森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2022.05.09
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カテゴリ: 認識の誤り
柏木哲夫医師はホスピスで多くの患者さんを看取られました。
その中で、多くの庶民を看取られたそうだ。
庶民というのは、言い換えれば「普通の人」である。
「普通の人の死」は素晴らしいと言われる。

それはなぜなのか。
いわゆる庶民と言われるような人々は、辛いことを何回も乗り越えてきている。
言い換えると、庶民は「小さな死」の体験者なのである。
小さな死というのは、例えば、手に入れようと思った何かが手に入らなかったりしたということです。
失恋、失業、倒産、病気、仕事上の問題、家族の問題、会社の人間関係なども「小さな死」と考えれば、人間は「小さな死」をたくさん経験しながら、「本当の死」を迎えるのである。


ところが、「小さな死」を体験したことがない人は、「大きな死」も受け入れにくい。実に困ったことになる。
ずっとエリートコースを生きてきた上場企業の企画部長さんを看取ったことがあるが、大変だった。
行きたい学校へ行き、地位と名誉と財産を築きながらも、初めてうまくいかなかったのが、自分の命が57歳くらいの若さで亡くなるということだったのです。
普通の人も死を受けいれることは大変ですが、挫折の経験がほとんどない人は、それ以上に大変なことになるのです。
(人生の実力 柏木哲夫 幻冬舎)

小さな挫折を数多く味わいながら、それでもなんとか65歳以上まで生きた人は、合格点がもらえる人生だと聞いたことがありますがまさにその通りだと思います。

私は神経症で言葉では言い表せないほどの苦しみを味わってきたのですが、その体験は今振り返ると決して悪いことばかりではなかったと思います。

神経症で苦しんだおかげで森田理論に出会うことができました。
森田理論学習は神経症から解放させてくれたばかりでなく、神経質者の生き方を教えてくれました。これは望外の喜びをもたらせてくれました。
そして、森田の魅力をブログを通じて発信するという生きがいも授けてくれました。
森田理論学習が私の人生を実りあるものにしてくれたのです。


森田療法にたどり着く前にいろんな療法を漁りました。
その過程で運よく森田療法に出会うことができました。
不思議な縁があったとしか言えません。
神経症は森田理論に引き合わせるきっかけ作りだったのでしょうか。

しかし最初の頃は、それが素晴らしい宝物だとは気が付きませんでした。

今考えると神様が私には神経症という難問を出されたように思います。
その難問をなんとか解いてみようとしているうちに、人生の視界が大きく開けてきたという気持ちがしています。
神経症という挫折は私にとっては人生最大の福音でした。





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Last updated  2024.06.03 09:45:27
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
stst@ Re:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、こんばんは。 過去に何度かコ…
軸受国富論@ Re:森田の正道を歩むとはどういうことか(06/05) かの有名なドクターDXの理論ですね。ほか…

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