで業務提携を発表し、イオンが発行するプリペイド型電子マネー『WAON』(ワオン)を今年秋から全国のファミリーマート店舗で順次導入することになりました。*ファミマ店舗でも「ワオン」 イオンと提携 <Yahoo!ニュース/毎日新聞>(注:Web上のニュース記事のため時間経過により削除される可能性があります) イオンはWAONの自社グループ外への展開を積極的に行っており、これまでに牛丼チェーン大手の吉野家や神奈川県横須賀市の久里浜商店街でのWAON導入が発表されていますが、今回の提携により、イオンはコンビニ業界第3位のファミマとの連携で更なるWAON顧客の開拓、一方ファミマはSuica、Edyに続いてWAONを導入することにより電子マネー決済の利便性を向上させて更なる客層の取り込みを図る狙いがあります。 なお、イオンはグループ傘下にミニストップを擁するほか、ローソンの親会社である三菱商事と資本業務提携していますが、今回は伊藤忠商事傘下のファミマとの連携ということで、一部報道では将来的にはセブンイレブンを擁するセブン&アイ・ホールディングスへの対抗としてイオン(ミニストップ)・ローソン・ファミマの3社連合に発展する可能性も指摘されているようですが、現時点では両社とも資本提携や連合形成については否定しています。 現在EdyとWAONを利用している管理人ですが、現状ではEdyはコンビニや本屋では利用しやすいがスーパー等の大規模小売店では今一つ、WAONは逆に大規模小売店(ジャスコとマックスバリュ)で比較的利用しやすいもののそれ以外のコンビニ等が弱いという感じです。が、今回ファミマでWAONが導入されるということで、ようやくWAONもEdyやnanaco並みにコンビニで利用できるようになってくるのかなと期待しています。 後は、イオンと三菱商事の提携の流れでローソンでもWAONが使えるようになってくれれば、EdyとWAONの使い勝手はほぼ同じくらいになるのですが・・・
2009.02.05
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<←水をほとんど入れずに作った白菜とベーコンと鮭の鍋。予想以上にいい出来> 本日は節分。明日は暦の上では春の始まりを告げる二十四節気の一つ立春ですが、体感的にはまだまだ鍋物が美味い季節です(笑) 鍋といえば、水や調味料を入れずに野菜の水分と旨味だけで調理するレシピをよく見かけます。先月下旬に放送されたNHKのバラエティー番組『きよしとこの夜』の料理コーナーでは、ゲストの俳優・松平健がベーコン・アサリ・たら・白菜・ミニトマトを水・調味料なしで煮込む"白菜の暴れん坊鍋"を披露しておりました。で、これを見た管理人は早速触発されて自己流で水なし鍋を作ってみようと思い立ったのでした(^^ゞ 材料はオーソドックスに鍋物セットの野菜類(白菜・水菜・榎茸・椎茸)とベーコンと甘塩鮭。これを土鍋にぎっしり縦に重なるように詰め込んで酒大さじ1と塩少々を振り、後は卓上コンロにかけて固形燃料で煮るだけで、約25~30分ほどで固形燃料が燃え尽きればできあがりです。鍋ができたら、手元の電子レンジ料理本にあったレシピを参考に、器に入れた一味唐辛子と塩とラー油を煮汁で溶いてつけダレにします。 実は本当に水なしで上手くできるのか半信半疑だったのですが、本当に水なしでちゃんと煮えました(笑)味もベーコンと鮭の塩気と旨味だけで充分美味しく、煮る前の塩もいらないくらいです。そして何より、普通の鍋だとどうしてもダシがある分1人前用の野菜セットでも白菜を一度で使い切れないのですが、この鍋だと1セット丸々余裕で使い切れたのがよかったです。 お土産とかで膨大な白菜をもらってしまって使い道に困ってる方、漬物以外で一度にたくさん食べられる調理法の一つとしていかがでしょうか(笑)
