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宇宙の果てまで燃え尽くさんばかりの怒りの炎で一睡もできず。傷だらけの天使 第26話「祭りのあとにさすらいの日々を」突然、巨大な地震が発生。津波が襲い、ビルが崩壊していく。夢か、現実か。ビルの屋上で倒れている辰巳に綾部貴子が声をかける。「もう日本はダメよ!この国が私に何をしてくれたって言うの?私はいつも裏切られたわ。もう、たくさん。もうたくさん!」。綾部事務所に修が駆け込む。勝手に車を処分されたからだ。しかし事務所には誰もなく、膨大な書類が散乱。代わりに海津警部(西村晃)の姿があった。綾部事務所は本州四国間の海底トンネル開発の利権に絡んでいた。しかも決まっていたはずのルートが変更になった。裏でこの問題の中枢に関わり、重要な役割を果たしていたという。修には何のことかわからない。「お前みたいな走り使いには、本当のことなんか言うわけない。綾部貴子は本物の悪の世界の女だ」。警察が令状を持って駆け込んだが既にもぬけの殻だった。容疑は公文書偽造、恐喝、背任横領。ペントハウスに戻ると建設会社の修の帰りを待っていた。ビルの所有権が綾部貴子から代わり、ビルの取り壊しが決定したという。享に連絡するため、勤め先の自動車修理工場に電話をするが退職していたと告げられる。修は綾部事務所の経理を担当していた弁護士事務所や付き合いのあった暴力団事務所を訪ねるが、いずれもあしらわれてしまう。むしろ綾部事務所と関わりを持たないほうが良いとまで忠告される。その夜、ネオン街でオカマのモナコ姐さん(カリオストロ伯爵)と再会。新しく構えた店に案内される。店に入ると享が男相手にストリップもどきのショーを演じていた。激昂する修。「享!水くせえじゃねえか!!金が欲しかったらオカマでも何でもやってもいいのか!!」「だってさあ~!お金のありがたみを教えてくれたのは兄貴でしょう~!」。それでも修の怒りは収まらない。享をボコボコにする。「兄貴~兄貴~!」。そこへモナコ姐さんが割って入る。「ばかばか!あんたばかよ!享ちゃんの気持ちも知らないでさ!」。ポケットからくしゃくしゃの写真を取り出す。「綺麗だろう?この町。スモッグもなければ地震もない。こんな町で兄貴と健太ちゃんと3人で出直したい。それにはまとまった金がいる、だから石にかじりついても頑張るからって。あたしはもう聞いてて涙が出ちゃって・・・可愛いじゃないの!立派じゃないの!誉めてやっておくれよ修ちゃん!」。絶句する修。「ウフフ、兄貴~」。そこへ酔っぱらった客たちがなだれ込む。土地成金のバカ息子たちだ。相手をしてやると結構な金になる。享は客たちに煽られ噴水に飛び込んでおどける。「亨、あんまり割のいい仕事じゃねえなあ。もうしばらくの辛抱だぞ。綾部のババアとっつかまえたらよ、金持ってくるからよ。そしたら東京、離れような」。そんなこんなで修は怪しい中国人から綾部貴子が横浜港から船でナホトカへ脱出することを聞かされる。辰巳は別ルート。「あんたのパスポートも作ってあげようか?」。さらに綾部事務所の秘書・京子から夕方4時に横浜、大桟橋で綾部貴子が待っているとの伝言を聞かされる。修だけ連れて行くつもりらしい。ペントハウスで旅支度をする修。健太の写真を握りしめる。そこへ享が戻ってくる。修は享にしばらくの間、健太を預かってほしいと頼む。「どっか行くの?」。激しく咳き込む享。「どうしたんだお前?」「風邪だよ・・・。水をくれ!水を!」。日曜日なので医者も薬局も開いていない。「こんな時に風邪ひきやがって・・・!」。気にしながらも荷物を抱えて修は立ち去ろうとする。恨み事を言い続ける享。「兄貴は口がうめえからなあ~。俺も連れてってくれよ~。健太ちゃん、どうすんのよ~」「だからさっきも言っただろう!このままじゃな、みんな、共倒れになっちゃうんだよ!」「やだよあんなションベン垂れよお~。兄貴ちょっと待って~あと少しだけ話してっておくれよ~・・・口ばっかしじゃねえか兄貴はよぉ~」「てめえ、ふざけんなよなあ!俺が絶対帰ってこねえと思ってんのか!」「ああ、わかったよ、今度こそ兄貴って人間がわかったよ。調子ばっかし良くってよ、結局自分のことしか考えてない、血も涙もない人間なんだよ・・・わかんなかった俺がしょうがねえんだけどよ。しょせん赤の他人同士なんだから。病人を粗末に扱いやがってよ。嘘つき・・・」。ひとり屋上で仰向けになる享。ポケットに馬券が入っていたことを思い出す。「ラジオを聴かなきゃ・・・ラジオ、ラジオ・・・」。這いつくばって部屋に戻ろうとする。修はタクシーに乗って横浜港へ向うが、日曜日でもやっている薬局を探してほしいと告げる。「今の風邪は注意しないとすぐ肺炎になるって、ラジオで言ってましたからね。急性肺炎になったら一晩でコロリだそうですよ」と運転手(ゲバー署長)が話す。そして享は死んでいた。「おい!冗談じゃねえぞ・・・亨。え!亨っ!」。その頃、辰巳は一人綾部貴子を見送っていた。逃走の果てのみすぼらしい姿。「貴子さん・・・」。約束の時間に修は来なかった。海津警部と乱闘する辰巳。「逃げたいんだ!逃げたいんだ!」。泣きながら風呂を沸かす修。「亨・・・お前風邪で死ぬなんておかしくて涙も出ねえよ・・・。お前ホントにバカだよお。俺・・・もうどこにも行かねえから・・・亨よ。寒いだろう?風呂入れてやるよ。な?風呂。あったかいだろう?亨あ・・・。今、女抱かせてやるからな」。ヌードグラビアを享の身体にペタペタ貼り付ける。そしてビルの解体業者がやってくる。「出て行けってよ・・・」。亨を背負う修。「まだよぉ、まだ墓場には行かねえからよ!新宿のトルコとかよ、川崎のトルコとかよ、俺、今日おごってやる!一杯!行くぞー!」。ドラム缶乗せたリヤカーを押して夢の島を進む修。ドラム缶には享が入っている。夢の島にドラム缶を置く。逃げるように走り去る修。夢のような過去は 消えゆく一人だけで ただ歩く もう誰もいない誰もいない 一人だけでただ歩く風が運ぶ春は よけていく一人だけでまだ歌う この俺を笑う誰もいない 一人だけでただ歌うお・わ・り
2018年05月04日
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怒号で人類滅亡。傷だらけの天使 第25話「虫けらどもに寂しい春を」工藤栄一による最終回と2本撮り。出演者全員やたら芝居のテンションが高い。ほぼワルノリ。おかげで最終回の悲惨さが際立つ。享は買い物先のスーパーでテレビの生中継に遭遇。時の総理にも噛みついた人気絶頂の作家・高山波太郎(小松方正)は物価高騰による食料品の値上げ、庶民の生活の苦しさを訴える。その頃、修は空腹でイライラしていた。テレビをつけるとレポーターからインタビューされている享が映っていた。「あ!享!俺より先にテレビに出やがって・・・!」「ウフフ、兄貴~。今から帰って兄貴の好きな卵入りのおじや作ってやるからよ~」「あ-!!」。そんこんなで綾部事務所から仕事が舞い込む。依頼主は綾部貴子の友人・弘子(根岸明美)。弘子は高山が売れていなかった頃から面倒を見続けていたが、最近食べ物の好みや趣味など変わってしまい、別人のようだと言う。その理由を探るのが今回の目的。早速修は弘子のマンションへ。そこには高山の姿があった。ついでに高山と一緒に飲み食いする。一方、享は高山の自宅を訪問。女といちゃついている高山の姿を目撃する。そのため二人の報告書に矛盾が生じる。しかし二人とも同じ時間帯に高山の姿を確認している。口論する修と享。その間に入ろうとする辰巳。そのやりとりに無言で怒る綾部貴子。享は再度高山を尾行。愛人といい塩梅。修も高山を尾行。こちらはパチンコ、喫茶店をはしご。挙句に酔っぱらって「私は庶民の味方、高山波太郎です!」と叫びまわる始末。修は高山を自宅へ送る。そこは理髪店であり、出てきた女性から怒られてしまう。この男、高山のソックリさんで小山という。小山は自分が高山にそっくりなことに気づき、喋り方や癖まで研究し、キャバレーなどのショーに出演するようになる。たまたまそのことを知った高山は小山に自分との入れ替わりを提案する。そして小山は弘子の元へ出入りするようになった。しかし高山のねらいがよく分からない。修は小山に手を引くよう忠告する。弘子からすれば詐欺になるからだ。翌日の朝刊に高山がひき逃げ事件を起こしたことが報道されていた。しかし、高山にはアリバイがあり、その日は夜釣りに出掛けていたと主張。現地での目撃情報も指摘されるが「これは私にも心当たりがあるんです」と反論。高山は弘子と一緒に綾部事務所を訪れていた。弘子が調査の打ち切りを申し出たのだ。綾部貴子は修に解説するように話し始める。「弘子の所へ通ったのは、そっくりさんじゃなくて、そっくりさんを真似た高山さんご自身だった。つまり、これは皆、高山さんの悪い冗談だった。そうでしょう?今日あるのはみんな弘子のおかげですもんね」。納得できない修。そこへ辰巳が新聞を差し出す。「ひき逃げ事件の容疑者、高山氏、無実に!高山のそっくりさん、自首する」の見出しに驚愕する修。修は拘置所で小山と面会する。小山は高山から依頼されて身代わりとなり、口止め料として三千万円を受け取ったと話す。「俺が女房に残してやれるのは、そんなことぐらいだもんな」。それから数日後、講演会を終え、会場を後にしようする高山を取材陣が取り囲んでいた。そのどさくさに紛れて修は高山の顔を殴りつける。享が買ってきたパンと牛乳を口にしながら寂しそうに歩く修。お・わ・り。次回、涙の最終回。
