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俺たちの旅 0
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声優になろうかなあ。新・座頭市 第29話「終わりなき旅路」脚本 新藤兼人・中村努 監督 森一生すっかり髪の毛と髭が伸びて見た目がキリストみたいになってます。土砂降りの中、市はケチなおっさん(遠藤太津朗)が経営する一文宿になんかと泊まることができた。ケチなのでめしはセルフサービス。そのため市の俺ジナルクッキングでボヤ騒ぎ。宿には浪人・佐倉市之進(竹脇無我)とひさよの夫婦が泊まっていた。なんだか訳ありっぽいよ。次の日も土砂降り。市之進は何もしていない。代わりにひさよが物乞いをしている。「夫は侍としての体面があるから」と言うがそれ以上の理由は話そうとしない。市は賭場で元医者の竹庵(フジタク)という坊主と知り合う。賭場のオーナーでやくざの親分・荒磯の甚吉(小池朝雄)が腹痛で苦しんでいると聞きつけ、負けた分の棒引きを条件に甚吉が住む人里離れた小屋まで往診、市とのダブル治療を行う。竹庵は以前、市之進を治したことがあった。治療代が無いと言うので支払いを求めなかったが、市之進は妻のひさよの操で支払うと申し出た。ひさよも合意のことだったが、竹庵は手を出さず一晩が過ぎた。どうしてこんなことをしているのか?竹庵が問い質しても答えようとしない。このことがきっかけで竹庵は医者を辞め、市之進から治療代を払わせるため坊主になってつけ回っているという。そして今日も取り立てるが、市之進は金ができるまで一切払うつもり無しと拒否。「そりゃまた勝手な理屈ですなあ。私はあなたの命の恩人ですよ」「私はあの時、死んでしまったほうが良かったのかもしれない」。そこへひさよが物乞いから帰ってくる。大雨のため稼ぎが悪く、隣村まで行っていたと言う。さすがの市も自分は稼ごうとしない市之進に皮肉を言うが「按摩如きに侍の胸中が分かって堪るまい」と一蹴される。しかし市、竹庵、ケチなおっさんのトークから「荒磯の甚吉」の特徴を聞いて急に色めき立つと小屋まで案内しろと言い出す。「荒磯の甚吉」は市之進の父親の仇、堀田甚左衛門だった。「お父上が討たれたのは・・・私にも言い分があるが斬ったのは確かに私です。陣上に勝負をいたしましょう」。ただし勝負は食後と言って市と竹庵にもめしを勧める。「で、敵討ちの元っていったい何なんす?」市の素朴な問いに甚左衛門は衝撃の真相を語る。「それがつまらん話でな」。碁を打っていた時「待て」「待たぬ」で喧嘩になり「とうとう刀を抜いてしまった」。そのおかげで市之進のお家は取り潰し、土地も召し上げられ、認められたのは仇討ちだけ。甚左衛門を討てば元の勘定方へ復職できる。竹庵に治療代も払える。しかし甚左衛門はトンズラをかます。竹庵は真相を知ってアホらしくなる。「しらけちゃうんだよなあ・・・そんなことで大事な奥さんの操をおもちゃにしていいんですかねえ?あんたクズ人間だよ」。そう言って市とも別れを告げる。市も二人で幸せになることを考えるよう諭すが「お前に何が分かる。これしか生きようが無いじゃないか。私はこれが幸せなんだ」と考えを変えるつもりはない。その後、甚左衛門は市に親友の息子を斬るつもりはなかった、だから逃げるほうが良いと思って逃げ続けたと告白する。市之進のことは小さい頃から知っていた。そんなこんなで市に市之進のことを託す。しかし親分が狙われていると知った甚左衛門の子分たちが、市之進を誘き出し、返り討ちにしてしまう。そのことを聞いた甚左衛門は「なんてことをしてくれたんだ!なんてことを・・・!」と落胆する。そこで一文宿に乗り込むとわざとひさよに勝負を挑む。斬りかかる甚左衛門を市が一斬り、ひさよがとどめを刺す。「市つあん、これでいい。俺はホッとしたよ」。そして最後のカウンセリング。ひさよはもはや故郷には帰れない。「これからどうすればいいのでしょう?」「乞食を続けなさい。どこの土地へ行ったってどっかと土の上に座ってられるんだ。嫌なことはありませんよ、お行きなさい」「あなたと一緒に行くわけにはいきせんか?」。市は黙って首を横に振るとおひさと別れる。そして襲撃してきた甚左衛門の子分たちを皆殺しにすると新たな旅に出る。お・わ・り
2023年03月19日
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一発やってスッキリ。新・座頭市 第28話「上州わらべ唄」脚本 東條正年 監督 太田昭和意外と面白かった。上州のとある村。凶作続きで超貧乏。庄屋の儀兵衛は代官に年貢の取り立てを緩めるよう直訴したが、逆鱗に触れ磔にされてしまう。娘のおひさ(初代うさぎ)は父親の跡を継いでちびっこハウスと船着き場の経営を続ける。市が渡し舟を待っているとやくざたち(円盤生物ブニョ)が乱入。いやがらせするやくざたちを一網打尽にしたことで市はちびっこたちの人気者になる。つうことでちびっこハウスに招待されてちびっこたちイエーイ。やくざの親分・玉村の弥造は渡し舟の権利を狙っていた。さらに貧乏百姓たちから借金の肩に女を売り飛ばす極悪ビジネスを展開中。ちびっこハウスに預けられていたお千代もターゲットにされてしまう。その夜カウンセリング開始。おひさはお千代に何もしてやれなかった自分の無力さを市に打ち明ける。「いやあお千代ちゃんもきっと喜んでますよ。そりゃもう手前エの子どもが育てられないご時世に、これだけのお子さんたちを預かって育ててるんだ。なかなか出来るこっちゃねえ。大したことですねー」。こうして子ども大好きボーイの市は保育士兼渡し舟のお手伝いとして働くことになる。しかし年長者の金太だけは市に馴染もうとしなかった。そんな金太を弥造一家に出入りする不良少年が悪の道へ誘惑。「こんな旨いものが食えるぜー」と饅頭を手渡される。うまそー。しかし悩んだ末に饅頭をぐりぐり踏み潰す揺れる少年の心。弥造は市が「座頭市」だと知ると作戦変更、まともに向き合ったら勝ち目がない。そこで貧乏百姓を買収して市を襲撃させる。ある日、市とちびっこたちが相撲を取っている間にやくざたちが舟を流してしまう。そのため渡し舟は営業中止、ちびっこたちの食費を捻出できなくなってしまう。おひさと市は食材の確保に頭を下げて回るが、弥造に脅され百姓たちの返事は揃ってノー。金太も何かできないかと思い、久しぶりに母親を訪ねる。母親は今も売春で生計を立てていた。結局、母親には何も頼らず帰ろうとするが、市が自分の跡をつけていたことに腹を立てる。その後、金太は市がやくざたちを相手に仕込杖を振り回す場面を偶然目撃、市から仕込杖をこっそり奪い取る。そんな中、ちびっこハウスのお菊がやくざたちにさらわれてしまう。さらに市が買収された百姓たち再び襲撃されて大ピンチ。しかしちびっこたちが泥だんごミサイルの連続攻撃で市を救出してイエーイ。金太だけが面白くなさそうな表情をしている。そんなこんなでおひさはお菊を連れ戻すため単身、弥造の許へ駆け込むが絶体絶命。そこに市が現れる。しかし手にしているのは仕込杖ではなくただの棒切れ。やくざたちと激闘を繰り広げていくうちにどんどん短くなる。このシーン1分以上の1カット1シーンですごい。金太もハラハラ。絶体絶命。堪らず「おいちゃーん!」と叫びながら市に仕込杖を投げる。市は片手でキャッチ、そのまま鞘を抜いて滅多斬りスタート。このシーンが超絶にカッコいい!そして弥造一家全滅。市とちびっこたちの別れの日が来る。市が乗った渡し舟をちびっこたちが唄を歌いながら綱を引く。そこへ金太も加わる。市はそのことに気づくとちびっこたちに向かって笑顔で手を振る。お・わ・り次回感動の最終回。
2023年03月19日
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次の回も一生懸命頑張ります。新・座頭市 第27話「旅人(たびにん)の詩」脚本 奥村利夫・中村努 監督 勝新太郎大好きなお兄ちゃん・若山富三郎をゲストに招いて勝新ハッスル。思い付くままあれこれフリーダムに撮ったものの「なんだか違うな」と思ったのか、気合が入り過ぎて収拾がつかなくなったフィルムを無理やりつないで仕上げた(ような)珍作。奥村利夫(勝新太郎の本名)の脚本を勝新太郎(本名・奥村利夫)が膨らませ過ぎましたね。旅の途中、市はヒットマンたちの襲撃を受ける。あっという間に返り討ちにしたものの誰に狙われたのか分からない。その様子をガン見していたのが渡世人の辰五郎(若山富三郎)。何となく意気投合してほのぼの二人旅開始。おにぎりをむしゃむしゃアウトドア、すっかりフレンドリーになる。そんな中、辰五郎フラッシュバック。へらへら笑っているじいさんの顔がモノクロで何度も映し出されるが、何の映像なのか時系列もさっぱりわからない。意味不明のアップも多い。勝新ヤッてるね?どうやら辰五郎の父親同然の親分・六兵衛らしく、やくざの親分(甲賀幻妖斎)に殺されたっぽい。親分一家がずらりと勢揃いしている六兵衛の葬式に辰五郎乱入。全員皆殺し&親分を首ちょんぱして六兵衛の仇を討つ。辰五郎と別れた市は行き倒れの女(佐藤オリエ)を助ける。その道中、辰五郎がやくざ界の超スーパースター・大前田英五郎だと知ってアンヌ隊員のようにびっくり。ひょんなことで再会後、あまりの恐れ多さに土下座するが、フレンドリーのままで良いんだぜ。さすが大物は違うね。しかし大前田英五郎がわざわざ別の名前を名乗った理由や背景の説明なし。そもそもこのキャラクター、大前田英五郎でなくてもいいんじゃね?市が行き倒れの女の面倒を見ていると聞いて訪問、女は元カノのお竹だった。お竹はよく分からないが衰弱しまくっている。そして英五郎フラッシュバック。ソフトフォーカスでお竹とラブラブの英五郎。お竹は英五郎を追って旅を続けていた様子。そんなこんなでよく分からないまま英五郎の胸の中で息を引き取る。六兵衛に次いで元カノを失い、すっかりハートブレイク。そんな英五郎を慰めるため、市はお祭りの屋台で売っていたひょっとこのお面をかぶっておもしろダンスを披露する。市のひょうきんなパフォーマンスを見て笑いが止まらない英五郎。涙を流して爆笑する英五郎に市も癒されますね。その隣村を仕切っているのが、やくざの親分・白銀屋銀次郎(またもや石橋レンジ)。英五郎は近くに寄ったついでに顔を見せるが、今や十手を預かり役人気取りで調子ぶっこく銀次郎にムカつく。役人を子分にするわけにはいかないため英五郎は兄弟分の盃を叩き返す。実は銀次郎は英五郎の存在がウザかった。その頃、市と英五郎はあったかお風呂に癒され男のいい旅夢気分。そこへ銀次郎の子分たちが襲撃する。兄弟分ではなくなった英五郎はもはや五分と五分、座頭市共々とっ捕まえて名を上げるぜ。しかし市と英五郎のモーレツコンビによって皆殺し。むーんと眉間にしわを寄せながら二人はそれぞれ旅に出る。お・わ・り
2023年03月18日