2009.02.03
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<←椿神社・本殿前の石段。今年も大勢の参拝客で賑わう> 愛媛・松山にある伊豫豆比古命神社(通称:椿神社)では、毎年2月初旬の立春直前、旧暦1月8日の前後3日間に春祭が行われます。縁起開運・商売繁昌を願い、伊予路に春を呼ぶ通称『椿まつり』として広く親しまれ、毎年約50万人が訪れる松山有数のお祭りです。 例年は2月初~中旬なのですが、今年は随分と早く2月1~3日の開催です。 すっかり親父と管理人の毎年恒例行事となっている椿まつり見物。今年は1日に黒住教の節分祭があるため、2日か3日か迷った末に3日に出かける予定だったのですが、1日になってどうも3日は昼頃から雨になるとの天気予報が出たので、出かけて濡れるのはまっぴらってことで急遽今日2日に出かけることになりました。 2日連続で今治に行って戻るのも疲れるので(というか最初から2日にするなら前日に実家に泊まってた)、0900頃に親父が西条に来るのを待って出発し、1000過ぎに伊予鉄松山市駅に到着。例によって市駅前から出ている伊予鉄の臨時バスで一路椿神社へ。 椿神社の表参道は早めの時間&平日のせいか歩けないほどではありませんが、今年も参拝客で混雑。参道の両脇にはこれまた例によってたくさんの出店が並んでいます。今年は急激に景気が悪化した昨年後半を引きずっての祭りなので、景気回復の神頼みに来る方も多いのだろうなと思います。 はぐれないよう親父の背中を捕まえつつ、両脇に居並ぶ出店を冷やかしながら一路神社へ。境内では今年も北朝鮮による拉致事件の被害者を救う会の署名活動のテントが・・・だから趣旨には賛同するが政治的な話は余(ry 参拝後は例によって手土産購入タイム(笑)定番のおたやん飴(金太郎飴のお多福版みたいなもの)と地元の菓子メーカー限定販売のお菓子(今年は椿餅とどら焼き)+露店のたこ焼きを立ち食いといういつものパターンですが、今年は珍しくカステラの露店に並んでる松山在住の我が兄貴の娘2人と偶然にも鉢合わせ、しばし話などしておりました。 というわけで椿まつり見物も無事終わり、管理人と親父は帰りに東温市内の『さくらの湯』で一風呂浴びてから西条に帰投したのでした。
2009.02.02
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<←豆まきのため整列した赤鬼・青鬼&七福神に扮した皆さん+先生。今年も皆様老骨に鞭打ってご苦労様です(爆)> 今日は2月1日にして日曜日で、明後日は節分。というわけで、今日は愛媛県今治市にある黒住教今治大教会所にて毎年恒例の節分祭が催されました。今回は3月で引退される教会所の所長先生が執り行う最後の節分行事ということになります。 休みが合った管理人は朝からディケイドを見た後、例によって今治の実家に戻って親父と一緒に節分祭に出かけてきました。 例年通り祭礼と豆まき・餅まき・福引抽選・景品交換という内容。昨年は福引で1等の冷蔵庫を当てるもどちらもすでに持っていて使い道がないため親父の従兄弟に譲るという運があるのかないのかわからない結末でしたが(苦笑)、今年は残念ながら福引は全滅、外れた福引券は塩とおかきとカレールーに化けました。その代わり、豆まきで撒かれた明治のサイコロキャラメルのケースで御供の品物が辺り、今年は干支の牛の土鈴が当たりました。その土鈴は管理人がもらって帰り、自室の神棚に御供えしております。 うーむ、先日ココイチでスプーンを当ててクジ運を使ってしまったからかなぁ(爆)
2009.02.01