2018年05月02日
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レンゲ畑で地球が割れんばかりに激怒。傷だらけの天使 第24話「渡辺綱に小指の思い出を」市川森一の傑作。物語の縦軸(仕事の遂行)と横軸(幼なじみとの再会)が終盤見事に繋がる。それを丁寧に演出した児玉進の手腕に注目。修はイカサマ賭博師の下で修業に励んでいた。さらに偽物の刺青を背中一面に入れる。それは暴力団・銀竜会の幹部・村田(前田吟)の依頼だった。賭場でわざとイカサマを発覚させ銀竜会を失墜、ライバルの金竜会に取入ってもらおうという筋書き。そしてイカサマ賭博師として修が送り込まれることになっていた。特訓の甲斐あって修の腕は村田や辰巳にも分からないぐらい上達していた。その夜、夜行列車に乗って加代子(坂口良子)は東京を向かっていた。加代子は修の幼なじみであり、子どもの頃、修から「お嫁さんにしてあげる」と言われた一言を引きずったまま大人になっていた。実は加代子は明後日に結婚を控えており、その前に一目修に会いたかったのだ。「つらいことがある度に修さんのことを思って頑張って来たんです」。しかし、修は一世一代の大仕事の最中。誰かと会える状況でもない。そんなこんなで享の機転で加代子と再会する修。「綺麗になったな」。何かお祝いをしようと考えるが「約束したじゃない。私のことをお嫁さんにしてくれるって。それで私、一目会いたくてそれで来ちゃったんだから」。加代子は公務員と結婚することになっていたが、修の気持ち一つで反故にするつもりだった。しかし修に説得され、明日帰郷することに。そして朝10時に上野駅でに待ち合わせを約束する。そんなこんなで賭場が開かれる。修の堂々とした仕切りっぷりに誰もイカサマだとは気付かない。そして村田の合図とともに修がイカサマをしようとした瞬間、組長の情婦から待ったがかかる。村田の謀略はバレバレだった。金竜会の会長からも見捨てられ、挙句に左腕を切断されてしまう。そして修も落し前として数人に抑えつけられ無理矢理小指を詰める。そのグロさにテンパってしまう辰巳。一人だけ車に乗って立ち去ろうとするが、既に修が乗っていた。左手を押さえてギャーギャー泣き叫ぶ修を病院へ搬送。医者に診てもらったところ切断面が鮮やかだったことからくっつく可能性がある、と。修は切断された小指を求めて銀竜会へ。長ドスを振り回して大暴れ。そんなこんなで快調の情婦宅へ押し入り、冷蔵庫から切断された小指を発見し、病院へUターン。3時間後には手術が終わると言う。約束の午前10時だ。その頃、加代子は享に連れられ上野駅にいた。修が来るのを待っている。発車のベルが鳴る。汽車から降りようとする加代子を享は再び乗せる。涙が止まらない加代子。幼い頃、修と別れた日のことを思い出していた。麻酔が切れ意識を取り戻した修。加代子が住んでいる越中は東京から見て西の方角だ。西に向かって修は呟く。「小指が付いてよかった。今度加代ちゃんに会う時、恥ずかしいからな。加代ちゃんの花嫁姿って、綺麗なんだろうね。幸せになってね。祈ってるよ」。お・わ・り
2018年05月01日
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掻っ捌いて細切れ。傷だらけの天使 第23話「母の胸に悲しみの眠りを」多摩川で女性の水死体が発見。自殺と断定されたが、母親は否定した。結婚を楽しみにし、妊娠4ヶ月だったことから自殺は考えられない。綾部事務所に依頼し、修と享が調査することに。死んだ高木チヤ子はとあるカメラ工場に勤務していた。その勤務先で交際相手を巡ってトラブルを起こしていた。その男性は工場長(根上淳)の一人息子・光一(下條アトム)。光一はかつてチヤ子と同室だった西広美(西尾三枝子)とデキていた。修と享は事件の核心をほぼ突き止めることができたが、光一からボコボコにされてしまう。そんなこんなで工場長は修と享の治療代して300万円を持参して綾部事務所を訪れる。それは調査の口止め料でもあった。辰巳は拒否するが、綾部はそっくり受け取る。不満げな辰巳に対して「もう少し小回りのきく人かと思った」と杖で辰巳の脚元を何度も執拗に突く綾部。「意外と単細胞なのね、あのお金は治療代よ。事件から手を引く約束なんてしてないわ」。さすが社長と絶賛する辰巳。そんなこんなで修は光一を追い詰める。雑居ビルに逃げる光一。追う修。非常階段を駆け上る二人。ふいに空いた扉に押され、光一は地上へ真っ逆さまに墜落する。工藤栄一は自作で何故かこのシーンを多用する。最もグロいのが『必殺!3裏か表か』。その後、病院に搬送されるが絶命。実は光一は父親である工場長を庇っていた。つまり高木チヤ子を妊娠させたのは父親だったのだ。工場長をボコボコにする修。「悪かった、私が悪かった。私にも立場があった。わかってくれ」。修は工場長を殴り続ける。後日、修は広美を送り出す。「イイ男探せよ!俺みたいな奴!」。お・わ・り
2018年04月29日
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悪魔の前に跪くのか!?傷だらけの天使 第22話「くちなしの花に別れのバラードを」ショーケン、水谷豊、岸田森のアドリブ&演技合戦が見もの。三人が共闘する展開も逃せない。3クール目があったら修・享・辰巳トリオで物語が進んでいたかも。今回の仕事は結婚式場から花嫁を誘拐すること。依頼主は華道・藤宮流の事務員・瀬川(久保明)。花嫁は家元・葉子(篠ヒロコ)。藤宮流の理事長が長男と葉子をむりやり結婚させようと画策。それを阻止すべく綾部事務所に依頼したのだった。修と辰巳が陽子を奪取、結婚式のブチ壊しは成功。ここでショーケンと岸田森のアドリブ合戦。「辰巳さん、痔の薬飲む時間じゃない?」「胃だよ!胃!」。葉子のために辰巳がフランスパンや高級ホテルのシチュー、赤ワインなどを用意。ついでに芥川賞の本なども差し入れ。「兄貴~、芥川賞って何よ?」「ロック座のショーみたいなもんじゃねえの?」と頓珍漢な修と享。そして食事。ワインに酔っぱらった享がいい塩梅。修と享に絡みまくり。オロオロする修と辰巳。たぶんこのシーンもアドリブ。必死で笑いをこらえる篠ヒロコ。それを意識してか三人のアドリブも止まらない。何故かオクラホマミキサーが流れ、修と辰巳を無理矢理踊りに誘う享。翌日、享は藤宮流の事務所に勤務。辰巳はまだペントハウスに残っている。修は辰巳が邪魔だ。「そろそろ事務所に戻れ!」。辰巳は葉子に外へ出る機会が必要だと言う。修と葉子はとある乗馬場へ。葉子はある日、落馬して以来車椅子生活を送っている。ペガサスのようにどこにでも自由に駆けたい。車椅子の生活は家元制度に縛りつけられている今の自分の象徴だ、と。それを聞いて修はブチ切れる。「てめえがてめえを可哀想だっつうたら世話ねえよ!」。しかし葉子には全国に何百万もの弟子が存在している。二人の足元に転がっていたビー玉。ビー玉を知らない葉子に修はビー玉遊びを教える。そんなこんなで辰巳は修を連れて新聞記者を装って藤宮流の事務所へ乗り込むことに。応対する享。「こちらの方のお名前は?」辰巳は修を指して「馬に加えると書いてばかと言います」。理事長に家元の葉子が失踪した理由を問う辰巳。そして脱税の証拠になる帳簿を突き付ける。理事長は辰巳に一千万円の小切手を切る。思わぬ展開にウキウキの辰巳。修は一千万円を三人で分けて、そのうちのいくらかを葉子に譲らないか提案するが「いつもの俺みたいなことを言うな!一千万は3人では割り切れないのだ。中学卒業だろ?頑張ってな」と毒を吐かれる。そんなこんなで葉子は修たちの前から姿を消す。瀬川は葉子が失踪したことで依頼の解約を申し出る。一応、修にギャラが発生したが受け取り拒否。辰巳は「お前みたいに単純に浪花節が唸れる奴が羨ましいよ」。「辞めさせてもらう!」「口癖だな」「俺はてめえの面が見たくないからだ!」「誰の面なら見たいんだ?」「てめえが思っている女の面だ!」。しばらく天井を見つめる辰巳。その頃、瀬川は理事長に葉子が戻ってきたら自分を理事に加えるよう話していた。そして葉子は瀬川のマンションにいた。二人はグルだったのだ。さらに瀬川は理事長の座を狙っていた。葉子はそのための人形にしか思っていなかった。つまり綾部事務所は瀬川に踊らされていたのだ。辰巳は修に頭を下げる。「俺たちのことを騙した瀬川をほっとくわけにはいかん」。そんなこんなで修は葉子にすべてのことを話す。ショックを受ける葉子。「俺・・・ずっとこの椅子押してやってもいいと思ってるんだよ・・・ホントだよ」。その瞬間、葉子は車椅子から立ち上がる。自分を取り巻く人たちを試すためにウソをついていたと言う。「本当に私のことを思ってくれる人を見つけたかった」。数日後、葉子は瀬川を破門にする。そして立ち去ろうとするが事務員たちから引きとめられる。建物の外で待っている修。葉子は修にビー玉を転がすと引き返していく。ホッとする事務員たち。ペントハウスでがっくりしている修と辰巳。流れるオクラホマミキサー。辰巳と修は手を取り合って踊り始める。享も加わって踊り続ける三人。お・わ・り
2018年04月29日