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今年は終わったね。新・座頭市 第26話「鴉カアーとないて市が来た」脚本 星川清司・岩元南 監督 太田昭和珍しくハッピーエンド。たまにはこんな話もないと観ててつらいよ。とある宿場町で赤牛の大八(犬飼一郎)と源氏屋鮫五郎(発明刑事)が率いる二つのやくざが争っていた。しかしどちらもへっぴり腰。実は超美人の飯屋の女将おぬい(香川照之の母親・超美人)を巡っての対立だった。おぬいは二つのやくざを何とかぶっ潰して元の平和な宿場町に戻したいと思っていたが、二つのやくざとかかわりがあるということで町の連中から逆恨みを買っていた。おぬいの店で市がランチを食べているとイケメンのシブい浪人・矢切虫太郎(若林豪)がぶらりご来店。店に流れ弾のように飛んで来た石をランチを食べながら瞬時に払い除ける市を見て虫太郎は市の腕を試す。市も虫太郎の腕を試す。二人の凄腕ぶりを目の当たりにしておぬいは桜間長太郎のように閃いた。市はひょんなことで大八に助っ人にスカウトされる。一方、市に用心棒をやられた鮫五郎は新たに虫太郎を用心棒に雇う。そんなこんなでおぬいは独自に作戦を展開、大八と鮫五郎に「十七の時に産んで里子に出した娘がいるんだよ・・・」と泣き落とし作戦開始。その夜、飯を食いに来た市にも「十七の・・・」「里子に娘さん出したんでしょ?可哀そうな話でまったく」「なんだ知ってたのかい。つまんない」と作戦失敗。そこへ虫太郎が現れ、市に果たし状を渡す。ついに全面対決が実現しておぬいは興奮。しかもそれぞれ市と虫太郎が用心棒についている。つまりこの宿場町から赤牛一家と源次屋一家が消えることになる。ところが関八州の役人が現地視察に現れ宿場町に廃れっぷりに激怒、争いごとを繰り返す大八と鮫五郎を呼び出して叱責する。超ヤバいことになった二人は役人に袖の下を渡して緊急和解、全面対決は中止となる。全滅のチャンスを失っておぬいガッカリ。高い金を払って用心棒を雇う必要もなくなったため市と虫太郎は失業。そこでおぬいと市は共同作戦を実施、余計なことをしてくれた八州の役人を色仕掛け、揉み療治のふりをして急所を締め上げて町から追い出す。そんなこんなで再び抗争勃発、そこで虫太郎は赤牛一家に、市は源次屋一家に再就職する。翌朝、お寺の鐘の音と共に全面バトル開始。そこにぶらりと虫太郎が現れ、大八をバカ呼ばわりしながら赤牛一家皆殺し。何だかよく分からないが大喜びの源次屋一家。そこにぶらりと市が現れ、源次屋一家皆殺し。その知らせを聞いておぬいは町の連中に祝い酒をふるまう。そんなこんなで町からウジ虫を一掃した市と虫太郎は笑顔を交わして宿場町を後にする。お・わ・り
2023年03月16日
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豚丼おかわり。新・座頭市 第25話「帰って来た渡世人」脚本 東條正年 監督 南野梅雄市はかつて世話になった老やくざの親分・松五郎(宮口精二)をご訪問。居酒屋のオーナー・藤吉(草野大悟)、妹のおふみも五年ぶりの再会に超大喜び。市は北関東を中心にどこへ行っても友だちばかりだネ。この五年の間に松五郎はやくざを引退。息子の佐太郎(オオヤマキャップ)は松五郎のライバル親分を斬ったことで逃走生活。そのことが引退の契機となった。そんな話をしみじみ交わしているところに代官所の役人・清水浅次郎(鏡京太郎)が佐太郎を追って乱入してくる。実は浅次郎も松子郎の息子だった。頭が良かったことから庄屋へ養子に出し、今や代官所の役人。かたや凶状持ち、かたやお役人。松五郎は親として微妙な心境。そんなこんなで市は捕り方たちに追われ、怪我を負った佐太郎を助けると藤吉の店に避難する。佐太郎はすっかり老け込んだ松五郎を心配して帰ってきたものの、一方で弟の浅次郎のことも気にかけていた。浅次郎が超スピード出世した裏にはやくざで十手持ちの辰蔵(大原のおじさん)の存在があった。浅次郎の手柄は自分の手柄、辰蔵にとって浅次郎は祭りの神輿のような存在だ。そんなこんなで浅次郎は佐太郎を匿っていないか藤吉の店を襲撃。子どもの頃のようにタメ口をきく藤吉をボコると刀を屋根裏に向けて突きまくり。ブスっと命中、血がぽたぽた落ちてくるが浅次郎は何故か引き上げる。そんなこんなで浅次郎は佐太郎を匿った罪で松五郎と、松五郎の面倒を見ているおふみを召し捕ると宣言。「渡世人なんて所詮人間のクズだ!そのクズがそんなにも大事なのか!」「それが親兄弟に向かって言う言葉か?」「俺には親兄弟などいない!・・・八つの時、庄屋の家に貰われていった時から俺には親も兄弟もいないと決めたのだ。見放された子は強くなろうと思った。強くなって偉くなろうと思った。親がやくざなら役人になって親に縄をかけてやろうと思った。兄が凶状持ちなら草の根分けても探し出し、捕まえてやろうと思った。だから役人になるためにはどんなことでもしようと思った。人が何と言おうとそうしてきた。俺は泣き言を言っているんじゃない。肉親じゃないからこそ佐太郎を捕まえられるということだ」。松五郎は涙を浮かべながら詫びるが、おふみたちを見逃す代わりに佐太郎を差し出すよう言われる。その後、浅次郎はおふみを通じて松五郎に呼び出されるが、家を訪ねると喉を切った松五郎の亡骸が横たわっていた。愕然とする浅次郎。傍には浅次郎に宛てた書き置きが遺されていた。頭の良い浅次郎が幸せになるには堅気の家に貰われたほうが良い、それが一番良いと判断したのだ。「この年寄りの最後の頼みだ。佐太郎と仲良くしてやってくれ。お前のたった人の兄貴だぜ」。そんなこんなで藤吉の店は辰蔵たちにぐるりと囲まれている。松五郎が死んだことを知った市は表に出ると囮になって辰蔵たちを牽制&全滅。その間に佐太郎、藤吉、おふみは脱出、佐太郎は松五郎の亡骸の前で浅次郎と再会する。「浅、許してくれな。俺がだらしねえばっかりに」「兄さん!」。市は既に旅立ったあと。お・わ・り
2023年03月16日
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もうね。新・座頭市 第24話「大利根の春はゆく」脚本 新藤兼人 監督 森一生ものすごいタッグなのにえらい凡作。疲れてきたか?ちんぴらの源太(なべやかんの父親)は市が盲目と知って博打に誘い金を巻き上げようとするが、逆に負けまくり。逆に女房のおふじ(池中玄太の妻)を駆けるが逆に負けまくり。おふじは元々源太のダメ男っぷりに愛想が尽きていたため、これ幸いと市の押しかけ女房に収まる。今回の旅の目的は身体の弱かった母親の代わりに乳を与えてくれた、いわば市にとってもう一人の母親の墓参りだった。しかし寺に到着するが、村ごとすっかり荒寺になっていた。とりあえず本堂に泊まることにするが先客がいましたよ。その声に聞き覚えがあるなあーと思ったらかつて一戦を交えた旧知の浪人・平川伝八郎(夏八木勲)だった。二年続きの凶作で村人も住職も村を離れて行ったが、平川はやくざの用心棒として生計を立てていた。「人を斬る腕を持っていたら飢えないのだよ」。落ちぶれたとはいえ食うには困らない。市にも用心棒にならないかと誘う。その日暮らしも悪くはない。しかし平川は労咳に侵されていた。そして今回のカウンセリング。「あなたは何のために生きてますか?」「何のためって夜が来て朝が来れば一人前に目もさえます。とにかくその一日だけは生きていようかなーなんて思いやして、へへへ」「あなたは強いんだなあ」「ただ土の上を這いずり廻ってるだけですよ」。そんな体ボロボロの平川にもお清という女がいた。お清にメロメロ、侍なんてやめてもいいと思っていた矢先に市と知り合ったという。「そうだったんですかー」。その後、生きるための方便として用心棒になったが、今は食うためだけ。お清は捨てた「いや終わったんです」と平川は言うが、お清は宇津井健のように陰ながら平川の面倒を見ていた。後先短いことを悟っていた平川はお清に新しい生き方をするよう諭す。そこで市は平川に元気になってもらおうと鯉を買っておふじに鯉汁を作らせる。精つきまっせ。その頃、源太はおふじを取り返すためやくざを雇って市を襲撃するが失敗。おふじは益々愛想をつかすが、市はおふじを源太に返そうと思っていた。ところがそのやくざたちの親分こそ平川を用心棒に雇っている岩淵の藤八だった。藤八は「座頭市」が寺に逗留していると知って色めき立つ。藤八の子分は平川に座頭市を仕留めるよう依頼するが、体調不良を理由に断られる。平川はマジで体調が悪かった。もう死に掛け。しかし藤八はお清が十五両で別の店に売られると聞いて、平川に十五両の立て替えを条件に再度依頼。そんなこんなで市は一芝居打っておふじを源太の許へ返すと平川と最後の酒を酌み交わす。自分が狙われているとは知らない市は翌朝、旅に出ようとするが、平川の姿が見当たらない。代わりに藤八たちが待ち構えていた。しかもその中に平川がいた。「市さん、やっと死に場所を見つけましたよ」。しかし市にあっさり斬られ、藤八たちも皆殺し。平川に泣きながらすがりつくお清。「お金なんていらないよ!何で一緒に死のうと言ってくれなかったんだよお」。市は何も言わず旅に出る。お・わ・り
2023年03月12日
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ない。新・座頭市 第23話「幽霊が市を招いた」脚本 中村努 監督 黒木和雄演出は凝っていたが、それほど面白いとは思わなかった。原田芳雄のセリフは全て即興らしいが、いつもの原田芳雄の芝居で意外性に乏しかった。アドリブって良し悪しだな。市は船に乗って移動中、女の幽霊の噂を聞く。幽霊は子の刻になると「いっつあ~ん」「いっつあ~ん」と呼ぶらしいが「いちのすけ」なのか「いちのじょう」なのか誰なのか分からないとのこと。「何かよっぽど言い残したことがあるらしいね」。そんなこんなで宿に到着、お部屋に通されるが誰かいる様子。相部屋ではなく別の部屋に変えてほしいと仲居に頼むが「誰もいませんよ」「マジ?」おかしいなあ。座布団にぬくもりと残り香が残っている。市はう~んと頭を捻りながら記憶の糸を辿る。市は賭場で原田芳雄みたいな渡世人・伊三蔵(原田芳雄)と知り合う。伊三蔵は原田芳雄のようにバイオレンス系キャラだが惚れた女に一途だネ。背中にラブ女・おしげの似顔絵の刺青を入れている。そのおしげソックリの女・千両のお富(江波杏子)を目撃。「ホントによく似てやがる」とときめくがツンデレ。市に対してもツンデレ、何かと突っかかる。めんどくさい男です。そんなこんなで市に勝負を吹っ掛けるが、背中だけは斬るなよと謎の主張。市はためらわず仕込杖を振り回すが、市が斬ったのは伊三蔵をつけ狙っていたやくざたちだった。このことがきっかけで伊三蔵はフレンドリーボーイに豹変「実は市つあんって呼びたかったんだよ」と下世話なことを知らないピュアな少女のように告白、ついでに聞かれてもいないのに背中の彫り物まで解説する。市は手の感触で女の彫り物だと認識する。彫り物の女おしげは三年前に死んだという。そしてそろそろ故郷に戻り、彫り物師の忠七に未完成の彫り物を完成バージョンに仕上げてもらうつもりだと話す。「そうだ3月18日、祭りだよ。その日に来いよ。待ってるからよ」と市に別れを告げる。その後、市は忠七を電撃訪問、伊三蔵とおしげの関係を取材する。忠七はおしげの父親であり、伊三蔵とおしげはビッグラブだった。しかしやくざの親分・八丁徳に手籠めにされて自殺、伊三蔵は八丁徳をぶった斬ると放浪の旅を続けていたのだ。その後、八丁徳の子分たちが跡目を継いでいる。伊三蔵が帰ってくると揉めるに違いない。一方で忠七は「おしげ」が帰ってくることを楽しみにしている。彫り物も完成させるつもりだと言って市にデザイン画を見せるが見えねーよ。市はデザイン画に触れながら船に乗った時の幽霊話を思い出す。そして子の刻。市はおしげが身を投げた現場を訪れ、ゴーストおしげ(江波杏子)と接触する。そこには伊三蔵が身に着けていた合羽と三度笠が捨てられていた。合羽は背中の部分が斬られている。三度笠もボロボロ。「伊三さん、お前さん本当に帰ってきてたんだね・・・悔しかったろう。この供養は必ず済ましてもらうぜ」。翌朝、市は八丁徳一家の事務所へ殴り込み、全滅させると伊三蔵とおしげが死んだ場所に手を合わせる。お・わ・り
2023年03月12日