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予想以上に盛り上がった『仮面ライダーディケイド』ですが、余所で得た情報によれば放送話数は全30話とのこと。これまでの平成ライダーシリーズとは違い3クール未満での終了ということになります。歴代シリーズで3クール未満で完結(ZXなど単発番組を除く)したのは『仮面ライダーX』(全35話)『仮面ライダーアマゾン』(全24話)『仮面ライダーストロンガー』(全39話)の3作で、ディケイドが30話で終わるとすればストロンガー以来34年ぶり、そしてアマゾンに次ぐ短い話数となります。 ということは、途中1~2回の中断が入るとしてもディケイドの最終回は8月最終週~9月初旬ということに。そうなると、単純計算で歴代平成ライダーの各パートを3話ずつでこなして27回、残り3話で風呂敷を畳むということに・・・? 唐突な感のある3クール放映ですが、もしかするとテレ朝の仮面ライダーシリーズもTBS/MBS系列の日曜1700枠のアニメのように秋から放映開始の4クール態勢に移行するということかな?【第2話 クウガの世界】 "クウガの世界"に転移した光写真館。TVと新聞には"未確認生命体"ことグロンギと呼ばれる怪人と、それと戦う"未確認生命体第4号"ことクウガのニュースが。この世界の状況を把握した士たちだったが、いざ9つの世界を救うといっても何をすればいいのかわからない。この世界で警察官という役割を与えられた士は、とりあえずグロンギと戦ってみようと考え、自転車で颯爽と外へ飛び出していく。 一方、倉庫街ではクウガがメ・ギャリド・ギとラ・ドルド・グを相手に戦いを繰り広げていた。唯一彼の正体を知る女性刑事・八代藍のサポートを受けつつ、クウガはドラゴンフォームとなってメ・ギャリド・ギを倒し、空へ逃げるラ・ドルド・グもペガサスフォームとなってペガサスボウガンで倒す。その様子を駆け付けた士は八代の制止も無視して二眼レフカメラに撮りまくっていた。 クウガの正体は小野寺ユウスケという青年だった。二体のグロンギを倒して絶好調と言わんばかりの彼だが、八代は彼に休むよう言い置いて警視庁に戻る。 警視庁では未確認生命体対策班による会議の真っ最中。グロンギはこれまでにも一定の手順に従って殺人を行っていたが、捜査員たちは今回立て続けに女性警察官が3人も殺害されたことに疑問を抱いていた。と、そこへヤカン片手に堂々と乗り込んでくる巡査姿の士。誰何の声を上げようとした八代だったが、そこへまたもグロンギによる事件の報が・・・ 山間部で起きた新たな事件の被害者もまた女性警察官だった。犯人の未確認生命体第9号ことゴ・バベル・ダは逃走を図るが、そこへディケイドが先回りして出現。遅れて駆け付けたユウスケと八代の目の前で、ディケイドはファイナルアタックライド・ディメンションキックでゴ・バベル・ダを撃破した。グロンギ同士の相打ちかと思い込むユウスケに対し、ディケイドは「俺はグロンギじゃない」と返してマシンディケイダーでユウスケを脅かしつつ去っていく。 その夜、光写真館を喫茶店と間違えてユウスケと八代が訪ねてきた。二人はコーヒーには自信があるという栄次郎に勧められてそのままご相伴に与ることに。ユウスケは自分たちの前に現れた謎の戦士をグロンギだろうと疑うが、八代はクウガに近い存在かもしれないと考える。と、そこへ帰ってきた士は、八代に第4号のお世話をしている彼女が大変そうだからお手伝いしたいなどと提案、怒ったユウスケは一人帰ろうとするが、夏海は彼がクウガだと見抜いて声をかける。誰かのために戦えるなんて凄いと言う夏海に、俺は自分のために戦ってるだけだと応えるユウスケだが・・・ 後日、警視庁の対策会議に堂々と現れた士は、殺された女性警察官の誕生日に共通項があると指摘し、その日にちの数字から"37567=皆殺し"という語呂合わせになっていると推理する。