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はあ・・・!?傷だらけの天使 第21話「欲ぼけおやじにネムの木を」工藤栄一が裏番組『必殺必中仕事屋稼業』の合間を縫って久々の登板。ショーケン、水谷豊、岸田森と楽しそう。億万長者・松本吉次郎(内田朝雄)は架空名義で裏金を預けたが認知症になってしまう。預けた銀行も口座も分からない。松本には三人の子どもがいた。彼らは裏金のありかを狙っていた。そして綾部事務所を通じて修と享に仕事が舞い込む。早速高麗人参のセールスマンに扮した享が松本邸を訪問。そこで先日知り合った花枝と再会。花枝は松本の女中だった。一方、修は松本が毎日入り浸っていたソープランドに潜入し聞き込みするが手掛かりは得られなかった。調査が一行に進まないことにカンカンの辰巳。逆ギレする修。ビビる辰巳に「カツラ、ズレてますよ」とボソッと言ったのはショーケンのアドリブ?そんなこんなで松本邸に泥棒が入る。しかも狙ったのは銀行の通帳と印鑑のみ。警察へ届け出ようとする花枝を止める三人きょうだい。その後、ヤクザ風の男たちに花枝は拉致されそうになるが、享の機転でペントハウスへ避難する。なぜ花枝が拉致されそうになったのか?綾部事務所へ仕事を依頼したのは誰なのか?修は考える。実は、花枝は松本から金庫の鍵を預けられていた。そのことを花枝自身すっかり忘れていた。これで裏金の3億円が手に入る。もちろん松本に返すつもりだ。修らは松本を連れ出すとペントハウスに戻る。そこに辰巳が待っていた。「お前たち3億円を横取りするつもりだったんだろう!?社長に言っとくぞ!」「てめえだってそうだろ!」。辰巳は三人きょうだいの長男と裏でつながっていた。辰巳と長男は銀行へ行くが、貸金に入っていたのは軍隊時代のしょうもないものばかりだった。「バカ!」と罵り合う辰巳と長男。修らは松本を遊園地に連れていく。楽しそうに過ごす松本と花枝。しかし松本は次男とヤクザ風の男たちにさらわれてしまう。自分の子どもにさらわれたのだからどうということはないと言う辰巳。花枝は松本が修と享のことを自分の子どもたちより優しく、毎日が天国のようだと言っていたことを話す。修と享は次男の元へ乗り込むことを決意。辰巳もついて行く。任侠映画風に演出しつつ必殺シリーズのパロディのような感じ。しかし松本の姿は無かった。なんと自ら養老院に入ったとのこと。松本は認知症ではなかった。裏金も全て養老院に寄付していた。目論見がすべてパーになり落胆する辰巳。「くやしいか?これがてめえの言うビジネスかよ!」と修に罵倒される。不憫に思った享に対し「辰巳さんなんて呼ぶな!辰巳って言ってやれ!」とボロクソ。養老院で修、享、花枝と再会する松本。「来たな」。松本は認知症のふりをして財産を守った。お気に入りだったソープ嬢を個人的に雇い、昼食にステーキ、庭に神社と自分の墓まで建立する贅沢ぶりだった。修と享は憤慨するが、終戦後大変な苦労をして財をなしたことを松本は話す。すべては自分のため、一銭たりとも他人には渡さない。そして修たちが帰った後、妻が生きていた頃に写した家族の写真を燃やす。花枝は田舎へ帰ることになった。餞別を渡す修と享。何度も二人に頭を下げる花枝。今回もやりきれなさしか残らなかった。お・わ・り
2018年04月29日
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リカちゃんハウス大爆破。傷だらけの天使 第20話「兄妹に十日町小唄を」これは凡作。脚本は篠崎好。この人、実力があるのかないのかよくわからない。冒頭、捕り物シーンからスタート。逃げる女郎姿の修。それを追いかける頭の悪そうな岡っ引き(辰巳)とバカ殿(享)。ひっくり返って夢から覚める修。まだ女郎姿のまま。全然食っていくことができず、享とちんどん屋のアルバイトに就いたのを思い出す。さらに表から聞こえる赤ん坊の泣き声が。「健一をよろしく」と書かれた手紙が添えられていた。身に覚えのはない二人は「子どものことなら・・・」と安易に小児科医・藤田(犬塚弘)の玄関へ置き去りに。幸い藤田夫妻は子どもを欲しがっていたが、本当の親が分からなければ養子として正式に引き取ることができない。そこで綾部事務所に調査を依頼。修と享は区役所やおむつ会社まで片っ端から問い合わせて健一の親を探すことになる。その結果、寿司屋の源さん(渡辺篤史)の妹・玲子が母親の可能性が高いことを突き止めた。玲子は仙台の大学へ進学しているはずだが、実は中退し、東京に戻っていた。源さんはそのことを知らない。そんなこんなで源さんは玲子を探し当てる。玲子は大学を中退し、蒲生譲二を追って東京へ、今や夜の仕事に勤めていた。玲子は強がって蒲生譲二を捨てたと言うが。その後、玲子がアパートに戻ると蒲生譲二と見知らぬ女が抱き合っていた。「そのコートも背広も皆あたしが買ったのに!」「あたしがあたしがって言うなよ。ぞっとすると」と蒲生譲二は女を連れて外へ。玲子は修から蒲生譲二と別れるよう言いつつ「実は子どものことなんだけどよ・・・」。玲子は否定するが「じゃ明日健一を連れてくるぞ。捨てられた子どものこと考えてみろよ」と修に言われ表情が硬くなる。しかし玲子にも言い分があった。修に何が分かるのか。そして自分が仙台から追いかけた男は実は修に似ていたと話す。修は玲子にとって初恋の相手だったのかも。数日後、玲子はまだ蒲生譲二と一緒だった。そこへ源さん乱入。蒲生譲二逆上。玲子は止めに入るが蒲生譲二に刺されてしまう。そこへ健一を連れた修と享が飛び込み、救急車を呼ぶが間に合わなかった。源さんの店のカウンターに置かれた連弧の遺骨と位牌。修は健一を藤田夫妻に預けることを勧める。男一人で子どもを育てることの難しさを知っているからだ。「健一は何も知らずにすくすく育つ。それで良いんだよねえ」とつぶやく享。「俺もよ千葉に子どもを預けてるんだけど、それで良かったんじゃねえかなあと思う時があるんだよ」。修の話を聞き「そのほうが幸せになるのかなあ」と考える源さん。表には雪が降り出し、大喜びする享。お・わ・り
2018年04月29日
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宇宙の果てまで焼き尽くさんばかりの怒り。傷だらけの天使 第19話「街の灯りに桜貝の夢を」異色作ばかりの中でひと際抜きん出ているのが本作。しかもメインライターの市川森一が最も異色作を連発。享はホステスの明美(関根恵子)のヒモになっていた。元々川崎の工場に勤めていた明美をスカウトしたのは享だった。享の口添えもあって今や新宿ではNo.1のホステスに。そんな明美と所帯を持って二人でスナックを持つのが享の夢。一方、修は最近仕事にあぶれ毎日飲んだくれている。健太からレーシングカーが欲しいと手紙が届く。そんなおもちゃさえ買ってやることができない。明美は荒稼ぎして早く店を持ちたい。そこで修のペントハウスを改装し、じゅうたんバー「女子大生・明美ちゃんの部屋」を開店することに。もちろん修にもマージンを約束。早速、修は客引きに専念。じゅうたんバーは大繁盛する。しかし元々ペントハウスは綾部の好意で修へ無償で貸し出された物。それを無断で又貸しするとは何事だと激昂する辰巳。三人とも早急に立ち退くよう言い渡すが、同時にある条件も示す。板倉建設の社長・板倉をたらしこみ、濡れ場をカメラで撮影すること。報酬は100万円。実は板倉建設の専務から板倉社長を失脚させるための仕掛けを依頼されていた。明美は抵抗する。修も乗り気ではない。しかし享だけは「断ること無いよ」と勧める。酒の仕込み代もバカにならない、昼間からのホステスは身体が持たない、思っていたほどじゅうたんバーは儲けが少ない。渋々、明美は承知するが、5年前に女子大生だった一人娘を亡くしている板倉社長の弱みにつけ込むことへの抵抗があった。そんなこんなで享と明美は板倉社長に接近。予定通り板倉社長を落とすことに成功する。修は板倉社長を直接ゆすれば100万円どころか一千万円ぐらい手に入るのではないかと考える。こんなやばい仕事からさっさと足を洗い、その金で享と明美に店を持たせたかった。翌朝、享は明美にプロポーズする。しかし明美は写真のネガを板倉社長に渡してほしいと言う。さらに「板倉さんが私を待っているの」と言いだす。明美に何があったのかは分からない。けど何かがあった。「あんなジジイのどこが良いの!?金持ちだから?だったら俺も一生懸命働くからさ!」と享は泣き叫ぶ。「じゃあ俺はどうなんの!?」「あんたには修さんがいるじゃない」「男同士で何ができんのさ―!」。明美は享に感謝の言葉を残して立ち去る。そして享は写真のネガをそっと投げ渡す。その後、辰巳から専務一派が失脚したことを聞く。そのため今回の報酬はなし。「で、あの女はどうなった?」「板倉社長と結婚でもすんじゃね?」「板倉社長はそんなロマンチストかね。怖い男だよ、あの人は。知らないらしいから教えてやるが、二日前箱根の山中で若い女の変死体が見つかった。手口から言ってプロの殺し屋の仕業だ。もちろん迷宮入りだろう。板倉って人は苦労人だからな。その点にそつが無い」。ぎらぎらした表情の享。数日後、修はコートとマフラーで身を包み、ピストルを片手にとある山中を突き進んでいた。前方を見上げるとライフルを構えた享の姿があった。銃口は板倉社長を乗せた車を狙っている。ライフルを撃たせまいと全力で享に飛びかかる修。ライフルは空中に向かって二回発砲。車は何事もなく通過。「バカヤロー!!手前にいつ人殺しを教えた!?」「だって・・・だって―!!」号泣しながら修に抱きつく享。享を抱き締めることしかできない修。お・わ・り