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今夜はシチューじゃないわよ。新・座頭市 第22話「浪人子守唄」脚本 東條正年 監督 太田昭和市が下駄の鼻緒を取り換えているとぶつぶつ独り言を言う侍や貧乏カップルなど訳ありゲストたちが通り過ぎていく。侍は難波儀衛門(タケモトピアノの人)。飯屋で定食とぼた餅と熱燗を注文するとドリフ風に全部どんぶりにぶっこんでガツ食い、何やら愚痴をまくし立てる。そこへ市が合流、おにぎりを三つ注文。そのおにぎりを狙う貧乏カップルの定松(フォーリーブスの人・覚醒剤取締法違反で逮捕)とおちょう(栗田ひろみ)。二人は市がトイレに行っている間におにぎりを強奪するが、後ろめたい気持ちでいっぱい。その後、いんちき駕籠かきに絡まれているところを市に助けられる。市がおにぎりを盗られたふりをしていたことを知って三人ほのぼの。その傍で儀衛門がまだ愚痴をまくし立てている。儀衛門は婿養子で種馬扱いされてきたが、15年目にしてようやく跡取りの男児に恵まれる。しかし我慢の限界、赤ん坊を連れて家出したつう話。その夜、四人+赤ん坊は同じ宿に泊まる。市は成り行きで儀衛門にベビーシッターとして雇われる。一方、金が無い定松とおちょうは泥酔した儀衛門から財布を奪うが、後ろめたい気持ちでいっぱい。翌朝、財布がないことに気づいた儀衛門は宿賃を稼ぐため道場破りにチャレンジするが敗北。代わりに市が道場主を破って宿賃ゲットする。その頃、難波家は大慌て、儀衛門はどうでもいいがお家の跡取りを何としてでも連れ戻すよう使用人の勘八(地獄大使の人・覚醒剤取締法違反で逮捕)に命じる。勘八はやくざの親分・宍戸の久蔵とグルのくせ者、そこへ道場主が「座頭市」が来たことを知らせに来る。「こいつあー面白いことになってきやがったぜ」。そんなこんなで久蔵たちは赤ん坊を連れ去るが、誘拐計画を聞きつけた定松とおちょうが奪い返す。二人は赤ん坊を探しまくっている市と再会、儀衛門に財布を返したいと打ち明け、ついでに赤ん坊ならここにいると告げる。目の見えない市はびっくり「赤ん坊まで盗んだのか!」「そうじゃねえ~」。つうことで儀衛門に事情を説明&謝罪、儀衛門は二人に一両を与える。その夜、儀衛門の前にしれっと勘八が現れ赤ん坊を連れ戻しに来たこと、跡取りがいなくなったことで大騒ぎしていることなどを告げる。自分のことは誰も気に留めていない。儀衛門は赤ん坊に勘八が難波家から持ってきたきれいな着物と自分のどちらを選ぶか試す。赤ん坊は父親の儀衛門のほうへ這いずる。「お前は俺の子だ!」泣いて喜ぶ儀衛門、そのやり取りを市は障子越しに窺ってほのぼの。しかし儀衛門は自分たちで赤ん坊を連れ戻しに来ない難波家に憤りながらも、明日には屋敷に返すつもりだった。「俺は帰らん・・・今度こそ俺は帰らん、一人で生きていく」。翌朝、儀衛門は着物から難波家の家紋を剥ぎ取ると爽やかな気持ちで市と別れる。しかし宿を出たところで勘八に手引きされた下っ端やくざたちによって串刺しにされる。儀衛門の叫び声と赤ん坊の泣き声を聞きつけて市が駆け寄るが、儀衛門は既に息を引き取っていた。市は赤ん坊を抱きながら久蔵、道場主、勘八、下っ端やくざたちを皆殺しにする。その後、儀衛門から貰った一両を元に飴売りを始めた定松とおちょうに赤ん坊を託す。二人は故郷に戻ると言う。その途中に赤ん坊の屋敷がある。「按摩さん赤ん坊きっと届けるよ」。お・わ・り
2023年03月09日
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死にそうに忙しいが死なない。新・座頭市 第21話「契り髪」脚本 中村努 監督 勝新太郎シンプルなお話だが、またしても勝新演出凝りまくり。これ最終回用のネタだったのでは?とある漁村。やくざたちが女を探し回っていた。市は海に身投げしようとしたおよう(玲子さんこと由美かおる)を助ける。おようは助けられたにもかかわらず悪態をつく。やくざたちが探していたのはおようだった。市は追って来た下っ端やくざを瞬殺。見返りを求めない市のハードボイルドジェントルマンぶりにおようの乙女心がバーニング、市のあとを追い続ける。「どこまで行くつもりだ?」「海の底へ行く気だったの」「ここは丘だぜ?道が違うんじゃありませんか?」「お前さんが・・・変えちまったくせに」「これから十里も二十里も歩かなくちゃなんねえんだ」「あたしもその十里二十里歩いちゃいけない?」。その夜カウンセリング開始。この件りはおそらくアドリブ。「世の中がさみしくなっちまって、なんかこうおかしくなっちまって、いっそ一思いに。図星だろ?」。おようは黙って両手をついて頭を下げると悪態をついたことを詫びる。「この腐るほど人間がいる世の中で悪いところが百もありゃ良いところだって百ぐらいあろうじゃねえか。そうでしょ?」。その頃、やくざの親分・独眼竜の清次郎(峰岸徹)がご赦免となる。まだおようを捕まえていないことにぶち切れ、子分に鉄拳制裁食らわすと自らおよう探しの指揮を執る。威勢は良いがチーマーグループのリーダーっぽい小物感を醸し出してます。その後、おようは染物屋に就職する。しかしオーナーがセクハラ大好き、仕事中のおようをジトっとガン見&スマイル攻撃を開始。そんなこんなでおようの就職先と住む家が見つかったところで市は旅に出ようとするが、おように泣きながら引き止められる。自分の命を助けてくれた市に一生かかってでも恩を返したい。「俺の体にはどうにもならねえ泥水を被っちまっているんだ。その泥水をお前さんには被らせたくねえ」「市さんに被る泥水だったら・・・あたしも一緒に被ります」。なんとカップル成立。こうしておようが働きに出て市は専業主夫として幸せに暮らすことになりました。お・わ・りではなく最近チーマーたちがうろうろしてきな臭い雰囲気。ある日、おようは市が大切にしている仕込杖を自分の髪の毛で括って抜けないようにする。「この杖はあたしの不幸を斬ってくれた。でも今度これを使うようになったらあたしたちの暮らしは・・・。あたしも昔の自分と別れるから市さんも・・・」「約束しよう」。しかし清次郎たちがおようの居所を突き止め、市をぼこぼこにする。市はおようとの約束を守って無抵抗。おようは清次郎の女だったが、廓に売り飛ばされ逃げ出したのだ。清次郎はおように市を見逃す代わりに復縁を迫るゲスっぶりを発揮。翌朝、おようは茫然自失で市の許に戻ってくる。話をつけてきたと言うが、そこに市が「座頭市」だと知った清次郎が現れる。しかも「手前えとおようの間がどうなってるか知らねえが、おようは昔通り俺の女に戻ったぜ」とアナウンス。そのお知らせに市の怒りがスイッチオン。「どうした腰抜け野郎!女に助けられるようになっちゃあ座頭市もお終いだな!」。その挑発にトミーこと岡野刑事のように激昂、仕込杖を抜いて全員瞬殺。清次郎も右腕を斬り落とされ泣きながら死亡。おようとの約束を破った市はそのまま旅に出る。市の後ろ姿を黙って見つめるおようの後ろ姿。お・わ・り
2023年03月09日
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めちゃくちゃ忙しく発狂寸前。新・座頭市 第20話「いのち駒」脚本 村尾昭 監督 南野梅雄なんと村尾昭が登板。しかし地味。勝新の撮影スケジュールを考慮してか将棋を指す場面が多く、全体的に動きが少ない。賭け将棋で大盛り上がりのとある宿場町。しかしそのほとんどはやくざの親分・五郎蔵(小松方正)と雇われ棋士・源三郎(石橋レンジ)によるいかさまだった。市の昔なじみの棋士・藤兵衛(曇)も賭け将棋好きが高じて対戦するが、まんまと嵌められて負け、大金を奪われ首を括ってしまう。次の対局相手は近江屋が江戸から招いた超スーパープレイヤー・宗達(内藤國雄九段)。掛け金はなんと三百両。その名前を聞いて源三郎はビビる。しかし「勝つ!」と宣言。ただし五郎蔵は負けた場合、泣き寝入りつう訳にはいかないので嫁のおゆき(松原智恵子)を頂くぜと宣言。理由は美人だから。そんなこんなで下々の連中は宗達VS源三郎どちらが勝つかで大盛り上がり大会。市も頭の中に盤を描いて「なるほどねーこりゃ勝負はついたネ」とプレイをエンジョイ。一局目は源三郎の勝ち、二局目は明日。源三郎は今回の勝負に勝てたら賭け将棋を辞めるつもりでいた。そのためにはどうしても勝たないといけない。そこでおゆきに宗達と接触「勝ちを譲ってもらうよう言ってくれねーか?おめーが宗達に頼めば承知するよ。な、な?」とチャラく言いつつ即土下座「この通りだ!この勝負に負けたら借金ができるばかりか・・・お前が親分の手に渡っちまうんだ」とぶちまける。この二人の設定、劇中では全くと言いほど言及されていないが、どうやら源三郎と宗達は江戸で同門だった様子。源三郎は将来を有望されていたが、師匠の娘・おゆきとデキてしまったことから破門を言い渡され、その後、流れ流れて今やいかさま将棋で生計を立てている。そして酒&DVもセットのようです。その夜、おゆきは源三郎に言われた通り宗達に勝ちを譲ってほしいと頭を下げる。「このままでは・・・あの人ダメになってしまう。この勝負に勝ったらちゃんとした生活をしてくれると言ったんです」。源三郎とおゆきはDVペアですね。宗達は頭を下げるおゆきに「いいでしょう」とだけ答える。翌日、二局目。勝ちを譲ってくれると聞いていた源三郎は余裕ブッこき、対局中にもかかわらず酒を飲み始める。このふざけた態度に内藤九段こと宗達ぶち切れ、本気を出し始める。みるみる青くなる源三郎。結局、勝負は明日に持ち越しとなる。聞いていた話と全然違う展開に怒り心頭の源三郎はおゆきを二発ビンタ。でも「おめーを離したくねー・・・ぐすん」&優しく抱きしめるおゆき。どうしようもないDVペア。その夜、宗達は何者かに襲われ右腕を斬られてしまう。翌日、最終決戦。宗達を襲ったのは五郎蔵の仕業だった。あの怪我では将棋を指すのは無理、姿を見せなければ源三郎の勝ち。さすがの源三郎もドン引きするが「勝ちゃーいいんだ。それとも何かい、あんた一人に任せといて大丈夫とでも言うのかい?」。ところが担架で運ばれて宗達が姿を現す。しかも市が代打ちを務めるという。結果、宗達&市のリモートコンビの勝利。源三郎は五郎蔵におゆきを連れて行かないよう泣きながら懇願するが約束は約束。そこに市がぶらりと現れ「おかみさんのことは目をつぶっておくんなさいよー」と言いながら五郎蔵一家皆殺し、宿場町を後にする。お・わ・り
2023年03月08日
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今日も無駄に過ぎてしまう日暮れ悲しくて。新・座頭市 第19話「越後から来た娘」脚本 久貴千賀子・下飯坂菊馬 監督 黒田義之疲れてきた?今回もトーンダウン。一旗揚げると宣言して村を飛び出した吾市(火野正平)。しかしいまだパッとしない人足ライフ。酒を飲む金すらない。そんな吾市を訪ねて越後からおさよ(ジュディ・オング)がやって来た。おさよは宿から宿泊拒否で叩き出された市と知り合う。泊まる所のない二人はぼろ小屋を発見、ぼっちキャンプ風に一夜を過ごすことになる。おさよは貧乏な家族のために妾奉公することになっていた。ふと市に「神様っていると思いますか?」と話しカウンセリング開始。おさとの願い事は吾市に会うこと。「一旗揚げるから三年待ってろって・・・村出てったきり」。一度だけ届いた便りを手掛かりにこの宿場町へやってきたつう話。その頃、やくざの親分・伝馬の権六は豪商・春木屋に押し入って千両を強奪、うち五百両を関八州取締役・柳田浩之進(岸田森)に賄賂として差し出していた。しかしその金には沼田藩の刻印が入っていた。権六が強奪した金は沼田藩からの預かり金だった。金を使おうものならすぐに足がついてしまう。そこで柳田は今回の件に関わりのある者は全員始末するよう言い渡す。さらに下手人を仕立て上げることになる。そんなこんなでおさよと吾市は偶然再会する。吾市はおさよが売られてしまわないか、ずっと心配してきたがボンクラ暮らし。吾市の不安は的中、おさよは十両で妾に出されることになっていた。市は相思相愛の二人のために博打で十両を稼いで二人に差し出す。吾市はその金でおさよに簪を買ってあげるが、ところが春木屋から盗難届が出ていた金だった。つうことで二人は捕まり、まんまと下手人に仕立て上げられてしまう。市は番屋に出向き、その金は賭場から出たものだと証明するが口封じに消されそうになる。しかし役人たちを瞬殺、牢屋の鍵を奪うと権六の許へ向かう。そんなこんなで吾市は抜け出せたものの、おさよは美人だったため柳田の許へ連れ去られていた。市は雑魚たちを皆殺しにすると権六に柳田の屋敷まで案内させる。屋敷に到着、柳田に報告させると「そこまで喋りゃあとはいいわ」とぶっ殺し。柳田は刻印のない十両を差し出して命乞いするが瞬殺される。この時、勝新の刀が間違って岸田森の足に刺さったらしいけどお芝居続行。リアルに痛いよ。市は刻印のない十両を二人に残したまま姿を消す。しかし夕べから何も食ってないのでお腹減っちゃったとお供え物のニンジンを拝借、がりがりかじりながら旅を続ける。お・わ・り
2023年03月05日