捜査員たちは直ちにすべての女性警察官の誕生日をチェックさせて対策に取りかかる。 一方、写真館に戻った士は撮影した八代たちの写真を現像してみるが、やはりピンぼけしたおかしな写真になってしまった。それはまるで、自分の手元にある姿のぼやけた9人の仮面ライダーのカードのようでもある・・・何をしていいのかわからない士だったが、とりあえずグロンギと遊んでみるかと気楽に告げる。 そして、士は八代を山中の川辺に呼び出し、前の対策会議での推理が実はウソだったことを明かす。女性警察官が殺された場所から等距離にはグロンギの遺跡が眠る灯熔山があり、自分たちがいるここも同様。グロンギたちはその遺跡に眠る"究極の闇"を復活させるための"ゲギバスゲゲル"(聖なるゲーム)を行っており、そのルールとは山から等距離の5ヶ所で"戦うリントの女性"=女性警察官たちを殺すというものだった。驚くことに士は先日のゴ・バベル・ダとの戦いで相手からその事を聞き出し、わざとウソの推理をして警備を警視庁に集めた上で"戦うリントの女性"たる八代をこの場所に呼んでグロンギを誘き出したのだ。「ゼデゴギレ、ビデスンザソグ!」(出てこいよ、来てるんだろ)グロンギの言葉で叫んだ士に呼応するように現れるゴ・ベミウ・ギとメ・ビラン・ギ! だが、士が咄嗟に八代の顔面を殴って鼻血を出させると、二体はたじろぐ。彼らのゲームは標的を血を流さずに殺すことが最大のルールであり、士は余計な犠牲を出さないため最後の標的たる八代に血を流させることでゲームを不成立にしたのだ。士はディケイドに変身して二体のグロンギと戦いを繰り広げ、ライドブッカー・ソードモードでゴ・ベミウ・ギを倒すが、そこへ突然ユウスケがクウガに変身して襲いかかってきた。「いつか現れると聞いていた、すべてのライダーを倒すために!」ディケイドを"悪魔"と呼ぶクウガはどうやら以前からディケイドの存在を知っていたらしい。 ディケイドと戦うクウガは割り込んできたメ・ビラン・ギをマイティキックで撃破する。現場に駆け付けた夏海は両者の姿を目の当たりにして、例の夢の記憶の続きを思い出す。それは、黒い瞳のアルティメットフォームとなったクウガとディケイドが戦おうとする姿・・・夏海は二人を止めようとするが、クウガはメ・ビラン・ギの剣を取ってタイタンフォームに変身、ディケイドも戦うことで何かを取り戻せるかもしれないとライドブッカー・ソードモードで応じる。ディケイドに軽くあしらわれたクウガは今度は八代から拳銃を奪ってペガサスフォームとなるが、ディケイドのライドブッカー・ガンモードのバースト攻撃に翻弄される。 だがその時、両者の戦いを離れた場所から見つめる謎の男・鳴滝の姿が・・・「ディケイド、おまえはこの世界にあってはならん!」すると、鳴滝の周囲からオーラの壁が現れ、ディケイドとクウガの前に二人の仮面ライダー、キックホッパーとパンチホッパーが現れた!「兄貴、ここにもいたよライダーが」「ああ、行くぜ相棒」両者は猛然とディケイドとクウガに襲いかかる――――――□□□□□□ というわけで"クウガの世界観"から始まるディケイド第2話ですが、その"ディケイドにおけるクウガの世界観"はオリジナルからは思いっ切りかけ離れたアレンジとなっていました。 まず、クウガに変身する五代雄介ならぬ小野寺ユウスケ。オリジナルの雄介は「みんなの笑顔を守る」という純粋な正義感でグロンギとの戦いに自ら身を投じましたが、本作のユウスケは自分を認めてもらいたいという自分自身に起因する理由でクウガとして戦っているようです。もしかすると、この"クウガ編"でのキモは、自分のために戦ってるだけと強弁するユウスケが自分の中にある"誰かのために戦う"という心に目覚めることにあるのかもしれません。 