2018年04月24日
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怒りで地獄の底まで全焼。傷だらけの天使 第18話「リングサイドに花一輪を」デビューしたての柏原寛司が執筆。修が兄貴分の人物に心酔するあまり任務から逸脱してしまう初期のパターンを踏襲。ただし、深作欣二や神代辰巳、工藤栄一らのようなクセや難解さは無く分かりやすい。その理由は演出がストレートだから。だからと言って今回の児玉進の演出に問題があるという訳ではありません。難しく示すよりも、分かりやすく示すほうが遥かに演出力が要求され、ましてや子どもからお年寄りまで楽しむものだった当時のテレビに求められるのは何よりも「分かりやすさ」。尚且つ番組のカラーを統一させる。こんなややこしい課題に応えられるのは「職人」しかいない。誰でも彼でもという訳にはいかないのです。修と享はとあるボクシングジムに練習生として潜入する。今回の依頼主はボクシングジムの地主。自分の土地からボクシングジムを立ち退きさせるため、中光商事の川端(イマケンこと今井健二)に依頼し、川端は綾部事務所に実働部分を依頼。修と享を使って不祥事を起こさせることになっていた。早速サラリーマン三人組に因縁をつけてケンカを吹っ掛ける修と享。そこへジムのトレーナー・工藤(中谷一郎)が現れて二人を助ける。修と享はどうすればジムの評判を落とすことができるか思案する。今度は享単独で実行。街でぶつかった相手にまたしても因縁をつけてボコボコに。しかし相手はスリの常習者でお手柄とばかりに享の顔写真と共に新聞に報道。ジムの評判が下がるどころかむしろ上がってしまう始末。おかげで辰巳は川端から叱責される。ある日、享は腹を押さえて苦しがっている工藤を見かける。工藤は自ら注射を打つと落ち着きを取り戻す。その様子を家計簿をつけている修に報告。「兄貴~、あれ麻薬中毒って言うんじゃないの?」。さらに闇医者(梅津栄)から薬らしきものを購入しているところも目撃する。工藤は重度の胆石であり、痛みを紛らわせるためにモルヒネを打っていた。自分が育てた藤崎のタイトル戦まで手術はできない。それを知って辰巳は大喜びする。上手く行けばこのネタでジムの評判を落とすことができるかもしれない。辰巳からの報告を受けて川端は渋い表情を浮かべる。川端と工藤は幼なじみだったのだ。川端に迷いが生じる。修も享から同様の話を聞く。おでんの屋台で泥酔状態の修。工藤の生き方にすっかり心酔した修は工藤のアパートへ。「ジム、辞めないで下さい。藤崎さんのためにも・・・お願いします」。そんなこんなで工藤と藤崎はジムに迷惑が掛からないよう修のペントハウスを使って練習することに。そこへ中光商事の下っ端が現れ、藤崎を拉致、修はボコボコにされてしまう。工藤は藤崎を助けるため単身中光商事へ乗り込む。対峙する工藤と川端。川端は工藤を殺るつもりはない。しかし工藤は下っ端に刺されてしまう。さらに銃口が向けられる。とっさに「やめろ!」と川端は叫ぶが間に合わず。そして川端自身も凶弾に倒れてしまう。一人残った工藤は警察に電話をしながら絶命する。翌日の朝刊に工藤と川端の死が報道される。タイトル戦に向けてトレーニングに励む藤崎。調子に乗ってプロボクサーを目指そうとしていた享は修の元に戻ろうとする。「好きにすれば?」。お・わ・り
2018年04月23日
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やっぱりケンタッキー。傷だらけの天使 第17話「回転木馬に熱いさよならを」今回は凡作。内容とサブタイトルも微妙に一致していない。ショーケンと水谷豊のアドリブ合戦や岸田森の公園での変顔、そしてグッとくるシーンなどあるものの、前半1クールと比べると物足りなさを感じる。でも視聴率は上がってきたりする。今回の依頼主は国際遊園地。会社内で紛争をおこしている首謀者を探し出してほしいというもの。早速、修と享は国際遊園地の社員に採用されて潜入。国際遊園地では業績回復のため、10万坪の土地を住宅地として開発することが提案されていた。しかし、新田部長(橋本功)は先代社長の意思に反するとして反対。斎藤専務(デンターライオン)は会社の利益を優先すべきと両者は真っ向から対立する。さらに先代の娘・久美子(中原早苗)はワンマン社長であり、社員たちはそのことに不満を抱えていたが、学歴が無いため止めるに止められない状況だった。そのことを聞いて中学校中退の享は他人事とは思えなかった。「その点、兄貴は中学校卒業だもんなあ」。そんなこんなで久美子は事務員の妹と斎藤専務をくっつけようとするが、実は新田部長と交際していた。新田部長は久美子に住宅地を開発する金があるなら、老朽化した遊具の修理などに回すべきだと進言するが「父の思いはあなたよりも私が一番よく理解している」とあしらわれてしまう。新田部長自身も先代社長の頃から勤めていた叩き上げだった。そんなこんなで現場でストライキが発生。新田部長が先導しているとの噂が流れ、新田部長は現場から外されてしまう。修と享は新田部長と接触、気さくな人柄と会社のことを考える真摯な姿勢に今回の首謀者ではないと確信する。そう綴った報告書を辰巳に提出。しかし辰巳はその報告書を改ざんして久美子に提出。首謀者は新田部長になっていた。そのため新田部長は免職となる。修と享は辰巳を問い詰める。「これはビジネスだ」。激昂するあまり辰巳のことを初めて「辰巳」と呼び捨てにする修。そして「もうこれ以上ヤバい仕事は止めようよ。ホントに・・・俺たち飯食えなくなるよ」と訴えるが辰巳は相手にしようとしない。「最後に言うけどよ、一回ぐらい俺の頼みを聞いてくれたっていいんじゃねえのか?そんなに金が欲しいのかよ」。そんなこんなで社長室に乗り込んで大暴れ。辰巳を連れてすべては斎藤専務が画策したことだと暴露させる。久美子は社長を辞任、後任を新田部長にしたいと妹に告げる。「父の思いを実現してくれるのは新田さんのほかにいないわ」。事件が解決し、楽しそうに回転木馬に乗っている修と久美子。享もニコニコ。しかし「兄貴も落ちたなあ。あんなバーさん相手に喜んでやんの。そろそろ俺の時代かなあ」。お・わ・り
2018年04月02日
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長介いかりや。傷だらけの天使 第16話「愛の情熱に別れの接吻を」鎌田敏夫、二度目の登板。鎌田敏夫らしいお話。『俺たちの旅』にもこんなエピソードがあったような(無かったかも)。修と享はディスコへ。享はその店で踊っているナナという女の子に入れあげている。一方、修は一人で店に来ていた桃子(高橋洋子)と知り合い、そのままホテルへ。そんなこんなで修と享に行方不明になった大会社社長の愛人を探し出すよう依頼が舞い込む。その愛人はとあるホストクラブに出入りし、ホストの勝部と親密な関係にあったとの情報から修はホストとして潜入することになる。早速、客から気に入られる修。桃子は修のことを監視していた。ある日桃子は嫉妬するあまり、いつも修を指名していた客を絞殺する。もちろん修は仕事のため情報を集めていたにすぎない。そんなこんなで修に代わって辰巳と享がホストクラブに潜入。閉店後、勝部を尾行。マンションに戻った勝部は誰かと話している。一人暮らしのはずなのに。やはり愛人は勝部のところにいた。そう確信した辰巳は粘土で合鍵を作り、修に室内を潜入するよう命令。そして修は冷蔵庫の中から女の遺体を発見する。勝部は遺体に向かって話しかけていたのだ。そこへ勝部が戻ってくる。修を殺そうとする勝部。しかし後ろから桃子に殴打されて失神、修は寸でのところで助かる。その後、勝部は愛人が社長の元に帰ろうとしたため殺害に及んだことが明らかになる。しかし、修にとってまだ事は終わっていなかった。桃子はペントハウスを訪れ、修に手料理をふるう。「ヤバい」ものを感じた修は自分には子どもがいること、子どもが懐いている女がいることを話す。さらにその女はディスコで踊っているナナのことであり、近々籍を入れる予定だとカマをかける。桃子は茫然とし「帰る」とだけ言ってあとにするが、ナナの居所を探し出す。ナナは享に誘われペントハウスに行く予定だったが、急遽桃子をアパートに招く。享はそのことを修に話す。「まさか・・・」。修は享を連れて菜々のアパートへ。案の定桃子はナナをナイフで突き刺そうとしていた。「俺が悪かった・・・ごめんなさい。本当にごめんなさい。だから、危ないから・・・ごめんなさい」。泣き崩れる桃子を抱きしめる修。「ごめんなさい」。桃子は刑務所に収監された。きっと寒いだろうなあ。肌着でも送ってやろうか。修は桃子のことを心配していた。「あ、肌着代は享、お前が出せよ」。お・わ・り
2018年04月01日