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この世で一番怖くて強いのは平凡そうな顔をしている奴。新・座頭市 第18話「酔いどれ川」脚本 岩元南・中村努 監督 太田昭和今回のお話はいただけない。お竜って最低な女だな。脚本が甘すぎ。轟二郎ばりのチャレンジボーイの市は竹馬で川を横断。大野しげひさもびっくり。渡り切ったところで酔っぱらいの女・お竜(鉄砲玉のおきん)に逆ナンされ酒を飲むことになる。やって来たのはお竜のお店。亭主の茂助が超無愛想な表情で厨房に立ってます。お竜は飲みまくってぐでんぐでん。そこへやくざで十手持ちの伝兵衛(芹沢博士!)が子分たちとずかずか押し入ると泥酔したお竜を別室にご案内&ドッキングする。これ毎度のパターンらしい。その間、子分たちはゲストークで盛り上がる。ついでに市の目が不自由なのをいいことに両方の鼻の穴にメザシを突っ込んでゲス盛り上がり。ぶち切れた市は子分たちを皆殺しにする。茂助は市が噂に聞く「座頭市」だと知ると突然悩み事を打ち明ける。実は伝兵衛に連日連夜お竜を寝取られ嫉妬の嵐。しかし逆らうとお縄にされてしまう。でももう我慢の限界、ひと思いにぶっ殺してやろうと思っていたところだったと話す。そこへドッキングを終えてスッキリした伝兵衛がお帰りでごんす。表に出ると子分たちが殺されてるよ。つうことで下手人探しに躍起になる。茂平はお竜に「いくじなし・・・」と罵られるが返す言葉が無い。その後、強引に市を引き留め、酒を飲みながらぐだぐだと悩み相談を続ける。さらに泣き出す始末。実はこの一年間お竜とエッチをしていないという。「あたしゃね伝兵衛に言ってやったんですよ、せめて子どもぐらい作らせてくれと・・・作りてーよ(ぐすん)」。そんな話聞かされてもなーと微妙な表情を浮かべる市。その頃、苦み走ったイイオトコ弥之助(村井国夫)が山道を急いでいた。翌朝、店に手配書が配られる。そこには「弥之助」と書かれていた。伝兵衛は子分殺しの下手人を捕まえるため茂平を呼び出す。茂平は適当なことを言って市を庇うが、手柄ゼロの伝兵衛は現場にいた市を下手人に仕立てようとする。しかもお竜とエッチの許可を条件に茂平を丸め込み。「あの按摩が殺ったと言えば子ども作ってもいいんですか?(笑顔)」。つうことで市は捕らえられ牢屋送りにされる。その後、勝新ご本人もリアル牢屋送りにされる。そのドタバタの最中お竜は元カレの弥之助と再会する。弥之助は元カノのお竜に会うため島抜け、お竜は弥之助を待ち続けていたのだ。一方、お竜とエッチの許可が出て大喜びの茂平は一気に地獄行き。人生はハイ&ロー。アップダウンクイズよりも非情だ。「ちくしょーイチャイチャしやがって!」。恨み百倍の茂平からタレコミを受けた伝兵衛はやる気全開、弥之助とお竜を捕まえる。しかしお竜を連れて行かれたらエッチできない。「約束が違うよー」「子どもが作りたかったら勝手に作れ!」。その頃、市は牢名主たちからリンチを受けるが「座頭市」と分かって熱烈接待、手厚いサポートで牢破りに成功する。そして大捕物中の現場に現れると伝兵衛たちを皆殺しにする。翌朝ラブラブで逃走の旅を続ける弥之助とお竜。市はお竜から貰ったお手製のフィギュアを川に流す。で茂平は?お・わ・り
2023年03月05日
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差別なんか絶対なくならねえよ!新・座頭市 第17話「母子道中に灯がともる」脚本 下飯塚菊馬・中村努 監督 黒田義之二大ビッグスターがゲスト。鮒吉少年(梅田トオル)は貧しいローカルライフに毎日悶々としている。ある日、市がやくざたちを瞬殺する場面を目撃、すっかり市に心酔し「お控えなすってー」と仁義を切るが相手にされない。鮒吉少年の母親おたき(勝新太郎夫人)を宿を経営、市はそこへ泊ることにする。しかし宿は全然繁盛していない。客は市だけ。従業員も卯平(花沢徳衛)だけ。なんだか訳ありっぽいネ。久しぶりに客が来たっつうことで卯平はお買い物に出かけるが、店から商品を売ってもらえない。やっと売ってくれる店に辿り着いたと思ったらやくざの妨害を受ける。その夜、めしを食いながらカウンセリング開始。おたきは土地の大親分・仏の六蔵の女房だったが、今やすっかり落ちぶれてしまい、息子の鮒吉少年と生粋の老子分・卯平の三人で細々と旅籠を経営。しかし荒牛の長五郎(やまりん)たちから嫌がらせを受けていた。翌日、長五郎の子分たちが借金の取り立てに押しかけ、金が無いと分かると家具やら何やら差し押さえまくる。その中には長五郎一家に寝返った元子分たちがいた。そんな横暴に我慢できない鮒吉少年をなだめる卯平、サナギマンのように耐えるおたき。仏の六蔵は荒牛の長五郎に殺されたのだ。鮒吉少年はおたきになぜ敵討ちをしてはいけないのかと詰め寄る。そして明日には宿を発つ市にアドバイスを求めるが「辛抱しなくちゃいけねえぜ。辛抱すりゃそれだけ強い男になれる」と諭される。翌朝、市はおたきに女手ひとつで鮒吉少年をよくここまで育てたとナイスカウンセリング。「鮒吉あんは大きくなったらきっと方々からあの人を慕ってくる立派な人になるんじゃありませんかネ」。しかし亡き夫・仏の六蔵はやくざは自分一代限りだと話していたという。「立派なご亭主だったんですネ」。以下、勝新のアドリブ一人芝居が続く。それを表情と目線だけで受ける中村玉緒。鮒吉少年はヨットで旅立つおおとりゲンを見送るトオルのように市を見送る。三年経てばまたやって来ると約束する市。「その代わりどんなことが起こっても我慢するんだぞ」「男と男の約束だ」。握手を交わす市と鮒吉少年。しかし、長五郎一家の罠に嵌められ子分を刺してしまう。おたきは詫びを入れるため単身、長五郎の許へ伺う。但し密かに懐剣を忍ばせていた。卯平はダッシュで市を追いかけ助けを求める。「このじじいの命!あんさんにお預け致しやす!」。その一言に市の魂がスイッチオン。その頃、おたきは長五郎に詰め寄られていた。「この落とし前どうつけてくれるんだよ!」。おたきはそっと霧箱を差し出す。金でも入ってるのかな?にこにこで箱を開けると中には長五郎の位牌が入っていた。「なんだこれは!これが落とし前か!このアマ~」と長五郎が腕を振り上げた瞬間、隠し持っていた懐剣でブッ刺す。すかさず斬られるが、怯まず二突き目をブッ刺す。子分たちに滅多斬りされてもおたきは長五郎を刺しまくり続ける。そこへ市が乱入、子分たちを斬りまくり。勝新&玉緒のダブル殺陣。おたきは六蔵の仇を取った。そして卯平に鮒吉少年を託すと息を引き取る。鮒吉少年はおたきを背負った卯平を見つける。「鮒坊・・・おっかさんは立派におとっつあんの仇を討ちなすったよ!」。市はそのやり取りを見届けるとそっと旅に出る。お・わ・り
2023年03月04日
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トイレに行きたい。新・座頭市 第16話「駆け込み道中ふたり旅」脚本 沖守彦・岩元南 監督 黒田義之二週に渡って満腹メニューが続いたため今回はあっさりメニュー。女郎のお香(加賀まりこ)が見張り役の源八の手引きで足抜けする。やくざの親分・美濃吉(スガカン)は子分の仙次(円盤生物ブニョ)たちに殺さず連れ戻すよう命令する。市はぼろ寺でおにぎりを食っていたところに駆け込んできたお香を匿う。一人で足抜けしたと聞いてボランティア精神を発揮。翌朝、互いの服装を交換して逃走を試みる。これ意味あんの?と思っていたら案の定あっさり仙次たちに捕まってしまう。しかし市は仕込杖で仙次たちの髷を斬り落として威嚇する。そんなこんなで市のカウンセリング開始。お香は仙次のことを「あんた」と呼んでいた。仙次が22、お香が18の時、世間を知らないお香は仙次にナンパされ所帯を持った。しかし博打で負けた仙次はたった三両のためにお香を女郎屋に売り飛ばす。やっと五年の年期が明けたと思ったら今度は美濃吉の店に鞍替え。仙次はお香の見張り役になっていた。そしてお香はもう30になっていた。その頃、仙次から腕の立つ按摩にエライ目に遭ったとの報告を受けた美濃吉はめらめらと恨みの炎がバーニング。その按摩こそ役者だった自分の顔を斬りつけた「座頭市」であり、いつか復讐する日が来ることを願っていたのだ。逃走を続けるお香と市の前に源八登場。命がけで足抜けを手助けしたのに置いてけぼりって冗談じゃねえよ。源八は約束した場所でずっと待っていたと言う。お香は騙すつもりはなかったと言うが騙してまんがな。女郎の見張り役が足抜けを手伝ったことが知れたら指を詰めるだけでは済まされない。ぶち切れた源八はお香を連れ戻そうとするが、市にどつかれてぐったり。さらにそこへやってきた美濃吉たちにぶっ殺される。その夜、市とお香はぼっちキャンプ風アウトドア。焼き過ぎて真っ黒になった焼き芋がまいうー。お香は暖かいものを食べるのは久しぶりだと言う。以下たぶん勝新のアドリブ「お前さん将軍様と一緒だ。将軍様はこんな暖かいもん食ったことがねえ。魚だって汁だって飯だって長い廊下伝わってくる間に皆冷えちゃう。そこへ行くと俺たちはこうやって焼き立てのものが食える」。お香は男と縁を切るため縁切寺へ駆け込むつもりだと話す。翌朝、市が水を汲みに行っている間にお香は美濃吉たちに捕らわれてしまう。お香を人質に取る美濃吉。「久しぶりだなあ市、俺だヨ。俺は一日だってお前のことは忘れたことがなかったなー」「お役者の美濃さんだか何だかいった人だね。傷は治ったかい?」。市のこの一言で美濃吉スイッチオン。しかし市に反撃されて撤退、助っ人軍団を大量動員して渡し場で待ち伏せする。その頃、市は船頭(浜村純)に船を出してくれるよう口説きまくっていたが「腰が立たねーんだよー」と愚図愚図。そこで金をチラつかせて「あれ?なんだか腰の状態がイイよ(笑)」。つうことで川向うへ出発。市はお香を船頭に託すと一人美濃吉軍団を迎え撃つ。「船頭さん!頼んだぜ!」「市さん!市さん!」。あっさり全員皆殺し。お香は船の上からずっと市を見送っている。お・わ・り
2023年02月27日
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カレーを腹いっぱい食べたい。新・座頭市 第15話「仕込み杖が怒りに燃えた」脚本 新藤兼人 監督 勝新太郎鮮烈すぎる映像美。勝新は本当にすごい。ま、当時バキバキに違法薬物やってたそうですがね。旅を急ぐ市をやくざたちが襲撃。市は襲われる理由も分からないまま叩き斬る。その一人、清松は女房おしの(真野響子)と息子清吉に会いたいと市にすがりつく。清松は市に何の恨みもない、おしのが言った通り罰が当たったと声を振り絞る。清松たちに市を襲撃させたのは印旛沼のやくざ・赤鯰の長八。実はおしのに横恋慕していた。市は瀕死の清松を背負っておしのを訪ね「斬ってきなさるから斬っちまったんでございます」と正直に伝える。清松は既に事切れていた。「どうして・・・どうしてうちの人を何で斬っちまったのさ」「そこだ、そこのところをあっしも知りてえ。何であっしを斬らなくちゃならなかったのか」。そこへおしのをさらうため長八の子分たち(イマケン・山中隊員など)が雪崩れ込んでくるが、市がいたのでびっくり。その勢いで市に恨みはないこと、長八の腹づもりだったと激白。清松はただの鉄砲玉に過ぎず、しかもおしのを手に入れるため清松を市に殺させたのだ。そんなこんなでイマケンが家に火を着けて大乱闘。本当に家一軒燃やしてます。勢いよくごうごう燃え盛る中、勝新マジ殺陣。市は家の中に残された清吉を助けるため炎の中へ飛び込む。その様子をおしのはしっかりと見ていた。おしのに助け出された市は四日間も意識を失っていた。おしのにとって清松の仇を討つ絶好の機会だったが「仇を討つなら元気になってから討ちます」。おしのは故郷の三河・半田に帰るつもりだった。清松は父親と同じ漁師になるはずだったが、博打で身を崩し半田にいられなくなったため、おしのと印旛沼に流れ着いた。しかし沼で漁師をするには長八の許しが必要だった。そしていつの間にか長八の子分になってしまった。そんなこんなで傷が治った市は旅に出ようとするが、清松を斬った負い目を払拭できない。しかしおしのは何とも思っていないと話す。「市さんずっと・・・旅を続けるんですか?どこかに落ち着いて静かに暮らす気は・・・」と激白。そして「半田に行きませんか?」「あたしをそこに入れてくれるんでしょうか?」「そこの人が入れてくれなかったら・・・あたしが入れてあげる!」。衝撃の逆プロポーズに市のハートはどっきどき。そんなこんなで三人の共同生活が始まる。清吉も市にすっかり懐いている。市は新生活に備え、清吉を連れて揉み療治に出かける。その間に長八は子分を連れて市たちの隠れ家を襲撃、おしのを手籠めにしてしまう。市と清吉が戻ってくると呆然としたおしのを見つける。おしのは背中を刺されていた。「市さん・・・抱いて」「抱いてますよ、ええ抱いてますよ」。市は清吉におしのの手を握らせる。おしのは市の腕の中で息を引き取る。怒りのあまり涙すら流れない。市は長八の屋敷を襲撃、一人残らず皆殺しにしてから長八をぶった斬り、頭を踏んずけて泥の中へ押し込む。翌日、市と清吉はおしのの遺骨を携えて半田に向かう。「お母ちゃんを抱いてやれ。お前えは立派な漁師になるんだ。泣くんじゃねえ、男だろ?泣くんじゃねえ」。しかし市は涙を浮かべている。「そこの人が入れてくれなかったら・・・あたしが入れてあげる!」。お・わ・り