一方、唯一正体を知る者としてクウガをサポートする警察の一条刑事のポジションになったのは女性刑事の八代藍。このご時世を反映して"強い女性"に変更したのかもしれませんが、それが今回はグロンギの殺人ゲームの条件を構成する要素でもあったというのはよく考えられたプロットですね。 そして今回の主要な敵役であるグロンギですが、オリジナルでは上位怪人としてクウガと互角に渡り合った"ゴ"集団の2体までザコ扱いとは・・・(苦笑)あと、グロンギの"王"たる存在もオリジナルのン・ダグバ・ゼバではなくン・ガミオ・ゼダというオオカミ種っぽい怪人のようですが、大っぴらに登場する前から声が立木文彦だってオープニングテロップで暴露するのはどうよ(爆)もしかしてこれってオリジナルのクウガの総集編でナレーションやった縁なんでしょうか。 オリジナルのファンから見れば賛否両論でしょうが、敢えてオリジナルを全部踏襲しない設定にしつつオリジナルの重要な要素は取り入れるという点では面白いアレンジになっていたと思います。 一方、クウガの世界に紛れ込んだ士は、巡査の身分のくせに刑事にお茶入れさせつつ事件の推理(それも実はハッタリ)を偉そうにぶつなど傍若無人ぶりを発揮してましたが、一方でクウガの能力をある程度把握しているような様子を見せ、さらにクウガの世界では解読できていないグロンギ語を平然と諳んじて相手の意図を解き明かすという驚くべき一面も。彼自身自分が何者なのかわかっていない部分があるようなので、今後徐々に解き明かされていくのでしょうが・・・しかし、仮にもヒーロー番組の主人公が女性の顔面にいきなりパンチ食らわして鼻血出させるってのは少々やりすぎですな(苦笑) ついでに、今回グロンギたちと士が喋ったグロンギ語とその訳文をば。動画サイトで必死に台詞を読み取りながらの慣れない解読だったので間違ってる部分もあるかもしれません。バベル:クウガバ?(クウガか?) リントビ・ガサダバ・ゲンギグ・ギダボバ(リントに新たな戦士がいたのか)ベミウ:レザレパ・ヂバギ(目覚めは近い) ゲゲルゾ・ザジレスゾ(ゲームを始めるぞ) リントン・ヂガバ・ガセダ(リントの血が流れた)ビラン:ゼンゲヅグ・ブシバギ・サセス(伝説が塗り替えられる) ゴンダダバグ・ゴンバン・リントゾ、ボソゲダ・ゴパシダ(その戦う女のリントを殺せば終わりだ) ゲギバスゲゲル・パギママ・ギギダ(聖なるゲームは失敗した)士:ゴラゲサ・ロブデギ・パバンザ!?(おまえら、目的は何だ!?) ゼデゴギレ、ビデスンザソグ!(出てこいよ、来てるんだろ) ボンバギロ・ビダギガ・バシバ(今回も二体がかりか) 前回がもっぱら歴代ライダーの能力を使っての戦いだったので、ディケイド単体としての戦いを披露したのは今回が初。全体的にデジタルなエフェクト、ブレイドを思わせるカードを突き破るようなライダーキックのシークエンス、所々スローになったり高速になったり残像が出たりするアクション等々、何となく歴代ライダーのアクションの要素を取り入れた感じになっているようです。 そしてラスト、ディケイドを敵視しているらしい謎の男・鳴滝によってカブトの世界から召喚されたらしい地獄兄弟ことキックホッパー&パンチホッパーがオイシいところを全部掻っ攫うかの如く登場! 何と言っても声をオリジナルと同じ徳山秀典と内山眞人が演じてたのは素晴らしいと言うべきか。しかも、登場場所の神社の廃屋も思い起こせばカブトでやさぐれた矢車が久々に登場した場所だったりと明らかに狙ってる(笑)これなら今後登場する歴代ライダーも声あるいはご本人の登場を期待していいのかな?
2009.02.01
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