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アイアンキングは水が命。傷だらけの天使 第15話「つよがり女に涙酒を」視聴率を意識してか2クール目以降、明らかに「分かりやすい」お話へシフト。ただし質とテンションの高さは維持したまま。今回は前回の裏表のような内容。またしても修は「父親」であることを突き付けられる。島岡財閥の一人息子・伸彦が誘拐される。犯人の要求は五千万円。島岡は警察に通報せず、綾部事務所に依頼。修と享は伸彦を探し出し、連れ戻すよう命じられる。そんなこんなで伸彦はキャバレーの専属歌手と付き合っているらしいとの噂を聴きつけボーイとして潜入。歌手ミツコ(松尾和子)は閉店前に必ず子守歌を唄うことから「ララバイミツコ」と呼ばれていた。その子守り唄に仕事もせずうっとりする享。実はミツコは伸彦の母親だった。もちろんそのことは伏せられていた。島岡は16年ぶりにミツコを訪ねる。伸彦とは会わない約束だったが、ミツコはすべてを話したと言う。伸彦は私生児だった。島岡は伸彦を養子として受け入れ、ミツコは伸彦の親権を金で島岡に渡していた。修はミツコと接触。本当なら伸彦に唄うべきだった子守歌を皮肉なことに酔客を相手に唄う。そう語るミツコの話が修にとって他人事とは思えない。そこへキャバレーのオーナー・中田が登場。中田はミツコの愛人であり、今回の事件を企て真犯人だった。そして伸彦も一緒に姿を現す。自分をだまし続けた島岡への復讐だった。そんなこんなで大暴れ。修はミツコを、享は伸彦を連れて逃げだす。ミツコは伸彦を手放した理由がレコードのデビューを逃したくなかったからだったと語る。身勝手なミツコに憤る修。しかし逃げ出す際に足をくじいて歩けなくなったミツコを背負う。そんなこんなでペントハウスに落ち合う修、ミツコ、享、伸彦。「子どもを誘拐された親の気持ちを考えろ!」と怒りまくりの修。一方「捨てられた子どもの気持ちなんかアニキに分かるか!」と享は反論。健太を田舎に預けっぱなしのくせに都合の良い時だけ親らしいことをして。享は両親に捨てられ孤児院で育てられた。でも今日やっと家族ができた。ミツコがママで、伸彦が弟だ。そう宣言して飛び出す。享は伸彦を連れてラーメン屋へ。伸彦の複雑な生い立ちに共感し、伸彦に自分を「兄貴」と呼ぶように言う。そして伸彦の誘拐に協力する。当然、辰巳は激怒。その夜、泊り先を確保することができず、結局ミツコのマンションに辿り着く。「こんなふかふかのベッドで子守歌を聴きたかった」と涙ぐむ享。そんなこんなでミツコは中田に伸彦の居場所をほのめかし、島岡から身代金の横取りに成功するが、口封じのため享と伸彦が消されそうになる。「話が違う!」。享と伸彦を乗せた車を追いかけるが、タイヤに巻き込まれて絶命してしまう。あまりの出来事に呆然とする中田。修は健太に会うため、これから千葉へ向かうと言う。そして「お前にも一緒に行ってほしいんだよ」と享を誘う。「ホントに一緒に行っていいの?」と喜ぶ享。夕暮れ時、千葉に向かう修と享。お・わ・り
2018年03月30日
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宇宙の王者グレンダイザー。傷だらけの天使 第14話「母のない子に浜千鳥を」2クール目突入。そして裏では新番組『必殺必中仕事屋稼業』がスタート。視聴率では必殺シリーズが余裕で圧勝していたにもかかわらず、本気で『傷だらけの天使』を潰そうとしていた様子。その証拠に『必殺必中仕事屋稼業』は『傷だらけの天使』のパロディだったりする。恐るべし関西人。今回は市川森一が得意とする浪花節モノ。舞台は大晦日から元旦にかけて。修のプライベートエピソードのみでお話は進む。そのため事件らしい事件は無く、綾部と辰巳は登場しない。享は修と正月休みを過ごすつもりで大量の食料品を買い込んでいた。一方、修はボーナスを手に亡き妻・菊江の実家がある千葉へ向かう。一人息子の健太を預けていたのだ。しかし、健太は3ヶ月前に菊江の姉・照代(桃井かおり)に引き取られ北陸へ行ったと親族から聞かされる。菊江の遺骨と一緒に。親族たちの修への風当たりは強かった。毎月の仕送りだけで親の務めを果たそうとする、と。そう言いながらも3ヶ月間、修からの仕送りをネコババしていたのだが。修は照代と健太を追って北陸に向かう。そして享に「黒いマフラーを忘れたから届けに来い」と電話する。オカマ友達のポン子も帰省し、一人ぼっちの享は喜んで飛び出す。そんなこんなで照代が経営している一杯飲み屋『浜千鳥』に辿り着く。確か高級料理屋『浜千鳥』と聞いていたはずだったが。そこへ照代と健太が銭湯から戻ってくる。涙の再会を果たす修と健太。横で「ヨカッタねぇヨカッタねぇ」ともらい泣きする享。今回BGMは2回しか使用されていない。そのうちの1回がこのシーン。こちらも享と一緒にもらい泣き。健太は照代を「お母ちゃん」と呼びすっかりなついていた。照代も健太のことを自分の子どものような気がしていると言う。しかし照代は健太を使って元交際相手を強請ろうとしていた。相手の男・杉沢は東京で美容師として成功していた。そして幼なじみ(ヤクザ)の妹(享曰く獅子舞)と結婚することが決まっていた。幼なじみに経済的な援助を受け、その代わりブサイクな妹との結婚することになっていた。結果として照代は捨てられたのだ。照代は健太を3年前にできた子どもだと杉沢に突きつける。そんなこんなで獅子舞たちに健太を拐われ、照代も乱暴されていた。健太を奪い返すため、修はヤクザたちの元へ乗り込み大乱闘。その後、修は3ヶ月分の仕送りと自分と享のボーナスを照代に渡す。照代は借金を背負っていたのだ。そして健太(修曰く皇太子)を連れ『浜千鳥』をあとにする。お・わ・り
2018年03月30日
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ヤンヤン空港(※韓国)。傷だらけの天使 第13話「可愛い女に愛の別れを」綾部の事務所に東西カメラの債権者が現れる。犬山社長は会社の金を着服して失踪し、計画倒産の疑いがある。債権者たちの依頼はその金を取り戻すことだった。犬山社長を誘き出すため、修と享は辰巳の指令を受けて一人娘の昭子(吉田日出子)を誘拐するが、明子は超お嬢様だった。身の回りのお世話に経費が掛かり過ぎて割に合わない。しかし昭子は修と享の貧乏暮しが気に入ってしまう。昭子は自由な生活に憧れていたのだ。その頃、辰巳は犬山社長と愛人の青木和子と接触。昭子が父親に反発して家出をし、債権者に義務を果たさなければ自殺すると言っていると脅す。その後、犬山社長は行方不明になってしまう。あまりにも割の合わない仕事に修はお手上げ、昭子を追い出し、享も一緒に出ていく。享は青木和子のマンション、犬山社長の弟・田口計を訪ねるが手掛かりは得られず。手持ちの金も底をつき、大雨の中、享と昭子は修の元に戻ってくる。「バカヤロー!俺は本当に心配してたんだぞ!肺炎にもなったらどうするんだ!」と二人を怒鳴りつける。テーブルの上にも山盛りのコロッケ。修は二人が戻ってくるのを待っていたのだ。不貞寝する修の横で、泣きながらコロッケをもぐもぐ食べる享と昭子。後日、享の乗った車のトランクから犬山社長の遺体が発見される。昭子は父親と対面を果たす。享は怒り心頭で青木和子の元へ。ところが青木和子も絶命する。そんなこんなで田口計と青木和子がつながっていたことが判明。犬山社長の弟・田口計が今回の黒幕だった。田口計の事務所を急襲して大暴れする修と享。そこへ警察が駆けつけ田口計は逮捕される。数日後、修、享、昭子の三人はウインドウショッピングを楽しむが、昭子が下着を万引きしてしまう。店員に呼び止められる昭子。昭子を助けようとする享を修は止める。何も言わないが修と享にすがるような視線を送る昭子。「なんで助けようとしないのよ-!」「俺たちは人を助けるような力を持っているか?な・・・。可哀想だけどそのうち俺たちのことを分かってくれるよ」。有楽町の雑踏に姿を消す修と享。お・わ・り
2018年03月04日
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グレンダイザーは宇宙の王者。傷だらけの天使 第12話「非情の街に狼の歌を」鎌田敏夫登板。ぜいたくだなあ。ここしばらく修は脇に回って、享が実質的な主役のような役割が与えられる。当時ショーケン忙しかったのかな?冒頭、享は由紀(水原麻紀)と新婚旅行で熱海を訪れる。一方、修も熱海に来ていたが車に轢かれそうになった子どもを助けて自分が車に轢かれてしまう。警察から綾部事務所に連絡が入り、辰巳は大急ぎで修が入院している病院に向かう。ベッドサイドで警官から表彰を受ける修。警官を演じるのはゲバー署長こと畠山麦。役者ってすごいな。ゲバー署長をあんなに高いテンションで演じながら、同時期にさらっと今回のようなおまわりさんを演じる(で、翌年からキレンジャー)。修は8千万円が入ったカバンを抱えていた。辰巳が気にしていたのはもちろんカバン。そんなこんなで修に代わって辰巳が動くことに。綾部が受けた仕事は会社から1億4千万円を持ち逃げした男を追うこと。その男の妻が由紀であり、享を新婚夫婦に仕立てて熱海に忍び込ませた訳。熱海は訳ありの犯罪者を高飛びさせる男(土屋嘉男)がいるらしい。そして修が持っていたカバンは罠を仕掛けるためのダミーだった。しかしそのカバンは奪われ、辰巳はトラックを追われ命を狙われる羽目に。そんなこんなで愛人と一緒にいる夫を見つけ出す由紀。しかし由紀は1億4千万円の入ったカバンを持ち逃げする。駅のトイレでカバン狙っていたヤクザたちと押し問答になる由紀。そうこうしている間にカバンは爆発してしまう。