2023年02月26日
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熱い風呂に浸かりたい。新・座頭市 第14話「雪の別れ路」脚本 佐藤繁子・中村努 監督 勝新太郎新年一発目は勝新自ら演出を担当。しかもゲストは吉永小百合。即興で芝居をさせ、お話は撮影後に作ったらしい。それでいてこの超絶な完成度。すげー。市は誤って小鳥の雛をぶちっと踏んづけてしまいそうになるが寸前に救出。小鳥と戯れていると鳥追いのおゆき(吉永小百合)が傍に寄ってきて口移しで小鳥に水を与える。市が小鳥に「早くお父つあんお母つあんとこに帰って暖めてもらうんだヨ」と話しかけた何気ない一言におゆきは元カレのキラーフレーズを思い出す。「二人で身体暖めて生きてこうじゃねーか」。二人は旅を続け、とある宿場町に到着、同じ宿に泊まることになる。その夜、市はある男に揉み療治中「二人で身体を温めあいながら生きて行こうじゃねーか」と女に殺し文句をささやく声を聞く。女はやくざ風の男にしれっと連れて行かれ、男は赤い櫛を手にしながら歯の部分に指を当ててびよんびよーんと音を鳴らしている。さっきの甘ったるいフレーズが何だか引っ掛かるネ。男はおゆきの元カレ・宇乃(林与一)だった。おゆきは宇乃とバッタリ三年ぶりに再会する。三年の間、宇乃のことを一途に思い続けていたため気持ちが一気に高揚する。食事に誘われ一緒にそばを食べているだけでも天に昇るような思い。市は宿に戻ると興奮したおゆきから酒を飲もうと誘われる。おゆきは宇乃と再会したことを嬉しそうに話す。「二人で身体を暖め合いながら生きて行こうってそう言ってくれたの」。そのフレーズ、ついさっきも聞いたような。嫌な予感まんまんの市の横でおゆきは嬉しさのあまり酒をがぶ飲み、酔った勢いで自分の胸に手を添えようとまでする。「男なんてねよっぽど良く見ねーと・・・」「そう、良い男なのよ」。おゆきは宇乃からもらった赤い櫛を大切に持っていた。何だか心配ですね。宇乃は苦み走ったイイ男っぷりで女を騙しては売り飛ばすスーパーゲス野郎だった。先日の女も地元のやくざ・中沢田の辰蔵に借金の返済代わりとして十両で売り飛ばす。女は宇乃の名前を泣きながら呼び続けている。おゆきも三年前に宇乃の毒手に掛かりそうになったたつう話し。宇乃は辰蔵におゆきを売り飛ばそうとするが、宇乃の正体を知った市は宇乃と辰蔵たちを返り討ちにする。さらに数日後、おゆきの許に向かう宇乃を襲撃、脅しまくりながら襖を挟んでおゆきに向かって「俺にはかかあがいるんだ・・・ガキもいるんだ。俺のかかあはイイ女なんだ」と無理やり言わせる。言葉に詰まる度にケツの穴を仕込み刀でグリグリ突かれて「痛ててて!」。どアップで映し出される林与一の生ケツにお茶の間びっくり。「ホントにどうにもならないんだ・・・おさらばだぜ」。ショックを受けたおゆきは泣きながら一人酒、手酌酒、豪快に泥酔して酔いつぶれる。このシーンはこっちも泣けてくる。そこへ宇乃登場。「さっきの話は嘘ダゼ」&口説き攻撃開始。泥酔したおゆきは宇乃にメロメロ。売り飛ばされるとは知らず辰蔵の許へ。一方、市も待ち構えていた辰蔵の子分たちに連れ出され宇乃、おゆき、辰蔵の前に。「てめーさっきはよくも俺のケツの穴を突きやがったな。てめーがいくら突いたってな女はこうして来るんだよ。てめーのことを恨んでるぞおゆきは。夢を壊されたってな。三年の間の夢をコイツに一日で壊されたんだよな」「世の中で何が嫌だってひるぐらい嫌なものはないネ」「何を言ってるんだ、按摩のくせに昼も夜もねーじゃねーか」「こいつは一本取られた。俺の言ってるひるはな人間の生き血を吸って生きてる蛭のことを言ってるんだい」。辰蔵は市に布をかぶせ身動きを奪うが、市は次々と斬りまくり。辰蔵の鼻を斬り落とし辺りは血まみれ。斬りまくりながら逃げる宇乃を追う。逃げまくる宇乃。飛び込んだ部屋には女郎になった先日の女がいた。そして女に刺される。「ばかなことするんじゃねえよ、抜いてくれよ・・・」。おゆきは襖の向こうで女に抱かれ血まみれになって死んでいる宇乃の姿を見る。「二人で身体暖めて生きてこうじゃねーか」。宇乃の声が聞こえる。市とおゆきは雪の降る中、宿場町をあとにする。おゆきは宇乃からもらった櫛を持ち続けている。市は櫛を真っ二つに斬る。お・わ・り
2023年02月16日
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天気が良いのでギガスでも買いに行く。新・座頭市 第13話「母の涙に市が走った」脚本 柴英三郎 監督 太田昭和いきなり市の立ちしょんシーンから始まりましたよ。目が不自由な市はお地蔵さまにおしっこぶっかけ。そこに品の良いおばあちゃま・志乃(北林谷栄)が現れ、市をたしなめるが「悪気が無いからお地蔵さまも許して下さるよ」とほのぼのハートウォーム。何となく意気投合、微笑ましい旅が続きますよ。志乃は歩き方からメシの食い方まで母親のように何かと市の世話を焼く。そんな志乃を市は母親のように思えてうれしくなっちゃうが、身のこなしや躾の厳しさからひょっとして武家の奥方?でも志乃は否定する。そんなこんなでとある宿場町に到着。お尋ね者が逃げ込んだらしく、賞金の二十両欲しさに賞金稼ぎが続々と集結していた。物騒なので市は次の宿場町へ行こうと提案するが、志乃はここに泊まると言い張る。何か訳ありダネ。宿は下品な賞金稼ぎたちで熱気むんむん。飯盛り女・お京(不知火一族・高村ゆき子)に浪人、やくざ、破戒僧の三人組賞金稼ぎがセクハラ攻撃開始。しかし市にこてんぱんにやられる。その頃、街中のあちこちに生糸問屋殺害犯・又七の人相書きが貼られるが、ローラー作戦で破り取る貧乏旗本の三男坊・徳田新之助ではなく浪人・新田元八郎(松平健)登場。賞金を独り占めするため人相書きを回収、オレ流のやり方に反発する奴は一刀両断で皆殺し時々利き腕を斬り落とす超凄腕の賞金稼ぎだが、なんと志乃の息子だった。志乃は元八郎を捜していたのだ。元八郎は藩随一の新田流の剣の使い手だったが、藩に認められる機会が無かった。しかし出奔した理由は不明、志乃はあれこれ口を挟んできた自分の育て方が悪かったと悔やむと、傍で下品にずぼずぼ音を立てながらメシをかっ食らう市に「生まれたままのやり方で気ままにお上がりなさい」と話す。その頃、お京は兄の又七を助けるため、賞金稼ぎの中でも一番強そうな元八郎に身体を差し出していた。そんなこんなで逃走中の又七(中条きよし参議院議員)目撃情報が飛び交う。三人組賞金稼ぎはどうせ元八郎が又七を仕留めるとお手上げムード、それよりも又七騒動が収まることに期待している。そのことをお京から告げられた元八郎は、何だかオーラを発してヤバい雰囲気。お京は潜伏中の又七に逃げるよう諭す。又七は冤罪であり、三人組賞金稼ぎこそ真犯人だった。元八郎は雑魚賞金稼ぎをぶっ殺すと又七の許へ向かう。志乃は元八郎を追い、市は志乃を追いかける。そんなこんなで元八郎は又七とご対面、無表情のポーカーフェイスから笑顔がこぼれます。「何をするんですか!兄を助けてくれると約束したじゃありませんか!」「他の賞金稼ぎから救ってやると言ったが・・・俺自身賞金を諦めると言った覚えはない」。又七、お京は無実を訴えるが「無実であろうが無かろうが、この男の首に二十両の賞金が掛かっている。俺にとってはそれだけが事実だ」と堂々と殺害宣言。「殺されてたまるかー!」と又七は懐から三味線の糸ではなく出刃包丁を取り出して無駄な抵抗を試みるが無駄。そこに志乃と市が駆け付ける。止めに入った志乃を払い除ける元八郎にすかさず市が対峙。無言でガン飛ばす市に圧倒される元八郎。勝新VSマツケンの師弟対決。市は一瞬にして元八郎の利き腕を斬り落とす。何が起こったか分からないまま元八郎はガックリと絶命する。泣き叫びながら元八郎にすがりつく志乃。その夜、市は三人組賞金稼ぎを半殺しにすると又七の無実を証明する。翌朝、志乃に呼び止められる。志乃は何かを言おうとするが「お達者で・・・」とだけ告げる。市もその場から立ち去る志乃に何も言わず頭を下げる。お・わ・り
2023年02月12日
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ほぼほぼ。つどつど。なるほどなるほど。舐めんなよ!新・座頭市 第12話「金が身を食う地獄坂」脚本 佐藤繫子・八亀文平 監督 田中徳三けんちゃんこと緒形拳が念願叶ってゲスト出演。勝新が好き過ぎてスゲーうれしかったらしいよ。なので~勝新を上回る怪演を披露。しかもやりすぎなぐらい。旅の途中で市はかつて弟分だった権之助(緒形拳)と再会する。権之助も目が不自由だが、今は金貸しになっていた。相手が貧乏人だろうと誰であろうと貸した金は必ず返済させる金の亡者。返済できない貧乏浪人から差し出された女房をパックンチョするが「今月分の利子だけですヨ」とゲスっぷりスパーク。市はそのやり取りに聞き耳を立てていた。とりあえず居酒屋へ移動。小心者だった権之助は実は上昇志向の塊で市のことを心底嫌っていた。「市ちゃん子どもいるかい?」「子どもなんか俺持てねえよ」「へー。じゃ家は?」「年中旅してるから家なんて持てないさ」「可哀そう!プププ・・・市ちゃん可哀そう、可哀そうだな~」。つうことで当てつけるように家へ招待、女房のおのぶと息子の由松を紹介する。「あたしはねえ女三人も四人もいたんだヨ。あいつだけが胎んじまいやがって。しょうがいないから置いてやってんだ」とか「あーあ子どもは可愛いけど女房は無駄飯ばっかり喰らいやがってうんざり」とゲス自慢。さらに取り立て役としてバックについている重蔵一家の子分の前で小粋なアメリカンジョークを披露。「お前生まれた時から博打やってんだろ?だから目が無えんだ。ウヒヒヒヒ~」。そして檜風呂にご案内、裸のお付き合い。しかし市が一ヵ月ぶりの風呂だと聞いてオエー。権之助は風呂に浸かっている時もマフラーを外さない。マフラーの中には金が詰まっていた。権之助は検校になる夢があった。「俺きっとなるぜ検校様に。市ちゃん、この俺様と口が聴けるのは今のうちだぜ。あと五百両あれば検校様になっちまうんだから。ウヒヒヒヒ~」。その夜、権之助は市をぎゃふんと言わせるため重蔵(ムーミンパパの声の人)の賭場に案内する。「人のことを権ちゃん権ちゃんなんて気やすく呼びやがって・・・」。しかし負けを取り返してボロ勝ちした市に怒り心頭、重蔵の子分たちに市を襲撃させるが返り討ちに遭い、おしっこちびるぐらいビビる。翌朝、権之助は重蔵一家にクレーム言いまくるが、市が「座頭市」と呼ばれる業界では超有名人で仕留めれば五百両の価値があるとを知って色めき立つ。「ウソだあ~ウソだあ~・・・ホントかい?・・・あいつの体にそんなに金が掛かってるのかい!?」。つうことで重蔵一家を使って愛しい息子の由松とおのぶをさらう狂言作戦を実行。慌てふためく権之助に市は「お前のほうが何か心当たりあるんじゃねえのかい?」とぶっこむ。さらに脅迫状をすらすら読み上げる権之助に「目が良いね」と突っ込み、身代金と同じ百両を持っていたことに「ばかに用意が良いんだな」ととどめの突っ込み。「権ちゃん、散々人を泣かしたお前の体から本当の涙がこぼれるようになんなくなちゃいけねえぜ。もう二度と会うことは無えだろうが、お前の性根が治らねえ時は今度は地獄出会うことになるぜ」。権之助はウソ泣きしながら作戦成功でしめしめ。「気障な御託並べやがって。何でこの俺様が地獄へなんぞへ行くものか。ウヒヒヒヒ~」。しかし権之助は重蔵に裏切られあっさり殺される。「俺は市じゃないヨ~・・・俺は検校になるんだ・・・」。そんなこんなで市は重蔵一家を皆殺し、おのぶと由松を助け出すとトボトボと旅を続ける。お・わ・り