そのヤクザたちに半殺しにされていた男は、律儀にも由紀の夫に偽造パスポートを渡す約束を果たそうとする。しかし由紀の夫は現れず、男は息を引き取る。由紀の夫は会社と取り引きをし、事は丸く収まることになった。結局、皆振り回されたのだ。そして辰巳と修の会話。「命を掛けて契約を守るなんて・・・バカの見本だ!」「でもよ、あんなおっさんは世の中にはいるんだよな。俺には・・・分かるな」「俺には分からんね」「そうだろうな。お前には分からねえよ」。それから数日後。辰巳は享を従えて由紀の夫の会社を目指す。ぶつぶつ呟く辰巳。「貴方の行為がどれだけの人を傷つけたか。胸に手をあてて考えてみたまえ」「何ぶつぶつ言ってんの?」「犬だってゴキブリだって集団のルールを守って生きているんだよ。会社が許してくれればそれで済む問題ではない。・・・これだけは絶対に言ってやるぞ」。怪訝な表情の享。どんどん緊張する辰巳。そして由紀の夫がいるフロアへ。享が抱えたギターケースを突きつける。開くと中には「あんたとの約束を守って死んだ男の脚だよ!」。緊張MAXでそれ以上言葉が出てこない辰巳に代わって享が言う。「貴方の行為がどれだけの人を傷つけたか。胸に手をあてて考えてみたまえ!」「犬だってゴキブリだって集団のルールを守って生きているんだよ!」。ついでに調子に乗って「社長を呼べ!社長を!」。大騒ぎになるフロア。もちろん脚はロウ細工の偽物だ。「いや~辰巳さんもやるねえ。兄貴が聞いたらびっくりするだろうね。見直したよ辰巳先生!」「うるせえ!」。お・わ・り
2018年02月24日
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アイアンキング。傷だらけの天使 第11話「シンデレラの死に母の愛を」今回のゲストは服部妙子。息の長い女優さん。近年では『ウルトラマンオーブ』にもゲスト出演されたとか。しかもおばあちゃん役で。観てませんが。修は息子の健太のためにプラモデルを作っている。しかも最近カセットテープを使ってボイスメッセージを交換することも始めていた。それに嫉妬する享。そんな中、辰巳から仕事の依頼が入る。依頼主は伊豆の山林王・上杉。上杉は余命いくばくもない状態。唯一の相続人は20数年前に行方不明になった孫娘の初子。その初子を探し出し、すべての財産を譲りたいと言うのだ。しばくして新聞に上杉重体の記事が掲載。それ見て二人の女性が名乗り出る。一人は新宿でホステスをしている初子。もう一人は中小企業の事務に就いている初江(服部妙子)。二人とも色々な検査の結果、本物の初子の条件を満たしていた。しかし決定的な根拠に欠けていた。そこでこの二人に接近して本物の初子である証拠を掴み出せ、というのが今回の仕事。享はホステスの初子と接近、すっかり恋人のような関係になる。一方、修は地味で垢抜けない初江を担当、何となく乗り気になれない。順調に仕事が捗る享に対して、冴えない修。享にバカにされた修は怒り心頭。二人は大喧嘩をする。ちょっと切ないシーン。一週間が経ち、修と享は調査結果を綾部に報告する。そこには上杉の顧問弁護士・浪越(平田昭彦)がいた。そして享は20年前に初子を誘拐したと言う男を連れていた。その男、ホンマかいな?納得できない修に綾部は3日間、調査の延長を認める。修は初江にぶっちゃけどうなの?と問い詰めるとあっさり財産目当てだったことを認める。自分を育ててくれたおばあちゃんに100万円でも与えられたら・・・という気持ちからだった。修は初江を不憫に思ったのか、服を買い与え、化粧もさせ、カッコイイ女に変身させる。そんなこんなで修の元を辰巳が訪ねてくるが肝心の修は留守。そこへ初子から電話。享が修と仲直りしたいと言う。辰巳はとっさに修のモノマネをして応対。これが傑作。何の下心か修を装って初子のマンションへ。そこに怪しげな男たちが急襲。修の調査の妨害が目的だった。偽物の修こと辰巳は男たち相手に大乱闘。結局ホステスの初子も偽物だった。しかし浪越とホステスの初子は諦めていなかった。修のいない間に再び怪しげな男たちを使って初江を襲う。修が戻ると初江はもうこの世には無かった。遺骨を納めるため初江の故郷を訪ねる修と享。初江の祖母(浦辺粂子)に本当のことが話せない。二人はそのまま泊ることになる。ところがここにも怪しげな男たちが現れ、享は半殺しの目に会う。そして初江の祖母も襲われ、実は自分こそが20年前に上杉から孫娘を誘拐した犯人だと修に語る。男たち相手に一人で大乱闘する修。そこに警察が駆けつけ事件は一応解決する。その後、上杉は亡くなり山林は国に寄付されることになる。修と享は初江の歌声が録音されたテープを持って再び初江の祖母を訪ねる。歌は『テネシーワルツ』。お・わ・り
2018年02月20日
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だいじょうぶだあ。傷だらけの天使 第10話「金庫破りに赤いバラを」裏番組を意識し過ぎるがあまり、却って訳の分からない演出が連発したのを反省してか、前回ぐらいから分かりやすいお話に軌道修正。修よりも動かしやすい享をメインにしたお話も連発。ただし、演出に鈴木英夫を起用したのはしたたかさか、たまたまスケジュールが空いていただけだったのかは不明。ゲストは小松の親分さんブレイク前夜の小松政夫。初見時、修(萩原健一)と享(水谷豊)とのバランスの悪さから違和感だけしかなかったが、改めて観ると三枚目のくせして二枚目を気取ろうとする感じがカッコ悪くてカッコいい。そう感じた。修と享に与えられた仕事は、南雲電機の金庫から秘密書類を盗み出すこと。報酬は今回も20万円。警察に捕まるリスクがあるが、辰巳は二人に「ブタ箱は君たちの第二の故郷だろう」と。そんなこんなで修と享は守衛に雇われて南雲電機へ潜入。そこへ二人組の覆面強盗が現れて乱闘。覆面強盗は金庫から一千万円を強奪。修と享は覆面強盗の片割・一平(小松政夫)を捕まえ、持っていたバッグを奪う。中には一千万円が入っていただけで秘密書類は無かった。そんなこんなで享は再び南雲電機に潜入するが、殺害された守衛を見つける。そのことで修と享は重要参考人として全国に指名手配される。今回の依頼主である一瀬は南雲電機の株主だった。南雲電機の経営者たちは経営不振を理由に計画倒産を考え、秘密書類を競合相手の会社に売ろうとしているという。その前に秘密書類を奪取したかったが・・・。綾部は修が人殺しをするような人間ではないと言う。一平は修と享を自分のアパートにかくまう。それにしても何故二組が偶然にも同じ金庫を狙ったのか。またしても綾部の仕業か。一方、一平の相方は南雲電機の社長に雇われた殺し屋・吉岡(加納典明)に殺されていた。オープニングのスナップは加納の撮影によるもの。90年代初頭やたら過激だったが、ある一件を境に静かになる。気骨のある奴かと思っていたが。そんなこんなで修は綾部から自首するよう言われる。誰が自首するか?トランプで決めた結果、修が選ばれる。さて駅のコインロッカーに入ったままの一千万円。それを享と一平が横取り。さらに辰巳は享に南雲電機の社長を脅すよう勝手に命令。社長は吉岡に享たちを殺すよう命令。話は複雑になる。社長との取引場所で待つ享と一平。ブルース・リーごっこをしてじゃれあう二人。一平の足袋のほころびを見つけ「こういうの得意なんだ」とポケットから糸と針を取り出しあっという間に縫ってしまう享。いつも裁縫セットを持ち歩いていると言う。最終回を知らなくてもグッとくるシーン。そこに現れたのは社長ではなく吉岡。享は一平を逃がして捕らわれてしまう。このまま一千万円を持って彼女と高飛びを考える一平。しかし身を張って自分を守ってくれた享を見捨てるわけにはいかない。吉岡に股間をモミモミされて絶体絶命の享。そこへ警察と修がなだれ込む。一平が自首したのである。警察署で手錠を掛けられた一平とすれ違う修と享。「手前えなんか一生出てくるな!」と叫ぶ享。悲しげに振り向く修。お・わ・り
2018年02月19日
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だっふんだ。傷だらけの天使 第9話「ピエロに結婚行進曲を」市川森一らしい救いのないお話。修は競馬で有金すべてをスッてしまう。そこへ享が儲け話を持ちかける。ある男に会い、仕事の依頼を引き受ければ100万円もらえるという。修はとある公園でその男と待ち合わせをする。磯崎というその男の依頼は妻の殺しだった。報酬は前金で50万円、仕事が終わった後に郵送で50万円支払うという。修には妻を殺害する理由が分からなかったが、磯崎は「そんな理由はいくらでもある」と事も無げに話す。翌日、磯崎の妻は惨殺死体で発見される。ペーパーナイフでめった突きにされていた。その記事が載った新聞を手にして享が現れる。「まさか兄貴が本当に人殺しをするとは思わなかったよ!」。そして50万円が届けられる。実は磯崎は近々綾部と結婚することになっていた。綾部の事務所に掲げられた綾部の父親の肖像画は、画家である磯崎の手によるものだった。辰巳はそのことを嫉妬する。綾部は本気で磯崎に惚れていた。そんなこんなで享は磯崎から呼び出され、今度は自分の愛人を殺してほしいと依頼する。愛人は女子大生ののりこ。享はのりこを拉致し、磯崎の本性を教える。やけくそになったのりこは享を求めるが、享は「わかんないよ-」と撃沈。そんなこんなでのりこは磯崎の元を訪れる。磯崎が自分を殺そうとした理由を問いただす。磯崎の妻を殺害したのはのりこだった。そのことが「いたずらがすぎた」と。のりこが恐ろしくなった磯崎はのりこをシャワールームに監禁して逃走。享はのりこに磯崎を諦めろと説得するが受け入れようとはしない。その頃、辰巳は勝手に磯崎の身元を調べ、財産目当てで綾部に接近してきたに違いないと断定。次から次に聞かされる話は綾部の知らないことばかりだった。「もうたくさん!」と激昂する綾部。そこへ植木ばさみを手にしたのりこが綾部を殺すために乗り込んでくる。それを取り押さえようとする享。植木ばさみは宙を飛び、綾部の父親の肖像画に突き刺さる。その顔から血が流れ出る。翌日、修は綾部から盗み出した拳銃を手に磯崎を襲撃するが、のりこが運転する車で逃げられてしまう。そこへ泣きながら享が現れる。のりこを連れてきたのは享だった。「惚れた女の最後の頼みだもん~」。怒り心頭の修。しかし享は「もう捕まえられないヨ~」という。のりこは磯崎共々車ごと崖から転落。驚愕する磯崎。夕日が沈む多摩川・狛江の五本松をとぼとぼ歩く修と享。「たまらん、たまらん、たまらんぜ、たまらん、こけたら、みなこけた」。お・わ・り
2018年02月18日
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宇宙では二番目だ。傷だらけの天使 第8話「偽札造りに愛のメロディーを」工藤栄一、二度目の登板。修と享が浪曲のレコードを聴いていると貧乏すぎて電気が止められてしまう。修は辰巳に仕事をするための教養費を出してほしいと懇願。辰巳から五千円札が渡されるが、それは偽札だった。とある偽札製造団が東南アジアのバイヤーに香港ドルで偽札を売っているらしい。その現場を押さえ、香港ドルを盗むのが今回の仕事。女子大生の萌子がヨーロッパへ音楽留学するため旅行会社に100万円を支払ったが、その半分は偽札だったことがきっかけで辰巳の元に仕事の依頼が入ったのだ。萌子はクラブでピアノの演奏をしながら、言い寄る男たちに身体を売って留学費用を稼いでいた。その一方で、金持ちの老人・中川(有島一郎)というパトロンがいた。萌子と中川は親子ほど年の差があるが、恋人関係にあった。その背景は描かれていないので分からないが、二人の関係は金や色ではなく、互いの優しさに魅かれあっている様子。そんなこんなで修は萌子と中川に接触。中川は元々腕の良い印刷職人だったが、今ではビルの清掃業に就いている。とても金持ちには見えない。しかし修が飲み代として差し出した五千円札を見て表情が強張る。自分が造った偽札だったからだ。そんなこんなで中川は組織から足を洗うべく、自らで右手をハンマーで潰す。結局、修と享の活躍もむなしく中川は組織の幹部と刺し違える。その後、萌子はコールガールに身を落としていた。夜のネオン街に享が唄う『女のみち』が響く。お・わ・り
2018年02月15日
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イライラ大爆発で地獄も全焼。傷だらけの天使 第7話「自動車泥棒にラブソングを」オープニングを撮影した恩地日出夫が演出。脚本は市川森一。第1話を想定して執筆。おそらく撮影もトップだったと思われる。その証拠にキャラクターを掴み切れていないせいか、出演者全員の芝居が硬い。とくに辰巳がただの官僚にしか見えない。お話自体も悪くはないが第1話に持ってくるには地味。これでは『暗闇仕留人』に負ける。第1話に深作欣二を繰り上げて、本作を放送開始から約2ヶ月後に回したのは正解だったと思う。享は修に住み込みの自動車修理工場に就職が決まったことを告げてペントハウスを去る。一人になった修はパチンコをしたり、映画を観て泣いたり、帰宅して留守電を再生すると電話料金の督促だったり。そんなこんなで綾部から仕事の依頼が入る。車の盗難が頻発、盗難にあった車は解体工場へ持って行かれているようだが場所を特定できない。そこで修が張り込むことになる。そこへ自動車泥棒が現れるが、何と享だった。「あのバカ・・・」。修は享の車を尾行するが窃盗団のボスの愛人・徳子から妨害を受ける。修は窃盗団に捕まってしまうが、綾部が窃盗団のボスと交渉し1億円で手打ちとなる。怒り心頭の修は綾部の元へ1億円を運んできた徳子を現金諸共奪って逃避行する。綾部は再度、窃盗団のボスと折衝しケリをつけることを約束する。その頃三人はどこへ行こうか迷っていた。息子の健太のいるところへ転がり込む訳にはいかないし、享の言うことは全然あてにならないし。そんなこんなで徳子の故郷の近くへ。徳子はいつの間にかケバイ化粧や服装を止めて、地味だけどかわいらしい田舎の女の子に戻っていた。田植え作業に勤しむ三人。山の向こうに故郷があるが、家族はもう亡く墓しかないが、美容師の仕事をすると徳子は話す。そんなこんなで徳子は窃盗団に捕まり、修と享も綾部の手下に捕まってしまう。制裁を受ける修。「裏切るつもりはなかったんです・・・ただ向こうの女と気が合って・・・綾部さんみたいに頭は良くないし顔だってブスだし・・・でも俺は可愛いと思ってるんです」。その瞬間、綾部は杖をへし折る。そんなこんなで窃盗団は最初から綾部と取引するつもりが無かったことが発覚。そして徳子が変死体で見つかったと報道される。動揺する享。修は雨の中、徳子の乗っていた車を売って手にした現金を持って出かける。徳子に渡すために。修は何も知らない。お・わ・り
2018年02月14日
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宇宙一の拳法使い。傷だらけの天使 第6話「草原に黒い十字架を」神代辰巳による二本撮りのうちの一本。前回がエログロ描写(BGMは「君が代」)の連続だったのに対して、今回は上品で牧歌的な作風(BGMはバッハ)。神代辰巳の意外な一面を知ることができたりする。冒頭、修と辰巳のやり取りが延々5分ほどワンカットで見せる。綿密にリハーサルしたのか、ぶっつけ本番で撮ったのか興味深い。今回はほぼ全編にわたって長回しの連続、見ていると異様に惹きつけられる。たんにカットを割るのがめんどくさかっただけかもしれませんが。修の下に息子・健太から自分と母親の似顔絵が送られてくる。しかし母親の顔は何も描かれていなかった。健太は母親の顔を知らないのだ。そのことを茶化す辰巳。今回の仕事は時価2億円相当の名画「6月のマドンナ」をニセモノとすりかえること。国際窃盗団が「6月のマドンナ」を盗む噂を聞きつけた保険会社からの依頼だった。すでに享は美術館の警備員として潜入していた。勝手に仕事を進めている享に修は腹を立てる。そんなこんなで展示中の「6月のマドンナ」の前に少女・ナツメが座りこんでいた。ナツメは絵に描かれている女性が母親のように思えるらしい。ナツメはみなしごだった。そんなこんなで享のデタラメな仕事のせいで警報が鳴り渡る。修は美術館から逃げる途中ナツメに助けられる。修が父親に似ていたからだという。そんなこんなで「6月のマドンナ」はナツメが盗み出していた。修は全国に指名手配されてしまう。顔写真と名前入りの新聞記事を見て「どうして俺の写真が載ってないの?」とボケる享に「いいんだよ!お前は準主役なんだから!」とおそらくアドリブで返す修(ショーケン)。そしてナツメを連れて逃走を続けることにする。二人について行こうとする享。ナツメはケンジという少年とバラック小屋で生活していた。修は孤児を集めて共同生活できないかと考えるようになる。「男同士だと子どもは作れないよね」と言う享に対して修とケンジは「貧しいオカマ!」と罵る。そんなこんなで逃走を続け、田畑が広がるのどかな田舎に辿り着く。「ここで野菜を耕して3人でコミューンを作ろうよ」と享も本気で言いだす。しかし「6月のマドンナ」を狙う国際窃盗団と、捕まえようとする警察が全てを台無しにする。警察によって国際窃盗団は捕まるが、「6月のマドンナ」と一緒にナツメの死体が発見される。国際窃盗団に殺されたのか、自殺したのか、はっきりした描写は無いが首つり状態のナツメが映し出される。唖然とする修。本物の「6月のマドンナ」は辰巳の車の中にあった。辰巳の車を棒切れで叩き割って「6月のマドンナ」を取り戻す。草原にナツメの墓を建てる修と享。墓に掲げた「6月のマドンナ」はニセモノだった。「兄貴~貧しいね~」「ああ、貧しいなあ」。お・わ・り
2018年02月13日