2023年02月09日
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苦い味噌汁を初めて飲んだ。新・座頭市 第11話「風に別れた二つ道」脚本 東條正年 監督 工藤栄一座頭市版『風の中のあいつ』。工藤栄一は座頭市にほとんど興味が無いのか『傷だらけの天使』や『その後の仁義なき戦い』のような青春ものに仕上げている。なので~今回座頭市は完全な脇役。百姓の仁吉(小鹿ジュン役の人の夫)はやんちゃだが、曲がったことが嫌いな義侠心溢れる若者。やくざにあこがれていた仁吉はある日、閉鎖的な田舎コミュニティーと百姓ライフに嫌気がさし、村を飛び出す。まず、たまたま前を歩いていた渡世人を半殺しにすると衣類を奪い、不死身の仁吉を名乗って見た目だけやくざになれました。黒駒の勝蔵または小暮修チック(ばか)な仁吉。道中、桐生に向かう市と知り合い、実は自分も桐生に行くところだったと出鱈目なことを言って一緒に旅することになる。そんなこんなで茶屋で休憩。大飯を喰らっている若いやくざ・久六(賀津勝利の部下)に因縁をつけ両者共に刀を抜いて一触即発。しかし市が瞬時に久六の上着を斬りつけて終了。ばかな久六は仁吉に斬られたと勘違い、仁吉もなんだかわからないけど悪い気はしない。つうことで桐生に到着。田舎者の仁吉は桐生のビッグシティぶりに興奮し、市と別れる。市は昔世話になった親分・吉蔵(西村晃)を訪ねて再会を喜ぶ。孫娘のおはなちゃんも市の訪問を大歓迎。その頃、仁吉は赤堀の六蔵一家に草鞋を脱ぐ。そこで久六と再会「兄貴~」と乾享のように慕われる。久六もやくざにあこがれて田舎を飛び出していた。つうことで仁吉・久六コンビはフリーから六蔵一家所属になる。一方、吉蔵はかつては桐生を仕切っていたが、徐々に子分たちが離れて行き現在はほぼ閉店状態。おはなと地味な生活を送っているが今となっては不満なし。おはなが嫁ぐことを楽しみに毎晩花嫁衣装を縫っている。なるほどねー。ついでにおはなが漬けた漬け物まいうー。市も絶賛、こりゃいい花嫁さんになるねー。そんなほのぼのタイムに現れたのが六蔵たち。六蔵は仁吉が長らく携わってきた絹一の差配の権利を狙っていたが、皆さんとの真っ当なお付き合い、人柄なんかも問われます。果たして六蔵に務まるか。六蔵一家が吉蔵を襲撃すると聞いて仁吉はメンバーに立候補、襲撃に加わるが吉蔵をサポートしていた市の刀捌きに恐れおののいて逃走する始末。あまりの恐ろしさに久六はピーピー泣いている。そんなこんなで仁吉は市に六蔵一家の襲撃計画を密告「俺はお前さんとはやり合いたくねーんだよ、分かるだろ?どっかの旅の空の下で縁があったらまた逢おうぜ。あばよ」と姿を消す。恰好だけは一人前。翌朝、市は出発する。その日はおはなの嫁入りの日。おはなの花嫁姿をぼんやり考えていると六蔵一家が現れる。仁吉は市がまだいたことに驚く。市は仁吉に気づいたのか「この中に不死身の仁吉って人はいるかい?」「おう!ここにいるぞ」「よーし掛かってくるときは声を出して掛かってくるんだぞ」。仁吉は気合一発で真っ先に斬りかかるがへっぴり腰。そんなこんなで六蔵一家全滅。市は子分志願する仁吉に元の暮らしに戻るよう諭すが「俺はもう百姓やだよ・・・市あん!俺はどうしてもやくざになりてえんだよ!」と泣きつかれる。そこでちょっとでも体に触れることが出来たら認めてやると仁吉を試すが話にならない。しょんぼりと途方に暮れる仁吉と久六。お・わ・り
2023年02月09日
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回転寿司には人生で一回しか行ったことが無いのでセーフ。新・座頭市 第10話「娘が泣く木枯らし街道」脚本 新藤兼人 監督 太田昭和とある村にぶらりやって来ましたよ。但しこの村、冷害に見舞われて超貧乏。年貢が納められないよ。そのせいか市が泊まった宿・鯛屋も随分サービスが悪い。とりわけ女中のハナ(沢田雅美26歳)は超ぶ愛想。しかし市は優しい男なので酒を一杯勧める。鯛屋には百姓の八造&お光(今出川西紀)親子が来ていた。八蔵は年貢の代わりに奪われた女房のお静を連れ戻すため、お光を鯛屋の主人・角蔵(織本順吉)に五両で売る。ハナによると鯛屋は女郎屋も兼ね、さらに角蔵は十手も持っていた。村が貧乏になれば百姓は自分の娘を売りに来るので角蔵は儲けまくり。八造・お光親子がまさにそれ。全て筋書き通り。そんな解説をしているうちに「何かありましたね?」と市が心配するぐらいがぶがぶ酒が進む。その頃、八造は角蔵に勧められて賭場へ。お光を売ってゲットした五両を全部スッてしまう。これも角蔵の筋書き通り。絶望した八造は首を括って死んでしまう。翌朝、市は女郎屋へ連れて行かれるお光を助け出すと角蔵から五両を取り戻そうとする。「お前さん酷い人ですねえ」。啖呵を切る市にハナがうんうん頷く。「娘の五両ととっつあんの弔い料として十両・・・合わせて十五両出してやって下さいな」。市の刀捌きにビビる角蔵&思わず拍手するハナ。角蔵は市が「座頭市」だと知ると十五両を差し出す。つうことで市は角屋の下っ端を皆殺しにするとお光を村へ連れ戻す。そして恒例のカウンセリング。お光は恋人の武次を頼ろうとしたが、武次も貧乏なので相談してもどうにもならない。そこでお光は自分の身体を売ることにしたと話す。市はお光に五両だけでなく角蔵からせしめた十両も与える。そんなこんなでお光は村へ戻ると武次と再会&熱い抱擁。しかし武次は芋しか食えないぐらいの超貧乏、加えて寝たきりの母親と三人でどうやって暮らす?女郎になったほうが良かったのでは?白い飯が食えるぞ。愛する恋人の母親から厳しい言葉を剛速球で浴びる。付き添っていた市も言葉が出ない。続いてお静を年貢代わりに預かった庄屋・次郎座衛門を訪ねるが、お静は十日前に女郎屋・黒潮楼に売られたと聞く。売ったのは次郎座衛門。「そうですよ、生き物ですからね。生きてりゃ食うでしょ?遊ばせて食われちゃ敵わないからね。按摩さん、あんまりおせっかいを焼くとお前さん良い死に目には会えないよ」。つうことで黒潮屋を訪ね、母親のお静と再会する。お静は女郎ではなく主人・伊三郎の女将に納まっていた。ここで初めて人間らしい暮らしができたため村に帰るつもりはない。行く先々で不幸の連打を浴びたお光は市に自分も一緒に連れて行ってほしいと泣いてすがりつく。その頃、伊三郎の許へ市を追って角蔵の下っ端たちが続々と集結。そんなこんなで市は伊三郎・角蔵連合軍を皆殺し、近づいてきたお光に刀を向ける。村へ戻るお静とお光、旅に出る市。お・わ・り
2023年02月06日
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回転寿司には一回しか行ったことが無いのでセーフ。新・座頭市 第9話「見えない涙に虹を見た」脚本 中村努 監督 田中徳三市がぼっちキャンプ風にアウトドア活動をエンジョイしていると見すぼらしい夫婦が現れ、暖を取らせてほしいと声を掛ける。二人は幼馴染の為吉(伊丹十三)とおその(音無美紀子)だった。つうことで居酒屋へ場所移動。しかし思い出話に花が咲くどころか萎みっぱなし。為吉は金髪ピアスでタバコを吸うツッパリ高校生みたいな態度。老舗の蕎麦屋・天狗庵の跡取り息子で金持ち。市とおそのに「お前ら好き合ってたんだろ?」と無粋なことを言う。子どもの頃、為吉が市をいじめまくっていた一方、おそのは市を庇っていた。そして皆のアイドルだった。そこへ強盗たち(山中隊員)が乱入。客から有り金を奪っておでん屋で乾杯。ついでにおでんもタダ食いしようとするが、市が制裁。強奪した有り金を奪い返すと翌朝、人知れずそっと客たちに戻す。為吉はその金をネコババしようとする。しかし市に感づかれて失敗。実は為吉はギャンブルにハマって三十両の借金を背負っていた。しかも天狗庵も人手に渡り、やくざから追われる生活を続けていた。さらに博打で借金作ってついでに子どもまで作ってどうしようもないゲスっぷり。市は身籠っているおそのを労わるが、ゲスい為吉はおそのの腹を触らせようとする。もうやってられへん。涙を流すおそのは子どもの頃を思い出す。「黄色?」「菊は黄色」「赤?」「柿は赤」「風は何色?」「風?・・・風はお空。お空は青い。青いは・・・」。そんなこんなでやくざたちが追ってくる。やくざたちは借金の肩におそのを連れて行こうとするが、為吉は抵抗しないゲスっぷり。そこへ市が現れやくざたちを蹴散らす。やくざたちは錦屋の甲蔵(市井商会のオヤジ)に協力を依頼、甲蔵は座頭市がうろついていると聞くと叔父貴を斬られた仇を取るため逆に加勢を依頼する。市は二人にカウンセリング。「為ちゃん、親になるのと、親となるのは違うんだぜ」「あーん?同じじゃねーか」「違うんだよ。犬や猫だって親にはなれるがな、親となるとこいつはなかなか難しいんだぜ」。為吉はばかなので理解できない。おそのは分かると言う。為吉逆ギレ。ほんとばかです。そんなこんなで甲蔵とやくざたちはやけ酒飲んでる為吉ゲット、借金を棒引きする代わりにおそのを寄こせと脅迫する。しかも今なら三十両を進呈。為吉はおそのを縛りつけて押入れに放り込むと、市におそのが連れて行かれたと嘘をついて甲蔵の屋敷に誘き出す。しかし全員市に斬られて皆殺し。為吉は何かも嫌になって泣き崩れる。「市ちゃん・・・俺・・・市ちゃんどうすりゃいいんだ・・・」。市は為吉が握りしめていた布切れを真っ二つに斬ると「為ちゃん、俺の切っ先が一寸でも伸びてりゃお前エの命はなかったんだぞ。今からお前は生まれ変わった」とカウンセリング。翌朝、為吉とおそのは市を追いかける。「為ちゃん、一つ聞きたいんだがね。天狗庵の若旦那のままの為ちゃんだったら・・・あん時声を掛けてくれたかね?」「掛けなかったよね」「おそのちゃん、良かったね。為ちゃん生まれ変わったよ。本当のことを言える心が生まれたんだ。おてんと様の下を大手を振って歩けるような男になれよ」。市の後ろ姿を見送りながら為吉とおそのは互いの手を握りしめる。お・わ・り
2023年02月01日
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大人の階段昇るようで降りる。新・座頭市 第8話「雨の女郎花」脚本 猪又憲吾 監督 森一生前半ずーっと雨が降りっぱなし。セットを乾かすの大変だぞ。つうことで後半のシーンを先に撮影したと思われます。大雨&長雨で川渡れねーよ。そのため市も足止め、仕方なく宿に泊まることになる。宿の飯盛り女・お紋(浅芽陽子)が色々面倒を見てくれるが、素泊まりプランの市にはややうっとおしい。エバラ焼き肉のたれを勧められても元々泊まる予定ではなかったしね。雨は当分止みそうにない。収入ゼロで泊まり続けるわけにもいかないね。そこでお紋に勧められ按摩の仕事をもらうため街ブラスタート。そんなほのぼのエピソードを通じてカラッとした性格のお紋と何となく仲良しになる。二人が一杯やってるところにチンピラの権次(新藤恵美の元夫)が乱入。権次はお紋に「ホ」の字ダネ。しかししつこいのでお紋から嫌われている。悪い人物ではなさそうだが、ウザいので市に二階から放り投げ出されて空中浮遊。ある日、市は同じく足止めを喰らっていた侍・仲沢金五(石原軍団に入る前&『アッコにおまかせ』レギュラー前の峰竜太)の妻・友江(マゼラン星人)を施術することになる。友江は慣れない長旅に憔悴していたが、温かいものでも食べれば元気になりますよ。しかし金五はどういう訳か先を急ごうとしていた。そんなこんなで権次は金吾を目撃、お紋に報告する。その夜、お紋は市と酒を飲むが、やたら絡んで来る。「市さんは女と約束したことある?」「えーと・・・ありません」「着物買ってやるとかお嫁さんにしてやるとかさーないの?」「ありませんね」女の気持ちが分からないのかと迫るお紋に「わかります。だけどそりゃお紋さんの話じゃないでしょ?」。翌朝、雨は止む。同時に信州・土田藩の江戸家老一味・津久井玄内がご当地入り。地元のやくざの親分・藤三郎に金五・友江を探すよう協力を依頼する。子分の権次は金吾のことを藤三郎に耳打ち。金五は藩・江戸家老一派の陰謀を防ぐため、奪い取った連判状を藩主に届ける密命を帯びていた。つうことで津久井らと藤三郎の子分らが金五を襲撃、友江がさらわれてしまう。絶体絶命の金五は身勝手を承知でお紋に連判状を預けようとする。かつてお紋と金五はラブフレンドだった。二年前、金五は江戸に向かう途中、長雨で足止めを喰らいお紋と知り合う。そしてビッグラブ。きっと妻として迎えに来る。ピュアなお紋は金五の言葉を信じて待ち続けたが、いつまで経っても金五は現れなかった。金吾は迎えに来なかったことを詫びる。あの時は本気だったが、上役から勧められた友江との縁談を断ることが出来なかった。そんなことを言われても納得できるはずがない。しかしお紋は金五から連判状を預かる。そんなこんなで金五は捕らえられるが連判状のありかを白状しない。藤三郎はお紋を襲撃、連判状を奪おうとするが市に邪魔される。お紋は市に金吾との関係を涙ながらに語る。「あいつは嘘つきで裏切り者よ。憎い恨めしい・・・でもこんなあたしをお嫁にしてくれるって言ったのは・・・あの人だけだった。あたし間違ってる?市さん」。その後、権次から金五が処刑されることを聞く。「丁度いいだろ?お前の恨みも晴れて」。しかしお紋は連判状を持って津久井らの許へ。そこへ市が現れて連中皆殺し。藤三郎に尻を叩かれ、権次も斬りかかろうとするが市に「死んだふりしてるんだぜ」と耳打ちされて死んだふり。津久井らと藤三郎一家は全滅する。お紋は金五に連判状をそっと返すとその場から姿を消す。そして今日も気だるそうに客を呼び込む。お・わ・り
2023年01月30日
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うまい話には乗らないよ。新・座頭市 第7話「わらべ唄が聞こえる」脚本 佐藤繁子 監督 勝新太郎謎のスナイパーに狙われ続ける異色作。しかも懲りすぎ。お陰で映画のような仕上がり。市は旅の道中で人形を抱いた妙に艶めかしい女(新藤恵美)に出会う。女は市を見ると「ひでじろうー」と言って追いかけてくる。完全に気が狂ってます。弱っちゃったなあ。気の毒ですが女を置いてダッシュ。すると今度はスコールに見舞われて散々ですな。変なじいさん(殿山泰司)に声を掛けられ雨宿り。そこへさっきのクレージーガールがびしょ濡れで駆け込んでくる。うつろな表情&薄笑い。参ったなあ。つうことでめくらときちがいコンビの旅が続く。二人を奇異に見る町の暇人共。その頃、町に小浜の伝兵衛(草野大悟)たちが市を追ってやって来る。伝兵衛は市に片腕を斬り落とされた恨みがあった。つうことで兄弟分で地元のやくざの親分・松陰の五郎蔵(名和宏)にご挨拶、何となく共闘することになる。一方で伝兵衛は凄腕の殺し屋を雇っていた。実はじいさんこそが殺し屋であり、クレージーガールと旅を続ける市をつけ狙っていた。そして市に刺客を放ってはガッツ星人のようにデータを収集。その夜、市は罠とも知らず五郎蔵をマッサージ、床下では子分たちが市を狙って刀を突き立てる。しかしひょいひょいと避けて堂々のお帰り。待ち構えていた子分たちは市の殺気にびびりまくる。そんなこんなで宿に戻るが、就寝中にクレージーガールが市の布団に忍び込み、人形に仕込んだ匕首で襲撃。市は一緒にいるのはめんどくさくてもう懲り懲り。翌朝さりげなくじいさんが合流、二人を食事に誘う。クレージーガールことお艶はじいさんとコンビを組む殺し屋だった。じいさんはこれまでのデータから市が水を怖がっていることを掴んでいた。つうことでお艶は市を海に誘う。市はお艶と別れるためわざとらしく置いてあった小舟に乗って沖へ出ようとするがお艶も乗船。市はお艶の正体に気づいていた。「お前さん俺に恨みでもあるのかい?」「そんなもんあるわけないじゃない。お金・・・お金さ」。市も人を斬ってきたが金で斬ったことは一度もない。「この舟どこに着けるつもり?」「どこに着ければお前さん気が済むのかい?」「殺し合わないで済むところ」「じゃあ一生懸命漕がなくっちゃ」。しかし元の浜に漂着、アウトドアで焼きおにぎりをグルメする二人。お艶は伝兵衛に雇われていることを白状すると自分の生きざまに愛想が尽きたと話す。「お前さん今、目が覚めた。もし俺を殺ったところで小浜の伝兵衛なんざ銭を払っちゃくれねえよ。お前さんの命が取られるだけが関の山さ」。市の首には百両が掛かっていた。そこで市はお艶に自分を殺すよう諭す。そんなこんなで市が死んだと聞いて伝兵衛たちは大喜びで浜に向かう。伝兵衛は市の死体を確認するが、じいさんとお艶に百両を支払うつもりはなかった。「お艶さん、俺の言った通りになったろ?」。市は起き上がると伝兵衛たちを瞬殺する。お艶は人形を捨ててじいさんと旅に出る。そして市も一人旅を続ける。お・わ・り
2023年01月29日
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寒いのでみそ汁を飲む。新・座頭市 第6話「師の影に泣いた」脚本 犬塚稔・岩元南 監督 南野梅雄母親の墓参りのため久しぶりに故郷の笠間村へ帰ってきましたよ。道中、兄貴分の仇として佐原の島吉(村上チーフ)らに襲撃される。そこへどう見ても丹波哲郎にしか見えないかつての剣の師匠・伴野弥十郎(丹波哲郎)が丹波風に現れ、双方に刀を納めるよう仲裁する。弥十郎は超凄腕の持ち主だが愚直で生真面目な性格。足の不自由な妹・弥生(市川森一夫人)の面倒を見ながら道場のオーナーに甘んじている。ところがさる藩から仕官の話が舞い込んできた。弥十郎の人柄や剣の腕前が評価されたのでしょう、地道な就活が実りました。これで弥生も縁談に恵まれるかもしれない。しかし仕官するのに百五十両もの支度金が必要だった。そんな大金ねーよ。とりあえず気持ちを切り替えて・・・と。キャンプリポートに訪れた元プロ野球選手の解説者に臨時コーチを依頼。そんなイメージで優秀な弟子だった市に臨時指南役を依頼、市は弟子たちを瞬時に倒すが、弥十郎には敵わなかった。そんなこんなでしばらく弥十郎ん家で厄介になることに。弥生も市との再会を大喜び。その夜、弥十郎はプロ野球選手のように黒い交際、稲田の留造親分に金策を相談する。一方、弥生は市に衝撃の告白。「市さん、一生一人でいるつもり?」「そんなつもりはありませんけど・・・へへへ。何しろこんな不自由な身体でございますから」「あたしと同じね。あたしも誰も貰ってくれないの」「そんなお嬢さんと一緒だなんて・・・お嬢さんみたいな方がお嫁に行けなかったら世の中の女は誰もお嫁に行けませんよ」。自分のために苦労を重ねてきた兄・弥十郎はようやく士官が決まった。今後一緒にいることは足手まといになるかもしれない。「あたし、ここに残って・・・」「そりゃ先生がさみしい思いをするんじゃありませんか?」「市さん・・・ここに一緒にいてくれる?」「(ドキーン!)」「二人で助け合って・・・一緒に」。突然のプロポーズに動揺しまくっているところへ佐原の島吉が決着をつけに乗り込んで来る。しかし市は何と命乞いをする。兄貴ぶっ殺して今さら何をゆうとんねん!島吉怒りバーニングだが、市のマジぶりと弥生の懇願に負けて水に流す。さすが村上チーフ。こうして市は堅気になることを決心、弥生は弥十郎にラブエピソードを報告するが、相手が市と聞いて怒りまくる。「足が悪いからと言って何も・・・市はただの按摩ではないぞ。やくざだ。あれを敵と狙っている者が何人いるか分からん」。そのことは弥生も承知だ。今日もやくざに襲撃されたが「その時、市さんの杖になろうと思って・・・」。怒りの治まらない弥十郎は市に「外道!」と罵声を浴びせる。その頃、弥十郎の弟子で神田屋の金持ち息子が誘拐される。弥十郎から頼まれた百五十両を捻出するために仕組んだ稲田の留造の仕業だった。翌朝、市は身を引く決心をする。弥十郎が激怒した理由をよく分かっていたからだ。一方、弥十郎は稲田の留造に呼び出された場所に赴くと猿ぐつわを嵌められた弟子の金持ち息子を発見。「これはどういう訳だ!」「どういう訳って・・・ご覧のとおりさ」「誰がこんなことをやれと言った!」「先生、自分で銭がいるって言ったじゃないですか~」。こんなことまでして金が欲しいと言った覚えはない。しかし最早同じ穴の狢。そこへ百五十両を持って神田屋がやって来るが、弥十郎の姿を見て驚く。稲田の留造は神田屋と息子を斬る。すかさず弥十郎は稲田の留造を斬る。そして残った百五十両を懐に納める。そこに市が通りかかる。小判がじゃらじゃら落ちる音を聞いて「どこのどいつか知らねえがお前えもおてんと様の下を歩けねえ奴らしいね」。市は瞬時に斬り捨てるが、その構えから相手が弥十郎だと気づく。泣きたくても涙が出ない。お・わ・り
2023年01月29日
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寝るか。新・座頭市 第5話「牢破りいそぎ旅」脚本 中村努・岩元南 監督 太田昭和ほのぼのエピソードにして第1話の後日譚。関八州取締役・榊十蔵と下っ端の二人を斬った市は岡っ引きの吉五郎軍団に追われる。木に登って逃げたものの降りることが出来ず困っちゃった。そんな中、若い男女のトークが聞こえてきました。紙問屋・平田屋の娘おみつ(『おれは男だ!』青葉高校バトン部の秋本京子)と職人の仙太(織田あきら)。二人は相思相愛だが身分が違い過ぎて一緒になれないヨ。そこに平田屋軍団がやって来ておみつを連れ戻され仙太しょんぼり。生まれてこの方ろくなことが無い。ふと頭を上げると市が必死になって木にしがみついている。「そこで何やってるんですか?」「見りゃ分かるでしょー」。優しい青年・仙太に手伝ってもらい何とか降りると水が飲みたいと頼む。しかし仙太と入れ替わるように吉五郎軍団登場、あっさり捕まって護送される。市は裏切られたと思ったが、水を持って仙太が駆け付ける。「持ってきてくれたんですか・・・」しかし水の入った急須を粉々にされる。呆然と立ち尽くす仙太。バイオレンス岡っ引きの吉五郎は容赦なく市をいたぶり続ける。「このご恩は生涯忘れませんよ・・・」。一方で自分に水を運んでくれた仙太のことが気になっていた。そんなこんなで牢から脱出成功。鍛冶屋のじいさんに助けられてほのぼの交流。その際おみつが名主のばか息子のとこへ嫁入りする話を聞く。翌朝じいさんから貰った古い刀で二代目仕込杖を作って出発、仙太のお家に到着すると水を持ってきてくれたことの礼を言う。仙太はおみつのために長持ちを作っていた。布団でも着物でもなんでも入る。「へーじゃおみつさんも入りますね」。仙太はおみつのことを諦めていたが市の一言でバーニング「あの長持ちは俺が作ったんだ。何を入れてもいいんだ・・・按摩さんありがとう!」。翌日、土手の上をおみつの花嫁行列が現れる。そこへ吉五郎軍団に追われた市が乱入「仙太さん幸せになってくれよ・・・」。大乱闘のどさくさに紛れて仙太はおみつを大八車に乗せた長持ちに入れて逃走。幸せいっぱいの仙太&おみつ。一方、吉五郎は市に追い詰められて生き地獄。「若え二人のめでてえ門出に聞き苦しい声出すんじゃねえ」。刀が古いのでなかなか吉五郎に刺さらない。一回、二回、三回目でやっと突き刺さる。大八車が走る音を聴きながら市は小舟に揺られて旅に出る。お・わ・り
2023年01月21日