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荒井注。傷だらけの天使 第5話「殺人者に怒りの雷光を」ヤケクソぶりが最高。今度は裏番組『暗闇仕留人』のメイン監督・工藤栄一を起用。依頼を受けるご本人と言い、それを認めてしまう朝日放送と言い、信じられないようなほのぼのエピソード。脚本は市川森一。またしても対称的な組み合わせ。工藤栄一は下手な脚本家よりも脚本が書けたりするので、安易に改編を認めない市川森一とは合わないような。事実、今回のラストシーンは完全に工藤栄一の手によるものだと思われます。いきなり修の泥酔&二日酔いシーンからスタート。修は酔った勢いで殺虫剤の看板を持ち帰る。看板には今売り出し中のモデルが。享の話によると20万円で「やらせてくれる」という噂。そこで早速綾部に仕事を打診。中学生並みの二人。しかし綾部の事務所はそれどころではなかった。探偵の一人・ノブオが何者かに毒殺されたのだ。さらに今度は南原隊員がサウナで殺される。またしても毒殺。サウナを経営していたのが千羽矢組だったことから勝手に犯人と断定。修、享、バトルジャパン、ノム(松山省二)の四人は仲間の弔い合戦とばかりに千羽矢組を襲撃。まだ暴力で物事を解決しようとする時代だったんですな。大乱闘の末バトルジャパン死亡。そこへ組長(加藤嘉)と辰巳が姿を現す。辰巳は水面下で千羽矢組に事の確認を進めていたのだ。なのにこの有様。しかも今回の件と千羽矢組は何の関係もなかったのだ。「申し訳・・・ございません!」。泣きながらリアルにズラを外して詫びを入れる辰巳。岸田森一世一代の大芝居。そんなこんなで真犯人を探すべく、過去のファイルから今回の件と関係のありそうな事案を徹底的に拾い上げることになる。そんな中ノムが毒殺される。あまりの恐ろしさに錯乱状態になった享はプチ心神耗弱状態。しかしおかげで安全な場所(ブタ箱)へ避難。そんなこんなで浮かび上がったのが東和医大付属病院の看護師・平岡多恵子。結婚を控え、自分の過去にスキャンダルが無かったか調査してほしいとの奇妙な依頼だった。調査の結果、高校時代の担任と恋に落ち、妻が青酸カリで自殺したことが唯一のスキャンダルだった。当初、妻には他殺説もあったが結局自殺と断定。そしてつい一か月前、かつての担任が食中毒で死亡していたことが判明。平岡多恵子は自分の過去を知る人物を次々と殺していたのだ。中学生の時に受けた性格テストの結果は「猜疑心、異常に強し」。修は綾部に薬を飲まされ、東和医大付属病院へ搬送される。平岡多恵子が非番の日に病院へ潜入して先手を打つ作戦だった。しかしどこかで修の入院を聴きつけたのか、その夜、平岡多恵子は注射器を手に修を襲撃する。薬の影響で全身が麻痺している修。必死の抵抗の末、平岡多恵子を殺そうとする。翌朝、車を走らせる平岡多恵子。何故か笑いが止まらない。そこへトラックが横切り衝突。平岡多恵子の死亡記事がスクラップされる。修は報酬の20万円を手に入れるが、そのほとんどを亡くなった仲間の香典に当てる。僅かな報酬を風俗遊びに使う修。殺虫剤の看板と五右衛門風呂に入ってニコニコの享。お・わ・り
2018年02月11日
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ダダダダッシュだ出撃だ(タワレコへ)。傷だらけの天使 第4話「港町に男涙のブルースを」当時、裏番組がご存じ『必殺シリーズ』。まともなことをやっても勝てないと思ったのか、今回はなんと神代辰巳を起用。おかげで最も過激なお話になりました。変てこな演出(修が「浪曲子守唄」を唄いながら棒高跳びにチャレンジするシーンが執拗に繰り返される、など)も続出。修は冷凍エビの抜け荷を巡る調査のため千葉のとある港町へ。その冒頭からベッドシーン。そこへヤクザたちが乱入。素っ裸で逃げる修。修はあちこちでヤクザや得体のしれない男たちに命を狙われそうになるが、梶(池部良)に助けられる。梶は気流しスタイルで、四六時中酒をガブガブ煽っている。修は梶が経営しているヌードスタジオに住み込みで働くことになる。梶と内縁の妻・あけみ(田原久子改め荒砂ゆき)は何となく修のことが気に入っていた。そんなこんなで生活費が底をついてきたため、修は享を呼びつけて生活費を持って来させたついでにヌードスタジオの客引きをさせて酷使。そして辰巳も現地入り。実は冷凍エビの中に麻薬を詰めこんで密輸している連中の存在に気づき、そいつらを強請ろうと考えていた。修の行く先々に現れる梶もそのことを知っていた。しかし梶には違う目的があった。綾部と辰巳に仕事を依頼した柳田は、かつて旧日本軍の中尉だった。柳田は21名の部下と従軍カメラマンを引き連れ守備隊を編成していたが、アメリカ軍の攻撃が激しくなり、撤退命令が出されるが、柳田は一人だけ逃亡。その10時間後、従軍カメラマンを残して守備隊は全滅する。その従軍カメラマンこそが梶だった。海上で対峙する梶と柳田。二人は刺し違える。そして残されたあけみも自ら命を絶つ(BGMは「君が代」)。そのことを聞いた修はポケットに入っていたあけみのヌード写真を海に破り捨てる。お・わ・り
2018年02月10日
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目が覚めたら13時だった。傷だらけの天使 第3話「ヌードダンサーに愛の炎を」深作欣二、二度目の登板。ただし多忙だったためか今回で離脱。脚本は市川森一。暴力肯定派の深作欣二と幻想的な作風を好む市川森一は水と油。しかも市川森一は脚本の修正を極度に嫌うため、両者が衝突する可能性は大きい。しかし深作欣二が大人でした。市川森一の作風を尊重、自分の色は押さえ目に演出。そのため深作自身のフィルムグラフティ―でもかなりの異色作となりました。あるストリップ劇場の看板ダンサー・有明マリ(中山麻里)を実家へ連れ戻すのが今回の仕事。有明マリは某財閥の令嬢だったが、家出をし、元暴力団の幹部だった忠さん(室田日出男)と生活を共にしていた。修と享はストリップ劇場で住み込みをしながら、マリの様子をうかがう。マリと忠さんはストリッパーとヒモの関係だったが、マリは忠さんに心酔、今の生活に満足していた。いつまで経っても変化の見られない状況に苛立ちを感じた辰巳は修にマリを寝取るよう命令するが、事は上手く進展しない。一方、享も忠さんの生き方に心酔、ヒモ宣言をする始末。実は修も忠さんの男気にあこがれを抱いていた。ある日、忠さんは自分の組を潰した連中と決着をつけようとする。ついて行こうとする享に代わって修がついて行く。この辺、任侠映画の世界。そして忠さんは見事に散る。忠さんの死にっぷりに腰が引けた修はその場から逃げ出してしまう。この辺、東映の任侠路線を否定し実録路線へ引っ張って行った深作欣二らしい演出。ただし映像はいつものリアルタッチではなく、カットごとにソフトフォーカスを多用。忠さんの死は夢か、現実か。そんなこんなで辰巳はマリの写真をとある暴力団を通じてマリの親に売りつけて金を強請ろうと画策。しかし修の大乱闘で水の泡に。その夜、修の前にマリが現れる。一緒に遠いところへ行こうと。翌日、自分と同じようなことを言われた享に喰ってかかるが、綾部と辰巳からマリが実家へ戻ったことを聞かされる。ストリップ劇場に足を運ばせる修と享。キャンディーズ「危ない土曜日」、リンリンランラン「恋のインディアン人形」、ぴんから兄弟「女のみち」、殿さまキングス「なみだの操」などに合わせて踊る踊り子たち。お・わ・り
2018年01月07日
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おい。傷だらけの天使 第2話「悪女にトラック一杯の幸せを」今回は恩地日出夫が演出。オープニングも恩地日出夫が撮ったらしい。修が享に起こされて食事を取る。その間、綾部から仕事を依頼する電話が掛かってくる。この間3分ほど長回し。今回の仕事は緑魔子の恋人になること。緑魔子は上野山功一らから追われていた。そんなこんなで修と緑魔子は上野山功一らに監禁され拷問に遭う。修には何が何やらさっぱりわからない。実は緑魔子はとある輸入商社から密輸品である銀の洋食器をトラックごと横取りし、隠し持っていた。金額にして約1億円。輸入商社は密輸品であるため警察に被害届を出せない。そのことを知った修は緑魔子と意気投合して洋食器を売ろうとするが、すべて緑魔子らの自作自演だった。緑魔子は洋食器を残して警察へ自首する。修と享は上野公園で叩き売りをするが、辰巳の妨害もあってちっとも売れる気配はない。やけくそになる修と享。お・わ・り
2018年01月05日
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チータ。傷だらけの天使 第1話「宝石泥棒に子守り唄を」市川森一の代表作。ただし、第1話はベテラン・柴衛三郎が執筆。そして演出を担当したのは深作欣二。そのせいか第1話は深作映画好きなら分かる深作欣二の世界で構成。しかし、市川森一の創作と思われる、主人公の修には義理の妹に預けた息子がいる、という浪花節っぽい設定を上手く拾ってホロッとさせられる。修と享は綾部探偵事務所の下働きとして、綾部の秘書・辰巳にこき使われている。しかも探偵事務所とは名ばかりで、実際にはかなりきな臭い仕事も請け負っている。そのため海津警部を始め警察から常に目をつけられている。今回の依頼は宝石店へ強盗に入り、時価三億円の宝石を奪い、警察に捕まるようにという内容だった。ギャラは30万円。仕事は成功するが、逃げる途中にすれ違った男の子(坂上忍)に怪我を負わせてしまう。修はしばらく会っていない息子・健太のことを思い出す。そんなこんなで仕事の依頼の裏には宝石を横取りしようとするグループが存在し、さらに綾部はそのグループからの横取りを画策していた。この辺の設定は完全に深作欣二ですな。修は男の子(坂上忍)にすっかり同情し、辰巳から金を巻き上げようとする始末。結局、修、強奪グループ、綾部たちの争いに警察が介入したことで事件は収束する。修は綾部と辰巳から得た30万円を男の子(坂上忍)が住む団地にそっと届けるとバイクで走り去る。お・わ・り
2018年01月04日
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