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友達ナラ当タリ前。新・座頭市 第4話「月の出の用心棒」脚本 池田一朗・岩元南 監督 太田昭和超スーパースター・石原裕次郎がゲスト出演。しかし丸顔で背が高いため、残念ながら侍役が全然似合いません。しかし裕ちゃんに敬意を表して見せ場たっぷり。勝新はやや脇に回ってます。『ウルトラファイト』風の荒野。市は突然襲ってきたやくざたちを滅多斬り。襲われる理由が分からない。飯屋でグルメ中にも狙われるが、しれっとあしらう。その様子を見ていた浪人・矢吹源太郎(石原裕次郎)。矢吹はさりげなく市を試す。なるほどなるほど。確かに凄腕だ。その夜、市は按摩の仕事でとある宿を訪問、客は矢吹だった。なるほどなるほど。立派な体格に感心。ついでに「持病をお持ちでござんすね」と指摘する。矢吹は苛酷な旅の影響か徐々に視力を失いつつあった。ずばり病を見抜かれた矢吹は市に酒(松竹梅)を勧め、二人は何となくフレンドリーになる。いつも苦み走った表情を浮かべている矢吹は自分とは対照的に飄々とした市に弟子入りを志願する。矢吹には苦み走った表情を浮かべるだけの過去があった。ある藩の侍だった矢吹は、妹の美緒(吉沢京子)から御前試合で恋人の沢田真吾(鬼堂誠之介)に勝ちを譲ってほしいと頼まれる。「剣は俺の命だ。その剣を裏切ることはできない」。しかも女に関してはとかく噂のある男だ。つうことで矢吹が勝利。その後、沢田真吾ぶち切れ、同僚を斬ると美緒を連れて逐電。矢吹に沢田真吾を斬るよう藩から命令が下される。そんなこんなで行方不明の美緒を探す旅を続け、ついに美緒を発見するが沢田真吾に裏切られ宿場女郎に落ちぶれていた。そこで故郷へ連れ戻すため美緒を見受けしようとするが、七十両もの大金が必要だ。そこで地元のやくざの親分・割貝の友蔵の用心棒になり、その夜も市としみじみ酒を酌み交わす。翌朝、市はこっそり出発、昔世話になった今朝次親分と旧交を温めるのが今回の旅の目的だった。ところが友蔵と今朝次は超険悪。穏健派の今朝次は争いごとは避けたかったが、友蔵の極悪非道ぶりだけはどうにも我慢できないと市に相談、子分たちも悩める今朝次のことを相談する。つうことで両者の全面戦争が決定、矢吹は市を斬らなければならなくなる。しかし「斬れん。市だけは斬れん」と宣言。友蔵一家超ムカつく。実は冒頭、市を襲撃したやくざたちは友蔵一家だった。そんなこんなで矢吹は女と寝ている沢田真吾を襲撃、一刀両断すると美緒を迎えに女郎屋を訪ねる。しかし矢吹には目の前にいる美緒の姿が見えなくなっていた。美緒は遣り手ババアを通じて「いない」と告げるが、矢吹は鈴の音で美緒の存在を確かめる。つうことで友蔵一家VS今朝次一家の全面戦争が始まるが今朝次一家圧勝、えいえいおーと勝鬨を上げてさっさと撤収する。友蔵一家が全滅したため矢吹は自由の身に戻ったが、市との一騎打ちに臨む。目の見えない者同士。「市か。しばらくだったな」「旦那・・・!」。矢吹は一瞬にして市に斬られる。「市・・・市」。市は苦悶の表情を浮かべながらとぼとぼと旅を続ける。お・わ・り
2023年01月16日
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忙しい朝にピッタリ!新・座頭市 第3話「潮来の別れ花」脚本 下飯坂菊馬 監督 井上昭渡し船に乗って移動中。チョイ悪系の色男・喜三郎(津川雅彦)が芸を披露してにぎにぎ。ところが市が杖を器用に操ってもっとにぎにぎして喜三郎は何だかムカつくぜ。船を降りる時、そっと手を引いてくれた喜三郎の女・おえん(十朱幸代)に市はほのぼのしたね。そんなこんなで喜三郎は跡をつけて来た浪人・稲葉左内(南隊員)に襲われるが、すかさず市が介入。左内は市に斬られ「たえ・・・お前を助け出すことができなかった」と言い残して絶命する。三ヶ月後、潮来宿に到着、遊郭・田丸屋に泊ることになるが、病気持ちの女郎おたえがお相手だよ。どっかで聞いたことがある名前だなあ。ぼろぼろのおたえはとても仕事が務まりそうにない。見るに見かねて別の女郎が代わりにやって来ましたよ。女郎の手はほんわか。どっかで握ったことがある手だなあ。思わぬ再会に市とおえんは互いにびっくり。実は喜三郎は女を騙しては女郎屋に売り飛ばすとんでもない悪人。おえんや左内の妹・おたえも被害者だった。そして使い物にならなくなったおたえは、田丸屋のオーナー・文五郎(エバやん)の子分・仙吉(石橋レンジ)に殴り殺される。その後、市は喜三郎の正体を知り、左内を斬ってしまったことをモーレツに反省。せめておえんだけでも救おうと考えるが、男に尽くすタイプのおえんは喜三郎にビッグラブ。とりあえず文五郎の賭場でいかさまを見破って三十両をゲット、その金でおえんを見受けしようとする。一方、文五郎は面目を潰されるが、市が「座頭市」だと知って客人に迎えようとする。まあまずは一杯。市はボケをかまして文五郎の頭の上から酒をぶっかけ。三十両でおえんの証文をゲットするととっとと帰ります。怒りMAXの文五郎は市をぶっ殺すため喜三郎と作戦会議、おえんを使って仕込み杖を奪おうとする。おえんは自分を見受けした市に感謝、仕込み杖を奪うことはできなかったが、これで喜三郎と所帯を持つことができる。しかし喜三郎ぶち切れされ、やっと正体に気づく。喜三郎はおたえの墓参りに向かった市を追いかけ、あれこれ言っては仕込み杖の奪取にチャレンジするが、呆気なく刺される。あまりの呆気なさにビックリ。「どうなってんの?刺さってんのか?抜いてくれ抜いてくれ痛ててて・・・死にたくねー死にたくね~」としょぼく絶命。文五郎たちも瞬殺。仏になった喜三郎とおたえの墓を見ておえんは微笑を浮かべる。お・わ・り
2023年01月15日
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めんどくせー奴が湧いてきたなあ。新・座頭市 第2話「父恋い子守唄」脚本 佐藤繁子 監督 太田昭和チャレンジボーイの市は激流に掛かっている丸太の一本橋を腹ばいで渡ってますよ。そこへ可愛らしい男の子がトコトコやって来ました。男の子は母親と行き倒れになっていた。母親は男の子を追分宿の油屋へ連れてあげてほしいと市に頼むと息を引き取る。男の子の名前は市左衛門。なるほど、同じ「市」同士だね。つうことで出発。やんちゃ坊主とおじさん二人のほのぼの旅が始まる。途中、茶店で休憩中に百姓のじいさん(辰巳柳太郎)と知り合い、すっかり仲良しになる。その様子をガン見している浪人・仙波左内(新田昌玄)と謎の男・弁蔵(岸田森)。弁蔵はネコナデ声で市左衛門に接近「いーっちゃん」「へえ何でございましょう」「ばか野郎!手前えじゃねや」と岸田森と勝新のコントがスパーク。そんなこんなでお祭りで賑わうとある宿場町に到着。市は大道芸にチャレンジしてお小遣いゲット。その腕前に惚れ込んだ紬一家の女親分・おりん(宇都宮雅代)は市に宿泊を勧めるが、丁重にお断り、市と市左衛門はどっかの小屋でアウトドアすることになる。そこへ百姓のじいさんが転がり込んでくる。じいさんは左内に腕を斬られていた。じいさんの正体は泣く子も黙る伝説の渡世人・首の弥三郎だった。市はレジェンドとの思わぬ接触に感激、弥三郎が常宿にしている紬一家に案内され、おりんも三人を歓迎する。弥三郎を襲った左内はおりんの兄だった。今から13年前、殺し屋だった左内・おりん兄妹の父親は、金で雇われ弥三郎を殺す仕事を請け負ったが、病で倒れ、弥三郎に葬ってもらうことになる。父親は兄妹のことを弥三郎に託し、弥三郎は約束を守り二人を育てる。おりんは恩を感じていたが、左内は弥三郎を父親の仇として付け狙うようになっていた。そんなおりんの複雑な心情を知った市はカウンセリング。「世の中のしがらみって奴はもう本当にどうにもならねえ時ってあるんですねえ」。そんなこんなで市左衛門は追分宿の金持ち・油屋市兵衛が妾に産ませた子どもだった。ところが先日、市兵衛が死去、遺言書に家督は市左衛門に譲ると書かれていたため、跡目を狙っていた番頭の仁助はびっくり。市兵衛の未亡人と共謀、市左衛門を殺すため殺し屋の弁蔵を雇ったつう話し。弁蔵は邪魔な市を始末しようと企てるが、首を一回転ぐりっと捻じ曲げられたり、腕の骨をぽっきり折られたりと散々な目に遭う。仁助の企てを知った市は市左衛門を弥三郎に預けようと考える。一方、弥三郎は市に百姓ライフをトゥギャザーしようぜと誘う。市左衛門も三人一緒に暮らすことを希望する。そんなこんなで弁蔵は左内と共謀、市左衛門を誘拐すると弥三郎に一人で出向くよう脅す。市は弥三郎に当身を食らわせると市左衛門の救出に向かうが、鈴の音、銅鑼の音攻撃に翻弄される。しかし弁蔵&仁助瞬殺「手前えたちみたいな奴らは死ぬのが一番いいんだよおー」。そして市左衛門の縄を解こうとしない。駆け付けた弥三郎にも「こんな悪戯小僧はしばらくこのままにしたほうがいいんス」と諭す。そこに左内登場、弥三郎に斬りかかるが、咄嗟に市が返り討ちにする。市は誰を斬ったのか分からない。「今斬った人は?」「おりんの・・・兄だよ」。必死に引き留めようとする弥三郎と市左衛門を振り払って旅に出る。「ばかやろー!」市左衛門の叫びが市の耳に響き渡る。お・わ・り
2023年01月09日
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年明けからバーニング。新・座頭市 第1話「情けの忘れ雛」脚本 東條正年・沖守彦 監督 勝新太郎何事もなかったかのように新シリーズスタート。謎の旅を続ける市。茶屋で休憩してますよ。そこへやくざの弥吉が逃げ込んで来るが、市の目の前で関八州取締役・榊十蔵に斬り殺される。弥吉は息を引き取る前に雛人形を市に託す。届ける相手は友部宿の小さな宿屋・乃沢屋のおしのとおかよちゃん。つうことで市は友部宿へ出発。乃沢屋では弥吉の女房おしの(いしだあゆみ)が幼い娘おかよちゃんを抱えながら女手ひとつで切り盛りしていた。おしのは美人で評判。常連客からもモテモテ。しかし度が過ぎてセクハラした常連客が地元のやくざ軍団(松山照夫ほか)に半殺しの目に遭っていた。市は乃沢屋に泊まることにしたが「何だか渡しにくくなっちゃったなあ」。おしのとおかよちゃんに雛人形を届けることは弥吉の死を告げることになる。しかし二人は堅気になった弥吉の帰りを待っている。その夜、地元の親分・辰造(藤岡重慶)に招かれ按摩をすることになるが、市の目の前で愛人(仕舞人一座のマネージャーおまつ・元大阪府職員)にDVしまくり半殺し。やべームードを感じた市は弥吉のことは伏せたままおかよちゃんに雛人形を与える。そしておしのから弥吉のことを聞かされる。弥吉は辰造の代貸だったが、おかよちゃんの将来を考え堅気になろうとする。しかし辰造から盃を返す条件としてライバルの権蔵を斬るように言われる。弥吉は権蔵を斬って堅気になれたが。。。一方、辰造はライバルがいなくなったことで羽振りのいい暮らしをしてるつう話。むーんと悩んだ市はしばらく乃沢屋で住み込みのバイトすることを決める。ある日、辰造は乃沢屋に乗り込むとおしのに「弥吉は死んだ」とあっさり告げると熱烈ラブコール開始。おしのはおかよちゃんを道連れに心中しようと考えるが、すかさず市がカウンセリング「おかみさん、このあっしを見ておくんなさいまし。こんな不自由な男でもおてんと様から命を頂いたと思えばこそ真っ暗闇の闇の中でも生きてるじゃございませんか。死ぬような気を起こしちゃいけません」。ついでに乃沢屋を訪ねて来たきっかけもカミングアウトする。そんなこんなでややこしい事情が分かってくる。辰造は美人のおしのをゲットするため、榊に賄賂を使って弥吉を合法的に始末させたのが事の真相だった。おかげで辰造は縄張りとおしのを両方ゲットで2倍2倍。元々評判が悪かったが、榊と結託して極悪非道ぶりを発揮しまくっていた。その後、辰造の賭場を訪れるとイカサマを見抜き、仕込杖でサイコロを真っ二つ「今夜の博打は弥吉さんの弔い博打でございましてね。あがりは乃沢屋へきっと届けておくんなさい」と下っ端やくざたちを皆殺しにする。しかし乃沢屋に戻るとおしのが辰造一家に拉致されていた。市が「座頭市」だと知った辰造は総動員で臨戦態勢に入りながらも、おしのを手籠めにしようとする。しかし床下から電撃的に現れた市に口の中へ仕込杖をブッ込まれる。「辰造、手前がこうして暮らせてられるのは誰のおかげだ?八州回りに殺させた弥吉さんのおかげじゃねえのかい?」。続いてやくざ軍団を瞬殺する。その後、おしのとおかよちゃんは市に連れられ、弥吉が死んだ場所を巡礼する。市は姿を消すと通りかかった榊と手下をぶった斬り、おしのとおかよちゃんをそっと見送る。お・わ・り
2023年01月08日
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